JPH05315072A - El素子 - Google Patents

El素子

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JPH05315072A
JPH05315072A JP4146549A JP14654992A JPH05315072A JP H05315072 A JPH05315072 A JP H05315072A JP 4146549 A JP4146549 A JP 4146549A JP 14654992 A JP14654992 A JP 14654992A JP H05315072 A JPH05315072 A JP H05315072A
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JP
Japan
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resin
moisture
light emitting
glass substrate
seal resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP4146549A
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English (en)
Inventor
Masafumi Asada
雅文 浅田
Akito Kishi
明人 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Nichia Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Nichia Chemical Industries Ltd filed Critical Nichia Chemical Industries Ltd
Priority to JP4146549A priority Critical patent/JPH05315072A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基板を用いたEL素子を作業性良く固
着封止し、水分をできるだけ遮断して長寿命とできるE
L素子の封止材料を提供することによって、信頼性に優
れたEL素子を得る。 【構成】 少なくともガラス基板と、背面板との間に発
光層を有し、発光層をガラス基板と背面板とで、封止樹
脂にて固着封止してなるEL素子において、前記封止樹
脂に、無機微粒子、またはその封止樹脂の透湿度よりも
小さい透湿度を有する樹脂微粒子が混合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐湿性に優れ、長寿命な
EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年表示機器のバックライトとして、均
一な輝度が得られ、しかも軽量、かつ薄型等の特徴を有
しているEL素子が使用されている。EL素子は一般に
背面電極上に反射絶縁層、発光層および透明電極を積層
した発光素子を捕水フィルム、および防湿フィルムで固
着封止した構造を有する。
【0003】そのEL素子は一般に分散型と呼ばれ、分
散型のEL素子は発光層に主として硫化亜鉛系の蛍光体
がバインダーでもって形成されている。しかし、その蛍
光体は湿気に弱く外部より侵入する水分により急激に輝
度が低下するという欠点を有している。従って、上記の
ように従来のEL素子は水分の侵入を防止するため、発
光素子全体を防湿性の優れた、例えばPCTFE(ポリ
3フッ化塩化エチレン)等の防湿フィルムで封止保護し
たり、さらには防湿フィルムを透過した微量水分の影響
を防止するため、素子と防湿フィルムとの間に捕水層を
設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】PCTFEは透明で、
防湿力が最も優れているために多用されているが、有機
フィルムであるため、透湿度の温度依存性が大きく、高
温高湿下では蛍光体を水分から保護して劣化を防止する
ことはできなかった。
【0005】ゆえに、そのフィルムに代わるものとし
て、ガラス基板を用いたEL素子が提案されている。ガ
ラス基板を用いたEL素子は、基本的に、ガラス基板
と、背面板との間に発光層を有し、発光層をガラス基板
と背面板とで、封止樹脂にて固着封止してなる構造を有
している。したがって、この構造のEL素子は、水分の
侵入する箇所が封止樹脂部分のみとなるため、極めて信
頼性が向上する。
【0006】従来、このガラス基板タイプのEL素子の
封止方法についても数々検討されている。例えば、特開
昭62−219492号公報には低融点金属で封止する
方法、特開昭56−6399号公報には低融点ガラスで
封止する方法、実開昭60−193693号公報にはエ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で封止する方法、さらに実
開平1−81898号公報にはエチレン−酢酸ビニル共
重合体等の熱可塑性樹脂で封止する方法が開示されてい
る。低融点ガラスおよび低融点金属は、確かに水分の侵
入を阻止することはできるが、低融点金属は外部との電
気的接触を得るための電極端子の封止が難しく、低融点
ガラスは高温に加熱する必要があるという設計及び製造
上の欠点がある。エポキシ等の熱硬化性樹脂は高温高湿
下においても接着強度を保持できるという長所をもって
おり、また、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑
性樹脂は短時間で接着できるという長所をもっている
が、両方とも有機物であるために、その防湿性は未だ満
足できるものではなかった。
【0007】従って、本発明はこのような事情を鑑みて
成されたものであって、ガラス基板を用いたEL素子を
作業性良く固着封止し、水分をできるだけ遮断して長寿
命とできるEL素子の封止材料を提供することによっ
て、信頼性に優れたEL素子を得ようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のEL素子は、少
なくともガラス基板と、背面板との間に発光層を有し、
発光層をガラス基板と背面板とで、封止樹脂にて固着封
止してなるEL素子において、前記封止樹脂に、無機微
粒子、またはその封止樹脂の透湿度よりも小さい透湿度
を有する樹脂微粒子が混合されていることを特徴とする
ものである。
【0009】透湿度とは、ある樹脂が特定の温度と湿度
差の条件におかれた場合の単位面積、単位時間における
透湿量を表し、単位としてはg/m2・24hrが多く用
いられている。透湿度の測定方法はJIS Z020
8、ASTM規格E−96−66が制定されており、例
えばJIS Z0208 B条件によると、樹脂の透湿
度は40℃、90%RHの条件において、厚さ30μm
のポリスチレンで129、厚さ30μmの軟質ポリ塩化
ビニルで100、厚さ30μmの硬質ポリ塩化ビニルで
30、厚さ30μmの低密度ポリエチレンで16、厚さ
30μmの高密度ポリエチレンで9.0、厚さ30μm
のポリエステルで17、厚さ30μmのポリ塩化ビニリ
デンで2.5g/m2・24hrである。
【0010】以下、本発明のEL素子を図面を参照しな
がら詳説する。図1は本発明の一実施例のEL素子の封
止部の構造を示す部分断面図であり、ガラス基板1の上
に、透明電極2、発光層3、反射絶縁層4、背面電極5
を順に積層し、さらに背面電極5の上に背面板6を重ね
合わせ、背面板6とガラス基板1との周縁を封止樹脂7
によって固着封止した構造を有する。
【0011】透明電極2は、ガラス基板1の上に、例え
ばITO等の導電性物質を蒸着、またはスパッタリング
することによって形成することができる。発光層3、お
よび反射絶縁層4は、例えばシアノエチル化ポリビニル
アルコールのような高誘電率の有機バインダーに、発光
層であれば硫化亜鉛を主成分とする蛍光体粉末を、反射
絶縁層であればチタン酸バリウムのような高誘電率の粉
末をそれぞれ分散させてスラリー状にし、それらをスク
リーン印刷等の方法により塗布することによって形成す
ることができる。背面電極5はアルミニウムの蒸着、導
電性ペーストの印刷、金属箔の積層等の方法で形成する
ことができる。また、背面板6にはガラス板、金属箔、
セラミック板、樹脂フィルムまたはそれらの複合体等の
水分を透過しない材料が使用可能である。
【0012】封止樹脂7は、例えばエチレン酢酸ビニル
共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンエチ
ルアクリレート共重合体、エチレンメタクリル酸共重合
体等のポリオレフィンまたはその共重合樹脂、エポキ
シ、フェノール樹脂等の樹脂を使用することができ、そ
の樹脂に無機微粒子、またはその樹脂よりも透湿度の小
さい樹脂微粒子を混合して使用する。
【0013】混合する無機微粒子には、例えばSi
2、TiO2、Al23、ZrO2等の水分を透過しな
い、または樹脂に比して水分を透過しにくいセラミクス
材料を使用することができる。一方、樹脂微粒子は、そ
の透湿度が使用した封止樹脂よりも小さいものを選択す
る必要がある。透湿度は温度によって大きく異なるた
め、選択するにあたっては当然同一条件での透湿度を比
較して選択する。また封止部分の防湿効果を高めるため
には、好ましくは樹脂微粒子よりも無機微粒子を使用す
る。
【0014】微粒子の粒径は封止樹脂7の厚さよりも小
さく、通常は10μm以下のものを用い、好ましくは5
μm以下とする。また、微粒子の形状については、球形
はもちろん繊維状であってもよい。さらに、封止樹脂7
に対する微粒子の混合割合は1.0〜80体積%の範囲
に調整することが好ましい。なぜなら、1.0体積%よ
り少ないと、防湿効果が十分発揮されず、80体積%以
上であると封止樹脂の接着効果が不十分となるからであ
る。また、接着効果を高めるため、ガラス基板1または
背面板6の周縁部表面、つまり封止樹脂7で接着される
部分をやすり等で荒らして微細な凹凸を設けてもよい。
【0015】
【作用】封止樹脂に無機微粒子またはその封止樹脂の透
湿度よりも小さい透湿度を有する樹脂微粒子を混合する
ことにより、外界から封止樹脂を通って侵入してくる水
分の透湿速度を遅くすることができるため、高温高湿下
においても、発光層を十分保護することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例のEL素子を、図1を
元に詳説する。
【0017】[実施例1]厚さ約1.1mmのガラス基
板1にITOよりなる透明電極2をスパッタリング法に
より厚さ300オングストロームで形成した。
【0018】次に、硫化亜鉛系蛍光体をシアノエチル化
ポリビニルアルコールに分散させ、厚さ40μmの発光
層3をスクリーン印刷法で形成した。
【0019】その上にチタン酸バリウムの粉末を同様に
シアノエチル化ポリビニルアルコールに分散させ、同様
にして反射絶縁層3を20μmの厚さで形成した。
【0020】その上に背面電極5として、銀ペーストを
同じくスクリーン印刷法で10μmの厚さで形成した。
【0021】次に封止樹脂7として、潜在性硬化剤と反
応させた透湿度60g/m2・24hrの熱硬化型エポキ
シ樹脂に、平均粒径1.0μmのシリカ粉末を20体積
%となるように混合して分散させ、同じくスクリーン印
刷法でガラス基板1の周縁部に約10μmの厚さで形成
した。
【0022】背面板6は25μmのPETと30μmの
アルミニウム箔と25μmのPETが順に積層されたも
のを使用し、この背面板を、前述の背面電極5と重ね合
わせ、真空プレスで1.5kg/cm2、130℃、30分
間の条件で圧着して、封止樹脂を硬化させ、周縁を密着
封止することにより本発明のEL素子を得た。
【0023】このEL素子を80℃、湿度60%RHの
環境条件で、連続駆動したところ、輝度半減期は800
時間で、水分による劣化はなかった。また2000時間
経過後でも、EL素子の中央発光部と、封止樹脂周辺の
発光部との輝度差がなかったため、水分により周縁部の
劣化は発生していなかった。
【0024】一方、封止樹脂にシリカ粉末を混合せず、
同一条件で作成した従来のEL素子は、輝度半減期80
0時間と実施例1と同様であったが、2000時間経過
後では、封止樹脂周辺発光部の輝度が明らかに低下して
おり、中央発光部との輝度差が確認された。
【0025】[実施例2]封止樹脂7に平均粒径2.0
μm、透湿度16g/m2・24hrの低密度ポリエチレ
ン微粒子を用いる他は、実施例1と同様にして本発明の
EL素子を得た。このEL素子も実施例1と同条件で連
続駆動したところ、輝度半減期は同じく800時間であ
り、水分による蛍光体の劣化も見られなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明のEL素子は封止樹脂に無機微粒
子またはその封止樹脂の透湿度よりも小さい透湿度を有
する樹脂微粒子が混合されているため、封止樹脂を透過
する水分の量、速度を減少させることができる。従って
耐湿性に優れた長寿命なEL素子を提供することができ
る。また例えば自動車内のように、耐熱性、高耐湿性を
要求される環境下においても、適当な封止樹脂を選択す
ることにより、これを満足することができる。さらに樹
脂を封止材料として用いていることにより、作業性よ
く、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のEL素子の封止部の構造
を示す部分断面図。
【符号の説明】
1・・・・ガラス基板 2・・・・透明電極 3・・・・発
光層 4・・・・反射絶縁層 5・・・・背面電極 6・・・・背
面板 7・・・・封止樹脂。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラス基板と、背面板との間
    に発光層を有し、発光層をガラス基板と背面板とで、封
    止樹脂にて固着封止してなるEL素子において、 前記封止樹脂に、無機微粒子、またはその封止樹脂の透
    湿度よりも小さい透湿度を有する樹脂微粒子が混合され
    ていることを特徴とするEL素子。
JP4146549A 1992-05-11 1992-05-11 El素子 Pending JPH05315072A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4146549A JPH05315072A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 El素子

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JP4146549A JPH05315072A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 El素子

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ID=15410177

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JP (1) JPH05315072A (ja)

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