JPH05325821A - 陰極線管用電子銃構体 - Google Patents

陰極線管用電子銃構体

Info

Publication number
JPH05325821A
JPH05325821A JP13046992A JP13046992A JPH05325821A JP H05325821 A JPH05325821 A JP H05325821A JP 13046992 A JP13046992 A JP 13046992A JP 13046992 A JP13046992 A JP 13046992A JP H05325821 A JPH05325821 A JP H05325821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron gun
electrode
electrode element
beading
supporting rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13046992A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Kato
真一 加藤
Tsutomu Tojo
努 東條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP13046992A priority Critical patent/JPH05325821A/ja
Publication of JPH05325821A publication Critical patent/JPH05325821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 種類の異なる電子銃構体のビーディング作業
時の加熱条件を一定にでき、電子銃構体の識別が視覚的
に容易な電極素子支持棹を得る。 【構成】 陰極10,第1格子電極11〜第4格子電極
15を少なくとも有する電子銃構体の各電極素子を固定
保持する電気的絶縁性の支持棹20,21の電極素子固
定面を電子銃構体の種類に係わらずに同一色とし、表面
であるビーディング支持面に適宜の着色あるいは模様を
付与する。 【効果】 バーナによる加熱条件は常に一定とすること
ができ、組立て後の電子銃構体の識別が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管用電子銃構体
にかかり、特に、少なくとも一対の電気絶縁性電極支持
棹の長手方向に所定の間隔をもって当該電子銃構体を構
成する複数の電極素子を固定してなる陰極線管用電子銃
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、陰極線管に封止される電子銃構
体は、当該陰極線管の管軸方向に伸びる電子ビーム通路
に沿って少なくとも1本の電子ビームを加速し、かつ集
束する電子レンズ(静電レンズ)を形成するように複数
の電極素子を連続的に配置されてなる。
【0003】上記電子銃構体の電子レンズを構成する電
極素子は、通常、その電極素子から管軸と交叉する半径
方向の少なくとも2方向に伸びる支持タブを有し、上記
管軸方向に伸びる少なくとも一対の絶縁性マルチフォー
ムガラスからなる電気絶縁性電極支持棹に埋設して機械
的に固定されている。なお、当該電子銃構体を構成する
陰極やヒータの保持も、上記と同じような支持タブによ
り同一の電気絶縁性電極支持棹に固定される。
【0004】図3は陰極線管の一例の構造を説明するカ
ラー陰極線管の断面模式図であって、1はパネル部、2
はファンネル部、3はネック部、4は電子銃構体、5は
偏向ヨーク、6はパネル内面に形成された蛍光面、7は
マスクフレーム、8はマスクフレームに固定されたシャ
ドウマスク、R,G,Bは電子ビームである。同図にお
いて、電子銃構体4から発射された電子ビームR,G,
Bは偏向ヨーク5で形成される水平,垂直磁界により水
平,垂直方向に偏向され、シャドウマスク8で色選別さ
れて蛍光面6上に2次元のカラー画像を形成する。
【0005】ネック部3内に収納された電子銃構体4
は、各電子ビームに対応して管軸方向に所定の間隔をも
って配列された複数の電極素子からなる電子レンズを構
成し、陰極から発射された電子ビームR,G,Bを変調
し、加速し、集束する。図4は従来技術による陰極線管
用電子銃構体の説明図であって、(a)は電極素子支持
棹への電極素子の固定状態を説明する部分断面図、
(b)は電極素子支持棹のビーディング支持面(表面)
を示す(a)の矢印A−A方向からみた側面図である。
【0006】同図において、10は陰極、11は第1格
子電極(制御グリツド電極)、12は第2格子電極(遮
蔽グリッド電極)、13は第3格子電極(第1加速,集
束電極)、14は第4格子電極(第2加速,集束電
極)、15はシールドカップ電極、16はガラスステ
ム、17は金属リボン、18はピン、19はベース、2
0,21は電極支持棹である。
【0007】複数のリード線すなわちピン18はガラス
ステム16を貫通し、図3のネック部3の端部に上記ガ
ラスステム16を封着して電子銃構体を固定している。
ピン18はネック部3の外側でベース19に取り付けら
れる。ネック3内に中心を一致させて組み込まれたイン
ライン形のビード付けされた電子銃構体4は、ガラスス
テム16と反対方向に位置する蛍光面6の方向に3本の
電子ビームを発射する。この電子銃構体は、2本のマル
チフォームガラスからなる電気絶縁性の電極素子支持棹
20,21を用いて陰極10,第1格子電極〜第4格子
電極、およびヒータ等をビーディング作業によりビード
付けして固定されている。
【0008】これらの電極は、実質的に等しい間隔で横
に並べて配置された3本の電子ビームを共通平面上に発
射する3つの電子銃素子を構成し、これらの各電極は一
対の電極素子支持棹20,21に沿って管軸方向に所定
の間隔を置いて陰極10,第1格子電極〜第4格子電極
の順で配置されている。電子銃構体の各電極は、直接に
あるいは金属リボン17を通してピン18に電気的に接
続されている。また、シールドカップ15に設けたコン
タクトスプリング151はネック部3のファンネル側内
面に塗布された導電性被膜に圧接してこれと接触してい
る。この内部被膜はファンネル2の内部まで伸びてお
り、ファンネルに設けた陽極ボタンと接続している。
【0009】マルチフォームガラスからなる電極素子支
持棹20,21は、無色(マルチフォームガラスの体
色)または顔料で着色したマルチフォームガラス粉末を
プレス型に埋め込んでプレス成形して製作される。プレ
ス成形後、内包された揮発性物質を除去する材料の脱ガ
スと寸法の固定および強化することで割れたりひび割れ
の発生がないように焼成される。
【0010】図5は電極素子支持棹の一例を説明する
(a)平面図、(b)端面図であって、20は電極支持
棹、201は電極素子固定面、202はビーディング支
持面である。なお、一対の電極素子支持棹20,21は
同一構造であるので、ここでは一方の電極素子支持棹2
0についてのみ説明する。電極素子支持棹20は、電子
銃を構成する電極素子等を固定する電極素子固定面20
1と、その反対側面であるビーディング支持面202を
有した略々棒状体をなし、マルチフォームガラス、ある
いは顔料を混入したマルチフォームガラスから構成され
る。
【0011】陰極10,各電極素子11〜14には、図
4の(a)に示したように、陰極およびそれぞれの電極
素子と一体的に形成された支持タブ101,102、1
11,112、121,122、131,132、14
1,142を備えており、これらの電極支持棹のマルチ
フォームガラスの支持棹に埋設される一部には成形突出
部、あるいは当該支持棹内に上記タブを堅固に固定する
ためにその端部に形成された鉤状部を持っている。
【0012】なお、このような電子銃構体の従来技術に
ついては、例えば実開昭55−114960号公報に開
示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】電極素子に形成された
支持タブの電極支持棹への取り付けはビーディングと呼
ばれる作業によって行われる。このビーディング作業
は、一般に、マルチフォームガラスからなる支持棹の電
極素子固定面をバーナで加熱して溶融軟化させ、その軟
化部分に固定治具で所定の間隔に保持された複数の電極
素子の支持タブを圧入することで行われる 溶融軟化したマルチフォームガラス支持棹の加熱温度が
低いと、その溶融部分の粘度が高くなり、溶融した支持
棹が電極素子の支持タブと接触するときに生ずる熱的シ
ョックおよび機械的ショックにより支持タブが正規の位
置からズレて電極の組立て精度が低下したり、支持タブ
のガタや埋込不足が発生する。
【0014】また、上記加熱温度が高すぎると、発泡に
よる支持棹のクラックや過大な変形が発生する。マルチ
フォームガラスの支持棹は、組立て後の電子銃を識別す
る目的のために電子銃の種類毎に異なる色に着色された
ものを用いるのが一般的である。しかし、電子銃の種類
の増加とともに色数の異なる支持棹の品種も増え、複数
の品種に対応して支持棹を用意しなければならないため
にコスト増の原因となっている。
【0015】一方、電子銃構体を構成する電極素子を固
定するため、マルチフォームガラス支持棹は、先に述べ
たように、事前に一定の温度に加熱されなければならな
い。マルチフォームガラス支持棹の着色は、素材の溶融
ガラスの粉末中に所定の色を生成する所定の顔料を混入
することにより行われる。しかし、着色することにより
マルチフォームガラスの熱の輻射率が異なってくるた
め、ビーディング作業時にはマルチフォームガラスの色
ごとにバーナによる加熱条件を変える必要がある。この
条件変更は作業者の高度の熟練と時間とを必要とし、ま
た、顔料自身も加熱による発泡が発生し易く、この発泡
がマルチフォームガラス支持棹にクラックを発生させる
という問題がある。
【0016】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、ビーディング作業における電子銃構体の種類ご
との加熱条件を特に変更することなく、また加熱による
マルチフォームガラスからの発泡によるクラック発生の
ない電極素子支持棹を備えた陰極線管用電子銃を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも一対の電気絶縁性支持棹の長
手方向に所定の間隔をおいて複数の電極素子を固定して
なる陰極線管用電子銃構体において、前記電気絶縁性支
持棹の電極素子固定面とは反対側であるビーディング支
持面の少なくとも表面に、前記電極素子固定側の色と異
なる色をもつ着色部を有することを特徴とする。
【0018】また、本発明は、少なくとも一対の電気絶
縁性支持棹の長手方向に所定の間隔をおいて複数の電極
素子を固定してなる陰極線管用電子銃構体において、前
記電気絶縁性支持棹の電極素子固定面とは反対側のビー
ディング支持面の少なくとも表面に、前記電子銃の種類
ごとに異なる模様を有することを特徴とする。すなわ
ち、上記マルチフォームガラスを好適とする電気絶縁性
支持棹の電極素子固定面(ビーディング作業時にバーナ
により加熱される側)は顔料を混入しない、あるいは比
較的少ない量の顔料を混入したマルチフォームガラス素
材の体色、あるいはマルチフォームガラス素材の体色に
近い色とし、これと反対側であるビーディング支持面の
一部または全部を構成する部分に所定の顔料を所定量混
入して所定の着色または模様を施したことを特徴とす
る。
【0019】上記電極素子支持棹は、2色以上のマルチ
フォームガラス粉末を層状にして型にいれることにより
電極素子固定面側とビーディング支持面とに異なる色を
もたせることが可能だが、本発明では、特に支持棹の電
極素子固定面は顔料の入っていないマルチフォームガラ
ス粉末、もしくは顔料の混入量が少ないマルチフォーム
ガラス粉末を用いるのが望ましく、また特に特定の色に
こだわるものではない。
【0020】さらに、ビーディング支持面に模様を形成
するものにおいては、その模様は目視で種類を識別でき
るものであればよく、当該模様は色,形状、あるいはそ
の組合せ等の目視で認識可能なものであればどのような
ものであってもよい。
【0021】
【作用】上記の構成により、電極素子支持棹の電極支持
面を電子銃の種類に係わらずに顔料の無いマルチフォー
ムガラスの体色(一般には白色)、もしくは顔料の比較
的少ない色に統一することにより、バーナによる加熱条
件は常に一定とすることができ、精度の高い電子銃構体
を安定して製造することができる。
【0022】また、これと反対のビーディング支持面を
電子銃の種類ごとに上記取付け面と異なる種々の色をも
つものとすることにより、組立て後の電子銃の識別が可
能となる。さらに、ビーディング支持面に電極素子支持
面と同一の色、あるいは他の色、もしくは形状により適
宜の模様等を作ることにより、この模様によって組立て
後の電子銃の識別が可能となる。
【0023】これにより、マルチフォームガラスの混入
する顔料の種類,量を減らして電極支持棹のコストを減
らすことができ、電極素子支持棹のクラック発生を回避
した優れた陰極線管用電子銃構体を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明による陰極線管用電子銃構体
の1実施例の説明図であって、(a)は電極素子支持棹
への電極素子の固定状態を説明する部分断面図、(b)
は電極素子支持棹のビーディング支持面を示す(a)の
矢印A−A方向からみた側面図である。
【0025】同図に示した陰極線管用電子銃構体は、前
記従来技術で説明した電子銃と同様の電極構成を有し、
10は陰極、11は第1格子電極(制御グリツド電
極)、12は第2格子電極(遮蔽グリッド電極)、13
は第3格子電極(第1加速,集束電極)、14は第4格
子電極(第2加速,集束電極)、15はシールドカップ
電極、16はガラスステム、17は金属リボン、18は
ピン、19はベース、20,21は電極素子支持棹であ
る。
【0026】ネック内に中心を一致させて組み込まれた
インライン形のビード付けされた電子銃構体は、2本の
マルチフォームガラスからなる電極素子支持棹20,2
1を用いて陰極10,第1格子〜第4格子電極、および
ヒータ等をビーディングによりビード付けして固定され
ている。これらの電極素子は、実質的に等しい間隔で横
に並べて配置された3本の電子ビームを共通平面上に発
射する3つの電子銃素子を構成し、一対の電極素子支持
棹20,21に沿って管軸方向に所定の間隔を置いて陰
極10,第1格子電極〜第4格子電極の順で配置されて
いる。
【0027】陰極10,各電極素子11〜14には、陰
極およびそれぞれの電極素子と一体的に形成された支持
タブ101,102、111,112、121,12
2、131,132、141,142を備えており、こ
れらの電極素子がその支持タブを介してマルチフォーム
ガラスの電極素子支持棹に埋設される一部には、成形突
出部、あるいは当該電極素子支持棹内に上記タブを堅固
に固定するためにその端部に形成された鉤状部を持って
いる。
【0028】マルチフォームガラスからなる電極素子支
持棹20,21は、無色すなわちマルチフォームガラス
素材色(白色)または顔料で着色したマルチフォームガ
ラス粉末をプレス型に埋め込んでプレス成形後、これを
焼成することにより材料の脱ガスと寸法の固定および強
化してなる。図2は本発明による陰極線管用電子銃構体
に用いる電極素子支持棹の種々の構成例(イ)〜(ホ)
の説明図であって、(a)はビーディング支持面を示す
平面図、(b)は(a)を矢印方向にみた端面図であ
る。
【0029】同図において、20は電極素子支持棹、2
01は電極素子固定面、202はビーディング支持面、
203〜207は着色部または模様部である。なお、一
対の電極支持棹20,21は同一構造であるので、ここ
では一方の電極素子支持棹20についてのみ説明する。
電極素子支持棹20は、前記従来技術での説明と同様
に、電子銃構体を構成する電極素子等を固定する電極素
子固定面201と、その反対側面であるビーディング支
持面202を有した略々棒状体をなし、マルチフォーム
ガラス、あるいは顔料を混入したマルチフォームガラス
から構成されており、溶融ガラスの粉末をモールドしプ
レスすることによって所定の形状に成形され、その後、
これを焼成して機械的強度を付与し、その寸法を一定化
すると共に該マルチフォームガラスに内包された揮発性
物質を除去する工程を経て制作される。
【0030】同図の(イ)に示した電極素子支持棹20
は、電極支持面201側はマルチフォームガラス層で、
そのビーディング支持面202側は所定色の顔料を混入
した一様の色のマルチフォームガラス層203で構成し
た2層構造としたものである。同図では、顔料を混入し
たマルチフォームガラス203の層が当該電極素子支持
棹20の略々半分の厚さで形成されたごとく示してある
が、このマルチフォームガラス203の層は、ビーディ
ング支持面の表層にのみ形成してもよいものである。
【0031】この構造の電極素子支持棹20によれば、
そのビーディング支持面202側のマルチフォームガラ
ス203の色を電子銃の種類に対応した適宜の色に選定
することにより、電極素子支持面201の色は電子銃の
種類にかかわらずに同一であることで、ビーディング作
業時の加熱条件を一定とすることができると共に、組み
立て後の電子銃の種類をそのビーディング支持面202
の色で識別できる。
【0032】(ロ)に示した電極素子支持棹20は、電
極支持面201側はマルチフォームガラス層で、そのビ
ーディング支持面202側の一部に所定色の顔料を混入
したマルチフォームガラス204の層を部分的に配置し
た構造としたものである。同図でも、顔料を混入したマ
ルチフォームガラス204の層が当該電極素子支持棹2
0の略々半分の厚さで形成されたごとく示してあるが、
このマルチフォームガラス204の層は、ビーディング
支持面の表層にのみ形成してもよいものである。また、
このマルチフォームガラス204の層の幅は任意であ
り、図示したように1箇所に限るものではなく、2以上
の複数箇所に配置することができ、さらに2以上のマル
チフォームガラス204の層の数あるいは色もしくはそ
の両者を異ならせて複数の電子銃の種類を識別するよう
にしてもよいものである。
【0033】この構造の電極素子支持棹20によれば、
そのビーディング支持面202側の一部に配置したマル
チフォームガラス204の層の色あるいは数を電子銃の
種類に対応して設定することにより、電極素子支持面2
01の色は電子銃の種類にかかわらずに同一であること
で、ビーディング作業時の加熱条件を一定とすることが
できると共に、組み立て後の電子銃の種類をそのビーデ
ィング支持面202の色(あるいは色の組合せ、もしく
はマルチフォームガラス204の層の数)で識別でき
る。
【0034】(ハ)は上記で説明した(ロ)のマルチフ
ォームガラスの層を当該電極素子支持棹の長手方向に対
して傾斜させて形成したマルチフォームガラス205の
層を設けたものであり、その効果は(ロ)と同一であ
る。(ニ)に示した電極素子支持棹20は、電極支持面
201側はマルチフォームガラス層で、そのビーディン
グ支持面202側の一部に所定色の顔料を混入したマル
チフォームガラス206をドット状に配置した構造とし
たものである。
【0035】同図では、顔料を混入したマルチフォーム
ガラス206が当該電極素子支持棹20の略々半分の厚
さまで形成されたごとく示してあるが、このマルチフォ
ームガラス206は、ビーディング支持面の表層にのみ
形成してもよいものである。また、このマルチフォーム
ガラス206の大きさおよび形状は任意であり、図示し
たようにドット状の1個に限るものではなく、2以上の
ドットあるいは他の形状のものとの組合せを複数箇配置
することができ、さらに2以上のマルチフォームガラス
206の数,形状あるいは色もしくはそれらを異ならせ
て複数の電子銃の種類を識別するようにしてもよいもの
である。
【0036】この構造の電極素子支持棹20によれば、
そのビーディング支持面202側の一部に配置したマル
チフォームガラス206の色あるいは数もしくは形状を
電子銃の種類に対応して組合せ設定することにより、電
極素子支持面201の色は電子銃の種類にかかわらずに
同一であることで、ビーディング作業時の加熱条件を一
定とすることができると共に、組み立て後の電子銃構体
の種類を識別できる。
【0037】(ホ)に示した電極素子支持棹20は、電
極支持面201側はマルチフォームガラス層で、そのビ
ーディング支持面202側の一部に所定色の顔料を混入
したマルチフォームガラス207を当該電極素子支持棹
の長手方向にライン状に配置した構造としたものであ
る。同図では、顔料を混入したマルチフォームガラス2
07が当該電極素子支持棹20に埋め込んで形成された
ごとく示してあるが、このマルチフォームガラス207
は、ビーディング支持面202の表層にのみ形成しても
よいものである。また、このマルチフォームガラス20
7の幅および長さあるいは数は任意であり、図示したよ
うに電極素子支持棹の長手方向全長さに1本配置したも
のに限らず、2本以上を配置することができ、さらに2
本以上のマルチフォームガラス207の数,あるいは色
もしくはそれらを異ならせて複数の電子銃の種類を識別
するようにしてもよいものである。
【0038】この構造の電極素子支持棹20によれば、
そのビーディング支持面202側の一部に配置したマル
チフォームガラス207の色あるいは数を電子銃の種類
に対応して組合せ設定することにより、電極素子支持面
201の色は電子銃の種類にかかわらずに同一であるこ
とで、ビーディング作業時の加熱条件を一定とすること
ができると共に、組み立て後の電子銃の種類を識別でき
る。
【0039】なお、以上の各具体例において、その電極
素子固定面201を構成するマルチフォームガラスは、
そのマルチフォームガラス素材のみに限らず、適宜の顔
料を混入しビーディング支持面202と異なる色に着色
したものとしてもよい。このように、本実施例による電
極素子支持棹によれば、電極素子固定面201を常に同
一の色とすることにより、マルチフォームガラス支持棹
の熱の輻射率が同一となり、バーナによる加熱条件は常
に一定とすることができ、精度の高い電子銃構体を安定
して製造することができる。
【0040】さらに、ビーディング支持面に電子銃の種
類に対応した色または模様を付与したことで製作した電
子銃、およびこの電子銃を収容した陰極線管の識別が容
易となる。上記実施例において説明した電子銃は、第1
格子電極〜第4格子電極からなる形式であるが、本発明
はこの形式に限らず、既存の各形式の電子銃に適用でき
ることは言うまでもなく、また電極素子支持棹の形状も
上記で説明した棒状のものに限らず、二股形状やその他
の形状を有するものにも適用できるものである。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電極素子支持棹の電極素子支持面を電子銃の種類に係わ
らずに顔料の無いマルチフォームガラスの体色(一般に
は白色)、もしくは顔料の比較的少ない色に統一するこ
とにより、バーナによる加熱条件は常に一定とすること
ができ、ビーディング作業における電子銃の種類ごとの
加熱条件を特に変更することなく、また加熱によるマル
チフォームガラスからの発泡によるクラック発生のない
電極素子支持棹を備えた陰極線管用電子銃を提供するこ
とができ、精度の高い電子銃構体を安定して製造するこ
とができる。
【0042】また、ビーディング支持面を電子銃の種類
ごとに上記電極素子固定面と異なる種々の色あるいは模
様をもつものとすることにより、組立て後の電子銃の識
別が容易となる。これにより、マルチフォームガラスの
混入する顔料の種類を減らしてコストを低減でき、ま
た、ビーディング後の電極素子支持棹のクラック発生を
回避し、電極支持棹のコストを減らすことができる等、
従来技術の欠点を解消して優れた機能の陰極線管用電子
銃を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による陰極線管用電子銃構体の1実施例
の説明図であって、(a)は電極素子支持棹への電極素
子の固定状態を説明する部分断面図、(b)は電極素子
支持棹のビーディング支持面を示す(a)の矢印A−A
方向からみた側面図である。
【図2】本発明による陰極線管用電子銃構体に用いる電
極素子支持棹の種々の構成例(イ)〜(ホ)の説明図で
あって(a)はビーディング支持面を示す平面図、
(b)は(a)を矢印方向にみた端面図である。
【図3】陰極線管の一例の構造を説明するカラー陰極線
管の断面模式図である。
【図4】従来技術による陰極線管用電子銃構体の説明図
であって、(a)は電極素子支持棹への電極素子の固定
状態を説明する部分断面図、(b)は電極素子支持棹の
ビーディング支持面を示す(a)の矢印A−A方向から
みた側面図である。
【図5】電極素子支持棹の一例を説明する(a)平面
図、(b)端面図である。
【符号の説明】
10 陰極 11 第1格子電極(制御グリツド電極) 12 第2格子電極(遮蔽グリッド電極) 13 第3格子電極(第1加速,集束電極) 14 第4格子電極(第2加速,集束電極) 15 シールドカップ電極 16 ガラスステム 17 金属リボン 18 ピン 19 ベース 20,21 電極素子支持棹 201 電極素子支持面 202 ビーディング支持面 203,204,205,206,207 着色部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一対の電気絶縁性電極支持棹の
    長手方向に所定の間隔をおいて複数の電極素子を固定し
    てなる陰極線管用電子銃構体において、 前記電気絶縁性電極支持棹の電極素子固定面と反対側の
    ビーディング支持面の少なくとも表面に、前記電極素子
    固定側面の色と異なる色の着色部を有することを特徴と
    する陰極線管用電子銃構体。
  2. 【請求項2】少なくとも一対の電気絶縁性電極支持棹の
    長手方向に所定の間隔をおいて複数の電極素子を固定し
    てなる陰極線管用電子銃構体において、 前記電気絶縁性電極支持棹の電極素子固定面と反対側の
    ビーディング支持面の少なくとも表面に、前記電子銃の
    種類ごとに異なる模様を有することを特徴とする陰極線
    管用電子銃構体。
JP13046992A 1992-05-22 1992-05-22 陰極線管用電子銃構体 Pending JPH05325821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13046992A JPH05325821A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 陰極線管用電子銃構体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13046992A JPH05325821A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 陰極線管用電子銃構体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05325821A true JPH05325821A (ja) 1993-12-10

Family

ID=15034990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13046992A Pending JPH05325821A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 陰極線管用電子銃構体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05325821A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3928785A (en) Single gun, multi-screen, multi-beam, multi-color cathode ray tube
US2761990A (en) Color television image reproducer
US2905845A (en) Full vision cathode ray tubes
EP0019975B1 (en) Colour display tube
JPS6244448Y2 (ja)
US4478589A (en) Method of shadow mask manufacture
US4392914A (en) Method for manufacturing mask for color CRT
US4482334A (en) Method for making CRT shadow masks
JPH05325821A (ja) 陰極線管用電子銃構体
EP0081329B1 (en) Method of making a two mask structure for cathode ray tube
US6781297B2 (en) Method and apparatus for maintaining mask strand spatial uniformity
JPH03171534A (ja) カラー映像管
JPH0343740B2 (ja)
EP0143669B1 (en) Image display apparatus
CN1316540C (zh) 具有聚焦荫罩和带有改进边界框的支撑框架组件的阴级射线管
KR200153641Y1 (ko) 칼라 음극선관의 비이딩 지그
US5341064A (en) Cathode assembly of an electron gun for a color cathode ray tube
KR200160917Y1 (ko) 컬러 음극선관용 전자총
US6239544B1 (en) Flat-type image display apparatus with insulating positioning members
KR100213177B1 (ko) 음극구조체 및 이를 이용한 음극선관용 전자총
KR20010099615A (ko) 전자총 제조 방법, 전자총, 상기 전자총을 구비한디스플레이 디바이스 및 상기 전자총에 이용되는 서브어셈블리
KR970000550B1 (ko) 컬러 수상관용 전자총
JPH06139953A (ja) 陰極線管
JPH103863A (ja) 陰極線管用電子銃とその製造方法
JP2964939B2 (ja) カラー陰極線管