JPH05335143A - 酸化物超電導マグネット構造体 - Google Patents

酸化物超電導マグネット構造体

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JPH05335143A
JPH05335143A JP16846892A JP16846892A JPH05335143A JP H05335143 A JPH05335143 A JP H05335143A JP 16846892 A JP16846892 A JP 16846892A JP 16846892 A JP16846892 A JP 16846892A JP H05335143 A JPH05335143 A JP H05335143A
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JP
Japan
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oxide superconducting
magnet structure
sheet
superconducting magnet
silver
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Withdrawn
Application number
JP16846892A
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English (en)
Inventor
Seiji Hayashi
征治 林
Kazuyuki Shibuya
和幸 渋谷
Toshio Egi
俊雄 江木
Rikuro Ogawa
陸郎 小川
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 コイル間の常電導部をなくし、且つ電磁力に
対して変形しにくい様な酸化物超電導マグネット構造体
を提供する。 【効果】 酸化物超電導体物質による超電導特性を具備
した帯状部材が螺旋状となる様に構成された酸化物超電
導マグネット構造体であり、螺旋平板形状の通電路がマ
グネット全体の発生磁場方向に対して略垂直である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体による
高磁場発生を利用し、各種の物性測定装置、磁場浮上列
車、核融合装置として用いられる超電導マグネット構造
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導物質によって実現される永久電流
現象を利用し、電力を消費せずに大電流を流し、コイル
状にして強い磁場を発生させる超電導マグネット構造体
は、各種の物性測定装置、磁場浮上列車、核融合装置等
への応用が進められている。
【0003】従来20T級の超電導強磁場を発生させる
マグネットの構造は、図2に示す様なハイブリッド型が
一般的である。即ち最外層にNbTi線によるマグネッ
ト、中層にNb3 Snによるマグネット、内層に銅によ
る常電導マグネットを夫々配置し、外側の超電導マグネ
ットによって磁界をかさ上げし、水冷銅マグネットと同
じ消費電力でこれより強い磁界を発生させるものであ
る。しかしながらこの超電導マグネットは、最内層の銅
マグネットが常電導であるので運転時に大電力を必要と
し、この部分の超電導化が強く望まれていた。
【0004】近年酸化物超電導体が発見され、この物質
は強い磁場のもとでも超電導特性を保持しうることか
ら、上記の様な銅マグネットに換わり得るものとして注
目を集めている。例えばBi系酸化物は、超電導遷移温
度(以下、単にTcと記す)が80K(低温相)或は1
10K(高温相)等の高いTcを有する物質として有望
視されており、この酸化物は銀基板上で部分溶融後除冷
を行なうことによって容易に配向し、高磁場でも4.2
K近傍では実用に十分な臨界電流密度(以下、Jcと記
す)を示すことが知られている。
【0005】ところで酸化物超電導物質を超電導マグネ
ットへ応用する例としては、銀シーステープによるパン
ケーキ積層マグネット(J.J.A.P.30〔199
1〕3371)や銀テープに酸化物超電導体をディップ
シートして作製したパンケ−キ型マグネット(J.J.
A.P.31〔1991〕L163)の試作例等が報告
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれまで
報告された超電導マグネットは、図3に示す様な、いわ
ゆるシングルパンケ−キ構造のものを銀、銅等の常電導
金属によって接続されたものであって、超電導接続が容
易に行なえないという問題があった。これは省電力、永
久電流を可能とする超電力マグネットの理想を著しく減
殺することになる。またマグネット作動時には強磁場の
もとで大電流を流すので線材には非常に大きな電磁力が
作用するが、これらのパンケ−キコイルはテープ面が磁
場方向と平行であるので、非常に変形し易いという問題
があった。例えば20Tの磁場のもとで線材に200A
の電流を流すと、線材の長さ1cm当たりにかかる力は
40Nにもなり、事実上記ティップコート法によって得
られたマグネットは強磁場下で使用中に破壊したと報告
されている。
【0007】本発明はこうした状況のもとになされたも
のであって、その目的は、コイル間の常電導部をなく
し、且つ電磁力に対して変形しにくい様な酸化物超電導
マグネット構造体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明とは、酸化物超電導物質による超電導特性を具備し
た帯状部材が螺旋状となる様に構成された酸化物超電導
マグネット構造体であり、螺旋平板形状の通電路がマグ
ネット全体の発生磁場方向に対して略垂直である点に要
旨を有するものである。
【0009】
【作用】本発明は上述の如く構成されるが、本発明者ら
は、要するに、螺旋平板形状の通電路がマグネット全体
の発生磁場方向に対して略垂直である様な構成にするこ
とによって、常電導接続部をなくすことができると共
に、強磁場に強い構成とすることができることを見出
し、本発明を完成した。
【0010】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定するものではな
く、前・後記の主旨に徹して設計変更することはいずれ
も本発明の技術的範囲に含まれるものである。例えば、
後記実施例では銀テープ上にディップコート法によって
Bi系酸化物超電導体をコーティングする場合について
示すが、本発明はこの様な場合に限らず、他の酸化物超
電導体をコーティングする場合、更に各種の酸化物超電
導物質を銀シース材に充填した銀シーステープ線材を用
いて、実施例に示した超電導マグネットを構成する場合
等はいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものであ
る。
【0011】
【実施例】まず本発明者らは、図1(a)に示す様な厚
肉の銀製中空円筒を準備し、これから機械加工によって
図1(b)に示す様な約300μmの厚さの螺旋状銀シ
ートを切り出した。これに表面平滑処理を施した後、こ
の銀シート両面にBiー2212相をディップコート
し、熱処理した。このときの熱処理は、大気中で、図4
に示すパターンにて行なった。また熱処理工程におい
て、890℃〜875℃の温度間での徐冷が高Jc超電
導膜作製に有効であった。
【0012】次に図5に示す様に、各ターン間の絶縁の
ために絶縁紙を挟みこみ、次に図6に示す様な2枚のス
テンレス板で構成される外枠によって両側から締め付け
固定した。更に全体を真空中にてろう含浸した。尚上記
実施例においては、図1(a)に示した銀製中空円筒
は、外径40mm、内径16mmであったので、図1
(b)に示した銀シートは幅12mmである。
【0013】得られた超電導マグネットについて、4.
2K、14Tの磁場中で通電テストを行なったところ、
Ic=530Aであった。またこのとき作用する電磁力
を見積もると線材1cm当たり74Nになる。そして磁
場の上昇,下降、およびIc測定をくり返しても何らの
劣化も見られなかった。これは、電磁力が線材の平面に
平行に働くため、ひずみが小さくなることによると考え
られる。
【0014】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、常
電導部分が不要で、強い電磁力に耐え得る様な酸化物超
電導マグネット構造体が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導マグネットの構成素材となる銀
テ−プを切り出す様子を説明する為の図である。
【図2】ハイブリッド型超電導マグネットを説明する為
の図である。
【図3】パンケーキコイル間の常電導接続を示す図であ
る。
【図4】ディップコート線材の熱処理パターンを示す図
である。
【図5】ディップコート線材間に絶縁紙を巻き込む様子
を示す図である。
【図6】絶縁紙を巻き込んだ後のコイルを締めつけ固定
する為のステンレス外わくを示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 陸郎 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導体物質による超電導特性を
    具備した帯状部材が螺旋状となる様に構成された酸化物
    超電導マグネット構造体であり、螺旋平板形状の通電路
    がマグネット全体の発生磁場方向に対して略垂直である
    ことを特徴とする酸化物超電導マグネット構造体。
  2. 【請求項2】 帯状部材が、銀シート表面に酸化物超電
    導物質をコーティングしたものである請求項1に記載の
    酸化物超電導マグネット構造体。
  3. 【請求項3】 帯状部材が、酸化物超電導物質を銀シー
    ス材に充填した銀シーステープ状線材である請求項1に
    記載の酸化物超電導マグネット構造体。
JP16846892A 1992-06-02 1992-06-02 酸化物超電導マグネット構造体 Withdrawn JPH05335143A (ja)

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JP16846892A JPH05335143A (ja) 1992-06-02 1992-06-02 酸化物超電導マグネット構造体

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JP16846892A JPH05335143A (ja) 1992-06-02 1992-06-02 酸化物超電導マグネット構造体

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JP16846892A Withdrawn JPH05335143A (ja) 1992-06-02 1992-06-02 酸化物超電導マグネット構造体

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JP (1) JPH05335143A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014165304A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 超電導機器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014165304A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 超電導機器

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