JPH05337372A - 炭化水素接触分解用触媒組成物 - Google Patents

炭化水素接触分解用触媒組成物

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JPH05337372A
JPH05337372A JP16690092A JP16690092A JPH05337372A JP H05337372 A JPH05337372 A JP H05337372A JP 16690092 A JP16690092 A JP 16690092A JP 16690092 A JP16690092 A JP 16690092A JP H05337372 A JPH05337372 A JP H05337372A
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JP
Japan
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catalyst
catalyst composition
weight
catalytic cracking
didymium
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Application number
JP16690092A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Masuda
立男 増田
Morio Fukuda
盛男 福田
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒活性、ガソリン選択性、耐メタル性に優
れ、しかも生成ガソリンのオクタン価(RON)の低下
が少ない炭化水素接触分解用触媒組成物の提供。 【構成】 結晶性アルミノシリケートゼオライトおよび
粒子状のジジム化合物が無機酸化物マトリツクス中に分
散していることを特徴とする炭化水素接触分解用触媒組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素接触分解用触
媒組成物に関し、さらに詳しくは炭化水素、特にバナジ
ウムなどの金属汚染物を含有する重質炭化水素の接触分
解に使用して、触媒の活性、ガソリン選択性に優れ、さ
らに生成ガソリンのオクタン価の低下を招くことなく耐
メタル性に優れた炭化水素接触分解用触媒組成物に関す
る。
【0002】
【従来技術およびその問題点】一般に、バナジウムなど
の金属汚染物を含有する重質炭化水素の接触分解では、
触媒上に沈着したバナジウムが活性成分である結晶性ア
ルミノシリケートゼオライトの結晶構造を破壊し、触媒
活性の著しい低下をもたらすことが知られており、そし
てまた、触媒上に沈着したバナジウムなどの金属汚染物
を不活性化するために、種々の化合物をメタル捕捉剤と
して含有させ、耐メタル性を向上させた触媒も種々提案
されている(例えば、特開昭61−149241号、特
開昭62−38242号)。従来、アルカリ土類金属化
合物は、金属汚染物を不活性化する優れた効果を有する
ものの、これをメタル捕捉剤として無機酸化物マトリッ
クス中に分散させた触媒組成物では、アルカリ土類金属
が触媒組成物の接触分解反応使用中に移動して、結晶性
アルミノシリケートゼオライトの熱安定性を低下させ、
結晶構造を破壊するため触媒の活性が低下する、あるい
は、結晶性アルミノシリケートゼオライトにイオン交換
して組込まれるため接触分解反応で得られるガソリン生
成物のオクタン価(RON)が低下するなどの問題があ
った。また、希土類金属化合物も、触媒上に蓄積した金
属汚染物、特にバナジウムの不活性化剤として作用する
ことが知られており、例えば、特開昭60−96687
号公報には、触媒上に蓄積したバナジウムの不活性化剤
としてランタン・リッチ希土類成分を触媒粒子上に沈殿
せしめる方法が開示されている。しかし、これらのラン
タン・リツチ希土類成分を使用する場合も、バナジウム
の不活性化剤としての効果は有するものの生成ガソリン
のオクタン価が低下する問題があった。
【0003】
【本発明の目的】本発明の目的は、触媒活性、ガソリン
選択性、耐メタル性に優れ、しかも生成ガソリンのオク
タン価(RON)の低下が少ない炭化水素接触分解用触
媒組成物を提供する点にある。
【0004】
【本発明の概要】本発明は、結晶性アルミノシリケート
ゼオライトおよび粒子状のジジム化合物を無機酸化物マ
トリックス中に分散させたことを特徴とする炭化水素接
触分解用触媒組成物に関する。
【0005】
【発明の具体的説明】以下に本発明について具体的に説
明する。本発明に係る炭化水素接触分解用触媒組成物
は、結晶性アルミノシリケートゼオライトを5〜50重
量%、好ましくは5〜40重量%、粒子状のジジム化合
物を0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量
%、無機酸化物マトリックスを20〜95重量%、好ま
しくは30〜95重量%の範囲で含有することが望まし
い。
【0006】本発明の触媒組成物は、結晶性アルミノシ
リケートゼオライトおよび粒子状のジジム化合物を無機
酸化物マトリックス前駆物質と混合し、噴霧乾燥するこ
とによって製造することができる。
【0007】本発明でのジジム化合物とは、ネオジムと
プラセオジムとの混合物からなる化合物であって、酸化
物乾燥基準でネオジムとプラセオジムを合計(Nd23
+Pr611)で少なくとも60重量%以上、好ましく
は70重量%以上、更に好ましくは75〜100重量%
を含有するものであり、これにより、ランタンやセリウ
ムを使用する場合とは逆に生成ガソリンのオクタン価の
低下をおさえるということは驚くべきことである。酸化
物乾燥基準でジジム化合物中のNd23とPr611
合計量が60重量%よりも少ない場合は、生成ガソリン
のオクタン価の低下が大きくなるので好ましくない。な
お、ネオジムとプラセオジムの混合割合は任意である。
ジジム化合物は、希土鉱石から、種々の用途に広く用い
られているランタンやセリウムを回収した残渣として得
られる。本発明に使用されるジジム化合物は、炭酸塩、
塩化物、酸化物などの形態で使用可能であるが、特に炭
酸塩の形態は、安価で、かつ水溶液中でも安定であり好
ましい。本発明の粒子状のジジム化合物は、その平均粒
子径が60μm以下、好ましくは0.1〜30μmの範
囲にあることが望ましい。粒子径が60μmを上廻る
と、最終的に得られる触媒組成物の平均粒子径との関係
で、流動床用の触媒としては望ましくない。
【0008】本発明で使用する結晶性アルミノシリケー
トゼオライトには、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、
モルデナイト、ZSM型ゼオライトおよび天然ゼオライ
トなどを使用することができ、これは通常の接触分解用
触媒組成物の場合と同様、水素、アンモニウム及び多価
金属から選ばれるカチオンでイオン交換された形で使用
される。Y型ゼオライト、特に超安定性Y型ゼオライト
は耐水熱安定性に優れているので好適である。
【0009】また、本発明の無機酸化物マトリックス
は、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、シリカ−マ
グネシア、アルミナ−マグネシア、リン−アルミナ、シ
リカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア−アルミナなど
結合剤として作用する通常の接触分解用触媒に使用され
る慣用のマトリックス成分である。このようなマトリッ
クス成分には、ジジム化合物以外の無機酸化物、例え
ば、カオリン、ハロイサイト、モンモリロナイトなどを
も含有される。また、本発明の炭化水素接触分解用触媒
組成物は、従来のメタル捕捉剤をもジジム化合物と併用
して含有せしめることも可能である。本発明の触媒組成
物は前述の無機酸化物マトリックスの前駆物質、例えば
シリカヒドロゾル、シリカ−アルミナヒドロゲルなどに
結晶性アルミノシリケートゼオライトおよび粒子状のジ
ジム化合物を加えて均一に分散させ、得られた混合物ス
ラリーを常法通り噴霧乾燥することによって製造するこ
とができる。そして、噴霧乾燥された粒子は必要に応じ
て洗浄され、洗浄後は再び乾燥又は乾燥、焼成される。
また、本発明触媒組成物は、噴霧乾燥された粒子に通常
の方法でランタンおよびセリウムを主成分とする希土類
を導入することも可能である。
【0010】なお、本発明の触媒組成物の製造におい
て、弱塩基性を有するジジム化合物を使用し、固体酸性
無機酸化物マトリックスの前駆物質と混合した場合に、
得られる触媒組成物の無機酸化物マトリックスの固体酸
の性質が改良され、強酸性質が減少するので触媒組成物
を重質炭化水素の接触分解反応に使用した際に、水素お
よびコークの生成を減少させる効果が一層助長される。
【0011】また、本発明の触媒組成物中の粒子状のジ
ジム化合物は、接触分解反応使用中に移動して結晶性ア
ルミノシリケートゼオライトにイオン交換することもな
いので、得られたガソリン生成物のオクタン価の低下が
少ないなどの特徴を有する。本発明の触媒組成物は、バ
ナジウムなどの金属汚染物含有重質炭化水素の接触分解
で使用するのに特に好適であるが、硫黄酸化物捕捉能に
も優れていることから、硫黄含有炭化水素の接触分解あ
るいは金属汚染物を含有しない炭化水素の接触分解にも
使用可能であり、該触媒組成物を使用した接触分解は、
通常の接触分解条件が採用される。本発明の触媒組成物
は、灯・軽油から高沸点の脱れき油にいたるまでの広範
囲の石油留分の接触分解に利用することができる。
【0012】
【実施例】以下に実施例を示し具体的に本発明を説明す
るが、これらのものに本発明が限定されるものではな
い。 実施例1 水硝子に硫酸を加えて調製した5重量%のSiO2を含
むシリカヒドロゾル4000gに、交換率95%でアン
モニウムイオン交換されたY型結晶性アルミノシリケー
トゼオライト(NH4Yゼオライト)300g(乾燥基
準)、カオリンクレー390g(乾燥基準)および平均
粒子径30ミクロンのギブサイトを気流焼成して得られ
たアルミナ粒子80g(乾燥基準)を加え、さらに平均
粒子径20ミクロンの炭酸ジジム30g(酸化物乾燥基
準)を加えて、混合スラリーを得た。この混合スラリー
を噴霧乾燥し、洗浄した後、乾燥して本発明の接触分解
用触媒組成物を得た。この接触分解用触媒組成物は、N
4Yゼオライトを30重量%、炭酸ジジムを3重量%
(酸化物乾燥基準)、アルミナ粒子を8重量%含有し、
その平均粒径は68ミクロンであった。この触媒組成物
を触媒Dとする。前述の調製法と同様にして、炭酸ジジ
ムの添加量を変えた触媒の調製を行った。すなわち、カ
オリンをバランス物質として、添加量がそれぞれ0、
0.5、1.5、10、20重量%(乾燥基準)となる
ように炭酸ジジムを加えた。触媒はいずれもNH4Yゼ
オライトを30重量%含有する。これらの触媒を、それ
ぞれ触媒A、B、C、E、Fとし、各触媒の性状を表1
〜3に示す。なお、炭酸ジジム中のNd23は、全希土
酸化物中の58.8重量%で、Pr611が21.0重
量%(Nd23+Pr611で79.8重量%を占め
る)であった。
【0013】比較例1 実施例1で得られた炭酸ジジムを含まない触媒Aを噴霧
乾燥した後、洗浄した球状微小粒子を酸化物乾燥基準で
La2349重量%及びCeO224重量%を含有する
混合希土類の塩化希土類水溶液に60℃で浸漬した後、
洗浄、乾燥して均一に分散した状態で存在するRe23
として1.75重量%の希土類成分を含有する触媒Gを
調製した。触媒Gの性状を表3に示す。
【0014】比較例2 炭酸ジジムの代わりに、市販の粒子径25μmのバスト
ネサイトを使用した以外は、実施例1の触媒Dと全く同
様にして希土類成分を3重量%(酸化物乾燥基準)含有
する触媒Hを調製した。なお、使用したバストネサイト
(希土類元素のフッ化炭酸塩鉱物bastnaesit
e)の希土類組成は、酸化物乾燥基準でLa2334重
量%、CeO249重量%、Nd2311.5重量%、
Pr6114.5重量%であった。この触媒Hの性状を
表3に示す。
【0015】比較例3 実施例1で得られた炭酸ジジムを含まない触媒Aの噴
霧、乾燥した後の洗浄球状微小粒子を、比較例1で使用
した混合希土類の塩化希土類水溶液に60℃で浸漬さ
せ、ついで5%NH3水を撹拌しながら添加し、ランタ
ン及びセリウムの混合希土類を水酸化物の形態で触媒に
沈着させた。次いで、希土類の水酸化物が沈着した球状
微小粒子を脱水、洗浄した後、120℃で16時間乾燥
して触媒Iを調製した。得られた触媒Iは、混合希土類
を3重量%(酸化物乾燥基準)含有していた。触媒Iの
性状を表3に示す。
【0016】実施例2 実施例および比較例の触媒A〜Iそれぞれについて、A
STM MATによる性能評価を行なった。まず、耐メ
タル性を調べるため、次のようにして各触媒にニッケル
及びバナジウムをNi+V量(V/Ni=2)5,00
0ppmで沈着させた。すなわち、各触媒を予め600
℃で1時間焼成した後、所定量のナフテン酸ニッケル及
びナフテン酸バナジウムのベンゼン溶液を各触媒に吸収
させ、次いで110℃で乾燥後、600℃で1.5時間
焼成した。しかる後、擬平衡化するため、各触媒を77
0℃で6時間スチーム処理し、再度600℃で1時間焼
成した。また、ニッケル及びバナジウムを沈着させてい
ない各触媒についても、擬平衡化のため770℃で6時
間スチーム処理し、次いで600℃で1時間焼成した。
こうして予備処理された各触媒を用いて、ASTM M
AT評価試験を行なった。結果を表1〜3に示す。な
お、反応条件は次の通りである。 原 料 油 :40%脱硫常圧残油+60%脱硫減圧軽
油 反応 温度 :510℃ 空間 速度 :40hr-1 触媒/油比 :4.5(重量) (以下余白)
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】 注) **: La、Ceを主成分とする混合希土類 ***: バストネサイト
【0020】実施例3 実施例1で用いた炭酸ジジムの代りに、Nd23として
32.0重量%およびPr611として41.5重量%
(Nd23+Pr611で73.5重量%を占める)を
含有する平均粒子径15μmの炭酸ジジムを使用したほ
かは、実施例1の触媒Dと全く同様にして触媒Jを調製
した。触媒の性能評価は実施例2と同様に行った。触媒
の性状と評価結果を表4に示す。 (以下余白)
【0021】
【表4】
【0022】
【効果】一般に、La、Ceを主成分とする混合希土類
を導入した触媒組成物は、混合希土類を導入していない
触媒組成物に比較して、接触分解反応で得られるガソリ
ンのオクタン価は低下することが知られている。しか
し、本発明の触媒組成物は重質炭化水素の接触分解に使
用して、表1〜4からわかるように、バナジウム、ニッ
ケルなどの金属汚染物が沈着した場合でも高い転化率、
高いガソリン収率を示し、しかも生成ガソリンのオクタ
ン価の低下が少ないという特異的で、かつ優れた効果を
有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性アルミノシリケートゼオライトお
    よび粒子状のジジム化合物が無機酸化物マトリツクス中
    に分散していることを特徴とする炭化水素接触分解用触
    媒組成物。
JP16690092A 1992-06-02 1992-06-02 炭化水素接触分解用触媒組成物 Pending JPH05337372A (ja)

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