JPH0526103U - プレ−ト式蒸発缶のデイストリビユ−タ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレ−ト式蒸発缶のヒ−ティングエレメント
３の上部より処理液を流下させる際、均一に分配するこ
とがヒ−ティングエレメントの伝熱性能に大きく影響す
る。そこでこの分配機構を改良し、均一性の向上を図る
ことを目的とするものである。 【構成】 プレ−ト式蒸発缶において、ディストリビュ
−タ２の処理液供給部を、側板８で囲まれた目皿底板９
と、目皿底板９の上方にあって、頂部がわん曲した断面
山型の下向分散板１０と、下向分散板１０の下方位置に
あってその長手方向に多数の開口１２を有し、中央部で
処理液供給管１３に通ずる液入口上向きノズル１１で構
成し、下向分散板１０を介して均一に処理液が流下でき
るようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はプレ−ト式蒸発缶の処理液を均一に分配するディストリビュ−タの改 良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図５と図６に示す如く、プレ−ト式蒸発缶はヒ−ティングエレメント３の上部 に設けたディストリビュ−タ２から処理液を分散流下させ、加熱蒸気入口部４か らヒ−ティングエレメント３内に加熱蒸気を入れて処理液との間で熱交換させ、 発生した蒸気をヒ−ティングエレメント３の間より自由にリリ−スさせるもので ある。

【０００３】 図７は従来型のディストリビュ−タ２を示す。これは側板５と、１段又は２段 の目皿底板６及び液入口ノズル７とで構成されている。

【０００４】 このような蒸発缶のディストリビュ−タ２は蒸発缶内の処理液配管の流速等に よる動圧の影響を受けて処理液の均一な分散が困難である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

プレ−ト式蒸発缶のヒ−ティングエレメント３の上部より処理液を流下させる 際、均一に分配することがヒ−ティングエレメントの伝熱性能に大きく影響する 。本考案はこの分配機構を改良し、均一性の向上を図ることを目的とするもので ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

プレ−ト式蒸発缶において、ディストリビュ−タ２の処理液供給部を、側板 ８で囲まれた目皿底板９と、目皿底板９の上方にあって、頂部がわん曲した断面 山型の下向分散板１０と、下向分散板１０の下方位置にあってその長手方向に多 数の開口１２を有し、中央部で処理液供給管１３に通ずる液入口上向きノズル１ １で構成し、下向分散板１０を介して均一に処理液が流下できるようにした。

【０００７】 又すべての開口１２から上向きに噴出する処理液の流速が０.５m／sec 以上で 均一に流出するように設けた。

【０００８】

【実施例】

図１に基いて説明する。本考案に係るディストリビュ−タ２は目皿底板９の周 縁を側板８で囲っている点は従来と同様である。１０は下向分散板で目皿底板９ の上方にこれと平行に設置され、上に凸で頂部が滑らかに湾曲している。

【０００９】 １１は下向分散板１０の下方にこれと平行に配設された液入口上向ノズルで、 その中央部で処理液供給管１３に連結されている。

【００１０】 液入口上向ノズル１１は上向の複数のノズル開口１２を有している。ノズル開 口１２は液入口上向ノズル１１の軸心方向に複数個穿設されている。こうするこ とによって図２の如く上向きに噴出し、処理液は図３の如くヒ−ティングエレメ ント上に均一に分布される。因みに図４は従来のディストリビュ−タの場合で、 これでは中心部が密、外側に離れるにつれて粗に処理液が分布される。

【００１１】 液入口上向きノズル１１から、下向き分散板１０に向って上向きに液を当てる ことにより、目皿底板９への配管流れの動圧の影響を低減でき、目皿底板９から の流下液量分布が均一化する。

【００１２】 また、液入口上向きノズル１１での流速を０.５m／sec 以上とし、下向き分散 板１０のほぼ全体に液が当たる形状にすることにより、下向き分散板１０から目 皿底板９へ流下する液量を目皿底板９の長さ方向で均一化できる。

【００１３】 片流れが生じやすい配管ル−トになる場合はノズルでの流速を０.５m／sec よ り高くすることによりその防止ができる。

【００１４】

【効果】

液入口上向ノズル１１の上部に開口１２を設け、こゝから処理液を上向きに噴 出し、下向分散板１０に当ったのち、これに沿って流下するようにしたので、従 来に比し、分散の均一化が可能となり、ヒ−ティングエレメント３の部分での伝 熱性能が一段と向上した。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のディストリビュ−タの斜視図。

【図２】下向分散板の作用説明図。

【図３】本考案による処理液の分布状況を示す図。

【図４】従来型の処理液の分布状態を示す図。

【図５】公知蒸発缶の縦断面図。

【図６】公知蒸発缶の横断面図。

【図７】従来型ディストリビュ−タの斜視図。

【符号の説明】

１ 蒸発缶本体 ２ ディストリビュ
−タ ３ ヒ−ティングエレメント ４ 加熱蒸気入口部 ５ 側板 ６ 目皿底板 ７ 液入口ノズル ８ 側板 ９ 目皿底板 10 下向分散板 11 上向きノズル 12 開口 13 処理液供給管

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレ−ト式蒸発缶において、ディストリ
   ビュ−タ(２)の処理液供給部を、側板(８)で囲まれた目
   皿底板(９)と、該目皿底板(９)の上方にあって、頂部が
   上に凸にわん曲した断面山型の下向分散板(10)と、下向
   分散板(10)の下方位置にあってその長手方向に多数の開
   口(12)を有し、中央部で処理液供給管(13)に通ずる液入
   口上向きノズル(11)で構成したことを特徴とするプレ−
   ト式蒸発缶のディストリビュ−タ。
2. 【請求項２】 すべての開口(12)から上向きに噴出する
   処理液の流速が０.５m／sec以上で均一に流出するよう
   に設けたことを特徴とする請求項１のプレ−ト式蒸発缶
   のディストリビュ−タ。