JPH0531723Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、マイクロフロツピーデイスクのシ
ヤツターに関する。

〔従来の技術〕

フロツピーデイスク（磁気デイスクとも称され
る）は円盤状のシートに磁性材料を塗つたもの
で、コンピユータやワード・プロセツサの外部記
録媒体として広く用いられている。フロツピーデ
イスクには８インチの標準フロツピーデイスク
と、５インチのミニフロツピーデイスク、及び
3.5インチのマイクロフロツピーデイスクが多く
用いられ、その内、８インチと５インチフロツピ
ーデイスクは、四角形の封筒ジヤケツトに収めら
れ、3.5インチフロツピーデイスクは硬質合成樹
脂ケースに収められている。

〔考案が解決しようとする課題〕

マイクロフロツピーデイスクは、樹脂ケースの
上部に読み出し書き込み用の窓を穿設すると共
に、ケースの上部に金属製のシヤツターを跨がつ
て嵌挿し、フロツピーデイスクを使用しない間、
シヤツターで窓を塞いでいるが、このシヤツター
としてステンレスが使用されているため、加工が
困難で高価になる問題点があつた。

本考案は、従来技術の有するこのような問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とする所
は、加工が容易で安価なシヤツターを提供しよう
とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案におけるマ
イクロフロツピーデイスクのシヤツターは、ケー
スの挿入側に跨がつて嵌挿する合成樹脂製の本体
と、その少なくとも頭部にインサートする金属材
より形成したものである。

〔作用〕

本体を合成樹脂にて成形する際、金属材をイン
サートするものであるから、本体と金属材は離脱
不能に着設する。又本体は合成樹脂製であるた
め、着色や印刷を容易に施すことができる。

〔実施例〕

以下、マイクロフロツピーデイスク（以下フロ
ツピーと略す）における本案シヤツターの構造を
実施例の図面により説明する。

フロツピーＦは磁性材料を塗つた円盤Ｄと、円
盤Ｄを回動自在に収める硬質合成樹脂のケース
Ｃ、及びケースＣの上部に嵌挿するシヤツター１
から構成されている。

樹脂ケースＣは上部の表側と裏側にシヤツター
嵌挿溝Ｇ１，Ｇ２を対称して設け、両嵌挿溝Ｇ
１，Ｇ２の中央部に窓Ｗ１，Ｗ２を連通するよう
穿設し、裏側嵌挿溝Ｇ２の窓Ｗ２より上部にシヤ
ツター案内溝Ｒを上縁と平行に設け、上隅部の一
方にシヤツター１を閉鎖方向に押圧するスプリン
グＳを有している。

本案のシヤツター１は、ケースＣの上部に跨が
つて嵌挿するようコ字型を成す合成樹脂製の本体
２と、本体２の少なくとも頭部にインサートする
薄肉金属材７より構成され、本体２は天壁２ａの
両縁より一方に側壁４ａ，４ｂを延長し、両側壁
４ａ，４ｂの間隔が先部に向つて僅かに幅狭くな
り、両側壁４ａ，４ｂにケースＣの窓Ｗ１，Ｗ２
より１回り大きく覗窓５ａ，５ｂを一方に片寄つ
て穿設し、後側壁４ｂの内側左右にケース裏側嵌
挿部Ｇ２の案内溝Ｒに挿入する凸条６を設け、天
壁２ａの内側にケースＣのスプリングＳに係止す
る鉤脚３を突設している。

金属材７は本体２の頭部外側、具体的には天壁
２ａから覗窓５ａ，５ｂの上端までの側壁４ａ，
４ｂに積層するようインサートされているか、天
壁２ａ及び側壁４ａ，４ｂの外面と面一になるよ
う頭部にインサート成形されている。

本案シヤツター１をケースＣの上部に跨がつて
嵌挿すると、本体２の前側壁４ａがケース表側嵌
挿溝Ｇ１に、後側壁４ｂが裏側嵌挿部Ｇ２に挿入
し、且つ後側壁４ｂの凸条６が裏側嵌挿溝Ｇ２の
案内溝Ｒに挿入して、嵌挿溝Ｇ１，Ｇ２の範囲内
で左右にスライド可能となる。又本体２の鉤脚３
にスプリングＳの一端を係止すると、シヤツター
１は一方に押圧され、シヤツター１の覗窓５ａ，
５ｂがケースＣの窓Ｗ１，Ｗ２と食違いとなり、
シヤツター１の側壁４ａ，４ｂで窓Ｗ１，Ｗ２が
塞がれる。窓Ｗ１，Ｗ２を塞いでいるシヤツター
１は、フロツピーＦをフロツピーデイスクドライ
ブに挿入した際、スプリングＳに抗して反対側に
押圧され、両側壁４ａ，４ｂの覗窓５ａ，５ｂが
ケースＣの窓Ｗ１，Ｗ２と一致し、窓Ｗ１，Ｗ２
を開口してケースＣに収められている円盤Ｄが露
出し、読み出し書き込みを可能にする。フロツピ
ーＦをデイスクドライブより抜き取ると、シヤツ
ター１はスプリングＳの弾力により閉鎖方向に押
圧され、窓Ｗ１，Ｗ２を自動的に閉塞する。

シヤツター本体２には少なくとも弾性を有する
アセタール等の合成樹脂を用い、本体２にインサ
ートする金属材７にはステンレスやアルミニウム
等を用い、その肉厚ｔを従来シヤツター肉厚Ｔの
１／２以下にすることも可能である。

第６図イ，ロのシヤツター１は、本体２の頭部
にインサートする金属材７の両側片８ａ，８ｂ下
端に、予め内向縁９ａ，９ｂを相対設しておき、
内向縁９ａ，９ｂを本体覗窓５ａ，５ｂの上縁に
インサートするようにし、本体２と金属材７の着
設を一段と強力にしたものである。

第７図イ，ロのシヤツター１は、金属材７の両
側片８ａ，８ｂに設ける内向縁９ａ，９ｂの一方
で凸条６を形成したものである。

第８図のシヤツター１は、合成樹脂本体２の内
側に金属材７を一面にインサートしたもので、該
シヤツター１にあつては、金属材７に予め覗窓孔
１５と凸条挿入孔１６、及び鉤脚挿入孔１３を穿
設しておき、本体２にインサートするものであ
る。

〔考案の効果〕

本考案のシヤツターは、上記のとおり構成され
ているので、次に記載する効果を奏する。

合成樹脂の本体に金属材をインサートしたもの
であるから、金属材の肉厚を従来より半分以下に
することができる。その結果、金属材の加工が著
しく容易になると共に、シヤツターを安価に提供
し得る。しかも本体が合成樹脂製であつても、少
なくとも頭部は金属材で補強されているので、使
用時にシヤツター上部の一端を開放方向に押圧さ
れても、変形したり破損することがない。又本体
が合成樹脂製であるため、金属材より着色や印刷
が著しく容易となるし、金属材はインサート成形
法によつて本体に積層するものであるから、金属
材の積層も実に容易であるし、金属材が本体から
剥れることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本案シヤツターの開閉状態を
示すマイクロフロツピーデイスクの正面図、第３
図はシヤツターを取外したケースの一部切欠背面
図、第４図は鉤脚と凸条の形成例を示す本体の要
部断面図、第５図イ，ロ，ハは本案シヤツターの
構造例を示す縦断面図、第６図イ，ロと第７図
イ，ロは金属材のインサート例を示す要部拡大断
面図、第８図イ，ロは類例シヤツターとそれに用
いる金属材の縦断面図、第９図は従来シヤツター
の縦断面図である。 Ｆ……マイクロフロツピーデイスク、Ｃ……ケ
ース、Ｄ……円盤、Ｇ１，Ｇ２……嵌挿溝、Ｒ…
…案内溝、Ｓ……スプリング、Ｗ１，Ｗ２……
窓、１……シヤツター、２……本体、２ａ……天
壁、３……鉤脚、４ａ，４ｂ……側壁、５ａ，５
ｂ……覗窓、６……凸条、７……金属材、８ａ，
８ｂ……側片、９ａ，９ｂ……内向縁、Ｔ，ｔ…
…金属材の肉厚。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ マイクロフロツピーデイスクケースＣの挿入
   側に跨がつて嵌挿するシヤツター１を、合成樹
   脂製の本体２と、その少なくとも頭部にインサ
   ートする金属材７より形成したマイクロフロツ
   ピーデイスクのシヤツター。 ２ 金属材７を合成樹脂製本体２の頭部外側にイ
   ンサートした請求項１記載のマイクロフロツピ
   ーデイスクのシヤツター。 ３ 金属材７を合成樹脂製本体２の内側にインサ
   ートした請求項１記載のマイクロフロツピーデ
   イスクのシヤツター。