JPH05331885A - 地下埋設式調整池 - Google Patents

地下埋設式調整池

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JPH05331885A
JPH05331885A JP4163622A JP16362292A JPH05331885A JP H05331885 A JPH05331885 A JP H05331885A JP 4163622 A JP4163622 A JP 4163622A JP 16362292 A JP16362292 A JP 16362292A JP H05331885 A JPH05331885 A JP H05331885A
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JP
Japan
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pond
regulating
regulating pond
space
wall
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Pending
Application number
JP4163622A
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English (en)
Inventor
Masaji Ishida
正司 石田
Hiroaki Tsuchiya
弘明 土屋
Takao Okuda
隆夫 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KEIHAN CONCRETE KOGYO KK
Fujita Corp
Tsurumi Concrete KK
Original Assignee
KEIHAN CONCRETE KOGYO KK
Fujita Corp
Tsurumi Concrete KK
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Publication date
Application filed by KEIHAN CONCRETE KOGYO KK, Fujita Corp, Tsurumi Concrete KK filed Critical KEIHAN CONCRETE KOGYO KK
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平面積を大きくすることなく調整池の容量を
大きくできると共に、大きな容量の調整池を構成するP
C製の部材を、製造工程を煩雑化することなく既設の設
備で製造でき、その搬送も従来と同様な方法により簡単
に行なえるようにすること。 【構成】 地面を所定の深さ掘削して所定の面積を有す
る平坦な基盤13を形成し、上下に間隔をおいた上壁1
501と底壁1701と、これら上壁1501と底壁1
701を接続する縦壁1503,1703を備えた多数
のプレキャストコンクリート部材7を前記基盤13上に
並べて調整池用空間701A,702Aを形成し、この
調整池用空間701A,702Aの上方を土等で覆った
地下埋設式調整池1であって、前記プレキャストコンク
リート部材7は前記縦壁1503,1703部分で上下
に分割可能な分割体15,17で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、宅地造成や工業団地、
或は、降雨により出水する地域等に設けられる地下埋設
式の調整池に関する。
【0002】
【従来の技術】宅地造成や工業団地、或は、降雨により
出水する地域等に設けられる調整池として、次のような
構造が提供されている。 1.地盤を掘り込みその周囲を逆T字形の擁壁で囲んだ
プールタイプの調整池 2.調整池を地下に設け、地上を公園、駐車場、運動施
設等に利用した地下埋設式の調整池
【0003】前記1の調整池は、流入口と排水ゲート、
或は、揚水ポンプ等が設けられている。このタイプは、
主に、大雨の降雨時に出水する地域に多く設けられ、大
雨の降雨時に、それら地域から出水された水を一時的に
貯水し、他の小河川が洪水にならないように調整するも
ので、比較的小規模な調整池として構築され、他の河川
の流水を見計らいながら排水ゲート、或は揚水ポンプに
より調整池内の水を排水するものである。
【0004】前記2の地下埋設式調整池は、地盤を所定
の深さに掘削した後、底壁、側壁、上壁が一体化された
プレキャストコンクリート部材を一定の間隔をあけて前
後左右に多数配置し、これら隣接するプレキャストコン
クリート部材間に底板や蓋板を敷設して内部に調整池用
の空間を形成し、その上を土等で覆って構築される。或
は、実公平2ー80182号公報に開示されるように、
底部基礎と支柱からなるブロックを前後左右に立設し、
他の底部基礎を現場でのコンクリート打設で設け、上面
をプレキャストコンクリート蓋により覆うことで構築さ
れる。このタイプは、前記1の調整池と同様に、一時的
に貯水するものと、洪水時の流量を制限して調整するも
のとがあり、流入口から調整池内に水が導入され、流出
口から排水される。そして、造成工事や出水地域の目
的、地形、規模等により、構造、規模が設定され、夫々
の用途によりその排水構造を異にしている。
【0005】上記2の地下埋設式調整池は、その地上部
を、公園、駐車場、運動施設等に利用できるので、地域
開発の活発化に伴う地価高騰のおり、平坦地の開発地域
が希少となり、用地取得が困難な状況で、土地利用の有
効活用が望まれている近年では、不整地や急斜面地の造
成工事に伴う造成用地内の治水、流域地区の洪水対策の
ために一般的に用いられるようになってきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
1,2の調整池には次のような問題があった。まず、上
記1の調整池では次のような不具合がある。 調整池の周囲に逆T形の擁壁を構築する作業は現場作
業となり、天候に左右されて工期が掛かる。 掘り込み式のプールタイプで水面が開口しているの
で、転落事故の危険性があり、また、土地の有効利用が
図れない。 調整池に流入物や不純物等が堆積するため悪臭が発生
し易く維持管理が面倒である。
【0007】また、上記2の地下埋設式調整池では、上
記1の調整池の不具合を解消できるものの次のような不
具合がある。 調整池の平面積を大きくせずに深さを大きくして容量
を大きくしようとすると、PC部材の上下の寸法が大き
くなり、製造工程が煩雑となり、搬送も面倒となる。 調整池の平面積を大きくせずに深さを大きくして容量
を大きくするため、PC部材を簡単な構造とし、現場で
の打設コンクリート量を多くすると、工業化率が減少
し、省力化を図れず、その接合部の構造も煩雑となる。 また、従来の排水構造では、急斜面地の造成地におけ
る降雨時、或は台風や大雨による降雨時、大量の雨水が
一気に流入して計画貯留量を越える場合に対応できな
い。
【0008】調整池に土砂や流木等の堆積物が多い場
合、バキュームポンプを用いた吸引作業や人手による掻
き出し作業を要し、メンテナンスに多大の労力が必要と
なる。 規模の大きい調整池では、その調整池の上方に位置す
る地上の面積も大きいため、降雨時における雨の量も多
くなり、地上部が公園、運動施設等のように地表が露呈
している場合、地中に雨水が浸透しても調整池が障害と
なるため水はけが悪く、樹木の成育に悪影響を及ぼし、
また、水が取り除かれるまでの長い時間、運動施設を利
用できない。 本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発
明の目的は、上述した従来の地下埋設式調整池の種々の
不具合を解消できる地下埋設式調整池を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、地面を所定の深さ掘削して所定の面積を有す
る平坦な基盤を形成し、上下に間隔をおいた上壁と底壁
と、これら上壁と底壁を接続する縦壁を備えた多数のプ
レキャストコンクリート部材を、前記基盤上で並べて各
プレキャストコンクリート部材の上壁と底壁との間でほ
ぼ水平方向に延出する第1空間を有する列を作り、この
列を該列の長手方向と直交する方向に間隔をおいて多数
作り、前記列と列の間に形成される空間の上下部をコン
クリート壁により閉塞して前記第1空間に平行して延出
すると共に該第1空間に連通する第2空間を作り、前記
多数の第1空間と多数の第2空間とにより調整池用空間
を形成してこの調整池用空間の上方を土等で覆い、前記
調整池用空間に流入口と流出口とを設けた地下埋設式調
整池において、前記プレキャストコンクリート部材は前
記縦壁部分で上下に分割可能な複数の分割体で構成され
ていることを特徴とする。
【0010】また、本発明は、前記流出口が、調整池の
下部に濾過材を介して接続された第1放水路と、この第
1放水路の上位に設けられ調整池の上下中間部に接続さ
れた第2放水路とを備えることを特徴とする。また、本
発明は、前記流出口に臨む調整池の底面部分にはフィル
タ材が所定の高さ堆積され、このフィルタ材により調整
池の底面上には土砂堆積部が形成され、調整池の上方に
位置する地上面には調整池の内部に連通する排土機搬入
口が設けられていることを特徴とする。また、本発明
は、前記調整池の上方に位置する地上面には調整池の内
部に連通する換気口が設けられ、換気口と調整池の内部
とは、透水性コンクリートにより画成された上下通路に
より連通されていることを特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は地下埋設式調整池の概略平面図、図2は地
下埋設式調整池の上方の地表の利用状態説明図、図3は
地下埋設式調整池の要部の断面図を示す。1は地下埋設
式調整池で、排水計画に基づいて調整池1には二つの流
入口3A,3Bが設けられ、また、一つの流出口5が設
けられている。前記流入路口3A,3Bのうち一方の流
入口3Aには開水路からなる流入路301が接続され、
他方の流入口3Bには地下に埋め込まれた流入管からな
る流入路303が接続されている。前記調整池1は多数
のプレキャストコンクリート部材(以下、PC部材とい
う)7を含んで構成され、調整池1の上方の地表には、
図2に示すように、アスファルト舗装され、その左半部
には駐車場9が設けられ、また、右半部の中央には芝生
11が円形状に植えられ、図中12は道路を示す。
【0012】調整池1は、図3に示すように、地盤を所
定の深さ掘削し、所定の面積で平坦に形成された基盤1
3上に設けられ、この基盤13上に多数のPC部材7が
配置されている。図4はPC部材の平面図、図5は同正
面図、図6は同側面図、図7は半部の断面正面図を示
す。PC部材7は上下に分割可能な上分割体15と下分
割体17とからなる。下分割体17は平面視矩形の底壁
1701と、この底壁1701の両側から起立する側壁
1703とにより正面視上向きのコ字形で上部が開放状
に形成され、側壁1703には上下に縦長の窓1705
が形成されている。また、底壁1701の一方の端面に
は図6に示すように連結用の突部1707が形成され、
また、他方の端面には連結用の凹部1709が形成され
ている。
【0013】上分割体15は平面視矩形の上壁1501
と、この上壁1501の両側から垂設された側壁150
3とにより正面視下向きのコ字形で下部が開放状に形成
されている。前記上壁1501の両端には段部1505
が形成され、側壁1503には上下に縦長の窓1507
が形成されている。また、上壁1501の一方の端面に
は図4及び図6に示すように連結用の突部1509が形
成され、また、他方の端面には連結用の凹部1511が
形成されている。
【0014】上下の分割体15,17の結合は、図7に
示すように、下分割体17の側壁1703に予め埋め込
んだ鋼棒1721の上端を側壁1703の欠部1723
に位置させ、上分割体15及び下分割体17に埋め込ん
だシース管に挿入した鋼棒1725の下端と前記鋼棒1
721の上端を欠部1723内でジョイント1727に
より結合し、その後、上分割体15の上端の欠部152
1でナットにより鋼棒1725を締め付けることで行な
い、結合後、両欠部1521,1723には無収縮モル
タルを充填する。このような上下の分割体15,17の
結合により、内部に空間701が形成されたPC部材7
が構成される。
【0015】図8は上分割体に結合された別の形状の下
分割体を示す。この下分割体19は側壁にその端面に開
放状の欠部1901が形成されており、このような欠部
1901が対称位置に形成された二つの下分割体19を
対向させて配置することで双方の欠部1901により車
両(例えば小型排土機)通過用の通口が形成される。こ
の下分割体19が配置される箇所及び下分割体19で形
成される通口1903は図1に示される。
【0016】調整池1を構築するに際しては、まず、図
1に示すように、前記連結用の突部1509,1707
と凹部1511,1709とを結合させつつPC部材7
の端面を合わせて多数並べ、PC部材7による列Aを作
ると、この列Aの内部に前記空間701がほぼ水平方向
に延出する第1空間701Aが作られる。そして、この
ような列Aを、該列Aの長手方向と直交する方向に所定
の間隔をおいて多数作る。次に、図3に示すように、列
Aの間の各底部間にコンクリートを打設し、列Aの間の
両底部間をコンクリート壁21で接続する。また、列A
の間の各上部間に、段部1505に両端を係合させてP
C材製の蓋板23を載せ、列Aの間の両上部間を蓋板2
3で閉塞する。このように列Aの間にコンクリート壁2
1と蓋板23を設けることで、前記第1空間701Aと
平行して延出する第2空間702Aが作られる。
【0017】そして、前記多数の第1,第2空間701
A,702Aは窓1507,1705により相互に連通
され、これら空間701A,702Aにより調整池1が
構成される。尚、前記第1空間701Aの端部は、PC
部材7の端面に現場でコンクリートを打設することで閉
塞され、或は、予め端面が閉塞されたPC部材7が配置
されることで閉塞されている。また、前記第2空間70
2Aの端部は、現場でコンクリートを打設することで閉
塞され、或は、PC板が配置されることで閉塞されてい
る。
【0018】次に、流出口5について説明する。流出口
5は、図1に示すように、調整池1の下流側に設けられ
る。図9は流出口の断面側面図、図10は同平面図、図
11は図10のAーA線断面図、図12は図10のBー
B線断面図を示す。流出口5は、図9に示すように、第
1放水路501と、その上方の第2放水路502を備
え、第1,第2放水路501,502の下流端は夫々放
水水路(不図示)に接続されている。
【0019】第1放水路501は第1放水管501Aに
より形成され、第1放水管501Aの底部が調整池1の
底部と同一のレベルとなるように埋設されている。第1
放水路501の上流端は排水室503に開口され、排水
室503は、図1、図9、図10に示すように、第2空
間702Aの長手方向の端部に設けられている。排水室
503の上壁には、蓋505により開閉可能な開口50
7が設けられている。また、この開口507の上方に位
置する蓋板23部分にも、蓋2301により開閉可能な
開口2303が設けられ、これら開口2303,507
から排水室503の底部までタラップ509が設けら
れ、排水室503のメンテナンスが行なえるように構成
されている。
【0020】排水室503の外側には、該排水室503
に連通するスクリーン部511とフィルタ室513とが
設けられている。排水室503の正面壁503Aの下部
には開口515が設けられ、正面壁503Aの外側でこ
の開口515部分から上方の正面壁503A部分にスク
リーン511Aが配設されて前記スクリーン部511が
構成されている。また、排水室503の正面壁503A
の前方には、図10に示すように正面壁の前方を囲むよ
うに、所定の高さの壁部517が底部から立設され、こ
の壁部517の内側にフィルタ材519が充填され、こ
れにより前記フィルタ室513が壁部517の内側で前
記スクリーン部511の下方に設けられている。
【0021】前記正面壁503Aの下端には、排水室5
03とフィルタ室513を連通する複数の水抜き孔52
1が貫設されている。また、前記壁部517の下端に
は、該壁部517の内外を連通する複数の水抜き孔52
3が形成されている。更に、壁部517の外側には該壁
部517と同一の高さで所定の幅にわたりフィルタ材5
25が堆積されている。このような壁部517及びフィ
ルタ材525ならびにフィルタ室513、水抜き孔52
3により、調整池1に混入される土砂を、調整池1の底
部に堆積させる土砂堆積部527が形成される。
【0022】第2放水路502は第2放水管502Aに
より形成され、第2放水管502Aは前記排水室503
の上方の第2空間702A部分に開口され、第2放水管
502Aの底部は排水室503の上壁上面とほぼ同一の
レベルで形成されている。前記第2放水管502Aの上
流端の底部には上方に膨出する膨出壁531が形成され
ている。
【0023】従って、通常の降雨時、流入口3A,3B
から調整池1に流入された水は、フィルタ材525によ
り土砂が取り除かれて水抜き孔523からフィルタ室5
13に至り、更に、フィルタ材519により土砂が取り
除かれて水抜き孔521から排水室503に至り、第1
放水路501から排出される。そして、水と共に調整池
1に混入された土砂は土砂堆積部527に堆積されてい
く。また、台風時や大雨時、流入口3A,3Bから流入
される水量が、フィルタ室513、排水室503を通っ
て第1放水路501から排出される水量よりも多くなる
と、水位が上昇し、スクリーン部511により流木等が
取り除かれた水が開口515から排水室503に至り、
第1放水路51から排出される。
【0024】更に、流入口3A,3Bから流入される水
量が第1放水路501から排出される水量よりも多くな
ると、調整池1に水が徐々に貯留され、これにより放水
量が制限されることになる。やがて、水位が上昇して、
調整池1の底部から膨出壁531の上端までの高さで決
定される貯留限度Hを越えると(数十年に数回程度、例
えば20年に一回程度)、膨出壁531を越えて第2放
水路502から排出される。
【0025】図1において31は小型排土機の搬入口を
示す。搬入口31は第2空間702Aの上部に設けら
れ、実施例では二箇所に設けられている。図13は搬入
口の平面図、図14は図13のA矢視図、図15は図1
3のBーB線断面図を示す。搬入口31は、第2空間7
02Aの上部開口3101から地上にわたって立設矩形
の土留壁3103により形成され、土留壁3103の内
側には上下通路3105が画成される。土留壁3103
の上端周囲には枠3107が埋め込まれ、この枠310
7上に開閉可能に蓋体3109が設けられ、図中311
1は吊り上げ環を示す。土留壁3103の下部には複数
の通水部3113が設けられている。通水部3113は
通水性コンクリートにより形成され、地中に浸透した水
はこの通水部3113を通って調整池1に流入される。
【0026】また、図1において41は換気口を示す。
換気口41は第2空間702Aの長手方向両端の上部に
夫々設けられている。図16は換気口の平面図、図17
は図16のAーA線断面図を示す。換気口41は、第2
空間702Aの上部開口4101から地上にわたって立
設された矩形の土留壁4103により形成され、土留壁
4103の内側には上下通路4105が画成される。土
留壁4103の上端周囲には枠4107が埋め込まれ、
この枠4107上に、通風性を有する蓋体4109が開
閉可能に設けられている。土留壁4103は通水性コン
クリートにより形成され、地中に浸透した水はこの土留
壁4103を通って調整池1に流入される。
【0027】本実施例によれば、調整池1を構成するP
C部材7を上下に分割された下分割体17と上分割体1
5とで構成したので、調整池1の上下の寸法を大きくし
その容量を大きくしても、各上下の分割体15,17の
上下の寸法は調整池1の上下の寸法の約1/2で済む。
従って、平面積を大きくすることなく調整池1の容量を
大きくできると共に、大きな容量の調整池1を構成する
PC製の部材15,17を、製造工程を煩雑化すること
なく既設の設備で製造でき、その搬送も従来と同様な方
法により簡単に行なうことができる。
【0028】また、流出口5に上下の位置が互いに異な
る第1,第2の二つの放水路501,502を設けたの
で、急斜面地、不整地等で、台風や大雨の降雨時に流入
口3A,3Bから調整池1へ流入される水量が第1放水
路501から排水される水量よりも多くなると、水が調
整池1に徐々に貯留されて放水量が制限されるので、洪
水による水害を防止できる。
【0029】また、フィルタ材525をフィルタ室51
3の外側に所定の高さ堆積し、このフィルタ材525の
外側の調整池1の底面上に土砂堆積部527を設けたの
で、水と共に調整池1に混入される土砂は土砂堆積部5
27に堆積される。従って、搬入口31から小型排土機
を調整池1内に投入すれば、排土機により人力によるこ
となく排土作業を効率良く行なえる。この場合、小型排
土機により掻き集められた土砂は、土砂搬出口51(図
1参照)、或は換気口41等からバキュームにより調整
池1の外に排出するか、或は、揚重機等により排出され
る。
【0030】また、搬入口31に通水部3113を設
け、更に、換気口41の土留壁4103を透水性コンク
リートにより形成したので、地中に浸透した水はこれら
通水部3113、土留壁4103を通って調整池1に流
入され、従って、調整池1上方の地盤の水はけは良好と
なり、樹木の成長に支障を来す虞がなく、また、調整池
1上に運動施設を設けた場合でも、降雨後に早期に使用
できるようになる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、急
斜面や不整地の造成工事に伴い、造成用地内の治水、流
域地区の洪水対策のために設けられる地下埋設式調整池
において、設置敷地の面積を変えることなく調整池の容
量を大きくでき、PC部材の製造、搬送も従来と同様に
支障なく行なえ、また、多量の降雨時に雨水を一時的に
貯留して流量を調整でき、更には、土砂等の堆積物を迅
速に処理して貯留の確保と、設置敷地の有効利用を図る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地下埋設式調整池の概略平面図である。
【図2】地下埋設式調整池の上方の地表の利用状態説明
図である。
【図3】地下埋設式調整池の要部の断面図である。
【図4】PC部材の平面図である。
【図5】PC部材の正面図である。
【図6】PC部材の側面図である。
【図7】PC部材の半部の断面正面図である。
【図8】上分割体に結合された別の形状の下分割体の側
面図である。
【図9】流出口の断面側面図である。
【図10】流出口の平面図である。
【図11】図10のAーA線断面図である。
【図12】図10のBーB線断面図である。
【図13】搬入口の平面図である。
【図14】図13のA矢視図である。
【図15】図13のBーB線断面図である。
【図16】換気口の平面図である。
【図17】図16のAーA線断面図である。
【符号の説明】
1 調整池 3A,3B 流入口 5 流出口 7 PC部材 13 基盤 15 上分割体 17,19 下分割体 21 コンクリート壁 23 蓋板 31 搬入口 41 換気口 501 第1放水路 502 第2放水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 正司 東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)発明者 土屋 弘明 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央3丁目10番 44号 鶴見コンクリート株式会社内 (72)発明者 奥田 隆夫 京都府京都市伏見区淀本町225 京阪コン クリート工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面を所定の深さ掘削して所定の面積を
    有する平坦な基盤を形成し、 上下に間隔をおいた上壁と底壁と、これら上壁と底壁を
    接続する縦壁を備えた多数のプレキャストコンクリート
    部材を、前記基盤上で並べて各プレキャストコンクリー
    ト部材の上壁と底壁との間でほぼ水平方向に延出する第
    1空間を有する列を作り、 この列を該列の長手方向と直交する方向に間隔をおいて
    多数作り、 前記列と列の間に形成される空間の上下部をコンクリー
    ト壁により閉塞して前記第1空間に平行して延出すると
    共に該第1空間に連通する第2空間を作り、 前記多数の第1空間と多数の第2空間とにより調整池用
    空間を形成してこの調整池用空間の上方を土等で覆い、 前記調整池用空間に流入口と流出口とを設けた地下埋設
    式調整池において、 前記プレキャストコンクリート部材は前記縦壁部分で上
    下に分割可能な複数の分割体で構成されている、 ことを特徴とする地下埋設式調整池。
  2. 【請求項2】 前記流出口は、調整池の下部に濾過材を
    介して接続された第1放水路と、この第1放水路の上位
    に設けられ調整池の上下中間部に接続された第2放水路
    とを備える請求項1記載の地下埋設式調整池。
  3. 【請求項3】 前記流出口に臨む調整池の底面部分には
    フィルタ材が所定の高さ堆積され、このフィルタ材によ
    り調整池の底面上には土砂堆積部が形成され、調整池の
    上方に位置する地上面には調整池の内部に連通する排土
    機搬入口が設けられている請求項1記載の地下埋設式調
    整池。
  4. 【請求項4】 前記調整池の上方に位置する地上面には
    調整池の内部に連通する換気口が設けられ、換気口と調
    整池の内部とは、透水性コンクリートにより画成された
    上下通路により連通されている請求項1,2または3記
    載の地下埋設式調整池。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013049956A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Milcon:Kk 雨水貯水槽における換気装置
CN111251448A (zh) * 2020-01-19 2020-06-09 上海建工四建集团有限公司 一种预制地道结构的浇筑方法
JP2021017759A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 鹿島建設株式会社 地下調節池

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