JPH0532060B2 - - Google Patents

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JPH0532060B2
JPH0532060B2 JP58186027A JP18602783A JPH0532060B2 JP H0532060 B2 JPH0532060 B2 JP H0532060B2 JP 58186027 A JP58186027 A JP 58186027A JP 18602783 A JP18602783 A JP 18602783A JP H0532060 B2 JPH0532060 B2 JP H0532060B2
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JP
Japan
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ultrasonic
measured
transmitting
echo
scanning
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JP58186027A
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Tadashi Fujii
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Terumo Corp
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Publication date
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Priority to US06/651,963 priority patent/US4594895A/en
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Priority to DE8484111310T priority patent/DE3472006D1/de
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Publication of JPH0532060B2 publication Critical patent/JPH0532060B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/22Details, e.g. general constructional or apparatus details
    • G01N29/26Arrangements for orientation or scanning by relative movement of the head and the sensor
    • G01N29/27Arrangements for orientation or scanning by relative movement of the head and the sensor by moving the material relative to a stationary sensor
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/11Analysing solids by measuring attenuation of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/048Transmission, i.e. analysed material between transmitter and receiver

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 A 技術分野 本発明は超音波を物体に送信し、物体の内部か
らの反射超音波を受信して、物体内部の音響特性
を測定する超音波測定方法およびその装置の改良
に係り、特に物体内部の超音波伝播による吸収係
数および反射強度を近似的に測定し、物体の超音
波吸収および反射に関する情報を提供する超音波
測定装置に関する。 B 先行技術とその問題点 超音波測定技術は現在、金属探傷、魚群探知、
医療診断分野等、広範囲にわたつて利用されてい
る。中でも医療用の超音波断層装置の最近の発展
は目をみはるものがある。超音波断層装置は原理
的にはパルスエコー法を用いており、生体内へ送
信された超音波パルスが生体内部の音響インピー
ダンスの異なる境界で反射する現象を利用して、
この反射波(エコー)を受信して、いわゆるBモ
ード法による断層像を表示するものである。 従つてこのエコーには生体内部での超音波の減
衰情報、音響インピーダンス、音速等の情報が含
まれているにもかかわらず、現在、利用している
情報はエコーの振幅のみである。 具体的には、生体内の音速を一定と仮定し、生
体内の超音波伝播による減衰はいわゆるSTC回
路(Sensitivity Time Control)あるいはTGC
回路(Time Gain Control)と呼ばれる回路に
よつて任意的に補正をしたエコー振幅値で輝度変
調を行ない、ブラウン管に断層像として表示して
いるのみである。従つて得られた断層像は生体内
部の音響インピーダンスの不連続面の2次元的分
布を定性的に画像化しているにすぎず、必然的に
生体組織の位置や形に関する形態情報が、その利
用の中心となつている。しかし生体組織の特性で
ある超音波の減衰情報等の測定はなされていない
のが現状である。 生体組織の減衰情報を得ようとする試みがいく
つか報告されている。しかし後で、詳しく述べる
ようにエコー波形には生体組織中の伝播による吸
収と、音響インピーダンスの異なる境界での反射
強度の2つの情報が含まれており、いずれも、未
知である。したがつて厳密にこの2つの影響を区
別して識別することは、今のところ極めて困難で
あると言わざるを得ない。反射強度が超音波の周
波数に依存しないと仮定した場合には、2つ以上
の複数の周波数によつて超音波エコーを同一部分
について送受信し、エコーの各周波数成分の音圧
比を測定すれば、反射強度の影響をなくして、吸
収係数を求めることが可能となる。このような仮
定は超音波の波長に比べて十分大きな広がりをも
つ界面例えば平面反射板の場合には成立するが、
実際の生体組織では波長程度あるいはそれ以下の
散乱体が存在することがしばしばあるので、この
仮定は生体組織全体を考えたとき、必ずしも成立
するとは限らない。 また生体組織のある部分で、反射強度がほぼ一
定であるという仮定をすれば、組織のその部分の
前後に於けるエコー音圧の比はそのまま吸収係数
に比例すると考えられる。また、反射強度の周波
数依存性の関係を仮定し、3種類以上の周波数に
よつて超音波エコーを同一部分について送受信し
てエコーの各周波数成分の音圧から、吸収係数を
求めるという試みも報告されている。 以上のように、いずれも場合も反射強度につい
てある仮定をし、単数あるいは複数の周波数成分
をもつ超音波を送受信することで、吸収係数を分
離して測定するという方法をとつている。 また、減衰係数を測定する方法として透過法が
良く知られている。この方法は第1図のように、
送信用探触子1と受信用探触子2とを被検体15
を間にして対向して設け、周波数の超音波を送
受信すると、送信波の振幅Vo(f)と受信波の振幅
Vr(f)と減衰係数α(f、x)との関係は次式で得
られるとしている。但しこの減衰係数α(f、x)
は吸収係数と前方散乱係数(透過率)とを含むも
のである。 Vr(f)=Vo(f)exp(−∫x pα(f、x)dx) したがつて両辺の自然対数をとり変形すれば次
式のようになる。 ln〔Vr(f)/Vo(f)〕=−∫x pα(f、x)dx 次にX線CTの手法を用い、投影データを収集
し、例えば良く知られたフイルタードバツク・プ
ロジエクシヨンのアルゴリズムを用いてα(f、
x)を求めることができる。 しかしながら、このようにして得られたα(f、
x)には、1つの問題がある。それは例えば第2
図のように比較的強い散乱体3が被検体15の一
部にある場合、見かけ上受信用探触子2に到達す
る受信振幅Vr(f)は減少する(同図右)。従つて再
構成した減衰係数分布像では、あたかも散乱体3
の境界で減衰係数が大きくなるように表示され
る。つまり、求めた減衰係数は、純粋な吸収係数
ではなく明らかに散乱体の散乱強度の影響を受け
ていることになる。 発明の目的 本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、
被検体における超音波の吸収および反射(散乱)
を実用上正しく測定することのできる超音波測定
装置を提供することを目的とする。 本発明によれば、超音波パルスを被測定物体に
送信し、被測定物体から反射された超音波エコー
信号を検出することによつて物体の音響特性を測
定する超音波測定装置において、 被測定物体に一方の方向から第1の超音波パル
スを送信して被測定物体から反射された超音波エ
コー信号を検出し、一方の方向と対向する他方の
方向から第1の超音波パルスと同一周波数の第2
の超音波パルスを送信して被測定物体から反射さ
れた超音波エコーを検出する超音波送受信手段
と、超音波送受信手段で検出されたエコー信号か
ら被測定物体の所望の被測定領域についてのエコ
ー信号を識別し、識別した領域から得られ、周波
数関数であり、かつ反射強度と区別された吸収係
数を含む音響特性を算出する演算手段と、算出し
た音響特性を領域に対応した可視画像として表示
する表示手段とからなるものである。 本発明の他の特徴によれば、音響特性は超音波
の反射強度を含むものである。 本発明の他の特徴によれば、超音波送受信手段
は、被測定物体を一方の方向とは実質的に垂直な
方向に走査する走査手段を含み、演算手段は、走
査手段により検出されたエコー信号を蓄積するメ
モリ手段とからなり、演算手段は、メモリ手段に
蓄積されたエコー信号から走査により形成される
被測定物体の断面を細分した複数の区画について
各区画の2つの境界におけるエコー信号を識別
し、識別したエコー信号から各区画の超音波吸収
および反射強度の少なくとも一方を算出し、表示
手段は、算出された各区画の吸収係数と反射強度
の少なくとも一方を該断面におけるそれらの分布
像として表示するものである。 本発明の他の特徴によれば、超音波送受信手段
は、被測定物体に対して複数の測定方向から被測
定物体を走査し、演算手段は複数の測定方向につ
いて平均をとつた音響特性を算出するものであ
る。 発明の具体的説明および作用 以下、本発明を実施例によつて詳細に説明す
る。 第3図は、本発明の原理を説明するものであ
る。同図において被検体としての生体15の左の
探触子1から超音波パルスVp(f)を送信すると、
生体15内の音響インピーダンスの不連続面3お
よび4によつてエコーが形成され、これは左の探
触子1に次式で示される振幅V(f、x)をもつ
た反射波として受信される。 まず不連続面3では V(f、x1)=Vp(f)・R(f、x1)・exp(−2∫x
1
pα(f、x)dx)・Tx 1p(f)・To x1(f)(1) ここでは超音波の周波数、R(f、x1)は、
不連続面3の反射係数すなわち後方散乱強度であ
り、α(f、x)は生体皮膚(x=0)から不連
続面3(x=x1)の間の超音波吸収係数、Tx1 p(f)
は0〜x1間の、またTo x1間x1〜0間の各々透過係
数(前方散乱係数)の積を各々表わしている。同
様にして不連続面4(x=x2)からのエコーは次
式で表わされる。 V(f、x2)=Vp(f)・R(f、x2)・exp(−2
x2 pα(f、x)dx)・Tx2 p(f)・To x2(f)(2) (1)/(2)より V(f、x1)/V(f、x2)=R(f、x1)/R(f、
x2)・exp(−2∫x 1pα(f、x)dx+2∫x2 pα(f、
x)
dx) ・Tx1p(f)・Tox1(f)/Tx2p(f)・Tox2(f)=R
(f、x1)/R(f、x2)・exp(2∫x2 x1α(f、x)
dx)・Tx1p(f)・Tox1(f)/Tx2p(f)・Tox2(f)(3
) ∵∫x2 pα(f、x)dx=∫x1 pα(f、x)dx+∫x2 x1
α(f、x)dx (3)式の両辺の自然対数をとると ln〔V(f、x1)/V(f.x2)〕=ln〔R(f.x1)/R
(f.x2)〕+2∫x2 x1α(f3x)dx+ln〔1/Tx2 x1(f)Tx
1
x2(f)(4) ∵〔Tx1 p(f)/Tx2 p(f)〕=〔Tx 1p(f)/Tx1 p(f)・Tx2 x1(
f)〕=〔1/Tx2 x1(f)〕 もし、生体15中の反射係数が場所によらずほ
ぼ一定、すなわちR(f、x1)R(f、x2)であ
り、また透過係数が殆だ1に近い、すなわちTx p
(f)1であれば、(4)式よりただちにα(f、x)
が次式で求められる。 ∫x2 x1α(f、x)dx =1/2ln〔V(f、x1)/V(f、x2)〕 (5) 生体軟組織の場合吸収係数はほぼ周波数に比
例するので、α(f、x)=d(x)・fとおける。さ
らにx1とx2の間での吸収係数の平均値をx1x2
すれば、 ∫x2 x1α(f、x)dx=f∫x2 x1α(x)dx=fx1x2
(x2−x1)となり(5)式よりx1x2が次のように求
められる。 x1x2=1/2f・1/(x2−x1)ln〔V(f,x1)/V
(f、x2)〕(6) しかしながら、この仮定は生体15の極めて接
近した微小部分についてであれば、成立する可能
性もあると考えられるが、組織全体で考えた場
合、成立するという見込みは殆んどないと言えよ
う。 さらにR(f、x),T(f)が周波数に依存しない
という仮定をおけば、すなわちR(f、x)がR
(x)であれば(4)式を2つの異なる周波数1および2
について測定すると次の(7)および(8)式が得られ
る。 ln〔V(f1、x1)/V(f1、x2)〕 =ln〔R(x1)/R(x2)〕 +2∫x2 x1α(f1、x)dx +ln〔1/Tx2 x1・Tx1 x2〕 (7) ln〔V(f2、x1)/V(f2、x2)〕 =ln〔R(x1)/R(x2)〕 +2∫x2 x1α(f2、x)dx +ln〔1/Tx2 x1・Tx1 x2〕 (7)−(8)より ln[V(f1、x1)/V(f1、x2)/V(f2、x1)/V(
f2、x2)] =2∫x2 x1〔α(f1、x)−α(f2、x)〕dx(9) α(f、x)=α(x)・fおよびα(x)のx1とx2の間
の平均値をx1x2とすれば ∫x2 x1〔α(f1、x)−α(f2、x)〕dx =(f1−f2)∫x2 x1α(x)dx =(f1−f2)(x2−x1)x1x2 したがつて x1x2=1/2(f1−f2)・1/(x2−x1)[ln{V(
f1、x1)/V(f1、x2)/V(f2、x1)/V(f2、x2
}](10) でx1x2が求められる。 この仮定は、超音波の波長に比べて十分大きな
広がりをもつ界面、例えば平面反射板のような場
合には成立する。しかし実際の生体組織では、波
長程度あるいはそれ以下の散乱体も同時に存在す
ることがあるので、この仮定は生体組織全体を考
えたとき、必ずしも成立するとは限らない。 本発明では上記のような仮定によらないで、吸
収係数α(f、x)を求めるもので、第3図のよ
うに同じ生体15に、対して探触子1と実質上直
線上で対向して設けられている探触子1aによつ
て同様にVp(f)の振幅をもつパルスを送信する。
生体15中の不連続面4(x=L−x2)および不
連続面3(x=L−x1)からのエコーは同様に次
式で表わされる。ここでLは探触子1および1a
を結んだ直線上での生体15の厚さである。 V(f、L−x2)=Vp(f)・R(f、L−x2)・exp(−
2∫L-x2 Lα(f、x)dx)・TL-x2 L(f)・TL L-x2(f)(11)
V(f、L−x1)=Vp(f)・R(f1L−x1)exp(−2∫L-
x1
Lα(f、x)dx)・TL-x1 L(f)・TL/L-x 1(f)(12) 探触子1で受信したエコー信号の場合と同様に
(11)/(12)を計算し、両辺の自然対数をとれば(4)式に
対応する(13)式を得る。 ln〔V(f、L−x2)/V(f,L−x1)〕 =ln〔R(f、L−x2)/R(f、L−x1)〕+2∫x
1
x2α(f、x)dx+ln〔1/Tx1 x2(f)・Tx2 x1(f)〕(13
) ∵−2∫L-x2 Lα(f、x)dx+2∫L-x1 Lα(f,x)dx =−2∫L-x2 Lα(f、x)dx+2∫L-x2 Lα(f、x)
dx+2∫x1 x2α(f、x)dx=2∫x1 x2α(f、x)dx ここで ∫x2 x1α(f、x)dx=∫x1 x2α(f、x)dxとおく

とができる。すなわちx1−x2の間での吸収係数の
積分値は超音波の伝播方向によらないと考える。
従つて(14)式が得られる。 ln〔V(f、L−x2)/V(f、L−x1)〕=ln〔R(
f,L−x2)/R(f、L−x1)〕+2∫x2 x1α(f、
x)dx+
ln〔1/Tx1 x2(f)・Tx2 x1(f)〕 (14) (4)式と(14)式を加算すると次のようになる。 ln[V(f、x1)/V(f、x2)・V(f、L−x2)/
V(f、L−x1)]=ln[R(f、x1)/R(f、x2
・R(f、L−x2)/R(f、L−x1)] +4∫x2 x2α(f、x)dx+ln〔1/Tx2 x1(f)2・Tx1 x
2
(f)2〕(15) ここでR(f、x1)とR(f、L−x1)およびR
(f、x2)とR(f、L−x2)とは各々不連続面3
および4についての表裏の反射係数の関係にあ
る。第4図のように不連続面の音響インピーダン
スZ1とZ2が平面反射板のときは反射係数Rお
よびR′は次のように与えられ、表と裏の反射係
数の絶対値は等しくなる。すなわち、 R=Vr/Vi=Z2cosθi−Z1cosθt/Z2cosθi−Z1cos
θt R′=Vi/Vr=Z1cosθt−Z2cosθi/Z1cosθt−Z2cos
θi |R|=|R′| また第5図のように生体組織15がランダムな
散乱体で構成されていると、すなわち不連続面3
および4は、ランダムな散乱体で構成されている
と、どの方向から超音波が伝播し、反射(散乱)
を受けたとしても、後方散乱係数R(f、x)は
等しくなるはずである。従つてR(f,x)R
(f、L−x)つまりR(f、x)/R(f、L−
x)1となる。従つて(15)式の右辺第1項は ln[R(f、x1)/R(f、L−x1) R(f、L−x
2)/R(f、x2)]=ln 〔1〕=0となる。 またTx2 x1(f)およびTx1 x2(f)はx1〜x2間およびx2
x1間の透過係数である。生体軟組織の透過係数に
ついては未だ正確なデータはないが、概略次のよ
うに考えることができる。生体軟組織の平均音響
インピーダンスは1.63×106〔Kg/m2・s〕であ
り、また音響インピーダンスの範囲は大略1.4〜
1.7×106〔Kg/m2・s〕であることが知られてい
る。透過係数の値を調べるために、平面層でのモ
デルを用いると次のようになる。すなわち第6図
のように、仮に上記の範囲内で最も音響インピー
ダンスZ1,Z2の値が離れた2層がある場合を
考えると、 T12=2Z2/Z1+Z2、T21=2Z1/Z1+Z2 ∴T12・T21=4ZZ2/(Z1+Z22=4(Z2Z1)/(
1+Z2Z1) Z2/Z1=1.7/1.4=1.214 ∴T12・T21=1.009 ∴ln〔1/T2 12・T2 21〕 =ln〔0.982〕=−0.018 dB換算にすると−0.158dBとなる。実際に生体
内での音響インピーダンスの差は平均的には小さ
いと考えられる。すなわちZ1=1.5、Z2=1.6とす
るとZ2/Z1=1.06・ ∴ln〔1/T2 12・T2 21〕=−
0.001dB換算すると0.009dBとなる。Z2/Z1とln
〔1/T2 12・T2 21〕の関係を計算したのが第7図で
ある。 一方、生体軟組織の吸収係数は大略0.5〜
2.0dB/cm・MHzの範囲にあることが知られてい
る。通常使用される周波数帯である3MHz程度で
は1.5〜6.0dB/cmの範囲となる。従つて、1cm当
りの吸収係数と、透過係数を比べると、透過係数
の方は約1/10以下〜1/100以下と考えることがで
きる。1mm当りの吸収係数は0.15〜0.6dB/mmと
なり第7図より0.86Z2/Z11.17の範囲であれ
ば、透過係数の方が約1/10以下と考えることがで
きる。従つて生体の軟組織の平均音響インピーダ
ンス1.63×106に対して1.4〜1.9×106の範囲の軟
組織との透過係数については、吸収係数の約1/10
以下と推定できる。 実際の生体軟組織の透過係数(前方散乱係数)
を計算することは現在のところ明確な理論が確立
されていない。しかし音響インピーダンスの差
が、非常に小さいことを考えると、透過係数は、
かなり1に近いことが予想され、吸収係数に比べ
て無視できるものと推定される。もし透過係数
が、吸収係数に対して無視できない場合には、こ
の分が吸収係数への誤差として、入つてくること
になる。第表に生体組織の音響インピーダンス
値を、第表に吸収係数を、示してある。 第表 音響インピーダンス生体組織 (×105g/cm2秒) 脂 肪 1.38 眼球水晶体水様液 1.50 眼球硝子液 1.52 脳 1.58 血 液 1.61 腎 臓 1.62 人体組織(平均値) 1.63 脾 臓 1.64 肝 臓 1.65 筋 肉 1.70 眼球水晶体 1.84 頭がい骨 7.80
【表】 そこで以上の仮定より(15)式は次のようになる。 ∫x2 x1α(f、x)dx=1/4ln[V(f、x1)/V(
f、x2)・V(f、L−x2)/V(f、L−x1)](16)
これよりα(f、x)が求められる。 不連続面がランダムな散乱体でないときも超音
波のビーム幅の大きさの中で、不連続面が大きく
変化していなければ、すなわち、ゆつくりと変化
していれば、R(f、x)/R(f、L−x)1
と考えることが可能である。第8図のように、超
音波ビーム幅Dの中で、不連続面3aが、大きく
変化しているとR(f、x)≠R(f、L−x)の
可能性がある。このような場合(15)式からα(f、
x)を求めた場合の誤差の項ln[R(f、x1)/R(f
、x2)・ R(f、L−x2)/R(f、L−x1)]をできる限り小
さくする工夫 が必要である。これについては後で詳しく述べる
こととする。 ここでは、まずR(f、x)/R(f、L−x)
1が成立すると仮定したときの実施例につい
て、詳細に述べることとする。上記仮定が成立す
れば、α(f、x)は、(16)式で求めることが可能
である。すなわち生体(被測定物体)15に対し
て対向した探触子1および1aを配置し、各々の
探触子によつて、不連続面x1、x2からのエコー信
号を独立に測定する。この測定されたエコー振幅
V(f、x1)、V(f、x2)およびV(f、L−x2)、
V(f、L−x1)より(16)式を用いてα(f、x)を
算出することができるわけである。但しこの場
合、例えば不連続面3に対して探触子1および1
aまでの距離が異なつている点に注意しなければ
ならない。このような距離の違いによる超音波の
拡散現象を、補正するには、反射波を球面波と考
え、探触子1および1aの受信面積が同じであれ
ば距離の2乗に反比例した拡散分を次式によつて
相殺してやればよい。 ∫x2 x1α(f、x)dx=1/4ln[V(f、x1)/V(
f、L−x1)・(L−x12/x1 2・V(f、x2)/V(
f、L−x2)・(L−x22/x2 2](17) また本発明の仮定として生体内の音速C0を、
ほぼ一定(1530m/S)と考えている。したがつ
てx=C0・tで与えられC0が一定であるから(17)
式は次式のようになる。 ∫x2 x1α(f、x)dx=1/4ln[V(f、C0t1)/V
(f、C0T−C0t1)・(T−t12/t1 2・V(f、C0t2
)/V(f、C0T−C0t2)・(T−t22/t2 2](18) 音速C0が一定であれば、第9図の模式図に示
すように、左の探触子1から送信したときのエコ
ーV14(f)と右の探触子1aから送信したときのエ
コーV41(f)は、相対的に時間を反転させてやれ
ば、各音響不連続面x1、x2のエコーの位置が一致
することとなる。つまり、同図に示すようにエコ
ーV14(f)の時間軸を反転した波形14(f)はエコー
V41(f)と実質的に同じとなる。したがつてV41
(f)/14(f)は実質的に0になる。 さらに、探触子からの音圧は、通常、探触子か
らの距離によつて変化する。特に近距離音場は複
雑であり、遠距離音場も比較的ゆるやかである
が、変化をする。従つて以上の理由から測定には
遠距離音場を使用することが好ましい。 さらに、音場の変化による測定誤差を除去する
ためには、予め第10図あるいは第11図のよう
な標準媒質20中の標準反射体40または60か
らの音場特性を測定し、この標準音圧特性で測定
値を規格化する必要がある。これによつて音場変
化による誤差と反射体・探触子間の距離による超
音波の拡散誤差を同時に除去することが可能であ
る。第10図では点反射体40が支持体50に支
持され、第11図は標準反射体が平面反射体60
の場合を示す。いずれの場合も、タンク30に標
準媒質20としてたとえば脱気水が満たされ、こ
れに探触子1または1aを配して音場特性の測定
を行なう。 このようにして規格化した場合(18)式による拡散
の補正は不要となる代わりに、距離xでの標準音
圧(振幅)をU(f、x)とすれば(16)式は次のよ
うに変形され、これによりα(f、x)が求めら
れる。 ∫x2 x1α(f、x)dx=1/4ln[V(f、x1)/V(
f、x2)・U(f、x2)/U(f、x1)・V(f、L−
x2)/V(f、L−x1)・U(f、L−x1)/U(f、
L−x2)](19) 次に、α(f、x)が求まることより、(4)式お
よび(14)式を用いて、更に反射強度R(f、x)を
算出することが、可能となる。α(f、x)を測
定したことによつて被測定物体の吸収特性がわか
り、この吸収特性と(4)式よりR(f、x)が求め
られる。すなわち ln〔R(f、x1)/R(f、x2)〕=ln〔V(f、x1
/V(f、x2)〕−2∫x2 x1α(f、x)dx となる。(このとき透過係数Tは、無視してい
る。)言い換えればSTC補正が、正確に実行でき
るわけである。また(14)式からも同様にR(f、L
−x)が求められる。 ln〔R(f、L−x2)/R(f、L−x1)〕=ln〔V(
f、L−x2)/V(f、L−x1)〕−2∫x2 x1α(f、
x)dx 本発明の原理から ln〔R(f、x1)/R(f、x2)〕=1/ln〔R(f、
L−x2)/R(f、L−x1)〕 の関係にある。 しかし、このままではR(f、x)の相対値R
(f、x1)/R(f、x2)は、決定できるが、絶対
値を定めることはできない。すなわち被測定物体
15の表面からの最初のエコーによつて、この表
面の反射強度を決めることができないからであ
る。しかしながら、先に述べたように、標準反射
体からの反射強度で規格化したものを被測定物体
からの反射強度とする定義を行えば、この表面の
反射強度R^(f、x0)は、次式で与えられる。 R^(f、x0)=R(f、x0)/V(f、x0) R^(f、x0)より、あとは逐次的に、R^(f、x1),
R^(f、x2)…が求められてゆく。すなわち R^(f、x0)/R(f、x1)=k01 ∴k(f、x1)=R^(f、x0)/k01 但しk01=〔V(f、x0)/V(f、x1)〕・exp(−2
x1 x0α(f、x)dx) 以上のように、α(f、x)およびR^(f、x0
と(4)式または(14)式の関係より、反射強度R(f、
x)が、求められる。 以上説明したように、本発明は原理的に超音波
が、透過するような人体部位に対して有効であ
る。従つて最も好ましい部位は乳房であるが、腹
部にも充分適用が可能である。 次に、乳房を対象としたときの実施例の1つを
第12図によつて詳細に説明する。 対象の乳房15は通常、自然な形を、保つため
に第13図に示すように伏臥位にて水タンク30
の脱気水20中に懸垂させて検査および測定を行
うのが、好ましい。脱気水20の中には、乳房1
5を間にはさんで対向するような位置関係に、探
触子1および1aが各々連結用アーム18にて、
連結して設けられている。探触子1および1a
は、制御回路8の制御のもとに走査機構14によ
つて上下方向101および走査方向100に、移
動および走査を可能としている。 探触子1および1aは切替回路13を介して送
信回路23が接続されて送信系が構成され、また
受信回路21、対数増幅器22、検波回路5、メ
モリ回路9およびSTC回路6などによつて受信
系が構成されている。 乳房15の内部で反射された超音波エコーはモ
ニタデイスプレイ7に可視像として表示される。
モニタ7に表示されるのは、本発明に従つて算出
された、乳房15における超音波のたとえば吸収
係数または反射強度であるが、これは、受信した
超音波エコーから2つのメモリ回路9および10
を使用して演算回路11によつて得られる。その
際、これらの吸収係数または反射強度を測定する
関心領域(ROI)は関心領域設定回路19によつ
て設定される。 まず従来のBモード像は次の手順で得られる。
乳房15の検査すべき断面の高さ102を走査機
構14によつて探触子1,1aを移動することに
よつて設定する。次に、探触子1,1aを走査方
向100に沿つて走査すれば、その断面における
乳房15のBモード像が得られる。この場合探触
子1あるいは1aのいずれか1つの探触子の選択
はスイツチ回路13によつて行なう。 送信回路23によつて駆動用パルスが作られ、
スイツチ回路13で選択された探触子(ここで
は、1とする)を駆動し対象乳房15に向つて超
音波パルスが、送信される。乳房15内で反射さ
れたエコーが同じ探触子1で受信され、受信回路
21で増幅され、対数増幅回路22で、さらに対
数圧縮および増幅が行われる。次に検波回路5で
検波されメモリ回路9に入力され、この信号は
STC回路6にて減衰補正され、メモリ回路10
に入力される。走査方向100に沿つて探触子1
を走査することで断面15のAモード信号がすべ
てメモリ回路10に格納される。このデータが輝
度変調されBモード像となつてモニタデイスプレ
イ7上にたとえば第14図のように表示される。 第14図のBモード像上で吸収係数を測定した
り部分の設定がオペレータによつて関心領域設定
回路19によつて行われる。例えば第14図のよ
うに2つのクロスラインで行われるROI設定位置
は演算回路11に入力される。これによつて制御
回路8は、走査機構14に探触子1および1aを
走査線200の位置に設定するよう指令する。そ
こで制御回路8は送信回路23を駆動し、切替回
路13を制御して走査線200を中心として数本
の走査が、探触子1および1aによつて左および
右から独立に交互に実行される。これらのAモー
ド信号は、メモリ回路9に入力される。これらの
Aモード信号から第15図に示すフローチヤート
に従つてROI区間の平均吸収係数が測定され
る。 このフローにおいて平均吸収係数は次式から
得られる。 =1/4f・1/C0(t1−t2)・ln〔V(f、x1)/V
(f、x2)・U(f、x2)/U(f、x1)・V(F,L
−x2)/V(f、L−x1)・U(f、L−x1)/U(f
、L−x2)〕(20) 以上説明した方法はBモード像を走査し、その
後再びROI部分について左右より吸収係数測定の
ための走査を行うというものであつた。しかし予
め左右からの走査を実行し、これらのAモード信
号をメモリ回路9に記憶させておけば吸収係数の
測定はメモリ回路9内の信号より第15図のフロ
ーチヤートに従つて求められるので、吸収のため
の再計測の必要がなく、より良い方法と言うこと
ができる。 第17図および第18図のように探触子1およ
び1aの代わりに、リニヤ・アレイ型探触子20
aおよび20bを用いれば、走査方向100の走
査が電子的に行われリアル・タイムでBモード像
が得られることは言うまでもない。そのための電
気回路については従来のリニア・アレイ・スキヤ
ナのものと同じものでよいので、ここでは詳細に
ついては、説明を省略する。ブロツク18aおよ
び18bが電子走査のためのマルチ・プレクサ回
路である。受信回路21にはいわゆる電子フオー
カスのための位相調整回路等が含まれるが、対数
増幅回路22以後は基本的には第12図の回路と
同様であつてさしつかえない。 標準音圧を、測定するための較正用走査を予め
実行し、標準音圧値を演算回路11内の不揮発性
メモリ等に記憶させておいてもよい。または、水
タンク30内に第19図のように複数個の標準反
射体42をアレイ状に組入れておけば、探触子の
交換を行つても較正用走査を実施することがで
き、便利である。より具体的には、標準反射体4
2は図示のようにx方向の位置を順次ずらせて走
査方向101に配列されている。点線32で示す
位置に探触子1および1aを配して乳房15の測
定を行なうに先立つて、標準反射体42アレイの
両側に探触子1および1aを配し、順次これらを
走査することによつて標準反射体42によるエコ
ーを測定し、これを演算回路11内のメモリに蓄
積する。次に乳房15の測定を行なうときにこの
標準データにより測定値の規格化を行なう。 次に人体腹部を対象とした実施例について第2
0図を参照して説明を行う。被検体15としての
被検者はベツド800上に仰臥位にて安静にして
おり、探触子1および1aは支持体650a,6
50bおよび600a,600bによつてアーム
18に取り付けられている。アーム18は支持体
500によつて保持されている。検査部位の設定
は支持体500を上下方向1000に沿つて移動
することが決定される。探触子1および1aに
は、被検査15との音響的接触を良好にするため
に水バツグ300aおよび300bが設けられて
いる。支持体650a,650bを左右方向11
00に移動させることで、被検者15は対向して
探触子1および1aが設定される。この場合の測
定断面は例えば第21図のようになり、肝臓15
a等が検者の対象となる。肝臓の場合、従来の測
定方法、たとえば第1図で説明した方法では脊椎
46が測定の障害となるが、本発明による方法で
は両方向から測定を行なうので、脊椎46が肝臓
44の測定の障害となることはない。このとき探
触子1および1aの代りにリニアアレイ探触子2
0aおよび20bのような電子走査型探触子を用
いることが最も好ましい。 このようにして測定された被検体15の吸収係
数および反射強度は制御回路8の制御によつてモ
ニタデイスプレイ7に可視画像として表示され
る。被検体15として再び乳房を例にとる。第2
2図に示すように被検体15の測定領域を仮想マ
トリツクス2000に区分し、その中のマトリツ
クス成分である各々の画素1000に対して第1
2図について説明したのと同様な測定を行い、各
画素1000の吸収係数α(f、xij)を求める。
つまり第23図のように探触子1および1aから
のAモード信号210および220について順次
単位画素毎に吸収係数を測定し、これらの値をメ
モリ回路10に入力し、画像としてモニタ・デイ
スプレイ7上に、展開すればよい。 第23図では、第16図と同様に探触子1で受信
したエコーを210で示し、同1aで受信したエ
コーを220で示している。そこで、より詳細に
説明すると、例えば探触子1で受信したエコーに
おける信号213に対応する探触1aで受信した
エコーの信号は227であり、214の対応は2
26である。この4つの信号213,214およ
び227,226が第15図のそれぞれV(f、
x1),V(f、x2)およびV(f、L−x2),V(f、
L−x1)に対応している。実際には、V(f、x)
を与える振幅はその信号の位置に対して所定の幅
をもつ信号の平均値として測定される。すなわち
第24図のように例えば226の位置について2
26-1から226-2までの範囲の信号の平均値を
もつて位置226の信号V(f、x)とする。こ
の幅は最大でも画素の大きさ程度でなければなら
ない。次に、第25図のアルゴリズムに従つて反
射強度R(f、x)の分布も求めることが可能で
ある。これによつて各画素iについてその境界に
おける反射強度R(f、xi)が求まり、モニタデ
イスプレイ7にその分布像が表示される。 さらに、吸収係数α(f、x)の分布を正確に
測定するためには、第27図および第28図のよ
うに前記の2つの対向した探触子1および1aに
よる測定を被検体15の周囲180°にわたつて行
う。角度の変化につれて得られた各画素に対する
吸収係数α〓(f、xij)を加算平均し、α(f、xij)
とする。すなわち α(f、xij)=1/N180 〓 〓=0α〓(f、xij) 但しN=180°/Δθであり、Δθは観測角度の単
位ステツプである。この方法は、丁度X線CTと
類似しているが、X線CTで用いられるような特
別な像再生アルゴリズムを、必要としないのが1
つの最大の特徴である。このように、180°〜0°に
わたつての測定によつてα(f、x)を求めれば、
前述した本発明を適用する場合の1つの仮定であ
るR(f、x)R(f、L−x)としたことによ
る誤差は平均化され、小さくなる。なお、本測定
はX線CTのように必ずしも180°にわたる測定デ
ーターを必要としないアルゴリズムであるので、
第29図のように被検体15内に超音波を透過し
ない部分3000があるときはこの領域を除いて
θ1〜θ2まで走査し測定を行うことが可能である。 本発明は、原理的に単一の周波数で生体の吸収
係数および反射強度が測定できるものであるが、
複数の異なる周波数あるいは広帯域の周波数をも
つパルスエコーによつて同様の測定を行えば、吸
収係数の周波数依存性が測定できる。 発明の具体的効果 以上のように、本発明によれば従来得られなか
つた被検体の吸収係数および散乱係数(反射強
度)を互いにほぼ純粋に分離して測定することが
でき、さらにこの吸収係数の分布を画像化するこ
とも可能である。また、従来の透過型による減衰
分布像に比べて次のような利点がある。すなわ
ち、散乱強度の影響を受けないこと、フイルター
ドバツク・プロジエクシヨンに代表されるような
画像再構成のための特別なアルゴリズムを必要と
しないこと、従つて実時間で吸収分布像が得られ
ること、1つの方向からの投影データのみでも吸
収分布像が得られ、透過法に比べて臨床上の適用
範囲が広い等の利点がある。さらには、従来法と
比べて単一の周波数すなわち狭帯域のパルスで測
定ができることなどの優れた特長をもつ。したが
つて従来のBモード像では得られなかつた吸収係
数(反射強度)の測定および吸収係数分布、反射
強度分布の測定が可能である。このような分布像
が得られることによつて被検体組織の質的違いを
把握することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は従来技術による物体の音
響特性の測定方法の例を示す説明図、第3図は本
発明による超音波測定方法の原理を模式的に説明
する説明図、第4図ないし第9図は本発明の原理
の説明に使用する説明図、第10図および第11
図は超音波探触子の較正方法の例を示す模式図、
第12図は本発明による超音波測定装置の実施例
を示すブロツク図、第13図および第14図は第
12図に示す実施例における乳房の測定の例を説
明する説明図、第15図は第12図に示す実施例
の演算回路が実行する超音波吸収係数を算出する
演算フローを示すフロー図、第16図は第15図
のフローを説明するための超音波エコー波形を示
す波形図、第17図および第18図は本発明の他
の実施例を部分的に示す説明図、第19図は超音
波探触子の他の較正方法の例を示す模式図、第2
0図および第21図は第12図に示す実施例にお
ける人体腹部の測定の例を説明する説明図、第2
2図ないし第24図は測定した音響特性を分布画
像として表示する動作を説明するための説明図、
第25図は音響特性を分布画像として表示する演
算動作を示すフロー図、第26図は第25図のフ
ローについて超音波反射強度の測定を説明するた
めの超音波反射強度分布の模式図、第27図、第
28図および第29図は本発明の他の実施例を示
す説明図である。 主要部分の符号の説明、1,1a,2……超音
波探触子、3,4……境界、6……STC回路、
7……モニタデイスプレイ、8……制御回路、
9,10……メモリ回路、11……演算回路、1
3……切替回路、14……走査機構、15……被
検体、20……脱気水、20a,20b……電子
走査型探触子、21……受信回路、22……対数
増幅回路、23……送信回路、30……水タン
ク、40,60……標準反射体、1000……画
素、2000……マトリツクス。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 超音波パルスを被測定物体に送信し、該被測
    定物体から反射された超音波エコー信号を検出す
    ることによつて該物体の音響特性を測定する超音
    波測定装置において、 該被測定物体に一方の方向から第1の超音波パ
    ルスを送信して該被測定物体から反射された超音
    波エコー信号を検出し、該一方の方向と対向する
    他方の方向から前記第1の超音波パルスと同一周
    波数の第2の超音波パルスを送信して該被測定物
    体から反射された超音波エコーを検出する超音波
    送受信手段と、該超音波送受信手段で検出された
    該エコー信号から該被測定物体の所望の被測定領
    域についてのエコー信号を識別し、該識別した該
    領域から得られ、周波数関数であり、かつ反射強
    度と区別された吸収係数を含む音響特性を算出す
    る演算手段と、 該算出した音響特性を該領域に対応した可視画
    像として表示する表示手段とからなることを特徴
    とする超音波測定装置。 2 前記音響特性は超音波の反射強度を含むこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の超音波
    測定装置。 3 前記超音波送受信手段は、前記被測定物体を
    前記一方の方向とは実質的に垂直な方向に走査す
    る走査手段を含み、 前記演算手段は、前記走査手段により検出され
    たエコー信号を蓄積するメモリ手段とからなり、 該演算手段は、該メモリ手段に蓄積された該エ
    コー信号から前記走査により形成される被測定物
    体の断面を細分した複数の区画について各区画の
    2つの境界における前記エコー信号を識別し、該
    識別したエコー信号から各区画の超音波吸収およ
    び反射強度の少なくとも一方を算出し、 前記表示手段は、該算出された各区画の吸収係
    数と反射強度の少なくとも一方を該断面における
    それらの分布像として表示することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の超音波測定装置。 4 前記超音波送受信手段は、被測定物体に対し
    て複数の測定方向から該被測定物体を走査し、前
    記演算手段は該複数の測定方向について平均をと
    つた音響特性を算出することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の超音波測定装置。
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