JPH05330248A

JPH05330248A - 熱転写受像シート

Info

Publication number: JPH05330248A
Application number: JP4161888A
Authority: JP
Inventors: Shino Takao; 志乃高尾; Kazunobu Imoto; 和信井本; Katsura Yamaguchi; 桂山口; Katsuyuki Oshima; 克之大嶋
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1992-05-29
Filing date: 1992-05-29
Publication date: 1993-12-14

Abstract

(57)【要約】【目的】昇華性染料を使用する熱転写方法において、
十分に濃度のある鮮明な画像を与え、しかも形成された
画像が優れた諸堅牢性、特に優れた耐指紋性、耐可塑剤
性、耐光性等を示す熱転写受像シートを提供すること。【構成】基材シートの少なくとも一方の面に、２層以
上の積層体からなる染料受容層を形成してなり、該染料
受容層の少なくとも最表面層が染料透過性であることを
特徴とする熱転写受像シート。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は熱転写受像シートに関
し、更に詳しくは発色濃度、鮮明性及び諸堅牢性、特に
耐指紋性、耐可塑剤性、耐光性等の耐久性に優れた記録
画像を形成することが出来る熱転写受像シートの提供を
目的とする。

【０００２】

【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これをポリ
エステルフイルム等の基材シートに担持させて熱転写シ
ートとし、昇華性染料で染着可能な被転写材、例えば、
紙やプラスチックフイルム等に染料受容層を形成した熱
転写受像シート上に各種のフルカラー画像を形成する方
法が提案されている。この場合には加熱手段としてプリ
ンターのサーマルヘッドが使用され、極めて短時間の加
熱によって３色又は４色の多数の色ドットを熱転写受像
シートに転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフル
カラー画像を再現するものである。この様に形成された
画像は、使用する色材が染料であることから非常に鮮明
であり、且つ透明性に優れている為、得られる画像は中
間色の再現性や階調性に優れ、従来のオフセット印刷や
グラビア印刷による画像と同様であり、且つフルカラー
写真画像に匹敵する高品質の画像が形成可能となってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとしている問題点】上記の如き熱転
写方法を有効に実施する為には、熱転写シートの構成は
勿論、画像を形成する為の受像シートの構成も同様に重
要である。例えば、従来の熱転写受像シートの場合に
は、染料受容層を染着性の良好な樹脂から形成し、更に
種々の添加剤を含有させることによって、高濃度且つ鮮
明な画像が形成することが可能となってきたが、染料受
容層に添加した種々の添加剤によって、形成される画像
に悪影響が生じるという問題が発生している。例えば、
染料染着性の良い樹脂を使用した場合、染料受容層中で
染料が染料受容層表面に移動し易くなり、画像を保存し
た時に画像が滲んだり、画像形成部に手で触れた際、画
像面に移行した汗や皮脂の影響で画像が変色したり、更
に染料受容層自体が膨潤やひび割れを生じるといった問
題、即ち、耐指紋性の問題や消しゴムや軟質塩化ビニル
樹脂製品の如く可塑剤を含む物質と接触した際の染料の
移行性、即ち耐可塑剤性の問題が大きくクローズアップ
されてきている。従って本発明の目的は、昇華性染料を
使用する熱転写方法において、十分に濃度のある鮮明な
画像を与え、しかも形成された画像が優れた諸堅牢性、
特に優れた耐指紋性、耐可塑剤性、耐光性等を示す熱転
写受像シートを提供することである。

【０００４】

【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基材シートの少
なくとも一方の面に、２層以上の積層体からなる染料受
容層を形成してなり、該染料受容層の少なくとも最表面
層が染料透過性であることを特徴とする熱転写受像シー
トである。

【０００５】

【作用】染料受容層を多層構成として、染料受容層を構
成する複数の層に夫々要求される特性を持たせることに
よって、例えば、異なる優れた特性を有する２種以上の
樹脂が非相溶性であっても、これらの樹脂から染料受容
層を多層に形成することによって、夫々の樹脂が有する
優れた特性を発揮させることが出来、又、互いに相溶す
る樹脂であっても、夫々の樹脂からなる層を別個に形成
して積層することによって、両者の優れた特性を相溶に
よって低下させることなく十分に発揮させることが出来
る。従って、本願明によれば、十分に濃度のある鮮明な
画像を与え、しかも形成された画像が優れた諸堅牢性、
特に優れた耐指紋性、耐可塑剤性、耐光性等を示す熱転
写受像シートを提供することが出来る。

【０００６】

【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明で使用する基材シー
トとしては、合成紙（ポリオレフィン系、ポリスチレン
系等）、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート
紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸
紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙
等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ
メタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチ
ックのフイルム又はシート等が使用出来、又、これらの
合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透
明フイルム或いは発泡させた発泡シート等も使用出来特
に限定されない。又、上記基材シートの任意の組み合わ
せによる積層体も使用出来る。代表的な積層体の例とし
て、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙
とプラスチックフイルム又はシートとの合成紙が挙げら
れる。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例え
ば、１０〜３００μｍ程度の厚みが一般的である。本発
明の熱転写受像シートを透過光を観察する為の画像を形
成する場合、即ち、ＯＨＰ用の熱転写受像シートとして
使用する場合には、上記の基材シートは透明なものを使
用する。

【０００７】本発明の熱転写受像シートでは、上記基材
シートの表面に多層構成の染料受容層を形成する。好ま
しい１例として、２層構成の染料受容層について説明す
ると、先ず基材シートの表面に熱転写シートから移行し
てくる昇華性染料を受容し、形成された画像を保持する
染料保持層を形成し、その表面に耐指紋性、耐可塑剤
性、耐光性等の機能を有し且つ染料透過性である最表面
層を形成する。染料保持層を形成する為の樹脂として
は、例えば、染料染着性の良い種々の熱可塑性樹脂が使
用可能であるが、特に好適な樹脂としては、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアセタール樹脂等が挙げられる。上記
染料保持層の形成に際しては、染料保持層の白色度を向
上させて転写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チ
タン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微
粉末シリカ等の顔料や充填剤、耐光性を向上させる為の
紫外線吸収剤や酸化防止剤等を添加することが出来る。

【０００８】上記の染料保持層は、上記樹脂に必要な添
加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり或い
は有機溶剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビア
印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバー
スロールコーティング法等の形成手段により塗布及び乾
燥して染料保持層を形成する。以上の如く形成される染
料保持層は任意の厚さでよいが、一般的には１〜５０μ
ｍの厚さである。又、この様な染料保持層は連続被覆で
あるのが好ましいが、樹脂エマルジョンや樹脂分散液を
使用して、不連続の被覆として形成してもよい。上記染
料保持層上に形成する最表面層は、離型性、耐指紋性、
耐可塑剤性、耐光性等を向上させる目的で形成するもの
であって、染料透過性を有し、更に撥水撥油性や紫外線
遮断性等を有する樹脂組成物から形成することが好まし
い。好ましい樹脂としては、前記染料保持層形成樹脂及
び他の樹脂の中から好ましくはＴｇの高い樹脂を選択
し、該樹脂中にシリコーンオイル、シリコーンワックス
等の適当な離型剤を添加した樹脂組成物から形成しても
よいし、シリコーン樹脂、弗素樹脂等の離型性や撥水撥
油性に優れた樹脂単独又はこれらを前記樹脂に添加した
樹脂組成物から形成することが出来る。

【０００９】更に好適な最表面層は、アミノ基、水酸
基、メルカプト基、エポキシ基、イソシアネート基、カ
ルボキシル基、ビニル基等の反応性を有する各種反応性
シリコーンオイルや同様な反応性基を有する弗素化合物
と、これらの反応性基と反応する基を有する熱可塑性樹
脂とを反応させるか、或はポリイソシアネート、ポリア
ミン等の架橋剤を用いて両者を反応させたグラフトコポ
リマー、或はビニル変性シリコーンオイルやビニル基含
有弗素化合物と他のビニル基やアクリロイル基を有する
モノマーとを適当な比率で共重合させたグラフトコポリ
マーを使用して形成することが出来る。これらのグラフ
トコポリマーは染料透過性が良好であり、その上離型
性、撥水撥油性に優れているので本発明の目的が良好に
達成される。最表面層は、上記の如き必要成分を溶剤に
溶解或は分散させて塗工液を調製し、該塗工液を、例え
ば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を
用いたリバースロールコーティング法等の形成手段によ
り塗布及び乾燥して形成することが出来る。この際形成
される最表面層の耐熱性を向上させる必要がある場合に
は、ポリイソシアネート等の架橋剤を比較的多量に使用
して最表面層を架橋させることが好ましい。以上の如く
形成される最表面層は薄層でよく、例えば、０．０１〜
５μｍ程度の厚みでよい。

【００１０】本発明において、染料受容層を３層構成に
する場合には、前記染料受容層を２層構成とし、染料保
持層と基材シートとの間に前記の染料保持層を形成する
樹脂と同様な樹脂中に各種の添加剤を纏めて添加してベ
ース層とし、その上に形成する染料保持層は添加剤を実
質的に含有しない層とする。基材に接するベース層の厚
みは１〜２０μｍで、添加剤を実質的に含有しない染料
保持層は１〜３０μｍ程度の厚みでよい。この様にする
ことによって、染料保持層に染着された染料は各種添加
剤による悪影響を受けることがなく、傾向増白剤、白色
顔料等による染料受容層全体の白色度、紫外線吸収剤等
による耐光性（基材面で反射してくる紫外線を遮断す
る）等は基材に接する上記のベース層によって改善され
る。更に、本発明の熱転写受像シートには検知マークを
設けることも可能である。検知マークは熱転写シートと
熱転写受像シートとの位置決めを行う際等に極めて便利
であり、例えば、光電管検知装置により検知しうる検知
マークを熱転写受像シートの他の面等に印刷等により設
けることが出来る。

【００１１】又、本発明の受像シートは、基材シートを
適宜選択することにより、連続又は枚葉の受像シート、
カード類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用
することも出来る。更に、本発明の受像シートは必要に
応じて基材シートと染料受容層との間にクッション層を
設けることが出来、この様なクッション層を設けること
によって、印字時にノイズが少なく画像情報に対応した
画像を再現性良く転写記録することが出来る。上記の如
き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写を行う際
に使用する昇華型熱転写シートとしては、紙やポリエス
テルフイルム上に昇華性染料を含む染料層を設けたもの
であり、従来公知の熱転写シートはいずれも本発明でそ
のまま使用することが出来る。又、熱転写時の熱エネル
ギーの付与手段は、従来公知の付与手段がいずれも使用
出来、例えば、サーマルプリンター（例えば、日立製作
所製、ビデオプリンターＶＹ−１００）等の記録装置に
よって、記録時間をコントロールすることにより、５〜
１００ｍＪ／ｍｍ² 程度の熱エネルギーを付与すること
によって所期の目的を十分に達成することが出来る。

【００１２】

【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。実施例１基材シートとして合成紙（ユポＦＲＧ−１５０、厚さ１
５０μｍ、王子油化製）を用い、この一方の面に下記の
組成の添加剤を含有するベース層用塗工液、染料保持層
用塗工液及び最表面層用塗工液を夫々ワイヤーバーによ
り乾燥時３ｇ／ｍ² 、４．０ｇ／ｍ² 及び０．１ｇ／ｍ
² になる割合で夫々塗布及び乾燥させて本発明の熱転写
受像シートを得た。ベース層用塗工液組成；塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体（＃１０００Ａ、電気化学製）１００部蛍光増白剤（ユビテックスＯＢ、チバガイギー社製）１部白色顔料（酸化チタン）１０部メチルエチルケトン／トルエン（重量比１／１）９００部染料保持層用塗工液組成；ポリビニルブチラール樹脂（＃５０００−Ａ、電気化学製）２００部トルエン８００部最表面層用塗工液組成；ポリエステル樹脂（バイロン２９０、東洋紡製）１００部アミノ変性シリコーン（ＫＦ−３９３、信越化学工業製）３部エポキシ変性シリコーン（Ｘ−２２−３４３、信越化学工業製）３部メチルエチルケトン／トルエン（１：１）９００部

【００１３】実施例２実施例１における各層を下記塗工液から形成したことを
除き実施例１と同様にして本発明の熱転写受像シートを
得た。ベース層用塗工液組成；塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体（＃１０００Ａ、電気化学製）１００部蛍光増白剤（ユビテックスＯＢ、チバガイギー社製）１部白色顔料（酸化チタン）１０部メチルエチルケトン／トルエン（重量比１／１）９００部染料保持層用塗工液組成；塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体（＃１０００Ａ、電気化学製）１００部トルエン８００部最表面層用塗工液組成；ポリエステル樹脂（バイロン２９０、東洋紡製）１００部アミノ変性シリコーン（ＫＦ−３９３、信越化学工業製）３部エポキシ変性シリコーン（Ｘ−２２−３４３、信越化学工業製）３部離型剤（モールドスパットＳ２０、旭ガラス製）１０部メチルエチルケトン／トルエン（１：１）９００部

【００１４】実施例３実施例１における各層を下記塗工液から形成したことを
除き実施例１と同様にして本発明の熱転写受像シートを
得た。ベース層用塗工液組成；塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体（＃１０００Ａ、電気化学製）１００部蛍光増白剤（ユビテックスＯＢ、チバガイギー社製）１部白色顔料（酸化チタン）１０部メチルエチルケトン／トルエン（重量比１／１）９００部染料保持層用塗工液組成；ポリカーボネート樹脂（バレックス７０２５Ｕ、三菱化成製）２００部トリクロロメタン８００部最表面層用塗工液組成；ポリエステル樹脂（バイロン２９０、東洋紡製）１００部アミノ変性シリコーン（ＫＦ−３９３、信越化学工業製）３部エポキシ変性シリコーン（Ｘ−２２−３４３、信越化学工業製）３部ポリエステル変性シリコーン変性樹脂（ＴＳＲ１７５、東芝シリコーン製）１０部メチルエチルケトン／トルエン（１：１）９００部

【００１５】実施例４実施例１における各層を下記塗工液から形成したことを
除き実施例１と同様にして本発明の熱転写受像シートを
得た。ベース層用塗工液組成；塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体（＃１０００Ａ、電気化学製）１００部蛍光増白剤（ユビテックスＯＢ、チバガイギー社製）１部白色顔料（酸化チタン）１０部メチルエチルケトン／トルエン（重量比１／１）９００部染料保持層用塗工液組成；ポリエステル樹脂（バイロン２００、東洋紡製）１００部トルエン８００部最表面層用塗工液組成；ポリエステル樹脂（バイロン２９０、東洋紡製）１００部アクリル変性シリコーン樹脂（アロンＵＳ−１００、東亜合成製）１０部メチルエチルケトン／トルエン（１：１）９００部

【００１６】比較例１実施例１における染料受容層を下記塗工液から形成した
ことを除き実施例１と同様にして本発明の熱転写受像シ
ートを得た。染料受容層用塗工液成；ポリエステル樹脂（バイロン２９０、東洋紡製）５０部塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体（＃１０００Ａ、電気化学製）５０部アミノ変性シリコーン（ＫＦ−３９３、信越化学工業製）３部エポキシ変性シリコーン（Ｘ−２２−３４３、信越化学工業製）３部メチルエチルケトン／トルエン（重量比１／１）９００部

【００１７】前記の本発明及び比較例の熱転写受像シー
トと市販の熱転写シートとを、夫々の染料層と染料受容
面とを対向させて重ね合せ、熱転写シートの裏面からヘ
ッド印加電圧１２．０Ｖ、パルス幅１６ｍｓｅｃ．ドッ
ト密度６ドット／ｌｉｎｅの条件でサーマルヘッドで記
録を行い、下記表１の結果を得た。尚、表１に示した各
性能の評価方法は以下の通り行った。（１）印字感度（Ｏ．Ｄ．）各画像の反射濃度をマクベス濃度計ＲＤ−９１４で測定
し、比較例１を１．００として相対値で示した。（２）耐光性キセノンフェードオメーター（アトラス社製、Ｃｉ−３
５Ａ）で、１００ＫＪ／ｍ² （４２０ｎｍ）照射し、照
射の前後における光学濃度の変化を、光学濃度計（マク
ベス社製、ＲＤ−９１８）により測定し、下記式により
光学濃度の残存率を産出した。残存率（％）＝｛［照射後の光学濃度］／［照射前の光
学濃度］｝×１００

【００１８】（３）耐指紋性評価方法印字物表面に指紋を押捺し、室温に５日間放置した後、
指紋押捺部の変色及び濃度変化の度合いを目視にて評価
した。Ａ：指紋押捺部と日押捺部の差が殆ど認められなかっ
た。Ｂ：変色若しくは濃度変化が認められた。Ｃ：指紋押捺部が白抜けし、指紋形状が明瞭に認められ
た。Ｄ：指紋押捺部を中心として、白抜けが発生し、同時に
染料の凝集が認められた。（４）耐可塑剤性評価方法印字物表面の同一部分を、市販のプラスチック消しゴム
で５〜６回軽く擦り、濃度変化の度合いを目視にて判定
した。 ○：濃度変化が殆ど認められなかった。 △：濃度変化が認められ。 ×：濃度が大きく変化し、低濃度部から中濃度部にかけ
ては白抜けとなった。

【００１９】

【表１】

【００２０】

【効果】以上の如き本発明によれば、染料受容層を多層
構成として、染料受容層を構成する複数の層に夫々要求
される特性を持たせることによって、例えば、異なる優
れた特性を有する２種以上の樹脂が非相溶性であって
も、これらの樹脂から染料受容層を多層に形成すること
によって、夫々の樹脂が有する優れた特性を発揮させる
ことが出来、又、互いに相溶する樹脂であっても、夫々
の樹脂からなる層を別個に形成して積層することによっ
て、両者の優れた特性を相溶によって低下させることな
く十分に発揮させることが出来る。従って、本願明によ
れば、十分に濃度のある鮮明な画像を与え、しかも形成
された画像が優れた諸堅牢性、特に優れた耐指紋性、耐
可塑剤性、耐光性等を示す熱転写受像シートを提供する
ことが出来る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者大嶋克之東京都新宿区市谷加賀町１丁目１番１号大日本印刷株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基材シートの少なくとも一方の面に、２
層以上の積層体からなる染料受容層を形成してなり、該
染料受容層の少なくとも最表面層が染料透過性であるこ
とを特徴とする熱転写受像シート。
【請求項２】最表面層が離型剤を含有する請求項１に
記載の熱転写受像シート。
【請求項３】最表面層が離型性熱可塑性樹脂からなる
請求項１に記載の熱転写受像シート。
【請求項４】離型性樹脂が離型セグメントを有するグ
ラフトコポリマーからなる請求項３に記載の熱転写受像
シート。
【請求項５】染料受容層が、基材シートと接する添加
剤含有ベース層と染料保持層と染料透過性最表面層の３
層から少なくともなる請求項１に記載の熱転写受像シー
ト。