JPH0532124Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、誘導加熱を利用して歯科用器具特に
リーマなどを消毒する歯科用消毒装置に関する。

（従来の技術とその問題点） 歯科用器具の消毒方法としては、従来からアル
コールランンプや超小形のガスランプを用い、そ
の火炎に器具を曝してその表面の消毒を行つてい
た。しかしながら、火炎による消毒は器具表面に
すすが付着したり、使用を誤つてやけどするとい
う事があり、多忙な診療室内では出来る限り火炎
など危険物を使用しない事が望ましいものであつ
た。

（本考案の目的） 本考案は、かかる従来例の欠点に鑑みてなされ
たもので、その目的とする処は誘導加熱を利用す
る事により、火炎など危険なものを多忙な診療室
から排除できる歯科用消毒装置を提供するにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案に掛かる消毒装置は、 １次コイル１と２次コイル２とで構成された
誘導加熱用コイル３と、 前記１次コイル１を高周波にてオン・オフ
し、誘導加熱用コイル３に磁束を発生させるパ
ワーモスEFT４と、 パワーモスEFT４を高周波スイツチングす
る発振コントロール回路５と、 ２次コイル２に接続され、発振コントロール
回路５に接続する安定化電源回路６とで構成さ
れる。

；と言う技術的手段を採用している。

（作用） まず、リーマ７のような器具を誘導加熱用コ
イル３内に挿入すると誘導加熱用コイル３によ
つて生じた磁束によりリーマ７が瞬間的に加熱
され、その表面が殺菌される。

殺菌が完了すると誘導加熱用コイル３内から
器具を引き出し、治療を継続する。

この時、器具の加熱は瞬間的であるので消毒
作業が極く簡単であり、且つ、火炎などを使用
しないから極めて安全である。

（実施例） 以下、本考案を図示実施例に従つて詳述する。
第１図のブロツク回路図において、誘導加熱用コ
イル３は１次コイル１と２次コイル２とで構成さ
れており、前記１次コイル１にパワーモスFET
４が接続されている。このパワーモスFET４の
ゲート８には発振コントロール回路５の出力端子
OUTが接続されている。又、誘導加熱用コイル
３の２次コイル２は安定化電源回路６に接続され
ており、更にこの安定化電源回路６は発振コント
ロール回路５に接続されている。又、前記１次コ
イル１の入力側は発振コントロール回路５と安定
化電源回路６の接続ライン（即ち、整流回路１０
の出力側）に接続されており、１次コイル１の出
力側はパワーモスFET４の入力側に接続されて
いる。前記パワーモスFET４にはコイル同調コ
ンデンサ９が並列に接続されており、パワーモス
FET４のオフ時に放電して誘導加熱用コイル３
の磁束の安定化を図つている。

誘導加熱用コイル３の１次コイル１の入力側と
パワーモスFET４の出力側には全波整流用の整
流回路１０が接続されており、この整流回路１０
の機器入出力端子間に平滑コンデンサ１１が挿入
されており、整流回路１０から出た整流電流が平
滑化される。

しかして、まず、スタートスイツチ１２を押す
とそのスタート信号が発振コントロール回路５に
入力し、これを受けて発振コントロール回路５の
出力端子OUTから高周波発振出力がアウトプツ
トされ、パワーモスFET４のゲートに入り、パ
ワーモスFET４をオンにする。すると、前記の
サイクルにて１次コイル１に電流が流れ、磁束が
発生する。これを受けて２次コイル２に電流が流
れ、安定化電源回路６に入力する。この場合、安
定化電源回路６の働きにより入力側の電圧に変動
《例えば、リーマ７のような金属器具（負荷）を
誘導加熱した場合や商用電圧の10％変動など》が
あつてもその出力電圧は一定に保たれるようにな
つている。このようにして安定且つ連続して誘導
加熱用コイル３に磁束が生ずる。

さて、リーマ７のような金属器具（即ち、負
荷）を誘導加熱用コイル３内に挿入すると誘導加
熱用コイル３によつて生じた磁束によりリーマ７
が瞬間的に加熱され、その表面が殺菌される。こ
の間、前述のように２次コイル２に２次電流が発
生し、安定化電源回路６を経て発振コントロール
回路５に入力い、続いてその出力端子OUTから
スイツチング用パルスが出力し、パワーモス
FET４のゲート８に入力してパワーモスFET４
を高周波数にてスイツチングする。これにより、
安定して誘導加熱用コイル３が高周波スイツチン
グされ、磁束を安定的に生ずる事になる。

（効果） 本考案は叙上のように、１次コイルと２次コイ
ルとで構成された誘導加熱用コイルと、前記１次
コイルを高周波数にてオン・オフし、誘導加熱用
コイルに磁束を発生させるパワーモスFETと、
パワーモスFETを高周波スイツチングする発振
コントロール回路と、２次コイルに接続され、発
振コントロール回路に接続する安定化電源回路と
で構成されているので、誘導加熱用コイル内に例
えばリーマのような金属器具を挿入すると瞬間的
に器具が加熱されてその表面の殺菌が行なわれる
事になるものであつて火炎を使用しなくとも十分
な殺菌が可能になるものであり、多忙な診療室内
で取り扱うには極めて安全であると言う利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図……本考案のブロツク回路図。 １……１次コイル、２……２次コイル、３……
誘導加熱用コイル、４……パワーモスFET、５
……発振コントロール回路、６……安定化電源回
路、７……リーマ、８……ゲート、９……コイル
同調コンデンサ、１０……整流回路、１１……平
滑コンデンサ、１２……スタートスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １次コイルと２次コイルとで構成された誘導加
   熱用コイルと、前記１次コイルを高周波数にてオ
   ン・オフし、誘導加熱用コイルに磁束を発生させ
   るパワーモスFETと、パワーモスFETを高周波
   スイツチングする発振コントロール回路と、２次
   コイルに接続され、発振コントロール回路に接続
   する安定化電源回路とで構成された事を特徴とす
   る歯科用消毒装置。