JPH0532605A - アセトニトリル精製法 - Google Patents
アセトニトリル精製法Info
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Abstract
ような高純度のアセトニトリルを得るための精製方法。 【構成】 プロピレンまたはイソブチレンを触媒の存在
下アンモオキシデーション反応せめてえた副生粗アセト
ニトリルを硫酸と接触させた後、硫酸分を分離し、次い
でオゾンを含むガスと接触させた後、蒸留することによ
り、波長200nm〜350nmにおける紫外線吸収の
無いアセトニトリルを得ることを特徴とするアセトニト
リルの精製方法。
Description
ル、特に紫外線吸収のない液体クロマトグラフィー用の
溶媒等に用いられる高純度のアセトニトリルを得るため
のアセトニトリルの精製法に関する。
トグラフィー(以下液クロと略記する)の溶媒に用いら
れるアセトニトリルは、その中の紫外線吸収がバックグ
ランドにならぬよう、200〜350nmにおける紫外
線吸収のないものであることが必要である。従来、この
ようなアセトニトリルを得るためには粗アセトニトリル
から煩雑で非工業的な方法で精製の必要があった。
反応で副生するアセトニトリル精製法としては、次の様
な方法が知られているがいずれも液クロ溶媒用には不適
当なアセトニトリルしか得られなかった。
の方法は、アンモニアと酸素によるプロピレンの接触的
アンモキシデーションによるアクリロニトリルの製造法
において副生する粗アセトニトリルを3つの蒸留塔と1
つの蒸解器を使うことによりアセトニトリルを回収する
方法であるが、液クロ溶媒用のアセトニトリルは得られ
ず、その原料レベルの精製でしかなかった。
はアセトニトリルの濃縮法、特開昭55−153757
号公報にはアセトニトリル中の水分のNaOHによる抽
出除去法、特開昭55−143949号公報にはアセト
ニトリル中のアリルアルコールの蒸留分離法、特開昭5
5−129257号公報にはアセトニトリル中のシアン
化水素の除去法等が開示されているが、いずれも、それ
単独にはもとより組合わせても液クロ溶媒用のものは得
ることができなかった。
し、高純度アセトニトリルを得るまで精製する技術とし
ては、わずかに東ドイツ特許DD(11)217212
(A1)にオゾン処理したあと蒸留処理する方法が、そ
してChem.Tech(Leipzig),37
(8),328−30にはKMnO4 処理したあと蒸留
分離する方法が開示されており、又Hoppe−Sey
ler’s Z.Physiol.Chem.,363
(5),485−6にはAl2 O3 カラムクロマト処理
する方法が知られているにすぎない。しかし、これらの
方法もいずれも液クロ用溶媒等に適する紫外線吸収のな
いアセトニトリルの精製方法としては充分なものではな
かった。
等のアンモキシデーション反応で副生する粗アセトニト
リルから、液クロ溶媒に用いることができる200〜3
50nmにおける紫外線吸収のない高純度アセトニトリ
ルを工業的に精製する方法を提供することを課題とする
ものである。
を解決するため研究を重ねた結果、副生粗アセトニトリ
ルを硫酸と接触させた後、さらにオゾンを含むガスと接
触させ、蒸留することにより該課題が解決できることを
見出し本発明に到達した。すなわち、本発明はプロピレ
ンまたはイソブチレンを触媒の存在下アンモオキシデー
ション反応せしめて得た副性粗アセトニトリルをオゾン
を含むガスと接触させ、次いで塩基性物質で中和した
後、蒸留することにより波長200nm〜350nmに
おける紫外線吸収の無いアセトニトリルを得ることを特
徴とするアセトニトリルの精製方法を提供するものであ
る。以下本発明を詳細に説明する。
プロピレン等のアンモオキシデーションによりアクリロ
ニトリルを製造する際、副生成物として得ることが出来
るもので、その製造工程より回収したアセトニトリルに
含まれるHCN、アクリロニトリル、H2 O、オキサゾ
ール、アリルアルコール、アセトン等の不純物を分離除
去したものが好ましい。
えば特開昭58−124751号公報記載の「連続式ア
セトニトリル回収法」、特公昭40−26814号公報
に示される方法、あるいは特開昭55−118447
号、特開昭55−153757号、特開昭55−143
949号、特開昭55−12957号、特開昭55−1
43950号に記載された方法の組合せ等が用いられ
る。
リルの品質として一般にアリルアルコール200pp
m、アクリロニトリル5ppm、オキサゾール50pp
m、青酸5ppm、プロピオニトリル200ppm、H
2 O 500ppm程度のものが得られる。勿論これら
の濃度は、蒸留塔・反応槽・抽出塔等の設備・操作条件
により、異なった品質のものが得られることは言うまで
もない。
料として硫酸と接触させた後、硫酸及びその硫酸との反
応物分を分離し、次いでオゾンを含むガスと接触させた
後、蒸留することにより、波長200nm〜350nm
における紫外線吸収のないアセトニトリルを得るもので
ある。
アルコール、アクリロニトリル、オキサゾール、青酸、
アセトン等を含む粗アセトニトリルを原料として、硫酸
を不飽和化合物・カルボニル化合物に対し、1〜10倍
モル好ましくは2〜6倍モル添加し、温度30〜100
℃、好ましくは50〜80℃、時間10分〜120分の
条件で反応を行なう。
を蒸留によって分離する。蒸留は単蒸留または、段数を
有する蒸留塔によって行うことができる。蒸留は常圧で
も可能であるが、硫酸とアセトニトリルとの反応を抑制
するために、減圧蒸留することにより温度を下げること
が好ましい。この蒸留で得られる留分に対し、温度−7
0〜80℃において、好ましくは10〜60℃で、オゾ
ンを含むガスを接触させる。このオゾンを含むガスは、
オゾンの濃度0.01〜10vol %、好ましくは0.1
〜5vol %の空気、酸素等のガスを用いる。この時、ア
セトニトリルの爆発範囲を避けるため不活性ガスをオゾ
ンを含むガスに希釈ガスとして加える。不活性ガスとし
ては、窒素、二酸化炭素などが使われる。
れる二重結合を有する化合物(アリルアルコール、アク
リロニトリル、オキサゾール等)が完全に消滅するに要
するオゾン量以上とする。すなわち、アセトニトリルに
含まれる二重結合を有する化合物が完全に消滅するに要
するオゾン量の1〜5倍、好ましくは1.05〜3倍量
である。オゾンとの反応を示さなくなった時点の確認
は、排出ガス中のオゾン濃度を分析することによりでき
る。この分析法には、JISの方法、紫外線吸収を利用
した連続分析計算等が使われる。
過程で生成した軽沸点化合物と高沸点化合物を分離する
と、その中間留分として目的物が得られる。この蒸留
は、軽沸点化合物を除いたあと、高沸点化合物を除いて
も良いが、その逆に高沸点化合物を除いたあと軽沸点化
合物を除くのが好ましい。あるいは、一つの蒸留塔で軽
沸点化合物と高沸点化合物を同時分離し目的とするアセ
トニトリルをこの蒸留塔の側流として抜きだしても良
い。これらは、回分的方法あるいは連続的方法で操作さ
れる。
れでも操作可能であるが、不純物の分解を抑制すること
により高品質を確保するためには、減圧蒸留が好まし
い。以上により、200〜350nmの紫外部吸収のな
い高純度なアセトニトリルを製造することが出来る。
る。
ある粗アセトニトリルを蒸留で濃縮し、苛性ソーダでP
H13とし75℃、8時間反応し、蒸留によりアクリロ
ニトリル、HCNを分離した。次いで、苛性ソーダによ
り水分を5wt%以下にしたあと蒸留により低沸点物質・
高沸点物質を除去した。この結果、以下のアセトニトリ
ルを得た。
m石英セルを用いた吸光度値を示す。(以下同じ)〕。
てのアセトニトリル2リットルを入れ、アセトニトリ
ルに対し98%硫酸を重量として20%となるように添
加し、温度75℃で30分間反応を行った。次いで、3
00mmHg absの減圧度の条件で単蒸留を行い留
分を1438gを得た。釜残は475gであった。その
留分の不純物と紫外線吸収は次のようであった。
ゾンを0.5vol%含む空気を50NL/Hrの速度
で、20℃で5分間接触処理した。この不純物と紫外線
吸収は次のようであった。
mmラッシヒリングを200mmの高さに充填した径1
5mmの常圧蒸留装置で全還流のあと、還流比2で初留
の5%を除いたあと、残りの95%を蒸留留出させたと
ころ、回収されたアセトニトリルの不純物と紫外線吸収
は次のようになった。
処理をして得たアセトニトリルを原料とし、5mmラッ
シヒリングを200mmの高さに充填した径15mmの
常圧蒸留装置で全還流のあと、還流比2で初留の5%を
除去した後、残りの95%を蒸留留出させたところ、回
収されたアセトニトリルの不純物と紫外線吸収は次のよ
うになった。
同じ処理をして得たアセトニトリル1400gに対し、
オゾンを0.5vol%含む空気を50NL/Hrの速
度で、20℃で90分間接触処理した。この不純物と紫
外線吸収は、次のようであった。
mmラッシヒリングを200mmの高さに充填した径1
5mmの常圧蒸留装置で全還流のあと、還流比2で初留
の5%を除去した後、残りの95%を蒸留留出させたと
ころ、回収されたアセトニトリルの不純物と紫外線吸収
は次のようになった。
ルを原料として、5mmラッシヒリングを200mmの
高さに充填した径15mmの常圧蒸留装置で全還流のあ
と、還流比2で初留の5%を除去した後、残りの95%
まで蒸留したところ、回収されたアセトニトリルの不純
物と紫外線吸収は次のようになった。
が困難であった液クロ溶媒に用いられる実質的に紫外線
吸収のないアセトニトリルを工業的に得ることができる
ようになった効果に大きい。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 プロピレンまたはイソブチレンを触媒の
存在下アンモオキシデーション反応せしめて得た副生粗
アセトニトリルを硫酸と接触させた後、硫酸分を分離
し、次いでオゾンを含むガスと接触させた後、蒸留する
ことにより、波長200nm〜350nmにおける紫外
線吸収の無いアセトニトリルを得ることを特徴とするア
セトニトリルの精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3214199A JP3001020B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | アセトニトリル精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3214199A JP3001020B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | アセトニトリル精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532605A true JPH0532605A (ja) | 1993-02-09 |
JP3001020B2 JP3001020B2 (ja) | 2000-01-17 |
Family
ID=16651875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3214199A Expired - Lifetime JP3001020B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | アセトニトリル精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3001020B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN116987009A (zh) * | 2023-08-14 | 2023-11-03 | 西陇科学股份有限公司 | 一种梯度级乙腈及其制备方法 |
-
1991
- 1991-08-01 JP JP3214199A patent/JP3001020B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3001020B2 (ja) | 2000-01-17 |
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