JPH05332208A - 内燃エンジンの蒸発燃料制御装置 - Google Patents
内燃エンジンの蒸発燃料制御装置Info
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- JPH05332208A JPH05332208A JP16862692A JP16862692A JPH05332208A JP H05332208 A JPH05332208 A JP H05332208A JP 16862692 A JP16862692 A JP 16862692A JP 16862692 A JP16862692 A JP 16862692A JP H05332208 A JPH05332208 A JP H05332208A
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- fuel
- purge
- fuel vapor
- vapor
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 パージ燃料蒸気の濃度算出を高精度にし、空
燃比制御をより正確に行う内燃エンジンの蒸発燃料制御
装置を提供することを目的とする。 【構成】 パージ制御弁のゼロ点学習中やパージカット
中あるいはパージ低流量時でパージ制御弁が所定開度以
下となっている場合(ステップS11,ステップS1
3)にベーパ濃度比率KQの算出を禁止する。これによ
って、上記の場合にはベーパ濃度比率KQで決定される
ベーパ濃度の算出を行わないようにする。
燃比制御をより正確に行う内燃エンジンの蒸発燃料制御
装置を提供することを目的とする。 【構成】 パージ制御弁のゼロ点学習中やパージカット
中あるいはパージ低流量時でパージ制御弁が所定開度以
下となっている場合(ステップS11,ステップS1
3)にベーパ濃度比率KQの算出を禁止する。これによ
って、上記の場合にはベーパ濃度比率KQで決定される
ベーパ濃度の算出を行わないようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンクからパージ
通路を介して内燃エンジンの吸気系へ供給される燃料蒸
気の流量を制御する内燃エンジンの蒸発燃料制御装置に
関するものである。
通路を介して内燃エンジンの吸気系へ供給される燃料蒸
気の流量を制御する内燃エンジンの蒸発燃料制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンク内で燃料から発生
する燃料蒸気が大気中に放出されるのを防止するように
した燃料蒸気排出抑止装置が広く用いられている。この
装置では燃料蒸気がキャニスタで一時貯えられ、この貯
えられた蒸発燃料が内燃エンジンの吸気系へ供給(パー
ジ)される。
する燃料蒸気が大気中に放出されるのを防止するように
した燃料蒸気排出抑止装置が広く用いられている。この
装置では燃料蒸気がキャニスタで一時貯えられ、この貯
えられた蒸発燃料が内燃エンジンの吸気系へ供給(パー
ジ)される。
【0003】この種の装置を利用して、燃料タンクから
蒸発してエンジン吸気系へ供給される実際の燃料蒸気の
濃度及び/又は該燃料蒸気の体積流量並びに質量流量を
算出し、その算出結果に基づいてエンジンに供給される
混合気の空燃比を制御する蒸発燃料制御装置が本願出願
人より既に出願されている(特願平3−222200
号)。
蒸発してエンジン吸気系へ供給される実際の燃料蒸気の
濃度及び/又は該燃料蒸気の体積流量並びに質量流量を
算出し、その算出結果に基づいてエンジンに供給される
混合気の空燃比を制御する蒸発燃料制御装置が本願出願
人より既に出願されている(特願平3−222200
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記文
献の手法では、燃料蒸気の濃度を求めるに際し、パージ
制御弁を全閉状態にしている場合や小開度の開弁状態で
パージ流量が少ない場合には、体積流量が略ゼロにな
り、また質量流量計の測定限界以下の流量となったとき
は、質量流量が不定となりやすい。そのため、正確な濃
度を求めることが困難であるという問題があった。
献の手法では、燃料蒸気の濃度を求めるに際し、パージ
制御弁を全閉状態にしている場合や小開度の開弁状態で
パージ流量が少ない場合には、体積流量が略ゼロにな
り、また質量流量計の測定限界以下の流量となったとき
は、質量流量が不定となりやすい。そのため、正確な濃
度を求めることが困難であるという問題があった。
【0005】本発明は上記従来の問題点に鑑み、パージ
燃料蒸気の濃度を高精度に算出し、空燃比制御をより正
確に行う内燃エンジンの蒸発燃料制御装置を提供するこ
とを目的とする。
燃料蒸気の濃度を高精度に算出し、空燃比制御をより正
確に行う内燃エンジンの蒸発燃料制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明では、燃料タンクから発生する燃料蒸気
を吸着するキャニスタとエンジン吸気系との間に設けら
れ前記燃料蒸気を含む混合気をパージさせるパージ通路
と、該パージ通路を介してエンジン吸気系に供給される
燃料蒸気の流量を複数のエンジン運転パラメータに基づ
いて制御するパージ制御弁とを有する内燃エンジンの蒸
発燃料制御装置において、前記パージ通路に設けられた
質量流量計と、前記エンジン運転パラメータに基づいて
前記パージ通路を流れる混合気の流量を算出するパージ
流量算出手段と、前記質量流量計の出力値及び前記混合
気の流量に基づき実燃料蒸気流量を算出する実燃料蒸気
流量算出手段と、前記混合気の流量及び前記実燃料蒸気
流量に基づき燃料蒸気濃度を算出する濃度算出手段と、
前記パージ制御弁が所定開度以下の場合は前記燃料蒸気
濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段とを設けたもの
である。
に、第1の発明では、燃料タンクから発生する燃料蒸気
を吸着するキャニスタとエンジン吸気系との間に設けら
れ前記燃料蒸気を含む混合気をパージさせるパージ通路
と、該パージ通路を介してエンジン吸気系に供給される
燃料蒸気の流量を複数のエンジン運転パラメータに基づ
いて制御するパージ制御弁とを有する内燃エンジンの蒸
発燃料制御装置において、前記パージ通路に設けられた
質量流量計と、前記エンジン運転パラメータに基づいて
前記パージ通路を流れる混合気の流量を算出するパージ
流量算出手段と、前記質量流量計の出力値及び前記混合
気の流量に基づき実燃料蒸気流量を算出する実燃料蒸気
流量算出手段と、前記混合気の流量及び前記実燃料蒸気
流量に基づき燃料蒸気濃度を算出する濃度算出手段と、
前記パージ制御弁が所定開度以下の場合は前記燃料蒸気
濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段とを設けたもの
である。
【0007】第2の発明では、燃料タンクから発生する
燃料蒸気を吸着するキャニスタとエンジン吸気系との間
に設けられ前記燃料蒸気を含む混合気をパージさせるパ
ージ通路と、該パージ通路を介してエンジン吸気系に供
給される燃料蒸気の流量を複数のエンジン運転パラメー
タに基づいて制御するパージ制御弁とを有する内燃エン
ジンの蒸発燃料制御装置において、前記パージ通路に設
けられた質量流量計と、前記エンジン運転パラメータに
基づいて前記パージ通路を流れる混合気の流量を算出す
るパージ流量算出手段と、前記質量流量計の出力値及び
前記混合気の流量に基づき実燃料蒸気流量を算出する実
燃料蒸気流量算出手段と、前記混合気の流量及び前記実
燃料蒸気流量に基づき燃料蒸気濃度を算出する濃度算出
手段と、前記質量流量計の出力値が所定値以下の場合は
前記燃料蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段と
を設けたものである。
燃料蒸気を吸着するキャニスタとエンジン吸気系との間
に設けられ前記燃料蒸気を含む混合気をパージさせるパ
ージ通路と、該パージ通路を介してエンジン吸気系に供
給される燃料蒸気の流量を複数のエンジン運転パラメー
タに基づいて制御するパージ制御弁とを有する内燃エン
ジンの蒸発燃料制御装置において、前記パージ通路に設
けられた質量流量計と、前記エンジン運転パラメータに
基づいて前記パージ通路を流れる混合気の流量を算出す
るパージ流量算出手段と、前記質量流量計の出力値及び
前記混合気の流量に基づき実燃料蒸気流量を算出する実
燃料蒸気流量算出手段と、前記混合気の流量及び前記実
燃料蒸気流量に基づき燃料蒸気濃度を算出する濃度算出
手段と、前記質量流量計の出力値が所定値以下の場合は
前記燃料蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段と
を設けたものである。
【0008】
【作用】上記構成により、第1の発明によれば、濃度算
出禁止手段は、例えばパージ制御弁のゼロ点学習中やパ
ージカット中あるいはパージ低流量時等でパージ制御弁
が所定開度以下となっている場合は濃度算出手段による
燃料蒸気濃度の算出を禁止させる。
出禁止手段は、例えばパージ制御弁のゼロ点学習中やパ
ージカット中あるいはパージ低流量時等でパージ制御弁
が所定開度以下となっている場合は濃度算出手段による
燃料蒸気濃度の算出を禁止させる。
【0009】第2の発明によれば、濃度算出禁止手段
は、例えばパージカット中やパージ制御弁のゼロ点学習
中等で質量流量計の出力値が所定値以下の場合は濃度算
出手段による燃料蒸気濃度の算出を禁止させる。
は、例えばパージカット中やパージ制御弁のゼロ点学習
中等で質量流量計の出力値が所定値以下の場合は濃度算
出手段による燃料蒸気濃度の算出を禁止させる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基づいて詳
述する。
述する。
【0011】図1は本発明の一実施例に係る蒸発燃料制
御装置を組込んだ燃料供給制御装置の全体の構成図であ
り、符号1は例えば4気筒の内燃エンジンを示し、エン
ジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3が設け
られ、その内部にはスロットル弁301が配されてい
る。スロットル弁301にはスロットル弁開度(θTH)
センサ4が連結されており、当該スロットル弁301の
開度に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニ
ット(以下「ECU」という)5に供給する。
御装置を組込んだ燃料供給制御装置の全体の構成図であ
り、符号1は例えば4気筒の内燃エンジンを示し、エン
ジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3が設け
られ、その内部にはスロットル弁301が配されてい
る。スロットル弁301にはスロットル弁開度(θTH)
センサ4が連結されており、当該スロットル弁301の
開度に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニ
ット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0012】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
301との間で且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し
上流側に各気筒毎に設けられており、各燃料噴射弁6は
燃料ポンプ7を介して燃料タンク8に接続されていると
共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの
信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
301との間で且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し
上流側に各気筒毎に設けられており、各燃料噴射弁6は
燃料ポンプ7を介して燃料タンク8に接続されていると
共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの
信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
【0013】スロットル弁301の直ぐ下流には管9を
介して吸気管内絶対圧(PBA)センサ10が設けられ
ており、この絶対圧センサ10により電気信号に変換さ
れた絶対圧信号は前記ECU5に供給される。
介して吸気管内絶対圧(PBA)センサ10が設けられ
ており、この絶対圧センサ10により電気信号に変換さ
れた絶対圧信号は前記ECU5に供給される。
【0014】エンジン回転数(NE)センサ11はエン
ジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取
り付けられ、エンジン1のクランク軸の180度回転毎に
所定のクランク角度位置で信号パルス(以下「TDC信
号パルス」という)を出力し、このTDC信号パルスは
ECU5に供給される。
ジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取
り付けられ、エンジン1のクランク軸の180度回転毎に
所定のクランク角度位置で信号パルス(以下「TDC信
号パルス」という)を出力し、このTDC信号パルスは
ECU5に供給される。
【0015】排気ガス濃度検出器としてのO2センサ1
2はエンジン1の排気管13に装着されており、排気ガ
ス中の酸素濃度を検出し、その濃度に応じた信号を出力
しECU5に供給する。
2はエンジン1の排気管13に装着されており、排気ガ
ス中の酸素濃度を検出し、その濃度に応じた信号を出力
しECU5に供給する。
【0016】密閉された燃料タンク8の上部とスロット
ルボディ3とはパージ管(パージ通路)17により接続
され、該パージ管17には燃料蒸気排出抑止装置を構成
する2ウェイバルブ14、吸着剤151を内蔵するキャ
ニスタ15、弁を駆動するソレノイドを有したリニア制
御弁であるパージ制御弁16が設けられている。パージ
制御弁16のソレノイドはECU5に接続され、パージ
制御弁16はECU5からの信号に応じて制御されて開
弁量(EPCV)をリニアに変化させる。この燃料蒸気
排出抑止装置によれば、燃料タンク8内で発生した燃料
蒸気(燃料ベーパ)は、所定の設定圧に達すると2ウェ
イバルブ14の正圧バルブを押し開き、キャニスタ15
に流入し、キャニスタ15内の吸着剤151によって吸
着され貯蔵される。一方、パージ制御弁16はECU5
からの制御信号でそのソレノイドが付勢されていない時
には閉弁しているが、該ソレノイドが制御信号に応じて
付勢されると、その付勢量に応じた開弁量だけパージ制
御弁16が開弁され、キャニスタ15に一時貯えられて
いた蒸発燃料は、吸気管2内の負圧により、キャニスタ
15に設けられた外気取込口152から吸入された外気
と共にパージ制御弁16を経て吸気管2へ吸引され、各
気筒へ送られる。また外気などで燃料タンク8が冷却さ
れて燃料タンク内の負圧が増すと、2ウェイバルブ14
の負圧バルブが開弁し、キャニスタ15に一時貯えられ
ていた蒸発燃料は燃料タンク8へ戻される。このように
して燃料タンク8内に発生した燃料蒸気が大気に放出さ
れることを抑止している。
ルボディ3とはパージ管(パージ通路)17により接続
され、該パージ管17には燃料蒸気排出抑止装置を構成
する2ウェイバルブ14、吸着剤151を内蔵するキャ
ニスタ15、弁を駆動するソレノイドを有したリニア制
御弁であるパージ制御弁16が設けられている。パージ
制御弁16のソレノイドはECU5に接続され、パージ
制御弁16はECU5からの信号に応じて制御されて開
弁量(EPCV)をリニアに変化させる。この燃料蒸気
排出抑止装置によれば、燃料タンク8内で発生した燃料
蒸気(燃料ベーパ)は、所定の設定圧に達すると2ウェ
イバルブ14の正圧バルブを押し開き、キャニスタ15
に流入し、キャニスタ15内の吸着剤151によって吸
着され貯蔵される。一方、パージ制御弁16はECU5
からの制御信号でそのソレノイドが付勢されていない時
には閉弁しているが、該ソレノイドが制御信号に応じて
付勢されると、その付勢量に応じた開弁量だけパージ制
御弁16が開弁され、キャニスタ15に一時貯えられて
いた蒸発燃料は、吸気管2内の負圧により、キャニスタ
15に設けられた外気取込口152から吸入された外気
と共にパージ制御弁16を経て吸気管2へ吸引され、各
気筒へ送られる。また外気などで燃料タンク8が冷却さ
れて燃料タンク内の負圧が増すと、2ウェイバルブ14
の負圧バルブが開弁し、キャニスタ15に一時貯えられ
ていた蒸発燃料は燃料タンク8へ戻される。このように
して燃料タンク8内に発生した燃料蒸気が大気に放出さ
れることを抑止している。
【0017】キャニスタ15とパージ制御弁16との間
のパージ管(パージ通路)17には熱線式流量計(質量
流量計)22が設けられ、パージ管17内を流れる燃料
蒸気を含む混合気の流量に応じた出力信号をECU5へ
供給する。この熱線式流量計22は、電流を通して加熱
した白金線を気流内に配置すると該白金線の熱が奪われ
て温度が下がりその電気抵抗が減少する特性を利用する
熱線式(hol-wite type)質量流量計である。これに代
えて、電流による自己過熱又は周囲温度の変化によって
電気抵抗が変化するサーミスタを利用する熱式(thermo
type)質量流量計を用いてもよく、共に電気抵抗の変
化を利用して燃料蒸発の濃度変化を検出するものであ
る。
のパージ管(パージ通路)17には熱線式流量計(質量
流量計)22が設けられ、パージ管17内を流れる燃料
蒸気を含む混合気の流量に応じた出力信号をECU5へ
供給する。この熱線式流量計22は、電流を通して加熱
した白金線を気流内に配置すると該白金線の熱が奪われ
て温度が下がりその電気抵抗が減少する特性を利用する
熱線式(hol-wite type)質量流量計である。これに代
えて、電流による自己過熱又は周囲温度の変化によって
電気抵抗が変化するサーミスタを利用する熱式(thermo
type)質量流量計を用いてもよく、共に電気抵抗の変
化を利用して燃料蒸発の濃度変化を検出するものであ
る。
【0018】ECU5は、各種センサからの入力信号の
波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナ
ログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有す
る入力回路、後述の補正係数KO2及びEPCV値算出
プログラム等を実行する中央処理回路(以下「CPU」
という)、CPUで実行される各種演算プログラム、後
述のTiマップ及び演算結果等を記憶する記憶手段、前
記燃料噴射弁6、パージ制御弁16に駆動信号を供給す
る出力回路等から構成される。
波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナ
ログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有す
る入力回路、後述の補正係数KO2及びEPCV値算出
プログラム等を実行する中央処理回路(以下「CPU」
という)、CPUで実行される各種演算プログラム、後
述のTiマップ及び演算結果等を記憶する記憶手段、前
記燃料噴射弁6、パージ制御弁16に駆動信号を供給す
る出力回路等から構成される。
【0019】CPUは上述の各種センサからのエンジン
運転パラメータ信号に基づいて、排ガス中の酸素濃度に
応じたフィードバック制御運転領域やオープンループ制
御運転領域等の種々のエンジン運転状態を判別するとと
もに、エンジン運転状態に応じ、次式(1)に基づき、
前記TDC信号パルスに同期して燃料噴射弁6の燃料噴
射時間Toutを演算する。
運転パラメータ信号に基づいて、排ガス中の酸素濃度に
応じたフィードバック制御運転領域やオープンループ制
御運転領域等の種々のエンジン運転状態を判別するとと
もに、エンジン運転状態に応じ、次式(1)に基づき、
前記TDC信号パルスに同期して燃料噴射弁6の燃料噴
射時間Toutを演算する。
【0020】 Tout=Ti×KO2×K1+K2…(1) ここに、Tiは燃料噴射弁6の燃料噴射時間Toutの
基準値(基本燃料量)であり、エンジン回転数NEと吸
気管内絶対圧PBAに応じて設定されたTiマップから
読み出される。
基準値(基本燃料量)であり、エンジン回転数NEと吸
気管内絶対圧PBAに応じて設定されたTiマップから
読み出される。
【0021】KO2は空燃比フィードバック補正係数で
あって、フィードバック制御時O2センサ12により検
出される排気ガス中の酸素濃度に応じて設定され、更に
フィードバック制御を行なわない複数のオープンループ
制御運転領域では各運転領域に応じて設定される係数で
ある。
あって、フィードバック制御時O2センサ12により検
出される排気ガス中の酸素濃度に応じて設定され、更に
フィードバック制御を行なわない複数のオープンループ
制御運転領域では各運転領域に応じて設定される係数で
ある。
【0022】K1及びK2は夫々各種エンジン運転パラ
メータ信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変
数であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジ
ン加速特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値
に設定される。
メータ信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変
数であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジ
ン加速特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値
に設定される。
【0023】CPUは上述のようにして求めた燃料噴射
時間Toutに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆動
信号を出力回路を介して燃料噴射弁6に供給する。
時間Toutに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆動
信号を出力回路を介して燃料噴射弁6に供給する。
【0024】次に、吸気管2に開口するパージ管17の
パージポート17aを介して、吸気系へ供給される混合
気の燃料蒸気濃度(以下「ベーパ濃度」という)を算出
する手法を説明する。なお、パージポート17aは、ス
ロットル弁301の下流側に位置し、吸気系の負圧によ
り、キャニスター15内に貯溜した燃料蒸気を吸引する
ように設けられている。
パージポート17aを介して、吸気系へ供給される混合
気の燃料蒸気濃度(以下「ベーパ濃度」という)を算出
する手法を説明する。なお、パージポート17aは、ス
ロットル弁301の下流側に位置し、吸気系の負圧によ
り、キャニスター15内に貯溜した燃料蒸気を吸引する
ように設けられている。
【0025】パージポート17aを介して吸気系へ供給
される混合気の流量は、単位時間当りの体積として求め
ることが可能であり、それはパージ制御弁16の開度と
吸気管内絶対圧PBAに基づいて算出することが出来
る。パージ制御弁16の開度(弁開口面積率)VS
[%]は、パージ制御弁16への駆動信号のデューティ
ー値から計算される。そして、所定温度(例えば25
℃)、所定圧力(例えば大気圧)の流体が、パージポー
ト17aを介して供給された状態を基準としたパージ制
御弁16の開度と吸気管内絶対圧PBAに対する流量を
基準データとして記憶したマップ(図2)を検索するこ
とにより、単位時間当りの体積として流量が求められ
る。
される混合気の流量は、単位時間当りの体積として求め
ることが可能であり、それはパージ制御弁16の開度と
吸気管内絶対圧PBAに基づいて算出することが出来
る。パージ制御弁16の開度(弁開口面積率)VS
[%]は、パージ制御弁16への駆動信号のデューティ
ー値から計算される。そして、所定温度(例えば25
℃)、所定圧力(例えば大気圧)の流体が、パージポー
ト17aを介して供給された状態を基準としたパージ制
御弁16の開度と吸気管内絶対圧PBAに対する流量を
基準データとして記憶したマップ(図2)を検索するこ
とにより、単位時間当りの体積として流量が求められ
る。
【0026】そして、現在の吸気温や大気圧等に応じ
て、所定の補正係数を乗じ、さらに、パージ制御弁16
の急激な開度の変動の影響を抑える為に、前回算出され
た値と今回算出された値に対してなまし計算を行った結
果が現在の流量として算出され、この値を体積流量QFR
Qとする。パージ制御弁16への駆動信号のデューティ
ー値から、パージ制御弁16の開度を計算する際には、
バッテリー電圧が所定値以下の場合等に対応する為に、
電圧補正量を考慮して求めるようにする。
て、所定の補正係数を乗じ、さらに、パージ制御弁16
の急激な開度の変動の影響を抑える為に、前回算出され
た値と今回算出された値に対してなまし計算を行った結
果が現在の流量として算出され、この値を体積流量QFR
Qとする。パージ制御弁16への駆動信号のデューティ
ー値から、パージ制御弁16の開度を計算する際には、
バッテリー電圧が所定値以下の場合等に対応する為に、
電圧補正量を考慮して求めるようにする。
【0027】次に、熱線式流量計22の出力値VQHを読
み込み、質量流量を求める。
み込み、質量流量を求める。
【0028】パージ制御弁16を全閉とした流量が零と
なる時に、熱線式流量計22の出力値VQHを学習し、こ
の時の出力値VQHを零点として設定する。熱線式流量計
22の出力値VQHは、パージ管17を通過する混合気の
質量で決定される質量流量を示すものであるが、混合気
中の空気量と燃料蒸気量の割合によって変化するもので
あり、ある一つの出力値、VQH1に対して、空気が10
0%流れた場合(ベーパー濃度0%)の流量値から燃料
蒸気が100%流れた場合(ベーパー濃度100%)の
流量値までの幅をもった流量値に換算することが可能で
ある。ここで、空気が100%流れた場合(ベーパー濃
度0%)の流量値をQHとする。すなわち、このQH
は、実際に燃料蒸気が100%パージ管17を1.0
[l/min]流れた場合には、その燃料蒸気の質量流量を
すべて空気が流れたものとして、空気の質量流量相当に
換算した流量値となり、燃料蒸気と空気との質量の相違
から、このときのQHは、例えば4.45[l/min]と
して換算される(図3)。
なる時に、熱線式流量計22の出力値VQHを学習し、こ
の時の出力値VQHを零点として設定する。熱線式流量計
22の出力値VQHは、パージ管17を通過する混合気の
質量で決定される質量流量を示すものであるが、混合気
中の空気量と燃料蒸気量の割合によって変化するもので
あり、ある一つの出力値、VQH1に対して、空気が10
0%流れた場合(ベーパー濃度0%)の流量値から燃料
蒸気が100%流れた場合(ベーパー濃度100%)の
流量値までの幅をもった流量値に換算することが可能で
ある。ここで、空気が100%流れた場合(ベーパー濃
度0%)の流量値をQHとする。すなわち、このQH
は、実際に燃料蒸気が100%パージ管17を1.0
[l/min]流れた場合には、その燃料蒸気の質量流量を
すべて空気が流れたものとして、空気の質量流量相当に
換算した流量値となり、燃料蒸気と空気との質量の相違
から、このときのQHは、例えば4.45[l/min]と
して換算される(図3)。
【0029】より具体的には、図4に示すように、ベー
パ濃度によって、質量流量は(A)から(B)まで変化
する。
パ濃度によって、質量流量は(A)から(B)まで変化
する。
【0030】次に、ベーパ濃度βを求める為に、ベーパ
濃度KQを次式(2)により求める。
濃度KQを次式(2)により求める。
【0031】KQ=QH/QFRQ …(2) このKQは、実際にパージ管17を流れた混合気が10
0%空気であった場合に、QFRQ=QHとなり、KQは
1.0となる。そして、燃料蒸気を含んだ混合気が流れ
た場合には、その燃料蒸気の質量流量を空気の質量流量
に換算した分だけQHが大きくなり、KQはベーパ濃度
βに依存した所定の範囲の値となる。
0%空気であった場合に、QFRQ=QHとなり、KQは
1.0となる。そして、燃料蒸気を含んだ混合気が流れ
た場合には、その燃料蒸気の質量流量を空気の質量流量
に換算した分だけQHが大きくなり、KQはベーパ濃度
βに依存した所定の範囲の値となる。
【0032】そして、ベーパ濃度比率KQに対する関係
が図5に示すようになるKQテーブルを使用し、前記
(2)式で算出されるベーパ濃度比率KQから、ベーパ
濃度βを求めるようにする。
が図5に示すようになるKQテーブルを使用し、前記
(2)式で算出されるベーパ濃度比率KQから、ベーパ
濃度βを求めるようにする。
【0033】このような手法でベーパ濃度βを求めるに
際し、本実施例では、パージ制御弁17を全閉状態にし
ている場合や小開度の開弁状態で流量が少ない場合に
は、QFRQ値が略ゼロになり、またQH値が不定となり
やすく、上記(2)式のKQ値が計算不能となる結果、
高精度なベーパ濃度βを求めることができない点を考慮
して、上記のベーパ濃度比率KQの算出を行わないよう
にしている。この点を図6及び図7のフローチャートを
用いて説明する。
際し、本実施例では、パージ制御弁17を全閉状態にし
ている場合や小開度の開弁状態で流量が少ない場合に
は、QFRQ値が略ゼロになり、またQH値が不定となり
やすく、上記(2)式のKQ値が計算不能となる結果、
高精度なベーパ濃度βを求めることができない点を考慮
して、上記のベーパ濃度比率KQの算出を行わないよう
にしている。この点を図6及び図7のフローチャートを
用いて説明する。
【0034】図6において、ステップS11では、パー
ジ制御弁16のゼロ点学習中か否か示すフラグFFRQ
STDYが“1”か否かを判別し、その答えが否定(N
O)、即ちフラグFFRQSTDYが“0”でゼロ点学
習中でない場合はステップS12へ進む。
ジ制御弁16のゼロ点学習中か否か示すフラグFFRQ
STDYが“1”か否かを判別し、その答えが否定(N
O)、即ちフラグFFRQSTDYが“0”でゼロ点学
習中でない場合はステップS12へ進む。
【0035】ステップS12では、現在のエンジンの運
転状態がパージカット領域にあるか否かを示すフラグF
PRGACTが“1”となっているか否かを判別する。
即ちエンスト中、始動モード中、エンジン冷却水温の低
水温時、アイドル時あるいはフューエルカット時などの
フィードバック制御による空燃比制御を行わない領域に
あってステップS12の答が否定(NO)、即ちパージ
カット領域にないとしてフラグFFRQSTDYが
“0”の場合はステップS13へ進む。
転状態がパージカット領域にあるか否かを示すフラグF
PRGACTが“1”となっているか否かを判別する。
即ちエンスト中、始動モード中、エンジン冷却水温の低
水温時、アイドル時あるいはフューエルカット時などの
フィードバック制御による空燃比制御を行わない領域に
あってステップS12の答が否定(NO)、即ちパージ
カット領域にないとしてフラグFFRQSTDYが
“0”の場合はステップS13へ進む。
【0036】ステップS11またはステップS12の答
が肯定(YES)、即ちパージ制御弁16のゼロ点学習
中または運転状態がパージカット領域にある場合は、後
述するステップS14及びステップS15におけるKQ
の算出を行わずに本ルーチンを終了する。この場合は、
前回値KQn-1をKQの最終値KQtとして使用する。
これは、パージ制御弁16のゼロ点学習中またはパージ
カット中は、パージ制御弁16がほとんど全閉状態とな
るためQFRQ値がほとんど0に近く、KQ値が不定にな
りやすいからである。
が肯定(YES)、即ちパージ制御弁16のゼロ点学習
中または運転状態がパージカット領域にある場合は、後
述するステップS14及びステップS15におけるKQ
の算出を行わずに本ルーチンを終了する。この場合は、
前回値KQn-1をKQの最終値KQtとして使用する。
これは、パージ制御弁16のゼロ点学習中またはパージ
カット中は、パージ制御弁16がほとんど全閉状態とな
るためQFRQ値がほとんど0に近く、KQ値が不定にな
りやすいからである。
【0037】ステップS13では、上記のQH値が所定
値より小か否かを判別し、その答が否定(NO)、即ち
所定値よりも大の通常流量時の場合は、ステップS14
に進み、後述する図8のサブルーチンに従ってKQの今
回値KQnを算出する。前記ステップS13の答が肯定
(YES)、即ちQH値が所定値より小である極低流量
のときは、ステップS15に進み、KQの今回値KQn
を1.0(ベーパ濃度0%)一定とし、後述するKQの
最終値KQtを算出するための、なまし係数αを小さい
値に変更する。ステップS14及びステップS15の処
理後はステップS16に進み、KQの最終値KQtを次
式(3)で算出して、本ルーチンを終了する。
値より小か否かを判別し、その答が否定(NO)、即ち
所定値よりも大の通常流量時の場合は、ステップS14
に進み、後述する図8のサブルーチンに従ってKQの今
回値KQnを算出する。前記ステップS13の答が肯定
(YES)、即ちQH値が所定値より小である極低流量
のときは、ステップS15に進み、KQの今回値KQn
を1.0(ベーパ濃度0%)一定とし、後述するKQの
最終値KQtを算出するための、なまし係数αを小さい
値に変更する。ステップS14及びステップS15の処
理後はステップS16に進み、KQの最終値KQtを次
式(3)で算出して、本ルーチンを終了する。
【0038】 KQt=αKQn+(1−α)KQn-1 ……(3) 本実施例では、極低流量時には、なまし係数αを小さく
して精度的に信頼性のない今回値KQnよりも信頼性あ
る前回値KQn-1に重きを置いてKQtを算出するよう
にしたので、極低流量時においても高精度のKQ値を得
ることがてきる。また、このようにしても、燃料蒸気の
変動はECUの演算周期に比較して非常に緩やかである
ので、精度的に問題なくKQ値を算出できる。
して精度的に信頼性のない今回値KQnよりも信頼性あ
る前回値KQn-1に重きを置いてKQtを算出するよう
にしたので、極低流量時においても高精度のKQ値を得
ることがてきる。また、このようにしても、燃料蒸気の
変動はECUの演算周期に比較して非常に緩やかである
ので、精度的に問題なくKQ値を算出できる。
【0039】図7は、図6のKQ算出処理におけるサブ
ルーチンを示すフローチャートであり、前記ステップS
14におけるKQn算出処理を示すものである。
ルーチンを示すフローチャートであり、前記ステップS
14におけるKQn算出処理を示すものである。
【0040】ステップS21では、上記(2)式によっ
てKQnを算出する。続くステップS22においては上
記(3)式における、なまし係数αを通常時用のなまし
係数α´と置き換える。
てKQnを算出する。続くステップS22においては上
記(3)式における、なまし係数αを通常時用のなまし
係数α´と置き換える。
【0041】その後のステップS23〜ステップS26
においては、ステップS21で算出したKQn値に上下
限リミット処理を行う。まずステップS23では、KQ
n値が所定値KQLMTHより小か否かを判別し、その
答が否定(NO)、即ちKQn値が所定値KQLMTH
より大である場合は、ステップS24で該所定値KQL
MTHをKQnの上限値として設定する。
においては、ステップS21で算出したKQn値に上下
限リミット処理を行う。まずステップS23では、KQ
n値が所定値KQLMTHより小か否かを判別し、その
答が否定(NO)、即ちKQn値が所定値KQLMTH
より大である場合は、ステップS24で該所定値KQL
MTHをKQnの上限値として設定する。
【0042】ステップS23の答が肯定(YES)、即
ちKQn値が所定値KQLMTHより小さい場合はステ
ップS25に進み、KQn値が所定値KQLMTLより
大か否かを判別し、その答が否定(NO)、即ちKQn
値が所定値KQLMTLより小である場合は、ステップ
S26で該所定値KQLMTLをKQnの下限値として
設定して本サブルーチンを終了する。ステップS25の
答が肯定(YES)、即ちKQnが、KQLMTL≦K
Qn≦KQLMTHにある場合は、その値をKQnとし
て本ルーチンを終了する。
ちKQn値が所定値KQLMTHより小さい場合はステ
ップS25に進み、KQn値が所定値KQLMTLより
大か否かを判別し、その答が否定(NO)、即ちKQn
値が所定値KQLMTLより小である場合は、ステップ
S26で該所定値KQLMTLをKQnの下限値として
設定して本サブルーチンを終了する。ステップS25の
答が肯定(YES)、即ちKQnが、KQLMTL≦K
Qn≦KQLMTHにある場合は、その値をKQnとし
て本ルーチンを終了する。
【0043】このようにしてKQt値を求め、このKQ
t値に対応したβ値を上記図5を示すKQテーブルで検
索してベーパ濃度βを決定する。これにより、高精度の
ベーパ濃度βを求めることが可能となる。このような高
精度のベーパ濃度βを使用すれば、ベーパ流量VQ並び
にパージ流量TQは高精度のものとなり、従って上記E
PCV値の算出が正確となる。
t値に対応したβ値を上記図5を示すKQテーブルで検
索してベーパ濃度βを決定する。これにより、高精度の
ベーパ濃度βを求めることが可能となる。このような高
精度のベーパ濃度βを使用すれば、ベーパ流量VQ並び
にパージ流量TQは高精度のものとなり、従って上記E
PCV値の算出が正確となる。
【0044】図8は、EPCV値の算出プログラムのフ
ローチャートを示し、本プログラムはECU5のCPU
において実行される。EPCV値が大きくなるほど、パ
ージ制御弁の開度が大きくなり、ベーパ流量VQが増加
する。
ローチャートを示し、本プログラムはECU5のCPU
において実行される。EPCV値が大きくなるほど、パ
ージ制御弁の開度が大きくなり、ベーパ流量VQが増加
する。
【0045】図8のステップS31では、次式(4)に
よってエンジン1に吸入される空気量QENGを算出す
る。
よってエンジン1に吸入される空気量QENGを算出す
る。
【0046】 QENG=Tout×NE×CEQ …(4) ここに、Toutは前記式(1)によって算出される燃
料噴射時間、CEQは吸入空気量に換算するための定数
である。
料噴射時間、CEQは吸入空気量に換算するための定数
である。
【0047】ステップS32では、目標ベーパ流量比率
KQPOBJを、検出したエンジン回転数NE及び吸気
管内絶対圧PBAに応じてKQPOBJマップを検索す
る。KQPOBJマップは、エンジン吸入空気量QEN
Gに対する目標ベーパ流量比率が複数の所定エンジン回
転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに対応して設定され
たマップである。
KQPOBJを、検出したエンジン回転数NE及び吸気
管内絶対圧PBAに応じてKQPOBJマップを検索す
る。KQPOBJマップは、エンジン吸入空気量QEN
Gに対する目標ベーパ流量比率が複数の所定エンジン回
転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに対応して設定され
たマップである。
【0048】ステップS33では、前記エンジン吸入空
気量QENG及び目標ベーパ流量比率KQPOBJを次
式(5)に適用して、目標ベーパ流量QPOBJを算出
する。
気量QENG及び目標ベーパ流量比率KQPOBJを次
式(5)に適用して、目標ベーパ流量QPOBJを算出
する。
【0049】 QPOBJ=QENG×KQPOBJ …(5) この目標ベーパ流量QPOBJはエンジン水温TWで適
宜補正してもよい。
宜補正してもよい。
【0050】ステップS34では、VQKO2値の前回
算出値を変数AVQKO2に一時的に記憶する。これは
後述するステップS37で前回算出値を使用するためで
ある。ここで、ベーパ流量補正係数VQKO2は、ベー
パ流量VQに応じて空燃比補正係数KO2を修正するも
のであり、EPCV値はパージ制御弁16の開度(開口
面積率VS)を制御するための制御パラメータ値であ
る。
算出値を変数AVQKO2に一時的に記憶する。これは
後述するステップS37で前回算出値を使用するためで
ある。ここで、ベーパ流量補正係数VQKO2は、ベー
パ流量VQに応じて空燃比補正係数KO2を修正するも
のであり、EPCV値はパージ制御弁16の開度(開口
面積率VS)を制御するための制御パラメータ値であ
る。
【0051】ステップS35では、ベーパ流量VQ〔l
/min〕を、次式(6)によって液体状態のガソリン重
量相当量GVQ(g/min)に変換する。
/min〕を、次式(6)によって液体状態のガソリン重
量相当量GVQ(g/min)に変換する。
【0052】
【数1】 KVQはベーパ流量VQ(l/min)に含まれるガソ
リンベーパ流量(l/min)の割合を示す係数であ
り、1/1.69である。VMOLは1モル体積値であり、
0℃時の22.4l/MOL値で代表する。ガソリンベーパ分
子量は約64である。
リンベーパ流量(l/min)の割合を示す係数であ
り、1/1.69である。VMOLは1モル体積値であり、
0℃時の22.4l/MOL値で代表する。ガソリンベーパ分
子量は約64である。
【0053】ステップS36では、かくして得られたガ
ソリン重量相当量GVQ(g/min)を用いて次式
(7)に基づきベーパ流量補正係数VQKO2を算出す
る。
ソリン重量相当量GVQ(g/min)を用いて次式
(7)に基づきベーパ流量補正係数VQKO2を算出す
る。
【0054】
【数2】 基本噴射重量は燃料噴射時間の基準値Tiを燃料重量
(g)に換算した値である。
(g)に換算した値である。
【0055】かくして得られたベーパ流量補正係数VQ
KO2は、パージ制御弁16が閉弁しているパージカッ
ト時には1.0であり、パージ制御弁16が開弁して、パ
ージが実行されると1.0以下の値となる。
KO2は、パージ制御弁16が閉弁しているパージカッ
ト時には1.0であり、パージ制御弁16が開弁して、パ
ージが実行されると1.0以下の値となる。
【0056】ステップS37では次式(9)により、空
燃比補正係数KO2を修正する。
燃比補正係数KO2を修正する。
【0057】 KO2=KO2×VQKO2/AVQKO2 …(9) このようにして修正されたKO2値を用いて前記式
(1)に基づき燃料噴射時間Toutが算出され、燃料
噴射弁6から、パージ量の大小に起因する空燃比の変動
を抑制するようにした燃料量がエンジン1に供給され
る。
(1)に基づき燃料噴射時間Toutが算出され、燃料
噴射弁6から、パージ量の大小に起因する空燃比の変動
を抑制するようにした燃料量がエンジン1に供給され
る。
【0058】更にステップS38において、ベーパ流量
VQが目標ベーパ流量QPOBJ以上であるか否かを判
別する。
VQが目標ベーパ流量QPOBJ以上であるか否かを判
別する。
【0059】ステップS38の答が否定(NO)、即ち
算出されたベーパ流量VQが目標ベーパ流量QPOBJ
より小さいならば、ベーパ量を増加させて燃料蒸気排出
抑制能力を増大せしめるためにパージ制御弁16の開弁
量に相当する制御量EACV値を現在値より値Cだけ増
加させ(ステップS39)、本プログラムを終了する。
値CはEACV値の更新定数である。一方ステップS3
8の答が肯定(YES)、即ち算出されたベーパ流量V
Qが目標ベーパ流量QPOBJ以上であるならば、フィ
ードバック制御の応答性の悪化を防止するためにベーパ
量を減少させてパージ制御弁16の制御量EACV値を
現在値より値Cだけ減少させ(ステップS40)、本プ
ログラムを終了する。
算出されたベーパ流量VQが目標ベーパ流量QPOBJ
より小さいならば、ベーパ量を増加させて燃料蒸気排出
抑制能力を増大せしめるためにパージ制御弁16の開弁
量に相当する制御量EACV値を現在値より値Cだけ増
加させ(ステップS39)、本プログラムを終了する。
値CはEACV値の更新定数である。一方ステップS3
8の答が肯定(YES)、即ち算出されたベーパ流量V
Qが目標ベーパ流量QPOBJ以上であるならば、フィ
ードバック制御の応答性の悪化を防止するためにベーパ
量を減少させてパージ制御弁16の制御量EACV値を
現在値より値Cだけ減少させ(ステップS40)、本プ
ログラムを終了する。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、第1の発明によ
れば、パージ通路に設けられた質量流量計と、エンジン
運転パラメータに基づいて前記パージ通路を流れる混合
気の流量を算出するパージ流量算出手段と、質量流量計
の出力値及び前記混合気の流量に基づき実燃料蒸気流量
を算出する実燃料蒸気流量算出手段と、前記混合気の流
量及び前記実燃料蒸気流量に基づき燃料蒸気濃度を算出
する濃度算出手段と、パージ制御弁が所定開度以下の場
合は前記燃料蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手
段とを設けたので、より高精度の燃料蒸気濃度値を得る
ことができ、従って空燃比制御を正確に行うことが可能
となる。
れば、パージ通路に設けられた質量流量計と、エンジン
運転パラメータに基づいて前記パージ通路を流れる混合
気の流量を算出するパージ流量算出手段と、質量流量計
の出力値及び前記混合気の流量に基づき実燃料蒸気流量
を算出する実燃料蒸気流量算出手段と、前記混合気の流
量及び前記実燃料蒸気流量に基づき燃料蒸気濃度を算出
する濃度算出手段と、パージ制御弁が所定開度以下の場
合は前記燃料蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手
段とを設けたので、より高精度の燃料蒸気濃度値を得る
ことができ、従って空燃比制御を正確に行うことが可能
となる。
【0061】第2の発明によれば、パージ通路に設けら
れた質量流量計と、エンジン運転パラメータに基づいて
前記パージ通路を流れる混合気の流量を算出するパージ
流量算出手段と、前記質量流量計の出力値及び前記混合
気の流量に基づき実燃料蒸気流量を算出する実燃料蒸気
流量算出手段と、前記混合気の流量及び前記実燃料蒸気
流量に基づき燃料蒸気濃度を算出する濃度算出手段と、
前記質量流量計の出力値が所定値以下の場合は前記燃料
蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段とを設けた
ので、第1の発明と同様の効果がある。
れた質量流量計と、エンジン運転パラメータに基づいて
前記パージ通路を流れる混合気の流量を算出するパージ
流量算出手段と、前記質量流量計の出力値及び前記混合
気の流量に基づき実燃料蒸気流量を算出する実燃料蒸気
流量算出手段と、前記混合気の流量及び前記実燃料蒸気
流量に基づき燃料蒸気濃度を算出する濃度算出手段と、
前記質量流量計の出力値が所定値以下の場合は前記燃料
蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段とを設けた
ので、第1の発明と同様の効果がある。
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】吸気管内絶対圧(PBA)とパージ制御弁の開
度VSとの関係を示す図である。
度VSとの関係を示す図である。
【図3】QFRQ値とQH値との関係を説明するための図
である。
である。
【図4】ベーパ濃度による質量流量の変化を示す図であ
る。
る。
【図5】ベーパ濃度比率(KQ)に対するベーパ濃度
(β)の関係図である。
(β)の関係図である。
【図6】KQ算出処理を示すフローチャートである。
【図7】今回値KQnの算出処理を示すフローチャート
である。
である。
【図8】EPCV値算出を示すフローチャートである。
1 内燃エンジン 2 吸気管 4 スロットル弁開度センサ 5 電子コントロールユニット(パージ流量算出手段、
実燃料蒸気流量算出手段、濃度算出手段、濃度算出禁止
手段) 6 燃料噴射弁 8 燃料タンク 10 吸気管内絶対圧センサ 15 キャニスタ 16 パージ制御弁 17 パージ管 22 熱線式流量計
実燃料蒸気流量算出手段、濃度算出手段、濃度算出禁止
手段) 6 燃料噴射弁 8 燃料タンク 10 吸気管内絶対圧センサ 15 キャニスタ 16 パージ制御弁 17 パージ管 22 熱線式流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 和美 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 燃料タンクから発生する蒸気蒸気を吸着
するキャニスタとエンジン吸気系との間に設けられ前記
燃料蒸気を含む混合気をパージさせるパージ通路と、該
パージ通路を介してエンジン吸気系に供給される燃料蒸
気の流量を複数のエンジン運転パラメータに基づいて制
御するパージ制御弁とを有する内燃エンジンの蒸発燃料
制御装置において、 前記パージ通路に設けられた質量流量計と、 前記エンジン運転パラメータに基づいて前記パージ通路
を流れる混合気の流量を算出するパージ流量算出手段
と、 前記質量流量計の出力値及び前記混合気の流量に基づき
実燃料蒸気流量を算出する実燃料蒸気流量算出手段と、 前記混合気の流量及び前記実燃料蒸気流量に基づき燃料
蒸気濃度を算出する濃度算出手段と、 前記パージ制御弁が所定開度以下の場合は前記燃料蒸気
濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段とを設けたこと
を特徴とする内燃エンジンの蒸発燃料制御装置。 - 【請求項2】 燃料タンクから発生する燃料蒸気を吸着
するキャニスタとエンジン吸気系との間に設けられ前記
燃料蒸気を含む混合気をパージさせるパージ通路と、該
パージ通路を介してエンジン吸気系に供給される燃料蒸
気の流量を複数のエンジン運転パラメータに基づいて制
御するパージ制御弁とを有する内燃エンジンの蒸発燃料
制御装置において、 前記パージ通路に設けられた質量流量計と、 前記エンジン運転パラメータに基づいて前記パージ通路
を流れる混合気の流量を算出するパージ流量算出手段
と、 前記質量流量計の出力値及び前記混合気の流量に基づき
実燃料蒸気流量を算出する実燃料蒸気流量算出手段と、 前記混合気の流量及び前記実燃料蒸気流量に基づき燃料
蒸気濃度を算出する濃度算出手段と、 前記質量流量計の出力値が所定値以下の場合は前記燃料
蒸気濃度の算出を禁止する濃度算出禁止手段とを設けた
ことを特徴とする内燃エンジンの蒸発燃料制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16862692A JPH05332208A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 内燃エンジンの蒸発燃料制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16862692A JPH05332208A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 内燃エンジンの蒸発燃料制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05332208A true JPH05332208A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=15871547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16862692A Pending JPH05332208A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 内燃エンジンの蒸発燃料制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05332208A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6568240B1 (en) | 1999-01-11 | 2003-05-27 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus using a gas concentration sensor for accurately controlling an air fuel ratio in an internal combustion engine |
-
1992
- 1992-06-03 JP JP16862692A patent/JPH05332208A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6568240B1 (en) | 1999-01-11 | 2003-05-27 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus using a gas concentration sensor for accurately controlling an air fuel ratio in an internal combustion engine |
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