JPH05332566A - 給湯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給湯機で温度調節された湯を実際に使用する
蛇口のところで出し止め、流量調節、湯水の切替え等を
電気的に制御する給湯装置に関するもので、使い勝手と
安全性の向上をはかる。 【構成】 給湯機２からの湯と、水を選択出湯する二流
体制御弁２０を有した給湯端末機１９と、給湯機２の電
源スイッチ２８と出湯温度を設定する給湯機リモコン２
７と、給湯端末機１９には端末機リモコン３２が設けて
ある。この端末機リモコン３２には、出湯温度を可変す
る湯温設定スイッチ３５、３６と、湯・水を切り替える
湯水切替スイッチ３７、流量を調節する流量調節スイッ
チ３８、３９及び運転スイッチ３３があり、この運転ス
イッチ３３の入り切りで、給湯端末機１９と給湯機２の
双方を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室や洗面あるいは台
所等で湯・水の出し止めや、所望の流量や温度等を得る
給湯装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の給湯装置に関し、例えば図
５に示すようなものがあった（例えば実開昭６１−１８
４２４号公報）。

【０００３】図６において、水道１は２系統に分岐さ
れ、そして給湯機２を経た給湯管路３と、給水管路４と
が定温給湯装置５に接続されている。定温給湯装置５の
内部では、給湯管路３に湯量弁６が、また給水管路４に
水量弁７が接続されており、これら弁は湯と水の混合比
を調節している。混合管路８には、混合湯温を検出する
サーミスタ９が設けられており、このサーミスタ９の信
号と混合湯温を任意に調節するコントローラ１０の信号
に基づき、制御装置１１で湯量弁６と水量弁７の開度が
制御される。混合湯は混合管路８の端末に設けた蛇口１
２を経て、給湯対象である浴槽１３に供給される。湯量
弁６と水量弁７は制御装置１１より制御される湯量弁モ
ータ１４と水量弁モータ１５により駆動され、サーミス
タ９の信号でフィードバック制御するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の構成のものにおいては、次のような課題を
有していた。 （１）基本的に、給湯管路３の高温湯と給水管路４の水
とを、サーミスタ９の温度信号をフィードバックしなが
ら、湯量弁６と水量弁７の開度をそれぞれ調節制御して
高温湯と水の混合比を調節しながら、所望の湯温にして
蛇口１２から給湯しようとするものである。しかし、実
際はこのような構成では、蛇口１２の開き度合や湯量弁
６及び水量弁７の１次圧変動などが影響するなどして、
実用に供し得ないものであった。 （２）高温湯と水を混合し、所望の湯温制御ができると
仮定して、例えば台所等で出湯量を少なく絞って使いた
い場合、蛇口１２で流量を絞る。それと連動して湯量弁
６および水量弁７の開度が必然的に絞られ、給湯機２を
流れる水量が燃焼下限流量を下回って、給湯機２の加熱
が停止することがある。つまり少量出湯時において、適
温湯が得られないという課題があった。 （３）近年の給湯機は、湯温を所望の湯温に設定するリ
モコンを備えたものが主流である。この場合、使用者は
湯温設定を給湯機２の前記リモコンで行い、かつコント
ローラ１０で、蛇口１２からの出湯湯温を設定して、し
かも湯の出し止めや流量調節は蛇口１２の把手を手で操
作して使用することになり、使用上わずらわしいなどの
課題があった。

【０００５】そこで、本発明は上記従来の課題を解消す
るもので、湯水の出し止めや、流量調節、湯温調節、湯
水切り替え等を、一つの操作部で簡単にできる給湯装置
を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、水を加熱して湯を供給する給湯機と、前記給
湯機と通じる給湯管路に接続する給湯入口、給水源と通
じる給水管路に接続する水入口、湯・水を吐出する吐出
口を有し、かつ湯と水を選択的に切り換え、各々流量を
制御する二流体制御弁と前記二流体制御弁を電気的に駆
動する駆動手段と前記駆動手段を電気的に駆動制御して
湯流量または水流量を制御する弁制御器を設けた給湯端
末機と、前記給湯機の運転を指示する電源スイッチ及び
給湯温度を設定する給湯機リモコンと、前記給湯端末機
と給湯機の双方の運転を指示する運転スイッチと給湯機
の給湯温度を可変する湯温設定スイッチと前記弁制御器
に電気信号を送出し湯・水を切り替える湯水切替スイッ
チと流量を調節する流量調節スイッチと湯・水を出し止
めする出停スイッチ及び各設定状態を表示する表示器を
有する端末機リモコンを備えている。

【０００７】

【作用】この構成によって使用者は、端末機リモコンの
湯水切替スイッチにより、湯か水のどちらかを選択指示
すると、その選択にしたがって弁制御器は二流体制御弁
に対して湯か水のいずれかを開成するように電気的に駆
動制御する。また、前記端末機リモコンの流量調節スイ
ッチの操作にしたがって弁制御器が二流体制御弁を駆動
し、弁開度が制御され所望の流量が得られるように作用
する。さらにまた、前記端末機リモコンの湯温設定スイ
ッチが操作されると、給湯機制御器に電気信号が伝達さ
れ、給湯機の出湯温度が所望の温度に制御され、その制
御された給湯機の湯が前記吐出口から出湯するように作
用する。

【０００８】

【実施例】以下本発明の一実施例について図１〜図３を
参照しながら説明する。

【０００９】図１〜図３において、２０は水道１の水を
加熱する給湯機２から、給湯管路３を介して湯が供給さ
れる給湯入口１６と、水道１から給水管路４を介して水
が供給される水入口１７と、湯・水を使用する吐出口１
８を有した給湯端末機１９には二流体制御弁である。こ
の二流体制御弁２０は前記給湯入口１６と前記吐出口１
８との間に設けた第１弁口２１と、前記水入口１７と前
記吐出口１８との間に設けた第２弁口２２と、前記第１
弁口２１が開状態のとき前記第２弁口２２が閉状態で、
かつ前記第２弁口２２が開状態のとき前記第１弁口２１
が閉状態に駆動される弁体２３、２４とを備えている。
そして弁制御器２５は、前記弁体２３、２４を電気的に
モータで駆動する駆動手段２６で駆動制御して、前記給
湯入口１６から前記吐出口１８へ流れる湯流量または前
記水入口１７から前記吐出口１８へ流れる水流量を制御
する。

【００１０】２７は給湯機リモコンで、前記給湯機２の
電源スイッチ２８と出湯温度を設定する給湯温度設定ス
イッチ２９、３０と給湯温度表示器３１を設けている。
３２は端末機リモコンで、図３に示すように給湯端末機
１９及び給湯機２の運転スイッチ３３と、前記給湯機２
の出湯温度を制御する給湯機制御器３４へ電気信号を送
出し出湯温度を可変する湯温設定スイッチ３５、３６
と、前記弁制御器２５に電気信号を送出し湯・水を切り
替える湯水切替スイッチ３７、及び流量を調節する流量
調節スイッチ３８、３９、及び湯・水を出し止めする出
停スイッチ４０、各設定状態を表示する表示部４１等を
備えている。なお図１において４２は湯や水の流量をよ
り高い精度で制御するため設けられた流量センサで、筐
体４３により給湯端末機１９と端末機リモコン３２を一
体的に構成している。

【００１１】次に上記構成の作用を説明する。端末機リ
モコン３２の運転スイッチ３３を操作すると、表示部４
１が点灯し、給湯機リモコン２７の電源スイッチ２８が
オフの場合、給湯機２の電源がオンされ、給湯機２の設
定温度の初期値（例えば４０℃）が表示部４１に表示さ
れ、給湯機リモコン２７の電源スイッチ２８がオンして
いる場合は、給湯機リモコン２７で設定されていた温度
が端末機リモコン３２の表示部４１に表示され、その設
定温度に合わせて給湯機制御器３３が給湯機２の出湯温
度をコントロールする。

【００１２】出停スイッチ４０を操作により出湯が開始
し、湯水切替スイッチ３６の初期状態は、湯側に選択さ
れており、給湯端末機１９の弁制御器２５は駆動装置２
６を介して二流体制御弁２０の第１弁口２１を開成し、
給湯機２で制御された温度（初期は４０℃）の湯がその
まま吐出する。ただし、給湯機リモコン２７で設定され
ていた温度が所定温度（例えば４７℃）を越えている場
合は、所定温度（ここでは４７℃）まで設定温度を下げ
ないと出湯できないように弁制御器２５がコントロール
している。吐出している湯量は初期値（例えば毎分１０
リットル）に対して、流量センサ４２で流量をフィード
バックしながら第１弁口２１の弁開度を調節し、設定流
量に合わせた湯量を吐出する。以降設定流量を変更する
ときは流量調節スイッチ３８、３９を操作し、所望する
流量の湯が得られるように制御し、水がほしいときは湯
水切替スイッチ３７を操作すると弁制御器２５は駆動装
置２６を介して二流体制御弁２０の第２弁口２２を開成
し、設定している流量で水が吐出するもので、湯水切替
スイッチ３７で水を選択している場合は、給湯機２の設
定温度に関係なく吐出できる。

【００１３】端末機リモコン３２の運転スイッチ３３を
切ると、表示部４１を消灯し、給湯端末機１９の制御を
停止し、給湯機リモコン２７の電源スイッチが入ってい
ないとき、給湯機２の電源がオフとなる。

【００１４】この実施例の構成によれば、上記したよう
に湯や水の出し止めをはじめ、所望の湯温・湯量を得る
ことが、吐出口１８と一体的に筐体に装着されている端
末機リモコン３２のスイッチをタッチ操作するだけで簡
単にできる。しかも、端末機リモコン３２の運転スイッ
チ３３を入れると給湯端末機と同時に給湯機２の電源が
オンされる構成のため、給湯機２の電源がオフであって
も実際に使用する箇所で自動的に通電でき、使用箇所か
ら離れた給湯機リモコン２７のところまで足を運ぶ必要
がなく、使用箇所で給湯機２の電源を入り切りできる使
い勝手の良いものである。

【００１５】本発明の他の例である第２の実施例とし
て、全体構成は前述した実施例と同様であり、異なる端
末機リモコン３２を図４に示している。端末機リモコン
３２の出停スイッチ４０が運転スイッチ３３を兼ねてお
り、操作すると表示部４１が点灯し、給湯機リモコン２
７の電源スイッチ２８がオフの場合、給湯機２の電源が
オンされ、給湯機２の設定温度の初期値（例えば４０
℃）が表示部４１に表示され、給湯機リモコン２７の電
源スイッチ２８がオンしている場合は、給湯機リモコン
２７で設定されていた温度が端末機リモコン３２の表示
部４１に表示され、その設定温度に合わせて給湯機制御
器３３が給湯機２の出湯温度をコントロールする。ただ
し、給湯機リモコン２７で設定されていた温度が所定温
度（例えば４７℃）を越えている場合は、自動的に初期
値（例えば４０℃）に設定温度が変更され、その後出湯
が開始される。湯または水の出湯が停止した状態が所定
時間（例えば３０分）継続すると端末機リモコン３２の
表示部４１を消灯し、給湯端末機１９の制御を停止し、
給湯機リモコン２７の電源スイッチが入っていないと
き、給湯機２の電源がオフとなる。

【００１６】以上の構成により、端末機リモコン３２の
出停スイッチ４０が運転スイッチ３３を兼ねている分、
端末機リモコン３２のスイッチの数は減り、操作上の煩
わしさが少し解消され使い勝手は向上している。また、
湯または水の出湯が停止した状態が所定時間（例えば３
０分）継続すると給湯端末機１９の制御を停止し、給湯
機２の電源も自動的にオフとなるため、省電力となる。

【００１７】本発明の他の実施例である第３の実施例と
して、全体構成は第２の実施例と同様であり、図４にし
たがい端末機リモコン３２の出停スイッチ４０が運転ス
イッチ３３を兼ねており、これを操作すると給湯端末機
１９の弁制御器２５は駆動装置２６を介して湯または水
を吐出すると同時に、給湯機リモコン２７の電源スイッ
チ２８がオフの場合、給湯機２の電源が給湯機リモコン
２７の表示と共にオンされる。そして端末機リモコン３
２の表示部４１が点灯すると共に給湯機リモコン２７よ
り端末機リモコン３２の設定が優先となるもので、この
場合端末機リモコン３２による設定温度の初期値（例え
ば４０℃）が表示部４１に表示され、この温度設定の信
号が給湯機制御器３３に送られ給湯機２の出湯温度を制
御する。給湯機リモコン２７の電源スイッチ２８がオン
している場合は、給湯機リモコン２７で設定されていた
温度にかかわらず、端末機リモコン３２の設定温度に自
動的に変更され、給湯機２の出湯温度の変更は、端末機
リモコン３２の湯温設定スイッチ３５、３６でしか行な
えない構成となっている。給湯端末機１９の使用を終
え、湯または水の出湯が停止した状態が所定時間（例え
ば３０分）継続すると端末機リモコン３２の表示部４０
を消すと同時に端末機リモコン３２より給湯機リモコン
２７の設定が優先となるように自動的に切り変わるもの
である。

【００１８】本実施例では、給湯端末機１９以外で給湯
機２のお湯を使い、給湯機リモコン２７の設定温度にか
かわらず、浴室内で給湯端末機１９を使用開始すると同
時に端末機リモコン３２の適度な設定温度に自動的に変
更されるもので、給湯端末機１９が設置された場所に応
じて、端末機リモコン３２の設定可能温度範囲を定める
ことも容易で、誤って高温湯でやけどすることのないよ
うに、給湯機２の出湯温度を適温にコントロールする、
安全で使い勝手の良いものである。

【００１９】また、給湯端末機１９の使用を終えたとき
は、自動的に端末機リモコン３２より給湯機リモコン２
７の設定が優先となり、当初給湯機リモコン２７で設定
していた温度に切り変わるものである。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明の給湯装置に
よれば次の効果が得られる。 （１）湯・水の出し止め、湯・水切り替え、湯温調節、
流量調節等を、使用者が使用する吐出口の近傍での、簡
単なタッチ操作で実現でき、かつ端末機リモコンの運転
スイッチにより給湯端末機の通電と同時に使用箇所で給
湯機の電源を入り切りできる使い勝手の良いものにでき
る。 （２）端末機リモコンの出停スイッチが運転スイッチを
兼ねている分、端末機リモコンのスイッチの数は減り、
操作上の煩わしさが解消され、使い勝手を向上できる。
また、給湯端末機の使用をやめると自動的に給湯端末機
と給湯機の電源も自動的にオフとなるため、省電力にで
きる。 （３）給湯端末機の使用開始とともに給湯機リモコンよ
り端末機リモコンが優先となり、設定温度が自動的に変
更され、使用を終えたときは、自動的に端末機リモコン
より給湯機リモコンが優先となる構成のため、使い勝手
を向上できるとともに、給湯端末機が設置された場所に
応じて、端末機リモコンの設定可能温度範囲を定めるこ
とも容易で、誤って高温湯でやけどすることのないよう
に、給湯機の出湯温度を適温にコントロールする、安全
性の高いものにできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における給湯装置の全体構成
図

【図２】同装置の弁体の動作を示す断面図（水側開）

【図３】同装置の端末機リモコンの一例を示す正面図

【図４】同装置の端末機リモコンの他の実施例を示す正
面図

【図５】従来の湯水混合装置の構成図

【符号の説明】

２ 給湯機 ３ 給湯管路 ４ 給水管路 １６ 給湯入口 １７ 水入口 １８ 吐出口 １９ 給湯端末機 ２０ 二流体制御弁 ２５ 弁制御器 ２６ 駆動手段 ２７ 給湯機リモコン ２８ 電源スイッチ ３２ 端末機リモコン ３３ 運転スイッチ ３５ 湯温設定スイッチ ３６ 湯温設定スイッチ ３７ 湯水切替スイッチ ３８ 流量調節スイッチ ３９ 流量調節スイッチ ４０ 出停スイッチ ４１ 表示部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】水を加熱して湯を供給する給湯機と、前記
   給湯機と通じる給湯管路に接続する給湯入口、給水源と
   通じる給水管路に接続する水入口、湯・水を吐出する吐
   出口を有し、かつ湯と水を選択的に切り換え、各々流量
   を制御する二流体制御弁と前記二流体制御弁を電気的に
   駆動する駆動手段と前記駆動手段を電気的に駆動制御し
   て湯流量または水流量を制御する弁制御器を設けた給湯
   端末機と、前記給湯機の運転を指示する電源スイッチ及
   び給湯温度を設定する給湯機リモコンと、前記給湯端末
   機と給湯機の双方の運転を指示する運転スイッチと給湯
   機の給湯温度を可変する湯温設定スイッチと前記弁制御
   器に電気信号を送出し湯・水を切り替える湯水切替スイ
   ッチ及び流量を調節する流量調節スイッチと湯・水を出
   し止めする出停スイッチ及び各設定状態を表示する表示
   部を有する端末機リモコンを備えた給湯装置。
2. 【請求項２】端末機リモコンの出停スイッチは運転スイ
   ッチを兼用し、これを操作すると給湯端末機の弁制御器
   は駆動装置を介して湯または水を吐出すると共に、給湯
   機リモコンの電源スイッチがオフの場合、給湯機の電源
   がオンされ、湯または水の出湯が停止した状態が所定時
   間継続すると給湯端末機の制御を停止し、給湯機の電源
   がオフとなる構成とした請求項１記載の給湯装置。
3. 【請求項３】端末機リモコンの出停スイッチは運転スイ
   ッチを兼用し、これを操作すると給湯端末機の弁制御器
   は駆動装置を介して湯または水を吐出すると共に、給湯
   機リモコンの電源スイッチがオフの場合、給湯機の電源
   がオンされ、端末機リモコンの表示部が点灯すると共に
   給湯機リモコンより端末機リモコンの設定が優先とな
   り、湯または水の出湯が停止した状態が所定時間継続す
   ると給湯端末機の制御を停止し、端末機リモコンの表示
   部を消すと共に端末機リモコンより給湯機リモコンの設
   定が優先となる構成とした請求項１記載の給湯装置。