JPH05318270A

JPH05318270A - 工作機械の摺動面保護装置

Info

Publication number: JPH05318270A
Application number: JP15586892A
Authority: JP
Inventors: Akio Miyoshi; 章雄三好
Original assignee: Okuma Machinery Works Ltd
Current assignee: Okuma Corp
Priority date: 1992-05-21
Filing date: 1992-05-21
Publication date: 1993-12-03

Abstract

(57)【要約】【目的】竪型スライドカバーを各種形状の摺動面に汎
用的に装備し、防塵性及び見栄えを損なうことなく、ス
ライドカバーを確実に直進ガイドする。【構成】竪型スライドカバー２を、上部固定カバー３
と下部固定カバー４との間に複数の可動カバー５〜７を
上下に伸縮自在に連結して構成する。竪型スライドカバ
ー２の内側に伸縮方向へ一直線状に延びるガイドロッド
１１を設け、その上端を上部固定カバー３に取り付け
る。他のカバー４，５〜７にはガイドロッド１１に摺動
可能に挿通されるスライダー１３を配設する。竪型スラ
イドカバー２が収縮したときのガイドロッド１１の突出
部を、工作機械の取付部に設けた孔または凹部に収容す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、複数のカバーを上下
に伸縮自在に連結した竪型スライドカバーにより工作機
械の摺動面を保護する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、多数のカバーを連結した竪型ス
ライドカバーにおいては、伸びた状態から縮むときにい
わゆる踊り現象が発生しやすいため、これを防止すべ
く、従来、例えば、図９及び図１０に示すような技術が
提案されている。図９の竪型スライドカバー２１は、可
動カバー２２の内周に平面コ字形のガイド板２３を設
け、これを摺動面２４の張出部に嵌合して、スライドカ
バー全体の直進性を確保するように構成されている。図
１０の竪型スライドカバー２５は、内側の可動カバー２
６の外面に設けた２条のガイドレール２７と、外側の可
動カバー２８の内面に取り付けたガイド片２９との係合
により、スライドカバーの直進性を確保するように構成
されている。なお、特開昭６１−４６４５号公報には、
水平型スライドカバーに図１０と同様の直進ガイドを設
けた技術が開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、図９の竪型
スライドカバー２１によると、ガイド板２３を摺動面２
４の張出部に嵌合する構成であるため、適用範囲が特殊
形状の摺動面２４を備えた工作機械のみに限定されて汎
用性がなく、通常形状の摺動面に装備する場合には本機
側を大幅に設計変更する必要があった。また、図１０の
竪型スライドカバー２５によると、ガイドレール２７及
びガイド片２９が各可動カバー２６，２８の間に設けら
れているので、この部分の隙間から切粉等がスライドカ
バー２５の内部に侵入しやすく、防塵性能が損なわれる
ばかりでなく、ガイドレール２７が外部に露出して、外
観の見栄えが低下するという不具合もあった。

【０００４】そこで、この発明の課題は、竪型スライド
カバーを各種形状の摺動面に汎用的に装備できるととも
に、防塵性及び見栄えを損なうことなく、スライドカバ
ーを確実に直進ガイドできる工作機械の摺動面保護装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、複数のカバーを上下に伸縮自在に連
結した竪型スライドカバーにより工作機械の摺動面を保
護する装置において、竪型スライドカバーの内側に伸縮
方向へ一直線状に延びるガイドロッドを設け、そのガイ
ドロッドを特定のカバーに取り付け、他のカバーにはガ
イドロッドに摺動可能に挿通されるスライダーを配設し
て構成される。

【０００６】

【作用】上記構成によれば、竪型スライドカバーがカバ
ー側に取り付けたガイドロッドとスライダーとの組み合
わせにより摺動面とは関係なく直進ガイドされるため、
このスライドカバーを各種形状の摺動面に汎用的に装備
できる。しかも、ガイドロッド及びスライダーは竪型ス
ライドカバーの内側に組み込まれているので、防塵性及
び見栄えを損なうことなく、竪型スライドカバーを確実
に直進ガイドすることができる。

【０００７】

【実施例】以下、この発明を具体化した実施例を図面に
基づいて説明する。図１〜図３は第一実施例の摺動面保
護装置を示すもので、工作機械の垂立摺動面１に竪型ス
ライドカバー２が装備されている。竪型スライドカバー
２は、上部固定カバー３と下部固定カバー４との間に複
数の可動カバー５〜７を上下に伸縮自在に連結して構成
されている。各カバー３〜７は摺動面１を覆う側壁８と
天壁９とを備え、側壁８の下端縁にはワイパー機能を備
えたストッパー１０が装着されている。そして、上部及
び下部固定カバー３，４が工作機械の上下の取付部１５
（図３に下部のみを図示）に固定され、一方の取付部の
移動に伴い竪型スライドカバー２が伸縮して摺動面１を
切粉等から保護するようになっている。

【０００８】竪型スライドカバー２の内側には伸縮方向
へ一直線状に延びるガイドロッド１１が設けられ、その
上端は特定のカバーである上部固定カバー３の天壁９に
取付片１２を介して取り付けられている。他のカバー、
つまり、可動カバー５〜７及び下部固定カバー４の天壁
９にはスライダー１３が配設され、これらにはガイドロ
ッド１１に摺動可能に挿通される挿通孔１４が穿設され
ている。そして、竪型スライドカバー２が伸長状態（図
１参照）から収縮するときには（図３参照）、各スライ
ダー１３がガイドロッド１１に沿って一直線状に摺動す
ることにより、下部固定カバー４及び可動カバー５〜７
を直進ガイドして、竪型スライドカバー２の踊りを防止
できるようになっている。

【０００９】図３に示すように、竪型スライドカバー２
が収縮したときのガイドロッド１１の下方突出部を収容
するために、前記取付部１５に孔または凹部１５ａが設
けられている。なお、ガイドロッド１１の突出長さは図
１においてＳ−Ｌである。Ｓは伸縮ストローク、Ｌはス
ライドカバー２の伸長時の長さからガイドロッド１１の
長さを引いた値、Ｄはスライドカバー２の収縮時の長さ
（デッドスペース）である。図２において、１６，１７
は浮き上がり防止用の係止片である。

【００１０】上記のように構成したこの実施例の摺動面
保護装置によれば、竪型スライドカバー２がカバー側に
取り付けたガイドロッド１１とスライダー１３との組み
合わせにより摺動面１とは関係なく直進ガイドされるた
め、このスライドカバー２を各種形状の摺動面１に汎用
的に装備できる。また、ガイドロッド１１及びスライダ
ー１３は竪型スライドカバー２の内側に組み込まれ、か
つ、ガイドロッド１１の突出部も取付部１５の内部に収
容されるので、防塵性及び見栄えを損なうことなく、竪
型スライドカバー２を確実に直進ガイドすることができ
る。

【００１１】図４は第二実施例の摺動面保護装置を示す
もので、第一実施例と同一の部材には図面に同一の符号
が付されている。ここでは、ガイドロッド１１がその下
端にて下部固定カバー４の天壁９に取付片１２を介して
取り付けられている。１８は上部固定カバー３を取り付
ける工作機械の取付部であって、ここには竪型スライド
カバー２が収縮したときのガイドロッド１１の上方突出
部を収容する孔または凹部１８ａが設けられている。し
たがって、この第二実施例によっても、第一実施例と同
様の直進ガイド作用が得られる。なお、図１及び図４の
竪型スライドカバー２を上下に直列に接続して長大な摺
動面保護装置を構成することもでき、この場合には、各
スライドカバー２を接続する中間の取付部に２本のガイ
ドロッド１１の突出部を収容する孔または凹部を設けれ
ばよい。

【００１２】図５は第三実施例の摺動面保護装置を示す
もので、ここでは、幅広の竪型スライドカバー２の内側
に、幅方向に２本のガイドロッド１１が第一実施例と同
様にして取り付けられている。この構成によれば、特
に、２本のガイドロッド１１により竪型スライドカバー
２の幅方向の踊りを確実に防止することができる。

【００１３】図６は第四実施例の摺動面保護装置を示す
もので、ここでは、ガイドロッド１１がテレスコピック
に構成されている。すなわち、ガイドロッド１１として
第一実施例よりも短いものが使用され、その上端は上部
固定カバー３に取り付けられている。中間の可動カバー
６の天壁９にはガイドロッド１１が摺動可能に挿入され
るガイドパイプ１９が上端にて取付片１２を介して取り
付けられ、このガイドパイプ１９に下段の可動カバー７
及び下部固定カバー４のスライダー１３が摺動可能に挿
通されている。この構成によれば、ガイドロッド１１を
短縮して、竪型スライドカバー２が収縮したときの突出
量を少なくすることができる。なお、さらに短いガイド
ロッド１１と２本のガイドパイプ１９とを組み合わせ
て、３段のテレスコ直進ガイドを構成することも可能で
ある。

【００１４】図７及び図８は第五実施例の摺動面保護装
置を示すもので、ここでは、第四実施例の２段テレスコ
直進ガイドが幅広の竪型スライドカバー２の内側に４組
配設されている。すなわち、上部固定カバー３及び中間
の可動カバー６に第四実施例よりもさらに短い第１及び
第２ガイドロッド１１Ａ，１１Ｂが取り付けられ、上段
及び下段の可動カバー５，７の天壁９には第１及び第２
ガイドパイプ１９Ａ，１９Ｂが取り付けられている。そ
して、各ガイドパイプ１９Ａ，１９Ｂには中間の可動カ
バー６及び下部固定カバー４のスライダー１３が摺動可
能に挿通されている。この構成によれば、竪型スライド
カバー２が収縮したときの突出量を最小値に抑えること
ができる。

【００１５】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の
形状並びに構成を適宜に変更して具体化することも可能
である。

【００１６】

【発明の効果】以上に詳述したように、この発明によれ
ば、竪型スライドカバーの内側に伸縮方向へ一直線状に
延びるガイドロッドを設け、そのガイドロッドを特定の
カバーに取り付け、他のカバーにはガイドロッドに摺動
可能に挿通されるスライダーを配設したので、竪型スラ
イドカバーを各種形状の摺動面に汎用的に装備できると
ともに、防塵性及び見栄えを損なうことなく、スライド
カバーを確実に直進ガイドできるという優れた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例を示す竪型スライドカバー
の縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図３】図１の竪型スライドカバーの収縮状態を示す断
面図である。

【図４】本発明の第二実施例を示す竪型スライドカバー
の縦断面図である。

【図５】本発明の第三実施例を示す竪型スライドカバー
の横断面図である。

【図６】本発明の第四実施例を示す竪型スライドカバー
の縦断面図である。

【図７】本発明の第五実施例を示す竪型スライドカバー
の縦断面図である。

【図８】図７のＢ−Ｂ線に沿う断面図である。

【図９】従来の竪型スライドカバーを示す横断面図であ
る。

【図１０】従来の別の竪型スライドカバーを示す横断面
図である。

【符号の説明】

１・・摺動面、２・・竪型スライドカバー、３・・上部
固定カバー、４・・下部固定カバー、５〜７・・可動カ
バー、８・・側壁、９・・天壁、１０・・ストッパー、
１１・・ガイドロッド、１２・・取付片、１３・・スラ
イダー、１４・・挿通孔、１５，１８・・取付部、１５
ａ，１８ａ・・孔、１６，１７・・係止片、１９・・ガ
イドパイプ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数のカバーを上下に伸縮自在に連結し
た竪型スライドカバーにより工作機械の摺動面を保護す
る装置において、前記竪型スライドカバーの内側に伸縮
方向へ一直線状に延びるガイドロッドを設け、前記ガイ
ドロッドを特定のカバーに取り付け、他のカバーにはガ
イドロッドに摺動可能に挿通されるスライダーを配設し
てなることを特徴とする工作機械の摺動面保護装置。