JPH0534001Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 産業上の利用分野 本考案はプロセス制御を行なうダイレクトデイ
ジタルコントローラの表面パネル構造に関する。

Ｂ 考案の概要 本考案はプロセス制御における設定値、操作
値、測定値をバー表示する表示部を有するダイレ
クトデイジタルコントローラの表面パネル構造に
おいて、 バー表示用の目盛板がスライド自在に収納され
る目盛板取付枠を前記表示部の表示面を囲む部位
に配設するとともに、前記取付枠の上端に段部を
形成し、且つ前記段部の立上り部分に目盛板押え
用キヤツプを着脱自在に装着するためのガイド部
を設けることにより、 表面パネルを総て分解しなくても容易に目盛板
を交換することができるようにしたものである。

Ｃ 従来の技術 近年、プロセス制御を行なうダイレクトデイジ
タルコントローラ（以下、DDCと略称する）の
表示部は、棒状に配設された複数の発光素子によ
つて設定値、操作値、測定値をバー表示するもの
が多用されてきている。このように構成された表
示部には、複数の発光素子の配列に対応して目盛
が設けられる目盛板を有する表面パネルが、表示
面を覆う如く装着される。

Ｄ 考案が解決しようとする問題点 前記表面パネルの目盛板は、制御対象となるプ
ロセスの種類に応じて交換する必要が生じる。こ
のため目盛板を交換する場合、前述した従来の表
面パネル構造ではDDC本体を手前に引き出して
表面パネルを構成する総ての部品を分解しなけれ
ばならない。このため目盛板の交換作業が非常に
煩雑となる欠点がある。

本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、表
面パネルを総て分解しなくても容易に目盛板を交
換することができるDDCの表面パネル構造を提
供することを目的としている。

Ｅ 問題点を解決するための手段 本考案は、棒状に配設された複数の発光素子に
よつてプロセス制御における設定値、操作値、測
定値をバー表示する表示部に、表面パネルを装着
して成るダイレクトデイジタルコントローラの表
面パネル構造において、上端に開口部を有しバー
表示用の目盛板が上下方向にスライド自在に収納
される目盛板取付枠を、前記表示部の表示面を囲
む部位に配設するとともに、前記表示部の下方部
位にメンテナンスポケツトを配設して表面パネル
本体を形成し、前記表面パネル本体の目盛板取付
枠の上端に段部を形成し、前記段部の立上り部分
に目盛板押え用キヤツプを着脱自在に装着するた
めのガイド部を設け、前記目盛板押え用キヤツプ
を、前記ガイド部への装着時に前記目盛板取付枠
の開口部を封止する構造に形成し、前記メンテナ
ンスポケツトが配設された部位の表面パネル本体
に溝部を設け、該溝部に摺動自在に装着されたメ
ンテナンスポケツト用蓋を設けたことを特徴とし
ている。

Ｆ 作用 目盛板を交換する場合、まず目盛板押え用キヤ
ツプを段部のガイド部から取外し、目盛板を上方
向にスライドさせて目盛板取付枠から除外せしめ
る。次に代りの目盛板を開口部からスライドさせ
ながら挿入して目盛板取付枠に収納する。そして
目盛板押え用キヤツプをガイド部へ装着すれば、
目盛板取付枠の開口部が封止される。

またメンテナンスポケツト側の溝部に装着され
たメンテナンスポケツト用蓋を下方に摺動すれば
メンテナンスポケツトが開かれる。

Ｇ 実施例 以下、図面を参照しながら本考案の一実施例を
説明する。第２図はDDCの表示部を示し、第２
図ａは正面図、第２図ｂは側面図である。第２図
ａ，ｂにおいて１０はワンループDDCの表示部
である。１は複数の発光素子を棒状に配設したバ
ー表示部であり、縦３列でプロセス制御の測定値
PV、操作値MV、設定値SVを各々表示する。バ
ー表示部１の下部には前記PV，MV，SVをデイ
ジタルで表示するデイジタル表示部２が配設され
ている。３は前記バー表示部１とデイジタル表示
部２に隣接して設けられた操作スイツチ部であ
る。この操作スイツチ部３は操作用のタツチスイ
ツチ群で構成されており、該タツチスイツチを押
すことにより操作値MV、設定値SVを各々任意
に変更することができる。前記バー表示部１、デ
イジタル表示部２および操作スイツチ部３は表示
部１０の中央部に同一平面上に配設されている。
表示部１０の上部は第２図ｂに示すように段状に
形成されている。表示部１０の下部にはDDCの
手動リセツトや試験等を行なうときに使用するメ
ンテナンスポケツト４が設けられている。このメ
ンテナンスポケツト４にはデータコンソール用コ
ネクタ５、手動リセツトスイツチ６、テスト用ス
イツチ７等が設けられている。上記のように構成
されたDDCの表示部１０には第１図のように形
成された表面パネルが装着される。第１図におい
て２０は第２図ａ，ｂに示すDDCの表示部１０
の形状と同様に形成されて該表示部１０の表面に
装着される表面パネル本体である。２１ａ，２１
ｂは各々側板である。２２は前記バー表示部１の
表示面を囲む部位に配設された目盛板取付枠であ
り、その上端には開口部２２ａが形成されてい
る。目盛板取付枠２２にはバー表示用の目盛を設
けた目盛板２３（図示破線部分）が収納されるも
のであり、目盛板２３は開口部２２ａを通して上
下方向にスライド自在に挿抜できるものである。
目盛板２３を目盛板取付枠２２内に完全に収納し
た場合、前記バー表示部１の発光素子の配設位置
と目盛板２３の目盛が対応する。目盛板取付枠２
２の上端には段部２４が形成されている。この段
部２４は下段の水平板２４ａ、段部の立上りを形
成する垂直板２４ｂおよび上段の水平板２４ｃと
で構成されている。段部２４の垂直板２４ｂに
は、目盛板押え用キヤツプ２５を着脱自在に装着
するためのガイド部、例えばＬ字状部材２６ａ，
２６ｂが互いに外向きに所定距離隔てて配設され
ている。このＬ字状部材２６ａは第３図ａ，ｂに
示す如く構成される。すなわちＬ字状部材２６ａ
の内側、すなわち一辺を成す板に突起部２７ａを
設けるとともに、一辺を成す板の端部を垂直板２
４ｂに固着し、且つＬ字状部材２６ａの内周面と
垂直板２４ｂの板面とによつて溝部２８ａを形成
している。Ｌ字状部材２６ｂも前記Ｌ字状部材２
６ａと同様に構成されるものである。前記目盛板
押え用キヤツプ２５は第４図に示すように、正面
板２９、天井板３０、一辺どうしが互いに内向き
に配設されたＬ字側板３１ａ，３１ｂとによつ
て、前記下段の水平板２４ａ、垂直板２４ｂに面
する空間を覆う形状に構成されている。Ｌ字側板
３１ａ，３１ｂの各一辺を成す板には凹部３２
ａ，３２ｂが各々設けられているとともに、正面
板２９の底面には第５図ａ，ｂに示すように溝３
３が設けられている。このため目盛板取付枠２２
に目盛板２３を収納した後に、目盛板押え用キヤ
ツプ２５のＬ字側板３１ａ，３１ｂの各一辺を成
す板を溝部２８ａ，２８ｂ内に挿入して突起部２
７ａ，２７ｂと凹部３２ａ，３２ｂを嵌合すれ
ば、目盛板２３の上端が溝３３に嵌入されて開口
部２２ａが封止されるとともに、目盛板押え用キ
ヤツプ２５はロツク状態となる。尚第５図ａはＬ
字状部材２６ａ，２６ｂと前記キヤツプ２５の装
着状態を示すもので、キヤツプ２５の底部から見
た説明図である。前記メンテナンスポケツト４の
配設位置の側板２１ａ，２１ｂの内側にはメンテ
ナンスポケツト用蓋３５を装着するための溝部３
６ａ，３６ｂが形成されている。溝部３６ｂは第
６図に示すように構成されている。すなわち側板
２１ｂの内側においてメンテナンスポケツト４の
上端の位置から下方にかけて所定巾の溝３７ｂを
形成するとともに、該溝３７ｂの下端に溝３７ｂ
よりも狭い巾の溝３８ｂを形成し、且つ前記溝３
８ｂの直上に位置する箇所の溝３７ｂに凹部３９
ｂを設けて構成される。溝部３６ａも前記溝部３
６ｂと同様に構成されるものである。メンテナン
スポケツト用蓋３５の両側面には突出部３５ａ，
３５ｂが設けられている。突出部３５ａは第７図
に示すように前記蓋３５の側面上端に該側面より
突出させて、前記溝３７ｂの巾より狭く溝３８ｂ
の巾より広い巾を有するつめ４０ａを設けるとと
もに、該つめ４０ａから所定距離下方に隔てた部
位から蓋３５の側面下端にかけて前記溝３８ｂの
巾より狭い巾の突出片４１ａを設け、且つ蓋３５
の側面下端から前記溝３８ｂの長さだけ上方に隔
てた位置の突出片４１ａ上に凸部４２ａを設けて
構成している。突出部３５ｂも前記突出部３５ａ
と同様に構成されるものである。

上記のように構成されたDDCの表面パネル構
造において、表面パネル本体２０はビス取め等の
方法によつてDDCの表示部１０に取り付けられ
る。ここで目盛板２３、目盛板押え用キヤツプ２
５および蓋３５を表面パネル本体２０に装着する
には次の手順で行なう。まず目盛板２３を開口部
２２ａから目盛板取付枠２２に挿入し下方にスラ
イドさせて取付枠２２内に収納する。次に目盛板
押え用キヤツプ２５のＬ字側板３１ａ，３１ｂの
各一辺を成す板を溝部２８ａ，２８ｂ内に挿入し
て突起部２７ａ，２７ｂと凹部３２ａ，３２ｂを
嵌合すれば、目盛板２３の上端が溝３３に嵌入さ
れ、第５図ａのような装着状態となつて前記キヤ
ツプ２５がロツク状態となるとともに、開口部２
２ａは封止される。またメンテナンスポケツト用
蓋３５を取り付けるにはまず突出部３５ａ，３５
ｂに設けられたつめ４０ａ，４０ｂを側板２１
ａ，２１のｂ内側の溝部３６ａ，３６ｂの溝３７
ａ，３７ｂに挿入する。次に蓋３５を垂直に保持
して突出片４１ａ，４１ｂの先端を溝３８ａ，３
８ｂに挿入し、蓋３５を上方にスライドさせて蓋
３５の凸部４２ａ，４２ｂが溝３６ａ，３６ｂの
凹部３９ａ，３９ｂに嵌合するように装着して取
り付けを完了する。前記蓋３５のつめ４０ａ，４
０ｂと突出片４１ａ，４１ｂの間には突出部分が
無く所定間隔開いているので前記蓋３５の装着は
容易に行なえる。上記のようにして目盛板２３、
目盛板押え用キヤツプ２５および蓋３５を表面パ
ネル本体２０に装着するとともに、表面パネル本
体２０をDDCの表示部１０に取り付けると第８
図に示すような外観形状となる。

次に上記のようにして装着されたメンテナンス
ポケツト用蓋３５を開けるには、まず蓋３５を下
方に引き下げ突出部３５ａ，３５ｂの凸部４２
ａ，４２ｂを溝部３６ａ，３６ｂの凹部３９ａ，
３９ｂから抜脱する。そしてさらに蓋３５を下方
に引き下げるとつめ４０ａ，４０ｂが溝３７ａ，
３７ｂの下端、すなわち溝３８ａ，３８ｂの上端
部に移動する。このときつめ４０ａ，４０ｂの巾
が溝３８ａ，３８ｂの巾よりも広いので、溝３７
ａ，３７ｂの下端において蓋３５（つめ４０ａ，
４０ｂ）は懸吊される。このため、メンテナンス
ポケツト４内の例えばデータコンソール用コネク
タ５を使用するために蓋３５を開けた場合、表面
パネル本体２０から蓋３５が分離することはな
い。

次に目盛板２３を交換する際は次の手順で行な
う。まず目盛板押え用キヤツプ２５を上方に引き
上げ、該キヤツプ２５の凹部３２ａ，３２ｂをＬ
字状部材２６ａ，２６ｂに設けた突起部２７ａ，
２７ｂから抜脱し、キヤツプ２５を段部２４から
取り外す。そして目盛板２３を目盛板取付け枠２
２から抜き去り替わりの目盛板２３を前記取付枠
２２に収納する。さらに目盛板押え用キヤツプ２
５のＬ字側板３１ａ，３１ｂの各一辺を成す板を
溝部２８ａ，２８ｂ内に挿入して、突起部２７
ａ，２７ｂと凹部３２ａ，３２ｂを嵌合するとと
もに目盛板２３の上端を溝３３に嵌入する。これ
によつて前記キヤツプ２５がロツクされるととも
に開口部２２ａが封止されて目盛板２３の交換は
完了する。上記のように目盛板２３の交換は目盛
板押え用キヤツプ２５の着脱と目盛板２３の挿抜
だけで行なうことができ、従来のようにDDC本
体を手前に引き出して表面パネルを構成する総て
の部品を分解する必要が全く無い。このため目盛
板の交換作業が非常に簡単化される。また、メン
テナンスポケツト用蓋３５を開く場合、蓋３５が
溝３７ａ，３７ｂの下端において懸吊状態となる
ため、蓋３５が表面パネル本体２０から分離する
ことはない。

Ｈ 考案の効果 以上のように本考案によれば目盛板取付枠の上
端に段部を設けたので前記取付枠の開口部を介し
て上下方向に目盛板を容易に挿抜することができ
る。このため目盛板の交換時DDC本体を手前に
引き出さなくても済む。また、目盛板２３の交換
は目盛板押え用キヤツプ２５の着脱と目盛板２３
の挿抜だけで行なうことができ、従来のように表
面パネルを構成する総ての部品を分解する必要は
無くなる。このため目盛板の交換作業が非常に簡
単化される。

さらに溝部および該溝部に摺動自在に装着され
たメンテナンスポケツト用蓋を設けたので、前記
蓋を開放したときに蓋が表面パネル本体から分離
することはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成図、第２
図ａはDDCの表示部の正面図、第２図ｂはDDC
の表示部の側面図、第３図ａはＬ字状部材の配設
状態を示す斜視図、第３図ｂはＬ字状部材の配設
状態を示す要部断面図、第４図は目盛板押え用キ
ヤツプの斜視図、第５図ａはＬ字状部材と目盛板
押え用キヤツプの装着状態を示す説明図、第５図
ｂは第４図に示す目盛板押え用キヤツプのＡ−Ａ
破断面図、第６図は溝部の拡大図、第７図はメン
テナンスポケツト用蓋の要部拡大図、第８図は本
考案に係る表面パネルを装着したDDCの斜視図
である。 １……バー表示部、２……デイジタル表示部、
３……操作スイツチ部、４……メンテナンスポケ
ツト、１０……表示部、２０……表面パネル本
体、２２……目盛板取付枠、２２ａ……開口部、
２３……目盛板、２４……段部、２４ｂ……垂直
板、２５……目盛板押え用キヤツプ、２６ａ，２
６ｂ……Ｌ字状部材、２７ａ，２７ｂ……突起
部、２８ａ，２８ｂ……溝部、２９……正面板、
３０……天井板、３１ａ，３１ｂ……Ｌ字側板、
３２ａ，３２ｂ……凹部、３３……溝、３５……
メンテナンスポケツト用蓋、３５ａ，３５ｂ……
突出部、３６ａ，３６ｂ……溝部、４０ａ，４０
ｂ……つめ、４１ａ，４１ｂ……突出片、４２
ａ，４２ｂ……凸部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 棒状に配設された複数の発光素子によつてプロ
   セス制御における設定値、操作値、測定値をバー
   表示する表示部に、表面パネルを装着して成るダ
   イレクトデイジタルコントローラの表面パネル構
   造において、 上端に開口部を有しバー表示用の目盛板が上下
   方向にスライド自在に収納される目盛板取付枠
   を、前記表示部の表示面を囲む部位に配設すると
   ともに、前記表示部の下方部位にメンテナンスポ
   ケツトを配設して表面パネル本体を形成し、 前記表面パネル本体の目盛板取付枠の上端に段
   部を形成し、 前記段部の立上り部分に目盛板押え用キヤツプ
   を着脱自在に装着するためのガイド部を設け、前
   記目盛板押え用キヤツプを、前記ガイド部への装
   着時に前記目盛板取付枠の開口部を封止する構造
   に形成し、 前記メンテナンスポケツトが配設された部位の
   表面パネル本体に溝部を設け、該溝部に摺動自在
   に装着されたメンテナンスポケツト用蓋を設けた
   ことを特徴とするダイレクトデイジタルコントロ
   ーラの表面パネル構造。