JPH05331731A - フリクション紡績糸 - Google Patents

フリクション紡績糸

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JPH05331731A
JPH05331731A JP13816792A JP13816792A JPH05331731A JP H05331731 A JPH05331731 A JP H05331731A JP 13816792 A JP13816792 A JP 13816792A JP 13816792 A JP13816792 A JP 13816792A JP H05331731 A JPH05331731 A JP H05331731A
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JP
Japan
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fiber
yarn
fibers
roll
ejector
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JP13816792A
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Norio Matsunaga
紀男 松永
Yoshiaki Sano
由明 佐野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 Lindsleyの方法から算出される糸の
減毛率が35%以下であり、かつ嵩高指標が1.2%以
下であるフリクション紡績糸。 【効果】 従来オ−プンエンドフリクション紡績糸で問
題となっていた摩耗減量が大幅に改良出来、リング紡績
糸に近い糸が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオープンエンド紡績糸に
関する。より詳しくは有孔ロールを用いた吸着加撚式オ
ープンエンド紡績方法により製糸された糸に関する。
【0002】
【従来の技術】オープンエンド紡績装置、特に吸着加撚
式オープンエンド紡績装置は、その優れた高速適性、大
幅な工程短縮効果により、革新紡績装置として数多くの
特許が提案されている。前記吸着加撚式オープンエンド
紡績装置の例として、特公昭52−33697号公報に
は穿孔表面を持つ二つのローラーを組み合わせた紡績方
法が開示され、また特公昭59−44405号公報には
穿孔表面を持つローラーと無孔表面を持つローラーを組
み合わせた装置が開示されている。これらの公報におい
て繊維スライバーは、オープンエンドローター式紡績装
置でよく用いられる開繊ロールによって個々の繊維に分
離され、通路を通って前記の一対のロールにより構成さ
れる摩擦紡績手段に向かって供給されるが、この輸送の
際に繊維は糸の引き出し速度の約10倍以上の最終速度
に到達する必要があり、このため前記摩擦紡績手段に到
達した糸は、低速度即ち糸の引き出し速度まで急激に減
速させられるので、到達時に無数の折れ曲がり(ループ
の状態)が発生し、これが最終的に形成された糸中に残
存するという問題があった。糸中に繊維の折れ曲がりが
あると有効繊維長が減少するため、糸の強力が減少し、
糸むらの原因になるとともに、バルキー糸用途において
は加熱バルキー出し時に糸に内在する繊維の折れ曲がり
により、所望の嵩高性が発現せず、またカット起毛商品
用途においては起毛時の繊維の損失が多くなる等の欠点
があり、商業的に広くこの方法、装置が普及出来ない最
大の原因となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の繊維の折れ曲が
りを回避するために、特公昭59−44405号公報で
は、繊維給送ダクトに補助吸引部を設け、繊維の折れ曲
がりを改良しようとしている。しかしながら、基本的に
有孔ロール内の吸引力により繊維を輸送するため、ダク
ト前方部に補助吸引部を設け、飛送繊維の配向を改善し
ようしても、空気の流線の変更は出来ても、繊維が空気
の流線に沿って飛走する関係上、繊維の飛走軌跡を前方
にずらし、それにより堆積幅を広くはできても、繊維の
先頭部はやはり摩擦紡績手段に高速で頭から突入し、前
述の速度バランスにより、繊維は急停止し座屈、折れ曲
がりが発生するのは避けられなかった。
【0004】また、特公平3−55568号公報におい
ては、同様に有孔ロール内の吸引力により繊維を輸送す
るが、飛送繊維を一度有孔ロール側に繊維の前方部を引
きつけ、吸着させ、有孔ロールに先頭を吸着したまま回
転する有孔ロールにより、一対のロールにより構成され
る摩擦紡績手段へ送り、一方繊維の後方部を輸送気流に
より、吹き流し反転着地させ、繊維を伸張した状態で回
転中の繊維束に供給しようという提案であるが、繊維の
供給速度は一般的に、有孔ロールの表面速度の約5倍で
あり、有孔ロール表面で繊維が吸着された際に、急停止
せざるをえず、座屈折れ曲がりが発生し、やはり商業的
に満足すべき糸を得ることは困難であった。
【0005】本発明の目的は、フリクション紡績の商業
規模での広い展開を大きく阻害している、糸中の繊維の
折れ曲がり(ループ状繊維)に対して、大幅に改良され
た配列状態を有する紡績糸を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、数1で定義さ
れる減毛率が35%以下であり、かつ数2で定義される
嵩高指標が1.2以下であることを特徴とするフリクシ
ョン紡績糸である。本発明のフリクション紡績糸は、繊
維供給部、分繊部、輸送部、撚掛け部、及び糸引き取り
部の順に連結されてなる紡績装置において、前記分繊部
は一方がゴムロ−ラ−、他方が同一半径で突きだした円
弧部分をその外周に少なくとも一個以上有する薄板を同
軸上で一定角度ずらして所定の枚数重ねて校正される溝
付きロ−ルからなる一対のロ−ルと、該一対のロ−ルか
ら引き出された繊維を吸引、分離させるエジェクタ−付
き輸送ダクトとの組み合わせからなり、該輸送ダクトは
繊維を前記撚掛け部へ飛走搬送させるように撚掛け部に
対して開口しており、前記撚掛け部は、有効ロ−ルと該
有効ロ−ルの軸線に平行な軸線を有する撚掛けロ−ル、
及び有効ロ−ル内に配置された吸引ダクトからなる紡績
装置に於いて、エジェクタ−付き輸送ダクトの軸線が、
有孔ロ−ル及び撚掛けロ−ルの軸線に対し30゜以下と
なるように配置し、輸送ダクト内出口近傍に、軸線方向
にエア−を噴出させるガイドベ−ンを設けたエジェクタ
−を配置し、該ガイドベ−ン部空気噴出部の前方に輸送
ダクト出口開口部に平行な斜面を設けてなるエジェクタ
−付き輸送ダクトを配置したことを特徴とする紡績装置
を用いる事により製造する事が出来る。
【0007】以下本発明にかかる糸の製造について、図
面に示す好適例に基づいて説明する。図1は本発明の一
例である紡績装置の斜視図を示す。図1に示すように本
発明の紡績装置は原料スライバーから糸の方向で見て、
繊維供給部A,分繊部B,輸送部C、撚掛け部D、糸引
き取り部E、が連結されて構成される。図1に示した例
では、繊維供給部Aは一対の供給ローラ3とエプロン装
置から成り、ケンス1から供給される所定の単位長さあ
たり重量を有するスライバー2が供給が供給ロ−ラ3と
エプロン装置4との間で1.3倍程度のドラフト比でブ
レ−クドラフトがかけられる。
【0008】分繊分繊部Bは、ゴムロ−ル15と溝付き
ロ−ル5からなる一対のロール(以下開繊装置という)
から構成され、繊維供給ロールに対して数10倍から数
100倍のドラフト比でドラフトすることにより繊維を
一本づつあるいは数本〜数10本の繊維集団として引き
抜く。上記開繊装置における溝付きロ−ル5は、いわゆ
るニップ開繊ロ−ルとして知られるロ−ルであり、同一
半径で突出した円弧部分をその外周に少なくとも一個以
上有する薄板を同軸で一定角度ずらして所定の枚数重ね
て構成される。その結果、ゴムロ−ラと接触する円弧部
分と、接触しない凹部とが構成される。この溝付きロ−
ル5を用いてエプロン装置4から供給される繊維を開繊
する場合には、繊維は該円弧部分とゴムロ−ラでニップ
され、該薄板の厚みに相当したニップ幅内にある繊維が
確実に次工程へに送り出され、該凹部の繊維は繊維相互
間の摩擦力によって引きずり出されて次工程へ送られ
る。繊維束をより本数の少ない繊維集団に分繊するため
には、繊維の太さに対応する数ミクロン〜数十ミクロン
の厚さを有する薄板を用いるのが好ましいが、このよう
な薄板を製造することは工業上困難であるばかりでな
く、耐久性からも実用的ではなく、実際には数百ミクロ
ン〜1mm程度の厚さを有する薄板からなる溝付きロ−
ラを用いると良い。
【0009】輸送部Cは分繊部Bから引き出された繊維
を吸引、分繊させるエジェクタ−付き輸送ダクト20か
ら構成され、繊維を一本づつあるいは数本〜数10本の
繊維集団でかつ引き延ばした状態で次工程に搬送する装
置である。エジェクタ−付き輸送ダクトのエア−噴出部
S(図2(A)、(B))と開繊装置のニップ点間距離
Ld(図2(B))はオ−プンエンドの条件を満たす範
囲であれば許される限り短い方が良く、処理する繊維の
平均繊維長に対し2倍以下とすることが繊維通路通過時
の繊維の折れ曲がりを回避する上では望ましく、好まし
くは平均繊維長の1.5倍程度とする事が望ましい。エ
ア−噴出部Sの位置は、引き取り繊維が真直に引き取ら
れ、且つ撚掛け楔域に繊維が真直な状態を維持したまま
搬送するために、エア−吸引力が許す限り該輸送ダクト
の出口近傍に設けることが望ましい。
【0010】撚掛け部Dは有孔ロール10、撚掛けロー
ル9及び吸引ダクト8から構成され、有孔ロール10、
撚掛けロール9とで形成されるくさび状の撚掛け区域に
達した繊維集団は前記撚掛けロール9の回転と有孔ロー
ル10の回転によって撚がかけられる。撚が掛けられた
糸18は糸引き取り部Eによって糸パッケージ25に巻
きとられる。
【0011】本発明の糸を得るためには、図2に示す輸
送ダクトのエア−噴出部の構成を以下のようにする事が
望ましい。即ち、図3(A)に示すように空気導入口I
より流入した圧縮空気は圧気室を経由して輸送ダクトの
軸線に平行になるように設けられたガイドベ−ン部G
(図3(B))間の間を通って高速空気流が噴出するよ
うに構成されており、その下流には繊維通路側に該高速
空気流を案内するθ=30゜以下の斜面Kが設けられて
おり、該高速気流案内用斜面を有するエジェクタ−付き
輸送ダクトを用いることにより、該高速気流が該斜面K
に衝突するときに生じる斜行流に繊維を乗せることが出
来る。該輸送ダクトの軸線に平行に輸送されてきた繊維
は、該斜行流によって、該輸送ダクト出口に対してほぼ
平行な方向に向きを変え、更に撚掛け部の軸線に対して
繊維の後端先に着地するいわゆる後端着地姿勢をとるの
である。さらに後端着地姿勢を有する繊維が撚掛け部で
確実に後端着地するためには姿勢変更点から着地までの
間に姿勢変更を行うに十分な距離が必要であることは当
然のことであり、この距離は繊維の長さ、太さ、剛性等
により一定ではなく実験によって求める必要がある。こ
のように繊維が後端着地姿勢をとることによって糸中の
折れ曲がり(ル−プ状繊維)が少なく、繊維配列が乱れ
ない糸を製造する事が出来るようになったのである。
【0012】即ち、オ−プンエンドフリクション糸であ
って、Lindsleyの方法により測定した、N、
E、Cの各々の値から算出した減毛率が35%以下の糸
であり、かつ、JIS L−1095(1990)に示される
方法により測定した嵩高指標B値が、同様の方法で測定
した従来紡績法であるリング紡績糸のB値に対して1.
2以下と、リング紡績糸に近い糸構造を有する糸を製造
する事が出来るようになったのである。
【0013】尚、減毛率と嵩高指標は下記の数3、数4
で計算されるものである。
【0014】
【数3】
【0015】
【数4】
【0016】
【実施例】下記の実施例によって本発明を詳述する。
【0017】
【実施例1】平均デニ−ル7.7d、ゲレン10g/m
のアクリルスライバ−から上記の紡績装置を用いて紡糸
した糸を用いてカットパイルカ−ペットを作成した。糸
の減毛率と、カ−ペットの摩耗減量の結果を表1に示し
た。表1に示すように、減毛率が35%以下、嵩高性指
標が1.2以下の糸は、消費性能としての摩耗減量が少
なく品化可能であった。なお、糸の減毛率はLinds
leyの方法により、カ−ペットの摩耗減量はJIS
L 1021(1979)に規定されるテ−バ形摩耗試験機に
て実施した。
【0018】
【実施例2】平均デニ−ル7.5d,ゲレン10g/m
のアクリルスライバ−から上記の紡績装置を用いて紡糸
した糸を用いてル−プパイルカ−ペットを作製した。糸
の減毛率と、カ−ペットの摩耗減量の結果を表2に示し
た。実施例1と同様、減毛率が35%以下、嵩高指標が
1.2以下の糸は商品化可能であった。
【0019】なお、糸の減毛率とカ−ペットの摩耗減量
は実施例1と同様の方法で測定を行った。
【0020】
【実施例3】単繊維デニ−ル1.5d、ゲレン3g/m
のアクリルスライバ−から本発明を達成する方法および
装置を用いて、紡績した糸の物性を表3に示した。表3
に示すように、嵩高指標が1.2以下の糸は、強度が従
来糸に近く、実用上問題の無い糸であったが、嵩高指標
が1.2を越える糸は強度的に問題があり、実用化出来
なかった。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明は、上述のごとくオ−プンエンド
フリクション紡績法による糸の欠点である糸の平行性の
悪さに起因した摩耗減量が大きいという問題点を解決し
えた糸を提供するものであって、紡績糸として十分な強
力、均斉度を得ることを可能にしたばかりではなく、本
発明で得られた製品は従来のオ−プンエンドフリクショ
ン紡績糸の最大の欠点であった、摩耗減量に対して大幅
な改良を与え、かつ、糸中の繊維の平行性が向上してい
るため、従来紡績法であるリング紡績による糸に近い物
性を有していることが明らかになり、商品の消費性能を
格段に改良する事が可能になったのである。特に、カ−
ペット用紡績糸の分野ではLindsley法による測
定値から算出した減毛率が35%以下の場合には商品と
して十分満足出来る糸を作る事が出来るようになったの
である。
【0025】然して、本発明によりオ−プンエンドフリ
クション紡績法の実用化推進はもとより、その普及の面
においても顕著な効果が期待されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有孔ロールおよび撚掛けロールを
用いた吸着加撚紡績装置の一例を示す斜視図である。
【図2】エジェクタ−付き輸送ダクトの形状および輸送
ダクトと撚掛け部の相互位置関係を示す図面であって、
図2(A)はエジェクタ−付き輸送ダクトの側面図、図
2(B)は、エジェクタ−付き輸送ダクトのLd寸法を
説明する図面である。
【図3】エジェクタ−部の形状を示す図であって、図3
(A)はエジェクタ−部より下流を示す断面図、図3
(B)は圧気噴出部のベ−ンを示す斜視図である。
【符号の説明】
A・・・ドラフト部 B・・・分繊部 C・・・供給部 D・・・撚掛け部 E・・・糸引き取り部 G・・・ガイドベーン H・・・エア噴出部から有孔ロール軸線(9a)までの
高さ I・・・エア供給口 K・・・高速気流案内用斜面 γ・・・糸軸と有孔ロール軸線とのなす角 2・・・スライバー 3・・・供給ローラ 4・・・エプロン装置 5・・・溝付きローラ 8・・・吸引ダクト 9・・・撚掛けロール 10・・・有孔ロール 11・・・引き取りロール 13・・・ワインダー 15・・・ゴムロール 18・・・糸 20・・・エジェクター付き輸送ダクト 25・・・糸パッケージ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】以下本発明にかかる糸の製造について、図
面に示す好適例に基づいて説明する。図1は本発明の一
例である紡績装置の斜視図を示す。図1に示すように本
発明の紡績装置は原料スライバーから糸の方向で見て、
繊維供給部A、分繊部B、輸送部C、撚掛け部D、糸引
き取り部E、が連結されて構成される。図1に示した例
では、繊維供給部Aは一対の供給ローラ3とエプロン装
置から成り、ケンス1から供給される所定の単位長さあ
たり重量を有するスライバー2が供給ローラ3とエプロ
ン装置4との間で1.3倍程度のドラフト比でブレーク
ドラフトがかけられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】分繊部Bは、ゴムロール15と溝付きロー
ル5からなる一対のロール(以下開繊装置という)から
構成され、繊維供給ロールに対して数10倍から数10
0倍のドラフト比でドラフトすることにより繊維を一本
づつあるいは数本〜数10本の繊維集団として引き抜
く。上記開繊装置における溝付きロール5は、いわゆる
ニップ開繊ロールとして知られるロールであり、同一半
径で突出した円弧部分をその外周に少なくとも一個以上
有する薄板を同軸で一定角度ずらして所定の枚数重ねて
構成される。その結果、ゴムローラと接触する円弧部分
と、接触しない凹部とが構成される。この溝付きロール
5を用いてエプロン装置4から供給される繊維を開繊す
る場合には、繊維は該円弧部分とゴムローラでニップさ
れ、該薄板の厚みに相当したニップ幅内にある繊維が確
実に次工程へに送り出され、該凹部の繊維は繊維相互間
の摩擦力によって引きずり出されて次工程へ送られる。
繊維束をより本数の少ない繊維集団に分繊するために
は、繊維の太さに対応する数ミクロン〜数十ミクロンの
厚さを有する薄板を用いるのが好ましいが、このような
薄板を製造することは工業上困難であるばかりでなく、
耐久性からも実用的ではなく、実際には数百ミクロン〜
1mm程度の厚さを有する薄板からなる溝付きローラを
用いると良い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明の糸を得るためには、図2に示す輸
送ダクトのエアー噴出部の構成を以下のようにする事が
望ましい。即ち、図3(A)に示すように空気導入口I
より流入した圧縮空気は圧気室を経由して輸送ダクトの
軸線に平行になるように設けられたガイドベーン部G
(図3(B))間を通って高速空気流が噴出するように
構成されており、その下流には繊維通路側に該高速空気
流を案内するθ=30°以下の斜面Kが設けられてお
り、該高速気流案内用斜面を有するエジェクター付き輸
送ダクトを用いることにより、該高速気流が該斜面Kに
衝突するときに生じる斜面流に繊維を乗せることが出来
る。該輸送ダクトの軸線に平行に輸送されてきた繊維
は、該斜行流によって、該輸送ダクト出口に対してほぼ
平行な方向に向きを変え、更に撚掛け部の軸線に対して
繊維の後端が先に着地するいわゆる後端着地姿勢をとる
のである。さらに後端着地姿勢を有する繊維が撚掛け部
で確実に後端着地するためには姿勢変更点から着地まで
の間に姿勢変更を行うに十分な距離が必要であることは
当然のことであり、この距離は繊維の長さ、太さ、剛性
等により一定ではなく実験によって求める必要がある。
このように繊維が後端着地姿勢をとることによって糸中
の折れ曲がり(ループ状繊維)が少なく、繊維配列が乱
れない糸を製造する事が出来るようになったのである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】即ち、オープンエンドフリクション糸であ
って、Lindsleyの方法により測定した、N、
E、Cの各々の値から算出した減毛率が35%以下の糸
であり、かつ、JIS L−1095(1990)に示される
手法において荷重を規定の40gから288gに変更し
た方法により測定した嵩高指標B値が、同様の方法で測
定した従来紡績法であるリング紡績糸のB値に対して
1.2以下と、リング紡績糸に近い糸構造を有する糸を
製造する事が出来るようになったのである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【実施例1】平均デニール7.7d、ゲレン10g/m
のアクリルスライバーから上記の紡績装置を用いて紡糸
した糸を用いてカットパイルカーペットを作成した。糸
の減毛率と、カーペットの摩耗減量の結果を表1に示し
た。表1に示すように、減毛率が35%以下、嵩高性指
標が1.2以下の糸は、消費性能としての摩耗減量が少
なく商品化可能であった。なお、糸の減毛率はLind
sleyの方法により、カーペットの摩耗減量はJIS
L 1020(1979)に規定されるテーバ形摩耗試験機
にて実施した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数1で定義される減毛率が35%以下で
    あり、かつ数2で定義される嵩高指標が1.2以下であ
    ることを特徴とするフリクション紡績糸。 【数1】 【数2】
JP13816792A 1992-05-29 1992-05-29 フリクション紡績糸 Withdrawn JPH05331731A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106435902A (zh) * 2016-11-08 2017-02-22 武汉纺织大学 一种尘笼摩擦包缠式高光洁增强纱线的后加工方法
CN112695393A (zh) * 2020-12-21 2021-04-23 重庆普力晟新材料有限公司 一种聚苯硫醚纤维多级牵伸装置

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