JPH0532964A - 蓄熱材 - Google Patents

蓄熱材

Info

Publication number
JPH0532964A
JPH0532964A JP3209788A JP20978891A JPH0532964A JP H0532964 A JPH0532964 A JP H0532964A JP 3209788 A JP3209788 A JP 3209788A JP 20978891 A JP20978891 A JP 20978891A JP H0532964 A JPH0532964 A JP H0532964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
storage material
paraffin wax
matrix
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3209788A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yoshizawa
隆 吉澤
Haruo Nishioka
春雄 西岡
Yoshiyuki Hayano
致之 早野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by COSMO SOGO KENKYUSHO KK, Cosmo Oil Co Ltd filed Critical COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Priority to JP3209788A priority Critical patent/JPH0532964A/ja
Publication of JPH0532964A publication Critical patent/JPH0532964A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】蓄熱時と放熱時の容積変化が極く少なく、しか
も単位体積当たりの蓄熱量の大きい蓄熱材で、建造物の
蓄熱材等として好適な蓄熱材を提供する。 【構成】パラフィンワックスの70〜95wt%を、金
属脂肪酸塩,アミド含有化合物,ベントン,シリカのう
ちの1種以上からなるマトリックスに含有してなる。パ
ラフィンワックスが潜熱蓄熱材として作用し、マトリッ
クスがパラフィンワックス融解時の粘度低下を抑制し、
蓄熱材が蓄熱又は放熱によりパラフィンワックスの融点
以上となっても、低粘度の液体ではなく、高粘度の液体
あるいは固相やゲル状を保持し、蓄熱時と放熱時の容積
変化を無くすか、極く少なくする。従って、蓄熱建材と
して使用した場合、デッドスペースが無くなり、伝熱効
果ひいては蓄熱効果が良好となる。また、蓄熱量はパラ
フィンワックス単独の場合とほぼ同等であるため、単位
体積当たりの蓄熱量が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄熱時と放熱時の容積
変化が極く少なく、しかも単位体積当たりの蓄熱量の大
きい蓄熱材に関し、例えば、各種建造物の蓄熱材等とし
て好適に使用することのできる蓄熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅,オフィスビル,商業ビル,
各種工場,冷蔵(凍)庫等の倉庫,その他種々の建造物
等において、室内環境の快適さ、省エネルギーの見地等
から、蓄熱構造が広く採用されている。蓄熱構造を構成
する蓄熱建材としては、コンクリート,レンガ,石膏等
の無機質あるいは水等を利用した顕熱蓄熱性を示すもの
と、硫酸ナトリウム10水塩(NaSO・10H
O),塩化カルシウム6水塩(CaCl・6H
O),酢酸ナトリウム3水塩(CHCOONa・3
O)等の無機水和物、氷あるいはパラフィンワック
ス等を利用した潜熱蓄熱性を示すものが挙げられる。近
年の傾向としては、、蓄熱効果を最大限に引き出し得る
潜熱蓄熱性を示すもの(以下、潜熱蓄熱材)を建材に利
用する工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の潜熱
蓄熱材は、固相から液相への相変化を利用するために、
容積変化が必然的に生じてしまい、伝熱効果の面、ある
いはスペースの面から好ましくない結果となっている。
すなわち、従来の潜熱蓄熱材は、一般に、温熱放熱時あ
るいは冷熱蓄熱時には容積の小さい固相状態となり、温
熱蓄熱時あるいは冷熱放熱時には容積の大きい液相状態
となるため、該蓄熱材を封入する部材(容器)は、容積
の大きい液相状態を考慮して設計される。従って、容積
の小さい固相状態となる温熱放熱時あるいは冷熱蓄熱時
には、液相状態時の容積と固相状態時の容積との差分
が、空隙となって上記の封入部材(容器)内に形成され
ることとなる。この空隙内には、断熱効果の高い空気等
が存在するため、該空隙存在部において潜熱蓄熱材封入
部材(容器)の伝熱効果が低下してしまう。しかも、こ
の空隙分だけデッドスペースが存在することとなり、ス
ペース的にも好ましいとは言い難い。
【0004】このような問題のある潜熱蓄熱材封入部材
(容器)を蓄熱構造の建材として利用する場合、熱効率
的に良好な蓄熱建材と言えないばかりか、上記のような
デッドスペースの分だけ建造物に要するスペースが大き
くなり、建設コストが膨大になる。
【0005】以上のような問題に対処するために、これ
まで、コンクリートや石膏等の無機質材料をマトリック
スとして、該マトリックス中に前述の無機水和物やパラ
フィンワックス等の潜熱性蓄熱材料を分散させるもの
(特開昭59−130946号公報参照)、あるいはこ
れらの蓄熱材料をマイクロカプセル中に封じ込めるもの
が提案されている(特開昭62−50543号公報参
照)。
【0006】しかし、上記の無機質材料からなるマトリ
ックス中に上記の蓄熱材を分散させるものにおいては、
該蓄熱材が液相状態となる時、液化した蓄熱材がマトリ
ックス中から外部へ滲み出す現象が生じると言う問題が
ある。また、上記の蓄熱材をマイクロカプセル中に封じ
込めるものにおいては、この封じ込め(マイクロカプセ
ル化)に高度な技術を要するため、製造コストが高額と
なり、経済的に不利と言う問題がある。しかも、これら
両対処手段の最大の欠点は、単位体積当たりの潜熱量が
大幅に減少することであり、前述した従来の蓄熱材封入
部材(容器)と同一の潜熱量とする場合、使用量の大幅
な増加を余儀無くさせる。従って、これら両対処手段
を、上記のように、蓄熱構造の建材として利用する場合
には、却って建造物に要するスペースが大きくなり、建
設コストの膨大化を解消することはできない。
【0007】本発明は、以上のような諸問題を解決する
ために、蓄熱時と放熱時の容積変化が極く少なく、単位
体積当たりの蓄熱量が大きい潜熱蓄熱材を提供すること
を目的する。
【0008】
【問題点を解決するための手段】以上の目的を達成する
には、本発明の蓄熱材は、パラフィンワックスを、金属
脂肪酸塩,アミド含有化合物,ベントン又はシリカから
選ばれる1種以上の物質からなるマトリックスに、約7
0〜95wt%含有してなることを特徴とする。
【0009】本発明におけるパラフィンワックスとして
は、融点が約25〜100℃、好ましくは約40〜60
℃のものが好ましい使用できる。本発明において、パラ
フィンワックスは、潜熱蓄熱材として作用するものであ
り、該パラフィンワックスの融点が低過ぎると、暖房効
果としての蓄熱量が少なくなり過ぎ、逆に高過ぎると、
本発明の蓄熱材の調製に際して、次のような問題があ
る。すなわち、本発明の蓄熱材は、パラフィンワックス
とマトリックスとを分散混合させて調製するが、両者を
均一に分散混合させるために、パラフィンワックスを溶
融して液状とする必要がある。パラフィンワックスの融
点が高過ぎれば、溶融の際に多量の熱量を要するのみな
らず、分散混合操作をパラフィンワックスの融点以上で
行う必要があり、熱経済上はもとより設備上不利となる
のみならず、操作上の煩雑さをも免れない。
【0010】本発明におけるマトリックスとしての金属
脂肪酸塩は、牛脂,豚脂,魚油等の動物油脂、大豆油,
菜種油,椰子油,パーム油,ヒマシ油等の植物油脂を原
料とする脂肪酸と、Na,K,Li等のアルカリ金属、
Ca,Ba等のアルカリ土類金属、その他Pb,Al,
Zn等の金属等との反応物で、下記の一般式で示される
ものが好ましく使用でき、これらは単独で又は混合して
使用することができる。 〔RCOO〕Me (但し、RはC2n+1又はC2n(OH)
で、n=11〜21、Meは上記の金属、mは1〜3で
ある。)なお、Meは、単一でも、混合物でもよい。
【0011】また、マトリックスとしてのアミド含有化
合物は、エチレン・ビス・ステアロアミド、N,N′−
メチレン・ビス・ステアロアミド、ステアリン酸アミ
ド、ウレア化合物等が好ましく使用でき、これらは単独
で又は混合して使用することができる。なお、このウレ
ア化合物は、モノアミンとモノイソシアネートとのモノ
ウレア化合物、モノアミンとジイソシアネートとのジウ
レア化合物、モノアミンとジアミンとジイソシアネート
とのトリ,テトラ,ポリウレア化合物等が挙げられる。
そして、これらのアミンとしては、アルキルアミン,ア
リールアミン,シクロアルキルアミン等が挙げられ、イ
ソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(T
DI),ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I).ナフタレンジイソシアネート(NDI)等が挙げ
られる。
【0012】更に、マトリックスとしてのベントンと
は、粘土を親油化したものを言い、モンモリロナイト,
ヘクトライト,カオリナイト,ベントナイト等の粘土
を、長鎖アルキル基を含む四級アンモニウム塩で親油化
したものが好ましく使用でき、これらは単独で又は混合
して使用することができる。そして、マトリックスとし
てのシリカは、微粒子状のシリカ(SiO)をそのま
ま、あるいは表面をメチル化する等して親油性を付与し
たもの等が好ましく使用でき、これらは単独で又は混合
して使用することができる。
【0013】本発明におけるマトリックスとしては、上
記した金属脂肪酸塩、アミド含有化合物、ベントン、シ
リカを、それぞれ単独で使用することもできるし、2種
以上を混合して使用することもできる。
【0014】本発明の蓄熱材は、以上のマトリックス中
に、上記したパラフィンワックスを約70〜95wt%
含有させたものである。パラフィンワックスの量が約7
0wt%未満であると、蓄熱量が少なくなり過ぎて実用
的な蓄熱材とはならず、約95wt%より多いと、マト
リックスの量が相対的に少なくなり過ぎて、後述するマ
トリックスを使用する技術的意義がなくなってしまう。
好ましくは、マトリックスが約10〜20wt%となる
量である。なお、上記範囲内での使用量であれば、本発
明の蓄熱材の融点をパラフィンワックス単独のものと同
等とすることができ、潜熱量はマトリックスの量に応じ
て変動するものの、パラフィンワックス単独のものに比
して大幅な低下はなく、しかも蓄熱時と放熱時との容積
変化を少なくすることができる。
【0015】以上の成分からなる本発明の蓄熱材は、上
記したように、パラフィンワックスとマトリックスとを
均一に分散混合させることにより調製することができ
る。このときパラフィンワックスは、上記したように、
均一な分散混合状態を得る上で溶融して液状としておく
ことが好ましい。従って、本発明の蓄熱材を調製する際
の温度条件は、パラフィンワックスの溶融温度以上とす
ることが好ましいが、使用するマトリックスによっても
異なり、アミド含有化合物の場合は、上記のようなアミ
ド類あるいはウレア化合物が形成される温度以上であっ
てもよい。金属脂肪酸塩の場合は、該塩が合成される温
度(具体的には、合成後に水分を除去する必要があるた
め、100℃)以上とすることが好ましい。なお、金属
脂肪酸塩は、プレソープの形で使用することもでき、こ
の場合は、パラフィンワックスの溶融温度以上であり、
均一な分散混合状態となった後に、再度加熱して、プレ
ソープを溶融分散させればよい(このときも、最終的に
は、水分を除去する必要があるため、100℃以上に加
熱される)。ベントン及びシリカ(親油化シリカも含
む)の場合は、パラフィンワックスの溶融温度以上であ
る。また、上記の調製する時の温度条件の上限は、特に
ないが、パラフィンワックスの引火点以下とすることが
重要である。
【0016】
【作用】本発明の蓄熱材では、パラフィンワックスが潜
熱蓄熱材としての作用をなす。そして、マトリックスが
パラフィンワックスの融解時の粘度低下を抑制する作用
をなす。具体的には、本発明の蓄熱材が蓄熱あるいは放
熱によりパラフィンワックスの融点以上の温度となって
も、本発明の蓄熱材は、低粘度の液体とはならず、高粘
度の液体となるか、パラフィンワックスの融点以下の場
合と同様の固相あるいはゲル状を保持する作用をなす。
【0017】パラフィンワックスは、潜熱蓄熱材とし
て、前述のような無機水和物に比べ、耐蝕性,毒性の面
から優位にあるが、融解時の液体粘度が低く、蓄熱時と
放熱時の容積変化が極めて大きく、前述したように、伝
熱効果の低下、ひいては蓄熱効果の抵下を招く上、建材
等に使用した場合のデッドスペースが大きくなってしま
う。これに対し、本発明の蓄熱材では、上記のように、
パラフィンワックスの持つ潜熱量(融解熱量)を極力低
下することなく、融点以上でも高粘度の液体か固相ある
いはゲル状となり、蓄熱時と放熱時の容積変化が極く少
なく、伝熱効果ひいては蓄熱効果が向上するばかりでな
く、建材等に使用した場合のデッドスペースも極めて小
さくなる。
【0018】
【実施例】
実施例1 パラフィンワックス(融点40℃)80wt%と、マト
リックスとしてLi−12ヒドロキシステアレート20
wt%とを、200℃で均一に分散混合した後、冷却し
て本発明の蓄熱材(ゲル状)を得た。得られた蓄熱材を
60℃の恒温槽にて一昼夜放置した後、取り出して観察
した結果、40℃と言うパラフィンワックスの融点以上
の温度でもゲル状を保持しており、しかもパラフィンワ
ックスのマトリックスからの染み出しもなかった。ま
た、得られた蓄熱材は、パラフィンワックスの融点40
℃で、融解熱50cal/g(パラフィンワックス単独
では59cal/g)であった。
【0019】実施例2 マトリックスとしてエチレン・ビス・ステアロアマイド
を使用し、分散混合時の温度を140℃にする以外は、
実施例1と同様にして、本発明の蓄熱材(ゲル状)を得
た。得られた蓄熱材について、実施例1と同様の観察を
行った結果、実施例1の蓄熱材と同様に、ゲル状を維持
し、マトリックスからのパラフィンワックスの染み出し
もなく、融点は40℃、融解熱は40cal/gであっ
た。
【0020】実施例3〜4 マトリックスとして表1に示すものを表1に示す割合で
使用し、分散混合時の温度を80℃にする以外は、実施
例1と同様にして、3種類の本発明の蓄熱材(ゲル状)
を得た。得られた蓄熱材について、表1に示す各温度の
恒温槽で5時間加熱した後、取り出して観察を行った。
この結果を、表1に併せて示した。また、融点はいずれ
の場合も蓄熱材の融点と同様で40℃であり、融解熱は
表1に示す通りであった。
【0021】
【表1】
【0022】比較例 パラフィンワックスの使用量を82wt%とし、マトリ
ックスとして粉末ポリエチレンを18wt%使用し、分
散混合温度を110℃とする以外は、実施例1と同様に
して、比較蓄熱材(ゲル状)を得た。得られた蓄熱材
を、実施例1と同様にして観察した結果、ゲル状を保持
していたが、融点は47℃とパラフィンワックス単独の
ものより高温で、しかも融解熱は21cal/gであ
り、蓄熱量が実施例1〜5で得た本発明の蓄熱材に比し
大幅に小さいものであることが確認された。
【0023】応用例 図1に示す建材10を調製した。すなわち、実施例1で
得た蓄熱材(融点40℃)の40gを、ガラス質の板製
の密封容器2内に隙間なく装填した。なお、該容器2の
一方の面には、ヒータ3を内蔵した断熱材4が取り付け
られており、また蓄熱材1内には熱電対5が挿入されて
いる。この建材10を、図示するように、30°傾斜し
て設置し、ヒータ3により加熱し、内部の蓄熱材1の温
度を該蓄熱材1の融点以上の50℃,75℃,100℃
にて5時間保持し、容器2のガラス質の壁面を通して蓄
熱材1の相状態を観察すると同時に、各温度とも50℃
まで冷却してマトリックスから染み出したパラフィンワ
ックスを回収してその量を測定した。その結果を表2に
示した。
【0024】
【表2】
【0025】以上のように、蓄熱材1の融点以上の温度
に加熱しても、蓄熱材1はゲル状を保持しているばかり
でなく、パラフィンワックスのマトリックスからの染み
出しも殆ど無く、本発明の蓄熱材1を装填した蓄熱建材
10は、充分な伝熱効果ひいては蓄熱効果を有すること
が明らかである。
【0026】参考例 実際の蓄熱建材に上記の蓄熱材1を装填したものと、従
来の蓄熱材(パラフィンワックス単独)1′を装填した
ものを調製し、図2に示すように、傾斜させて75℃の
恒温槽(図示省略)に一昼夜保持した。なお、図2
(A)に示すように、本発明の蓄熱材1は、蓄熱材封入
部材11に若干のスペースSを持たせて装填し、図2
(B)(a)に示すように、従来の蓄熱材1は、蓄熱材
封入部材11に本発明の場合より大きなスペースS′を
持たせて装填した。図2(A)に示す本発明の蓄熱材1
を装填した建材では、蓄熱材1が75℃に加熱されて
も、容積の変化はなく、蓄熱材1の装填時とほぼ同一の
容積を維持していた。一方、図2(B)に示す従来の蓄
熱材1′を装填した建材では、蓄熱材1′が75℃に加
熱されている際に、図2(B)(b)に示すS″だけ膨
張した。以上のことから、本発明の蓄熱材1を使用する
場合は、蓄熱材封入部材11に蓄熱材1を隙間無く充満
させることができるが、従来の蓄熱材1′を使用する場
合は、該蓄熱材1′の膨張分だけ蓄熱材封入部材11に
隙間S″を設けて蓄熱材1′を装填しなければならず、
該隙間S″だけスペースが余分に必要となることが判
る。また、実際には、本発明の蓄熱材1を使用する場合
であっても、従来の蓄熱材1′を使用する場合であって
も、余裕を持たせるべく或る程度のスペースを設けて建
材を調製するため、従来の蓄熱材1′を使用する場合に
は、この余裕のスペース分が更に加わり、デッドスペー
スがより大きくなることが判る。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の蓄熱材
は、蓄熱時と放熱時の容積の変化が極く少ない上、潜熱
量が従来のパラフィンワックス単独の場合とほぼ同等で
あり、蓄熱材として極めて優れている。このような本発
明の蓄熱材を蓄熱建材に利用する場合、従来の蓄熱材の
ように溶融時の容積膨張を考慮する必要がないため、デ
ッドスペースが無くなり、蓄熱建材として極めて有用で
ある。しかも、本発明の蓄熱材においては、パラフィン
ワックスがマトリックスから染み出すことが無く、あっ
ても極く僅かである上、調製もパラフィンワックスを溶
融してマトリックスと均一に混合するだけであるため、
操作が簡単で、製造コストも安価であり、かつ材料コス
トも安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱材を蓄熱建材に応用した場合の一
実施例を示す概略説明図である。
【図2】本発明の蓄熱材を蓄熱建材に応用した場合の効
果を説明するための図で、(A)が本発明の蓄熱材を使
用した蓄熱建材を示し、(B)が従来の蓄熱材を使用し
た場合の蓄熱建材を示す。(B)(a)は加熱前の状態
を、(B)(b)は加熱後の状態をそれぞれ示してい
る。
【符号の説明】
1 本発明の蓄熱材 1′ 従来の蓄熱材 2 蓄熱材密封容器 3 ヒータ 4 断熱材 5 熱電対 10 建材 11,11′ 蓄熱材封入部材 S,S′ スペース S″ 従来の蓄熱材の膨張分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 春雄 大阪府堺市赤坂台6丁22番1号 (72)発明者 早野 致之 埼玉県蓮田市西新宿5丁目1番12号

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 パラフィンワックスを、金属脂肪酸塩,
    アミド含有化合物,ベントン又はシリカから選ばれる1
    種以上の物質からなるマトリックスに、70〜95wt
    %含有してなることを特徴とする蓄熱材。
JP3209788A 1991-07-26 1991-07-26 蓄熱材 Pending JPH0532964A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3209788A JPH0532964A (ja) 1991-07-26 1991-07-26 蓄熱材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3209788A JPH0532964A (ja) 1991-07-26 1991-07-26 蓄熱材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0532964A true JPH0532964A (ja) 1993-02-09

Family

ID=16578609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3209788A Pending JPH0532964A (ja) 1991-07-26 1991-07-26 蓄熱材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0532964A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002062918A1 (fr) 2001-02-07 2002-08-15 Institut Francais Du Petrole Procede de fabrication d'un materiau a changement de phase, quasi-incompressible, fluidifie sous cisaillement et a faible conductivite thermique
FR2820752A1 (fr) * 2001-02-09 2002-08-16 Inst Francais Du Petrole Procede de fabrication d'un materiau a changement de phase, quasi-incompressible, fluidifie sous cisaillement a faible conductivite thermique
JP2005098677A (ja) * 2003-09-05 2005-04-14 Sk Kaken Co Ltd 蓄熱体
WO2018066605A1 (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 日立化成株式会社 樹脂部材及びそれを用いたシート、樹脂部材の製造方法、並びに蓄熱材及びそれを用いた熱制御シート
WO2018066131A1 (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 日立化成株式会社 樹脂部材及びそれを用いたシート、並びに蓄熱材及びそれを用いた熱制御シート

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002062918A1 (fr) 2001-02-07 2002-08-15 Institut Francais Du Petrole Procede de fabrication d'un materiau a changement de phase, quasi-incompressible, fluidifie sous cisaillement et a faible conductivite thermique
US7320770B2 (en) 2001-02-07 2008-01-22 Saipem S.A. Method for making a quasi-incompressible phase-change material, shear-thinned and with low heat conductivity
FR2820752A1 (fr) * 2001-02-09 2002-08-16 Inst Francais Du Petrole Procede de fabrication d'un materiau a changement de phase, quasi-incompressible, fluidifie sous cisaillement a faible conductivite thermique
JP2005098677A (ja) * 2003-09-05 2005-04-14 Sk Kaken Co Ltd 蓄熱体
WO2018066605A1 (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 日立化成株式会社 樹脂部材及びそれを用いたシート、樹脂部材の製造方法、並びに蓄熱材及びそれを用いた熱制御シート
WO2018066131A1 (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 日立化成株式会社 樹脂部材及びそれを用いたシート、並びに蓄熱材及びそれを用いた熱制御シート
JPWO2018066605A1 (ja) * 2016-10-07 2019-07-25 日立化成株式会社 樹脂部材及びそれを用いたシート、樹脂部材の製造方法、並びに蓄熱材及びそれを用いた熱制御シート
US11441022B2 (en) 2016-10-07 2022-09-13 Showa Denko Materials Co., Ltd. Resin member and sheet using same, method for producing resin member, and heat storage material and heat control sheet using same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dixit et al. Salt hydrate phase change materials: Current state of art and the road ahead
US4237023A (en) Aqueous heat-storage compositions containing fumed silicon dioxide and having prolonged heat-storage efficiencies
Wang et al. Microencapsulation of phase change materials with binary cores and calcium carbonate shell for thermal energy storage
US3986969A (en) Thixotropic mixture and method of making same
EP0142028B1 (en) Reversible phase change composition for storing thermal energy
US7704584B2 (en) Thermal insulation with thin phase change layer
US4187189A (en) Phase change thermal storage materials with crust forming stabilizers
US20100022697A1 (en) Process for microencapsulation of phase change materials, microcapsules obtained and uses thereof
US5755987A (en) Dibasic ester based phase change material compositions
US20020016505A1 (en) Storage media for latent heat storage systems
JP2581708B2 (ja) 熱エネルギ貯蔵組成物
CA2492695A1 (en) Heat storage means
JPH0532964A (ja) 蓄熱材
KR100481282B1 (ko) 상변화물질을 이용한 도료조성물
JP2022502532A (ja) 相転移材料として使用するための金属硝酸塩系組成物
US4283298A (en) Hydrated Mg(NO3)2 /NH4 NO3 reversible phase change compositions
US20050167633A1 (en) Heat-storage medium II
JP2009120734A (ja) 蓄熱材組成物
CN102140330A (zh) 建筑储能材料及其制备方法
CN108359411B (zh) 石蜡-凹凸棒石复合相变微胶囊的制备方法
JP4617106B2 (ja) 蓄熱体
CA1127383A (en) Aqueous heat-storage compositions having prolonged heat-storage efficiencies and method of preparing same
JP2008088223A (ja) 冷却体
Cabeza 10. Storage techniques with Phase Change Materials
US20150111984A1 (en) Insect-repellent, water-based, fireproof vinyl-acrylic thermal paint comprising phase-change materials

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term