JPH05330966A - 有機肥料及びその肥料の製造方法並びに該肥料製造用醗酵槽 - Google Patents

有機肥料及びその肥料の製造方法並びに該肥料製造用醗酵槽

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JPH05330966A
JPH05330966A JP14458292A JP14458292A JPH05330966A JP H05330966 A JPH05330966 A JP H05330966A JP 14458292 A JP14458292 A JP 14458292A JP 14458292 A JP14458292 A JP 14458292A JP H05330966 A JPH05330966 A JP H05330966A
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豊 西村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 肥料の三大要素の個別含有率が均一化され、
かつ無臭化された有機肥料を能率よく提供する。 【構成】 牛糞、豚糞、鶏糞の3種混合原材料と、米
糠、砂糖、細砕した菌根菌付着物からなる3種混合醗酵
促進材料とで製造した醗酵種菌イに、前記3種混合原材
料と同質の3種混合物ロを混ぜ合わせる。前記混合原材
料と前記醗酵促進材料は、交互に多段に積重ねて多層積
層体Aを形成し、醗酵せしめて醗酵種菌イを製造する。
醗酵種菌イ及び前記3種混合物ロは、醗酵槽Bに投入
し、通気しながら24時間醗酵せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機肥料及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来技術と問題点】有機肥料製造手段として次のよう
な手段が知られている。第1に原材料を自然乾燥する手
段である。この製造手段は、肥料として最もすぐれてい
るといわれる堆肥の製造に広く利用されている。この製
造手段は、家畜糞と、これに混合せしめたわら、バー
ク、鋸屑といった原材料を野積して堆肥を製造している
ため、該原材料を完全に自然醗酵せしめて無臭化された
有機肥料を製造するのに5年間位という長い製造期間を
必要としている。
【0003】第2に原材料を人工的に熱処理する手段で
ある。この製造手段は、有機肥料と呼称されている市販
品の製造に広く利用されている。この製造手段は、家畜
糞に豆粕、油粕、骨粉、魚粉などを混合した原材料、家
畜糞に無機質材料を混合した原材料、家畜糞に化学合成
肥料を混合したもの、家畜糞に窒素、りん酸、カリウム
を人為的に配合して成分補強した原材料、又は家畜糞単
品を原材料とするものを室内でボイラー乾燥して製造し
ているため、製造時間の短縮化が可能になるも、原材料
が中心部まで完全醗酵しないことによって異臭の残った
肥料が製造されている。
【0004】第3に原材料の含有水分を人工的に強制除
去する手段である。この製造手段は、堆肥用原材料と同
質の原材料をプレス方式、ロール方式などで強制的に圧
迫し、含有水分を強制的に除去して、この水分除去工程
に続く乾燥工程を少しでも短時間に能率よく終らせよう
とする手段で、前記堆肥製造の前処理手段として知られ
ている。この製造手段は、原材料の水分が除去されてい
るので、第1の堆肥製造手段に比較すれば、無臭化され
た有機肥料製造期間が若干短縮されることになっても、
該期間が顕著に短縮されるわけでない。
【0005】また、前記家畜糞単品からなる原材料に人
工的熱処理を施して製造した肥料は、前記異臭を有して
いるほか、原材料が単品なるが故に、各製品に含有され
ている窒素、りん酸、カリウムという三大要素の各成分
ごとの含有率が顕著にばらつき、好ましい品質の肥料と
いうことができない(1例として堆きゅう肥(生豚糞)
の場合の分析成績を表1として記すが、この表の窒素全
量、りん酸全量、加里全量の含有率に注目されたい。)
【0006】
【表1】 堆きゅう肥(生豚糞)の分析成績 成 分 含有率 水分(H2 O) 18.28% 窒素全量(N) 1.80% りん酸全量(P2 5 ) 3.56% 加里全量(K2 O) 0.70% 石灰全量(CaO) 2.49% 苦土全量(MgO) 0.91% 炭素率 6.8 有機物(強熱減量法) 26.27% 有機炭素(C) 12.28% pH(現物 5g/500ml ,12℃) 8.6
【0007】本発明は、かかる問題点に着目してなした
もので、窒素、りん酸、カリウムという三大要素の各成
分ごとの含有率にばらつき少なく、かつ無臭化された有
益な有機肥料を能率よく提供することを目的とする。
【0008】
【問題点解決するための手段】叙上の目的を達成するた
めに本発明がなした手段は、牛糞、豚糞、鶏糞の3種混
合原材料と、米糠、砂糖、細砕した菌根菌付着物の3種
混合醗酵促進材料とで製造した醗酵種菌に、前記3種混
合原材料と同質の3種混合物を加えて製造したというこ
と、及び牛糞、豚糞、鶏糞を混合した3種混合原材料
と、米糠、砂糖、細砕した菌根菌付着物を混合した3種
混合醗酵促進材料とを、交互に積重ねて3種混合原材料
層と3種混合醗酵促進材料層とからなる多層積層体を形
成し、この多層積層体に吸湿性と保温性とを有する被覆
部材を被せて10〜20日間醗酵せしめて醗酵種菌を製
造する第1次醗酵工程と、通気醗酵槽内に通気路と交互
画成された通気醗酵室内に前記醗酵種菌と、前記3種混
合原材料と同質の3種混合物とを混ぜ合わせて投入し、
通気しながら24時間槽内醗酵させる第2次醗酵工程
と、その槽内醗酵物を取出して攪拌する第3次醗酵工程
とからなるということ、及び通気性を有する槽壁にドア
及び開閉底板を取付けて槽体を構成し、その槽体内に幅
内法が30〜40cmくらい位の適数の通気醗酵室と、通気路
とを交互に画成並設した、ということである。
【0009】
【作用】菌根菌付着物を米糠及び砂糖に混合したことに
より、菌根菌の醗酵が米糠によって促進され、同時に菌
根菌の培養が砂糖によって促進される3種混合醗酵促進
材料がつくられる。この醗酵促進材料を牛糞、豚糞、鶏
糞からなる3種混合材料と交互に積重ねて多層積層体を
形成して適宜期間経過せしめたから、3種混合材料に対
する上記醗酵促進材料の強力な醗酵作用(炭酸同化作
用、化学合成)によって、3種混合材料が自然醗酵され
た強力な醗酵作用を奏する醗酵種菌が得られる。前記多
層積層体は、吸湿性と保温性とのある被覆部材が被せら
れていることによって、醗酵時に蒸発する水分の吸収及
び醗酵に必要な保温がなされると同時に、積層体自体の
表層の乾燥が防止されて菌根菌の死滅が防止される。そ
して、槽体内の通気醗酵室内に前記醗酵種菌及び3種混
合材料と同質の3種混合物を混ぜ合わせて投入し、通気
しながら24時間槽内醗酵せしめるので、醗酵種菌が3
種混合物に対して強力な醗酵作用(炭酸同化作用及び化
学合成)を発揮し、3種混合物を完全に自然醗酵せしめ
る。
【00010】
【実施例】第1次醗酵工程を説明する(図1参照)。こ
の醗酵工程で使用される3種混合原材料用の原材料及び
混合量は次の通りである。(但し、醗酵槽1基分の3種
混合物使用量が4300Kgの場合) 牛糞 5Kg 豚糞 3Kg 鶏糞 2Kg
【0011】また3種混合醗酵促進材料用の原材料及び
混合量は次の通りである。(但し、醗酵槽1基分の3種
混合物使用量が4300Kgの場合) 米糠 5Kg 砂糖 5Kg 菌根菌付着物 0.5Kg
【0012】菌根菌は土中に独自で存在せず、植物の根
に付着して土中に存在するので、菌根菌付着物として、
小さく削った赤松の根を用いたが、菌根菌付着物であれ
ば、から松の根、雑草の根など、赤松の根以外の付着物
であっても差支えない。
【0013】3種混合原材料及び3種混合醗酵促進材料
を夫々各別に混合しておく。このように各原材料を夫々
各別に混合しておく理由は、実験の結果,採取した菌根
菌を培養しなければならないという知見を得たからであ
る。即ち、菌根菌付着物を最初から3種混合原材料に混
ぜると、採取当初の菌根菌の活動が弱いことに起因し
て、3種混合原材料が醗酵しないうちに菌根菌が死滅し
てしまうからである。
【0014】そこで、菌根菌の培養と醗酵とを促進させ
る実験を繰返したところ、培養促進材料として砂糖が、
醗酵促進材料として米糠が夫々好適であるという結果を
得たので、前述のように3種混合原材料と、3種混合醗
酵促進材料とを夫々各別に混合することにした。このこ
とにより、菌根菌の培養が砂糖によって促進され、同時
に該菌の醗酵が米糠によって促進されて、すぐれた醗酵
力を発揮する3種混合醗酵促進材料を作ることに成功し
た。
【0015】これらの知見と結果により、夫々各別に混
合された3種混合原材料と、3種混合醗酵促進材料とを
交互に多段に積重ね、3種混合原材料層1と3種混合醗
酵促進材料層2とからなる多層積層体Aを形成し、菌根
菌が上記原材料層1と炭酸同化作用、化学合成を行って
醗酵し得るようにする。
【0016】多層積層体Aを形成している3種混合原材
料層1及び3種混合醗酵促進材料層2は、どちらもなま
のため、菌根菌の醗酵過程で水分蒸発、保温、通気、表
層の乾燥防止などに留意しなければならない。そのた
め、多層積層体Aの表面を吸湿性、保温性のある被覆部
材3で被覆すると共に、該被覆部材の適所に通気手段4
を構成する。
【0017】被覆部材3は、菌根菌の醗酵過程で多層積
層体Aから蒸発する水分を吸収せしめ、醗酵に必要な保
温を確保し、かつ多層積層体Aの表層乾燥防止のため、
毛布、じゅうたん、むしろ、その他の吸湿性、保温性の
ある織物、編物などを多層積層体Aに被覆せしめる。
【0018】ところで、多層積層体Aに非吸湿性の被覆
部材(たとえば、合成樹脂シート、油紙、ゴム引防水布
など)を被せて菌根菌の醗酵実験を行ったところ、被覆
部材の裏面に付着した蒸発水分を多層積層体Aが吸収す
るためと、被覆部材の保温性とが思わしくなかったこと
により、醗酵迄に時間がかかり過ぎ、能率よく醗酵せし
めるには不適当な被覆部材であることが判明した。
【0019】また、多層積層体Aに被覆部材をなにも被
せずに菌根菌の醗酵実験を行ったところ、多層積層体A
の表層が乾燥してしまい、殆ど醗酵していなかった。そ
の原因は定かでないが、多層積層体Aの表層乾燥によっ
て菌根菌が死滅したか、或いは菌根菌の活動が極端に弱
まってしまったためと思われる。
【0020】通気手段4は、菌根菌の活動に必要な条件
であるため、被覆部材3において多層積層体Aの頂部及
び裾野に応当する部位に通気口を開設して構成し、下部
の通気口から取込まれた空気が多層積層体A内部を通過
して上部の通気口から排出されるように構成し、その排
気と一緒に醗酵に因って蒸発する水分を排出せしめる。
【0021】上記した第1次醗酵工程の多層積層体Aの
積重ね段数や積重ね形状などは、3種混合材料及び3種
混合醗酵促進材料の条件(固さ、材質など)によって決
定するものであり、図示例に制約されるわけではない。
【0022】また、多層積層体Aの菌根菌醗酵時の醗酵
温度を測定したところ、40〜50℃位であった。この
ことから、多層積層体Aの温度が40℃以下になったら
菌根菌が死滅し、醗酵しなくなっているということが判
明した。
【0023】上述の多層積層体Aを相当期間静置してお
くと、この期間に菌根菌が3種混合醗酵促進材料層2に
よって培養されながら醗酵し、このことによって菌根菌
が3種混合原材料層1と炭酸同化作用及び化学合成を行
いながら醗酵し続け、3種混合原材料層1を強力に自然
醗酵せしめてすぐれた醗酵作用を奏する醗酵種菌をつく
る。多層積層体Aの静置期間については、10〜20日
間位の期間で実験したところ、14日間位で3種混合原
材料層1が自然醗酵して好ましい醗酵種菌イ(約20k
g)が得られた。
【0024】かくして製造された醗酵種菌イ(約20k
g)は、3種混合原材料層1と3種混合醗酵促進材料層
2とが攪拌混合されて第2次醗酵工程へ移される。
【0025】次に第2次醗酵工程を説明する(図2〜図
4参照)。この醗酵工程は、醗酵種菌を24時間で完全
に自然醗酵せしめて無臭にし、能率よく肥料をつくるこ
とのほか、肥料の三大要素(窒素、りん酸、カリウム)
の含有率をほぼ均一化し、肥料のPHをたかめてアルカ
リ性にすることなどのために必要とする工程である。
【0026】まず醗酵槽Bの構造を述べる。醗酵槽B
は、槽壁5に通気孔6を適数開穿して槽内外の通気を確
保し、かつ槽壁5にドア7を蝶番(不図示)で開閉自在
に取付け、該ドアにも適数の通気孔8を開穿して槽内外
の通気を確保して構成する。醗酵槽Bは、槽壁5の下端
部に開閉底板9を蝶番10で取付け、その底板の開閉側
部位を取外し自在の支脚11で支持し、槽底の閉塞態様
を保持するように構成する。開閉底板9の上面(槽内側
面)に不図示の金属板(ステンレススチール板防錆処理
したトタン板など)を取付け、通気醗酵室12内の後記
投入物イ、ロを取出しやすく構成する。該投入物を取出
す時は、支脚11を外して開閉底板9を開ける(図3参
照)。醗酵槽Bの内部は、槽壁5の内面、ドア7の内面
などに金網13(耐蝕性の網)を張着し、醗酵種菌イ及
び3種混合物ロを投入したときに槽壁5及びドア7に付
着することが起きても、通気が確保されるように構成す
る。醗酵槽Bの内部は、ドア7側から奥の方へ向って格
子壁14で画成した通気醗酵室12を通気路15と交互
に一側から他側へ向って適数配設し、該醗酵室内に醗酵
種菌イと3種混合物ロとを投入するようにする。通気醗
酵室12は、格子壁14の内面に金網16(前記と同
質)を張設して室内外を通気自在に構成すると共に、該
醗酵室内の投入物イ,ロが金網16によって通気路15
内への漏出を阻止され、該通気路を閉塞しないように構
成する。通気醗酵室12は、ドア7側からの奥行き寸法
を任意とするも、幅内法を30cm〜40cm位に構成
する。この幅内法特定の理由は、醗酵種菌イの醗酵活動
領域が、醗酵時間24時間の場合、通気醗酵室12の一
側(図2で左側又は右側)から20cm位、他側から2
0cm位であることによる。
【0027】通気醗酵室12の幅内法については、次の
ような実験を試みた。まず、上記幅内法を50cmに設
定し、通気醗酵室12内に醗酵種菌イ及び3種混合物ロ
を投入し、24時間経過した時点での自然醗酵状況及び
臭気の有無を調査したところ、醗酵種菌イ及び3種混合
物ロの中心部が幅10cm位にわたって醗酵しておら
ず、異臭を放っていた。そこで、次に通気醗酵室12の
幅内法を30cmに狭く設定し、幅内法が50cmの場
合と同様の実験を試みたところ、通気醗酵室12内に投
入した醗酵種菌イ及び3種混合物ロが全体にわたってム
ラなく醗酵し、異臭が殆ど消えていた。この実験は、一
応成功したといって良いのであるが、通気醗酵室12の
容量が小容量になるため、1回当りの肥料生産量が少な
いという問題点を有していた。そこでさらに、通気醗酵
室12の幅内法を40cmに拡げて設定し、幅内法が5
0cmの場合と同様の実験を行ったところ、通気醗酵室
12内の投入物イ,ロが全体的にムラなく醗酵し、異臭
が殆ど消えていた。この実験は、1回目の実験(幅内法
50cmの場合)よりも、通気醗酵室12の容量が少な
いものの、2回目の実験よりも容量が多くなるので、肥
料生産量の面からは、その幅内法が通気醗酵室12の構
成に好適な寸法であるといえる。
【0028】これらの通気醗酵室幅内法設定実験結果か
ら、3種混合物ロと一緒に通気醗酵室12へ投入された
醗酵種菌イの醗酵活動領域が、これら投入物イ,ロの通
気醗酵室12に対する投入量に関係なく、醗酵時間24
時間の場合、該醗酵室の対向両側から中心部へ向って2
0cm位づつであるという知見が得られたので、前記幅
内法の40cmという寸法は、肥料生産のための通気醗
酵室12の構造に好適な寸法であるといえる。
【0029】醗酵槽Bを上述の如く通気性能にすぐれた
構造にする理由は、通気醗酵室12に投入された醗酵種
菌イと3種混合物ロとに対する空気の流通を盛んにし、
それら投入物イ,ロを内部まで万遍なく空気に接触せし
めて、PHを高め、アルカリ性にするためである。
【0030】この第2次醗酵工程で、3種混合原材料と
同質の3種混合物ロを使用する理由は、前記肥料の三大
要素の含有率を均一化するためのと、PHを高めるため
とである。
【0031】3種混合物ロの使用は、従来の肥料が配合
している化学肥料、油粕、豆粕、魚粉、その他の本発明
で使用していない原材料を醗酵種菌イに混合した場合、
24時間で肥料を製造すると、完全に自然醗酵せず、異
臭を発することが考えられ、その異臭を完全に除去する
ためには、さらに相当の醗酵期間を必要とすることにな
り、また、前記肥料の三大要素の含有率均一化という面
でも疑問が残るため、本発明で使用していない原材料を
醗酵種菌イに混合することを取止め、3種混合原材料と
同質の3種混合物ロを醗酵種菌イに混合して醗酵実験を
行った。
【0032】その醗酵実験の結果、醗酵時間が僅か24
時間であっても、醗酵種菌イの強力な発酵作用(炭酸同
化作用、化学合成)によって3種混合物ロが能率よく醗
酵した。この醗酵の結果、肥料の三大要素が均一化さ
れ、かつ空気流通が盛んなことによってPHが高くなっ
たものと思われる。かかる知見を得たので、第2次醗酵
工程では、3種混合原材料と同質の3種混合物ロを醗酵
種菌イに混合することにした。
【0033】この第2次醗酵工程で醗酵種菌イに混合す
る3種混合物ロ用の原材料及び混合量は次の通りであ
る。(但し、醗酵槽1基分の3種混合物使用量が430
0Kgの場合) 牛糞 2140Kg(50%) 豚糞 1284Kg(30%) 鶏糞 856Kg(20%) これらの原材料は、予め混合しておく。
【0034】その3種混合物ロに前記醗酵種菌イ(約2
0Kg)を均一に混合分散して通気醗酵室12に投入す
る。
【0035】通気醗酵室12に投入した投入物イ,ロを
24時間静置しておくと、醗酵種菌イの3種混合物ロに
対する醗酵作用(炭酸同化作用、化学合成)によって、
3種混合物ロが完全に自然醗酵され、ほとんど無臭にな
り、後記の表2に示す如く肥料の三大要素(窒素、りん
酸、カリウム)がバラつき少なく、各成分ごとの含有率
が1〜2%の範囲内に均一化され、同時に豊かな通気性
によってPHが高められた肥料が製造される。この発酵
過程における温度(醗酵温度)は、65〜70℃位であ
り、相当なエネルギーが放出されていた。
【0036】かくして製造された肥料は、醗酵槽Bの開
閉底板9を開いて取出し、室内又は室外で降温及び(又
は)一層の醗酵のために攪拌する第3次醗酵工程へ移
し、次の篩工程へ移送する。
【0037】篩工程は、図示していないが、肥料に混入
している夾雑物(醗酵種菌に混入している菌根菌付着物
やわら、3種混合物に混入しているわら、これら以外の
土塊、小石といった固形物など)を篩分けする工程で、
夾雑物が除去された肥料(篩下物)を計量容器詰工程へ
移送する。
【0038】篩分けされた夾雑物(篩上物)には菌根菌
が混合又は付着しているので、捨てるようなことをせ
ず、第1次醗酵工程の3種混合醗酵促進材料の菌根菌付
着物として再利用する。従って、肥料製造が一旦稼働し
始めれば、捨てるものがなくなり、無駄が生じない。
【0039】図中、符号17は、醗酵槽Bの投入口に備
えた蓋体であり、同18は脱臭筒である。次に本発明品
の分析結果を表2として記す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明は、叙述のように菌根菌の醗酵と
培養とが同時に促進される3種混合醗酵促進材料を作る
ので、頗る強力な発酵作用を発揮する醗酵促進材料が得
られる。
【0042】このような醗酵促進材料と3種混合材料と
を交互に積重ねて形成した多層積層体を適宜期間静置経
過せしめたので、3種混合材料が自然醗酵された強力な
発酵作用を発揮する醗酵種菌がつくられ、第2次醗酵工
程の能率的な肥料製造に少なからず寄与しえる。
【0043】前記多層積層体は、吸湿性、保温性などを
有する被覆部材が被せられていることにより、醗酵時の
蒸発水分吸収、醗酵に必要な保温、積層体自体の表層乾
燥防止などが被覆部材によってなされ、これらのことに
よって菌根菌死滅の心配なく、醗酵種菌を能率よくつく
ることができる。
【0044】そして、第2次醗酵工程における醗酵槽内
では、醗酵種菌が3種混合物に対して強力な醗酵作用を
発揮し、3種混合物が完全に自然醗酵され、このことに
よって無臭化され、同時に良好な通気性によってPHが
高まり、かつ窒素、りん酸、カリウムの各成分ごとの含
有率がほぼ均一化された高品質の肥料が能率的に製造さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1次醗酵工程における多層積層体の
1例を示す縦断正面図。
【図2】本発明の第2次醗酵工程で使用する醗酵槽を縦
断して表わした使用説明図。
【図3】通気醗酵槽の一部切欠斜視図。
【図4】通気醗酵槽の格子壁及び金網の一部拡大正面
図。
【符合の説明】
A…多層積層体 1…3種混合原材料層 2…3種混合醗酵促進材料層 3…被覆部材 B…通気醗酵槽 12…通気醗酵室 15…通気路 イ…醗酵種菌 ロ…3種混合物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】牛糞、豚糞、鶏糞の3種混合原材料と、米
    糠、砂糖、細砕した菌根菌付着物の3種混合醗酵促進材
    料とで製造した醗酵種菌に、前記3種混合原材料と同質
    の3種混合物を加えて製造した有機肥料。
  2. 【請求項2】牛糞、豚糞、鶏糞を混合した3種混合原材
    料と、米糠、砂糖、細砕した菌根菌付着物を混合した3
    種混合醗酵促進材料とを、交互に積重ねて3種混合原材
    料層と3種混合醗酵促進材料層とからなる多層積層体を
    形成し、この多層積層体に吸湿性と保温性とを有する被
    覆部材を被せて10〜20日間醗酵せしめて醗酵種菌を
    製造する第1次醗酵工程と、槽体内に通気路と交互画成
    された通気醗酵室内に前記醗酵種菌と、前記3種混合原
    材料と同質の3種混合物とを混ぜ合わせて投入し、通気
    しながら24時間槽内醗酵させる第2次醗酵工程と、そ
    の槽内醗酵物を取出して攪拌する第3次醗酵工程とから
    なる有機肥料の製造方法。
  3. 【請求項3】 通気性を有する槽壁にドア及び開閉底板
    を取付けて槽体を構成し、その槽体内に幅内法が30〜40
    cmくらいの適数の通気醗酵室と、通気路とを交互に画成
    並設した有機肥料製造用醗酵槽。
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