JPH0531555A - 複層鋼の湯面下凝固連続鋳造法 - Google Patents
複層鋼の湯面下凝固連続鋳造法Info
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- JPH0531555A JPH0531555A JP19152591A JP19152591A JPH0531555A JP H0531555 A JPH0531555 A JP H0531555A JP 19152591 A JP19152591 A JP 19152591A JP 19152591 A JP19152591 A JP 19152591A JP H0531555 A JPH0531555 A JP H0531555A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 上層下層あるいは内層外層とに成分の異なる
複層構造をもつ鋳片を、溶融状態から連続的経済的に製
造する。 【構成】 タンディッシュ内を二槽に分割し各槽出側の
鋳型に溶鋼供給する部位で二槽の断面積比を所定の比率
とし、タンディッシュ内湯面レベルを所定範囲に制御し
鋳型への注入量を所定比率とする。
複層構造をもつ鋳片を、溶融状態から連続的経済的に製
造する。 【構成】 タンディッシュ内を二槽に分割し各槽出側の
鋳型に溶鋼供給する部位で二槽の断面積比を所定の比率
とし、タンディッシュ内湯面レベルを所定範囲に制御し
鋳型への注入量を所定比率とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼の連続鋳造法に関し、
詳しくは湯面下凝固法を利用した二層以上の異なる成分
を有する鋼の連続鋳造法に関する。
詳しくは湯面下凝固法を利用した二層以上の異なる成分
を有する鋼の連続鋳造法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、連続鋳造法においては鋳
型に連続的に溶鋼を供給し該鋳型内で凝固殻を生成せし
め鋳型下方より連続的に引き出すことによって鋳片の製
造が行われている。この連続的引き抜きの過程に於いて
鋳型内で合金等を添加し連鋳機内で浸漬ノズル吐出流の
撹拌力や下方に設けた電磁撹拌装置での撹拌により溶鋼
成分を混合したり、或いは複数のタンディッシュ(以
下、TDと略記する)からそれぞれ成分の異なる溶鋼を
供給する複数の成分からなる鋼板の製造技術が考案され
ている。しかし現行のTDから鋳型への注入方式では浸
漬ノズル吐出流の強さが鋳片巾方向に不均一であり、全
巾にわたり大きな濃度変動を生じる等の問題がある。
型に連続的に溶鋼を供給し該鋳型内で凝固殻を生成せし
め鋳型下方より連続的に引き出すことによって鋳片の製
造が行われている。この連続的引き抜きの過程に於いて
鋳型内で合金等を添加し連鋳機内で浸漬ノズル吐出流の
撹拌力や下方に設けた電磁撹拌装置での撹拌により溶鋼
成分を混合したり、或いは複数のタンディッシュ(以
下、TDと略記する)からそれぞれ成分の異なる溶鋼を
供給する複数の成分からなる鋼板の製造技術が考案され
ている。しかし現行のTDから鋳型への注入方式では浸
漬ノズル吐出流の強さが鋳片巾方向に不均一であり、全
巾にわたり大きな濃度変動を生じる等の問題がある。
【0003】そこで鋳型内に成分混合防止隔壁を設けた
り、注入流による鋳片巾方向の成分変動を抑制するため
連鋳機内の適切な位置で注入流と鉛直方向に電磁力を付
与し機内流動を制御したりすることにより当該位置の上
下の溶鋼の混合を抑制し鋳片巾方向に均質な成分濃度分
布を得る等種々の考案がなされている。例えば、特開昭
63−212052号公報に示されているように連鋳機
鋳型内に供給された溶鋼の上部に隔壁を設けて両金属が
混合することを防止しながら隔壁の下部にワイヤー等に
より元素を供給して上下二層に分割したり、特開昭63
−108947号公報に示されるように二成分の溶鋼を
独立した長さの異なる二つの浸漬ノズルから供給し、二
本のノズルの間に連鋳機内の溶鋼厚み方向に静止磁界を
付与し溶鋼流を上下二層に分割したりして複層鋼板を製
造する考案等がなされている。
り、注入流による鋳片巾方向の成分変動を抑制するため
連鋳機内の適切な位置で注入流と鉛直方向に電磁力を付
与し機内流動を制御したりすることにより当該位置の上
下の溶鋼の混合を抑制し鋳片巾方向に均質な成分濃度分
布を得る等種々の考案がなされている。例えば、特開昭
63−212052号公報に示されているように連鋳機
鋳型内に供給された溶鋼の上部に隔壁を設けて両金属が
混合することを防止しながら隔壁の下部にワイヤー等に
より元素を供給して上下二層に分割したり、特開昭63
−108947号公報に示されるように二成分の溶鋼を
独立した長さの異なる二つの浸漬ノズルから供給し、二
本のノズルの間に連鋳機内の溶鋼厚み方向に静止磁界を
付与し溶鋼流を上下二層に分割したりして複層鋼板を製
造する考案等がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
隔壁による方式では凝固殻を隔壁の上方から下方に移動
させるため鋳片と隔壁を一体化できず充分な混合抑制効
果を得られなかった。また、電磁力を活用し溶鋼を連鋳
機内で上下二層に分割する方式では二本のノズルを浸漬
させることに起因する最小鋳片サイズ制約が存在する、
或いは上層の浴深を浸漬ノズル等溶鋼供給装置以上に深
くすることが出来ず外層の厚みには限界が存在する。更
に凝固が外周から進行するため鋳片は内層と外層とに分
離しリング状に成分濃度が違う鋳片となるため、上下部
での要求特性の違いから成分が異なる鋳片の製造は不可
能であった。本発明は前記従来法の問題点の抜本的な解
決を図り、上下等に適度の厚みで異なる成分を有する鋳
片を製造し得る連続鋳造法を提供するものである。
隔壁による方式では凝固殻を隔壁の上方から下方に移動
させるため鋳片と隔壁を一体化できず充分な混合抑制効
果を得られなかった。また、電磁力を活用し溶鋼を連鋳
機内で上下二層に分割する方式では二本のノズルを浸漬
させることに起因する最小鋳片サイズ制約が存在する、
或いは上層の浴深を浸漬ノズル等溶鋼供給装置以上に深
くすることが出来ず外層の厚みには限界が存在する。更
に凝固が外周から進行するため鋳片は内層と外層とに分
離しリング状に成分濃度が違う鋳片となるため、上下部
での要求特性の違いから成分が異なる鋳片の製造は不可
能であった。本発明は前記従来法の問題点の抜本的な解
決を図り、上下等に適度の厚みで異なる成分を有する鋳
片を製造し得る連続鋳造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めの本発明は、湯面下凝固法による二層鋼の連続鋳造法
に於いて、TD内溶鋼を少なくとも二槽に分割し槽出側
の鋳型に溶鋼を供給する部位で二槽の断面積比を所定の
比率とし、且つTD内溶鋼の湯面レベルを所定範囲に制
御することにより鋳型内への供給溶鋼量を所定の比率と
し、しかも湯面下凝固法の適用によりTDから鋳型に至
る過程での流動抵抗を小さく抑えることが可能となり流
れの持つ運動エネルギーを小さく抑えることで二層の混
合を抑制し、上下或いは左右に異なる成分濃度または合
金成分を有する鋳片を製造し得ることにある。
めの本発明は、湯面下凝固法による二層鋼の連続鋳造法
に於いて、TD内溶鋼を少なくとも二槽に分割し槽出側
の鋳型に溶鋼を供給する部位で二槽の断面積比を所定の
比率とし、且つTD内溶鋼の湯面レベルを所定範囲に制
御することにより鋳型内への供給溶鋼量を所定の比率と
し、しかも湯面下凝固法の適用によりTDから鋳型に至
る過程での流動抵抗を小さく抑えることが可能となり流
れの持つ運動エネルギーを小さく抑えることで二層の混
合を抑制し、上下或いは左右に異なる成分濃度または合
金成分を有する鋳片を製造し得ることにある。
【0006】TD入側の注入口に流下した溶鋼は堰、フ
ィルターや電磁力等により流動を鎮静化した後に、TD
内に設けた仕切り部により二槽に分割し、一方の槽に必
要な元素を添加し成分調整を行う。その後TDと鋳型を
直結した湯面下凝固法を利用することにより、鋳型入り
口面積を製品に要求される特性に応じて3%から50%
の範囲の予め設定した比率で仕切りTD内の湯面レベル
が所定の範囲となる様に注入量を制御するだけで、鋳型
に供給する溶鋼量を所定の保ちながら二つの槽から鋳造
速度に見合った量をTDから鋳型内に自動的に供給する
ことができ、所定の断面積比を持つ二層鋳片の製造が可
能となる。
ィルターや電磁力等により流動を鎮静化した後に、TD
内に設けた仕切り部により二槽に分割し、一方の槽に必
要な元素を添加し成分調整を行う。その後TDと鋳型を
直結した湯面下凝固法を利用することにより、鋳型入り
口面積を製品に要求される特性に応じて3%から50%
の範囲の予め設定した比率で仕切りTD内の湯面レベル
が所定の範囲となる様に注入量を制御するだけで、鋳型
に供給する溶鋼量を所定の保ちながら二つの槽から鋳造
速度に見合った量をTDから鋳型内に自動的に供給する
ことができ、所定の断面積比を持つ二層鋳片の製造が可
能となる。
【0007】この時、鋳型以降の連鋳機として水平連鋳
機を適用することにより凝固末期での溶鋼静圧を低く抑
え溶鋼比重差に起因した溶鋼流動の抑制が可能となり、
二層の撹拌現象は完全に回避され大きな成分変動抑制効
果を得ることができる。更に水平連鋳機の適用に当たっ
て仕切り部として堰や電磁力が用いられる。堰を用いる
際の堰形状はTD内で溶鋼を分離するための垂直堰と鋳
型への注入時に二層の成分混合を抑制するため引き抜き
方向と平行に上層の投影面積の1/2以上を占める水平
堰とからなるL型堰を配置し混合抑制を行うことが鋳片
長さ方向の成分変動抑制の観点からも望ましい。
機を適用することにより凝固末期での溶鋼静圧を低く抑
え溶鋼比重差に起因した溶鋼流動の抑制が可能となり、
二層の撹拌現象は完全に回避され大きな成分変動抑制効
果を得ることができる。更に水平連鋳機の適用に当たっ
て仕切り部として堰や電磁力が用いられる。堰を用いる
際の堰形状はTD内で溶鋼を分離するための垂直堰と鋳
型への注入時に二層の成分混合を抑制するため引き抜き
方向と平行に上層の投影面積の1/2以上を占める水平
堰とからなるL型堰を配置し混合抑制を行うことが鋳片
長さ方向の成分変動抑制の観点からも望ましい。
【0008】また電磁力を用いる際には堰同様TD内で
溶鋼を分離するための垂直な磁界と鋳型への注入時に二
層の成分混合を抑制し所定の比率で鋳型に溶鋼を供給す
るための引き抜き方向と平行に上層の投影面積の1/2
以上を占める水平な磁界とからなるL型磁界を配置し混
合制御を行うことが鋳片長さ方向の成分変動抑制の観点
からも望ましい。また成分の安定性の面からは堰を使用
することが望ましい。TDへの溶鋼供給方法として予め
成分調整された溶鋼を二つに完全分離した二槽に別々供
給量を管理しながら必要量を鋳型内に供給する方式を用
いても上述の成分の違う鋼種や濃度の大きく異なる鋼種
の二層鋳片の製造が可能となる。
溶鋼を分離するための垂直な磁界と鋳型への注入時に二
層の成分混合を抑制し所定の比率で鋳型に溶鋼を供給す
るための引き抜き方向と平行に上層の投影面積の1/2
以上を占める水平な磁界とからなるL型磁界を配置し混
合制御を行うことが鋳片長さ方向の成分変動抑制の観点
からも望ましい。また成分の安定性の面からは堰を使用
することが望ましい。TDへの溶鋼供給方法として予め
成分調整された溶鋼を二つに完全分離した二槽に別々供
給量を管理しながら必要量を鋳型内に供給する方式を用
いても上述の成分の違う鋼種や濃度の大きく異なる鋼種
の二層鋳片の製造が可能となる。
【0009】また、上記のTD内湯面を制御する方式で
は、鍋ノズル閉塞に起因した偏流や堰の異常溶損等の原
因でTD内鋼浴々深が左右二層で異なるため複層率の変
動が発生する。そこでTD入り側に溶鋼浴深調節部を設
け各槽から鋳型への供給溶鋼量とは無関係にタンディッ
シュ内溶鋼湯面レベルを所定の範囲に保つことにより鋳
型内への供給溶鋼量を所定の比率の溶鋼量とすることが
可能となる。
は、鍋ノズル閉塞に起因した偏流や堰の異常溶損等の原
因でTD内鋼浴々深が左右二層で異なるため複層率の変
動が発生する。そこでTD入り側に溶鋼浴深調節部を設
け各槽から鋳型への供給溶鋼量とは無関係にタンディッ
シュ内溶鋼湯面レベルを所定の範囲に保つことにより鋳
型内への供給溶鋼量を所定の比率の溶鋼量とすることが
可能となる。
【0010】更に湯面下凝固法による二層鋼の連続鋳造
法に於いて、TD内溶鋼を少なくとも二槽に分割し、各
槽出側の鋳型に溶鋼を供給する部位で二槽の断面積比を
所定の比率とし且つ一方の槽が他方の槽の周囲を取り囲
むように仕切り部を設け、TD内溶鋼の湯面レベルを所
定範囲に制御することにより、鋳型内への供給溶鋼量を
所定の比率で且つ外側の層が内側の層の周囲を取り囲む
様な形状となる様にした複層鋼の鋳造が可能となる。
法に於いて、TD内溶鋼を少なくとも二槽に分割し、各
槽出側の鋳型に溶鋼を供給する部位で二槽の断面積比を
所定の比率とし且つ一方の槽が他方の槽の周囲を取り囲
むように仕切り部を設け、TD内溶鋼の湯面レベルを所
定範囲に制御することにより、鋳型内への供給溶鋼量を
所定の比率で且つ外側の層が内側の層の周囲を取り囲む
様な形状となる様にした複層鋼の鋳造が可能となる。
【0011】TD入側の注入口に流下した溶鋼は堰、フ
ィルターや電磁力等により流動を鎮静化した後に、TD
内で溶鋼を二層に分割し一方の槽に必要な元素を添加し
成分調整を行う。その後TDと鋳型を直結した湯面下凝
固法を利用することにより、各槽出側の鋳型に溶鋼を供
給する部位で二槽の断面積比を製品に要求される特性に
応じて3%から50%の範囲の予め設定した比率で仕切
り、且つ一方の槽が他方の槽の周囲を取り囲む様に仕切
り部を設けることにより、TD内の湯面レベルを所定の
範囲となる様にTDへの注入量を制御する。これにより
鋳型に供給する溶鋼量を所定の比率に保ちながら二つの
槽から鋳造速度に見合った量がTDから鋳型内に自動的
に供給され、外層が内層を取り囲む様な形状の複層鋼の
鋳造が可能となる。
ィルターや電磁力等により流動を鎮静化した後に、TD
内で溶鋼を二層に分割し一方の槽に必要な元素を添加し
成分調整を行う。その後TDと鋳型を直結した湯面下凝
固法を利用することにより、各槽出側の鋳型に溶鋼を供
給する部位で二槽の断面積比を製品に要求される特性に
応じて3%から50%の範囲の予め設定した比率で仕切
り、且つ一方の槽が他方の槽の周囲を取り囲む様に仕切
り部を設けることにより、TD内の湯面レベルを所定の
範囲となる様にTDへの注入量を制御する。これにより
鋳型に供給する溶鋼量を所定の比率に保ちながら二つの
槽から鋳造速度に見合った量がTDから鋳型内に自動的
に供給され、外層が内層を取り囲む様な形状の複層鋼の
鋳造が可能となる。
【0012】
【実施例】本実施例の操業条件は、垂直型連鋳機および
水平連鋳機を用いて鋳片サイズが幅300mm×厚み40
0mm、鋳造速度1.0m/minでアルミキルド鋼を連続鋳
造したものである。鍋からの落下流れを減速するために
フィルター堰を配した減速域(図示せず)を設け鋳型へ
の注入口付近の流速低減に大きな効果を発揮している。
図1は本発明の請求項1に基づく仕切り堰2を備えたT
D1から水平連鋳機の鋳型3にかけての側面図である。
本実施例では、TD内は垂直堰により左右二槽に仕切ら
れている。溶鋼を二槽に分割後、一方の槽にカーボンを
4%含有した溶解鉄を適当な体積比で添加し(図示せ
ず)C濃度が0.8%となる様に調整した。TD湯面レ
ベルは目視で約100mm、左右のレベル差は30mm以内
に制御した。水平堰による上下に分割された鋳型入り口
の面積比は1対3である。
水平連鋳機を用いて鋳片サイズが幅300mm×厚み40
0mm、鋳造速度1.0m/minでアルミキルド鋼を連続鋳
造したものである。鍋からの落下流れを減速するために
フィルター堰を配した減速域(図示せず)を設け鋳型へ
の注入口付近の流速低減に大きな効果を発揮している。
図1は本発明の請求項1に基づく仕切り堰2を備えたT
D1から水平連鋳機の鋳型3にかけての側面図である。
本実施例では、TD内は垂直堰により左右二槽に仕切ら
れている。溶鋼を二槽に分割後、一方の槽にカーボンを
4%含有した溶解鉄を適当な体積比で添加し(図示せ
ず)C濃度が0.8%となる様に調整した。TD湯面レ
ベルは目視で約100mm、左右のレベル差は30mm以内
に制御した。水平堰による上下に分割された鋳型入り口
の面積比は1対3である。
【0013】図2の実施例は、本発明の請求項3に基づ
く仕切り堰2Aを備えたTD1から水平連鋳機の鋳型3
にかけての側面図である。本実施例ではTD内を左右二
槽に分離し、一方の槽から他方の槽を貫通する様に水平
方向に仕切り堰を設置し、鋳型への溶鋼供給部に於いて
一方が他方を囲む様に堰を配置した。
く仕切り堰2Aを備えたTD1から水平連鋳機の鋳型3
にかけての側面図である。本実施例ではTD内を左右二
槽に分離し、一方の槽から他方の槽を貫通する様に水平
方向に仕切り堰を設置し、鋳型への溶鋼供給部に於いて
一方が他方を囲む様に堰を配置した。
【0014】図3の実施例は、本発明の請求項3に基づ
く仕切り堰2Bを備えたTD1から水平連鋳機の鋳型3
にかけての側面図である。本実施例ではTD容器中に四
周を堰で囲まれた閉空間を構成し外側に外層用溶鋼を注
入し内側に内層用溶鋼を注入する。その後TD内を湯面
位置から鋳型への溶鋼供給部までのTD内全域にわたり
一方の槽が他方を囲み内外二槽に分離する様に堰を配置
した。
く仕切り堰2Bを備えたTD1から水平連鋳機の鋳型3
にかけての側面図である。本実施例ではTD容器中に四
周を堰で囲まれた閉空間を構成し外側に外層用溶鋼を注
入し内側に内層用溶鋼を注入する。その後TD内を湯面
位置から鋳型への溶鋼供給部までのTD内全域にわたり
一方の槽が他方を囲み内外二槽に分離する様に堰を配置
した。
【0015】図4は本実施例により製造された上下二層
鋳片の成分分析結果を、図5は外側の層が内側の層の周
囲を取り囲む様な形状の二層鋳片実施例の成分分析結果
を示している。図に示す如く、鋳片内のC濃度は一方の
層で0.4%であるのに対し他方の層では0.8%とな
っている。垂直型連鋳機での試験結果は中心部で濃度に
やや大きなバラツキが存在し二層の混合が認められる
が、水平連鋳機を使用した場合は二層の断面積比率がT
D表面積比に対応してほぼ1対3と良好な結果が得られ
た。
鋳片の成分分析結果を、図5は外側の層が内側の層の周
囲を取り囲む様な形状の二層鋳片実施例の成分分析結果
を示している。図に示す如く、鋳片内のC濃度は一方の
層で0.4%であるのに対し他方の層では0.8%とな
っている。垂直型連鋳機での試験結果は中心部で濃度に
やや大きなバラツキが存在し二層の混合が認められる
が、水平連鋳機を使用した場合は二層の断面積比率がT
D表面積比に対応してほぼ1対3と良好な結果が得られ
た。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の実施によ
り鋳片断面が所定の比率で二層に分離され表層側と下層
側及び表皮側と内層側で相反する特性を合わせ持つ高機
能材の製造が可能となった。
り鋳片断面が所定の比率で二層に分離され表層側と下層
側及び表皮側と内層側で相反する特性を合わせ持つ高機
能材の製造が可能となった。
【図1】本発明に基づくL型仕切り堰を有するTDから
水平連鋳機の鋳型にかけての側面図である。
水平連鋳機の鋳型にかけての側面図である。
【図2】本発明に基づく一方の槽より他方の槽を貫通す
る様に仕切り堰を設置し、鋳型への溶鋼供給部に於ける
堰形状を一方が他方を囲む様にしたTDから水平連鋳機
の鋳型にかけての側面図である。
る様に仕切り堰を設置し、鋳型への溶鋼供給部に於ける
堰形状を一方が他方を囲む様にしたTDから水平連鋳機
の鋳型にかけての側面図である。
【図3】本発明に基づくTD内の湯面位置から鋳型への
溶鋼供給部に至るTD内全域に懸けて、一方が他方を囲
む様な堰形状にしたTDから水平連鋳機の鋳型にかけて
の側面図である。
溶鋼供給部に至るTD内全域に懸けて、一方が他方を囲
む様な堰形状にしたTDから水平連鋳機の鋳型にかけて
の側面図である。
【図4】図1に示す本発明に基づく実施例の鋳片断面の
成分分析結果。
成分分析結果。
【図5】図2及び図3に示す本発明に基づく実施例の鋳
片断面の成分分析結果である。
片断面の成分分析結果である。
1 TD
2 仕切り堰
3 鋳型
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 内野 耕一
福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新
日本製鐵株式会社八幡製鐵所内
Claims (3)
- 【請求項1】 湯面下凝固法による複層鋼の連続鋳造法
に於いて、タンディッシュ内溶鋼を少なくとも二槽に分
割し各槽出側の鋳型に溶鋼を供給する部位で二槽の断面
積比を所定の比率とし、且つタンディッシュ内溶鋼の湯
面レベルを所定範囲に制御することにより鋳型内への供
給溶鋼量を所定の比率とすることを特徴とする複層鋼の
連続鋳造法。 - 【請求項2】 タンディッシュ入側に溶鋼浴深調節部を
設け各槽から鋳型への供給溶鋼量とは無関係にタンディ
ッシュ内溶鋼湯面レベルを所定の範囲に保つことにより
鋳型内への供給溶鋼量を所定の比率とする請求項1記載
の複層鋼の連続鋳造法。 - 【請求項3】 湯面下凝固法による複層鋼の連続鋳造法
に於いて、タンディッシュ内溶鋼を少なくとも二槽に分
割し、各槽出側の鋳型に溶鋼を供給する部位で二槽の断
面積比を所定の比率とし且つ一方の槽が他方の槽の周囲
を取り囲む様に仕切り部を設け、タンディッシュ内溶鋼
の湯面レベルを所定範囲に制御することにより、鋳型内
への供給溶鋼量を所定の比率で且つ外側の層が内側の層
の周囲を取り囲む様な形状とにる様にしたことを特徴と
する複層鋼の連続鋳造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19152591A JPH0531555A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 複層鋼の湯面下凝固連続鋳造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19152591A JPH0531555A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 複層鋼の湯面下凝固連続鋳造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0531555A true JPH0531555A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16276115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19152591A Withdrawn JPH0531555A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 複層鋼の湯面下凝固連続鋳造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0531555A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113165056A (zh) * | 2018-10-26 | 2021-07-23 | 株式会社Posco | 铸造设备和铸造方法 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19152591A patent/JPH0531555A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113165056A (zh) * | 2018-10-26 | 2021-07-23 | 株式会社Posco | 铸造设备和铸造方法 |
JP2022509011A (ja) * | 2018-10-26 | 2022-01-20 | ポスコ | 鋳造設備及び鋳造方法 |
CN113165056B (zh) * | 2018-10-26 | 2022-12-23 | 株式会社Posco | 铸造设备和铸造方法 |
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