JPH05317027A - 固形酒およびその製造方法 - Google Patents

固形酒およびその製造方法

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JPH05317027A
JPH05317027A JP26675591A JP26675591A JPH05317027A JP H05317027 A JPH05317027 A JP H05317027A JP 26675591 A JP26675591 A JP 26675591A JP 26675591 A JP26675591 A JP 26675591A JP H05317027 A JPH05317027 A JP H05317027A
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JP
Japan
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liquor
solid
liquid
sake
gelling agent
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JP26675591A
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English (en)
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Kiyohiro Tajima
清博 田島
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ASAHI SHUZO KK
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ASAHI SHUZO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】酒は液体との従来の固定観念から脱却し、固形
酒、即ち固形の酒類とその製造方法を提供すること。 【構成】液状の酒類に食用ゲル化剤を溶かし、これを所
定温度に加熱された水中に混合してゲル化させたことを
特徴とする。 【効果】携行には便利であり、また酒の効用をより広く
活用することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は固形酒と、その製造方法
に関する。
【従来の技術】古今東西を問わず、酒類は飲料として製
造されてきたから、酒は液体との観念が古くから定着し
ている。また、飲酒の文化も、酒類が液体であることを
前提として確立されてきている。従って、そもそも「固
形酒」なるものは酒類の概念から外れるものであり、そ
のような固体の酒類は従来存在しないし、そのようなも
のを製造しようとした試みも知られていない。しかしな
がら、液体であるため携行には不便であり、例えば野外
で酒を楽しむには比較的面倒が伴う。このような場合に
は、当然ながら固形物の方が便利である。百薬の長と称
されるように、酒類には種々の効用がある。もし、固形
の酒類があれば、この酒の効用をより広く活用すること
が可能となる。また、飲酒の文化とは異なった、「食
酒」といった新しい文化が形成されることも期待され
る。
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、酒は液体との従来の固定観念から
脱却し、固形酒、即ち固形の酒類とその製造方法を提供
しようとするものである。
【課題を解決するための手段】本発明による固形酒は、
液状の酒類を食用ゲル化剤で固形化したことを特徴とす
るものである。また、本発明による固形酒の製造方法
は、液状の酒類に食用ゲル化剤を溶かし、これを所定温
度に加熱された水または酒類中に混合し、ゲル化させる
ことを特徴とするものである。本発明において、「固
形」の用語はアイスクリームおよびマヨネーズのような
半固形の形態をも含むものである。本発明において、原
料に用いる「液状の酒類」には、日本酒または洋酒を問
わず、従来の全ての酒類が含まれる。例えば、清酒、ワ
イン、ビール等の醸造酒、焼酎、ウイスキー、バーボ
ン、ブランデー等の蒸留酒が挙げられる。本発明におけ
る「食用ゲル化剤」としては、澱粉、寒天、ところて
ん、カラギーナン、ゼリー等が挙げられる。好ましい食
用ゲル化剤は、液状酒の種類によっても異なるが、清酒
のゲル化には澱粉が好ましい。本発明による固形酒で
は、必要に応じて着色量、調味量、甘味剤などの種々の
添加剤を含有させることができる。本発明の製造方法に
おいては、液状の酒類に食用ゲル化剤を溶かし、これを
所定温度に加熱された水または酒類中に混合する。ここ
で水を用いると、原料に用いた液状酒は水で希釈され
る。従って、希釈された状態で所望のアルコール濃度が
得られるように、原料の液状酒はこの希釈を考慮した濃
度のものを用いるのが望ましい。本発明におけるゲル化
剤の添加寮は量は、目的とする固形酒の硬さに応じて広
範囲に選択することができる。一般的には、原料の液状
酒100ccに対して10〜30gとするのが好まし
い。また、混合される加熱された水または酒類の温度
は、ゲル化剤の種類によって異なるが、液状酒のアルコ
ールを揮散させてしまわない温度でなければならない。
例えば、澱粉を用いるときは50℃〜70℃、特に65
℃が好ましい。なお、65℃は清酒の火入れ温度であ
る。従って、本発明の製造方法によれば、アルコールの
揮散等といった加熱による悪影響を殆ど受けることがな
い。
【作用】本発明による固形酒では、上記のゲル化剤で構
成されたゾルまたはゲルネットワークの中に液状酒が閉
じ込められ、全体として固体の形状が保持されている。
このため、閉じ込められている液状酒に特有の風味およ
び酒類としての特性が保持されており、酒類に特有の効
能を有している。本発明の固形酒は種々の形状に加工す
ることが可能である。このため、キャンデイーやケーキ
のような物品として商品化が可能であるし、また果物等
のデコレーションとして添えることもできる。更に、半
固形の製品は、ドレッシングまたはマヨネーズと同様の
用途に適用することも可能である。このように、飲酒と
は異なった形で酒を楽しむことが可能となり、いわば食
酒という異なった文化の形成が期待される。本発明の製
造方法、特に澱粉をゲル化剤に用いた固形酒の製造方法
では、澱粉を約65℃という低温で清酒中に溶解するこ
とができ、しかも、短時間でゲル化できるため、アルコ
ールの揮散も実質的に影響が無い程度に抑制することが
できる。
【実施例】以下、原料の液状酒として清酒を用い、ゲル
化剤として澱粉を用いた実施例を説明する。しかし、こ
の実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明
はこの実施例によって限定されるものではない。 実施例1 まず、15℃の清酒20mlに澱粉10gを添加し、撹
拌して溶解させた。続いて、これを65℃に加熱した水
80ml中に添加し、撹拌したところ、30秒後には糊
状にゾル化した。これを水冷放置することにより、アイ
スクリーム又はマヨネーズと同様の半固形の固形酒が得
られた。 この固形酒を試食したところ、元の清酒に特
有の味覚および香りが感じられた。また、飲酒したとき
と同様の酔いが感じられた。 実施例2 澱粉の量を20gに変更した点を除き、実施例1と同様
に行って固形酒を製造した。得られた固形酒はプリンと
同様の柔らかいゼリー硬度を有していた。 実施例3 澱粉の量を30gに変更した点を除き、実施例1と同様
に行って固形酒を製造した。この固形酒は比較的硬く、
こんにゃくと同様のゼリー硬度を有していた。 実施例4 砂糖10gを添加した点を除き、実施例2と同様に行っ
て固形酒を製造した。得られた固形酒を試食したとこ
ろ、キャンディー用の甘みを有すると共に、元の清酒に
特有の味覚および香りが感じられた。また、飲酒したと
きと同様の酔いが感じられた。
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば酒
類は液体との固定概念には含まれない新しい酒、即ち、
固形の酒を提供することができる。この固形酒は持運び
が便利であることに加え、酒を食するといった新しい形
の楽しみ方が可能である等、顕著な効果を有するもので
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状の酒類を食用ゲル化剤で固形化した
    ことを特徴とする固形酒。
  2. 【請求項2】 液状の酒類に食用ゲル化剤を溶かし、こ
    れを所定温度に加熱された水または酒類中に混合し、ゲ
    ル化させることを特徴とする固形酒の製造方法。
JP26675591A 1991-05-09 1991-05-09 固形酒およびその製造方法 Pending JPH05317027A (ja)

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