JPH05325641A - マイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ製造のための誘電体磁器組成物及びその製法並びに該誘電体磁器組成物を用いて得られるマイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ及びそれらの製造方法 - Google Patents

マイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ製造のための誘電体磁器組成物及びその製法並びに該誘電体磁器組成物を用いて得られるマイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ及びそれらの製造方法

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JPH05325641A
JPH05325641A JP4312970A JP31297092A JPH05325641A JP H05325641 A JPH05325641 A JP H05325641A JP 4312970 A JP4312970 A JP 4312970A JP 31297092 A JP31297092 A JP 31297092A JP H05325641 A JPH05325641 A JP H05325641A
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達美 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比誘電率、無負荷Q並びに共振周波数の温度
係数等の特性において優れた特徴を発揮する誘電体磁器
にて構成されるマイクロ波用誘電体共振器/フィルタを
与える低温焼成用誘電体磁器組成物を提供する。 【構成】 一般式:(1−a−b)BaO・aSrO・
bCaO・x〔(1−c)TiO2 ・cZrO2 〕・y
ZnO(0≦a+b≦0.4,0≦c≦0.2、3.1
≦x≦5.4、0≦y≦2.9)にて表わされる組成物
を主成分とし、該主成分組成物の100重量部に対し
て、副成分として、少なくともB2 3 粉末またはB2
3 をガラス成分の一つとして含むガラス粉末を、B2
3 に換算して0.1〜7.5重量部の割合において配
合せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、マイクロ波用誘電体共振器若し
くはフィルタ製造のための誘電体磁器組成物及びその製
造法に係り、特にトリプレート構造のストリップライン
型フィルタ等の、内層導体を有するマイクロ波用誘電体
共振器を有利に製造するために好適に用いられる、低温
焼成の可能な誘電体磁器組成物及びそれを製造する方法
に関するものである。また、本発明は、そのような誘電
体磁器組成物を用いて得られるマイクロ波用誘電体共振
器または該共振器の複数にて構成されるマイクロ波用誘
電体フィルタ、更にはそれら誘電体共振器若しくは誘電
体フィルタを有利に製造する方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】今日、携帯電話や自動車用電話等では、高
誘電率磁器組成物を使用した同軸型誘電体フィルタが広
く用いられているが、かかる同軸型誘電体フィルタは、
筒型状の誘電体ブロックの内周面と外周面に、それぞ
れ、内部導体と外部導体とが設けられてなる同軸型の共
振器を複数個結合して、構成されてなるものであるとこ
ろから、その小型化には限度があり、そのために誘電体
内に導体を内装してなるトリプレート構造のストリップ
ライン型のものが検討されている。このストリップライ
ン型フィルタにあっては、板状の誘電体内に導体が所定
パターンで配列されて、一体的に設けられ、複数の共振
器を構成せしめた構造であるところから、フィルタの高
さ(厚さ)を低くすることが出来、以てその小型化が可
能となるのである。
【0003】而して、かかるストリップライン型フィル
タの如き、内層導体を有する誘電体フィルタを作製する
に際しては、内層導体と誘電体磁器組成物の同時焼成が
必要となるが、従来からの誘電体磁器組成物は、その焼
成温度が1300〜1500℃と、著しく高いものであ
るところから、内層導体として使用可能な導体材料に制
約を受け、導通抵抗の低いCu系材料、更にはAg系材
料を用いることは困難であった。例えば、内層導体とし
てCu系合金やAg系合金を使用するには、誘電体磁器
組成物の焼成温度は1100℃以下とする必要があり、
またAg−Pd系合金又はAg−Pt系合金を使用する
には、誘電体磁器組成物の焼成温度は1000℃以下と
する必要があり、特に導通抵抗の低いAgを単体にて使
用するには、誘電体磁器組成物の焼成温度は、Agの融
点:962℃以下の900℃前後とする必要がある。こ
のため、そのような低い焼成温度で焼結可能であり、且
つ高周波特性に優れた誘電体磁器組成物が必要とされて
いるのである。
【0004】一方、従来から、誘電体磁器組成物に関し
ては、種々なる組成のものが提案されており、中でも、
BaO−TiO2 系組成のマイクロ波用誘電体磁器組成
物は、比誘電率が30〜40程度と高く、また無負荷Q
も高くて、共振周波数の温度係数も小さい材料として知
られている。例えば、特公昭58−20905号公報に
おいては、Ba2 Ti920組成のBaO−TiO2
の誘電体磁器の製造について、詳細な説明が為されてい
るが、そこでは、1300〜1400℃と高い焼成温度
が採用されており、このため、上述の低温焼成の要請に
充分応えられ得るものではなかったのである。
【0005】また、特開昭57−69607号公報、特
開昭58−73908号公報、特開昭60−25700
8号公報等には、かかるBaO−TiO2 系組成の誘電
体磁器組成物に、更にZnO若しくはSnO2 を加えた
り、或いはZnOとZrO2を加える等して、誘電体磁
器特性の改善を図ることが明らかにされているが、それ
らの誘電体磁器組成物の焼成にあっても、その焼成温度
は1200〜1400℃と高いものであった。
【0006】さらに、特公昭55−22012号公報に
は、TiO2 −SnO2 −BaO系組成の誘電体粉末
に、ホウケイ酸鉛バリウムガラスやホウケイ酸鉛系ガラ
ス等のガラスフリットを配合して、950℃で焼成する
ことにより、温度補償用厚膜コンデンサを作製した例が
明らかにされているが、それは、あくまでも、厚膜コン
デンサを対象とするものであるところから、そのような
誘電体磁器組成物を用いて、マイクロ波用の誘電体共振
器や誘電体フィルタを作製すると、無負荷Q特性が悪
く、また共振周波数の温度係数が大きくなり、共振器や
フィルタとしての機能を充分に発揮し得るものではなか
った。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、比誘電率、無負荷Q並びに共振周波数の温度係数等
の特性において優れた特徴を発揮する誘電体磁器を与え
る、1100℃以下の焼成温度で、好ましくは1000
℃以下、より好ましくは900℃前後の焼成温度で焼結
が可能であるマイクロ波用誘電体共振器若しくはフィル
タ製造のための誘電体磁器組成物及びその有利な製造法
を提供することにある。また、本発明の他の課題とする
ところは、そのような誘電体磁器組成物を用いて得られ
るマイクロ波用誘電体共振器若しくは該共振器の複数か
ら構成されるマイクロ波用誘電体フィルター、更にはそ
れら誘電体共振器若しくは誘電体フィルタの有利な製造
手法を提供することにある。
【0008】そして、このような課題を解決するため
に、本発明者等が種々検討を重ねた結果、BaO−Ti
2 系、BaO−TiO2 −ZnO系、BaO−TiO
2 −ZrO2 系、BaO−TiO2 −ZrO2 −ZnO
系、BaO−SrO/CaO−TiO2 系、BaO−S
rO/CaO−TiO2 −ZnO系、BaO−SrO/
CaO−TiO2 −ZrO2 系、或いはBaO−SrO
/CaO−TiO2 −ZrO2 −ZnO系等の誘電体磁
器組成物に対して、B2 3 またはB2 3 をガラス成
分の一つとして含むガラスの所定量を含有せしめること
により、その優れた特性を確保しつつ、その焼成温度を
効果的に低下せしめ得る事実を見い出したのである。
【0009】
【解決手段】すなわち、本発明は、かくの如き知見に基
づいて完成されたものであって、その特徴とするところ
は、一般式:(1−a−b)BaO・aSrO・bCa
O・x〔(1−c)TiO2 ・cZrO2 〕・yZnO
(但し、3.1≦x≦5.4,0≦y≦2.9,0≦a
+b≦0.4,0≦c≦0.2)にて表わされる、酸化
バリウムと酸化チタン、またはそれらと、酸化ストロン
チウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、及び酸化
亜鉛のうちの少なくとも1種とからなる組成物を主成分
とし、該主成分組成物の100重量部に対して、副成分
として、少なくともB2 3 またはB2 3 をガラス成
分の一つとして含むガラスを、B2 3に換算して0.
1〜7.5重量部の割合において配合せしめてなる、マ
イクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ製造のための
誘電体磁器組成物にある。
【0010】なお、本発明にあっては、このようなマイ
クロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ製造のための誘
電体磁器組成物を製造するに際して、前記主成分組成物
を与える原料組成物を予め仮焼しておき、次いで、その
得られた仮焼物を微粉砕した後、その粉砕物に、前記副
成分たるB2 3 またはB2 3 をガラス成分の一つと
して含むガラスを少なくとも配合し、混合せしめて、目
的とする誘電体磁器組成物とする手法が、有利に採用さ
れることとなる。
【0011】また、本発明は、誘電体磁器と、該誘電体
磁器と同時焼成することにより該誘電体磁器内に形成さ
れた導体パターンを有するマイクロ波用誘電体共振器若
しくは該共振器よりなるマイクロ波用誘電体フィルタに
おいて、該誘電体磁器を、上述の如き誘電体磁器組成
物、即ち前記請求項1に記載の誘電体磁器組成物を焼成
して得られる誘電体磁器にて構成する一方、前記導体パ
ターンを、Ag若しくはCu単体またはAg若しくはC
uを主成分とする合金材料にて形成したことを特徴とす
るマイクロ波用誘電体共振器若しくは該共振器よりなる
マイクロ波用誘電体フィルタをも、その要旨とするもの
である。
【0012】さらに、本発明は、誘電体磁器と、該誘電
体磁器内に設けられた導体パターンとを有するマイクロ
波用誘電体共振器若しくは該共振器よりなるマイクロ波
用誘電体フィルタを製造するに際して、前記誘電体磁器
を与える、前記請求項1に記載の誘電体磁器組成物より
なる成形体若しくはその仮焼物に、前記導体パターンを
与える、Ag単体若しくはCu単体またはAg若しくは
Cuを主成分とする合金材料にて形成される導体層を設
け、それを同時焼成せしめることを特徴とするマイクロ
波用誘電体共振器若しくは該共振器よりなるマイクロ波
用誘電体フィルタの製造方法をも、その要旨とするもの
である。
【0013】
【具体的構成】ところで、かかる誘電体磁器組成物にお
いて、その主成分組成物は、BaO(酸化バリウム)並
びにTiO2 (酸化チタン)、またはそれらBaO並び
にTiO2 と共に、SrO(酸化ストロンチウム)、C
aO(酸化カルシウム)、ZrO2 (酸化ジルコニウ
ム)、及びZnO(酸化亜鉛)のうちの少なくとも1種
とから構成されるものであるが、そこで、(1−a−
b)BaO・aSrO・bCaOは、BaOの一部をS
rO及びCaOのうちの少なくとも一方にて置換してい
ることを意味している。このように、BaOの一部をS
rO及び/又はCaOで置換することにより、比誘電率
を大きくすることが出来るのである。また、共振周波数
の温度係数(τf)を正の方向に変化させることが出来
るため、ZnOまたはZrO2 を含む組成系では、かか
る温度係数(τf)の補正にも効果がある。更に、焼結
性の改善効果もある。しかし、その置換割合(a+b)
が0.4を越えると、共振周波数の温度係数が正の側に
大きくなり、実用範囲外となる。また、無負荷Q値も低
下させるという問題も惹起する。無負荷Q値を大きく維
持することが出来、且つ比誘電率を向上させ得る、より
望ましい範囲は、0.05≦a+b≦0.2である。
【0014】また、本発明において、TiO2 または
〔(1−c)TiO2 ・cZrO2 〕は、(1−a−
b)BaO・aSrO・bCaOの合計量(1モルとな
る)に対するモル割合において、3.1〜5.4モルの
割合となるように(3.1≦x≦5.4)、好ましくは
3.5〜5.0モルの割合となるように含有せしめられ
る必要がある。けだし、TiO2 または〔(1−c)T
iO2 ・cZrO2 〕が、5.4モルよりも多過ぎると
(5.4<x)、共振周波数の温度係数(τf)が大き
くなってしまい、実用範囲外となるのであり、一方3.
1モルよりも少な過ぎると(x<3.1)、無負荷Q値
が極端に低下する問題があるからである。なお、無負荷
Q値を高く維持するには、3.8≦x≦4.2が、特に
望ましい。このように、TiO2 の一部をZrO2 で置
換することにより、共振周波数の温度係数をマイナスの
方向に変化させることが出来るが、その置換割合(c)
が0.2を越えると、無負荷Q値或いは比誘電率を低下
させることになる。この置換により、焼結性の改善効果
が奏され、またその微量置換(≦0.10)は比誘電率
を向上させる効果もある。
【0015】さらに、かかる主成分組成物が、BaO及
びTiO2 、またはそれらBaO,TiO2 と、Sr
O,CaO及びZrO2 のうちの少なくとも1種と共
に、ZnOにて構成される場合にあっては、かかるZn
Oの割合(y)としては、モル割合において、2.9モ
ル以下(y≦2.9)とされなければならない。なお、
ZnOが2.9モルよりも多過ぎると(2.9<y)、
共振周波数の温度係数が負の方に(マイナスの方に)大
きくなり過ぎてしまう問題を生じる。そして、本発明で
は、TiO2 (x)とZnO(y)の割合を種々変える
ことにより、共振周波数の温度係数を効果的に調節する
ことが出来るのであり、特にZnO(y)の割合を大き
くすれば、かかる温度係数をマイナスの方向に変化させ
ることが可能となる。
【0016】本発明は、上記の如き割合において、酸化
バリウム及び酸化チタン、またはそれらに、酸化ストロ
ンチウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、及び/
又は酸化亜鉛を組み合わせて、構成される磁器組成物を
主成分とするものであって、このような主成分組成物に
対して、後述の如く、所定の副成分を配合含有せしめる
ようにしたものであるが、また、そのような主成分磁器
組成物に対して、無負荷Qの向上や共振周波数の温度係
数を補正する等の目的で、酸化アルミニウム、酸化タン
グステン、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化マンガン、酸化
クロム等の金属酸化物を添加したりすることも可能であ
る。
【0017】また、本発明における副成分を構成する必
須成分たるB2 3 は、上記主成分磁器組成物を低温焼
成、即ち1100℃以下の焼成温度で、好ましくは10
00℃以下、更にはAgの融点:962℃以下、望まし
くは950℃以下で、焼成するのに効果的な成分であ
る。このB2 3 成分の添加の方法としては、B2 3
を単独成分として、換言すればB2 3 粉末として添加
することが出来る他、ZnOやSiO2 、Bi2 3
のその他の添加成分と共に、同時添加することが出来
る。特に、ZnOを同時添加することにより、高い無負
荷Q値を保ったまま比誘電率を向上させる効果があり、
またSiO2 、Bi2 3 の添加は、焼結性を向上せし
める効果がある。なお、この同時添加方式には、それぞ
れの成分の粉末を同時に添加する方法の他に、後述の如
く、それら成分をガラス化して添加する方法がある。
【0018】特に、B2 3 成分は単独では吸水し易
く、添加後の原料の保存性に問題を生じるところから、
2 3 をガラス成分の1つとして含むガラスにして、
添加することが望ましく、このガラス化によって、その
ような問題の解決を図ることができる。また、B2 3
の吸水によって、原料をグリーンシートにする際、スラ
リーの状態が悪くなり、よいテープが得られなくなる問
題を内在しているが、この問題も、B2 3 のガラス化
によって有利に解消され得るのである。なお、このB2
3 を含むガラスは多数知られており、例えば、ZnO
−SiO2 −B23 ガラスや、SiO2 −B2 3
ガラス、Bi2 3 −ZnO−B2 3 系ガラス等を挙
げることが出来、本発明では、それらガラスの何れをも
有利に用いることが出来る。
【0019】ところで、このようなB2 3 成分を必須
成分とする副成分は、前記した主成分磁器組成物たる仮
焼物に対して、添加せしめられる他、そのような仮焼物
を得るための仮焼操作に先立って、かかる主成分磁器組
成物を与える原料組成物に対して添加せしめられること
となるが、前者の添加方式、即ち主成分磁器組成物を与
える原料組成物を仮焼して得られた仮焼物に対して、上
記の副成分を添加せしめる方式の方が、誘電体磁器特性
において、より一層優れたものとなるところから、本発
明にあっては、前者の方式の採用が推奨される。
【0020】さらに、そのような副成分の添加量として
は、上記の何れの添加方式にあっても、主成分磁器組成
物の100重量部に対して、一般に、B2 3 に換算し
て、それが0.1〜7.5重量部の割合となるように添
加せしめられることとなる。B2 3 として0.1重量
部よりも少なくなるような、かかる副成分の添加量が少
ないと、B2 3 の添加効果を充分に発揮し得ず、焼結
性が低下するからであり、また7.5重量部を越えるよ
うな大きな割合で添加されると、マイクロ波領域での無
負荷Q特性が悪化するようになるからである。なお、望
ましくは、B23 は0.1〜6.0重量部の割合とな
るように添加せしめられる。
【0021】このように、本発明は、所定の主成分磁器
組成物に対してB2 3 成分を副成分として添加配合せ
しめるものであるが、また本発明にあっては、望ましく
は、主成分磁器組成物を与える原料組成物を900℃以
上の温度で仮焼せしめ、更にその得られた仮焼物を、平
均粒子径が0.8μm以下、好ましくは0.7μm以下
となるように、微粉砕されることとなる。
【0022】すなわち、前述した主成分磁器組成物を与
える原料組成物を900℃以上、好適には1000℃以
上の温度で仮焼せしめ、それによって得られた仮焼物
(主成分磁器組成物)を充分に結晶化することにより、
低温焼成であっても、比誘電率や無負荷Q特性等の誘電
体磁器特性において、その向上が有利に図られ得て、以
て充分な特性の誘電体磁器が得られるようになるのであ
る。しかしながら、仮焼温度が1350℃を越えるよう
になると、仮焼後に仮焼物の硬化が著しく、取り扱い上
において問題を生じるので、好ましくは1000〜13
00℃の仮焼温度が有利に採用されることとなる。
【0023】また、このようにして仮焼して得られた仮
焼物を粉砕するに際しては、その粉砕物の平均粒径が細
かくなるほど、誘電体磁器組成物の焼成温度の低下が促
進せしめられ、比誘電率及び無負荷Qを向上せしめるこ
とが可能となる。従って、本発明にあっては、0.8μ
m以下、望ましくは0.7μm以下の平均粒径となるよ
うに、仮焼物が粉砕され、これによって低温度、特にA
gの融点:962℃以下での低温焼成が可能となったの
である。なお、この仮焼粉砕物の粒径が細かくなること
により、焼結性が向上し、副成分(B2 3 )の添加量
を減少し得るところから、焼成後の誘電体磁器のマイク
ロ波特性が向上するが、仮焼物粉砕の平均粒径が0.1
μmよりも小さくなると、得られる誘電体磁器組成物の
成形性が低下し、例えば通常のドクターブレード法等に
よるテープ成形が困難となるところから、仮焼粉砕物の
平均粒子径は0.1〜0.8μmの範囲内となるように
制御することが望ましい。なお、このような微細な粉砕
物の粒子径は、一般に、レーザー回折散乱法を用いて測
定されることとなる。
【0024】更にまた、このように微粉砕して得られた
仮焼粉砕物に対して添加せしめられる、本発明に従う副
成分たる、B2 3 粉末や、B2 3 をガラス成分の1
つとして含むガラス粉末の粒度については、仮焼物ほど
の微粉砕が施される必要はなく、2μm〜4μm程度の
平均粒子径のものであっても、問題なく使用することが
可能である。
【0025】なお、そのような副成分が、仮焼操作に先
立って、主成分磁器組成物を与える原料組成物に対し
て、添加せしめられる方式にあっては、そのような副成
分を含んだ仮焼物が微粉砕せしめられ、以て微粉末、特
に0.8μm以下の平均粒径の粉末として、本発明に従
うマイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ製造のた
めの誘電体磁器組成物を構成することとなるのである。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって何等の制約をも受
けるものでないことは言うまでもないところである。ま
た、本発明には、以下に示される実施例の他にも、本発
明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基
づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであ
ることが、理解されるべきである。
【0027】実施例 1 それぞれ高純度の酸化バリウム、酸化ストロンチウム、
酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化ジル
コニウムを用い、それら成分を、(1−a−b)BaO
・aSrO・bCaO・x〔(1−c)TiO2 ・cZ
rO2 〕・yZnOにて表わされる組成において、下記
表1に示される各種のx,y,a,b,c値を与えるよ
うに秤量して、ポリエチレン製ポットの中に、10mm
φのジルコニア玉石と共に投入せしめ、更にイオン交換
水を加えて、湿式混合せしめた。そして、その得られた
混合物(泥漿)をポットから取り出して、乾燥した後、
アルミナ製坩堝に入れ、1150℃の温度で4時間、空
気雰囲気下に仮焼を行なった。
【0028】その後、かかる仮焼物をロールクラッシャ
ーにて解砕し、24メッシュの篩を全通させた。そし
て、この粉末を、再び、ポリエチレン製ポットの中に5
mmφのジルコニア玉石と共に投入して、更にイオン交
換水を加えて、レーザー回折散乱法(マイクロトラッ
ク)を利用して測定される平均粒子径が0.4〜0.5
μmになるまで湿式粉砕を行ない、各種の仮焼粉砕物を
得た。
【0029】次いで、かくして得られた各種の仮焼粉砕
物の100重量部と、副成分としての酸化ホウ素粉末の
表1に示される所定重量部とを、アルミナ玉石と共に、
ポリエチレン製ポットの中に投入し、イオン交換水を加
えて湿式混合せしめた。その際、プレス成形用バインダ
として、PVAを、粉末に対して1重量%加えた。得ら
れた泥漿を乾燥した後、目開き355μmの篩を通し
て、造粒した。なお、表1のNo4及びNo5の実験に
おいては、酸化ホウ素粉末と共に、酸化亜鉛粉末を表1
に示される量において配合した。また、表1のNo6の
実験においては、酸化ホウ素粉末は、仮焼に先立って、
主成分組成物に配合され、1100℃で仮焼された後、
他の実験と同様に微粉砕、造粒された。
【0030】かくして得られた造粒粉体を、プレス成形
機を用いて面圧:1ton/cm2にて成形し、20m
mφ×15mmt の大きさの円盤状の試験片を得た。そ
して、この得られた試験片を、空気中において、900
℃の温度で2時間、焼成することにより、各種の誘電体
磁器サンプルを作製した。更に、この焼成して得られた
サンプルを16mmφ×8mmt の大きさの円盤状に研
磨し、それぞれ、その誘電体特性を測定した。なお、比
誘電率(εr)と無負荷Qは、平行導体板型誘電体共振
器法によって測定し、また共振周波数の温度係数(τ
f)は、−25℃〜+75℃の範囲で測定した。測定周
波数は、3〜5GHzであった。得られた結果を下記表
1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】かかる表1において、No1〜3及び7〜
11の結果より明らかな如く、酸化ホウ素を、副成分と
して、配合することによって、900℃の温度での焼結
が可能になる。しかし、その配合量が多過ぎると、No
11のように、共振周波数の温度係数が大きくなり、ま
た無負荷Qを低下してしまうのである。また、酸化亜鉛
を酸化ホウ素と同時に配合することによって(No4、
5)、無負荷Qを向上させることができる。更に、主成
分組成物の混合物に酸化ホウ素を配合して、同時に仮焼
したNo6の結果より、仮焼粉砕に配合する場合と比較
すると、無負荷Qが小さくなるものの、充分利用価値の
ある特性が得られることは、明らかである。
【0033】実施例 2 それぞれ高純度の酸化バリウムまたは炭酸バリウム、酸
化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化
亜鉛、及び酸化ジルコニウムを用い、それら成分を、
(1−a−b)BaO・aSrO・bCaO・x〔(1
−c)TiO2・cZrO2 〕・yZnOにて表わされ
る組成において、下記表4〜6に示される各種のx,
y,a,b,c値を与えるように秤量して、ポリエチレ
ン製ポットの中に、10mmφのジルコニア玉石と共に
投入せしめ、更にイオン交換水を加えて、湿式混合せし
めた。そして、その得られた混合物(泥漿)をポットか
ら取り出して、乾燥した後、アルミナ製坩堝に入れ、1
150℃〜1250℃の温度で、4時間、空気雰囲気下
に仮焼を行なった。
【0034】その後、かかる仮焼物をロールクラッシャ
ーにて解砕し、24メッシュの篩を全通させた。そし
て、この粉末を、再び、ポリエチレン製ポットの中に5
mmφのジルコニア玉石と共に投入して、更にイオン交
換水を加えて、レーザー回折散乱法(マイクロトラッ
ク)を利用して測定される平均粒子径が0.4〜1.0
μmになるまで湿式粉砕を行ない、各種の仮焼粉砕物を
得た。
【0035】一方、高純度の酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸
化珪素、酸化ビスマスを用い、それらを下記表2に示さ
れる比率となるようにそれぞれ秤量し、そしてポリエチ
レン製ポットの中に10mmφのアルミナ製玉石と共に
投入して、乾式にて混合せしめた。その後、その得られ
た混合物をシャモット坩堝の中で1100℃〜1250
℃の温度下に20分間、加熱融解させた後、水中に急冷
して、ガラス化した。得られたガラスを、アルミナ製ポ
ットの中に、アルミナ玉石と共に投入し、エタノール中
で、レーザー回折散乱法で測定した平均粒子径が2〜6
μmになるまで粉砕することにより、副成分としての各
種のガラスA〜Iを得た。
【0036】
【表2】
【0037】次いで、かくして得られた各種の仮焼粉砕
物の100重量部と、表2に示される副成分としての各
種ガラスの0〜10重量部とを用いて、実施例1と同様
にして、各種の特性評価用試験片を作製した。なお、表
5のNo52の実験においては、NoEにて示されるZ
nO−B2 3 −SiO2 系ガラスが、仮焼に先立っ
て、主成分組成物に配合され、1100℃で仮焼された
後、他の例と同様に、微粉砕、造粒された。
【0038】また、下記表3に示す組成を有するガラス
を用い、それを、前記仮焼粉砕物の100重量部に対し
て2重量部の割合で配合し、実施例1と同様にして特性
評価用の試験片を得た。
【0039】
【表3】
【0040】そして、この得られた各種の試験片を、空
気中において、870℃〜900℃の温度で2時間、焼
成することにより、各種の誘電体磁器サンプルを作製し
た。更に、この焼成して得られたサンプルについて、そ
の誘電体特性を実施例1と同様に測定し、その得られた
結果を、下記表4〜6に示した。
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】かかる表4〜表6において、No12〜1
7の結果より明らかな如く、主成分組成物中の酸化バリ
ウムに対する酸化チタンの割合について、X≦3.0ま
たはX≧5.5で、共振周波数の温度係数が大きくなっ
てしまうことが理解される。また、主成分組成物中の酸
化亜鉛の効果について検討したNo18〜22の結果よ
り、Y≧3.0で、共振周波数の温度係数が小さくなり
過ぎてしまうことは、明白である。更に、酸化バリウム
を酸化ストロンチウム、酸化カルシウムで置換した際の
特性に関するNo30〜35の評価より明らかな如く、
それら成分の置換によって、誘電率を向上させることが
できる。比較例のNo34のように、a+b>0.4で
は、共振周波数の温度係数が大きくなり過ぎてしまい、
且つ無負荷Qが小さくなってしまう問題がある。また、
No36、37の結果より、酸化チタンを酸化ジルコニ
ウムで置換した際、その置換によって、共振周波数の温
度係数を小さくすることができることが認められる。そ
して、No38〜40の結果より、酸化チタン、酸化バ
リウムの置換を同時に行った際の特性に関しては、比較
例No40のように、C>0.2では、無負荷Qが小さ
くなってしまうのである。
【0045】また、各種ZnO−B2 3 −SiO2
ガラスの効果を検討したNo23〜29、41、42、
53〜56よりは、酸化ホウ素を含有する副成分とし
て、ZnO−B2 3 −SiO2 系ガラスが有効である
ことが理解される。更にまた、SiO2 −B2 3 系ガ
ラスの効果を示すNo43、59の結果より明らかなよ
うに、酸化ホウ素を含有する副成分として、SiO2
2 3 系ガラスが有効である。副成分として、PbO
−SiO2 −B2 3 系ガラス(No50、51)、酸
化ホウ素を含有しないガラス(No49)を配合した際
の特性の評価より、比較例No49のように酸化ホウ素
を含有しないガラスは、焼成温度を低下する効果が小さ
く、副成分として有効ではないことが、認められる。ま
た、主成分組成の混合物にZnO−B2 3 −SiO2
成分を配合し同時に仮焼した。No52の結果よりは、
仮焼粉砕物に配合する場合と比較すると、無負荷Qが小
さくなるが、充分利用価値のある特性が得られることが
認められるのである。
【0046】実施例 3 実施例2においてNo.18として調製された主成分組
成物(仮焼粉砕物)並びに副成分としてのガラス粉末D
を用い、かかる主成分組成物の100重量部及び副成分
ガラスの2重量部を、ポリエチレン製ポットの中に5m
mφのジルコニア玉石と共に投入し、更にポリビニルブ
チラール、可塑剤及び解膠剤を加え、またトルエンとイ
ソプロピルアルコールの混合溶液を加えて、64時間、
湿式混合せしめた。
【0047】ついで、かかる混合物を、脱泡した後、ド
クターブレード法により厚さ:250μmのグリーンテ
ープに形成した。そして、この得られたグリーンテープ
に、印刷用Agペーストを用いて、1800MHZ 帯2
段バンドパスフィルタの導体パターンを印刷した。次い
で、この導体パターンを印刷したグリーンテープを挟み
込むように、12枚のグリーンテープを、温度:100
℃、圧力:100kgf/cm2 の条件で積層一体化し
た。そして、その積層物を切断した後、空気中におい
て、900℃の温度で、2時間焼成することにより、図
1に示されるストリップライン型フィルタを作製した。
なお、この図1に示されるストリップライン型フィルタ
において、誘電体基板16は3層構造を有し、導体との
同時焼成によって一体化せしめられるものである。そし
て、この誘電体基板16の一つの層に複数の共振用電極
12,12が内蔵され、また、それとは異なる一対の結
合用電極20,20が内蔵されている。一方、該誘電体
基板16の外表面には、略全面にアース電極14が設け
られると共に、対向する一対の側面において、該アース
電極14と非接続な状態で、一対の入出力端子18,1
8が、設けられている。そして、前記結合用電極20,
20が延長されて、その延長部分20aの端部が、誘電
体基板16の外表面にまで引き出されていることによ
り、外表面の入出力端子18と内部の結合用電極20と
が、接続せしめられているのである。
【0048】かくして得られたストリップライン型フィ
ルタについて、ネットワークアナライザーを用い、その
フィルタ特性を測定した結果、中心周波数:1800M
Z、挿入損失:2.0dBであった。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う誘電体磁器組成物は、酸化バリウム(BaO)及
び酸化チタン(TiO2 )、またはそれら成分と、酸化
ストロンチウム(SrO)、酸化カルシウム(Ca
O)、酸化ジルコニウム(ZrO2)及び酸化亜鉛(Z
nO)のうちの少なくとも1種とを主成分とし、それら
各成分がそれぞれ特定量において含有せしめられている
と共に、副成分として、B23 またはB2 3 をガラ
ス成分の一つとして含むガラスの所定量が含有せしめら
れていることにより、1100℃以下の焼成温度で、好
ましくは1000℃以下、より好ましくは900℃前後
の焼成温度で焼結が可能であり、これによって、導通抵
抗の低いAg,Cu単体やAg又はCuを主成分とする
合金材料を内層導体として有するマイクロ波用誘電体共
振器、更にはそのような共振器の複数にて構成されるス
トリップライン型フィルタ等の誘電体フィルタを、有利
に製造し得ることとなったのであり、しかも得られる誘
電体磁器は、比誘電率や無負荷Qに優れ、また共振周波
数の温度係数が小さい特徴を備えているのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3において製造されるバンドパスフィル
タの積層構造の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
12 共振用電極 14 アース電極 16 誘電体基板 18 入出力端子 20 結合用電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01P 1/203 7/08 7/10 11/00 H G (72)発明者 矢野 信介 愛知県名古屋市緑区鳴海町姥子山22の1番 地 鳴海団地89号棟301号 (54)【発明の名称】 マイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ製造のための誘電体磁器組成物及びその製法並びに 該誘電体磁器組成物を用いて得られるマイクロ波用誘電体共振器若しくはフィルタ及びそれらの 製造方法

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式:(1−a−b)BaO・aSr
    O・bCaO・x〔(1−c)TiO2 ・cZrO2
    ・yZnO(但し、3.1≦x≦5.4,0≦y≦2.
    9,0≦a+b≦0.4,0≦c≦0.2)にて表わさ
    れる、酸化バリウムと酸化チタン、またはそれらと、酸
    化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウ
    ム、及び酸化亜鉛のうちの少なくとも1種とからなる組
    成物を主成分とし、該主成分組成物の100重量部に対
    して、副成分として、少なくともB2 3 またはB2
    3 をガラス成分の一つとして含むガラスを、B2 3
    換算して0.1〜7.5重量部の割合において配合せし
    めてなることを特徴とするマイクロ波用誘電体共振器若
    しくはフィルタ製造のための誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の誘電体磁器組成物を製
    造するに際して、前記主成分組成物を与える原料組成物
    を仮焼せしめ、次いでその得られた仮焼物を微粉砕した
    後、その粉砕物に前記副成分を配合し、混合せしめるこ
    とを特徴とするマイクロ波用誘電体共振器若しくはフィ
    ルタ製造のための誘電体磁器組成物の製法。
  3. 【請求項3】 誘電体磁器と、該誘電体磁器と同時焼成
    することにより該誘電体磁器内に形成された導体パター
    ンを有するマイクロ波用誘電体共振器若しくは該共振器
    よりなるマイクロ波用誘電体フィルタにして、該誘電体
    磁器を、前記請求項1に記載の誘電体磁器組成物を焼成
    して得られる誘電体磁器にて構成する一方、前記導体パ
    ターンを、Ag若しくはCu単体またはAg若しくはC
    uを主成分とする合金材料にて形成したことを特徴とす
    るマイクロ波用誘電体共振器若しくは該共振器よりなる
    マイクロ波用誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】 誘電体磁器と、該誘電体磁器内に設けら
    れた導体パターンとを有するマイクロ波用誘電体共振器
    若しくは該共振器よりなるマイクロ波用誘電体フィルタ
    を製造するに際して、該誘電体磁器を与える、前記請求
    項1に記載の誘電体磁器組成物を用い、該誘電体磁器組
    成物の成形体若しくはその仮焼物に、前記導体パターン
    を与える、Ag若しくはCu単体またはAg若しくはC
    uを主成分とする合金材料にて形成された導体層を設
    け、それを同時焼成することを特徴とするマイクロ波用
    誘電体共振器若しくは該共振器よりなるマイクロ波用誘
    電体フィルタの製造方法。
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