JPH05332594A - 空気調和装置の運転制御装置 - Google Patents

空気調和装置の運転制御装置

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JPH05332594A
JPH05332594A JP4142622A JP14262292A JPH05332594A JP H05332594 A JPH05332594 A JP H05332594A JP 4142622 A JP4142622 A JP 4142622A JP 14262292 A JP14262292 A JP 14262292A JP H05332594 A JPH05332594 A JP H05332594A
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air
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Kenji Miyata
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インバータにより周波数が可変に調節される
圧縮機を備えた空気調和装置において、露付の発生を未
然に防止する。 【構成】 冷媒の蒸発温度から吹出空気温度X4を演算
し、冷媒の蒸発温度とインバータ周波数とに基づき吸込
空気の湿球温度WBを演算し、湿球温度WBと吸込空気
温度とに基づき吸込露点温度X5を演算し、吸込露点温
度X5と吹出空気温度X4との温度差として露付度合X
6を算出する。露付度合X6が設定値「9」よりも高く
なるとインバータ周波数のステップ値Nを低減する垂下
制御を行う。これにより、インバータ周波数を考慮した
湿球温度を用いて、運転状態の変化に迅速に追随する。
インバータ周波数Nが所定周波数「Nt +1」以下のと
きには、垂下制御を禁止し、切換スイッチSWwetによ
り、上記設定値や所定周波数値を切換える。これによ
り、露付を回避しながら必要に応じて能力を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置の運転制
御装置に係り、特に冷房運転時における室内熱交換器の
結露を防止するようにしたものの改良対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置の冷房運転時、
室内の湿度が高い状態では、空気吹出口周辺に結露が生
じて室内に結露水が滴下したり、白い霧が発生する等の
現象があった。
【0003】そこで、かかる結露を防止するために、空
気調和装置の機械的な構成上、吹出口の周辺に植毛を施
して、表面積の増大及び毛管現象の利用による捕水力の
強化を図り、断熱性を強化させ、気流の改善により冷気
と暖気とを接触させないようにする等の対策が講じられ
ている。
【0004】一方、例えば実開昭64―8146号公報
に開示される如く、空気調和装置の冷房運転時、吸込空
気の相対湿度を検出し、この相対湿度が所定の設定値以
上に達すると、ファン風量の制御や冷媒循環量の制御に
より、吹出空気温度あるいは冷媒の蒸発温度を上昇させ
ることにより、空気調和装置の運転制御の露付を生じな
いようにしたものは、公知の技術である。
【0005】また、特開平4−98038号公報に開示
されるように、冷房運転中における室内熱交換器の蒸発
温度、室内の吸込空気温度及び室外の吸込空気温度から
室内の吸込空気の露点温度を演算し、この露点温度と吹
出空気温度との温度差から露付度合を演算するととも
に、露付度合の時間積分値を演算し、この積分値が所定
値よりも高くなると、圧縮機を停止させ、或いは圧縮機
の運転容量を低減させることにより、室内熱交換器の蒸
発温度を上昇させ、もって、露付の発生を防止しようと
するものも公知の技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のもののように、空気調和装置の機械的な構成で結露
を防止しようとすると、設計上の制約が生じるととも
に、製造コストの増大を招くことになる。
【0007】また、上記前者の公報によるもののよう
に、湿度を検出して結露を防止する制御を行う場合、高
価な湿度センサを設置することで、やはりコストの増大
を招くという問題があった。
【0008】一方、上記後者の公報によるものは、空気
線図上における吹出空気温度と吸込空気温度との関係等
から水分の凝縮量を推定して、結露が生じる虞れがある
状態を検知して、予め露付防止運転を行おうとするもの
であり、低コストで露付の対策を講じることができる利
点がある。
【0009】しかるに、その場合、露付度合の演算や圧
縮機の停止,容量低減を行う判断において、圧縮機の容
量を考慮していないので、インバータ付圧縮機を備えた
ものでは、その利点が十分活用されない憾みがあった。
【0010】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、インバータにより周波数を可変に調
節される圧縮機を備えた空気調和装置において、インバ
ータ周波数を考慮して湿球温度を演算し、この湿球温度
等に基づいて算出される露点温度の値から直接露付回避
制御への突入を判断することにより、運転状態の変化に
応じた迅速な露付回避を行うことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、図1に示すよう
に、インバータにより運転周波数が可変に調節される圧
縮機(1)、室外熱交換器(3)、減圧機構(5)及び
室内熱交換器(6)を接続してなる冷媒回路(9)を備
えた空気調和装置を前提とする。
【0012】そして、空気調和装置の運転制御装置とし
て、冷房運転時、上記室内熱交換器(6)の吸込空気の
温度を検出する室内吸込温度検出手段(Thr)と、上記
冷媒回路(9)における冷媒の蒸発温度を検出する蒸発
温度検出手段(The)と、該蒸発温度検出手段(The)
の出力を受け、冷媒の蒸発温度とインバータ周波数とに
基づき吸込空気の湿球温度を演算する湿球温度演算手段
(50)と、上記蒸発温度検出手段(The)の出力を受
け、冷媒の蒸発温度に基づき室内吹出空気温度を演算す
る吹出温度演算手段(51)と、上記湿球温度演算手段
(50)で演算される湿球温度と上記室内吸込温度検出
手段(Thr)で検出される室内側の吸込空気温度とに基
づき吸込露点温度を演算する露点演算手段(52)と、
該露点演算手段(52)で演算される室内吸込空気の露
点温度と上記吹出温度演算手段(51)で演算される室
内吹出空気温度との温度差に基づいて露付度合を演算す
る露付度合演算手段(53)と、冷房運転時、該露付度
合演算手段(53)で演算される露付度合が設定値より
も高くなると、インバータ周波数を低減するよう制御す
る周波数制御手段(54)とを設ける構成としたもので
ある。
【0013】請求項2の発明の講じた手段は、請求項1
の発明において、図1の破線部分に示すように、インバ
ータ周波数が所定周波数以下の領域では、周波数制御手
段(54)によるインバータ周波数の低減を禁止する制
御領域制限手段(55)を設けたものである。
【0014】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項1又は2の発明において、周波数制御手段(54)が
周波数低減を行う判断のための設定値を切換える設定値
切換手段(SWwet)を設けたものである。
【0015】請求項4の発明の講じた手段は、上記請求
項1,2又は3の発明において、制御領域制限手段(5
5)が周波数の低減を禁止する所定周波数値を切換える
制限領域切換手段(SWwet)を設けたものである。
【0016】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、湿球
温度演算手段(50)により、蒸発温度とインバータ周
波数とに基づいて吸込空気の湿球温度が演算され、露点
演算手段(52)により、この湿球温度と室内の吸込空
気温度とに基づいて、吸込空気の露点温度が演算され
る。また、吹出温度演算手段(51)により蒸発温度に
基づき吹出空気温度が演算され、露付度合演算手段(5
3)により、上記露点温度と吹出空気温度との差から室
内熱交換器(6)の露付度合が算出される。そして、露
付度合が設定値を越えると、周波数制御手段(54)に
よりインバータ周波数が低減されるので、冷媒循環量の
減少により蒸発量が減少して、蒸発温度が速やかに上昇
し、露付の発生が未然に回避される。
【0017】その場合、湿球温度演算手段(50)によ
り湿球温度を演算する際、冷媒の蒸発温度だけでなくイ
ンバータ周波数が考慮されているので、この湿球温度
は、現在の運転状態をより正確に表わした指標となる。
したがって、露付度合の時間積分量で圧縮機(1)の能
力制御を行う場合のような時間及び手間を要することな
く、直接露付度合から露付を生じる虞れの有無が判断さ
れ、迅速な露付回避制御が行われることになる。
【0018】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、制御領域制限手段(55)により、所定周波
数以下の領域では、周波数制御手段(54)による露付
回避のための周波数の低減制御が禁止されるので、露付
が生じる可能性が極めて少ない領域で露付回避制御に突
入することによる能力不足の発生が防止される。
【0019】請求項3の発明では、設定値切換手段(S
Wwet)により、露付回避制御への突入判断の設定値が切
換えられるので、湿度の高い場所など設置場所の状況に
応じた適正な周波数低減制御への突入判断が行われるこ
とになる。
【0020】請求項4の発明では、制限領域切換手段
(SWwet)により、制御領域制限手段(55)による制
限領域が広狭切換えられるので、露付が発生しやすい環
境下では露付制御への突入禁止領域を緩和される一方、
露付が発生しにくい環境下では能力が高く維持され、両
者のバランスが良好に維持される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図2以下の
図面に基づき説明する。
【0022】図2は本発明の実施例に係る空気調和装置
の冷媒配管系統を示し、インバータ(図示せず)により
運転周波数を可変に調節されるスクロール形圧縮機
(1)と、冷房運転時には図中実線のごとく、暖房運転
時には図中破線のごとく切換わる四路切換弁(2)と、
冷房運転時には凝縮器として、暖房運転時には蒸発器と
して機能する室外熱交換器(3)と、液冷媒を貯溜する
ためのレシーバ(4)と、冷媒を減圧するための電動膨
張弁(5)と、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転
時には凝縮器として機能する室内熱交換器(6)とが配
置されていて、上記各機器は冷媒配管(8)により順次
接続され、冷媒の循環により熱移動を生ぜしめるように
した冷媒回路(9)が構成されている。
【0023】また、上記冷媒回路(9)の液ラインに
は、レシーバ(4)上流側の点(P)及び電動膨張弁
(5)下流側の点(Q)と、室内熱交換器(6)に連通
する点(R)及び室外熱交換器(3)に連通する点
(S)との間を逆止弁等を介しブリッジ状に接続してな
る整流機構(20)が設けられている。該整流機構(2
0)において、上記点(P)と(S)との間は、室外熱
交換器(3)側からレシ―バ(4)への冷媒の流通のみ
を許容する第1逆止弁(D1)を介して第1流入管(8
b1)により、上記点(P)と(R)との間は、室内熱交
換器(6)側からレシ―バ(4)への冷媒の流通のみを
許容する第2逆止弁(D2)を介して第2流入管(8b
2)により、それぞれ接続されている一方、上記点
(Q)と(R)との間は電動膨張弁(5)側から室内熱
交換器(6)側への冷媒の流通のみを許容する第3逆止
弁(D3)を介して第1流出管(8c1)により、上記点
(Q)と上記点(S)との間は電動膨張弁(5)側から
室外熱交換器(3)側への冷媒の流通のみを許容する第
4逆止弁(D4)を介して第2流出管(8c2)により、
それぞれ接続されている。すなわち、冷暖房サイクルい
ずれにおいても、冷媒が凝縮器(3又は6)−レシーバ
(4)−電動膨張弁(5)−蒸発器(6又は3)の順に
流れるよう整流している。
【0024】また、レシーバ(4)の上部から電動膨張
弁(5)−点(Q)間の液管にガス冷媒をバイパスする
ためのガスバイパス路(4a)が開閉弁(SV)を介し
て設けられていて、レシーバ(4)に液冷媒を溜め込む
必要のあるときなど、開閉弁(SV)を開くことによ
り、レシーバ(4)内の冷媒圧力を低下させて、レシー
バ(4)の冷媒貯溜能力を維持するようになされてい
る。
【0025】そして、上記実施例では、圧縮機(1)の
吸入管にアキュムレータが配置されていず、冷房運転時
には室外熱交換器(3)と圧縮機(1)とが、暖房運転
時には室内熱交換器(6)と圧縮機(1)とがそれぞれ
直結される構造、つまり蒸発器と圧縮機(1)とが直結
されたアキュムレータレスの構造となっている。
【0026】さらに、空気調和装置にはセンサ類が設け
られていて、(Th2)は吐出管に配置され、吐出管温度
を検出する吐出管センサ、(Tha)は室外熱交換器
(3)の空気吸込口に配置され、外気温度を検出する室
外吸込センサ、(Thc)は室外熱交換器(3)に配置さ
れ、冷房運転時には凝縮温度を検出する外熱交センサ、
(Thr)は室内熱交換器(6)の空気吸込口に配置さ
れ、吸込空気温度Trを検出する室内吸込温度検出手段
としての室内吸込センサ、(The)は室内熱交換器
(6)に配置され、冷房運転時には蒸発温度Teを検出
する蒸発温度検出手段としての内熱交センサ、(HPS)
は高圧側圧力の過上昇によりオンとなって保護装置を作
動させる高圧圧力スイッチ、(LPS)は低圧側圧力の過
低下によりオンとなって保護装置を作動させる低圧圧力
スイッチである。
【0027】上記各センサ類の信号は、空気調和装置の
運転を制御するコントローラ(10)に入力可能に接続
されており、該コントローラ(10)により、上記各セ
ンサ類の信号に応じて、空気調和装置の運転を制御する
ようになされている。
【0028】上記冷媒回路(9)において、冷房運転時
には、室外熱交換器(3)で凝縮液化された液冷媒が第
1流入管(8b1)から流入し、レシ―バ(4)に貯溜さ
れ、電動膨張弁(5)で減圧された後、第1流出管(8
c1)を経て室内熱交換器(6)で蒸発して圧縮機(1)
に戻る循環となる一方(図中実線矢印参照)、暖房運転
時には、室内熱交換器(6)で凝縮液化された液冷媒が
第2流入管(8b2)から流入し、第2逆止弁(D2)を
経てレシ―バ(4)に貯溜され、電動膨張弁(5)で減
圧された後、第2流出管(8c2)を経て室外熱交換器
(3)で蒸発して圧縮機(1)に戻る循環となる(図中
破線矢印参照)。
【0029】次に、本発明の特徴である露付回避制御の
内容について、図3のフロ―チャ―トに基づき説明す
る。
【0030】まず、ステップST1で、吸込空気温度の
湿球温度WB(X3とする)を、下記式(1) X3=19.328+1.109 (Te −6)+0.268(N−Nt ) (1) に基づき演算して、蒸発温度Te から吸込空気の湿球温
度WBを予測する。つまり、室内外間の連絡配管におけ
る圧力損失を考慮して、蒸発温度Te を「−6」(℃)
だけ補正するとともに、定格周波数のステップ値Nt か
らのずれに応じた補正項を入れて湿球温度WB(X3)
を演算する。
【0031】そして、ステップST2で、乾球温度であ
る吹出空気温度To (X4とする)を、下記式(2) X4=7.769 +1.14(Te −6) (2) に基づき演算して、蒸発温度Te から吹出空気温度To
(X4)を予測する。つまり、湿球温度WBの場合と同
様に、連絡配管における圧力損失を考慮した吹出空気温
度To の演算を行う。
【0032】さらに、ステップST3で、吸込露点温度
DPT(X5とする)を下記式(3) X5=1.50(X3)−0.41Tr −4.45 (3) に基づき演算する。つまり、上記吸込空気の湿球温度W
B(X3)と吸込空気温度Tr (X4)とから吸込露点
温度DPT(X5)を予測する。
【0033】最後に、ステップST4で、下記式(4) X6=X5−X4 (4) に基づき、露付度合DI (X6とする)を演算する。つ
まり、最終的に、吸込露点温度DPT(X5)から吹出空
気温度To (X4)を減じることにより、露付度合DI
(X6)を算出する。
【0034】次に、手動の露付回避用切換スイッチ(S
Wwet)が、接点「0」側のときにつまり通常の環境下で
は、以下の制御を行う。
【0035】すなわち、ステップST5で、インバータ
周波数のステップ値Nが定格周波数(ステップ値)Nt
に「1」を加算した値よりも大きいか否か、つまり定格
ステップ値Nt よりも「2」以上大きいか否かを判別
し、ステップST6で、X6>9.0か否か、つまり露
付度合DPTが第1設定値「9.0」よりも大きいか否か
を判別する。そして、X6>9.0でなければ露付の虞
れはないと判断して、インバータ周波数を変更すること
なく上記制御を繰り返すが、X6>9.0であれば、露
付を生じる虞れがあると判断してステップST7に移行
し、露付防止のためにインバータ周波数を変更する変数
dN6を「−1」に、つまりインバータ周波数のステッ
プ値を「1」だけ低減する垂下制御を行う。
【0036】一方、露付回避用切換スイッチ(SWwet)
が接点「1」側のときつまり特に湿度が高いような露付
を生じやすい環境下では、ステップST8に移行し、イ
ンバータ周波数Nが最低周波数Nmin よりも大きいか否
かを判別し、N>Nmin でなければつまりインバータ周
波数が最低周波数Nmin であれば上記垂下制御を回避し
てステップST1の制御に戻るが、N>Nmin であれ
ば、ステップST9に進んで、X6>8.0か否か、つ
まり露付度合DPTが上記第1設定値「9.0」よりも小
さい第2設定値「8.0」よりも大きいか否かを判別す
る。そして、X6>8.0でなければ、露付に至る虞れ
はないと判断して、ステップST1の制御に戻るが、X
6>8.0のときには、露付を生じる虞れが大きいと判
断して、上記ステップST7に移行し、上述のインバー
タ周波数の垂下制御を行う。
【0037】すなわち、露付回避用切換スイッチ(SWw
et)により、露付回避制御に突入するための判断を変更
することにより、空気調和装置の取付場所の状況に適し
た露付回避制御(垂下制御)を行うようにしている。
【0038】上記制御のフローにおいて、ステップST
1の制御により、本発明にいう湿球温度演算手段(5
0)が構成され、ステップST2の制御により、吹出温
度演算手段(51)が構成され、ステップST3の制御
により、露点演算手段(52)が構成され、ステップS
T4の制御により、露付度合演算手段(53)が構成さ
れるとともに、ステップST6からST7に移行する制
御により、周波数制御手段(54)が構成されている。
【0039】また、ステップST5から制御のリターン
を行う制御により、請求項2の発明にいう制御領域制限
手段(55)が構成されている。
【0040】さらに、露付回避用切換スイッチ(SWwe
t)は請求項3の発明にいう設定値切換手段及び請求項
4の発明にいう制限領域切換手段としての機能を併せて
有するものである。
【0041】したがって、上記実施例では、湿球温度演
算手段(50)により、蒸発温度Te とインバータ周波
数のステップ値Nとに基づいて湿球温度WBが演算さ
れ、露点演算手段(52)により、この湿球温度WBと
室内の吸込空気温度Tr とに基づいて、露点温度DPTが
演算される。また、吹出温度演算手段(51)により蒸
発温度Te に基づき吹出空気温度To が演算され、露付
度合演算手段(53)により、上記露点温度DPTと吹出
空気温度To との差から露付度合DIが算出される。す
なわち、図4の空気線図に示すように、上述の演算によ
り露付度合DIが算出される。
【0042】さらに、周波数制御手段(54)により、
露付度合DIが設定値(上記実施例では9.0)を越え
ると、インバータ周波数が低減されるので、冷媒循環量
の減少により蒸発量が減少して、蒸発温度Te が速やか
に上昇し、露付の発生が未然に防止される。
【0043】ここで、湿球温度演算手段(50)により
湿球温度WBを演算する際、冷媒の蒸発温度Te だけで
なくインバータ周波数(ステップ値N)が考慮されてい
るので、この湿球温度WBは、現在の運転状態をより正
確に表わした指標となる。したがって、従来の制御のよ
うに、露付度合の時間積分量を求め、その値に応じて圧
縮機(1)を停止または容量低減させるような手間を要
することなく、直接露付度合DIから垂下制御を実行す
ることができ、よって、制御の迅速化を図ることができ
るのである。
【0044】また、制御領域制限手段(55)により、
上記周波数制御手段(54)による垂下制御を行う領域
を所定周波数よりも高い領域に制限するようにした場
合、インバータ周波数が低く露付を生じにくい領域で露
付回避を行うことによる能力不足の発生を防止すること
ができる利点がある。
【0045】特に、露付回避用切換スイッチ(SWwet)
を設けた場合には、湿度の高い場所に空気調和装置を設
置するときなど、設置場所の状況に応じた適正な垂下制
御への突入判断を行うことができ、著効を発揮すること
ができる。
【0046】なお、上記実施例では、単一の露付回避用
切換スイッチ(SWwet)で、垂下制御への突入の判断と
なる設定値と、垂下制御への突入を回避する所定周波数
値とを切換えるようにしたが、本発明はかかる実施例に
限定されるものではなく、個別の切換スイッチを設けて
もよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、インバータにより運転周波数が可変に調節され
る圧縮機を備えた空気調和装置の運転制御装置として、
蒸発温度とインバータ周波数とに基づいて吸込空気の湿
球温度を演算し、この湿球温度と室内の吸込空気温度と
に基づいて、吸込空気の露点温度を演算し、蒸発温度に
基づき吹出空気温度を演算し、露点温度と吹出空気温度
との差から室内熱交換器の露付度合を算出するととも
に、露付度合が設定値を越えると、インバータ周波数を
低減するようにしたので、インバータ周波数を考慮した
湿球温度に基づき得られた露付温度から直接露付を生じ
る虞れの有無を判断することにより、運転状態の変化に
迅速に対応した露付回避制御を行うことができ、よっ
て、制御性能の向上を図ることができる。
【0048】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明において、露付回避のための制御を行う領域を所定
周波数よりも高い領域に制限するようにしたので、露付
が生じる可能性が極めて少ない領域で露付回避制御に突
入することによる能力不足の発生を防止することができ
る。
【0049】請求項3の発明によれば、上記請求項1又
は2の発明において、露付回避制御への突入判断の設定
値を切換える手段を設けたので、設置場所の状況に応じ
た適正な周波数低減への突入判断を行うことができる。
【0050】請求項4の発明によれば、上記請求項1,
2又は3の発明において、露付回避制御への突入を制限
する周波数領域を切換える手段を設けたので、露付が発
生しやすい環境下では露付制御への突入禁止領域を緩和
する一方、露付が発生しにくい環境下では能力を高く維
持することにより、両者のバランスを良好に維持するこ
とができ、よって、著効を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例に係る空気調和装置の冷媒配管系統図で
ある。
【図3】露付防止制御の内容を示すフロ―チャ―ト図で
ある。
【図4】露付度合の演算過程を示す湿り空気線図であ
る。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 室外熱交換器 5 電動膨張弁(減圧機構) 6 室内熱交換器 9 冷媒回路 50 湿球温度演算手段 51 吹出温度演算手段 52 露点温度検出手段 53 露付度合演算手段 54 周波数制御手段 55 制御領域制限手段 Thr 室内吸込センサ(室内吸込温度検出手段) The 内熱交センサ(蒸発温度検出手段) SWwet 切換スイッチ(設定値切換手段,制限領域切換
手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータにより運転周波数が可変に調
    節される圧縮機(1)、室外熱交換器(3)、減圧機構
    (5)及び室内熱交換器(6)を接続してなる冷媒回路
    (9)を備えた空気調和装置において、 冷房運転時、上記室内熱交換器(6)の吸込空気の温度
    を検出する室内吸込温度検出手段(Thr)と、 上記冷媒回路(9)における冷媒の蒸発温度を検出する
    蒸発温度検出手段(The)と、 該蒸発温度検出手段(The)の出力を受け、冷媒の蒸発
    温度とインバータ周波数とに基づき吸込空気の湿球温度
    を演算する湿球温度演算手段(50)と、 上記蒸発温度検出手段(The)の出力を受け、冷媒の蒸
    発温度に基づき室内吹出空気温度を演算する吹出温度演
    算手段(51)と、 上記湿球温度演算手段(50)で演算される湿球温度と
    上記室内吸込温度検出手段(Thr)で検出される室内側
    の吸込空気温度とに基づき吸込露点温度を演算する露点
    演算手段(52)と、 該露点演算手段(52)で演算される室内吸込空気の露
    点温度と上記吹出温度演算手段(51)で演算される室
    内吹出空気温度との温度差に基づいて露付度合を演算す
    る露付度合演算手段(53)と、 冷房運転時、該露付度合演算手段(53)で演算される
    露付度合が設定値よりも高くなると、インバータ周波数
    を低減するよう制御する周波数制御手段(54)とを備
    えたことを特徴とする空気調和装置の運転制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置運転制御装
    置において、 インバータ周波数が所定周波数以下の領域では、周波数
    制御手段(54)によるインバータ周波数の低減を禁止
    する制御領域制限手段(55)を備えたことを特徴とす
    る空気調和装置の運転制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の空気調和装置の運
    転制御装置において、 周波数制御手段(54)が周波数低減を行う判断のため
    の設定値を切換える設定値切換手段(SWwet)を備えた
    ことを特徴とする空気調和装置の運転制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の空気調和装置
    の運転制御装置において、 制御領域制限手段(55)が周波数の低減を禁止する所
    定周波数値を切換える制限領域切換手段(SWwet)を備
    えたことを特徴とする空気調和装置の運転制御装置。
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