JPH05313221A - 強誘電体結晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子 - Google Patents
強誘電体結晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子Info
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- JPH05313221A JPH05313221A JP14475892A JP14475892A JPH05313221A JP H05313221 A JPH05313221 A JP H05313221A JP 14475892 A JP14475892 A JP 14475892A JP 14475892 A JP14475892 A JP 14475892A JP H05313221 A JPH05313221 A JP H05313221A
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- crystal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レーザデポジション法を用いて任意の形状の
強誘電体結晶に煩雑なプロセスを用いずに容易に、精度
よく、高分解能の分極反転構造を形成できる強誘電体結
晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子を提供す
る。 【構成】 強誘電体結晶上にドーピング元素を含む反応
性ガスを用い、レーザデポジション法により前記ドーピ
ング元素の薄膜を形成し、これを所定温度で所定時間熱
処理を施して前記強誘電体結晶上に部分的分極反転構造
を形成する。
強誘電体結晶に煩雑なプロセスを用いずに容易に、精度
よく、高分解能の分極反転構造を形成できる強誘電体結
晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子を提供す
る。 【構成】 強誘電体結晶上にドーピング元素を含む反応
性ガスを用い、レーザデポジション法により前記ドーピ
ング元素の薄膜を形成し、これを所定温度で所定時間熱
処理を施して前記強誘電体結晶上に部分的分極反転構造
を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は部分的分極反転構造を有
する強誘電体結晶素子およびそれを用いた第二高調波発
生素子(SHG素子)に関する。
する強誘電体結晶素子およびそれを用いた第二高調波発
生素子(SHG素子)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、周期的分極反転強誘電体結晶素子
およびこれを用いた疑似位相整合により第二高調波発生
などの非線形な相互作用に関してその効率を改善する多
くの方法が報告されている。それらの方法のうちで、例
えば、第二高調波出力がコヒーレンス長(非線形分極波
と光波との間の可干渉距離)ごとに極大極小を繰り返す
ことに着目して分極波の符号を交互に反転して、すなわ
ち見かけの位相整合(疑似位相整合)をとり、第二高調
波出力(SHG)を増加させる方法、すなわち周期的分
極反転構造によるSHG増強の方法がある。これは例え
ば、伊藤,光学,19, 373 (1990)、栗村他,第38回春
季応物連合講演会, 28a-SF-4 (1990) 、山本他,同上,
28a-SF-11 (1990)、竹重他,同上, 28a-SF-12 (1990)に
示されている。
およびこれを用いた疑似位相整合により第二高調波発生
などの非線形な相互作用に関してその効率を改善する多
くの方法が報告されている。それらの方法のうちで、例
えば、第二高調波出力がコヒーレンス長(非線形分極波
と光波との間の可干渉距離)ごとに極大極小を繰り返す
ことに着目して分極波の符号を交互に反転して、すなわ
ち見かけの位相整合(疑似位相整合)をとり、第二高調
波出力(SHG)を増加させる方法、すなわち周期的分
極反転構造によるSHG増強の方法がある。これは例え
ば、伊藤,光学,19, 373 (1990)、栗村他,第38回春
季応物連合講演会, 28a-SF-4 (1990) 、山本他,同上,
28a-SF-11 (1990)、竹重他,同上, 28a-SF-12 (1990)に
示されている。
【0003】特に、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )
やタンタル酸リチウム(LiTaO3 )などの強誘電体
結晶に分極反転構造を形成する多くの方法が知られてい
る。このような強誘電体結晶では電場と熱(キュリー点
以下)を用いて分極反転を行なうことができるが、その
他光導波路に関連して有効な方法として次のようなもの
がある。 ニオブ酸リチウム結晶にTiをドープすることにより
分極を反転させる方法。これは例えば、S. Miyazawa,
J. Appl. Phys., 50, 4599 (1979) に示されている。
また、ニオブ酸リチウム結晶にSiO2 を堆積し、加
熱処理する方法として、例えば、J. Webjorn et al., C
LEO '89 PD10や藤村他,第38回春季応物連合講演会,
28a-SF-14 (1990)などが知られており、プロトン交換
によりニオブ酸リチウムおよびタンタル酸リチウム結晶
上に分極反転構造を形成する方法として、例えば、K. N
akamura et al., Appl. Phys. Lett., 56, 1535 (199
0) や水内他,第38回春季応物連合講演会,28a-SF-13
(1990)が知られており、さらにレーザ加熱ペデスタ
ル成長法によりニオブ酸リチウム単結晶ファイバーに周
期的分極反転構造を形成するものとして、例えば、Y.
S. Luh et al., J. Cryst., Growth, 85, 264 (1987)
やR. L. Byer, Laser Focus World, March, 77 (1989)
、M. M. Fejer et al., SPIE 1148 Nonlinear Optical
Properties of Materials, 213 (1989) が知られてい
る。
やタンタル酸リチウム(LiTaO3 )などの強誘電体
結晶に分極反転構造を形成する多くの方法が知られてい
る。このような強誘電体結晶では電場と熱(キュリー点
以下)を用いて分極反転を行なうことができるが、その
他光導波路に関連して有効な方法として次のようなもの
がある。 ニオブ酸リチウム結晶にTiをドープすることにより
分極を反転させる方法。これは例えば、S. Miyazawa,
J. Appl. Phys., 50, 4599 (1979) に示されている。
また、ニオブ酸リチウム結晶にSiO2 を堆積し、加
熱処理する方法として、例えば、J. Webjorn et al., C
LEO '89 PD10や藤村他,第38回春季応物連合講演会,
28a-SF-14 (1990)などが知られており、プロトン交換
によりニオブ酸リチウムおよびタンタル酸リチウム結晶
上に分極反転構造を形成する方法として、例えば、K. N
akamura et al., Appl. Phys. Lett., 56, 1535 (199
0) や水内他,第38回春季応物連合講演会,28a-SF-13
(1990)が知られており、さらにレーザ加熱ペデスタ
ル成長法によりニオブ酸リチウム単結晶ファイバーに周
期的分極反転構造を形成するものとして、例えば、Y.
S. Luh et al., J. Cryst., Growth, 85, 264 (1987)
やR. L. Byer, Laser Focus World, March, 77 (1989)
、M. M. Fejer et al., SPIE 1148 Nonlinear Optical
Properties of Materials, 213 (1989) が知られてい
る。
【0004】さらに、レーザデポジション法に関して、
例えば、オプトロニクスNo. 8乃至No. 11に「半導体製
造プロセスにおける光技術」(1985)やD. J. Ehrlich et
al., J. Vac. Sci. Technol. B, 1, 969 (1983)に総説
が示してある。また、周期的分極反転構造を用いたSH
G素子に関して、例えば、上記R. L.Byer及びM. M. Fej
er et al.の他に伊藤,光学,19, 373 (1990)や、栗村
他,第38回春季応物連合講演会,28a-SF-4 (1990) 、
山本他,同上,28a-SF-11 (1990)、竹重他,同上,28a-
SF-12 (1990)などが知られている。
例えば、オプトロニクスNo. 8乃至No. 11に「半導体製
造プロセスにおける光技術」(1985)やD. J. Ehrlich et
al., J. Vac. Sci. Technol. B, 1, 969 (1983)に総説
が示してある。また、周期的分極反転構造を用いたSH
G素子に関して、例えば、上記R. L.Byer及びM. M. Fej
er et al.の他に伊藤,光学,19, 373 (1990)や、栗村
他,第38回春季応物連合講演会,28a-SF-4 (1990) 、
山本他,同上,28a-SF-11 (1990)、竹重他,同上,28a-
SF-12 (1990)などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上に
示した従来の非線形素子の改良に関する従来の方法には
次のような問題点がある。 上記電場を印加する方法では電極を設ける必要があ
り、その場合μmオーダの部分に多数の分極反転領域を
形成することが非常に難しく、さらにその後不要な電極
を除去しなければならず、困難であり煩雑である。 例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )にTiを
ドープする方法の場合、Ti薄膜をリフトオフ法などの
リソグラフィー的手法により形成するため結晶が平板形
に限られ、光ファイバーや三次元的広がりを有する結晶
には適用できない。 レーザ加熱ペデスタル成長法により単結晶ファイバー
に周期的分極反転構造を形成する場合、周期パターンの
精度が(加熱法のため)出にくく、ファイバー径50μ
m(以上)、周期2μm(以上)が限界とされている。
さらに、この方法はファイバー以外への適用が困難とい
う問題点がある。 ニオブ酸リチウム(LN)やタンタル酸リチウム(L
T)をプロトン交換法で分極反転する場合も使用するマ
スク(金属マスクが多い)はリソグラフィー的手法によ
り作製されることから、ファイバーなどに対する適用は
困難である。さらに、 リソグラフィー的手法は、例えばTiのリフトオフを
例にとっても、レジスト塗布→露光→現像→Tiデポジ
ション→剥離のプロセスには煩雑なプロセスが必要とい
う問題点がある。
示した従来の非線形素子の改良に関する従来の方法には
次のような問題点がある。 上記電場を印加する方法では電極を設ける必要があ
り、その場合μmオーダの部分に多数の分極反転領域を
形成することが非常に難しく、さらにその後不要な電極
を除去しなければならず、困難であり煩雑である。 例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )にTiを
ドープする方法の場合、Ti薄膜をリフトオフ法などの
リソグラフィー的手法により形成するため結晶が平板形
に限られ、光ファイバーや三次元的広がりを有する結晶
には適用できない。 レーザ加熱ペデスタル成長法により単結晶ファイバー
に周期的分極反転構造を形成する場合、周期パターンの
精度が(加熱法のため)出にくく、ファイバー径50μ
m(以上)、周期2μm(以上)が限界とされている。
さらに、この方法はファイバー以外への適用が困難とい
う問題点がある。 ニオブ酸リチウム(LN)やタンタル酸リチウム(L
T)をプロトン交換法で分極反転する場合も使用するマ
スク(金属マスクが多い)はリソグラフィー的手法によ
り作製されることから、ファイバーなどに対する適用は
困難である。さらに、 リソグラフィー的手法は、例えばTiのリフトオフを
例にとっても、レジスト塗布→露光→現像→Tiデポジ
ション→剥離のプロセスには煩雑なプロセスが必要とい
う問題点がある。
【0006】以上に示した従来の方法の問題点に鑑み、
本発明は、レーザデポジション法を用いることにより任
意の形状の結晶に煩雑なプロセスを用いずに、容易に精
度よく高分解能の分極反転構造を形成できる強誘電体結
晶素子を提供することを目的とする。
本発明は、レーザデポジション法を用いることにより任
意の形状の結晶に煩雑なプロセスを用いずに、容易に精
度よく高分解能の分極反転構造を形成できる強誘電体結
晶素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による強誘電体結晶素子は、強誘電体結晶上
にドーピング元素を含む反応性ガスを用い、レーザデポ
ジジョン法により前記ドーピング元素の薄膜を形成し、
この薄膜を含む強誘電体結晶に対して所定温度で所定時
間熱処理を施して当該強誘電体結晶上に部分的分極反転
構造を形成したものである。
に、本発明による強誘電体結晶素子は、強誘電体結晶上
にドーピング元素を含む反応性ガスを用い、レーザデポ
ジジョン法により前記ドーピング元素の薄膜を形成し、
この薄膜を含む強誘電体結晶に対して所定温度で所定時
間熱処理を施して当該強誘電体結晶上に部分的分極反転
構造を形成したものである。
【0008】さらに、本発明による強誘電体結晶素子
は、導波路構造を有し、この導波路構造がファイバー型
または平面型をなすものである。
は、導波路構造を有し、この導波路構造がファイバー型
または平面型をなすものである。
【0009】さらに、本発明による強誘電体結晶素子
は、前記強誘電体結晶がニオブ酸リチウム(LN)とし
て与えられるものである。また、タンタル酸リチウム
(LT)として与えられるものである。
は、前記強誘電体結晶がニオブ酸リチウム(LN)とし
て与えられるものである。また、タンタル酸リチウム
(LT)として与えられるものである。
【0010】さらに、本発明による第二高調波発生素子
は上記の部分的分極反転構造を有する導波路型強誘電体
結晶を用いたものである。
は上記の部分的分極反転構造を有する導波路型強誘電体
結晶を用いたものである。
【0011】
【作用】上記のように構成された本発明による強誘電体
結晶素子においては、レーザデポジション法を用いるこ
とにより煩雑なプロセスを必要とせずに任意の形状の強
誘電体結晶上に容易にかつ高精度、高分解能(回折限界
以下まで可能)に分極反転構造を形成することができ
る。
結晶素子においては、レーザデポジション法を用いるこ
とにより煩雑なプロセスを必要とせずに任意の形状の強
誘電体結晶上に容易にかつ高精度、高分解能(回折限界
以下まで可能)に分極反転構造を形成することができ
る。
【0012】さらに、本発明による強誘電体結晶素子は
ファイバー型導波路の形成に特に好適である。
ファイバー型導波路の形成に特に好適である。
【0013】さらに、本発明による強誘電体結晶素子に
おいては、ニオブ酸リチウム(LN)の場合、従来Ti
ドーピングが困難であったファイバー型にまでTiドー
プ分極反転を拡張することができる。また、タンタル酸
リチウム(LT)の場合、適切なマスクをデポジション
により形成することにより高分解、高精度、高品質の周
期的分極反転を比較的容易に実現することができる。
おいては、ニオブ酸リチウム(LN)の場合、従来Ti
ドーピングが困難であったファイバー型にまでTiドー
プ分極反転を拡張することができる。また、タンタル酸
リチウム(LT)の場合、適切なマスクをデポジション
により形成することにより高分解、高精度、高品質の周
期的分極反転を比較的容易に実現することができる。
【0014】さらに、本発明による強誘電体結晶素子の
周期的分極反転構造を用いることにより疑似位相整合
(QPM:Quasi Phase Matching)による第二高調波発
生素子(SHG素子)を形成することができる。
周期的分極反転構造を用いることにより疑似位相整合
(QPM:Quasi Phase Matching)による第二高調波発
生素子(SHG素子)を形成することができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明による周期的分極反転強誘電体
結晶素子の実施例について説明する。 実施例1 図1は本発明が用いるレーザデポジション法を実施する
装置を示す概略断面図である。図において、1はレーザ
デポジションのためのレーザ装置で、本実施例の場合は
248nm、最大パルスエネルギー100mJ(5H
z)のKrFエキサイマーレーザ、2はこのエキサイマ
ーレーザ1からのレーザ光を後述の試料に照射する顕微
鏡、3はその対物レンズ、4は反応室、5はこの反応室
にドーピング元素を含有する反応性ガスを導入するガス
導入口、6は前記反応室4を図示しないポンプにより真
空にする真空排気口、7は本発明による強誘電体結晶を
形成するための単結晶ファイバー、8はこの単結晶ファ
イバー7上に本発明により形成された堆積Ti、9は前
記単結晶ファイバー7を移動させる精密Xステージであ
る。上記のように構成されたレーザデポジション装置に
おいて、10μmφLN単結晶ファイバー7を反応室4
中の回転自在精密Xステージ9に固定する。次に、Kr
Fエキサイマーレーザ1からのレーザ光を紫外顕微鏡2
の対物レンズ3を介してLN単結晶ファイバー7に照射
した。このときのLN単結晶ファイバー7上でのレーザ
光のスポット径は約6μmであった。ドーピング元素T
iを与える反応性ガスとしてはTiCl4 (0.3To
rr)を用い、LN単結晶ファイバー7の+C軸を上向
き(レーザ光側)にし、3nJ/パルスエネルギーのレ
ーザ光を200パルス照射し、その後12μmだけ精密
Xステージ9を移動させ、再度レーザ光を200パルス
照射し、これを反復する。この結果、12μm間隔で6
μm幅の+C方向Ti堆積LNファイバー7が得られ
た。このLNファイバー7を1050℃で5時間熱処理
することにより12μmの周期を有する分極反転が形成
されたLNファイバー7が得られた。
結晶素子の実施例について説明する。 実施例1 図1は本発明が用いるレーザデポジション法を実施する
装置を示す概略断面図である。図において、1はレーザ
デポジションのためのレーザ装置で、本実施例の場合は
248nm、最大パルスエネルギー100mJ(5H
z)のKrFエキサイマーレーザ、2はこのエキサイマ
ーレーザ1からのレーザ光を後述の試料に照射する顕微
鏡、3はその対物レンズ、4は反応室、5はこの反応室
にドーピング元素を含有する反応性ガスを導入するガス
導入口、6は前記反応室4を図示しないポンプにより真
空にする真空排気口、7は本発明による強誘電体結晶を
形成するための単結晶ファイバー、8はこの単結晶ファ
イバー7上に本発明により形成された堆積Ti、9は前
記単結晶ファイバー7を移動させる精密Xステージであ
る。上記のように構成されたレーザデポジション装置に
おいて、10μmφLN単結晶ファイバー7を反応室4
中の回転自在精密Xステージ9に固定する。次に、Kr
Fエキサイマーレーザ1からのレーザ光を紫外顕微鏡2
の対物レンズ3を介してLN単結晶ファイバー7に照射
した。このときのLN単結晶ファイバー7上でのレーザ
光のスポット径は約6μmであった。ドーピング元素T
iを与える反応性ガスとしてはTiCl4 (0.3To
rr)を用い、LN単結晶ファイバー7の+C軸を上向
き(レーザ光側)にし、3nJ/パルスエネルギーのレ
ーザ光を200パルス照射し、その後12μmだけ精密
Xステージ9を移動させ、再度レーザ光を200パルス
照射し、これを反復する。この結果、12μm間隔で6
μm幅の+C方向Ti堆積LNファイバー7が得られ
た。このLNファイバー7を1050℃で5時間熱処理
することにより12μmの周期を有する分極反転が形成
されたLNファイバー7が得られた。
【0016】実施例2 実施例1と同じ装置において、Z−カット500μm厚
のLT基板10を反応室4に設定し、反応性ガスとして
TaCl5 を、レーザ光源としてXeClエキサイマー
レーザ11あるいは366nm水銀LTを用い照射光強
度と照射時間、LT基板10の移動速度を調節して幅3
μm、ピッチ6μm、厚さ200ÅのTa薄膜12が得
られた。さらに、このTa薄膜12をマスクとしてピロ
リン酸中で260℃,15分間プロトン交換した後、5
90℃,1時間の熱処理を施すことにより周期的分極反
転パターンのLT平面結晶が得られた。
のLT基板10を反応室4に設定し、反応性ガスとして
TaCl5 を、レーザ光源としてXeClエキサイマー
レーザ11あるいは366nm水銀LTを用い照射光強
度と照射時間、LT基板10の移動速度を調節して幅3
μm、ピッチ6μm、厚さ200ÅのTa薄膜12が得
られた。さらに、このTa薄膜12をマスクとしてピロ
リン酸中で260℃,15分間プロトン交換した後、5
90℃,1時間の熱処理を施すことにより周期的分極反
転パターンのLT平面結晶が得られた。
【0017】実施例3 実施例1で得られたLNファイバー7(10nm長)に
1.32μmのレーザ光を入射させるとその出力端で
0.66μmの赤色レーザ光が観察された。さらに、実
施例2で得られたLT平面結晶にさらにプロトン交換法
により導波路を形成し、プリズムカップラーを通して
0.84μmのレーザ光を入射させると、その端面から
0.42μmの青色レーザ光が得られた。
1.32μmのレーザ光を入射させるとその出力端で
0.66μmの赤色レーザ光が観察された。さらに、実
施例2で得られたLT平面結晶にさらにプロトン交換法
により導波路を形成し、プリズムカップラーを通して
0.84μmのレーザ光を入射させると、その端面から
0.42μmの青色レーザ光が得られた。
【0018】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、レ
ーザデポジション法を用いて強誘電体結晶にドーピング
元素の薄膜を堆積させて熱処理を施すことにより、任意
形状の強誘電体結晶に煩雑なプロセスを必要とせずに分
極反転構造を容易に、精度よく、かつ高分解能(回折限
界以下まで可能)で形成できる効果があり、またファイ
バー型導波路の形成に好適に用いることができる効果が
ある。また、強誘電体結晶としてニオブ酸リチウム(L
N)を用いることにより、従来Tiドーピングが困難で
あったファイバー型にまでTiドープ分極反転を拡張で
き、また、タンタル酸リチウム(LT)を用い適切なマ
スクをデポジションとすることにより、高分解能、高精
度、高品質の周期的分極反転を比較的容易に実現できる
効果がある。さらに、本発明による周期的分極反転構造
を用い疑似位相整合を利用することにより、容易かつ安
定に第二高調波発生(SHG)素子を得ることができる
効果がある。
ーザデポジション法を用いて強誘電体結晶にドーピング
元素の薄膜を堆積させて熱処理を施すことにより、任意
形状の強誘電体結晶に煩雑なプロセスを必要とせずに分
極反転構造を容易に、精度よく、かつ高分解能(回折限
界以下まで可能)で形成できる効果があり、またファイ
バー型導波路の形成に好適に用いることができる効果が
ある。また、強誘電体結晶としてニオブ酸リチウム(L
N)を用いることにより、従来Tiドーピングが困難で
あったファイバー型にまでTiドープ分極反転を拡張で
き、また、タンタル酸リチウム(LT)を用い適切なマ
スクをデポジションとすることにより、高分解能、高精
度、高品質の周期的分極反転を比較的容易に実現できる
効果がある。さらに、本発明による周期的分極反転構造
を用い疑似位相整合を利用することにより、容易かつ安
定に第二高調波発生(SHG)素子を得ることができる
効果がある。
【図1】本発明において用いられるレーザデポジション
法を実施する装置を示す概略断面図である。
法を実施する装置を示す概略断面図である。
1,11 レーザ 2 顕微鏡 3 対物レンズ 4 反応室 5 ガス導入口 6 真空排気口 7 単結晶ファイバー 8 堆積Ti 9 精密Xステージ 10 LT基板 12 Ta薄膜
Claims (5)
- 【請求項1】 強誘電体結晶上にドーピング元素を含む
反応性ガスを用い、レーザデポジション法により前記ド
ーピング元素の薄膜を形成し、この薄膜を形成された強
誘電体結晶に対して所定温度で所定時間熱処理を施して
前記強誘電体結晶上に部分的分極反転構造を形成したこ
とを特徴とする強誘電体結晶素子。 - 【請求項2】 強誘電体結晶素子が導波路構造を形成す
ることを特徴とする請求項1記載の強誘電体結晶素子。 - 【請求項3】 導波路がファイバー型または平面型であ
ることを特徴とする請求項1記載の強誘電体結晶素子。 - 【請求項4】 前記強誘電体結晶素子はニオブ酸リチウ
ムまたはタンタル酸リチウムであることを特徴とする請
求項1記載の強誘電体結晶素子。 - 【請求項5】 請求項1,2記載の部分的反転構造を有
する導波路型の強誘電体結晶素子を用いた第二高調波発
生素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14475892A JPH05313221A (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 強誘電体結晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14475892A JPH05313221A (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 強誘電体結晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05313221A true JPH05313221A (ja) | 1993-11-26 |
Family
ID=15369717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14475892A Pending JPH05313221A (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 強誘電体結晶素子及びそれを用いた第二高調波発生素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05313221A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7491431B2 (en) | 2004-12-20 | 2009-02-17 | Nanogram Corporation | Dense coating formation by reactive deposition |
US7575784B1 (en) | 2000-10-17 | 2009-08-18 | Nanogram Corporation | Coating formation by reactive deposition |
US9163308B2 (en) | 2000-10-17 | 2015-10-20 | Nanogram Corporation | Apparatus for coating formation by light reactive deposition |
-
1992
- 1992-05-11 JP JP14475892A patent/JPH05313221A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7575784B1 (en) | 2000-10-17 | 2009-08-18 | Nanogram Corporation | Coating formation by reactive deposition |
US9163308B2 (en) | 2000-10-17 | 2015-10-20 | Nanogram Corporation | Apparatus for coating formation by light reactive deposition |
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