JPH05322461A - 冷却ユニット用伝熱管 - Google Patents

冷却ユニット用伝熱管

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JPH05322461A
JPH05322461A JP15142992A JP15142992A JPH05322461A JP H05322461 A JPH05322461 A JP H05322461A JP 15142992 A JP15142992 A JP 15142992A JP 15142992 A JP15142992 A JP 15142992A JP H05322461 A JPH05322461 A JP H05322461A
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JP
Japan
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pipe
cooling unit
heat transfer
heat
tube
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Application number
JP15142992A
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English (en)
Inventor
Jiyunji Sotani
順二 素谷
Yoshitaka Iida
義隆 飯田
Minoru Mabuchi
実 馬渕
Tetsuo Okuyama
哲夫 奥山
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱流束が極めて低くても作動液の突沸が生じ
にくく、作動液を連続的に沸騰させることができ、熱伝
達率がより高い冷却ユニット用伝熱管を提供すること。 【構成】 外管とこの外管より短く当該外管の蒸発部の
内部に位置する内管とからなり、前記外管と内管との間
には内管の下端から上端へ通ずる狭い流通間隙が形成さ
れ、前記流通間隙には下端部分の全周又は一部へ毛細管
部材を挿入したことを特徴としている。前記毛細管部材
には、好ましくは金属メッシュ又は金属フェルトを使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には冷却ユニッ
ト用伝熱管に関するものであり、さらに具体的には、蒸
発部における熱流束が低いときにも適するようにした冷
却ユニット用伝熱管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発明者らは、特願平1−122462号
において、外管とこの外管より短く当該外管の蒸発部の
内部に位置する内管とからなり、前記外管と内管との間
に内管の下端から上端へ通ずる狭い流通間隙を形成した
冷却ユニット用伝熱管を既に提案している。
【0003】特願平1−122462号の冷却ユニット
用伝熱管は、外管と内管との間の狭い流通間隙内で作動
液の沸騰が起こり、一重の管と比較して、外管の内壁の
温度と作動液の温度との差(以下「過熱度」と言う。)
が小さいとき、すなわち低熱流束のときでも、突沸が起
こりにくく作動液が定常的に沸騰し易いことと、熱伝達
率が著しく向上するという効果を奏するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱流束
がより低いとき(管や流通間隙のサイズにもよるが、例
えば流通間隙が0.8mmで熱流束が1x104 W/m2
以下のような場合)は前記流通間隙内で作動液の沸騰が
間欠的になり易い。そして、この構造の伝熱管を複数本
並べ、各伝熱管相互の上下端をそれぞれヘッダ−管で連
通させて冷却ユニットを構成し、これを冷却システムに
組み込んで使用しているとき、前述のように作動液が突
沸する(間欠的に沸騰する)と、その沸騰自体が強力に
なるため上部ヘッダ−管へ蒸気とともに液が噴き上げら
れ、液が上部ヘッダ−管と連通している蒸気配管内に流
れ込んで溜まる場合があり、この液が蒸気配管内に大量
に溜まると冷却システムが作動しなくなる。
【0005】本発明の目的は、前述のような問題点を解
決し、より一層低熱流束のときでも作動液の沸騰が間欠
的でなく連続して起こり、熱伝達率がより大きい冷却ユ
ニット用伝熱管を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る冷却ユニッ
ト用伝熱管は、前述の目的を達成するため、外管と内管
との間の狭い流通間隙内の下端部分に毛細管部材を挿入
したものである。この毛細管部材の材質は特に限定され
ないが、熱伝導性のよい銅や銅合金からなる金属メッシ
ュや金属フェルトを使用するのが好ましい。
【0007】前記伝熱管の内管と外管との流通間隙は、
内管の全長各部において必ずしも一定である必要はな
く、またその間隙は、内管の下端から上端へ通じていれ
ば充分であるから、外管と内管との間の全面にわたって
連通している必要はない。この流通間隙の大きさは、熱
流束の高低によって適宜設定するが、0.1〜1.5mm
程度の範囲であるのが望ましい。
【0008】外管の材質には、従来のこの種の伝熱管と
同様に、銅,アルミニウム又はそれらの合金類のような
熱伝動性のよい金属を選択する。他方、内管の材質は、
作動液との適合性を有していれば、金属でもプラスチッ
クその他の材料でもよい。
【0009】前述のような伝熱管は、例えば、外管内に
内管及び毛細管部材を挿入し、毛細管部材が位置する部
分において、適宜の手段により内管に外管の方向へ突出
する部分的な突出部を複数設けるか、あるいは、外管に
内管の方向へ没入する部分的な没入部を複数設けること
により、前記毛細管部材を前記流通間隙の下端部分へ保
持させ、内外管相互を固定する要領で製造することがで
きる。
【0010】毛細管部材に金属メッシュを使用する場合
のメッシュ数,線径,及び毛細管部材を管の長手方向に
沿いどの程度の長さ挿入するかは、熱流束や流通間隙の
大きさによって適宜設定するが、おおよその目安として
は、メッシュ数30〜150、線径0.01〜0.05
mmのものを使用し、毛細管部材を挿入する長さは、内管
の下端から上端の方向へ10〜30mm程度とするのが望
ましい。
【0011】さらに、本発明に係る冷却ユニット用伝熱
管を構成する外管と内管は、断面が円形でなく、楕円そ
の他の断面形状のものでも実施することができる。
【0012】
【作用】本発明に係る冷却ユニット用伝熱管は、一定長
さのものを複数本直立又は急傾斜させて所定間隔に並
べ、これらの上下の端部をそれぞれヘッダ−管で連通し
て冷却ユニットを構成するか、あるいは冷凍器やヒート
ポンプのような冷却ユニットに組み込み、作動液の液位
が内管内の一定のレベルに位置する状態で使用される。
【0013】本発明に係る伝熱管を前述のように使用す
る場合、外管と内管との流通間隙の下端部分の毛細管部
材が沸騰キャビティ−となり、この部分で作動液が沸騰
しはじめ、この沸騰は外管と内管との間の流通間隙内全
域に及ぶに到る。
【0014】前記流通間隙内で作動液が沸騰し始める
と、当該部分で気化した作動液は液相のままにある作動
液内で気泡となり、この気泡は近隣に発生した気泡と次
々に合体して急速に膨張しつつ間隙内を上昇し、沸騰し
ないで液相のままにある近くの作動液を前記間隙の上端
まで押し上げ、押し上げられた作動液は内管の内側に落
下する。
【0015】流通間隙内の毛細管部材により、この部分
に付着残留した気泡が沸騰核になるので、この部分にお
いて沸騰が最も盛んになるとともに、過熱度がより低く
ても沸騰は連続し易くなる。
【0016】このように沸騰が繰り返されることによ
り、流通間隙内に乱流が生じ、前記流通間隙内の作動液
には温度分布が生じにくく、突沸も生じにくいため、低
熱流束下でも熱伝達率が高く、かつ蒸発部の作動も安定
する。
【0017】万一強い突沸が生じた場合、流通間隙内に
おいて前記毛細管部材から上の部分にある液は、蒸気に
勢いよく噴き上げられて上部のヘッダ−管に入るが、毛
細管部材より下にある液は、毛細管部材による流体抵抗
で当該毛細管部材を急に通過することができず、通過す
る液量はわずかであるため、上部ヘッダ−管内に入る液
の量は極めて少なく、上部のヘッダ−管に通じている蒸
気配管内に溜まることはほとんどない。
【0018】また、内管内の低いレベルに作動液の液位
が位置していても、流通間隙内で気液の乱流が生じて沸
騰が繰り返されることにより、熱伝達に悪影響を与えな
いので、それだけシステム内に封入する作動液の量を少
なくすることができ、定常運転までの立上り時間も極め
て短くなる。
【実施例】
【0019】図1及び図2はこの実施例の伝熱管を使用
した冷却ユニットの一例である。冷却ユニット3は、直
立状態で平行に並べた一定長さの数本の伝熱管30と、
各伝熱管30の上下の端部を相互に連通する上部ヘッダ
ー管31及び下部ヘッダー管32から構成されており、
上部ヘッダー管31の一端部の上部には、気液分離パイ
プ34を設けている。
【0020】この実施例では、伝熱管30及びヘッダー
管31,32をアルミニウム合金で押出し成形した感熱
枠33で支持させている。この感熱枠33は、前面の感
熱板33aと、その両側の断面アングル状の側壁板33
bと、感熱板33aの裏面へ所定間隔で縦方向に形成さ
れた断面円弧状の支持溝33cとで構成されており、上
下のヘッダー管31,32は側壁板33bを貫通し、各
伝熱管30は円弧状の支持溝33c内に内接した状態で
支持されている。
【0021】各伝熱管30は、図3のように、銅管より
なる外管30aと、この外管30aの蒸発部c内に狭い
流通間隙30cを介して設けた銅管よりなる内管30
b、及び流通間隙30cの下端部分に挿入された金属メ
ッシュ(銅合金)よりなる毛細管部材30dから構成さ
れ、外管30a内に内管30bと毛細管部材30dを挿
入した後、図示しない適当な工具により内管30bへ外
周方向へ部分的に突出する複数の突出部30eを形成
し、内管30bを外管30a内に固定し、かつ毛細管部
材30dを流通間隙30cの下端部分で保持させる要領
で製造している。内管30bへ複数の突出部30eを形
成することに代えて、外管30aに内側へ没入する複数
の没入部を形成してもよい。
【0022】この実施例の外管30aは長さ550mm,
外径12.7mm,肉厚0.7mmであり、内管30bは長
さ500mm,外径9.7mm,肉厚0.5mmであって、流
通間隙30cは0.8mmに設定されている。また、毛細
管部材30dを構成する金属メッシュは、線径0.03
mm,120メッシュで幅wが20mmのものを内管30b
の下端部へ二回巻きしたものである。
【0023】蒸発部cの長さは内管30bの長さとほぼ
等しくなっていて、内管30bの上端は上部ヘッダ−管
31まで達しないように設計されており、内部の作動液
b(フレオンR−113)の液位は、内管30bの下端
からほぼ100mmの位置に設定している。
【0024】図4は、前記実施例の伝熱管30を使用し
た冷却ユニット3、及び別の構造の冷却ユニット3’に
よって構成した個別冷却システムの例である。
【0025】同図のように、ビルの各階aには間仕切1
で仕切られた部分に、情報機器やOA機器等の発熱機器
2が設置されており、他の部分には、間仕切1のほかに
当該間仕切1より高さの高い他の間仕切1aが設置され
ている。
【0026】各発熱機器2の近傍には、その発熱部分に
前記感熱板33aが面するように、それぞれ冷却ユニッ
ト3が設置されており、間仕切1及び1aはそれ自体が
別の冷却ユニット3’を構成している。
【0027】間仕切1及び1aを構成する冷却ユニット
3’は、前記冷却ユニット3とほぼ同様に構成されてい
るが、前記冷却ユニット3とは感熱枠33の構造を若干
異にしている。すなわち、冷却ユニット3’の感熱枠3
3は、図5のようにアルミニウム合金を押出し成形した
中空パネル状であり、両側に側壁板33eを有し、裏面
へ所定間隔に支持溝33fを有する同一断面形状の両面
の感熱板33d,33dを、前記側壁板33eの先端に
形成された凹凸嵌合部33gの部分で相互に嵌合一体化
したもので、各支持溝33fが両側からパイプ30を保
持しており、上下のヘッダー管31,32は側壁板33
eへ貫通した状態で支持されている。前記感熱板33d
の表面には、適当な断面形状の多数の吸熱フィン33h
が形成されている。
【0028】図4のように、各階aの床スラブ4内に
は、実線で示す液体配管5と、一点鎖線で示す蒸気配管
6が設置され、各冷却ユニット3及び3’の上部ヘッダ
ー管31は、気液分離パイプ34及び管継手7を介して
蒸気配管6と連通し、各冷却ユニット3,3’の下部ヘ
ッダ−管32は前記管継手7を介して液体配管5と連通
している。
【0029】これらの配管5及び6は、床スラブ4内に
設けたコンジェット管(図示しない)内に配管すること
ができるし、住宅のように二重床になっている場合は、
この二重床内に配管することができる。
【0030】液体配管5には液面調節器9が設けられ
て、各冷却ユニット3,3’内の作動液の液位を当該階
aの床面より十数cm上位に保っており、液体配管5と蒸
気配管6とは、各階aの適所に設置したターミナル熱交
換器8を介して連通している。
【0031】ビルの適所には冷熱源装置10を設置し、
この冷熱源装置10から、各階aのターミナル熱交換器
8を経て冷熱源装置10に戻るように循環する冷水管1
1を設けている。この冷熱源装置10には、深夜電力を
有効利用できるように、あるいは非常時におけるバック
アップ熱源として利用できるように、氷蓄熱ユニットが
使用されている。
【0032】この個別冷却システムでは、各冷却ユニッ
ト3,3’の下部ヘッダー管32と液体配管5との間に
図示しないバルブを設け、それぞれの冷却ユニット3,
3’をそれが設置されている空間に居る者が、前記バル
ブを操作することにより自己の体感温度に合わせて作動
させ得るようになっている。
【0033】この個別冷却システムは、各冷却ユニット
3,3’における伝熱管30が所定温度になると、伝熱
管30の蒸発部cで作動液bが沸騰し、沸騰した作動液
bの蒸気は、図4の蒸気配管6を経てターミナル熱交換
器8に達し、凝縮して自重で液体配管5内に流れ込み、
当該配管5を経て冷却ユニット3,3’に戻るように循
環する。
【0034】前記のような冷却システム内の冷却ユニッ
ト3,3’の作用について説明すると、伝熱管30の蒸
発部cが一定温度以上に加熱され、過熱度すなわち外管
30aの壁面温度と流通間隙30c内の作動液bの温度
との差が3℃前後になると、流通間隙30c内の毛細管
部材30dが沸騰キャビティの作用をなし、この部分で
作動液cが沸騰し始め、沸騰はやがて流通間隙30c内
の全域に及ぶ。
【0035】沸騰によって発生した気泡dは、急速に膨
張しながら流通間隙30c内を上昇し、それに伴って気
化していない作動液bを押し上げるので、当該間隙30
c内で気液の乱流を生ずる。このようにして、作動液b
は間隙30c内を上昇しながら沸騰し、内管30bの上
端に達するまでに沸騰しなかった作動液bは、内管30
bの内側に落下する。
【0036】一度沸騰し始めると、毛細管部材30dに
付着残留している気泡dが沸騰核となるので、過熱度が
1℃程度になっても沸騰は止むことなく連続する。この
ように、低熱流束でも狭い間隙30c内で蒸発部におけ
る作動液bが常に沸騰し、気泡dの動きによって当該部
分の作動液bが乱流状態になるので、熱伝達率は低下せ
ず安定して作動する。
【0037】実験によれば、内管がなく外管のみのパイ
プを使用した場合、過熱度が10℃以上にならないと気
泡を生じない(沸騰しない)。外管30aと内管30b
との間に流通間隙30cを設け、この流通間隙30cの
下端部分に毛細管部材30dを挿入しない場合は、過熱
度が5〜10℃程度でも流通間隙30c内で沸騰し始
め、過熱度が3℃以下になると沸騰が停止し、過熱度が
5℃以上に上昇すると再度沸騰した。すなわち、沸騰が
間欠的になった。
【0038】このように、流通間隙30c内での沸騰が
間欠的に起こる(突沸を生ずる)と、一度沸騰が停止し
て再度沸騰し始める初期においては、過熱度が大きく気
泡cの上昇力が大きいため、流通間隙30c内の未沸騰
の作動液bが蒸気とともに上部ヘッダー管31内に噴き
上げられ、上部ヘッダー管31内に噴き上げられた液の
一部が気液分離パイプ34を経て蒸気配管6に溜まり、
液が図4の床スラブ4における配管6内に満ちると冷却
システムは作動を停止する。
【0039】前記実施例の伝熱管30でも、熱流束が非
常に低い段階から急に高くなった場合、初期段階では流
通間隙30c内で突沸が起こり、間隙30c内における
毛細管部材30dより上の未沸騰の作動液bを勢いよく
噴き上げ、この液が上部ヘッダ−管31内入るが、毛細
管部材30dより上の流通間隙30cが空になると、そ
れより下の作動液bは毛細管部材30dによって大きな
流体抵抗を受け、作動液dが連続的に沸騰するようにな
るまでの僅かな間に、毛細管部材30dの下方の液が毛
細管部材30dを通過して流通間隙30cに移動する量
は微量であるので、気泡dによって噴き上げられた液が
上部ヘッダ−管31から蒸気配管6内に流入することは
ほとんどなく、したがって冷却システムの停止は防止で
きる。
【0040】図3において、沸騰によって発生した気泡
dが流通間隙30c内で沸騰して作動液bを押し上げる
力は、そのときの熱流束に変化がないものとすると、流
通間隙30cの広狭によって異なり、間隙30cが狭け
れば狭いほど押し上げる力は大きくなる。したがって、
図4の冷却システムでは各冷却ユニット3,3’におけ
る作動液bの液位は同一であるにも拘らず、それぞれの
蒸発部の長さ、すなわち伝熱管30における内管30b
が挿入されている部分の長さは一様ではないが、蒸発部
が長い冷却ユニットにおける伝熱管30は、蒸発部の短
い冷却ユニットにおける伝熱管30よりも、内管30b
と外管30aとの流通間隙30cを狭くすることによっ
て、各ユニット3,3’における蒸発部が同様に機能す
るように調整することができる。
【0041】前記個別冷却システムは、発熱機器2毎に
冷却ユニット3を設けているので、発熱機器2の過熱を
適切に防止することができるとともに、間仕切1,1’
を冷却ユニット3’に構成したことによって、その周辺
部分が輻射冷却され冷却効果がさらに高まる。
【0042】図6は冷却ユニットにおける感熱枠33の
変形例であって、感熱板33aに多数のフィン33jを
形成することにより表面積を増大させたものである。
【0043】図7は前記実施例の伝熱管30を使用した
冷却ユニット3の他の例であり、上下のヘッダ−管3
1,32の両端部を支持枠33pへ貫通させて支持さ
せ、各伝熱管30には、銅やアルミニウム又はそれらの
合金からなる多数のフィン35を取り付けており、他の
部分は前記実施例のものとほぼ同様に構成している。
【0044】図8は前記実施例の伝熱管30を使用した
冷却ユニット3,3’のさらに他の例を示すもので、各
伝熱管30には、銅やアルミニウム又はこれらの合金よ
りなるルーバー状の多数のフィン33kを取り付け、上
下の縁枠33l,33mの両側に取付けた側枠33nに
上下のヘッダー管31,32を貫通した状態で支持させ
ており、他の構成部分は前記各冷却ユニットと同様に構
成している。
【0045】図7及び図8の冷却ユニット3又は3’
は、ルーバー状の多数のフィン33k又は35をパイプ
30に取付けたことにより、熱の吸収がより効率的であ
る。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る冷却ユニット用伝熱管は、
より低熱流束下においても作動液が連続して沸騰し、こ
れを使用した冷却システムを安定して作動させることが
できるし、低熱流束下においても突沸が非常に少ないこ
とと、熱流束が急に高くなって突沸が起こっても流通間
隙から上方に噴き上げられる液量が微量であることとに
よって、作動液が蒸気配管内に入ることがなく、冷却シ
ステムに組み込んだ場合にシステムの作動停止その他の
トラブルもほとんど生じない。
【0047】また、蒸発部における作動液の液位を低い
レベルに設定できるので、システム内に封入する作動液
の量がより少なくて済み、経済的であるとともに定常運
転に到るまでの立上り時間が非常に短かい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の伝熱管を使用した冷却ユニット
の一例を示す部分正面図である。
【図2】図1の矢印A−Aに沿う部分拡大断面図である
【図3】図1の冷却ユニットに使用されているパイプの
部分拡大断面図である。
【図4】図1の冷却ユニット及び他の例の冷却ユニット
を使用した個別冷却システムの部分概略図である。
【図5】本発明実施例の伝熱管を使用した冷却ユニット
の他の例を示す部分平断面図である。
【図6】冷却ユニットにおける感熱枠の変形例を示す平
面図である。
【図7】本発明実施例の伝熱管を使用した冷却ユニット
のさらに他の例を示す部分正面図である。
【図8】本発明実施例の伝熱管を使用した冷却ユニット
のさらに他の例を示す部分正面図である。
【符号の説明】
1,1a 間仕切 2 発熱機器 3,3’冷却ユニット 30 冷却ユニット用伝熱管 30a 内管 30b 内管 30c 流通間隙 30d 毛細管部材 30e 突出部 31 上部ヘッダー管 32 下部ヘッダー管 33 感熱枠 33a,33d 感熱板 33b,33e 側壁板 33c,33f 支持溝 33g 凹凸嵌合部 33h,33j フィン 33k ルーバー状のフィン 33l,33m 上下の縁枠 33n 側枠 33p 支持枠 4 床スラブ 5 液体配管 6 蒸気配管 8 ターミナル熱交換器 9 液面調節器 10 冷熱源装置 11 冷水配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 哲夫 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外管とこの外管より短く当該外管の蒸発
    部の内部に位置する内管とからなり、前記外管と内管と
    の間には内管の下端から上端へ通ずる狭い流通間隙が形
    成され、前記流通間隙には下端部分の全周又は一部へ毛
    細管部材を挿入したことを特徴とする、冷却ユニット用
    伝熱管。
  2. 【請求項2】 前記毛細管部材が、金属メッシュ又は金
    属フェルトである、請求項1に記載の冷却ユニット用伝
    熱管。
JP15142992A 1992-05-19 1992-05-19 冷却ユニット用伝熱管 Pending JPH05322461A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11132678A (ja) * 1997-10-27 1999-05-21 Toshiba Corp 電力変換装置、及び電力変換装置用ヒートパイプ式冷却器
JP2011257131A (ja) * 2004-10-28 2011-12-22 Asahi Kasei Homes Co 冷却パネル
JP2013130332A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Toshiba Corp 気泡駆動冷却装置

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JP2011257131A (ja) * 2004-10-28 2011-12-22 Asahi Kasei Homes Co 冷却パネル
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