JPH0533458U - Cos用鋳型 - Google Patents

Cos用鋳型

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Publication number
JPH0533458U
JPH0533458U JP090628U JP9062891U JPH0533458U JP H0533458 U JPH0533458 U JP H0533458U JP 090628 U JP090628 U JP 090628U JP 9062891 U JP9062891 U JP 9062891U JP H0533458 U JPH0533458 U JP H0533458U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode plate
strap
mold
ears
cos
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Pending
Application number
JP090628U
Other languages
English (en)
Inventor
昌文 田中
Original Assignee
日本電池株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 日本電池株式会社 filed Critical 日本電池株式会社
Priority to JP090628U priority Critical patent/JPH0533458U/ja
Publication of JPH0533458U publication Critical patent/JPH0533458U/ja
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    • Y02E60/12

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストラップと極板耳との界面に間隙が生ずる
ことを防ぐ。 【構成】 鋳型底部に設けられた極板耳過挿入防止スト
ッパ1と、極板耳過挿入防止ストッパ1の上部に設けら
れた極板間隔調整用凸部2とを有することを特徴とする
COS用鋳型4とする。極板耳同士を均一な状態に保っ
てストラップを形成することができるので、ストラップ
と極板耳との界面に間隙が生ずることがなくを、腐蝕に
よるストラップ部破断等の不具合を防ぐことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はCOS用鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術】
蓄電池の使用環境は年々厳しくなってきている。特に最近の自動車の高性能化 、高仕様化による影響は大きいものがある。例えば、同一車種でも10年前には 排気量が1500〜2000CCであったものが現在では2000〜3000C Cまで増強されたり、空調設備やパワーステアリング等が標準装備となったりし てきている。これらの結果、ボンネット内は各種装備で密集した状態となり、従 来は蓄電池の設置場所はボンネット内最前部の換気のよい部分と決まっていたも のが、今日ではエンジン部の真横であったり、ボンネット内最奥部であったりす るようになっている。このような状態では蓄電池周辺の十分な換気が行われにく く、蓄電池温度が極端に上昇する場合がある。例えば、従来では最高60〜70 ℃程度であったものが、最近では90〜100℃まで上昇することも認められる 。
【0003】 鉛蓄電池は、極板に鉛、電解液に硫酸を使用している。鉛金属自体は硫酸に対 して非常に安定した耐食性を持っているものの、電解液温度が80℃を越えると 硫酸の酸化性は著しく増す。又、蓄電池温度が異常に上昇すると、オルタネータ の温度補正が不十分になるため、蓄電池は過充電を受けてしまう。この結果、電 解液の減液速度は、90〜100℃で充電を行った場合、60〜70℃での場合 と比べて、2〜3倍の速さで減液する。又、鉛蓄電池は+板格子にアンチモン合 金を使用しているため、過充電量に比例してアンチモンが溶出し負極板表面に電 着する。負極板表面に析出したアンチモンは負極板の水素過電圧を低下させるの で、充電電圧も低下する。この結果、同一電圧での充電ではさらに過充電の方向 となる。過充電時に電気分解された水は外部に排気されるが硫酸分は残溜するた め、減液による液面低下と共に電解液比重は増加し、初期1.280(20℃) であった ものが、液面がストラップ部より低下した時点においては、1.40を越えるまでに なる。比重1.40の電解液は1.28のものに比較して10倍以上の酸化性を持つ。こ のような状態において、外周部温度が90〜100℃に達すると、電解液硫酸分 とストラップ部や極板耳とが直接酸化反応を起こすようになる。このときの反応 は、 H2 SO4 + Pb → PbSO 4 +H 2 ↑で示すことができる。この反応式から理 解できるように、ストラップや耳部が電解液より露出すると、その表面に付着し ている電解液硫酸分と鉛部とが反応して腐食する。特に耳部とストラップ溶接部 には隙間が発生しやすく、この部分に硫酸分が残溜すると隙間内部まで容易に腐 食が進行し、ストラップが切損したり、極板耳最上部が破断したりする。これら の不具合がエンジン始動時などの大電流放電時におこれば、スパーク等を発生し 蓄電池内爆鳴気に引火して大きな事故となりうる。
【0004】 図1は、現在のキャスト・オン・ストラップ(以下、COS)方式に用いられ る一般的な鋳型を示す図である。1は鋳型底部の設けられた極板耳過挿入防止ス トッパであり、3は溶融鉛注湯口である。極板耳過挿入防止ストッパ1は1本又 は2本の凸条体で形成されている。この鋳型に溶融鉛を注入し、次いで逆さに保 持した極板群の極板耳をこの溶融鉛中に浸漬することにより、ストラップが形成 される。図2は、従来のCOS鋳型用いて極板耳を溶融鉛中に浸漬した状態を示 す図である。tは極板耳厚さ、dは極板耳表面間の距離、△dは極板耳の歪みに より生じたズレ、Xはストラップの厚さ、Yは鋳型底部に設けた極板耳過挿入防 止ストッパ1の高さ、S、S’は極板耳の表面を示す。Cは、溶接時に発生した 、極板耳とストラップとの隙間部である。図2では太線で示す部分が鋳型であり 、ストラップはこの形状にそって鋳造される。極板耳を鋳型内の溶融鉛に浸漬し た際に耳部先端が鋳型に接触すると、ストラップの曲げ強度が極端に低下するた め、鋳型底部には極板耳過挿入防止ストッパ1が必らず設けてある。図では極板 耳過挿入防止ストッパの高さはYで示してある。図2は厚さXのストラップにX マイナスYだけ極板耳が食い込んだ状態を示している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 鋳型に注入される溶融鉛は、鉛融点(約320℃)よりも約150℃高く設定 されている。極板耳をこのモールド内溶融鉛に挿入すると、溶融鉛の熱は極板耳 表面を溶かすと同時に極板耳を伝わって逃げ、3〜5秒で鉛の凝固温度まで低下 する。このとき、極板耳の間隔が、図2に示すようにd−△d、d+△dと不均 一な場合、極板耳間の溶融鉛量に差が生じ、熱容量が異なってしまう。このため 、量の少ないS’面の溶融鉛は量の多いS面の溶融鉛より早く凝固し、S’面と 鉛とが完全には溶着していない状態で固まってしまう。このとき、溶融鉛の表面 張力により界面部分が円くなり、ストラップ下面部と極板耳との間に隙間Cが生 じる。これに対し、溶融鉛の多い極板耳S面では、熱容量が大きいため、極板耳 とストラップ下面部とは完全に溶着され、S’面のように隙間部は発生しない。 このように、ストラップを形成するとき、極板耳同士のわずかなズレが、腐蝕の 要因となる隙間部を発生させる原因となる。しかし、現行のCOS方式では、極 板耳同士の間隔を均一に保つための方策は施されていない。この考案は、このよ うな課題を解決するために成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、鋳型底部に設けられた極板耳過挿入防止ストッパと、極板 耳過挿入防止ストッパの上部に設けられた極板間隔調整用凸部とを有することを 特徴とするCOS用鋳型とすることにより、前記課題を解決するものである。
【0007】
【作用】
極板耳が鋳型にセットされる際、極板耳過挿入防止ストッパの上部に設けられ た極板間隔調整用凸部により、極板耳は、ズレ生ずることなく、所定の間隔で保 たれる。従って、極板耳間の溶融鉛量に差異が生じることがなく、全体が均一に 凝個するので、極板耳とストラップとの界面に隙間が生じない。
【0008】
【実施例】
以下、本考案を具体的実施例により詳述する。図3は、本考案の1実施例であ るCOS用鋳型を示す図である。1は鋳型底部に設けられた1本の極板耳過挿入 防止ストッパであり、2は極板耳過挿入防止ストッパ1の上部に設けられた極板 間隔調整用凸部である。本実施例では、楔形の極板間隔調整用凸部としてある。 図4〜図7は、上記COS用鋳型を用いて形成したストラップを示す図であり、 図4は上面図、図5は図4のAA断面図、図6は図4のBB断面図、図7はCC 断面図である。ストラップの強度は、ストラップ上部の連続部Gの厚さに比例し 、連続部Gの厚さは極板耳過挿入防止ストッパ1の高さYに依存する。この部分 があまり厚すぎると、セル内寸法等との関係で問題になる。本実施例の場合は約 3mmとしてある。極板間隔調整用凸部ストッパ2の高さは、図中に示すように Zであり、本実施例の場合、ストラップ厚Xより1〜2mm小さい寸法に設定し ている。鋳型に挿入された極板耳は、たとえ極板耳先端が曲がっていても極板間 隔調整用凸部により等間隔に配置される。このため極板耳間の距離dは等間隔に なり、この間の溶融鉛の熱容量も均一となるので、ストラップと極板耳はバラン スよく溶接される。従って、ストラップと極板耳との溶接面に、図2に示すよう な隙間部が生ずることがない。尚、極板耳過挿入防止ストッパ1や極板間隔調整 用凸部2は、極板耳の間隔や大きさに合わせて適宜設定すればよい。
【0009】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案にかかるCOS用鋳型によれば、極板耳同士を均一 な状態に保ってストラップを形成することができるので、ストラップと極板耳 との界面に間隙が生ずることがなくを、腐蝕によるストラップ部破断等の不具合 を防ぐことができる。腐食によるストラップや極板耳の切損は爆発等の致命的な 事故を招くため、ストラップ形成工程は鉛蓄電池製造上最も信頼性を要求される 工程であり、本考案の実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のCOS鋳型を示す図である。
【図2】従来のCOS鋳型用いて極板耳を溶融鉛中に浸
漬した状態を示す図である。
【図3】本考案の1実施例を示す図である。
【図4】本考案の1実施例であるCOS用鋳型を用いて
形成したストラップ部の上面図である。
【図5】本考案の1実施例であるCOS用鋳型を用いて
形成したストラップ部の断面図である。
【図6】本考案の1実施例であるCOS用鋳型を用いて
形成したストラップ部の断面図である。
【図7】本考案の1実施例であるCOS用鋳型を用いて
形成したストラップ部の断面図である。
【符号の説明】
1 極板耳過挿入防止ストッパ 2 極板間隔調整用凸部 3 湯口 4 鋳型

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型底部に設けられた極板耳過挿入防止
    ストッパ1と、極板耳過挿入防止ストッパ1の上部に設
    けられた極板間隔調整用凸部2とを有することを特徴と
    するCOS用鋳型。
JP090628U 1991-10-07 1991-10-07 Cos用鋳型 Pending JPH0533458U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP090628U JPH0533458U (ja) 1991-10-07 1991-10-07 Cos用鋳型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP090628U JPH0533458U (ja) 1991-10-07 1991-10-07 Cos用鋳型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0533458U true JPH0533458U (ja) 1993-04-30

Family

ID=14003751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP090628U Pending JPH0533458U (ja) 1991-10-07 1991-10-07 Cos用鋳型

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JP (1) JPH0533458U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009238630A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 鉛蓄電池

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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