JPH05314640A - ハードディスクドライブ用スピンドルモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】薄型化が要求されても、十分なトルクが得られ
るハードディスクドライブ用スピンドルモータを提供す
ることを目的としている。 【構成】外周にハードディスクが取り付けられる環状段
部１２ａを有すると共に、内周に環状突起部１２ｂを有
するハブ１２と、該ハブの環状突起部の内周に取り付け
られ、面方向に多極着磁された偏平型のロータマグネッ
ト１１とから成るロータ部１０ａと、前記ロータマグネ
ットの片方の端面に対向して配置されたコイル１３と、
該コイルが取り付けられると共に、外周に環状突起部１
４ａを有するステータ基板１４とから成るステータ部１
０ｂと、該ステータ部のステータ基板の環状突起部の内
周と前記ロータ部のハブの内周に配した環状突起部の外
周との間に設けた軸受１５、１５ａとから成り、前記ロ
ータ部が前記ステータ部に対して前記軸受を介して回転
自在に支持されて成り、前記ハブのハードディスクが取
り付けられる環状段部の内側に前記軸受が配設され、更
に該軸受の内側にロータマグネットとコイルが配設され
て成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスクドライ
ブ用スピンドルモータに係わり、特にハブの内側に軸受
が、更に該軸受の内側にロータマグネットが配設されて
成る面対向型の偏平インハブ型スピンドルモータに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来のハードディスクドライブ
用スピンドルモータの断面図である。図４において、従
来のスピンドルモータは、ハードディスクドライブの小
型化のために、ロータ部とステータ部が周方向に対向
し、ハブの内側にロータ部とステータが配置される周対
向型のインハブ型モータとなっている。

【０００３】このスピンドルモータは、図４に示すよう
に、ロータ部３０ａとステータ部３０ｂとから成る。ロ
ータ部３０ａは、軸３１と、ハブ３２と、周方向に多極
に着磁された環状のロータマグネット３３とから成る。

【０００４】ステータ部３０ｂは、環状突起部３４ａを
有するステータ基板３４と、該ステータ基板３４の環状
突起部３４ａの外周に取り付けられると共に、前記環状
のロータマグネット３３の内周に空隙を有して配置され
たコイル３５を有する積層鉄心とから成る。ロータ部３
０ａは、軸３１の外周と、ステータ基板３４の環状突起
部３４ａの内周との間に設けられた軸受３６、３６ａを
介して回転自在に取り付けられている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】一般に、モータのトル
クは、コイルの有効長に比例して発生する。従来の周対
向型モータでは、薄型化が要求された場合、有効長とな
る軸方向のコイル長が短くなるので、トルクが大きくと
れない欠点があった。そこで本発明は、このような従来
の実情に鑑み提案されたものであり、超薄型化が要求さ
れても、十分なトルクが得られるハードディスクドライ
ブ用スピンドルモータを提供することを目的としてい
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、ハードディス
クドライブ用スピンドルモータに関してであり、外周に
ハードディスクが取り付けられる環状段部を有すると共
に、内周に環状突起部を有するハブと、該ハブの環状突
起部の内周に取り付けられ、面方向に多極着磁された偏
平型のロータマグネットとから成るロータ部と、前記ロ
ータマグネットの片方の端面に対向して配置されたコイ
ルと、該コイルが取り付けられると共に、外周に環状突
起部を有するステータ基板とから成るステータ部と、該
ステータ部のステータ基板の外周に配された環状突起部
の内周と前記ロータ部のハブの内周に配された環状突起
部の外周との間に設けた軸受とから成り、前記ロータ部
が前記ステータ部に対して前記軸受を介して回転自在に
支持されて成り、前記ハブのハードディスクが取り付け
られる環状段部の内側の略同一面に前記軸受が配設さ
れ、更に該軸受の内側の略同一面にロータマグネットと
コイルが配設されて成ることを特徴とするものである。
及び、前記ロータマグネットの片方の端面に加え、該片
方の端面の他方の端面に対向してコイルが配置されて成
ることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】このように、ハブのハードディスクが取り付け
られる環状段部の内側の略同一面に軸受が、更に該軸受
の内側の略同一面にロータマグネットとコイルが配設さ
れているので、主要部品がハブの内側で、しかも、ハー
ドディスク面と略同一面に配設されるため、スピンドル
モータの薄型化が可能であると共に、コイルがロータマ
グネットの端面に対向する面対向型モータであるので、
薄型化されても、コイルの有効長の減少はなく、十分な
トルクを得ることができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明のハードディスクドライブ用ス
ピンドルモータの実施例を図面を参照して説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものでないことはいう
までもない。

【０００９】図１は、本発明のハードディスクドライブ
用スピンドルモータの第１の実施例の断面図である。こ
の第１の実施例のスピンドルモータは、ロータ部１０ａ
とステータ部１０ｂとから成る。ロータ部１０ａは、面
方向に多極着磁された偏平型のロータマグネット１１
と、外周にハードディスクが取り付けられる環状段部１
２ａを有すると共に、内周に環状突起部１２ｂを有する
ハブ１２とから成る。該ハブ１２の環状突起部１２ｂの
内周に前記偏平型のロータマグネット１１が取り付けら
れている。

【００１０】ステータ部１０ｂは、前記ロータマグネッ
ト１１の片方の端面に対向して配置されたコイル１３
と、該コイル１３が取り付けられると共に、外周に環状
突起部１４ａを有するステータ基板１４とから成る。該
ステータ部１０ｂのステータ基板１４の外周に配された
環状突起部１４ａの内周と前記ロータ部１０ａのハブ１
２の内周に配された環状突起部１２ｂの外周との間に軸
受１５、１５ａが設けられていて、該軸受１５、１５ａ
を介して、前記ロータ部１０ａが前記ステータ部１０ｂ
に対して回転自在に支持されいる。前記軸受１５、１５
ａには、例えばボールベアリングが用いられる。

【００１１】本発明のハードディスクドライブ用スピン
ドルモータの特徴は、前記ハブ１２のハードディスクが
取り付けられる環状段部１２ａの内側の略同一面に前記
軸受１５が配設され、更に該軸受１５の内側の略同一面
にロータマグネット１１とコイル１３が配設されている
点にある。

【００１２】このようにハブ１２のハードディスクが取
り付けられる環状段部１２ａと軸受１５、１５ａ、更に
ロータマグネット１１とコイル１３が、それぞれ内側の
略同一面に配設されていることにより、主要部品が略同
一面に配設されることになり、ハードディスクドライブ
用スピンドルモータの超薄型化が可能となる、面対向型
の偏平インライン型モータを提供できる。

【００１３】モータの高さが薄くなるにつれて、コイル
の有効長が奪われ、トルクが減少していく従来技術の周
対向型モータと異なり、本発明のスピンドルモータは、
このように面対向型の偏平インライン型モータであるの
で、周方向に伸びるコイルが有効長を稼ぎ、モータの高
さが薄くなっても、十分なトルクを得ることができる。

【００１４】また、前記ステータ部１０ｂのステータ基
板１４の外周に配された環状突起部１４ａの内周と前記
ロータ部１０ａのハブ１２の内周に配された環状突起部
１２ｂの外周との間に軸受１５を設けたので、従来、必
要されていた軸は不要となる。従って、部品点数が削減
され、コストの低減が可能となる。

【００１５】図２は、本発明のハードディスクドライブ
スピンドルモータの第２の実施例の断面図である。この
第２の実施例のスピンドルモータは、面方向に多極着磁
されたロータマグネット１１の上下両端面に、空隙を有
して面対向するコイル１３とコイル１３ａを設けた構成
となっている。即ち、先に述べた第１の実施例のスピン
ドルモータの場合よりも、更に大きなトルクを得るため
に、ロータマグネット１１の片側にだけ配置されていた
コイル１３を、コイル１３とコイル１３ａと両側に配置
したものである。

【００１６】ここで、上側のコイル１３ａの配線１６を
容易に引き出すために、ステータ基板１４には、ロータ
マグネット１１の内周側に、空隙を有して突設する中空
内周突起部１４ｂが設けられている。上側のコイル１３
ａの配線は該中空内周突起部１４ｂの中空部を通って、
下側に引き出される。更に、該中空内周突起部１４ｂに
は、コイル１３ａが取り付けられる磁性プレート１７が
配設されている。

【００１７】図３は、本発明のハードディスクドライブ
スピンドルモータの第３の実施例の断面図である。図３
に示すように、ドライブシャーシ１８に、直接磁気回路
のための磁性プレート１７を設け、この磁性プレート１
７上に、コイル１３ａを設けたものである。１９はハー
ドディスクを示し、２０はディスククランパである。

【００１８】以上述べたごとく、本発明のスピンドルモ
ータは、従来技術で述べた周対向型のインハブ型モータ
とは異なり、面対向型のインハブモータであるから、超
薄型化が可能となり、且つ十分なトルクを得ることがで
きた。また、偏平マグネット１１の両端面にコイル１
３、１３ａを配置することで、薄型でも更に高いトルク
を得ることができ、超薄型のフロッピーディスクドライ
ブに最適なモータとなっている。

【００１９】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のハードディスクドライブ用スピンドルモータは、構
造を面対向型の偏平インライン型モータとしたので、超
薄型が要求されても、十分なトルクを確保することがで
きる。更に、本発明のスピンドルモータの構造であれ
ば、必要に応じて、ロータマグネットの両端面に対向し
て、上下にコイルを配置できるので、モータが小径化さ
れても、十分なトルクを確保することができる。以上、
述べたように本発明のスピンドルモータは、超薄型、高
トルクが要求されるハードディスクドライブに適したモ
ータとなっている。また、本発明のモータの構造では、
従来用いられていた軸は必要ないので、部品点数が削減
されので、コストが削減される効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のハードディスクドライブ用スピンドル
モータの第１の実施例の断面図である。

【図２】本発明のハードディスクドライブ用スピンドル
モータの第２の実施例の断面図である。

【図３】本発明のハードディスクドライブ用スピンドル
モータの第３の実施例の断面図である。

【図４】従来のハードディスクドライブ用スピンドルモ
ータの断面図である。

【符号の説明】

１０ａ ロータ部 １０ｂ ステータ部 １１ ロータマグネット １２ ハブ １２ａ 環状段部 １２ｂ 環状突起部 １３、１３ａ コイル １４ ステータ基板 １５、１５ａ 軸受 １６ 配線 １７ 磁性プレート １８ ドライブシャーシ １９ ハードディスク ２０ ディスククランパ ３０ａ ロータ部 ３０ｂ ステータ部 ３１ 軸 ３２ ハブ ３３ ロータマグネット ３４ ステータ基板 ３４ａ 環状突起部 ３５ コイル ３６、３６ａ 軸受

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周にハードディスクが取り付けられる
   環状段部を有すると共に、内周に環状突起部を有するハ
   ブと、該ハブの環状突起部の内周に取り付けられ、面方
   向に多極着磁された偏平型のロータマグネットとから成
   るロータ部と、 前記ロータマグネットの片方の端面に対向して配置され
   たコイルと、該コイルが取り付けられると共に、外周に
   環状突起部を有するステータ基板とから成るステータ部
   と、 該ステータ部のステータ基板の外周に配された環状突起
   部の内周と前記ロータ部のハブの内周に配された環状突
   起部の外周との間に設けた軸受とから成り、 前記ロータ部が前記ステータ部に対して前記軸受を介し
   て回転自在に支持されて成るハードディスクドライブ用
   スピンドルモータにおいて、 前記ハブのハードディスクが取り付けられる環状段部の
   内側に前記軸受が配設され、更に該軸受の内側にロータ
   マグネットとコイルが配設されて成ることを特徴とする
   ハードディスクドライブ用スピンドルモータ。
2. 【請求項２】 前記ロータマグネットの片方の端面に加
   え、該片方の端面の他方の端面に対向してコイルが配置
   されて成ることを特徴とする請求項１記載のハードディ
   スクドライブ用スピンドルモータ。