JPH05315557A - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法

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JPH05315557A
JPH05315557A JP4259889A JP25988992A JPH05315557A JP H05315557 A JPH05315557 A JP H05315557A JP 4259889 A JP4259889 A JP 4259889A JP 25988992 A JP25988992 A JP 25988992A JP H05315557 A JPH05315557 A JP H05315557A
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JP
Japan
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type
semiconductor layer
channel
type semiconductor
field effect
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JP4259889A
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Hideharu Egawa
英晴 江川
Yasoji Suzuki
八十二 鈴木
Koji Matsuki
宏司 松木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、Nチャンネル及びPチャンネルトラ
ンジスタのしきい値電圧をほぼ等しい適切な値に容易に
制御でき、且つNチャンネルトランジスタのソース及び
ドレイン領域の接合容量並びに基板バイアス効果を極め
て小さくできることを目的とする。 【構成】低濃度のN形シリコン基板30上に、この基板
30より高い不純物濃度を有するP形半導体層35がイ
オン注入により形成され、基板30上に上記P形半導体
層35と離間し、このP形半導体層35とほぼ同じ不純
物濃度のN形半導体層33がイオン注入により形成さ
れ、この後、P形半導体層35及びN形半導体層33表
面に同時にP形もしくはN形のいずれか一方の不純物を
注入して、N及びPチャンネル型トランジスタのしきい
値電圧をほぼ同量ずつ変化させるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路装置、特
にPチャンネル及びNチャンネル型シリコンゲート電界
効果トランジスタを同一基板に形成してなる相補型シリ
コンゲート電界効果半導体集積回路装置(以下シリコン
ゲートCMOS・ICと略記する)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種CMOS・ICでは、特殊
なCMOS回路を除いて通常回路しきい値電圧を使用電
源のほぼ1/2に選ぶことから、Pチャンネル及びNチ
ャンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのしき
い値電圧を互いに等しい値にすることが要求されてい
る。
【0003】しかもその両方のトランジスタのしきい値
電圧のほぼ等しい値に適切に抑制するにあたって、各々
のトランジスタのゲート電極直下のチャンネル領域部分
に適切な量、分布の所定導電型不純物を添加する所謂チ
ャンネル・ドープによって、両方のトランジスタのチャ
ンネル領域部分の不純物濃度をそれぞれ抑制してトラン
ジスタのしきい値電圧を互いに等しい値に制御するが、
この様なしきい値電圧の制御をPチャンネルとNチャン
ネル型シリコンゲート電界効果トランジスタごとに別々
に制御すると写真蝕刻工程及びチャンネル・ドープ工程
がそれぞれ2回必要で制御工程が多くなるため、両方の
トランジスタのしきい値電圧の制御を同時に行うことが
要求されている。
【0004】ところで、この様な2つの要求を満足させ
るために従来ではシリコンゲートCMOS・ICは図1
及び図2に示すように形成してなる。即ち、N形シリコ
ン基板1を約2×1015atoms/cm3 程度の不純
物濃度とし、且つこの基板1内に設けるP形島状領域2
を約1×1016atoms/cm3 程度としてなり、そ
してこのN形シリコン基板1及びP形島状領域2の少な
くともトランジスタのチャンネル領域に相当する部分に
リン不純物を同時にチャンネル・ドープしてその部分に
それぞれ同じ導電率変換層20及び21を形成してな
る。
【0005】そしてこのN形シリコン基板1にゲート酸
化膜3及び多結晶シリコン4をマスクとしてボロン不純
物拡散を行いPチャンネル型シリコンゲート電界効果ト
ランジスタのソース領域5及びドレイン領域6を形成
し、一方、P形島状領域2にゲート酸化膜3′及び多結
晶シリコン4′をマスクとしてリン不純物拡散を行いN
チャンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのソ
ース領域7及びドレイン領域8を形成してなる。そして
このソース領域5,7及びドレイン領域6,8よりそれ
ぞれソース電極9,11及びドレイン電極10,12を
取り出し、例えばそのドレイン電極10と12を互いに
Al配線13を介して接続し、且つ多結晶シリコンのゲ
ート電極3と3′は、ソース及びドレイン領域形成時に
同時に不純物をそれぞれ導入して低抵抗の導電層に変換
されてなるため互いに導電型が異なり、図2に示すよう
に、互いにAl接続体14を介して接続してなる。
【0006】しかして上記の様に、N型シリコン基板1
の不純物濃度を約2×1015atoms/cm3 程度に
選び、且つP形島状領域2の不純物濃度を約1×1016
atoms/cm3 程度に選ぶことにより、例えば、ゲ
ート酸化膜3,3′の膜厚(Tox)を約1200A
(オングストローム)程度、Si−SiO2 界面に存在
する固定電荷量(Nss)を約5×1010/cm3 程度、
多結晶シリコンの不純物濃度を約1×1019atoms
/cm3 に形成した場合、図3に示すように、Nチャン
ネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのしきい値
電圧が約1.25V程度で、一方Pチャンネル型シリコ
ンゲート電界効果トランジスタのしきい値電圧が約−
0.75V程度となる。
【0007】したがって両方のトランジスタのしきい値
電圧を適切な等しい値、例えば|1.0V|に揃える場
合、同じ負の方向に且つ同じ量、例えば|0.25V|
だけ両方のトランジスタのしきい値電圧をシフトするよ
うに制御すればよいことになる。即ち、Nチャンネル型
シリコンゲート電界トランジスタについては、チャンネ
ル領域の不純物濃度を約0.25Vのしきい値電圧分だ
け低下させ、一方Pチャンネル型シリコンゲート電界ト
ランジスタについては、チャンネル領域の不純物濃度を
約0.25Vと同じしきい値分だけ高めればよいことに
なる。
【0008】そのため上記の様にNチャンネル及びPチ
ャンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのチャ
ンネル領域部分にいずれも約0.25Vのしきい値電圧
に相当する量、即ち加速電圧130KeV、ドーズ量9
×1010atoms/cm3 のリン不純物を同時にチャ
ンネル・ドープして形成した導電率変換層20及び21
を設けておくことにより、Nチャンネル及びPチャンネ
ル型シリコンゲート電界効果トランジスタのしきい値電
圧が、それぞれ約7×1015atoms/cm3 の濃度
の基板及び約4×1015atoms/cm3 の濃度の基
板を用いた場合に得られるしきい値電圧、例えば|1.
0V|となり、互いに等しい値例えば|1.0V|に揃
えられてなる。
【0009】以上の様に、従来のシリコンゲートCMO
S・ICでは、N型シリコン基板を約2×1015ato
ms/cm3 及びP形島状領域を約1×1016atom
s/cm3 程度の不純物濃度にそれぞれ選ぶことによ
り、Nチャンネル及びPチャンネル型シリコンゲート電
界効果トランジスタのチャンネル領域部分に、同じリン
不純物を同量だけ同時にチャンネル・ドープすることに
よって両方のトランジスタのしきい値電圧を互いに等し
い所望の値に制御できるが、しかし上記のようにP形島
状領域が約1×1016atoms/cm3 程度の不純物
濃度に選ばれているために以下のような問題がある。
【0010】即ち、Nチャンネル型シリコンゲート電界
トランジスタの基板となるP形島状領域の不純物濃度が
約1×1016atoms/cm3 とPチャンネル型シリ
コンゲート電界効果トランジスタの基板となるN形シリ
コン基板の不純物濃度約2×1015atoms/cm3
に比較して高く、しかも各トランジスタのソース及びド
レイン領域の接合容量並びに基板バイアス効果が基板の
不純物濃度に依存し基板の不純物濃度が高くなれば、そ
の接合容量並びに基板バイアス効果もまた大きくなると
いう関係にある。
【0011】したがって例えばNチャンネル及びPチャ
ンネル型シリコンゲート電界トランジスタのソース及び
ドレイン領域をいずれも約30μ×20μの寸法に形成
した場合、Nチャンネル型シリコンゲート電界トランジ
スタのソース及びドレイン領域の接合容量は約0.19
pFとなり、一方Pチャンネル型シリコンゲート電界効
果トランジスタのソース及びドレイン領域の接合容量は
約0.085pFとなり、Nチャンネル型シリコンゲー
ト電界効果トランジスタの接合容量がPチャンネル型シ
リコンゲート電界トランジスタのそれの約2.3倍と大
きく、また基板バイアス効果が大きいという問題があ
る。
【0012】特にこの様なシリコンゲートCMOS・I
Cを用いて4KビットシリコンゲートCMOSランダム
・アクセスメモリーを構成した場合、上記のNチャンネ
ル型シリコンゲート電界効果トランジスタの接合容量及
び基板バイアス効果の問題が極めて大きい問題となる。
即ち、4KビットシリコンゲートCMOSランダム・ア
クセスメモリーでは図4に示すようなメモリーセル単位
を基本単位として構成されるので、ここでは図示のメモ
リーセル単位について考えてみる。
【0013】このメモリーセル単位は、一般にPチャン
ネル型シリコンゲート電界効果トランジスタQ1 ,Q2
及びNチャンネル型シリコンゲート電界効果トランジス
タQ4 ,Q5 とでメモリーセルMCを構成し、そのメモ
リーセルMCとデイジット線D,/Dとの間にそれぞれ
ビット線Bに与えられるビット信号により開閉するスイ
ッチ用シリコンゲート電界効果トランジスタQ3 ,Q6
を接続してなるが、通常このスイッチ用トランジスタQ
3 ,Q6 としてPチャンネル型シリコンゲート電界効果
トランジスタよりスイッチング速度の速いNチャンネル
型シリコンゲート電界効果トランジスタが用いられてな
る。
【0014】そしてデイジット線D,/Dにつながる容
量CD,/CDはこのNチャンネル型シリコンゲート電
界効果トランジスタの接合容量、次段のトランジスタの
ゲート容量、配線容量等からなるが、しかしこの容量C
D,/CDはほとんどNチャンネル型シリコンゲート電
界効果トランジスタの接合容量で決定されると言切って
も過言ではない。従ってこのCD,/CDはPチャンネ
ル型シリコンゲート電界効果トランジスタによる場合に
比べて約2.3倍と大きく、ちなみに4Kビットランダ
ム・アクセスメモリーのように64個のNチャンネル型
シリコンゲート電界効果トランジスタQ3 、Q6 がデイ
ジット線D、/Dにそれぞれ接続される場合には、その
CD,/CDはNチャンネル型シリコンゲート電界効果
トランジスタQ3 ,Q6 の接合容量のそれぞれ総和にな
り、例えば5.4pFにもなりNチャンネル型シリコン
ゲート電界効果トランジスタQ3 ,Q6 を用いてアクセ
ス時間の向上を計ろうとしているにもかかわらず、容量
CD,/CDの充・放電時間が長くなりアクセス時間が
極めて遅くなってしまう。またNチャンネル型シリコン
ゲート電界効果トランジスタQ3 ,Q6 は基板バイアス
効果が大きく電流が流れ難いため、アクセス時間が遅く
なってしまうという欠点が招来される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
Nチャンネル型シリコンゲート電界トランジスタのソー
ス及びドレイン領域の接合容量並びに基板バイアス効果
を小さくする方法として、Nチャンネル型シリコンゲー
ト電界効果トランジスタの基板となるP形島状領域2の
不純物濃度を低く、例えば1×1015atoms/cm
3 程度にすることが考えられる。こうすることにより確
かにNチャンネル型シリコンゲート電界効果トランジス
タのソース及びドレイン領域の接合容量を約0.19p
Fから約0.085pFに小さくすることができ、しか
も基板バイアス効果も小さくすることが可能である。
【0016】しかしながらこのような濃度のP形島状領
域2を形成するためには、当然N形シリコン基板1は約
2×1015atoms/cm3 程度の濃度のものより低
い、例えば約2×1014atoms/cm3 程度のもの
が選ばれることになる。このとき、図3に示されるよう
に、Nチャンネル及びPチャンネル型シリコンゲート電
界効果トランジスタのしきい値電圧はそれぞれ約0.2
5V及び約0V程度となり、両方のトランジスタのしき
い値電圧を例えば、|1.0V|に揃える場合には、互
いにしきい値電圧をシフトする方向及びシフト量が異な
るため、NチャンネルとPチャンネル型シリコンゲート
電界効果トランジスタのチャンネル領域に別々に異なる
不純物のチャンネル・ドープを行なわなければならなく
しきい値電圧の制御工程が多くなるという問題がある。
【0017】即ち、従来のシリコンゲートCMOS・I
Cでは、NチャンネルとPチャンネル型シリコンゲート
電界効果トランジスタのしきい値電圧を互いに等しい値
にするための制御を容易にしようとするとNチャンネル
型シリコンゲート電界効果トランジスタのソース及びド
レイン領域の接合容量並びに基板バイアス効果が極めて
大きくなり、逆にその接合容量並びに基板バイアス効果
の小さいものを得ようとするしきい値電圧の制御が面倒
で、しきい値電圧の制御が容易で且つNチャンネル型シ
リコンゲート電界効果トランジスタのソース及びドレイ
ン領域の接合容量並びに基板バイアス効果の小さいとい
う両方の効果を満足させるものは得られなかった。
【0018】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
Nチャネル及びPチャンネル型シリコンゲート電界効果
トランジスタのしきい値電圧を互いにほぼ等しい適切な
値に容易に制御でき且つNチャンネル型シリコンゲート
電界効果トランジスタのソース及びドレイン領域の接合
容量並びに基板バイアス効果が極めて小さい半導体集積
回路装置を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の半導体集積回
路装置の製造方法は、低濃度半導体基体上に、この基体
より高い不純物濃度を有するP形半導体層をイオン注入
により形成する工程と、上記低濃度半導体基体上に上記
P形半導体層と離間して、上記P形半導体層とほぼ同じ
不純物濃度のN形半導体層をイオン注入により形成する
工程と、以上の工程の後、上記P形半導体層及びN形半
導体層表面に、同時にP形もしくはN形のいずれか一方
の不純物を注入し、N及びPチャンネル型トランジスタ
のしきい値電圧をほぼ同量ずつ変化させる工程とを具備
している。
【0020】
【作用】低濃度半導体基体上にP形半導体層とこれとほ
ぼ同じ不純物濃度のN形半導体層を形成することによ
り、P形半導体層及びN形半導体層表面に、同時にP形
もしくはN形のいずれか一方の不純物を注入することに
よって、N及びPチャンネル型トランジスタのしきい値
電圧をほぼ同量ずつ変化させることができる。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例を図5ないし図14に
示した製造工程を参照しながら説明する。図はN形シリ
コン基板を用いた場合の例であり、まず基板30として
〈100〉の結晶面を有し、且つ約1013〜1014at
oms/cm3 程度の不純物濃度を有するN形シリコン
基板を用い、この基板30の全面に薄い酸化膜(SiO
2 )31を形成し、ホトレジスト膜32をマスクとして
イオン注入法で、リン不純物をその酸化膜31を介して
基板30内に注入し、約2×1015atoms/cm3
程度の島状のN形半導体層33を形成してなる。この状
態が図5であり、次いでホトレジスト膜34をマスクと
してイオン注入法で、ボロン不純物を酸化膜31を介し
て基板30内に注入し、図6の如くN型半導体層33と
ほぼ同一濃度、即ち、約2×1015atoms/cm3
程度の不純物濃度を有する島状のP形半導体層35をそ
のN形半導体層33と離間形成してなる。このような濃
度の島状のP形半導体層35をばらつきなく形成するた
めには、当然N形シリコン基板30は約2×1015at
oms/cm3 程度の濃度よりも低いものでなければな
らない。
【0022】そして上記酸化膜31及びホトレジスト膜
34を除去した後、図7の如く基板30の全面に厚いフ
イルド酸化膜36を形成し且つN形半導体層33及びP
形半導体層35のそれぞれNチャンネル及びPチャンネ
ル型シリコンゲート電界効果トランジスタを形成する部
分並びにP形半導体層35のPN接合境界部分のフイル
ド酸化膜36を除去してなる。
【0023】次に露出されたN形半導体層33及びP形
半導体層35部分並びにPN接合境界部分に約1200
A程度の膜厚を有するゲート酸化膜37を形成し、そし
てNチャンネル及びPチャンネル型シリコンゲート電界
効果トランジスタのしきい値電圧を互いに適切な値、例
えば|1.0V|のしきい値電圧にするために、例えば
ボロン不純物を加速電圧約55KeVでもってドーズ量
約9.5×1010atoms/cm3 程度、そのゲート
酸化膜37を介してN形半導体層33及びP形半導体層
35に同時にイオン注入法でチャンネル・ドープして同
じ導電型の導電率変換層38,39をそれぞれ形成して
なる。
【0024】そしてこのゲート酸化膜37及びフイルド
酸化膜36上に約1×1019atoms/cm3 程度の
濃度のリン不純物を含有した多結晶シリコン40を形成
してなる。ところでチャンネルドープされる不純物量
は、ソース、ドレイン領域形成のために導入される不純
物量に比べて十分に少ないので、チャンネル領域以外す
なわちソース、ドレイン領域に形成されていても問題は
ない。またチャンネル・ドープの際にP形半導体層35
のPN接合境界部分にもリン不純物がドープされて導電
率変換層が形成されるが、特にこれは重要でないので図
示を省略する。この状態が図8であり、次に図9に示す
ように、多結晶シリコン40の全面に低温酸化膜41及
びホトレジスト膜42を設け、Nチャンネル及びPチャ
ンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタの各ゲー
トを形成する部分にのみホトレジスト膜42を残し且つ
他を除去してなる。
【0025】そして図10に示すように、そのホトレジ
スト膜42をマスクとして低温酸化膜41をエッチング
除去し、更に多結晶シリコン40をプラズマエッチング
法により除去してなる。次いで図11に示すように引続
いてゲート酸化膜37をエッチング除去し、Nチャンネ
ル及びPチャンネル型シリコンゲート電界効果トランジ
スタのソース・ドレイン領域を形成すべきN形半導体層
33及びP形半導体層35部分並びにP形半導体層35
のPN接合境界部分を露出させ、次いでホトレジスト膜
42をエッチング除去してなる。
【0026】そして図12に示すように、リン不純物を
含有した酸化膜(PSG膜)43及び低温酸化膜44を
基板30全面に形成した後、そのPSG膜43及び低温
酸化膜44をPチャンネル型シリコンゲート電界効果ト
ランジスタのソース及びドレイン領域を形成すべきP形
半導体層35上並びにそのP形半導体層35のPN接合
境界部分上にのみ残し、その他を除去してなる。
【0027】次に図12の状態で、N形半導体層33に
ゲート酸化膜37、多結晶シリコン40及び低温酸化膜
41をマスクとしてボロン不純物を気相拡散法で拡散
し、Pチャンネル型シリコンゲート電界効果トランジス
タのP形ソース領域50及びドレイン領域51を例えば
30μ×20μ程度の寸法に形成すると同時にゲート酸
化膜37、多結晶シリコン40及び低温酸化膜41をマ
スクとしてPSG膜43よりリン不純物をP形半導体層
35内に拡散せしめて、Nチャンネル型シリコンゲート
電界効果トランジスタのN形ソース領域52及びドレイ
ン領域53を例えば30μ×20μ程度に形成する。こ
のとき同時にP形半導体層35のPN接合境界部分にも
N形領域54が形成されてなる。しかしてソース・ドレ
イン領域及びPN接合境界部分に形成されていた導電率
変換層はソース,ドレイン及びN形領域の不純物濃度が
高いため、そのような領域に変換されてなる。
【0028】その後、このPSG膜43及び低温酸化膜
41,44をエッチング除去してなり、この状態を図1
3に示す。そして低温酸化膜45を形成した後、ソース
領域50,52及びドレイン領域51,53の一部を露
出させ、例えばAlを蒸着してPチャンネル型シリコン
ゲート電界効果トランジスタのソース領域50及びドレ
イン領域51にソース電極55及びドレイン電極56
を、またNチャンネル型シリコンゲート電界効果トラン
ジスタのソース領域52及びドレイン領域53にソース
電極58及びドレイン電極57をそれぞれ設け、そのド
レイン電極56と57とを互いにAl配線体59でもっ
て接続してなる。この場合、ゲートの取り出し電極は、
多結晶シリコン40を予めトランジスタ領域の外まで延
長して残しておき、その部分でソース及びドレイン電極
形成と同時に設ける。この後、シランコート60が施さ
れて図14に示すようにシリコンゲートCMOS・IC
が完成されてなる。
【0029】以上のような本発明によれば、N形シリコ
ン基板を約1013〜1014atoms/cm3 程度と低
濃度の基板とすることによりNチャンネル型シリコンゲ
ート電界効果トランジスタの基板となるP形半導体層を
約2×1015atoms/cm3 の低濃度に形成してな
る。そのためNチャンネル型シリコンゲート電界効果ト
ランジスタのソース及びドレイン領域の接合容量は例え
ばソース及びドレイン領域を約30μ×20μの寸法に
形成した場合、約0.085pFと従来の約0.19p
Fのものに比べて約1/2.3倍と極めて小さい。しか
も基板バイアス効果もP形半導体層の濃度に依存し従来
のものに比べて極めて小さいという効果がある。
【0030】しかして、このような本発明のものを用い
てインバータ回路、シフトレジスト回路、カウンタ回路
等のCMOS回路を構成した場合には、従来のものを用
いた場合に比べて動作速度が速く、しかも充・放電電流
による消費電力を極めて小さいという優れた効果が得ら
れる。特にこのような本発明のものを用いて4Kビット
シリコンゲートCMOSランダム・アクセスメモリーを
構成した場合にはデイジット線につながる容量CD,/
CDはいずれも約1.8pF程度となり従来の約5.4
pFに比べて極めて小さくなる。しかもNチャンネル型
シリコンゲート電界効果トランジスタの基板バイアス効
果も極めて小さいため、従来のものに比べてアクセス時
間が非常に速くなるという効果が得られる。
【0031】更に、本発明ではN形シリコン基板にこれ
より高濃度で且つP形半導体層とほぼ同一の低い濃度、
即ち、約2×1015atoms/cm3 の不純物濃度を
有するN形半導体層を設け、このN形半導体層をPチャ
ンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタの基板と
して用いてなる。そしてNチャンネル及びPチャンネル
型シリコンゲート電界効果トランジスタのゲート電極と
なる多結晶シリコンをいずれも同一不純物濃度で、且つ
同一導電型、即ち約1×1019atoms/cm3 のリ
ン不純物含有のN型に形成してなる。従って図15に示
すように、Nチャンネル及びPチャンネル型シリコンゲ
ート電界効果トランジスタのしきい値電圧はそれぞれ約
0.25V及び約−1.75Vとなり、両方のトランジ
スタのしきい値電圧を互いに適切な値、例えば|1.0
V|に制御する場合、両方のトランジスタのしきい値電
圧を同じ正方向に且つ同じ|0.75V|だけシフトす
ればよいことになる。
【0032】しかるに、Nチャンネル及びPチャンネル
型シリコンゲート電界効果トランジスタのチャンネル領
域部分となるP形半導体層及びN形半導体層部分にいず
れも約0.75Vのしきい値電圧をシフトするに必要な
量、即ち、加速電圧約55KeVでドーズ量約9.5×
1010atoms/cm3 程度のボロン不純物を同時に
チャンネル・ドープして形成した導電率変換層を設けて
おくことにより、Nチャンネル及びPチャンネル型シリ
コンゲート電界効果トランジスタのしきい値電圧はそれ
ぞれ|1.0V|となり、互いに等しい値に同時に制御
されてなるという効果が得られる。
【0033】更には本発明で、Nチャンネル及びPチャ
ンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのシリコ
ンゲート電極が同一導電型に形成されてなる。従ってN
チャンネル及びPチャンネル型シリコンゲート電界効果
トランジスタのゲート電極を共通接続して入力端として
用いる場合、従来ではゲート電極をAl接続体を介して
接続しなければならなく、そのために特にコンタクトを
とる部分として大きな面積を必要とするが、本発明では
このようなAl接続体を介して接続する必要がなく、高
密度化が可能となる等種々の効果が得られる。
【0034】なお、上記実施例ではNチャンネル及びP
チャンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのシ
リコンゲート電極がリン不純物を含有したN型に形成さ
れてなる場合について説明したが、例えばNチャンネル
及びPチャンネル型シリコンゲート電界効果トランジス
タのシリコンゲート電極がボロン不純物を含有したP型
に形成した場合も同様の効果が得られる。即ち、この場
合には、図16に示すように、Nチャンネル及びPチャ
ンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタのしきい
値電圧はそれぞれ約1.25V及び約−0.75Vとな
り、両方のトランジスタのしきい値電圧を互いに等しい
適切な値、例えば|1.0V|に制御する場合、両方の
トランジスタのしきい値電圧を同じ負の方向に且つ同じ
|0.25V|だけシフトすればよいので、P形半導体
層及びN形半導体層部分にいずれも約0.25Vのしき
い値電圧をシフトするに必要な量、即ち、加速電圧約1
30KeVでドーズ量約9×1010atoms/cm3
程度のリン不純物を同時にチャンネル・ドープして導電
率変換層を形成すればよい。
【0035】また本発明は、各実施例のように、基板と
して極く一般的なシリコン基板を用いた場合に限らず、
例えばSOSなどのようにサフアイヤ、スピンネル等の
絶縁物上に成長させた半導体薄膜をシリコン基板と同じ
ように用いて形成してもよく、更には図17に示すよう
に、上記のような絶縁物基板70上にN形半導体層33
及びP形半導体層35を互いに絶縁体71を介して分離
形成し、その半導体層33及び35にそれぞれPチャン
ネル及びNチャンネル型シリコンゲート電界効果トラン
ジスタを形成してもよい。
【0036】また前記一実施例において、導電率変換層
はゲート酸化膜を形成した後に設けたが、これはゲート
酸化膜形成前に設けることも自由であり、更には多結晶
シリコンをプラズマエッチング法でパターニングしてい
るが、これは窒化膜をマスクとする通常のエッチング法
でもってパターニングすることも自由である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
Nチャンネル及びPチャンネル型シリコンゲート電界効
果トランジスタのしきい値電圧を互いにほぼ等しい適切
な値に容易に制御でき、且つNチャンネル型シリコンゲ
ート電界効果トランジスタのソース及びドレイン領域の
接合容量並びに基板バイアス効果が極めて小さい半導体
集積回路装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシリコンゲートCMOS・ICの縦断面
図。
【図2】図1のシリコンゲートCMOS・ICの平面
図。
【図3】従来のシリコンゲートCMOS・ICの基板濃
度としきい値電圧との関係を示す図。
【図4】通常の4KビットシリコンゲートCMOSラン
ダム・アクセスメモリーのメモリーセル単位を示す回路
図。
【図5】本発明の一実施例方法の始めの工程の断面図。
【図6】図5に続く工程の断面図。
【図7】図6に続く工程の断面図。
【図8】図7に続く工程の断面図。
【図9】図8に続く工程の断面図。
【図10】図9に続く工程の断面図。
【図11】図10に続く工程の断面図。
【図12】図11に続く工程の断面図。
【図13】図12に続く工程の断面図。
【図14】図13に続く工程の断面図。
【図15】本発明の一実施例におけるシリコンゲートC
MOS・ICの基板濃度としきい値電圧との関係を示す
図。
【図16】本発明の他の実施例におけるシリコンゲート
CMOS・ICの基板濃度としきい値電圧との関係を示
す図。
【図17】本発明の更に他の実施例におけるシリコンゲ
ートCMOS・ICを示す縦断面図。
【符号の説明】
30,70…基板、33…N形半導体層、35…P形半
導体層、37…ゲート酸化膜、38,39…導電率変換
層、40…多結晶シリコン(ゲート電極)、50,51
…Pチャンネル型シリコンゲート電界効果トランジスタ
のソース及びドレイン領域、52,53…Nチャンネル
型シリコンゲート電界効果トランジスタのソース及びド
レイン領域、55,58…ソース電極、56,57…ド
レイン電極。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相補型シリコンゲート電界効果トランジ
    スタを有する半導体集積回路装置の製造方法において、 低濃度半導体基体上に、この基体より高い不純物濃度を
    有するP形半導体層をイオン注入により形成する工程
    と、 上記低濃度半導体基体上に上記P形半導体層と離間し
    て、上記P形半導体層とほぼ同じ不純物濃度のN形半導
    体層をイオン注入により形成する工程と、 以上の工程の後、上記P形半導体層及びN形半導体層表
    面に、同時にP形もしくはN形のいずれか一方の不純物
    を注入し、N及びPチャンネル型トランジスタのしきい
    値電圧をほぼ同量ずつ変化させる工程とを具備したこと
    を特徴する半導体集積回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 相補型シリコンゲート電界効果トランジ
    スタを有する半導体集積回路装置の製造方法において、 低濃度半導体基体上に、この基体より高い不純物濃度を
    有するP形半導体層をイオン注入により形成する工程
    と、 Nチャンネル型トランジスタ及びPチャンネル型トラン
    ジスタのしきい値電圧を変化させるイオン注入工程に先
    立ち、そのイオン注入で上記Nチャンネル型トランジス
    タ及びPチャンネル型トランジスタのしきい値電圧が同
    程度変化するように、上記P形半導体層とほぼ同じ不純
    物濃度のN形半導体層をイオン注入により形成する工程
    と、 上記P形半導体層及びN形半導体層表面に、同時にP形
    もしくはN形のいずれか一方の不純物を注入する工程と
    を具備したことを特徴する半導体集積回路装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記N及びPチャンネル型トランジスタ
    のしきい値電圧を変化させる工程では、しきい値電圧の
    絶対値が等しくなるように不純物を注入することを特徴
    とする請求項1または2のいずれかに記載の半導体集積
    回路装置の製造方法。
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