JPH0531483A - 排水処理設備 - Google Patents

排水処理設備

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JPH0531483A
JPH0531483A JP3192830A JP19283091A JPH0531483A JP H0531483 A JPH0531483 A JP H0531483A JP 3192830 A JP3192830 A JP 3192830A JP 19283091 A JP19283091 A JP 19283091A JP H0531483 A JPH0531483 A JP H0531483A
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浩養 筒井
Shinichiro Kotake
進一郎 小竹
Tsumoru Nakamura
積 中村
Naohiko Ugawa
直彦 鵜川
Susumu Okino
沖野  進
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    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/42Electrodialysis; Electro-osmosis ; Electro-ultrafiltration; Membrane capacitive deionization
    • B01D61/44Ion-selective electrodialysis

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱硫設備より排出される排水の処理設備に関
する。 【構成】 電気透析装置を組み入れた排水処理設備にお
いて、脱硫設備の補給水となる電気透析装置の希薄液を
脱硫設備に循環するラインに、(1)希薄液中に含有さ
れるN−S化合物を分解するための分解装置(加水分解
装置も含む)を附設する。(2)前記循環ラインにバイ
パスラインを設け、同バイパスラインにN−S化合物を
分解するための分解装置(加水分解装置も含む)を附設
した排水処理設備。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃焼排ガス中の酸化硫黄
ガス(以下SOxガスと称す)を環境汚染防止の観点よ
り石灰石等のアルカリ剤を吸収剤として排ガスよりSO
xガスを吸収・分離する排煙脱硫設備において、該脱硫
設備より排出される排水(以下、単に排水と称す)の処
理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】排煙脱硫設備の排水は主成分を塩化カル
シウム、塩化マグネシウム、溶解石こうとし、少量成分
として燃焼排ガス中の燃焼灰及び反応生成した石こうな
どの固形分、溶解金属分の他、排煙脱硫設備にて反応生
成した窒素−硫黄化合物(以下、単にN−S化合物と称
す)などを含有しており、従って同性状のまま公共水域
への放流はできず、法令にて規定する排出基準に適合す
る処理を必要としている。
【0003】近年排水の処理方法として処理コストまた
処理設備の設置面積の低減化を狙い、電気透析装置を組
み入れた排水処理設備が有望となりつつある。
【0004】同処理方法は排水を電気透析装置及び蒸発
缶により排水を濃縮、減容化し、さらに前記の濃縮排水
を金属分、化学的酸素要求分(以下単に、COD分と称
す)などの有害成分の不溶化処理を施したのち埋立投棄
を行うものであり、前記の如く処理コスト、処理設備の
設置面積の低減の観点より薬液添加、沈殿による固形分
離等の処理を組み合わせた従来の処理方法に比較して大
きな利点を有する。
【0005】図4に電気透析装置を組み入れた処理設備
の実施態様を表す流れ図を示し、同図に基づき従来の処
理方法を説明する。なお、図4には排水の濃縮工程のみ
を示し、濃縮工程からの濃縮排水の不溶化処理工程につ
いては示さなかったが、既応の提案技術によると前記濃
縮排水とセメント、石こう、燃焼灰、石灰石などと混合
・混練して固形化する方法が用いられている。
【0006】図4において、101は排煙脱硫設備(図
示なし)の排水を貯蔵する貯槽、102は後述する電気
透析装置103での排水中固形分による性能低下を防止
するため固形分を除去するろ過装置、103は排水を透
析膜によって塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの
溶解塩(但し、石こうを除く)を多量に含有する濃縮排
水(以下、1次濃縮排水と称す)と溶解塩が希薄となっ
た希薄液とに分離する電気透析装置、104は電気透析
装置103にて生成した1次濃縮排水を更に蒸発法によ
り濃縮する蒸発缶、105は蒸発缶104にて生成した
濃縮排水(以下、2次濃縮排水と称す)を貯蔵する貯
槽、106は蒸発缶104にて排水蒸発時に発生した蒸
気を冷却・凝縮して回収水として回収するコンデンサ、
107は貯槽101より排水をろ過装置102に供給す
るためのポンプ、108はろ過装置102により排水中
固形分を除去したのちの排水を電気透析装置103に供
給するポンプ、109は貯槽105の2次濃縮排水を下
流の不溶化工程(図示なし)に供給するためのポンプ、
110は蒸発缶104にて1次濃縮排水の蒸発を促進す
るために蒸発缶104内を負圧に維持するとともに、蒸
発缶104内で発生した蒸気をコンデンサ106に移動
するための真空排気装置である。
【0007】脱硫装置(図示なし)からの排水はライン
aaにより貯槽101に貯蔵されたのち、ラインbb及
びポンプ107を介してろ過装置102に送られる。こ
こでラインccからはろ過装置102にて固形分の除去
を行うために必要な凝集剤等のろ過助剤がラインbb中
に添加されるが、排水性状によっては不要となることも
ある。ろ過装置102では電気透析装置103が長期に
わたって安定的に性能維持できるような排水中固形分濃
度となるように排水中固形分を除去する。通常ろ過装置
102の出口における排水中固形分濃度は0.2〜0.
3mg/l以下であることが要求される。ろ過装置102
からの排水はラインdd、ポンプ108、ラインeeを
介して電気透析装置103に供給される。なお、ろ過装
置102にて排水より除去された固形分はラインssを
介して系外に排出される。
【0008】電気透析装置103は陽イオン交換膜と1
価陰イオン交換膜を交互に配列して形成する濃縮液室、
希薄液室及び同液室の両端に陽、陰極板とから構成され
るもので、陽イオン交換膜ではカルシウム、マグネシウ
ムなどの陽イオンを、また1価陰イオン交換膜では塩素
などの1価の陰イオンを各々選択的に透過させ、同時に
溶解塩を多量に含有する濃縮液と溶解塩が希薄となった
希薄液を取り出すものである。
【0009】図5に電気透析装置の構造並びにイオンの
移動に関する模式図を示す。図5の如く排水中の主成分
である塩化カルシウム(CaCl2 )、塩化マグネシウ
ム(MgCl2 )を構成するカルシウムイオン、マグネ
シウムイオン、塩素イオンは陽及び陰極板間に形成され
た電場によって電気的に泳動し、この間に陽、陰イオン
交換膜により選択的に阻止または透過して結果的に濃縮
液、希薄液となって電気透析装置103から取り出され
る。例えばカルシウム、マグネシウムなどの陽イオンは
陰極板方向へ泳動し陽イオン交換膜を透過し濃縮液室に
入り、更に陰極板方向へ泳動しようとするが、1価陰イ
オン交換膜に阻止されて濃縮液室に残存する。一方、塩
素イオンは陽極板方向へ泳動し、1価陰イオン交換膜を
透過し濃縮液室に入り、更に陽極板方向へ泳動しようと
するが、陽イオン交換膜に阻止されて濃縮液室に残存
し、反対方向から泳動した陽イオンと結合し、移動媒体
である濃縮液によって運ばれ電気透析装置103から取
り出される。
【0010】ところで陰イオン交換膜として1価陰イオ
ン選択膜を用いるのは、電気透析装置103からの1次
濃縮排水を更に濃縮する蒸発缶において石こう析出によ
るスケーリングを防止するためであり、スケーリングが
発生すると蒸発性能の低下、機械的損傷が発生し、蒸発
缶104の長期安定性が失われる。
【0011】このため電気透析装置103にて石こうを
構成するSO4 2-イオンを濃縮液に移動させることなく
排水を濃縮する必要がある。陰イオン交換膜として前記
の1価陰イオン選択性膜を用いると図5に示すようにS
4 2-イオンは希薄液中に残留する。
【0012】従ってSO4 2-イオンと同様に、2価以上
の陰イオンは1価陰イオン交換膜を透過せず、例えばN
−S化合物でも液中にて解離して2価以上の陰イオンと
なる成分は1価陰イオン交換膜を透過せず希薄液中に残
留する。
【0013】電気透析装置103からの1次濃縮排水は
ラインffを介して蒸発缶104に送られ、一方希薄液
はラインggにより電気透析装置103から取り出さ
れ、脱硫設備(図示なし)の補給水として再使用され
る。
【0014】1次濃縮排水は蒸発缶104にて蒸発・濃
縮されて2次濃縮排水と蒸気に分離される。通常蒸発缶
104は缶内での蒸発を促進させるために1次濃縮排水
を蒸気等の加熱媒体にて加熱すると同時に、蒸発缶10
4内を減圧にしている。加熱媒体はラインjjより入
り、蒸発缶104の排水を加熱したのちラインkkから
系外へ排出される。
【0015】蒸発缶194内で蒸発により濃縮された排
水、すなわち2次濃縮排水はラインhhを介して蒸発缶
104より貯槽105に送られる。貯槽105からはポ
ンプ109によりラインiiを介して不溶化工程(図示
なし)へ送られる。
【0016】蒸発缶104内で発生した蒸気は真空排気
装置110によりラインllを介してコンデンサ106
に移動し、同コンデンサ106内で冷却・凝縮して液体
となり、回収水としてラインppより取出される。回収
水はその水質に応じてボイラ補給水、脱硫設備の補給水
として再使用される。コンデンサ106内の非凝縮性気
体は真空排気装置110によりラインqqを介して系外
へ排出される。なお、図中、mmはコンデンサ106の
入口冷却水、nnは出口冷却水である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた電気透析装
置を組み入れた排水の処理設備では、電気透析装置の陰
イオン交換膜として蒸発缶での石こうスケーリングを防
止するためにSO4 2-イオンのような2価以上の陰イオ
ンを透過させない透析膜を使用しており、そのため脱硫
設備内で生成し、排水中に含有されるN−S化合物であ
って解離した際に2価以上の陰イオンとなる成分は透析
膜を透過せず脱硫補給水となる希薄液中に残留し、再び
脱硫設備へ送られる。
【0018】一方、脱硫設備ではN−S化合物が排ガス
中のNOxとSOxの反応によって生成すると考えられ
ることより定常的にN−S化合物は生成することにな
る。また脱硫設備内で生成するN−S化合物は解離の
際、2価以上の陰イオンとなるものが殆んどであること
が本発明者らにより把握されており、そのためN−S化
合物は透析膜を透過し難い。
【0019】以上の事実より、脱硫設備ではN−S化合
物が定常的に生成し、また同脱硫設備の排水処理設備に
おいてもN−S化合物は処理されず脱硫設備の補給水中
に残留してもどるため、N−S化合物は脱硫設備と排水
処理設備の中で循環し、経時的にその濃度は増大の一途
をたどることとなる。
【0020】ところで、前記のN−S化合物が脱硫設備
内のSOxガス吸収液中に多量に混在すると、脱硫性能
が極度に低下することが本発明者らによる実験また実際
の発電プラントの脱硫設備の測定によって確認されてい
る。これは吸収液中に溶解したSOxガスが亜硫酸イオ
ン(以下、SO3 2-イオンと称す)となり、さらに液中
溶存酸素によって硫酸イオン(SO4 2-イオン)となる
際、SO3 2-イオンからSO4 2-イオンへの酸化が阻害
されるためと考えられる。SO4 2-イオンはカルシウム
と反応して比較的溶解度の低い石こう(CaSO4 )と
なり固形分となる。
【0021】SO3 2-イオンからSO4 2-イオンへの酸
化が阻害されると、吸収液中に多量のSO3 2-イオンが
存在することとなるが、このSO3 2-イオンは気相側の
分圧が大きいため(SOxガス平衡分圧が大きい)、排
ガス中SOxガスが吸収液中へ溶解するのを抑制し、S
Oxガスが吸収液中へ移動へ難くなる。
【0022】以上述べたように、N−S化合物が脱硫設
備及び排水処理設備内で蓄積する従来の排水処理設備で
は、脱硫設備におけるSOx吸収性能が低下する問題点
がある。
【0023】本発明は上述した排水処理設備における問
題点を解消しうる排水処理設備を提供しようとするもの
である。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は燃焼排ガス中の
SOxガスを環境汚染防止の観点より石灰石等のアルカ
リ剤を吸収剤として吸収・分離する排煙脱硫設備より発
生する排水に関し、該排水を処理する電気透析装置を組
み入れた排水処理設備において、前記脱硫設備内で反応
により生成したN−S化合物を分解または加水分解する
装置を付加したことを特徴とする排水処理設備を提供す
るものである。
【0025】すなわち本発明は電気透析装置を組み入れ
た排水処理設備において、脱硫設備の補給水となる電気
透析装置の希薄液を脱硫設備に循環するラインに、 (1)希薄液中に含有されるN−S化合物を分解するた
めの分解装置(加水分解装置も含む)を附設する。 (2)前記循環ラインにバイパスラインを設け、同バイ
パスラインにN−S化合物を分解するための分解装置
(加水分解装置も含む)を附設する。 ものである。
【0026】上記(2)項循環ラインにバイパスを設け
てN−S化合物を分解(加水分解も含む)する場合は、
脱硫設備にて許容されるN−S化合物濃度以下となるよ
うに分解装置での分解性能を考慮してバイパス流量を決
定する。
【0027】
【作用】本発明によれば脱硫設備内で反応により生成、
該脱硫設備及び排水処理設備にて経時的に蓄積するN−
S化合物を分解(加水分解を含む)するために、前記脱
硫設備及び排水処理設備の系内でのN−S化合物濃度を
任意に制御することが可能である。
【0028】詳しくは、N−S化合物を酸等により分解
する場合、必然的にN−S化合物濃度は低下し、脱硫設
備内での生成速度及び分解装置での分解速度を考慮し、
分解装置を設計することによりN−S化合物濃度は任意
に制御できる。例えば、HON(SO3 2 2-は次亜塩
素酸(ClO- )を用いて、HON(SO3 2 2-+2
ClO- + 2/3H2 O→ 2/3NO+ 1/3HNO3 +2H
SO4 - +2Cl- に分解することができる。
【0029】更にN−S化合物を加水分解する場合(前
述したように脱硫設備内で生成するN−S化合物は解離
の際、2価以上の陰イオンとなるものが殆んどで透析膜
を透過し難い)、同N−S化合物を電気透析装置内の透
析膜を透過するように解離の際、1価の陰イオンとなる
ように加水分解する。加水分解はpHを低めることによ
り、例えばHON(SO3 2 2-はHONHSO3 -
加水分解させることができる。これにより排水処理設備
内をN−S化合物が通過し、電気透析装置におけるN−
S化合物の透過速度を調節すれば系内のN−S化合物濃
度は任意に制御することができる。
【0030】以上の如く、本発明によれば脱硫設備及び
排水処理設備の系内のN−S化合物濃度を任意に制御す
ることができる。
【0031】
【実施例】以下本発明の実施態様を図1の流れ図に基づ
き、更に詳細に説明する。この例は2価イオンとなる窒
素−硫黄化合物を酸(次亜塩素酸)により分解する実施
例である。
【0032】図1において、1は排煙脱硫設備(図示な
し)の排水を貯蔵する貯槽、2は後述する電気透析装置
3での排水中固形分による性能低下を防止するため固形
分を除去するろ過装置(ここでは砂ろ過装置とした)、
3は排水を透析膜によって塩化カルシウム、塩化マグネ
シウムなどの溶解塩(但し、SO4 2-イオンを除く)を
多量に含有する1次濃縮排水と溶解塩が希薄となった希
薄液とに分離する電気透析装置、4は電気透析装置3で
生成した1次濃縮排水を更に蒸発法により濃縮する蒸発
缶(ここでは外部強制循環式蒸発缶とした)、5は蒸発
缶4にて生成した2次濃縮排水を貯蔵する貯槽、6は蒸
発缶4にて排水蒸発時に発生した蒸気を冷却・凝縮して
回収水として回収するコンデンサ(ここではシエルアン
ドチューブ型を用いた)、7は貯槽1より排水をろ過装
置2に供給するためのポンプ、8はろ過装置2により排
水中固形分を除去したのちの排水を電気透析装置3に供
給するポンプ、9は貯槽5の2次濃縮排水を下流の不溶
化工程(図示なし)に供給するためのポンプ、10は蒸
発缶4にて1次濃縮排水の蒸発を促進するために蒸発缶
4内を負圧に維持するための真空排気装置、11は電気
透析装置3からの希薄液中に含有するN−S化合物を分
解するための分解装置、12は蒸発缶4内の排水を加熱
する加熱器である。
【0033】脱硫装置(図示なし)からの排水はライン
aにより貯槽1に貯蔵されたのち、ラインb及びポンプ
7を介して砂ろ過装置2に送られる。ここでラインcか
らは砂ろ過装置2にて固形分の除去を行うために必要な
凝集剤として第二塩化鉄をラインb中に2ppm 添加し、
ラインb中で混合した。砂ろ過装置2では電気透析装置
3が長期にわたって安定的に性能維持できるような排水
中固形分濃度となるよう排水中固形分を除去し、この実
施例における測定結果は0.16ppm であった。
【0034】砂ろ過装置2からの排水は電気透析装置3
に供給される。電気透析装置3に使用した透析膜は基材
を有機高分子共重合体、活性基は陽及び陰イオン交換膜
で各々スルフォン酸系、アミン系である。また陰イオン
交換膜は蒸発缶4における石こうによるスケーリングを
防止するために1価陰イオン選択膜を用いた。電気透析
装置3の運転条件は電気透析装置3に流入する全溶解塩
の50%(但し塩素量基準)を1次濃縮排水側へ移動す
るように、膜面流速5cm/sec ,電流密度1.8A/dm
2 ,温度35℃に設定した。この条件は溶解塩濃度等の
排水性状により変化することは言うまでもない。
【0035】電気透析装置3からの1次濃縮排水はライ
ンfを介して蒸発缶4に送り、加熱器12により75℃
に加熱すると同時に蒸発缶4内を150Torr(絶対圧に
て約610mm水銀柱)とし、蒸気と2次濃縮排水とに分
離した。発生した蒸気はコンデンサ6にてラインmより
供給される20℃の水により冷却・凝縮され回収水とし
てラインpより取り出され系外へ排出した。回収水を除
いたのちの非凝縮性気体は真空排気装置10により系外
へ排出した。
【0036】蒸発缶4からの2次濃縮排水はラインhに
より蒸発缶4から貯槽5へ送り、更にラインi及びポン
プ9を介して系外へ取り出した。
【0037】ところで、電気透析装置3からの希薄液は
ラインgにより取り出され、その一部をラインtを介し
て(N−S化合物)分解装置11に導入し、同(N−S
化合物)分解装置11にて次亜塩素酸ナトリウムを用い
てN−S化合物を分解した。N−S化合物を分解したの
ちの希薄液は再びラインwを介してラインgに戻した。
分解装置11は系内のN−S化合物濃度が目標の濃度
(この実施例では30ppm とした)となった際に稼動さ
せ、その分解速度は脱硫設備における生成速度と同じと
した。そのため、系内のN−S化合物の濃度は図2に示
す如くほぼ目標の30ppm を維持することができた。
【0038】この実施例では希薄液の一部を(N−S化
合物)分解装置11に導入したが、図1中のラインg中
に分解装置11を設けN−S化合物を処理することも本
発明の範囲に含まれることは云うまでもない。
【0039】さらに分解処理として加水分解を採用する
場合には、図1の実施例に示した場合と同様な工程とす
ることもできるが、図3の実施例に示す如く、電気透析
装置3の上流、すなわち砂ろ過装置2と電気透析装置3
の間に加水分解装置を設置することも可能である。脱硫
設備(図示なし)からの排水は貯槽1及び砂ろ過装置2
を介して加水分解装置11′に送られる。同加水分解装
置11′にて解離して2価以上の陰イオンとなるN−S
化合物は1価の陰イオンのN−S化合物に加水分解され
た後、電気透析装置3に供給される。
【0040】加水分解装置11′は脱硫設備にて許容さ
れるN−S化合物の濃度、電気透析装置3での1価陰イ
オンのN−S化合物の透過性及びN−S化合物の加水分
解速度を基にその装置容量並びに加水分解装置11′の
出口における2価以上の陰イオンとなるN−S化合物の
濃度を決定する。更にラインdの全量を加水分解装置1
1′で処理する以外にも、ラインdにバイパスを設けて
同バイパスに加水分解装置11′を組み込むことも可能
であり、この場合の加水分解装置11′の容量、バイパ
スとラインdの流量比などは前記のように脱硫設備にて
許容されるN−S化合物の濃度、電気透析装置3での1
価陰イオンのN−S化合物の透過性、N−S化合物の加
水分解速度に基づいて決定する。
【0041】
【発明の効果】本発明によると、脱硫設備の脱硫性能低
下を誘引するN−S化合物を分解または加水分解して透
析膜を透過させるため、脱硫設備及び排水処理設備の系
内を循環する排水中の前記N−S化合物を低減または濃
度制御でき、そのため、脱硫設備での脱硫性能を低下さ
せることなく、排水の処理が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排水処理設備の第一実施例を示す
説明図
【図2】本発明の第一実施例における系内排水のN−S
化合物濃度の経時変化を示す図
【図3】本発明による排水処理設備の第二実施例を示す
説明図
【図4】従来の電気透析装置を組み入れた排水処理設備
の説明図
【図5】電気透析装置の構造及びイオンの移動を示す模
式図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜川 直彦 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 沖野 進 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼排ガス中の酸化硫黄ガスをアルカリ
    剤を吸収剤として排ガスより酸化硫黄ガスを吸収・分離
    する排煙脱硫設備より排出される排水の処理設備であっ
    て、1価陰イオン選択膜と陽イオン選択膜とを透過膜と
    して用いる電気透析装置及び蒸発装置とを用いて排水濃
    縮処理を行う排水処理設備において、該排水処理設備内
    に窒素−硫黄化合物を分解処理する分解装置を設けてな
    ることを特徴とする排水処理設備。
  2. 【請求項2】 請求項1の分解装置にかえて排水処理設
    備内に窒素−硫黄化合物の加水分解装置を設けてなるこ
    とを特徴とする排水処理設備。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載した窒素−
    硫黄化合物の分解装置又は加水分解装置により排煙脱硫
    設備と排水処理設備を循環する循環液中の全窒素−硫黄
    化合物または解離状態において2価以上の陰イオンを形
    成する窒素−硫黄化合物の濃度を制御するようにしてな
    ることを特徴とする排水処理設備。
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