JPH05336940A - 加熱用缶詰 - Google Patents
加熱用缶詰Info
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- JPH05336940A JPH05336940A JP4150817A JP15081792A JPH05336940A JP H05336940 A JPH05336940 A JP H05336940A JP 4150817 A JP4150817 A JP 4150817A JP 15081792 A JP15081792 A JP 15081792A JP H05336940 A JPH05336940 A JP H05336940A
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 缶詰の内容物を分離して収容し、殺菌工程で
の加熱時には分離状態は解除せず、加熱使用時には分離
を解除して内容物を混合させる。 【構成】 上部に開封部6aが形成された耐熱性缶本体6c
の内部に液状内容物20と袋状部材5とを封入し、この袋
状部材は内部に他の内容物と所定量の気体を密閉してな
り、缶本体の開封状態での加熱時に袋状部材の膨出変形
に応じて開封手段23により破裂開封するか、シール部が
開封して密閉を解除するように設けてなる。
の加熱時には分離状態は解除せず、加熱使用時には分離
を解除して内容物を混合させる。 【構成】 上部に開封部6aが形成された耐熱性缶本体6c
の内部に液状内容物20と袋状部材5とを封入し、この袋
状部材は内部に他の内容物と所定量の気体を密閉してな
り、缶本体の開封状態での加熱時に袋状部材の膨出変形
に応じて開封手段23により破裂開封するか、シール部が
開封して密閉を解除するように設けてなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用時には内容物を缶
本体ごと直接加熱する加熱用缶詰に関するものである。
本体ごと直接加熱する加熱用缶詰に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、缶詰は保存食品に使用されて
おり、この内容物を加熱して調理するときには、缶詰の
蓋を開けて内容物を出して調理している。また、その内
容物は区分されることなく混合状態で収容されている。
おり、この内容物を加熱して調理するときには、缶詰の
蓋を開けて内容物を出して調理している。また、その内
容物は区分されることなく混合状態で収容されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
な缶詰では内容物が予め混合されていることから、この
ような混合物を単に加熱することに比べて、加熱時に混
合することで商品価値が高まる内容物もあり、従来の缶
詰では上記のような要求に対応することはできなかっ
た。
な缶詰では内容物が予め混合されていることから、この
ような混合物を単に加熱することに比べて、加熱時に混
合することで商品価値が高まる内容物もあり、従来の缶
詰では上記のような要求に対応することはできなかっ
た。
【0004】また、缶詰の内部を温度が上昇した際に溶
ける区画部材によって区画し、内容物を分離して収容し
ておき、加熱時に上記区画部材を溶かして区画を解除す
るように構成することも考えられるが、缶詰は内容物を
封入した後に、殺菌のためにその内容物に応じた温度と
時間で加熱処理を行うものであって、内容物の種類によ
っては加熱殺菌時に区画が解除されてしまう恐れがあ
る。
ける区画部材によって区画し、内容物を分離して収容し
ておき、加熱時に上記区画部材を溶かして区画を解除す
るように構成することも考えられるが、缶詰は内容物を
封入した後に、殺菌のためにその内容物に応じた温度と
時間で加熱処理を行うものであって、内容物の種類によ
っては加熱殺菌時に区画が解除されてしまう恐れがあ
る。
【0005】そこで本発明は上記事情に鑑み、殺菌工程
後においても缶詰の内容物を分離して収容し、加熱使用
時には分離状態を解除できるようにした加熱用缶詰を提
供することを目的とするものである。
後においても缶詰の内容物を分離して収容し、加熱使用
時には分離状態を解除できるようにした加熱用缶詰を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の加熱用缶詰は、上部に開封部が形成された耐熱性缶
本体の内部に水等の液状内容物を収容するとともに、内
部に他の内容物および所定量の気体を密閉した弾性材に
よる袋状部材を上記缶本体に封入してなり、さらに、該
缶本体の内部に缶本体の開封状態での加熱時に内部気体
の膨張に応じて膨出変形した袋状部材に接触して該袋状
部材を破裂させて密閉を解除する開封手段を配設したこ
とを特徴とするものである。
明の加熱用缶詰は、上部に開封部が形成された耐熱性缶
本体の内部に水等の液状内容物を収容するとともに、内
部に他の内容物および所定量の気体を密閉した弾性材に
よる袋状部材を上記缶本体に封入してなり、さらに、該
缶本体の内部に缶本体の開封状態での加熱時に内部気体
の膨張に応じて膨出変形した袋状部材に接触して該袋状
部材を破裂させて密閉を解除する開封手段を配設したこ
とを特徴とするものである。
【0007】また、上部に開封部が形成された耐熱性缶
本体の内部に水等の液状内容物を収容するとともに、内
部に他の内容物および所定量の気体を密閉した袋状部材
を上記缶本体に封入してなり、上記袋状部材は、缶本体
の開封状態での加熱時に内部気体の膨張に応じて膨出変
形した際に開封して密閉を解除するシール部を有するこ
とを特徴とするものである。
本体の内部に水等の液状内容物を収容するとともに、内
部に他の内容物および所定量の気体を密閉した袋状部材
を上記缶本体に封入してなり、上記袋状部材は、缶本体
の開封状態での加熱時に内部気体の膨張に応じて膨出変
形した際に開封して密閉を解除するシール部を有するこ
とを特徴とするものである。
【0008】さらに、前記袋状部材の内部または外部に
メッシュ部材を配設するようにしてもよい。
メッシュ部材を配設するようにしてもよい。
【0009】
【作用】前記したように本発明による加熱用缶詰は、耐
熱性缶本体の内部に水等の液状内容物を収容するととも
に、内部に他の内容物と所定量の気体を密閉した袋状部
材を上記缶本体に封入して、内容物を分離状態で収容し
ており、この内容物を封入した後の加熱殺菌時には未開
封状態で行うことで、この加熱により前記袋状部材の気
体が膨張しようとするが、この袋状部材には缶本体の上
昇した内圧が作用して加圧されることで、その容積の増
加は小さく、該袋状部材は開封手段によって破裂される
ことなく、または、そのシール部が開封することなく密
閉状態を維持するものであって、加熱後においても内容
物の分離を確保した状態で保存される。
熱性缶本体の内部に水等の液状内容物を収容するととも
に、内部に他の内容物と所定量の気体を密閉した袋状部
材を上記缶本体に封入して、内容物を分離状態で収容し
ており、この内容物を封入した後の加熱殺菌時には未開
封状態で行うことで、この加熱により前記袋状部材の気
体が膨張しようとするが、この袋状部材には缶本体の上
昇した内圧が作用して加圧されることで、その容積の増
加は小さく、該袋状部材は開封手段によって破裂される
ことなく、または、そのシール部が開封することなく密
閉状態を維持するものであって、加熱後においても内容
物の分離を確保した状態で保存される。
【0010】一方、使用時にはこの缶詰を開封状態で加
熱するのに伴って、缶本体の内圧は大気開放されて温度
が高くなっても昇圧することがない一方、袋状部材はそ
の温度上昇に応じて内部気体が膨張して容積が増大し、
弾性材による袋状部材では膨出変形して開封手段に接触
して破裂し密閉が解除され、また、シール部を有する袋
状部材では膨出変形して該シール部が開封して密閉が解
除され、その内容物と液状内容物との混合が行われる。
熱するのに伴って、缶本体の内圧は大気開放されて温度
が高くなっても昇圧することがない一方、袋状部材はそ
の温度上昇に応じて内部気体が膨張して容積が増大し、
弾性材による袋状部材では膨出変形して開封手段に接触
して破裂し密閉が解除され、また、シール部を有する袋
状部材では膨出変形して該シール部が開封して密閉が解
除され、その内容物と液状内容物との混合が行われる。
【0011】
【実施例】以下、本発明による加熱用缶詰の実施例を図
面に基づいて説明する。
面に基づいて説明する。
【0012】<実施例1>図1は本例の加熱用缶詰を用
いたバーナー付缶詰の基本構造を示す断面図、図2はそ
の外観の一例を示す一部切開斜視図である。
いたバーナー付缶詰の基本構造を示す断面図、図2はそ
の外観の一例を示す一部切開斜視図である。
【0013】バーナー付缶詰は、基本的に少なくとも上
端を開放した円筒状の外ケース2と、この外ケース2の
上部内側に、該外ケース2との間に燃焼ガスが上昇する
間隙4を形成して収容固定された、上端面に開封部6a
(開蓋用タブ)を有する蓋6bを備えた円筒状の耐熱性缶
本体6cからなる加熱用缶詰6と、前記外ケース2の下部
内側に前記缶詰6を加熱するよう収容固定された着火手
段8を備えたバーナー10と、該バーナー10に燃料を供給
するよう、前記外ケース2の下部内側に固定された燃料
タンク12とからなり、前記外ケース2は、前記バーナー
10に外部の空気を供給するための通気口2aと、前記着火
手段8を外部から操作するための開口2bを備えている。
端を開放した円筒状の外ケース2と、この外ケース2の
上部内側に、該外ケース2との間に燃焼ガスが上昇する
間隙4を形成して収容固定された、上端面に開封部6a
(開蓋用タブ)を有する蓋6bを備えた円筒状の耐熱性缶
本体6cからなる加熱用缶詰6と、前記外ケース2の下部
内側に前記缶詰6を加熱するよう収容固定された着火手
段8を備えたバーナー10と、該バーナー10に燃料を供給
するよう、前記外ケース2の下部内側に固定された燃料
タンク12とからなり、前記外ケース2は、前記バーナー
10に外部の空気を供給するための通気口2aと、前記着火
手段8を外部から操作するための開口2bを備えている。
【0014】また、前記外ケース2における着火手段8
を外部から操作するための前記開口2bは、さらにバーナ
ー10の炎が燃えているかどうかを外から確認できるよう
な窓14および前記燃料タンク12の残留燃料の量を確認す
るための目盛の付いた窓16を備えている(図2参照)。
を外部から操作するための前記開口2bは、さらにバーナ
ー10の炎が燃えているかどうかを外から確認できるよう
な窓14および前記燃料タンク12の残留燃料の量を確認す
るための目盛の付いた窓16を備えている(図2参照)。
【0015】前記加熱用缶詰6は、耐熱性缶本体6cの内
部に液状の内容物20(例えば水、飲用液体等)と袋状部
材5とが収容されている。また、上記袋状部材5の内部
には、図4に示すように、粉末状もしくは固形状の内容
物21(例えば、インスタントコーヒー、スープの素、テ
ィーバッグ、茶葉、麺類等)と所定量の気体(空気等)
が収容密閉されている。
部に液状の内容物20(例えば水、飲用液体等)と袋状部
材5とが収容されている。また、上記袋状部材5の内部
には、図4に示すように、粉末状もしくは固形状の内容
物21(例えば、インスタントコーヒー、スープの素、テ
ィーバッグ、茶葉、麺類等)と所定量の気体(空気等)
が収容密閉されている。
【0016】前記袋状部材5は、ゴム等の弾性材によっ
て密閉可能な袋状に形成され、内部に所定量の上記内容
物21および気体が充填され、結束具5aによって開口部が
閉じられ密閉されている。また、上記内容物21を収容し
た袋状部材5は、保持部材22の内部に収納されている。
この保持部材22は、上面および下面がメッシュ部材22a,
22b で形成されて内部に液状内容物20が流通可能に設け
られていると共に、その内側面には袋状部材5が鎖線で
示すように所定の大きさに膨出変形した際に接触して破
裂させる尖鋭な先端を有する針状の開封手段23が設けら
れている。
て密閉可能な袋状に形成され、内部に所定量の上記内容
物21および気体が充填され、結束具5aによって開口部が
閉じられ密閉されている。また、上記内容物21を収容し
た袋状部材5は、保持部材22の内部に収納されている。
この保持部材22は、上面および下面がメッシュ部材22a,
22b で形成されて内部に液状内容物20が流通可能に設け
られていると共に、その内側面には袋状部材5が鎖線で
示すように所定の大きさに膨出変形した際に接触して破
裂させる尖鋭な先端を有する針状の開封手段23が設けら
れている。
【0017】すなわち、上記袋状部材5の内部に密閉さ
れている気体量と弾性材の弾性力に基づく膨出変形量
と、開封手段23の設置位置とによって、前記開封破裂時
の温度が設定されるものである。換言すれば、所定温度
(例えば90℃)に加熱した際に、膨出変形した袋状部材
5が開封手段23に接触して破裂するように設定されるも
のである。なお、上記開封手段23の形状および取付構造
は適宜設計変更可能である。
れている気体量と弾性材の弾性力に基づく膨出変形量
と、開封手段23の設置位置とによって、前記開封破裂時
の温度が設定されるものである。換言すれば、所定温度
(例えば90℃)に加熱した際に、膨出変形した袋状部材
5が開封手段23に接触して破裂するように設定されるも
のである。なお、上記開封手段23の形状および取付構造
は適宜設計変更可能である。
【0018】一方、前記外ケース2の外周面と缶詰6の
缶本体6cとの間には、燃焼ガスが上昇する間隙4が形成
されているが、この間隙4を形成する構成と外ケース2
と缶本体6cとを固定する手段とが兼用して設けられてい
る。すなわち、図3に水平断面を示すように、外ケース
2と缶本体6cとの間に縦に延びた波状の仕切板9が設け
られ、この波状の仕切板9は、図1、図2に示すよう
に、缶本体6cの下端よりも下方まで伸びて形成されてい
る。このときは、その仕切板9が両者を固定する作用を
有するとともに仕切板9の波型の内側の空間9aが、燃焼
ガスが上昇する間隙4となる。なお、上記仕切板9の形
状は、図示のような曲面部分を含む波形状のほか、平面
状に折曲された三角波状に設けてもよい。
缶本体6cとの間には、燃焼ガスが上昇する間隙4が形成
されているが、この間隙4を形成する構成と外ケース2
と缶本体6cとを固定する手段とが兼用して設けられてい
る。すなわち、図3に水平断面を示すように、外ケース
2と缶本体6cとの間に縦に延びた波状の仕切板9が設け
られ、この波状の仕切板9は、図1、図2に示すよう
に、缶本体6cの下端よりも下方まで伸びて形成されてい
る。このときは、その仕切板9が両者を固定する作用を
有するとともに仕切板9の波型の内側の空間9aが、燃焼
ガスが上昇する間隙4となる。なお、上記仕切板9の形
状は、図示のような曲面部分を含む波形状のほか、平面
状に折曲された三角波状に設けてもよい。
【0019】前記バーナーの着火手段8としては、ピエ
ゾ式自動点火装置を採用するのが、その簡便さ等からし
て実用上好ましい。また、このバーナー10は、炎が消え
たときにバーナー10への燃料の供給を自動的に遮断する
安全装置を備えているのが、安全上望ましい。
ゾ式自動点火装置を採用するのが、その簡便さ等からし
て実用上好ましい。また、このバーナー10は、炎が消え
たときにバーナー10への燃料の供給を自動的に遮断する
安全装置を備えているのが、安全上望ましい。
【0020】上記実施例の作用を説明すれば、液状内容
物20と袋状部材5が封入された直後の缶詰6は、図5
(A) のように、缶本体6cの内圧および袋状部材5の内圧
は約1気圧であり、上記袋状部材5の容積は初期状態に
あり、液状内容物20と固形状内容物21とが分離されてい
る。
物20と袋状部材5が封入された直後の缶詰6は、図5
(A) のように、缶本体6cの内圧および袋状部材5の内圧
は約1気圧であり、上記袋状部材5の容積は初期状態に
あり、液状内容物20と固形状内容物21とが分離されてい
る。
【0021】図5(B) は殺菌工程における加熱状態を示
し、缶詰6の缶本体6cは未開封の密閉状態で、温度上昇
に応じて缶本体6cの内圧は内部気体の膨張および蒸気圧
の上昇により、例えば、殺菌温度 110℃でその内圧は約
2.7気圧に高まる。また、袋状部材5も同様に温度上昇
によって内部気体が膨張するが、上記缶本体6cの内圧を
受けて逆に内容積が低減するように袋状部材5が収縮変
形し、このときの袋状部材5の内圧は約 1.3気圧とな
る。なお、上記殺菌工程での加熱温度は内容物20,21 に
よって異なり、この加熱温度に応じて上記袋状部材5の
収縮方向への変形量が異なるものである。
し、缶詰6の缶本体6cは未開封の密閉状態で、温度上昇
に応じて缶本体6cの内圧は内部気体の膨張および蒸気圧
の上昇により、例えば、殺菌温度 110℃でその内圧は約
2.7気圧に高まる。また、袋状部材5も同様に温度上昇
によって内部気体が膨張するが、上記缶本体6cの内圧を
受けて逆に内容積が低減するように袋状部材5が収縮変
形し、このときの袋状部材5の内圧は約 1.3気圧とな
る。なお、上記殺菌工程での加熱温度は内容物20,21 に
よって異なり、この加熱温度に応じて上記袋状部材5の
収縮方向への変形量が異なるものである。
【0022】図5(C) は上記殺菌工程での加熱後に常温
に冷却された保存状態を示し、図5(A) と同様の状態に
なるものであり、温度低下に伴う缶本体6cの内圧低下に
応じて袋状部材5は拡張方向に変形し、該袋状部材5の
密閉状態は維持され、常温状態では両者の内圧は略1気
圧に低下し、両内容物20,21 は分離状態で保存される。
に冷却された保存状態を示し、図5(A) と同様の状態に
なるものであり、温度低下に伴う缶本体6cの内圧低下に
応じて袋状部材5は拡張方向に変形し、該袋状部材5の
密閉状態は維持され、常温状態では両者の内圧は略1気
圧に低下し、両内容物20,21 は分離状態で保存される。
【0023】一方、前記缶詰6の使用時は図5(D) に示
すように、まず、加熱する前に開封部6aを操作して缶詰
6の缶本体6cを開封状態として、その上部空間を大気開
放する。そして、前記バーナー10に点火して噴出する炎
によって缶本体6cの底部から直接加熱を行うものである
が、前記仕切板9の下端部が缶本体6cの底部より低く形
成されていることから、バーナー10の炎による熱気は仕
切板9より内側の缶本体6cの周壁に面する内側の空間9a
のみを上昇し(図3参照)、効率よく缶詰6の加熱を行
うとともに、外ケース2の温度上昇を抑制している。
すように、まず、加熱する前に開封部6aを操作して缶詰
6の缶本体6cを開封状態として、その上部空間を大気開
放する。そして、前記バーナー10に点火して噴出する炎
によって缶本体6cの底部から直接加熱を行うものである
が、前記仕切板9の下端部が缶本体6cの底部より低く形
成されていることから、バーナー10の炎による熱気は仕
切板9より内側の缶本体6cの周壁に面する内側の空間9a
のみを上昇し(図3参照)、効率よく缶詰6の加熱を行
うとともに、外ケース2の温度上昇を抑制している。
【0024】上記バーナー10による加熱で液状内容物20
の温度が上昇すると、袋状部材5も同様に温度上昇して
該袋状部材5内に密閉されている気体が熱膨張して内圧
が90℃で約1.3 気圧に上昇する。しかし、殺菌加熱時の
ように缶本体6cの上昇した内圧が作用しないことから、
上記袋状部材5はこの内圧の上昇に伴って膨出変形し、
約90℃程度に加熱された状態で袋状部材5の一部が開封
手段23に接触すると、変形で張力が大きくなっている弾
性材による袋状部材5は瞬時に破裂するものであり、こ
れにより内容物21の密閉状態が解除され、液状内容物20
との混合が行われる。
の温度が上昇すると、袋状部材5も同様に温度上昇して
該袋状部材5内に密閉されている気体が熱膨張して内圧
が90℃で約1.3 気圧に上昇する。しかし、殺菌加熱時の
ように缶本体6cの上昇した内圧が作用しないことから、
上記袋状部材5はこの内圧の上昇に伴って膨出変形し、
約90℃程度に加熱された状態で袋状部材5の一部が開封
手段23に接触すると、変形で張力が大きくなっている弾
性材による袋状部材5は瞬時に破裂するものであり、こ
れにより内容物21の密閉状態が解除され、液状内容物20
との混合が行われる。
【0025】図6は上記実施例の加熱用缶詰の変形例を
示し、缶本体6cの上部に前例と同様の袋状部材5を収納
保持する保持部材31が設けられ、この保持部材31の上下
の面がメッシュ部材31a,31b で形成されると共に、側面
に針状の開封手段23が設置されている。そして、缶本体
6cを開封して加熱すると、温度上昇により袋状部材5が
膨出変形し、開封手段23に接触して破裂して密閉状態が
解除されると、茶葉などの内容物21が袋状部材5から出
て液状内容物20全体に拡散しようとするが下方のメッシ
ュ部材31b によって阻止され、また、缶本体6cから液状
内容物20を注ぐ際には上部のメッシュ部材31a によって
茶葉などの内容物21の流出が防止されるものである。
示し、缶本体6cの上部に前例と同様の袋状部材5を収納
保持する保持部材31が設けられ、この保持部材31の上下
の面がメッシュ部材31a,31b で形成されると共に、側面
に針状の開封手段23が設置されている。そして、缶本体
6cを開封して加熱すると、温度上昇により袋状部材5が
膨出変形し、開封手段23に接触して破裂して密閉状態が
解除されると、茶葉などの内容物21が袋状部材5から出
て液状内容物20全体に拡散しようとするが下方のメッシ
ュ部材31b によって阻止され、また、缶本体6cから液状
内容物20を注ぐ際には上部のメッシュ部材31a によって
茶葉などの内容物21の流出が防止されるものである。
【0026】<実施例2>次に、図7は加熱用缶詰の他
の実施例を示している。缶本体6cには液状内容物20と共
に袋状部材25が封入され、缶本体6cの上部の開口部を覆
ってメッシュ部材33が配設されている。前例と同一構造
には同一符号を付している。
の実施例を示している。缶本体6cには液状内容物20と共
に袋状部材25が封入され、缶本体6cの上部の開口部を覆
ってメッシュ部材33が配設されている。前例と同一構造
には同一符号を付している。
【0027】この例の袋状部材25は、耐熱性プラスチッ
クス等による非弾性材で袋状に形成され、内容物21と所
定量の気体(空気等)を収容してその開口がシール部25
a によって気密性を確保した状態で密閉されている。ま
た、上記シール部25a は、その密閉強度によって、所定
温度に加熱されて内部気体の膨張に伴う袋状部材25の膨
出変形が所定値以上となった際に、開封して密閉を解除
するように構成されている。
クス等による非弾性材で袋状に形成され、内容物21と所
定量の気体(空気等)を収容してその開口がシール部25
a によって気密性を確保した状態で密閉されている。ま
た、上記シール部25a は、その密閉強度によって、所定
温度に加熱されて内部気体の膨張に伴う袋状部材25の膨
出変形が所定値以上となった際に、開封して密閉を解除
するように構成されている。
【0028】そして、本例の加熱用缶詰6の作動は、前
例と基本的には同一であって、保存状態においては、缶
本体6cの内圧および袋状部材25の内圧は約1気圧であ
り、袋状部材25のシール部25a は密閉状態を維持して内
容物20,21 を分離収容している。また、殺菌工程におけ
る加熱状態では、缶本体6cの上昇した内圧が袋状部材25
に作用することにより、袋状部材25の容積は増大するこ
となくシール部25a は密閉状態を維持する。そして、缶
本体6cを開封して加熱する缶詰6の使用時は、液状内容
物20の温度上昇に応じて袋状部材25に密閉されている気
体が熱膨張して膨出変形し、約90℃程度に加熱された状
態で作用する張力によりシール部25a は開封し、これに
より内容物21の密閉状態が解除され、液状内容物20との
混合が行われる。この場合には、開封した袋状部材25か
ら茶葉などの内容物21が出て液状内容物20全体に拡散
し、缶本体6cから液状内容物20を注ぐ際に上記メッシュ
部材33によって茶葉などの内容物21の流出が防止され
る。
例と基本的には同一であって、保存状態においては、缶
本体6cの内圧および袋状部材25の内圧は約1気圧であ
り、袋状部材25のシール部25a は密閉状態を維持して内
容物20,21 を分離収容している。また、殺菌工程におけ
る加熱状態では、缶本体6cの上昇した内圧が袋状部材25
に作用することにより、袋状部材25の容積は増大するこ
となくシール部25a は密閉状態を維持する。そして、缶
本体6cを開封して加熱する缶詰6の使用時は、液状内容
物20の温度上昇に応じて袋状部材25に密閉されている気
体が熱膨張して膨出変形し、約90℃程度に加熱された状
態で作用する張力によりシール部25a は開封し、これに
より内容物21の密閉状態が解除され、液状内容物20との
混合が行われる。この場合には、開封した袋状部材25か
ら茶葉などの内容物21が出て液状内容物20全体に拡散
し、缶本体6cから液状内容物20を注ぐ際に上記メッシュ
部材33によって茶葉などの内容物21の流出が防止され
る。
【0029】なお、本例の袋状部材25の内部には、メッ
シュ部材による内袋に内容物21(主に茶葉など)を収容
するようにしてもよく、その際には上記実施例のような
メッシュ部材33は不要となるものである。また、内容物
によってはメッシュ部材は不要であり、前例においても
内袋に内容物21を収容してもよい。
シュ部材による内袋に内容物21(主に茶葉など)を収容
するようにしてもよく、その際には上記実施例のような
メッシュ部材33は不要となるものである。また、内容物
によってはメッシュ部材は不要であり、前例においても
内袋に内容物21を収容してもよい。
【0030】一方、本発明による加熱用缶詰の応用範囲
は広く、前述のように、袋状部材の大きさ材質等を変更
して、その内容物として、例えばコーヒー、茶、ミルク
等の飲料の他、麺類や、味噌汁、スープ等の食品にも適
用することができる。
は広く、前述のように、袋状部材の大きさ材質等を変更
して、その内容物として、例えばコーヒー、茶、ミルク
等の飲料の他、麺類や、味噌汁、スープ等の食品にも適
用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明による加熱用缶詰は、加熱するま
での未開封保存状態においては殺菌工程後でも内容物が
袋状部材によって分離状態で収容され、缶本体を開封し
た加熱状態で袋状部材が膨出変形することに伴って開封
手段により破裂するか、または、シール部が開封して密
閉を解除し内容物が混合するようにしたことにより、内
容物に適した保存状態と加熱状態を簡易に得ることがで
きるものである。
での未開封保存状態においては殺菌工程後でも内容物が
袋状部材によって分離状態で収容され、缶本体を開封し
た加熱状態で袋状部材が膨出変形することに伴って開封
手段により破裂するか、または、シール部が開封して密
閉を解除し内容物が混合するようにしたことにより、内
容物に適した保存状態と加熱状態を簡易に得ることがで
きるものである。
【図1】本発明の第1の実施例による加熱用缶詰を使用
したバーナー付缶詰の基本構造を示す断面図
したバーナー付缶詰の基本構造を示す断面図
【図2】図1のバーナー付缶詰の外観の一例を示す一部
切開斜視図
切開斜視図
【図3】図1のバーナー付缶詰の外ケースと缶詰との間
の構造例を示す水平断面略図
の構造例を示す水平断面略図
【図4】図1における袋状部材の断面図
【図5】図1における加熱用缶詰の各作動状態を示す説
明図
明図
【図6】第1の実施例の加熱用缶詰の変形例を示す断面
図
図
【図7】第2の実施例における加熱用缶詰を示す断面図
5,25 袋状部材 25a シール部 6 加熱用缶詰 6a 開封部 6c 缶本体 20,21 内容物 23 開封手段
Claims (3)
- 【請求項1】 上部に開封部が形成された耐熱性缶本体
の内部に水等の液状内容物を収容するとともに、内部に
他の内容物および所定量の気体を密閉した弾性材による
袋状部材を上記缶本体に封入してなり、さらに、該缶本
体の内部に缶本体の開封状態での加熱時に内部気体の膨
張に応じて膨出変形した前記袋状部材に接触して該袋状
部材を破裂させて密閉を解除する開封手段を配設したこ
とを特徴とする加熱用缶詰。 - 【請求項2】 上部に開封部が形成された耐熱性缶本体
の内部に水等の液状内容物を収容するとともに、内部に
他の内容物および所定量の気体を密閉した袋状部材を上
記缶本体に封入してなり、上記袋状部材は、缶本体の開
封状態での加熱時に内部気体の膨張に応じて膨出変形し
た際に開封して密閉を解除するシール部を有することを
特徴とする加熱用缶詰。 - 【請求項3】 前記袋状部材の内部または外部にメッシ
ュ部材を配設してなることを特徴とする請求項1または
2記載の加熱用缶詰。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150817A JPH05336940A (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 加熱用缶詰 |
AU37675/93A AU3767593A (en) | 1992-03-31 | 1993-03-25 | Ready-to-heat canned food |
US08/146,155 US5456929A (en) | 1992-03-31 | 1993-03-25 | Ready-to-heat canned goods |
EP93906819A EP0597111A1 (en) | 1992-03-31 | 1993-03-25 | Ready-to-heat canned food |
PCT/JP1993/000355 WO1993019998A1 (en) | 1992-03-31 | 1993-03-25 | Ready-to-heat canned food |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150817A JPH05336940A (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 加熱用缶詰 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05336940A true JPH05336940A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15505066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4150817A Withdrawn JPH05336940A (ja) | 1992-03-31 | 1992-06-10 | 加熱用缶詰 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05336940A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010173722A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 二種混合容器 |
-
1992
- 1992-06-10 JP JP4150817A patent/JPH05336940A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010173722A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 二種混合容器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |