JPH0533801U - プレ−ト式蒸発缶におけるヒ−テイングエレメントへの処理液分散装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高粘性の処理液を使用してもディストリビュ
−タの多孔穴から均一に流下し、蒸気によって加熱され
てもこれがスケ−ル化して多孔穴を閉塞するようなこと
がないようにする。 【構成】 プレ−ト式蒸発缶において、ディストリビュ
−タ２の底部に設けた多孔穴2aの各列2bの直下に分散パ
イプ５を位置させ、又この分散パイプ５をヒ−ティング
エレメント３の頂部に直接又は当て板を介し固着した。
このようにして分散パイプ５上で液が側方に一様に拡散
しヒ−ティングエレメント３の全面に均一に流下できる
ようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はプレ−ト式蒸発缶のヒ−ティングエレメントへの処理液分散装置の改 良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

高粘性液を取り扱う液膜流下型の蒸発缶において、液をヒ−ティングエレメン ト上を均一に流下させることは蒸発缶の性能に重大なる影響を与える。特にプレ −ト型の場合はチュ−ブ型以上に伝熱素子上で均一な分散・流下が求められる。

【０００３】 図３と図４に示すように、プレ−ト式蒸発缶はヒ−ティングエレメント３の上 部外側のディストリビュ−タ２から処理液を分散流下させ、加熱蒸気入口部４か らヒ−ティングエレメント３内に加熱蒸気を入れて熱交換させ、発生した蒸気を ヒ−ティングエレメント３の間より自由にリリ−スさせるものである。

【０００４】 プレ−ト型液膜流下蒸発装置は図８に示す様にヒ−ティングエレメント３の上 部に設置されたディストリビュ−タ２の多孔穴2aより直接ヒ−ティングエレメン ト３に流下させている。この場合、高粘性物になると図８の様に流下し、液のか かりが悪い部分ａが存在し、この部分で加熱された液は過度の濃度まで濃縮され るためスケ−ル状となって、これが徐々に成長をはじめ、最悪の場合は穴を閉塞 することがある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

高粘性の処理液を使用してもディストリビュ−タの多孔穴から均一に流下し、 蒸気によって加熱されてもこれがスケ−ル化して多孔穴を閉塞するようなことが ないようにする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 プレ−ト式蒸発缶において、ディストリビュ−タ２の底部に設けた多孔穴2aの 各列2bの直下に分散パイプ５を位置させ、又この分散パイプ５をヒ−ティングエ レメント３の頂部に直接又は当て板を介し固着した。

【０００７】

【実施例】

図１〜図３に基いて説明する。図１で、５はディストリビュ−タ２に設けた多 孔穴2aの各列2bの直下に位置している分散パイプである。

【０００８】 分散パイプ５はパイプ状でも丸棒でも良く、又寸法は液分散のしやすい（液の 粘性等に合せて）様に自由に選択することが出来る。この分散パイプ５はプレ− ト型ヒ−ティングエレメント３の頂部に直接又は当て板を介し溶接等で固定され る。なお、この分散パイプ５には蒸気等の加熱媒体は入らない。

【０００９】 以上の構成であるから、ディストリビュ−タ２の多孔穴2aより分散流下した液 は、分散パイプ５の最頂部に当ると同時に、分散パイプ５の曲率により急激に側 方に拡大する（図３）。このことによりヒ−ティングエレメント３上の液はヒ− ティングエレメント３の全面に液が流下できる状態を作り出すことが出来る。

【００１０】 したがってヒ−ティングエレメント３上での局部的過濃縮をさけることが出来 、スケ−ルの局部的成長をおさえ、長期連続運転を可能である。

【００１１】

【効果】

ディストリビュ−タの底部に設けた多孔穴2aの各列の直下に分散パイプを設け たので、処理液が多孔穴2aから分散パイプ５に流下すると、こゝで急激に拡散し 、各ヒ−ティングエレメントの全面に一様に供給される。

【００１２】 したがって従来の如く、穴と穴との間に局部的に処理液の希薄な部分の発生が なく、極めて効率的な伝熱性能を得ることが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るヒ−ティングエレメントへの液分
散装置の斜視図。

【図２】同じく縦断面図。

【図３】分散パイプの作用説明図。

【図４】公知プレ−ト型液膜流下蒸発装置の横断面図。

【図５】公知プレ−ト型液膜流下蒸発装置の縦断面図。

【図６】公知ディストリビュ−タの斜視図。

【図７】公知ディストリビュ−タの縦断面図。

【図８】公知ディストリビュ−タに設けた多孔穴近傍の
液流下状態の説明図。

【符合の説明】

１ 蒸発缶本体 ２ ディストリビュ
−タ 2a 多孔穴 2b 各列 ３ ヒ−ティングエレメント ４ 加熱蒸気入口部 ５ 分散パイプ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレ−ト式蒸発缶において、ディストリ
   ビュ−タ(２)の底部に設けた多孔穴(2a)の各列(2b)の直
   下に分散パイプ(５)を位置させたことを特徴とするプレ
   −ト式蒸発缶におけるヒ−ティングエレメントへの処理
   液分散装置。
2. 【請求項２】 分散パイプ(５)をヒ−ティングエレメン
   ト(３)の頂部に直接又は当て板を介し固着することを特
   徴とする請求項１のプレ−ト式蒸発缶におけるヒ−ティ
   ングエレメントへの処理液分散装置。