JPH05325166A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH05325166A JPH05325166A JP13259892A JP13259892A JPH05325166A JP H05325166 A JPH05325166 A JP H05325166A JP 13259892 A JP13259892 A JP 13259892A JP 13259892 A JP13259892 A JP 13259892A JP H05325166 A JPH05325166 A JP H05325166A
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- JP
- Japan
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- magnetic
- recording
- recording medium
- magnetic recording
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- Pending
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気記録再生特性に優れた磁気記録媒体を提
供する。 【構成】 反磁界補正後の平均的な磁気異方性主軸が膜
面垂直方向から２０°〜４５°傾いており、かつ基板の
走行方向を含む法面内で１８０°回転させて測定したと
きの保磁力の角度依存性が双峰状であることを特徴とす
る。
供する。 【構成】 反磁界補正後の平均的な磁気異方性主軸が膜
面垂直方向から２０°〜４５°傾いており、かつ基板の
走行方向を含む法面内で１８０°回転させて測定したと
きの保磁力の角度依存性が双峰状であることを特徴とす
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜型の磁気記録媒体
に係わり、さらに詳しくはその記録再生特性を改良した
磁気記録媒体に関する。
に係わり、さらに詳しくはその記録再生特性を改良した
磁気記録媒体に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、高密度磁気記録に適した記録方式
として垂直磁気記録が注目され広く研究されている。垂
直磁気記録用の媒体としてはＣｏ−Ｃｒ系合金薄膜、Ｃ
ｏ−Ｏ系薄膜等の垂直磁化膜が種々提案されている。
として垂直磁気記録が注目され広く研究されている。垂
直磁気記録用の媒体としてはＣｏ−Ｃｒ系合金薄膜、Ｃ
ｏ−Ｏ系薄膜等の垂直磁化膜が種々提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記垂直磁化膜は、単
磁極ヘツド等を用いた理想的な垂直記録の場合には優れ
た記録再生特性を示す。しかし、一方でヘツド−記録媒
体間のスペーシング依存性が大きいという問題がある。
磁極ヘツド等を用いた理想的な垂直記録の場合には優れ
た記録再生特性を示す。しかし、一方でヘツド−記録媒
体間のスペーシング依存性が大きいという問題がある。
【０００４】特に現行のリング型磁気ヘツドを用いて記
録再生をした場合、スペーシングが大きくなるとヘツド
から発生する垂直磁界成分が急激に減少するため記録層
への磁化が困難となり、再生出力および記録密度の低下
が顕著になる。現行の記録再生装置では、耐摺動特性等
の面から大きめのスペーシングに設定する必要がある。
したがつて、記録媒体の実用化のためにはスペーシング
依存性はできるだけ小さい方が望ましい。
録再生をした場合、スペーシングが大きくなるとヘツド
から発生する垂直磁界成分が急激に減少するため記録層
への磁化が困難となり、再生出力および記録密度の低下
が顕著になる。現行の記録再生装置では、耐摺動特性等
の面から大きめのスペーシングに設定する必要がある。
したがつて、記録媒体の実用化のためにはスペーシング
依存性はできるだけ小さい方が望ましい。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決し現行のリング型磁気ヘツドでも容易に記録さ
れ、高再生出力で高い記録密度を示す磁気記録媒体を開
発することを目的として検討を進めてきた。その結果、
反磁界補正後の平均的な磁気異方性主軸を膜面垂直方向
から２０°〜４５°傾け、かつ基板の走行方向を含む法
面内で１８０°回転させて測定したときの保磁力の角度
依存性を双峰状とすることにより優れた記録再生特性が
実現できることを見出した。
点を解決し現行のリング型磁気ヘツドでも容易に記録さ
れ、高再生出力で高い記録密度を示す磁気記録媒体を開
発することを目的として検討を進めてきた。その結果、
反磁界補正後の平均的な磁気異方性主軸を膜面垂直方向
から２０°〜４５°傾け、かつ基板の走行方向を含む法
面内で１８０°回転させて測定したときの保磁力の角度
依存性を双峰状とすることにより優れた記録再生特性が
実現できることを見出した。
【０００６】
【作用】本発明の理論的な説明は未だ完全に明らかにな
つた訳ではないが、以下のような解釈が可能である。保
磁力の角度依存性は磁化反転モードの情報を含んでお
り、角度依存性が双峰状である場合には磁壁移動による
磁化反転が支配的であり、単峰状である場合には回転磁
化による磁化反転が支配的であると考えられる。回転磁
化型では膜中の個々の磁性粒子の異方性磁界が大きいた
め、ヘツド磁界の大きさが十分でない場合、磁化反転が
起きにくい。また磁性粒子の孤立性が高いため、異方性
磁界に分布があると磁化反転する部分としない部分が生
じる。一方、磁壁移動型では異方性磁界が小さいため、
比較的弱い磁界によつても容易に磁化反転し、また磁性
粒子の磁気的な結合が強いため、磁化は一斉に揃つて反
転する。異方性磁界が小さい場合、記録磁化の自己減磁
が問題になるが、本発明では磁気異方性方位がかなり垂
直方向に近いために自己減磁の影響は小さいと思われ
る。
つた訳ではないが、以下のような解釈が可能である。保
磁力の角度依存性は磁化反転モードの情報を含んでお
り、角度依存性が双峰状である場合には磁壁移動による
磁化反転が支配的であり、単峰状である場合には回転磁
化による磁化反転が支配的であると考えられる。回転磁
化型では膜中の個々の磁性粒子の異方性磁界が大きいた
め、ヘツド磁界の大きさが十分でない場合、磁化反転が
起きにくい。また磁性粒子の孤立性が高いため、異方性
磁界に分布があると磁化反転する部分としない部分が生
じる。一方、磁壁移動型では異方性磁界が小さいため、
比較的弱い磁界によつても容易に磁化反転し、また磁性
粒子の磁気的な結合が強いため、磁化は一斉に揃つて反
転する。異方性磁界が小さい場合、記録磁化の自己減磁
が問題になるが、本発明では磁気異方性方位がかなり垂
直方向に近いために自己減磁の影響は小さいと思われ
る。
【０００７】つまり、本発明の磁気記録媒体は、比較的
弱い磁界によつても容易に磁化反転し、その磁化が減磁
せずそのまま残ることによつて高い再生出力と記録密度
を示すものと考えられる。
弱い磁界によつても容易に磁化反転し、その磁化が減磁
せずそのまま残ることによつて高い再生出力と記録密度
を示すものと考えられる。
【０００８】なお、ここで言う磁気異方性とは、薄膜と
いう巨視的な形状に由来する反磁界を取り除いたイント
リンシツクな磁気異方性を意味する。
いう巨視的な形状に由来する反磁界を取り除いたイント
リンシツクな磁気異方性を意味する。
【０００９】また本発明の適用できる記録膜としては、
塗布膜に対して用いられるいわゆる連続膜（蒸着膜、ス
パツタ膜、メツキ膜等）であればいずれもその対象とな
る。具体的にはＣｏ−Ｏ系膜、Ｃｏ−Ｃｒ系膜、Ｃｏ−
Ｎｉ系膜、Ｃｏ−Ｎｉ−Ｏ系膜、Ｃｏ−Ｆｅ−Ｏ系膜に
おいてその効果を確認している。
塗布膜に対して用いられるいわゆる連続膜（蒸着膜、ス
パツタ膜、メツキ膜等）であればいずれもその対象とな
る。具体的にはＣｏ−Ｏ系膜、Ｃｏ−Ｃｒ系膜、Ｃｏ−
Ｎｉ系膜、Ｃｏ−Ｎｉ−Ｏ系膜、Ｃｏ−Ｆｅ−Ｏ系膜に
おいてその効果を確認している。
【００１０】特にＣｏ−Ｏ系膜において酸素を１０原子
％〜３５原子％含有したものが好適である。
％〜３５原子％含有したものが好適である。
【００１１】
【実施例】図１に示した真空蒸着装置を用いて、厚さ１
２μｍのポリエチレンテレフタレートフイルム上に厚さ
０．２μｍのＣｏ−Ｏ磁性膜を作製した。基板温度は２
５℃、製膜速度は０．０５μｍ／ｓｅｃとし、磁気異方
性方位を変化させるため、Ｃｏ蒸気の初期入射角αおよ
び終期入射角βを０°〜６５°の範囲で調整した。図中
の１はフイルム状の基板、２はキヤンロール、３は酸素
ガス導入管、４はＣｏからなる蒸発源、５は電子ビーム
である。
２μｍのポリエチレンテレフタレートフイルム上に厚さ
０．２μｍのＣｏ−Ｏ磁性膜を作製した。基板温度は２
５℃、製膜速度は０．０５μｍ／ｓｅｃとし、磁気異方
性方位を変化させるため、Ｃｏ蒸気の初期入射角αおよ
び終期入射角βを０°〜６５°の範囲で調整した。図中
の１はフイルム状の基板、２はキヤンロール、３は酸素
ガス導入管、４はＣｏからなる蒸発源、５は電子ビーム
である。
【００１２】磁気異方性主軸の方位は、磁気トルク計で
測定したトルク曲線をフーリエ解析し、薄膜の形状によ
る反磁界分を補正して求めた。保磁力の角度依存性は試
料振動型磁力計を用い、基板の走行方向（長手方向）を
含む法面内で印加磁界を１０°ごとに１８０°回転させ
て測定した。また記録再生特性は作製したＣｏ−Ｏ膜を
１／２インチ幅にスリツトし、ギヤツプ長０．２３μｍ
のアモルフアス−フエライト複合型リングヘツドを用い
て評価した。
測定したトルク曲線をフーリエ解析し、薄膜の形状によ
る反磁界分を補正して求めた。保磁力の角度依存性は試
料振動型磁力計を用い、基板の走行方向（長手方向）を
含む法面内で印加磁界を１０°ごとに１８０°回転させ
て測定した。また記録再生特性は作製したＣｏ−Ｏ膜を
１／２インチ幅にスリツトし、ギヤツプ長０．２３μｍ
のアモルフアス−フエライト複合型リングヘツドを用い
て評価した。
【００１３】磁気異方性主軸の方位角（膜面垂直方向と
磁気異方性主軸のなす角度）を次の表に、保磁力の角度
依存性を図２に、再生出力の記録密度依存性を図３に示
す。 試料 磁気異方性主軸の方位 保磁力の角度依存性 １ ３４° 双峰状 ２ ３０° 単峰状 ３ １９° 双峰状 ４ ５５° 双峰状 図２から明らかなように試料１の場合には垂直方向とな
す角度が−４５°付近と１５°付近に２つの山があるこ
とから保磁力の角度依存性は双峰状と判定し、試料２の
場合は０°付近に１つの山があることから単峰状と判定
し、試料３の場合は１５°付近と−３０°付近に２つの
山があることから双峰状と判定し、試料４の場合は−５
０°付近と０°付近に２つの山があることから双峰状と
判定した（表１参照）。 なお、表１に示す磁気異方性
主軸の方位は、例えば基板上に磁性材料を蒸着するとき
の入射角を調整することによりコントロールできる。
磁気異方性主軸のなす角度）を次の表に、保磁力の角度
依存性を図２に、再生出力の記録密度依存性を図３に示
す。 試料 磁気異方性主軸の方位 保磁力の角度依存性 １ ３４° 双峰状 ２ ３０° 単峰状 ３ １９° 双峰状 ４ ５５° 双峰状 図２から明らかなように試料１の場合には垂直方向とな
す角度が−４５°付近と１５°付近に２つの山があるこ
とから保磁力の角度依存性は双峰状と判定し、試料２の
場合は０°付近に１つの山があることから単峰状と判定
し、試料３の場合は１５°付近と−３０°付近に２つの
山があることから双峰状と判定し、試料４の場合は−５
０°付近と０°付近に２つの山があることから双峰状と
判定した（表１参照）。 なお、表１に示す磁気異方性
主軸の方位は、例えば基板上に磁性材料を蒸着するとき
の入射角を調整することによりコントロールできる。
【００１４】図３の再生出力特性から明らかなように、
保磁力の角度依存性が単峰状の試料２および双峰状では
あるが磁気異方性方位が１９°の試料３の場合は、線記
録密度の低い低周波領域においても再生出力が小さい。
双峰状の試料４では低周波領域において高い再生出力が
得られが、磁気異方性主軸の方位が５５°と大きいため
（表１参照）、図３から明らかなように線記録密度の高
い高周波領域での再生出力の落ち込みが大きい。これに
対して試料１、すなわち保磁力の角度依存性が双峰状
で、磁気異方性主軸の方位が３４°の磁気記録媒体は低
周波領域から高周波領域にかけて高い再生出力を得るこ
とができる。
保磁力の角度依存性が単峰状の試料２および双峰状では
あるが磁気異方性方位が１９°の試料３の場合は、線記
録密度の低い低周波領域においても再生出力が小さい。
双峰状の試料４では低周波領域において高い再生出力が
得られが、磁気異方性主軸の方位が５５°と大きいため
（表１参照）、図３から明らかなように線記録密度の高
い高周波領域での再生出力の落ち込みが大きい。これに
対して試料１、すなわち保磁力の角度依存性が双峰状
で、磁気異方性主軸の方位が３４°の磁気記録媒体は低
周波領域から高周波領域にかけて高い再生出力を得るこ
とができる。
【００１５】図４は、磁気異方性主軸の方位を種々変え
た場合の記録密度Ｄ５０（低記録密度領域における再生
出力が１／２に低下したときの線記録密度）を示す特性
図である。
た場合の記録密度Ｄ５０（低記録密度領域における再生
出力が１／２に低下したときの線記録密度）を示す特性
図である。
【００１６】この図から明らかなように、磁気異方性主
軸の方位が２０°〜４５°傾いたものは高い記録密度を
有している。
軸の方位が２０°〜４５°傾いたものは高い記録密度を
有している。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように、磁気異方性主軸を
膜面垂直方向から２０°〜４５°とし、かつ基板走行方
向を含む法面内で１８０°回転させて測定したときの保
磁力の角度依存性を双峰状とすることにより、記録再生
特性を改善することができる。
膜面垂直方向から２０°〜４５°とし、かつ基板走行方
向を含む法面内で１８０°回転させて測定したときの保
磁力の角度依存性を双峰状とすることにより、記録再生
特性を改善することができる。
【図１】磁気記録媒体の製造装置の一例を示す概略構成
図である。
図である。
【図２】各磁気記録媒体の保磁力の角度依存性を示す特
性図である。
性図である。
【図３】各磁気記録媒体の再生出力の記録密度依存性を
示す特性図である。
示す特性図である。
【図４】各磁気記録媒体の記録密度の異方性主軸方位依
存性を示す特性図である。
存性を示す特性図である。
１ 基板 ２ キヤンロール ３ 酸素ガス導入管 ４ 蒸発源 ５ 電子ビーム
Claims (3)
- 【請求項１】 反磁界補正後の平均的な磁気異方性主軸
が膜面垂直方向から２０°〜４５°傾いており、かつ基
板の走行方向を含む法面内で１８０°回転させて測定し
たときの保磁力の角度依存性が双峰状であることを特徴
とする磁気記録媒体。 - 【請求項２】 記録磁性層がＣｏ系合金薄膜からなるこ
とを特徴とする請求項１記載の磁気記録媒体。 - 【請求項３】 記録磁性層がＣｏと酸素を主体とする薄
膜からなることを特徴とする請求項１記載の磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13259892A JPH05325166A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13259892A JPH05325166A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05325166A true JPH05325166A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=15085087
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13259892A Pending JPH05325166A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05325166A (ja) |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP13259892A patent/JPH05325166A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010410 |