JPH0534007Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、油圧駆動された製鉄機械等のような
大流量が流通する油圧回路に適用されるロジツク
型弁を使用したフローコントロール装置に関す
る。

（従来の技術） 従来、7000／minに及ぶ大流量が流れる油圧
回路に於いては、通常の絞り弁とスプール弁とを
組合せて構成された形式のフローコントロール弁
を使用するとその寸法が大形になる不都合がある
ので、カートリツジ形のシート型弁の構成を有す
るロジツク型弁を設けてフローコントロールする
ことが行なわれている。

その１例は第１図示の如くであり、油圧源ａか
ら油圧アクチユエータｂへと大流量が流れる油圧
回路ｃに、ロジツク型減圧弁ｄとロジツク型絞り
弁ｅを備えたフローコントロール装置ｆを設け、
該減圧弁ｄは、その上流側と該絞り弁ｅのパイロ
ツト回路ｇに設けた流量制御弁ｈと圧力制御弁ｉ
との間から絞りｊを介して導入したパイロツト圧
力により該ロジツク型絞り弁ｅの前後の圧力差を
一定に制御すべく作動し、また該絞り弁ｅは、ス
トロークリミツタｋに当る位置までストロークす
る弁体ｌにより油圧回路ｃの流体を絞り制御す
る。これに於いてｍは、該絞り弁ｅを作動制御す
るパイロツト切換弁で、これが切換位置ｎに作動
すると弁体ｌの背後の室ｏの圧力がタンク圧とな
り、受圧面ｐに作用する回路ｃの圧力で該弁体ｌ
が押されて回路ｃを開く。

またｑは該減圧弁ｄの弁体で、その背後の室ｒ
に作用するパイロツト圧力及びばねｓの力の合計
力がその前方の室ｔに作用する圧力による力とバ
ランスするように移動してオリフイスｕの面積を
可変制御する。

（考案が解決しようとする問題点） 第１図示のフローコントロール装置では、絞り
弁ｅは急速に開弁し、大流量が急速にアクチユエ
ータｂへと流入するので、アクチユエータｂは大
きな起動衝撃を伴つて起動する不都合があり、ま
た圧力制御弁ｉの設定を換えてコンペンセイト圧
力を変えることが容易でないのでフローコントロ
ール出来る流量範囲を拡大させることも困難であ
る。

本考案はこのようなロジツク型弁を使用したフ
ローコントロール装置の開閉時に於ける衝撃の防
止と流量制御範囲の変更を容易ならしめることを
目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案では、大流量の流体が流れる油圧回路の
上流側にロジツク型減圧弁を設けると共にその下
流側にロジツク型絞り弁を設け、該ロジツク型減
圧弁は、その上流側と該ロジツク型絞り弁の下流
側の油圧回路を結ぶパイロツト回路に設けた流量
制御弁と圧力制御弁との間から絞りを介して導入
したパイロツト圧力により該絞り弁の前後の圧力
差を一定に制御する構成を備え、該絞り弁はその
弁体のストロークにより油圧回路の流体を絞り制
御する構成を備えるようにしたものに於いて、該
パイロツト回路の圧力制御弁を電磁比例圧力制御
弁で構成し、前記ロジツク型絞り弁を電磁比例ロ
ジツク型絞り弁で構成して前記問題点を解決する
ようにした。

（作用） 電磁比例ロジツク型絞り弁への入力電流をラン
プ入力とし、次第に大きくなる入力電流を与える
と該絞り弁は次第に開弁面積を広げるので、油圧
回路を徐々に流体が流れ、アクチユエータを徐々
に衝撃なく起動することが出来、また電磁比例圧
力制御弁への入力電流を変更することによりコン
ペンセイト圧力が制御され、流量制御範囲を任意
に調整することが出来る。

（実施例） 本考案の実施例を図面につき説明すると、第２
図に於いて、符号１は油圧ポンプの油圧源２から
油圧モータ等のアクチユエータ３へと大流量が流
れる油圧回路、４は該油圧回路１の圧力変動によ
る流量変化を生じないように流量を制御するフロ
ーコントロール装置である。該フローコントロー
ル装置４は油圧回路１の上流側のロジツク型減圧
弁５とその下流側の電磁比例ロジツク型絞り弁６
を備え、該ロジツク型減圧弁５は、その上流側の
油圧回路１と電磁比例ロジツク型絞り弁６の下流
側の油圧回路１とを結ぶパイロツト回路７に設け
た流量制御弁８と電磁比例圧力制御弁９との間の
回路から絞り１０を介して導入したパイロツト圧
力により弁体５ａが作動してオリフイス１１を変
化させ、該電磁比例ロジツク型絞り弁６の前後の
圧力差を一定に制御し、また該絞り弁６はこれに
設けた電磁比例弁１７で調節した弁体６ａのスト
ロークにより油圧回路４を流れる流体を絞り制御
する。

該電磁比例圧力制御弁９は、その流入口１２と
流出口１３との圧力差を一定に保つ差圧一定形の
圧力制御弁が使用され、ソレノイド１４にアンプ
１５から入力する電流を変えることによりポペツ
ト１６の開弁力が制御され、前記圧力差の設定を
自在に変えることが出来、減圧弁５は、その弁体
５ａの背後に作用するパイロツト圧力及びばね５
ｂの力と前面に作用するオリフイス１１の後方の
圧力による力とがバランスするように移動するの
で、該絞り弁６の前後の圧力差を前記設定の値に
制御することが出来る。

従つて、該アンプ１５をアクチユエータ３の負
荷圧力を検出する手段に接続しておけば、その負
荷圧力に応じて前記圧力差即ちコンペンセート圧
力を変え、流量範囲を変えることが出来、例えば
負荷圧力が小さいときは該アンプ１５からの出力
を大きくして前記圧力差を大きくし、油圧回路４
の流量範囲を拡大することが出来る。

また、該ロジツク該絞り弁６はその弁体６ａの
背後に電磁比例弁１７を介して作用する油圧回路
４の圧力とばね６ｂの力と、該ロジツク型絞り弁
６前後の差圧力とがバランスする位置まで移動
し、油圧回路４を開くと共にこれを流れる流体を
絞る。１８は電磁比例弁１７のソレノイド１９へ
ランプ入力例えば次第に増大する入力電流を与え
るアンプを示し、該電磁比例弁１７にランプ入力
があると、ソレノイド１９は例えば次第に強い力
で電磁比例弁１７を押すので油圧回路４の圧力の
弁体６ａに対する作用を徐々に弱めることが出
来、弁体６ａは油圧回路４を徐々に開くことが出
来る。従つて油圧アクチユエータ３には油圧回路
４から大流量が一挙に流入することがなく、起動
衝撃を伴うことなく作動開始することが出来る。

（考案の効果） 以上のように本考案によるときは、大流量をロ
ジツク型減圧弁とロジツク型絞り弁とでフローコ
ントロールするものに於いて、ロジツク型減圧弁
の圧力制御弁を電磁比例圧力制御弁で構成すると
共にロジツク型絞り弁と電磁比例ロジツク型絞り
弁で構成したので、アクチユエータの起動時にこ
れへ徐々に流量を供給出来て大流量の流入に伴う
起動衝撃を解消し得、コンペンセート圧力を制御
して流量範囲を任意に制御出来、負荷圧力の増大
時に於ける流量変化を防げて流量制御性が向上す
る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の線図、第２図は本考案の実施
例の線図である。 １……油圧回路、４……フローコントロール装
置、５……ロジツク型減圧弁、６……電磁比例ロ
ジツク型絞り弁、７……パイロツト回路、８……
流量制御弁、９……電磁比例圧力制御弁、１０…
…絞り。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大流量の流体が流れる油圧回路の上流側にロジ
   ツク型減圧弁を設けると共にその下流側にロジツ
   ク型絞り弁を設け、該ロジツク型減圧弁は、その
   上流側と該ロジツク型絞り弁の下流側の油圧回路
   を結ぶパイロツト回路に設けた流量制御弁と圧力
   制御弁との間から絞りを介して導入したパイロツ
   ト圧力により該絞り弁の前後の圧力差を一定に制
   御する構成を備え、該絞り弁はその弁体のストロ
   ークにより油圧回路の流体を絞り制御する構成を
   備えるようにしたものに於いて、該パイロツト回
   路の圧力制御弁を電磁比例圧力制御弁で構成し、
   前記ロジツク型絞り弁を電磁比例ロジツク型絞り
   弁で構成したことを特徴とするロジツク型弁を使
   用した大流量フローコントロール装置。