JPH0533058U - 検体物用容器 - Google Patents

検体物用容器

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JPH0533058U
JPH0533058U JP9093191U JP9093191U JPH0533058U JP H0533058 U JPH0533058 U JP H0533058U JP 9093191 U JP9093191 U JP 9093191U JP 9093191 U JP9093191 U JP 9093191U JP H0533058 U JPH0533058 U JP H0533058U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器本体の上端部に嵌着した蓋体3が簡単に
外れないし、蓋体の開口部10に採取具aを挿通したり
引き抜く場合に検体物の微生物や菌が外部に飛散したり
舞い上がるのを防止する様にしたことを目的とする。 【構成】 上端部が開放する容器本体2と、上記した容
器本体2の開放する上端部に嵌着する蓋体3とを有し、
上記した蓋体3は容器本体の開放上端部を密に閉塞する
平面状部分4と、上記した平面状部分4の外周縁に設け
た側壁部5とを有して弾力性のある合成樹脂、ゴム質な
どで成形され、上記した平面状部分4には採取具aを挿
通することができて、採取具aの挿通状態では採取具の
外面に密着状となり、採取具を外すと密に閉止する細い
スリット状の開口部10を形成し、前記した側壁部5に
は前記した容器本体2の上端部が嵌入する下方が開放し
た挿入空間部9を構成してなる構成である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、人体から採取する痰、尿、血液などの検体物を主として検査する場 合に使用する検体物用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の様に、各種の衛生検査センターや病院などでは、被検査者、患者などか ら採取した痰、尿、血液などの検体物を蓋体と容器本体とからなる検体物用容器 に収納し、検査時に蓋体を外して容器本体から検体物の一部をピペットやスポイ トで取り出して検査している。 上記した検体物用容器の容器本体は様々な形状、構造をしているが、一般的に は上端部が開放する透明な太い試験管状で、弾力性ある蓋体は容器本体の開放す る上端部に密に嵌着されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前記した従来の検体物用容器を使用すると、検体物を採取するため蓋体を容器 本体から外す際に、蓋体の弾力性により容器本体の内部が瞬間的に減圧し、また 蓋体が外れた瞬間に減圧状態が急激に大気状態になるので、容器本体の内部の検 体物の微粒子や菌が大気中に大きく飛散する。このため、検体物に結核、梅毒、 その他の感染性、伝染性の病源菌が含まれていると、検査する者または周囲にい る者にその菌が感染し、発病する事故が多々ある。 そこで、容器から検体物を採取する際に、検体物の菌が大気中に全く飛散しな いような検体物用容器が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は前記した従来の欠点を解消し、また従来からの要請に対処するために 提案されたもので、上端部が開放する容器本体と、上記した容器本体の開放する 上端部に嵌着する蓋体とを有し、上記した蓋体は容器本体の開放上端部を密に閉 塞する平面状部分と、上記した平面状部分の外周縁に設けた側壁部とを有して弾 力性のある合成樹脂、ゴム質などで成形され、上記した平面状部分にはピペット やスポイトなどの採取具を挿通することができて、採取具の挿通状態では採取具 の外面に密着状となり、採取具を外すと密に閉止する細いスリット状の開口部を 形成し、前記した側壁部には前記した容器本体の上端部が嵌入する下方が開放し た挿入空間部を構成してなる検体物用容器に関するものである。
【0005】
【作用】
側壁部の挿入空間部に下から容器本体の上端部を嵌入することにより蓋体を容 器本体の上端部に装着することができ、容器本体の上端部を側壁部の挿入空間部 から下に引き出すことにより蓋体を外すことができる。 そして、検体物を採取するために採取具を平面状部分のスリット状の開口部に 挿通したり引き抜く場合に、開口部の周縁が採取具の外面に密着状となるので、 菌などが大気中に飛散することがない。
【0006】
【実施例】
以下の本考案を図面の実施例に基づいて詳細に説明する。 本考案の検体物用容器1は上端部が開放する容器本体2と、上記した容器本体 2の開放する上端部に嵌着する蓋体3とを有する。
【0007】 前記した容器本体2は、図面の実施例では上端部が開放して下端部が閉塞する 透明な細い筒状で、合成樹脂製またはガラス製の試験管状である。しかし、容器 本体2は、上端部が開放していれば上方の一部が下方の一部より太い二段筒状で も、または瓶状のものでもよい。
【0008】 前記した容器本体2の開放する上端部に嵌着する蓋体3は、容器本体2の上端 部を密に閉塞する平面状部分4と、上記した平面状部分4の外周縁から上方に向 かってほゞ垂直方向に延びる側壁部5とを有し、弾力性のある合成樹脂、ゴム質 等で成形されている。
【0009】 前記した蓋体3の側壁部5は、平面状部分4の外周縁から上方に直立状となっ ている内側側壁部6と、上記した内側側壁部6の上端部から外方向に延在する上 端面部分7と、上記した上端面部分7の外周縁から下方に垂下状となっている外 側側壁部8とを有し、内側側壁部6、上端面部分7及び外側側壁部8とにより下 方が開放する環状の挿入空間部9を形成してある。
【0010】 そして、前記した平面状部分4のほぼ中央には、直径方向に延びる細いスリッ ト状の開口部10を形成する。 上記した開口部10は、蓋体3の素材による弾力性により常には気密、液密に 閉止されているが、ピペット、スポイト等の細い採取具aを挿通することができ る。そして、採取具aを開口部10に上方から挿通すると、蓋体3の材質により 開口部10の周辺の平面状部分4が内側に捲れて採取具aの外周面に密着状とな り、採取具aと開口部10との間に間隙が全く生じない。また、採取具aを開口 部10から引き抜いて外すと、平面状部分4の捲れ部が直ちに修正されて平坦に なり、開口部10が密に閉止する。
【0011】 したがって、内部に検体物を収容した容器本体2の開放する上端部に蓋体3を 嵌着し、採取具aを開口部10に上から挿通するだけで、採取具aにより検体物 の一部を取り出すことができ、検体物の取り出しに際して蓋体3を取り外す必要 がないし、また採取具aと平面状部分4との間に微細な空隙さえ生じないので検 体物に含まれる微粒子や菌が外部に飛散しないため、検体物の検査に際して第三 者に感染の危険を解消することができる。
【0012】 また、側壁部5の挿入空間部9に下から容器本体2の上端部を嵌入することに より蓋体3を容器本体2の上端部に嵌着することができ、容器本体2の上端部を 側壁部5の挿入空間部9から下に引き出すことにより蓋体3を外すことができる のである。そして、容器本体2の上端部に蓋体3を嵌着した状態では、容器本体 の上端部が挿入空間部9に十分に、密に嵌合しているので、検体物に含まれる微 粒子や菌が外部に飛散しないし、蓋体3が容器本体2から外れることがない。
【0013】 更に、容器本体2の上端部に蓋体3を嵌着した状態で、開口部10に採取具a を挿通すると、平面状部分4には外周に向かう押圧力が作用するので、平面状部 分4の外周部分が容器本体2の内側に圧着することになる。しかも、採取具aを 開口部10から引き抜く場合には、平面状部分4の中央部分が上昇しようとして 弧状になり、内側側壁部6の下端が引かれて上端が容器本体2の上端部に押圧す ることになる。したがって、採取具aを開口部10に挿通する場合も引き抜く場 合も、蓋体3の側壁部5が容器本体2の上端部に圧着しているので、外れること がないし、検体物に含まれる微粒子や菌が外部に飛散しない。
【0014】 以上本考案を図面の実施例の基づいて説明したが、本考案は上記した実施例に 限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された構成を変更しな い限りどのようにでも実施することができる。 例えば、図面の実施例では外側側壁部8を内側側壁部6や平面状部分4より肉 薄にしてあるが、各部分を同一の厚みにしてもよいし、厚さが他の状態で異なっ ていてもよい。 また、図面の実施例では外側側壁部の下端が平面状部分の下面とほぼ同一の位 置であるが、外側外壁部の下端が平面状部分より下側に位置していても、上側に 位置していてもよい。
【0015】
【考案の効果】
以上要するに本考案によれば、上端部が開放する容器本体と、上記した容器本 体の開放する上端部に嵌着する蓋体とを有し、上記した蓋体は容器本体の開放上 端部を密に閉塞する平面状部分と、上記した平面状部分の外周縁に設けた側壁部 とを有して弾力性のある合成樹脂、ゴム質などで成形され、上記した平面状部分 にはピペット、スポイトなどの採取具を挿通することができて、採取具の挿通状 態では採取具の外面に密着状となり、採取具を外すと密に閉止する細いスリット 状の開口部を形成し、前記した側壁部には前記した容器本体の上端部が嵌入する 下方が開放した挿入空間部を構成してなるので、検体物の検査に際して蓋体の着 脱に伴う検体物の微粒子や菌が大気中に飛散したり舞い上がることがない。 したがって、菌による第三者への感染を確実に解消することができる。また、 蓋体を外さなくても検体物を採取することができるし、ピペット等の採取具の挿 通時や引き抜き時に蓋体が容器本体から簡単に外れることがないので、検体物の 採取作業がきわめて簡単となり、特に1日に数百人若しくは数千人以上の検体物 の検査をしなければならない規模の大きい衛生検査センターや病院等では著しく 効果的で、検査に費やす時間を十分に短縮することができ、実用的価値の高いも のとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す斜視図である。
【図2】一部を縦断面とした正面図である。
【図3】採取具を挿通した状態の一部の縦断正面図であ
る。
【図4】蓋体の一部を縦断面とした正面図である。
【符号の説明】
1 検体物用容器 2 容器本体 3 蓋体 4 平面状部分 5 側壁部 6 内側側壁部 7 上端面部分 8 外側側壁部 9 挿入空間部 10 開口部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部が開放する容器本体と、上記した
    容器本体の開放する上端部に嵌着する蓋体とを有し、上
    記した蓋体は容器本体の開放上端部を密に閉塞する平面
    状部分と、上記した平面状部分の外周縁に設けた側壁部
    とを有して弾力性のある合成樹脂、ゴム質などで成形さ
    れ、上記した平面状部分にはピペット、スポイトなどの
    採取具を挿通することができて、採取具の挿通状態では
    採取具の外面に密着状となり、採取具を外すと密に閉止
    する細いスリット状の開口部を形成し、前記した側壁部
    には前記した容器本体の上端部が嵌入する下方が開放し
    た挿入空間部を構成してなる検体物用容器。
JP1991090931U 1991-10-11 1991-10-11 検体物用容器 Expired - Lifetime JP2545964Y2 (ja)

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Cited By (4)

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