JPH053181U - テープカートリツジのブツクケース型収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＤＡＴやマイクロカセットのような小型でか
つ薄型のテープカートリッジも容易に取り出し得るよう
にする。 【構成】 前面にテープカートリッジ１の出し入れ口９
を有するブックケース型の収納ケース２において、その
上面壁３または下面壁のいずれか一方に、迫り出し用の
孔部１０を設ける。この孔部１０の前後方向長さＬは、
出し入れ口９から背面壁７までの距離Ｄの１／３以上に
設定する。孔部１０に内部のテープカートリッジ１の一
部を露出させ、ケース本体を持つ手で該孔部１０を介し
てテープカートリッジ１を出し入れ口９側に迫り出せる
ようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はテープカートリッジを不使用時に収納保護するブックケース型の収納 ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

かかるブックケース型収納ケースとして、たとえば図４に示すように前面の出 し入れ口９にテープカートリッジ１の一部を露出させるつかみ出し用の切欠部１ ２を設け、この切欠部１２を介してテープカートリッジ１を手でつかんで取り出 し易くしたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ここで問題なのは、マイクロカセットやＤＡＴのような小型で薄いテープカー トリッジを対象とするブックケース型の収納ケースにおいてである。 すなわち、ＶＨＳ型のテープカートリッジのような大型を対象とする場合は、 一方の手でテープカートリッジ側を切欠部１２を介してつかみ、他方の手で収納 ケースの外面全体を確りと支えることができるため、テープカートリッジがつか み出し易い。しかし、マイクロカセットやＤＡＴのような小型で薄いものを対象 とするときは、その収納ケース側を持つ手の指が他方の手でテープカートリッジ 側を切欠部１２を介してつかむのに邪魔になりやすいため、その取り出しが容易 でなかった。つまり、ＤＡＴのような小型で薄いものでは片方の手で収納ケース 側を、他方の手でテープカートリッジ側をつかんで取り出す形態は相応しくなか った。

【０００４】 本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、片手でＤＡＴのような小型かつ 薄型のテープカートリッジでも取り出し易くするブックケース型収納ケースを得 ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、図１に例示するように、上下面壁３・４、左右側面壁５・６、およ び背面壁７の五面壁からなり、前面にテープカートリッジ１の出し入れ口９を有 するブックケース型の収納ケースにおいて、上面壁３または下面壁４のいずれか 一方に、テープカートリッジ１の収納状態でその一部をケース外へ露出させる迫 り出し用の孔部１０を設け、その孔部１０の前後方向長さＬが出し入れ口９から 背面壁７までの距離（ケース奥行）Ｄの１／３以上に設定されていることを要件 とする。

【０００６】

【作用】

上面壁３または下面壁４の一方に、ケース奥行Ｄの１／３以上の長さを持つ孔 部１０を設けておくと、片手で収納ケースを挟み持ち、その親指末節の掌面で孔 部１０に臨むテープカートリッジ１の一部を押圧して出し入れ口９の方へ迫り出 すことができる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案のブックケース型収納ケースによれば、ＤＡＴのような小型かつ薄型の テープカートリッジでも片手で容易にケース外部から迫り出すことができて便利 である。 また、孔部１０は上面壁３または下面壁４の一方にのみ設けるので、その長さ がケース奥行Ｄの１／３以上もの長い形に形成されていても、ケース強度を確保 できる。

【０００８】

【実施例】

図１および図２は本考案の一実施例を示す。対象のテープカートリッジ１とし てはＲ−ＤＡＴを示しており、その前後方向長さＡは５４mm、左右横幅Ｂは７３ mm、厚みＴは１0.５mmである。 これの収納ケース２は上下面壁３・４、左右側面壁５・６および背面壁７の五 面壁からなり、前面側に出し入れ口９が開放するブックケース型に形成されてい る。

【０００９】 収納ケース２の上面壁３または下面壁４の中間部には、迫り出し用の孔部１０ を開口してあり、ここから内部に収納したテープカートリッジ１の一部が露出す るようにしてある。 その孔部１０の前後方向長さＬは、通常の人の手指末節の掌面でテープカート リッジ１の露出部を押圧して出し入れ口９の方へ迫り出し得るように収納ケース ２の奥行Ｄの少なくとも１／３以上に設定した。

【００１０】 したがって、図２に示すように収納ケース２を片手の親指とその余の４本指と の間で挟み持った場合、上面壁３上の指末節の掌面でテープカートリッジ１の孔 部１０に臨む露出部に十分な押圧力を加えることができる。これにより、テープ カートリッジ１を出し入れ口９の方へ押して下面壁４の内面上で滑らすことで、 テープカートリッジ１を出し入れ口９から外部へ容易に迫り出せる。 なお、ＤＡＴカセットの実寸をみた場合、上記孔部１０の前後方向長さＬが収 納ケース奥行Ｄの１／３未満では、通常の人の手指末節の掌面が該孔部１０に入 れ難いため、テープカートリッジ１の迫り出しが容易でなくなる。そのため孔部 １０の前後方向長さＬは上記のように設定してある。

【００１１】 孔部１０は上面壁３または下面壁４のいずれか一方にのみ設け、他方には設け ていない。従って、奥行Ｄの１／３以上にも及ぶ長い孔部１０が設けられていて も、収納ケース２これ全体の強度、保形性はさほど低下することがない。 とくに、孔部１０はその周囲が上面壁３で囲まれる形に開口してあるので、切 り欠き状に形成したものに比べてケース強度をより一層確保できている。

【００１２】 本案収納ケースには、テープカートリッジ１と一緒にインデックスカード１１ も収納することがある。この場合、インデックスカード１１は孔部１０を有しな い側の下面壁４の内面側になるよう納めることにより、孔部１０がインデックス カード１１で塞がれるようなことがない。

【００１３】 図３は他の実施例を示しており、これでは上面壁３または下面壁４の出し入れ 口側端に孔部１０を切り欠き状に設け、この孔部１０からテープカートリッジ１ の一部が露出するようにしてあり、その露出部を指先で押えて迫り出すことがで きるようにしてある。

【００１４】 対象のテープカートリッジ１としてはＲ−ＤＡＴのほかに、Ｓ−ＤＡＴあるい はマイクロカセットなどのブックケース型収納ケースにも同様に適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】収納ケースからテープカートリッジを取り出し
た状態での斜視図である。

【図２】テープカートリッジの取り出し態様を示す縦断
側面図である。

【図３】他の実施例を示す収納ケースの斜視図である。

【図４】従来例の収納ケースの斜視図である。

【符号の説明】

１ テープカートリッジ ２ 収納ケース ３ 上面壁 ４ 下面壁 ５ 左面壁 ６ 右面壁 ７ 背面壁 ９ 取り出し口 １０ 孔部

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 上下面壁３・４、左右側面壁５・６、お
   よび背面壁７の五面壁からなり、前面にテープカートリ
   ッジ１の出し入れ口９を有するブックケース型に形成さ
   れており、 上面壁３または下面壁４の一方に、テープカートリッジ
   １の収納状態でその一部をケース外へ露出させる迫り出
   し用の孔部１０を設けてあり、 孔部１０の前後方向長さＬが、出し入れ口９から背面壁
   ７までの距離Ｄの１／３以上に設定されていることを特
   徴とするテープカートリッジのブックケース型収納ケー
   ス。