JPH05328966A - 相同組換え細胞選別法 - Google Patents

相同組換え細胞選別法

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JPH05328966A
JPH05328966A JP4158592A JP15859292A JPH05328966A JP H05328966 A JPH05328966 A JP H05328966A JP 4158592 A JP4158592 A JP 4158592A JP 15859292 A JP15859292 A JP 15859292A JP H05328966 A JPH05328966 A JP H05328966A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 胚性未分化(ES)細胞で発現していない遺
伝子にも適用可能であり、しかも選択効率の高い相同組
換え細胞選別法の提供。 【構成】 neo遺伝子及びMC1プロモーターを有す
るジフテリア毒素Aフラグメント遺伝子を組み込んだゲ
ノムDNAを、胚性未分化(ES)細胞中で相同組換え
させて、ゲノムDNA中の遺伝子を欠失又は改変したゲ
ノムDNAを含む細胞を、G418及びジフテリア毒素
Aにより選別する方法において、neo遺伝子がその上
流にPGKプロモーターを有し、かつneo遺伝子とジ
フテリア毒素Aフラグメント遺伝子のMC1プロモータ
ーとの間に、MVMポーズシクナル及びプルースクリプ
トDNAを挿入したゲノムDNAを用いることを特徴と
する相同組換え細胞選別法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフテリア毒素Aフラ
グメント遺伝子を用いた相同組換え細胞選別法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】酵母、カビ、粘菌やトリパノソーマなど
の単細胞生物においては相同組換えの頻度が高く、遺伝
子導入された細胞の約半分で相同組換えが起こる。これ
らの生物では相同組換えを積極的に遺伝子修復に利用し
ていることが示唆されている。これに対して、マウスを
含む高等生物では相同組換えの頻度は低く、遺伝子導入
された細胞の10-4〜10-3に過ぎない。相同組換えに
よりある特定の遺伝子を欠失、改変させたマウス個体を
得る方法としては、受精卵に遺伝子を導入し相同組換え
の起こった個体を得る方法がある。実際に組織適合抗原
のクラスII遺伝子について報告があるが、この方法では
105 以上の受精卵、1000匹以上のトランスジェニ
ックマウスを処理しなければならず一般的ではなかっ
た。
【0003】一方、マウス4日胚より生殖細胞分化能を
維持した胚性末分化(ES)細胞の比較的安定な培養が
可能となり、培養ES細胞をマウス個体と等価として扱
えるようになった。培養細胞を用いれば108 までの細
胞を処理でき、薬剤耐性などの選別が行え、相同組換え
による遺伝子改変が可能である。
【0004】しかし、自血病阻害因子(leukemia inhib
itory factor(LIF) などを添加しても現在の培養条件下
では継代数・培養期間が長くなるにつれES細胞細胞の
生殖細胞分化能は低下する。相同組換えの起こる頻度が
ランダムな遺伝子導入体の10-4〜10-3ほどであるこ
とを考慮すると、数多くの遺伝子導入細胞から目的とす
る相同組換えの起こった細胞を短期間に効率よく得るた
めの選別方法の工夫が必要である。ES細胞での相同組
換え体選別法については、これまでいくつかの方法が知
られている。中でもジフテリア毒素Aフラグメント(D
T−A)遺伝子を用いた方法は、単純ヘルプスウイルス
(HSV)のチミジンキナーゼ(tk)遺伝子を用いる
方法と同様に選別効果が高い方法として知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】相同組換え細胞の選別
法では、相同組換えにより欠失させる遺伝子がHprt
などの薬剤耐性遺伝子である特殊な場合を除き、一般的
にはまず遺伝子導入細胞をネオマイシン・ホスホトラン
スフェラーゼ(neo)遺伝子の発現によるG418耐
性細胞として選別する。ついでこれらG418耐性細胞
より相同組換え細胞を選別・同定するが、DT−Aを用
いる方法では、この選別・同定を、ジフテリア毒素によ
る細胞の死滅によって行う。〔細胞工学、Vol.10,N
o.6 P408〜415(1991)、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA,Vol.87,pp991-8-9922(1990)〕。即
ち、ターゲッティングベクターにはプロモーターのない
neo遺伝子(ポリAシグナルは付加されている)と転
写終結領域を持たないDT−A遺伝子(ポリAシグナル
は付加されていない。MC1プロモーターは付加されて
いる)が挿入される。
【0006】このターゲティングベクターを用いて相同
組換え体濃縮のストラテジーを図1に示す。まず非相同
的にES細胞で発現していないDNA領域にベクターが
組み込まれた場合(右)は、neoに発現調節単位がつ
いていないためneoは発現されず、培養液中のG41
8によりこのような組換え体は死滅する。また、非相同
的にES細胞で発現しているDNA領域に組み込まれた
場合(中)は、neoが発現されG418耐性となるも
のの、多くの遺伝子発現領域の下流には転写終結領域が
あるので、3’端についているジフテリア毒素遺伝子の
下流に転写終結領域がくることとなり、ジフテリア毒素
遺伝子も発現され、細胞は死滅する。
【0007】これに対し、相同組換えが起こった場合
(左)には非相同的な3’端のジフテリア毒素遺伝子は
外れ、neoは目的遺伝子(この場合にはfyn遺伝
子)の発現調節領域により発現されG418耐性とな
る。このような選別の後、G418耐性として生き残る
細胞は、ほとんどが相同組換え体である。
【0008】しかるに、上記の従来技術(ポリA付き、
プロモーター無しneo遺伝子+ポリA無し、プロモー
ター付きDT−A遺伝子は、ES細胞で発現している遺
伝子についてのみ適用可能であり、他の大部分のES細
胞で発現していない遺伝子には適用出来ないという欠点
があった。
【0009】そこで本発明の目的は、ES細胞で発現し
ていない遺伝子にも適用可能であり、しかも選別効率の
高い相同組換え細胞選別法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、neo遺伝子
及びMC1プロモーターを有するジフテリア毒素Aフラ
グメント遺伝子を組み込んだゲノムDNAを、胚性末分
化(ES)細胞中で相同組換えさせて、ゲノムDNA中
の遺伝子を欠失又は改変したゲノムDNAを含む細胞
を、G418及びジフテリア毒素により選別する方法に
おいて、neo遺伝子がその直上流にPGKプロモータ
ーを有し、かつneo遺伝子とジフテリア毒素Aフグメ
ント遺伝子のMC1プロモーターとの間に、MVMポー
ズシグナル及びブルースクリプトDNAを挿入したゲノ
ムDNAを用いることを特徴とする相同組換え細胞選別
方法に関する。
【0011】以下の本発明について説明する。本発明の
方法は、基本的に以下のa〜gの工程に従って実施され
る。 a.対象とする遺伝子を例えばES細胞由来のゲノムD
NAよりクローニングする。 b.対象とする遺伝子に応じて、PGKプロモーターを
有するneo遺伝子と外来の遺伝子とのカセット、例え
ばLacZ-neoカセットを、破壊又は改変しようとする遺伝
子の適当な部位に挿入する。 c.bの遺伝子の3’端に、MC1プロモーター、MV
Mポーズシグナル及びブルースクリプトDNAを有する
DT−A遺伝子のカセットを連結してターゲティングベ
クターを作成する。 d.作成したターゲティングベクターをDT−Aカセッ
ト下で切断し直鎖状とし、エレクトロポレーション(電
気閃孔)法によりES細胞に導入する。 e.細胞をシャーレに播種、48時間後より6から9日
間G418で選別する。 f.生成したG418耐性コロニーを1つずつ12穴プ
レート中で培養し、成育させて一部を冷結保存し、一部
よりDNAを抽出する。 g.抽出したDNAを用いサザン法により相同組換え体
を同定する。
【0012】この方法を、マウスのfynゲノミック遺
伝子をLacZ遺伝子を挿入して破壊する場合について
具体的に、図2〜5に従ってさらに説明する。
【0013】
【実施例】fyn遺伝子は非レセプター型チロシンキナ
ーゼをコードするsrcファミリーの一員である。まず
この遺伝子に特異的な5’末端を含むマウスゲノミック
DNAを単離した。fynゲノミック遺伝子の制限酵素
地図を図2に示す。fyn遺伝子はハプロイド当たり1
コピーのみ存在し、偽遺伝子は存在しない。図中のブラ
ックボックスはエクソン2(ex2)とエクソン3(e
x3)を表す。10.5kbフラグメントを、Bg1I
Iサイト(ex2の上流)とSphI部位(ex3の下
流)でエクサイティングすることにより、ターゲットベ
ッターを構築するのに用いた。
【0014】図3にターゲットベクターpHFZprN
eoDTの制限地図を示す。lacZ−neoカセット
をex3のSspI部位に挿入した。Trp−lacZ
(hprtとSV40最期遺伝子の2重ポリアデニル化
配列(pA)を有する)をfyn遺伝子とともにインフ
レーム(in−frame)中に配置した。また、ne
o遺伝子はポリアデニル化配列(pA)を有さず、PG
K−1プロモーターを有するものである。このベクター
は3’末端Sphl部位にDT−Aカセット(mRNA
本安定化配列(A+T)、ポーズシグナル(pau)、
ブルースフリプトSK- DNA及びMC1DT−Aから
なる)を有する。図4には、pHFZprNeoDTベ
クターで相同組換えしたターゲットfyn遺伝子座の予
想図及びfynとβ−ガラクトシダーゼ遺伝子間の融合
時の領域の部分配列を示す。
【0015】図5に本発明の方法における相同組換え体
濃縮のストラテジーを示す。ベクターがポリAを含まな
い非相同領域に挿入された場合、ポリAシグナルを有さ
ないためにneo遺伝子は効率的に発現せず、その結
果、組換え体はG418によって死滅する(右)。ベク
ターがポリAを含む非相同領域に挿入された場合、ne
o遺伝子は、ポリAシグナルを受けて効率的に翻訳され
る。しかし、同時にDT−A遺伝子もポリAシグナルを
受けて効率的に翻訳され、組換え体は死滅する(中)。
一方、相同組換えにおいては(左)、DT−A遺伝子が
失われ、細胞はfynのポリAシグナルを受けてneo
遺伝子を発現する。ベクターがポリAシグナルを含むゲ
ノミック領域に挿入された場合、neo遺伝子の上流の
PGK−1遺伝子プロモーターは、下流のDT−A遺伝
子のMC1プロモーターを阻害する可能性がある。何故
なら両者は同じ向きだからである。
【0016】この可能性を克服するため、MVMポーズ
シグナルとブルースクリプトDNAをneo遺伝子とD
T−AとMC−1プロモーターの間に挿入した。ポーズ
シグナルは、RNAポリメラーゼを止め又は分離すると
考えられる。mRNA不安定シグナルは、ランダムイン
テグレーション時のリードスルーから起こる転写を不安
定化する。
【0017】ターゲットベクターpHF2pANeoD
TとコントロールベクターpHF2pANeopAを直
鎖状にし、TT2ES細胞(FERM P−1297
1)にエレクトロポレーション法により導入した。G4
18で選択した後、G418耐性コロニーを5コロニー
のプール中でPCRによりスクリーニングした。各コロ
ニーの半分の細胞はプール分析に供い残りの半分は、
3.5cm2 ウエル中で各々に培養した。上記PCRは
2サイクルで行った。第1サイクルではneo遺伝子か
ら誘導した外側プライマーAGN1とターゲットベクタ
ーには含まれていない下流fynゲノミック配列からプ
ライマーFSpc1とを用いて結合(ジャンクション)
フラグメントを増幅した。
【0018】第2サイクルでは、第1PCR主成物を内
側プライマーAGNZとFSpeZを用いて増幅し、相
同組換え体中の約1.5kbのフラグメントを検出し
た。ネガティブプール中のクローンは捨て、ポジティグ
又は擬ポジティブプールのクローンは各々21cm2
中に繁殖させた。この後、各クローンの一部を取りPC
Rにより分析し、ネガティブクローンは捨てた。
【0019】ポジティグクローンは25cm2 ビンと2
1cm2 皿に移し、前者を凍結し、後者をサザンブロッ
トハイブリダイゼーション分析用のDNAの単離に用い
た。用いたプローブは0.8kbSph1フラグメント
である。このプローブを用いた場合、普通のfyn遺伝
子座は4.7kbバンドを与え、一方ターゲット遺伝子
座は1.2kbバンドを与える。
【0020】エレクトロポレートした細胞107 1当た
りのG418耐性コロニーの数はコントロールベクター
による48からターゲットベクターによる3に減少した
(コントロールベクターはDT−Aカセットを有さな
い)。従って、DT−Aネガティブ選択によって16倍
の濃縮が観測された。表1に示すPCRプール分析で
は、試験した17のうち、4つのプールがポジティブで
あり、5つのプールが擬ポジティブであった。結果とし
て、PCRクローン分析から、5つのクローンが相同組
換え体であると同定された。分析は17のプール中の8
5のクローンについて始めた。従ってG418耐性コロ
ニー中の相同組換え体の頻度は1/17であった。全て
のPCRポジティブクローン(Fz45、Fz55、F
z62、Fz80、Fz82)は、サザンブロットハイ
ブリダイゼーション分析において等モル比で4.7及び
1.2kbのバンドを与えた。相同性はいくつかのプロ
ーブ及び制限酵素を用いたサザンブロット分析によって
も確認された。
【0021】
【表1】
【0022】尚、各実験操作は以下の方法により行っ
た。 LacZ−neoカセット BamHIカセットは5’から3’の順に以下の各フラ
ッグメントを有している。pact−β−galからの
NcoI−BamHI3.5kbTrp−lacZフラ
グメント(前川ら、Oncogene ,627−6
32(1991))、pMC1NeoポリAからのNa
e I−BamHI157bp hprtポリAシグナ
ル(トーマスら、Nature 346,847−58
0(1990))、pSV2erbB2からのHind
III−EcoRI1.7kbSV40初期遺伝子ポリ
Aシグナル(須田ら,EMBO J.,4055−4
065(1987))及びPGKIIneoからのEc
oRIBamH11.5kbPGKneo遺伝子(カセ
ットA)又はEcoRI−XhoI1.3kbPGKn
eopA遺伝子(カセットB)(ボーエ(Boer)
ら,Biochemical Genetics28
299−307(1990))。
【0023】DT−Aカセット G−CSF mRNA不安定化配列(シャウ(Sha
w)ら,Cell46,659−667(1986))
及びMVMポーズシグナル配列(レスネコフ(Resn
ekov)ら,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA86,12−16(1989))を含有する
DNAフラグメントは合成した。このフラグメントは以
下の配列を有した。
【0024】5’CCTCGAGAGTAATATTT
ATATATTTATATTTTTAAAATATTT
ATTTATTTATTTATTTAAGGATCCG
TTTTGGGAGCAACCAACTGGTTAAA
GGAAAAAAGTAACCAGGAAGTGTTC
TCATTTGTTTTTAGTCGACC3’
【0025】Not I部位はブルースクリプト SK
- (マトラタジーン)から削除した。合成DNAフラグ
メントはXhoI部位に挿入し、pMC1DT−Aから
のXhoI−Sa1I0.8kbMC1−DT遺伝子
(八木ら,Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA87,3435−3439(1990))を修飾ブ
ルースフリプトSK- のSalI部位に挿入した。最後
にSalIはNotI部位に修飾した。
【0026】相同組換え体の構築 マウスゲノミックfynDNAをEMBL3Balb/
cゲノミックDNAライブラリーから単離した(八木
ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA
,3435−3439(1990))。エクソン3中
のSspI部位の上流約9.5kbのBglIII部位
から、SspI部位の下流約0.8kbのSphI部位
までの10.3kbDNAフラグメント(図2)を用い
てターゲットベクターpHFZprNeoDTを構築し
た。5’Bg/II部位はNotI部位に修飾され、
3’SphI部位はXhoI部位に修飾された。エクソ
ン3中のSspI部位は結合BglIIリンカーによりB
glII部位に変化させた。lacZ−neoカセット
Aの6.8kb BamHIフラグメント、pZpAN
eo、をこのBglII部位に挿入した。(lacZ−
neoカセットBの7.0kbBamHIフラグメン
ト、pZpANeoA、の挿入によりコントロールベク
ター、pHFZprNeopAを得た。)得られた1
6.5kbNotI−XhoIフラグメントは、DT−
Aカセット、pATPDT、のNotIとXhoI部位
に挿入され、ターゲットベクターpHFZprNeoD
Tを得た。
【0027】細胞株 雄TT2ES細胞本体(FERM P−12971)は
C57BL/6とCBAマウスとの交配により得られた
普通の非着床遅延、F1胚盤胞から確立された。ES細
胞は(八木ら,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA87,3435−3439(1990))に
記載の方法に従って、普通の又は形質転換したネオマイ
シンホスホトランスフェラーゼを有するマウスの16日
胚から得たマイミトマイシンC処理支持細胞上で培養し
た。
【0028】トランスフェクション及び選択 細胞はトリプシン処理し、HEPES緩衝液中に4×1
7 /mlの濃度となるように再懸濁した。細胞懸濁液
を12nM直鎖状DNAと等量ずつ混合し、バイオーラ
ド・ジーン・パルサー(250V、960μ下)を用い
て、0.4cmの行路長のキュベット中で室温でエネク
トロポレートを行った。処理した細胞は、10分間放置
した後、9cm皿当たり3×106 細胞の濃度でプレー
トした。36〜48時間後にG418(150μg/m
l)を添加し、8〜10日間で選択した。
【0029】PCR及びサザンブロットによる遺伝子型
分析 須田らの方法(EMBO J.,4055−4065
(1987))によりDNAを単離し、(1μgDNA
を0.2mMの各dNTP、0.5μMの各プライマー
及び50U/mlのTagポリメラーゼを含有する1×
PCR緩衝液(10mMトリスーHCl、pH9.0、
50mMKCl、1.5mMMgCl2、0.01%ゼ
ラチン(w/v)、0.1%トライトン(Trito
n)×−100)に溶解して最終50μlとした。増幅
は、熱サイクラー(Perkin−Elmer/Cet
us)で30サイクルで行った。各サイクルは45秒9
5℃の変性、25秒60℃のアニール及び3分72℃の
伸長からなる。
【0030】使用したプライマーは、(1)ターゲット
ベクターに含まれていないSphI部位の下流のイント
ロン3中のfyn遺伝子配列:FSph1(5’CAG
TACCATCTCCTTGGGAGTGGAT3’)
FSpe1(5’CAACTGCTCCTAATTTT
AAGCCTCCTGCTTT3’)及びFSpe2
(5’ATGCAGACAGTGCCTGCTGGCA
TTTAGAAGA3’)(2)イントロン2中のゲノ
ミック配列FGP2(5’CTTAGTATCAATT
CCCTGTG3’)並びに(3)neo配列;AGN
1(5’TCGTGCTTTACGGTATCGCCG
CTCCCGATT3’)及びAGN2(5’TTGA
CGAGTTCTTCTGA3’)16μlの反応サン
プルを用いて1%アガロースゲル中で常法により行っ
た。サザンブロット分析は、上記須田らの方法により行
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法のDT−Aを用いた相同組換え体濃縮の
ストラテジーを示す。
【図2】fynゲノミック遺伝子の制限酵素地図であ
る。
【図3】ターゲットベクターpHFZprNeoDTの
制限酵素地図である。
【図4】pHFZprNeoDTベクターで相同組換え
したターゲットfyn遺伝子座の予想図及びβ−ガラク
トシダーゼ遺伝子間の融合時の領域の部分配列を示す。
【図5】本発明の方法における相同組換え体濃縮のスト
ラテジーを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 洋二 茨城県つくば市高野台3丁目1番1 理化 学研究所ラフサイエンス筑波研究センター 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 neo遺伝子及びMC1プロモーターを
    有するジフテリア毒素Aフラグメント遺伝子を組み込ん
    だゲノムDNAを、胚性末分化細胞中で相同組換えさせ
    て、ゲノムDNA中の遺伝子を欠失又は改変したゲノム
    DNAを含む細胞を、G418及びジフテリア毒素Aに
    より選別する方法において、neo遺伝子がその直上流
    にPGKプロモーターを有し、かつneo遺伝子とジフ
    テリア毒素Aフラグメント遺伝子のMC1プロモーター
    との間に、MVMポーズシグナル及びブルースクリプト
    DNAを挿入したゲノムDNAを用いることを特徴とす
    る相同組換え細胞選別法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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