JPH05318064A - 溶融金属の連続鋳造装置及び方法 - Google Patents
溶融金属の連続鋳造装置及び方法Info
- Publication number
- JPH05318064A JPH05318064A JP14685392A JP14685392A JPH05318064A JP H05318064 A JPH05318064 A JP H05318064A JP 14685392 A JP14685392 A JP 14685392A JP 14685392 A JP14685392 A JP 14685392A JP H05318064 A JPH05318064 A JP H05318064A
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- JP
- Japan
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- molten metal
- mold
- magnetic field
- coil
- continuous casting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、溶融金属の鋳片製造の際に、良好
な表面性状を得るための連続鋳造方法と装置を提供す
る。 【構成】 上下に一定周期の振動を付加しつつ溶融金属
を潤滑剤と共に注入し凝固させる水冷鋳型、この鋳型を
取囲み、鋳型内の上下方向に交流磁場を発生するコイ
ル、このコイルを取囲み、鋳型内の上下方向に直流磁場
を発生する永久磁石から成る装置により、溶融金属が上
に凸となる様に盛上げ鋳型と鋳片の潤滑を改善すること
によって良好な表面性状を持つ鋳片を鋳造できる。
な表面性状を得るための連続鋳造方法と装置を提供す
る。 【構成】 上下に一定周期の振動を付加しつつ溶融金属
を潤滑剤と共に注入し凝固させる水冷鋳型、この鋳型を
取囲み、鋳型内の上下方向に交流磁場を発生するコイ
ル、このコイルを取囲み、鋳型内の上下方向に直流磁場
を発生する永久磁石から成る装置により、溶融金属が上
に凸となる様に盛上げ鋳型と鋳片の潤滑を改善すること
によって良好な表面性状を持つ鋳片を鋳造できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属の連続鋳造装
置及び方法に関する。
置及び方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】特開昭５２―３２８２４号公報には、図
１に示すように、溶融金属を潤滑剤とともに一定周期で
振動する水冷鋳型内に注入し、連続的に下方に引き抜く
際に、鋳型の回りに設けた誘導コイルによって交流電磁
場を発生させ、その際生じるピンチ力を利用して溶融金
属のメニスカス形状を上に凸となるように盛り上げ、鋳
型と鋳片の間の潤滑を改善する連続鋳造方法が提案され
ている。
１に示すように、溶融金属を潤滑剤とともに一定周期で
振動する水冷鋳型内に注入し、連続的に下方に引き抜く
際に、鋳型の回りに設けた誘導コイルによって交流電磁
場を発生させ、その際生じるピンチ力を利用して溶融金
属のメニスカス形状を上に凸となるように盛り上げ、鋳
型と鋳片の間の潤滑を改善する連続鋳造方法が提案され
ている。
【０００３】この方法によれば、例えば鋼の連続鋳造に
おいて見られる、振動鋳型と潤滑剤との組合わせに起因
するオシレーションマークや割れ等の鋳片表面に発生す
る欠陥を抜本的に改善することが可能となる。
おいて見られる、振動鋳型と潤滑剤との組合わせに起因
するオシレーションマークや割れ等の鋳片表面に発生す
る欠陥を抜本的に改善することが可能となる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法によれば、
良好な表面形状をもつ鋳片の製造が可能となるが、大き
な効果を得るために印加する交流電磁場の強度を大きく
すると、上に凸となるように保持した溶融金属表面が不
安定となり、鋳片表面性状が悪化することがある。
良好な表面形状をもつ鋳片の製造が可能となるが、大き
な効果を得るために印加する交流電磁場の強度を大きく
すると、上に凸となるように保持した溶融金属表面が不
安定となり、鋳片表面性状が悪化することがある。
【０００５】このように溶融金属表面が不安定となるの
は電磁力を印加し、溶融金属を盛り上げた際、溶融金属
内部に図２のような流動が発生し、これによって溶融金
属表面が乱されることによる。
は電磁力を印加し、溶融金属を盛り上げた際、溶融金属
内部に図２のような流動が発生し、これによって溶融金
属表面が乱されることによる。
【０００６】従って、盛り上がりを維持しつつ流動を抑
制することができれば、これらの問題を解決することが
できる。
制することができれば、これらの問題を解決することが
できる。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するものであり、その要旨は、
解決するものであり、その要旨は、
【０００８】１ 上下方向に一定周期の振動を付加しな
がら溶融金属を潤滑剤と共に注入し、これを凝固させる
水冷鋳型と、この鋳型を取り囲み、鋳型内に上下方向の
交流電磁場を発生させるように配置した誘導コイルとこ
のコイルを取り囲み、鋳型内に上下方向の直流磁場を発
生させる磁石とによって構成された溶融金属の連続鋳造
装置である。
がら溶融金属を潤滑剤と共に注入し、これを凝固させる
水冷鋳型と、この鋳型を取り囲み、鋳型内に上下方向の
交流電磁場を発生させるように配置した誘導コイルとこ
のコイルを取り囲み、鋳型内に上下方向の直流磁場を発
生させる磁石とによって構成された溶融金属の連続鋳造
装置である。
【０００９】特に、直流磁場を発生させる磁石として、
永久磁石または、永久磁石と強磁性体の組み合わせを用
いること、あるいは、直流磁場を発生させる磁石とし
て、直流電流を流すコイルと強磁性体の組み合わせを用
いることに特徴がある。また、
永久磁石または、永久磁石と強磁性体の組み合わせを用
いること、あるいは、直流磁場を発生させる磁石とし
て、直流電流を流すコイルと強磁性体の組み合わせを用
いることに特徴がある。また、
【００１０】２ 上記１に記載された装置を用い、鋳型
内に上下方向の交流電磁場を発生させて、注入される溶
融金属のメニスカス形状を上に凸となるように盛り上
げ、かつその際に発生する溶融金属内の流れを、鋳型内
に上下方向の直流磁場を発生させてその電磁ブレーキ作
用により制動することを特徴とする溶融金属の連続鋳造
方法、である。
内に上下方向の交流電磁場を発生させて、注入される溶
融金属のメニスカス形状を上に凸となるように盛り上
げ、かつその際に発生する溶融金属内の流れを、鋳型内
に上下方向の直流磁場を発生させてその電磁ブレーキ作
用により制動することを特徴とする溶融金属の連続鋳造
方法、である。
【００１１】いずれの場合も交流電磁力により鋳型内の
溶融金属のメニスカス形状を上に凸となるように盛り上
げる際に、直流磁場を同時に印加し、下記作用の項にて
説明する電磁ブレーキ効果により流動を抑制する構成に
なっていることを特徴とする。
溶融金属のメニスカス形状を上に凸となるように盛り上
げる際に、直流磁場を同時に印加し、下記作用の項にて
説明する電磁ブレーキ効果により流動を抑制する構成に
なっていることを特徴とする。
【００１２】以下、本発明の装置及び方法の具体的構成
を、図３〜６を参照しながら示す。
を、図３〜６を参照しながら示す。
【００１３】図３において、タンディッシュ１内に蓄え
られた溶融金属は、注入ノズル２を通じて水冷された鋳
型３内に注入される。
られた溶融金属は、注入ノズル２を通じて水冷された鋳
型３内に注入される。
【００１４】鋳型３の回りには交流電流４を流す誘導コ
イル５が鋳型３を取り巻くように配置されている。
イル５が鋳型３を取り巻くように配置されている。
【００１５】この誘導コイル５に流す交流電流４は、鋳
型３内の溶融金属表面６を上に凸となるように盛り上げ
る。
型３内の溶融金属表面６を上に凸となるように盛り上げ
る。
【００１６】なお、印加する交流電流４は、鋳型３中心
のコイル５上端位置において０．０５テスラ以上０．２
０テスラ以下であることが望ましい。また周波数は５０
Ｈｚ以上２００Ｈｚ以下であることが望ましい。
のコイル５上端位置において０．０５テスラ以上０．２
０テスラ以下であることが望ましい。また周波数は５０
Ｈｚ以上２００Ｈｚ以下であることが望ましい。
【００１７】一方、誘導コイル５を取り巻くように直流
磁場発生装置７が鋳型３の全周に配置される。この直流
磁場発生装置７は図４、図５に示す（１）強磁性体でで
きたコア８の一部（図５）あるいは全部（図４）を永久
磁石９とする構造、または（２）強磁性体のコア８の一
部に直流電流を流す電磁石１０とする構造（図６）とな
っている。なお、この強磁性体としては鉄あるいは珪素
鋼などが用いられる。
磁場発生装置７が鋳型３の全周に配置される。この直流
磁場発生装置７は図４、図５に示す（１）強磁性体でで
きたコア８の一部（図５）あるいは全部（図４）を永久
磁石９とする構造、または（２）強磁性体のコア８の一
部に直流電流を流す電磁石１０とする構造（図６）とな
っている。なお、この強磁性体としては鉄あるいは珪素
鋼などが用いられる。
【００１８】この直流磁場発生装置７によって発生する
直流磁場の電磁ブレーキ作用により、溶融金属内に発生
している電磁力誘起流れ１１（図２）を抑制し、安定し
た盛り上がりを形成する。このとき印加する直流磁場は
０．１テスラ以上であることが望ましい。
直流磁場の電磁ブレーキ作用により、溶融金属内に発生
している電磁力誘起流れ１１（図２）を抑制し、安定し
た盛り上がりを形成する。このとき印加する直流磁場は
０．１テスラ以上であることが望ましい。
【００１９】
【作用】鋳型内に注入された溶融金属は、誘導電磁場と
浮力（重力）により所定形状に保持される。
浮力（重力）により所定形状に保持される。
【００２０】このとき溶融金属の表面では図７に示すよ
うな電磁気圧と重力のバランスが発生している。
うな電磁気圧と重力のバランスが発生している。
【００２１】また、印加した交流電磁場には空間的に強
度分布が存在するため、溶融金属内には図２に示すよう
な電磁力誘起流れ１１が発生する。
度分布が存在するため、溶融金属内には図２に示すよう
な電磁力誘起流れ１１が発生する。
【００２２】一方、この電磁力誘起流れ１１が存在する
溶融金属の直流磁場が印加されると、概略図８に示す原
理によって、溶融金属に対し流れを制動する力が作用す
る。
溶融金属の直流磁場が印加されると、概略図８に示す原
理によって、溶融金属に対し流れを制動する力が作用す
る。
【００２３】その結果、溶融金属表面が不安定となる原
因の流れ１１を制動することが可能となり、鋳型と鋳片
の潤滑を改善して、表面性状の良好な鋳片を鋳造でき
る。
因の流れ１１を制動することが可能となり、鋳型と鋳片
の潤滑を改善して、表面性状の良好な鋳片を鋳造でき
る。
【００２４】
【実施例】図３〜６に示す装置を用いて、Ｆｅの丸棒の
鋳造を行った。装置の代表寸法は鋳型３内径２００ｍ
ｍ、誘導コイル５内径２２０ｍｍ、外形４２０ｍｍ、高
さ１５０ｍｍとした。
鋳造を行った。装置の代表寸法は鋳型３内径２００ｍ
ｍ、誘導コイル５内径２２０ｍｍ、外形４２０ｍｍ、高
さ１５０ｍｍとした。
【００２５】また溶融金属の注入量をコイル５上端に平
均メニスカス６位置がくるように制御した。
均メニスカス６位置がくるように制御した。
【００２６】コイル５には５０Ｈｚの周波数で、鋳型３
円筒中心のコイル５上端位置において磁束密度が０．１
５テスラとなる交流電流を印加した。
円筒中心のコイル５上端位置において磁束密度が０．１
５テスラとなる交流電流を印加した。
【００２７】また、コイルを取り囲むコアの一部を永久
磁石とし（図５）、同じ位置で０．１テスラの直流磁場
が発生する様にした。
磁石とし（図５）、同じ位置で０．１テスラの直流磁場
が発生する様にした。
【００２８】この装置により、鋳造速度１５０ｃｍ／分
の速度で鋳造を行い、良好な表面性状を有する鋳片を得
た。
の速度で鋳造を行い、良好な表面性状を有する鋳片を得
た。
【００２９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法を用
いれば、従来の鋳型鋳造の鋳造では得られなかった、良
好な表面性状を有する鋳片を安定に製造することが可能
となる。
いれば、従来の鋳型鋳造の鋳造では得られなかった、良
好な表面性状を有する鋳片を安定に製造することが可能
となる。
【図１】従来の交流電磁場による連続鋳造方法を示す断
面図。
面図。
【図２】電磁力誘起流れとメニスカスの乱れの関係を示
す説明図。
す説明図。
【図３】本発明の装置及び方法の具体的構成を示す説明
図。
図。
【図４】本発明の装置及び方法の具体的構成を示す説明
図。
図。
【図５】本発明の装置及び方法の具体的構成を示す説明
図。
図。
【図６】本発明の装置及び方法の具体的構成を示す説明
図。
図。
【図７】メニスカスの力のバランスを示す説明図。
【図８】電磁ブレーキの原理を説明する図。
１ タンディッシュ ２ 注入ノズル ３ 鋳型 ４ 交流電流 ５ 誘導コイル ６ 溶融金属表面 ７ 直流磁場発生装置 ８ 強磁性体のコア ９ 永久磁石 １０ 直流電流を流す電磁石 １１ 電磁力誘起流れ
Claims (4)
- 【請求項１】 上下方向に一定周期の振動を付加しなが
ら溶融金属を潤滑剤と共に注入し、これを凝固させる水
冷鋳型と、この鋳型を取り囲み、鋳型内に上下方向の交
流電磁場を発生させるように配置した誘導コイルと、こ
のコイルを取り囲み、鋳型内に上下方向の直流磁場を発
生させる磁石とによって構成された溶融金属の連続鋳造
装置。 - 【請求項２】 直流磁場を発生させる磁石として、永久
磁石または、永久磁石と強磁性体の組み合わせを用いる
請求項１記載の溶融金属の連続鋳造装置。 - 【請求項３】 直流磁場を発生させる磁石として、直流
電流を流すコイルと強磁性体の組み合わせを用いる請求
項１記載の溶融金属の連続鋳造装置。 - 【請求項４】 請求項１または２、または３に記載され
た装置を用い、鋳型内に上下方向の交流電磁場を発生さ
せて、注入される溶融金属のメニスカス形状を上に凸と
なるように盛り上げ、かつその際に発生する溶融金属内
の流れを、鋳型内に上下方向の直流磁場を発生させてそ
の電磁ブレーキ作用により制動することを特徴とする溶
融金属の連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14685392A JPH05318064A (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 溶融金属の連続鋳造装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14685392A JPH05318064A (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 溶融金属の連続鋳造装置及び方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05318064A true JPH05318064A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15417033
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14685392A Withdrawn JPH05318064A (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 溶融金属の連続鋳造装置及び方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05318064A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999029452A1 (fr) * | 1997-12-08 | 1999-06-17 | Nippon Steel Corporation | Procede et appareil de moulage de metal en fusion et pieces ainsi obtenues |
| CN111774543A (zh) * | 2020-04-13 | 2020-10-16 | 湖南科美达电气股份有限公司 | 一种连铸冶金搅拌器 |
-
1992
- 1992-05-13 JP JP14685392A patent/JPH05318064A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999029452A1 (fr) * | 1997-12-08 | 1999-06-17 | Nippon Steel Corporation | Procede et appareil de moulage de metal en fusion et pieces ainsi obtenues |
| US6443219B1 (en) * | 1997-12-08 | 2002-09-03 | Nippon Steel Corporation | Method for casting molten metal |
| US6773829B2 (en) | 1997-12-08 | 2004-08-10 | Nippon Steel Corporation | Method for casting molten metal, apparatus for the same, and cast slab |
| CN111774543A (zh) * | 2020-04-13 | 2020-10-16 | 湖南科美达电气股份有限公司 | 一种连铸冶金搅拌器 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |