JPH05320812A - ダイヤモンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒 - Google Patents
ダイヤモンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒Info
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- JPH05320812A JPH05320812A JP5025985A JP2598593A JPH05320812A JP H05320812 A JPH05320812 A JP H05320812A JP 5025985 A JP5025985 A JP 5025985A JP 2598593 A JP2598593 A JP 2598593A JP H05320812 A JPH05320812 A JP H05320812A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 異常粒成長のために良質焼結体を現在まで得
ることができなかった平均粒度1μm以下の超微粒ダイ
ヤモンドを70体積%以上含む焼結体、及びその製造方
法、並びにその製造の際に用いれる触媒を提供する。 【構成】平均粒径1μm以下のダイヤモンドが70乃至
95体積%を占め、残部にCo及び/又はFeを主成分
とし、これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも
1種を含むアモルファス化可能である組成の合金を均一
に分散させる。
ることができなかった平均粒度1μm以下の超微粒ダイ
ヤモンドを70体積%以上含む焼結体、及びその製造方
法、並びにその製造の際に用いれる触媒を提供する。 【構成】平均粒径1μm以下のダイヤモンドが70乃至
95体積%を占め、残部にCo及び/又はFeを主成分
とし、これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも
1種を含むアモルファス化可能である組成の合金を均一
に分散させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平均粒径が1μm以下
のダイヤモンド含むと共に、超高圧で焼結されるダイヤ
モンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用い
られる触媒に関する。
のダイヤモンド含むと共に、超高圧で焼結されるダイヤ
モンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用い
られる触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ダイヤモンド焼結体は、高強度、
高硬度で耐摩耗性が高いために、切削工具の刃先、線引
きダイスなどに使用されている。ダイヤモンドを70%
以上含有するダイヤモンド高含有焼結体として、ダイヤ
モンドの平均粒径が3μm以上のものが市販され、非鉄
金属や、木材、セラミックスなどの切削に供されてい
る。これらの切削においてダイヤモンド焼結体は、耐摩
耗性の点で従来から用いられてきた超硬合金よりはるか
に優れ、また耐衝撃性の点で単結晶ダイヤモンドより優
れているという特長を有している。
高硬度で耐摩耗性が高いために、切削工具の刃先、線引
きダイスなどに使用されている。ダイヤモンドを70%
以上含有するダイヤモンド高含有焼結体として、ダイヤ
モンドの平均粒径が3μm以上のものが市販され、非鉄
金属や、木材、セラミックスなどの切削に供されてい
る。これらの切削においてダイヤモンド焼結体は、耐摩
耗性の点で従来から用いられてきた超硬合金よりはるか
に優れ、また耐衝撃性の点で単結晶ダイヤモンドより優
れているという特長を有している。
【0003】このようなダイヤモンド焼結体の製造方法
として現在主流になっているのは、特公昭39−204
83号公報に開示されているようにCoあるいはWC−
Coを焼結媒体とする方法、さらには特公昭52−12
126号公報に開示されているように、ダイヤモンド粉
末と基盤超硬合金を接触させ、高温、高圧下で超硬合金
からのCo−W−Cの共晶組成液層を焼結触媒としてダ
イヤモンドを焼結する方法、あるいは平均粒径が1μm
以下のダイヤモンド焼結の方法としては特公昭61−5
8432号公報に開示されているように、平均粒径が1
μm以下のWCを主体とする炭化物を結合相とする方法
などがある。比較的に少数の事例であるが、Ni系触媒
あるいはセラミックスとの結合による焼結法も採られて
いる。しかし、Ni系触媒あるいはセラミックス結合材
による焼結法では、焼結体中のダイヤモンド粒同士の結
合度合いやダイヤモンド含有率に問題があり、上記主流
となっている方法に対し品質が劣っている。
として現在主流になっているのは、特公昭39−204
83号公報に開示されているようにCoあるいはWC−
Coを焼結媒体とする方法、さらには特公昭52−12
126号公報に開示されているように、ダイヤモンド粉
末と基盤超硬合金を接触させ、高温、高圧下で超硬合金
からのCo−W−Cの共晶組成液層を焼結触媒としてダ
イヤモンドを焼結する方法、あるいは平均粒径が1μm
以下のダイヤモンド焼結の方法としては特公昭61−5
8432号公報に開示されているように、平均粒径が1
μm以下のWCを主体とする炭化物を結合相とする方法
などがある。比較的に少数の事例であるが、Ni系触媒
あるいはセラミックスとの結合による焼結法も採られて
いる。しかし、Ni系触媒あるいはセラミックス結合材
による焼結法では、焼結体中のダイヤモンド粒同士の結
合度合いやダイヤモンド含有率に問題があり、上記主流
となっている方法に対し品質が劣っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在ダイヤモンド焼結
体の製造にあたり主流となっているCoあるいはCo−
W−Cを焼結触媒とする方法では、W−Co−Cの共融
点が焼結圧力下では1350℃付近であるため、生産性
を前提とした短時間焼結を可能にするには、少なくとも
1400℃以上の温度が必要であり、それに伴い焼結圧
力もダイヤモンドの安定領域を考慮すると、少なくとも
5.5GPa以上が必要となる。このために、超高圧焼
結では、その超高圧金型の寿命が短くなる傾向が大であ
り、これが大きくコストに反映されることになる。しか
し、焼結圧力や温度の低下をはかると、焼結品質の低下
を招くことになる。また、現時点においては、WCを大
量に含んだものを除いて、いわゆるダイヤモンド高含有
焼結体では、異常粒成長という問題のため平均粒径1μ
m以下の超微粒ダイヤモンド焼結体は未だに作りだされ
ていないのが現状である。
体の製造にあたり主流となっているCoあるいはCo−
W−Cを焼結触媒とする方法では、W−Co−Cの共融
点が焼結圧力下では1350℃付近であるため、生産性
を前提とした短時間焼結を可能にするには、少なくとも
1400℃以上の温度が必要であり、それに伴い焼結圧
力もダイヤモンドの安定領域を考慮すると、少なくとも
5.5GPa以上が必要となる。このために、超高圧焼
結では、その超高圧金型の寿命が短くなる傾向が大であ
り、これが大きくコストに反映されることになる。しか
し、焼結圧力や温度の低下をはかると、焼結品質の低下
を招くことになる。また、現時点においては、WCを大
量に含んだものを除いて、いわゆるダイヤモンド高含有
焼結体では、異常粒成長という問題のため平均粒径1μ
m以下の超微粒ダイヤモンド焼結体は未だに作りだされ
ていないのが現状である。
【0005】現在市販されている平均粒径が3μm以上
のダイヤモンドを70体積%以上を含有する高含有ダイ
ヤモンド高含有焼結体を用いて切削を行うと、被切削物
の被切削面粗度は、単結晶ダイヤモンドに比べ粗くなる
ために、非常に細かい面粗度が要求される材料の加工に
は不適当である。これは、平均粒度が3μm以上のダイ
ヤモンド焼結体では、ダイヤモンド砥石研削により刃先
加工を行う際にエッジ部のダイヤモンド粒子が破壊され
鋭い刃先が得られないことが主な原因である。従って、
この問題を解決するためには、できる限る細かい、好ま
しくは平均粒径1μm以下のダイヤモンド粒の焼結体を
製造する必要がある。
のダイヤモンドを70体積%以上を含有する高含有ダイ
ヤモンド高含有焼結体を用いて切削を行うと、被切削物
の被切削面粗度は、単結晶ダイヤモンドに比べ粗くなる
ために、非常に細かい面粗度が要求される材料の加工に
は不適当である。これは、平均粒度が3μm以上のダイ
ヤモンド焼結体では、ダイヤモンド砥石研削により刃先
加工を行う際にエッジ部のダイヤモンド粒子が破壊され
鋭い刃先が得られないことが主な原因である。従って、
この問題を解決するためには、できる限る細かい、好ま
しくは平均粒径1μm以下のダイヤモンド粒の焼結体を
製造する必要がある。
【0006】本発明では、従来、良質ダイヤモンド焼結
体を得ることができなかった低温低圧領域で得られるダ
イヤモンド焼結体及びその製造方法、並びにそれに用い
られる触媒を提供すると共に、異常粒成長のために良質
焼結体を得ることができなかった平均粒径1μm以下の
超微粒ダイヤモンドを70体積%以上含む焼結体及びそ
の製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒をも
提供することを目的とする。
体を得ることができなかった低温低圧領域で得られるダ
イヤモンド焼結体及びその製造方法、並びにそれに用い
られる触媒を提供すると共に、異常粒成長のために良質
焼結体を得ることができなかった平均粒径1μm以下の
超微粒ダイヤモンドを70体積%以上含む焼結体及びそ
の製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒をも
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】触媒を用いたダイヤモン
ド焼結では、触媒が溶融してダイヤモンド表面を溶解
し、さらにダイヤモンドとして再生しダイヤモンド粒同
士を結合する機構をとると言われている。従って、焼結
温度は触媒の溶融点に大きく左右されると考えられる。
また、平均粒径が1μm以下のダイヤモンド高含有焼結
体を生産するには、焼結過程において如何にして粒成長
を抑制するかが重要である。その粒成長抑制のポイント
として、できる限り低温で焼結する、粒成長を抑制
する元素あるいは化合物を粒間に均一分散させること、
が上げられる。そこで、上記条件を満足させるダイヤモ
ンド焼結触媒合金として、触媒能のある元素を主成分と
し、溶融点の低い合金、さらに焼結過程において粒成長
抑制効果が期待できる半金属あるいは非金属を含む合
金、すなわちCoおよび/またはFeを主成分としS
i,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を含むアモ
ルファス合金に着目した。
ド焼結では、触媒が溶融してダイヤモンド表面を溶解
し、さらにダイヤモンドとして再生しダイヤモンド粒同
士を結合する機構をとると言われている。従って、焼結
温度は触媒の溶融点に大きく左右されると考えられる。
また、平均粒径が1μm以下のダイヤモンド高含有焼結
体を生産するには、焼結過程において如何にして粒成長
を抑制するかが重要である。その粒成長抑制のポイント
として、できる限り低温で焼結する、粒成長を抑制
する元素あるいは化合物を粒間に均一分散させること、
が上げられる。そこで、上記条件を満足させるダイヤモ
ンド焼結触媒合金として、触媒能のある元素を主成分と
し、溶融点の低い合金、さらに焼結過程において粒成長
抑制効果が期待できる半金属あるいは非金属を含む合
金、すなわちCoおよび/またはFeを主成分としS
i,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を含むアモ
ルファス合金に着目した。
【0008】アモルファス化が可能である前提条件の一
つとして、合金系の共融点付近すなわち溶融点の低い領
域の合金ということがあり、Co,Fe系のアモルファ
ス合金は、目的としている触媒能のある元素を主成分と
し、さらに溶融点の低い合金に合致しているといえる。
さらに、Si,B,P,Cの半金属あるいは非金属は、
焼結過程においてダイヤモンド粒間に均一に分散し、そ
の存在により粒成長を抑制できることが期待できる。な
お、本発明の目的から、問題にしているのは溶融点と粒
成長抑制剤としての半金属、非金属であり、前記以外の
元素をさらに含んでいてもアモルファス化可能である範
囲であるならばなんら問題はなく、また触媒合金がアモ
ルファス状態である必要もない。
つとして、合金系の共融点付近すなわち溶融点の低い領
域の合金ということがあり、Co,Fe系のアモルファ
ス合金は、目的としている触媒能のある元素を主成分と
し、さらに溶融点の低い合金に合致しているといえる。
さらに、Si,B,P,Cの半金属あるいは非金属は、
焼結過程においてダイヤモンド粒間に均一に分散し、そ
の存在により粒成長を抑制できることが期待できる。な
お、本発明の目的から、問題にしているのは溶融点と粒
成長抑制剤としての半金属、非金属であり、前記以外の
元素をさらに含んでいてもアモルファス化可能である範
囲であるならばなんら問題はなく、また触媒合金がアモ
ルファス状態である必要もない。
【0009】まず、前記合金のダイヤモンド合成を行っ
たところ、実施例1に示すように1000℃での合成が
可能であった。この点から、従来法よりもかなり低い温
度で焼結できることが推定できた。そこで、同合金を触
媒とし平均粒径1μm以下のダイヤモンド焼結を行った
ところ実施例に示すように、1150〜1400℃の範
囲内で異常粒成長のない良質焼結体を得ることができ
た。また、その焼結体の微視組織を観察したところダイ
ヤモンド粒間にSi,Bが均一に存在しているものであ
り、粒成長抑制の効果が推定できた。
たところ、実施例1に示すように1000℃での合成が
可能であった。この点から、従来法よりもかなり低い温
度で焼結できることが推定できた。そこで、同合金を触
媒とし平均粒径1μm以下のダイヤモンド焼結を行った
ところ実施例に示すように、1150〜1400℃の範
囲内で異常粒成長のない良質焼結体を得ることができ
た。また、その焼結体の微視組織を観察したところダイ
ヤモンド粒間にSi,Bが均一に存在しているものであ
り、粒成長抑制の効果が推定できた。
【0010】
(実施例1)まず、触媒合金として25μm厚のCo72
Fe4 Si12B12at% のアモルファスリボンを選び、該
アモルファスリボン5枚と1mm厚のグラファイトを交
互に積層した試料を用意してダイヤモンド合成の可能性
を探った。その結果、1000℃での合成が可能である
ことがわかった。また、比較触媒としてCoより低温で
ダイヤモンド合成可能なスーパーインバーを用い、0.
5mm厚スーパーインバーと1mm厚グラファイトとを
交互に積層した試料と、上記本発明試料と同時処理し
た。ベルト型でシリンダコアの内径が48mmの超高圧
装置にて、表1に示す圧力、温度条件で加圧加熱したと
ころ、ダイヤモンド合成可能領域は図1のようであっ
た。また、その結果は表1に示す通りである。
Fe4 Si12B12at% のアモルファスリボンを選び、該
アモルファスリボン5枚と1mm厚のグラファイトを交
互に積層した試料を用意してダイヤモンド合成の可能性
を探った。その結果、1000℃での合成が可能である
ことがわかった。また、比較触媒としてCoより低温で
ダイヤモンド合成可能なスーパーインバーを用い、0.
5mm厚スーパーインバーと1mm厚グラファイトとを
交互に積層した試料と、上記本発明試料と同時処理し
た。ベルト型でシリンダコアの内径が48mmの超高圧
装置にて、表1に示す圧力、温度条件で加圧加熱したと
ころ、ダイヤモンド合成可能領域は図1のようであっ
た。また、その結果は表1に示す通りである。
【0011】
【表1】
【0012】(実施例2)Co72Fe4 Si12B12at%
のアモルファスリボンとダイヤモンド粉末を接触させる
方法でダイヤモンド焼結を行った。試料として第1層に
25μm厚アモルファスリボンを5枚、第2層にダイヤ
モンド粉末(1.5t/cm2 圧粉で厚み1.5m
m)、第3層に25μm厚のアモルファスリボン5枚、
第4層に2.5mm厚でWC−6wt%のCo焼結体を
積層したものを用いた。この構成はダイヤモンド層をア
モルファスリボンで挟み込み、下部にチップへのろう付
けを可能にするためにWC−Coを配した構造としたも
のである。また、WC−Co焼結体からのCo溶浸の影
響をなくすために、ダイヤモンド層とWC−Coの間に
もアモルファスリボンを配し、さらにCo量をCo溶浸
で焼結する12重量%よりかなり少ない6重量%にし
た。ダイヤモンド粒径、焼結圧力、焼結温度を種々変え
て焼結した結果は表2に示す通りであった。
のアモルファスリボンとダイヤモンド粉末を接触させる
方法でダイヤモンド焼結を行った。試料として第1層に
25μm厚アモルファスリボンを5枚、第2層にダイヤ
モンド粉末(1.5t/cm2 圧粉で厚み1.5m
m)、第3層に25μm厚のアモルファスリボン5枚、
第4層に2.5mm厚でWC−6wt%のCo焼結体を
積層したものを用いた。この構成はダイヤモンド層をア
モルファスリボンで挟み込み、下部にチップへのろう付
けを可能にするためにWC−Coを配した構造としたも
のである。また、WC−Co焼結体からのCo溶浸の影
響をなくすために、ダイヤモンド層とWC−Coの間に
もアモルファスリボンを配し、さらにCo量をCo溶浸
で焼結する12重量%よりかなり少ない6重量%にし
た。ダイヤモンド粒径、焼結圧力、焼結温度を種々変え
て焼結した結果は表2に示す通りであった。
【0013】
【表2】
【0014】(実施例3)実施例2と同様に、Co72F
e4 Si12B12at% のアモルファスリボンとダイヤモン
ド粉末を接触させる方法でダイヤモンド焼結を行った。
試料として、第1層に25μm厚のアモルファスリボン
5枚(1.5t/cm2 圧粉で厚み1.0mm)、第2
層にダイヤモンド粉末、第3層に50μm厚のTi箔、
第4層に3.0mm厚のWC−6wt%Co焼結体を積
層したものを用いた。この構成は、触媒金属をダイヤモ
ンド層の上側より溶浸させダイヤモンドを焼結させるも
のであり、第3層のTi箔はWC−Co層との遮蔽層で
ある。ダイヤモンド粒径、焼結圧力、焼結温度を種々変
えて焼結した結果は、表3に示すとおりであった。な
お、焼結時間はすべて30分とした。
e4 Si12B12at% のアモルファスリボンとダイヤモン
ド粉末を接触させる方法でダイヤモンド焼結を行った。
試料として、第1層に25μm厚のアモルファスリボン
5枚(1.5t/cm2 圧粉で厚み1.0mm)、第2
層にダイヤモンド粉末、第3層に50μm厚のTi箔、
第4層に3.0mm厚のWC−6wt%Co焼結体を積
層したものを用いた。この構成は、触媒金属をダイヤモ
ンド層の上側より溶浸させダイヤモンドを焼結させるも
のであり、第3層のTi箔はWC−Co層との遮蔽層で
ある。ダイヤモンド粒径、焼結圧力、焼結温度を種々変
えて焼結した結果は、表3に示すとおりであった。な
お、焼結時間はすべて30分とした。
【0015】
【表3】 (実施例4)実施例2にて生産したダイヤモンド焼結体
について、その都度、切削性能評価を行った。なお、硬
度は荷重5Kgのビッカース硬度である。切削性能試験
は以下の条件にて実施した。その結果は表4に示すとお
りであり、その評価はフランク摩耗量にて行った。 切削テスト条件 被削材 Al−18%Si 切削速度 300m/min 送り 0.1mm/rev. 切り込み 0.2mm 切削雰囲気 乾式 切削時間 60min チップ形状 SPGN120308F
について、その都度、切削性能評価を行った。なお、硬
度は荷重5Kgのビッカース硬度である。切削性能試験
は以下の条件にて実施した。その結果は表4に示すとお
りであり、その評価はフランク摩耗量にて行った。 切削テスト条件 被削材 Al−18%Si 切削速度 300m/min 送り 0.1mm/rev. 切り込み 0.2mm 切削雰囲気 乾式 切削時間 60min チップ形状 SPGN120308F
【0016】
【表4】
【0017】(実施例5)さらに、実施例3にて生産し
たダイヤモンド焼結体について、その硬度、研削面粗
さ、切削性能評価を行った結果は、表5に示すとおりで
あった。なお、上記評価は以下の条件にて実施し、切削
性能はフランク摩耗量と被削材の60分切削後の面粗さ
にて行った。 評価条件 硬度 荷重5Kgのビッカース硬度 研削面粗さ 研削砥石:ビトリファイドボンド ダイヤモンドホイール(#400) 切削性能 被削材 :Cu−Zn合金 切削速度 :400m/min 送り :0.05mm/rev. 切り込み :0.5mm 切削雰囲気:乾式 切削時間 :60min チップ形状:SPGN120308F
たダイヤモンド焼結体について、その硬度、研削面粗
さ、切削性能評価を行った結果は、表5に示すとおりで
あった。なお、上記評価は以下の条件にて実施し、切削
性能はフランク摩耗量と被削材の60分切削後の面粗さ
にて行った。 評価条件 硬度 荷重5Kgのビッカース硬度 研削面粗さ 研削砥石:ビトリファイドボンド ダイヤモンドホイール(#400) 切削性能 被削材 :Cu−Zn合金 切削速度 :400m/min 送り :0.05mm/rev. 切り込み :0.5mm 切削雰囲気:乾式 切削時間 :60min チップ形状:SPGN120308F
【0018】
【表5】
【0019】(実施例6)各種アモルファス合金触媒を
塊状もしくは粉末状でダイヤモンド粉と接触させる方法
(溶浸法)、あるいは粉末状でダイヤモンド粉と混合す
る方法(混合法)でダイヤモンド焼結を行った結果を表
6及び表7に示す。焼結時間は30分である。なお、溶
浸法の場合の試料構成は実施例2の表2に示すものであ
り、混合法の場合ではダイヤモンド粉末とアモルファス
粉末を所定重量%にてアセトン中で混合し、乾燥後、そ
の混合粉のみを圧粉して焼結した。
塊状もしくは粉末状でダイヤモンド粉と接触させる方法
(溶浸法)、あるいは粉末状でダイヤモンド粉と混合す
る方法(混合法)でダイヤモンド焼結を行った結果を表
6及び表7に示す。焼結時間は30分である。なお、溶
浸法の場合の試料構成は実施例2の表2に示すものであ
り、混合法の場合ではダイヤモンド粉末とアモルファス
粉末を所定重量%にてアセトン中で混合し、乾燥後、そ
の混合粉のみを圧粉して焼結した。
【0020】
【表6】
【0021】
【表7】
【0022】本発明はCoおよび/またはFeを主成分
とし、これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも
1種を含むアモルファス合金を触媒に用い、該触媒組成
合金を塊の状態でダイヤモンド粉末と接触させ、超高圧
高温装置を用いて4.5GPa以上の高圧力下で105
0℃以上の温度に加熱して焼結するものであり、ダイヤ
モンド焼結体の品質を従来品よりも落とすことなく焼結
圧力を従来品に比べて20%程度低下させることができ
た。
とし、これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも
1種を含むアモルファス合金を触媒に用い、該触媒組成
合金を塊の状態でダイヤモンド粉末と接触させ、超高圧
高温装置を用いて4.5GPa以上の高圧力下で105
0℃以上の温度に加熱して焼結するものであり、ダイヤ
モンド焼結体の品質を従来品よりも落とすことなく焼結
圧力を従来品に比べて20%程度低下させることができ
た。
【0023】さらに、本発明に係る超微粒ダイヤモンド
焼結体は、平均粒径が1μm以下の異常粒成長のない良
質ダイヤモンドが70〜95%を占めるものであるか
ら、バイト材、ドリル材、あるいは細かい傷を嫌う極細
線線引き用ダイス材として用いれば、鋭い刃先に加工す
ることでき、被削材の切削面粗度を細かくすることがで
きる。また、耐摩耗性を兼ね備えているため、切削を重
ねても被削材の切削面粗度を細かいまま維持できるとい
う優れた効果を奏する。
焼結体は、平均粒径が1μm以下の異常粒成長のない良
質ダイヤモンドが70〜95%を占めるものであるか
ら、バイト材、ドリル材、あるいは細かい傷を嫌う極細
線線引き用ダイス材として用いれば、鋭い刃先に加工す
ることでき、被削材の切削面粗度を細かくすることがで
きる。また、耐摩耗性を兼ね備えているため、切削を重
ねても被削材の切削面粗度を細かいまま維持できるとい
う優れた効果を奏する。
【図1】本発明の合金とスーパーインバーを触媒とした
場合のダイヤモンド合成領域比較図である。
場合のダイヤモンド合成領域比較図である。
フロントページの続き (72)発明者 上田 保 富山県富山市石金20番地 株式会社不二越 内
Claims (7)
- 【請求項1】 ダイヤモンドが70乃至95体積%を占
め、残部にCo及び/またはFeを主成分とし、これに
Si,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を含むア
モルファス化可能である組成の合金が均一に分散してい
ることを特徴とするダイヤモンド焼結体。 - 【請求項2】 焼結されるダイヤモンド粉末の平均粒径
が1μm以下の超微粒を含む請求項1記載のダイヤモン
ド焼結体。 - 【請求項3】 Coおよび/またはFeを主成分とし、
これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を
含むアモルファス化可能である合金を触媒に用い、該触
媒組成合金を塊の状態でダイヤモンド粉末と接触させ、
超高圧高温装置を用いて4.5GPa以上の高圧力下で
1050°C以上の温度に加熱して焼結することを特徴
とするダイヤモンド焼結体の製造方法。 - 【請求項4】 Coおよび/またはFeを主成分とし、
これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を
含むアモルファス化可能である合金を触媒を用い、5重
量%以上30%未満の触媒組成合金粉末をダイヤモンド
粉末と混合し、超高圧高温装置を用いて4.5GPa以
上の高圧力下で1050℃以上の温度に加熱して焼結す
ることを特徴とするダイヤモンド焼結体の製造方法。 - 【請求項5】 Coおよび/またはFeを主成分とし、
これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を
含むアモルファス化可能である合金を触媒に用い、該触
媒組成合金を塊の状態で平均粒径1μm以下のダイヤモ
ンド粉末と接触させ、圧力4.5GPa以上、温度11
50°C以上1450°C未満の温度範囲で焼結するこ
とを特徴とする平均粒径1μm以下の超微粒のダイヤモ
ンド焼結体の製造方法。 - 【請求項6】 Coおよび/またはFeを主成分とし、
これにSi,B,P,Cから選ばれた少なくとも1種を
含むアモルファス化可能である合金を触媒に用い、5重
量%以上30%以下の触媒組成合金粉末を平均粒径1μ
m以下のダイヤモンド粉末と混合し、圧力4.5GPa
以上、1150℃以上1450°C未満のダイヤモンド
が熱力学的に安定な高圧、高温下で焼結することを特徴
とする超微粒のダイヤモンド焼結体の製造方法。 - 【請求項7】 Coおよび/またはFeを主成分とし、
Si,B,P,Cから選ばれた少なくとも一種を含むア
モルルファス化可能の合金である請求項3、4.5、ま
たは6記載のダイヤモンド焼結体の製造の際に用いられ
る触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5025985A JPH05320812A (ja) | 1992-03-26 | 1993-01-22 | ダイヤモンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9846592 | 1992-03-26 | ||
JP4-98465 | 1992-03-26 | ||
JP5025985A JPH05320812A (ja) | 1992-03-26 | 1993-01-22 | ダイヤモンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05320812A true JPH05320812A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=14220432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5025985A Withdrawn JPH05320812A (ja) | 1992-03-26 | 1993-01-22 | ダイヤモンド焼結体及び製造方法、並びにその製造の際に用いられる触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH05320812A (ja) |
-
1993
- 1993-01-22 JP JP5025985A patent/JPH05320812A/ja not_active Withdrawn
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