JPH05313034A - 低損失希土類元素添加光導波路およびその製造方法 - Google Patents

低損失希土類元素添加光導波路およびその製造方法

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JPH05313034A
JPH05313034A JP12210692A JP12210692A JPH05313034A JP H05313034 A JPH05313034 A JP H05313034A JP 12210692 A JP12210692 A JP 12210692A JP 12210692 A JP12210692 A JP 12210692A JP H05313034 A JPH05313034 A JP H05313034A
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core
refractive index
earth element
rare earth
optical waveguide
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JP12210692A
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Masataka Nakazawa
正隆 中沢
Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Hitachi Cable Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Hitachi Cable Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • C03B2201/20Doped silica-based glasses doped with non-metals other than boron or fluorine
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比屈折率差を大きくとれ、低損失化を図るこ
とを可能とする。 【構成】 屈折率がnW の略矩形状のコア18の外周を
屈折率がnC (nC <nW )のクラッド19で覆った光
導波路において、上記コア18の材質に希土類元素イオ
ンを含有したSiOX Y Z (x,y>0,z≧0の
実数)を用いたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低損失で高比屈折率差特
性を実現することができる希土類元素添加光導波路およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス導波路のコア内に希土類元素を添
加することにより、レーザや光増幅器を実現しようとす
る研究開発が注目されるようになってきた。
【0003】図6はガラス導波路のコア内に希土類元素
を添加する方法の従来例を示したものである。これは、
(a)基板21上へのバッファ用ガラス多孔質膜22の
形成、そのバッファ用多孔質膜22上へのコア用ガラス
多孔質膜23の形成、及びそのコア用ガラス多孔質膜2
3への希土類元素の添加、(b)ガラス多孔質の加熱透
明化によるバッファ層24及びコア層25の形成、
(c)コア層25上へのコアマスク26の形成、(d)
コアマスク26をマスクしたエッチングによるコア27
の形成、(e)クラッド28となるガラス多孔質膜29
の形成、(f)その加熱透明化によるクラッド層28の
形成、の各工程からなる。すなわち、光が伝搬するコア
27と該コア27の周りにクラッド層28を有するガラ
ス光導波路膜を基板21上に形成させる工程で得られる
基板21上のコア用ガラス多孔質膜22を、希土類元素
と遷移金属元素から選ばれた1種類以上の元素を含む溶
液中に液浸し、該元素をコア用ガラス多孔質膜23に所
定濃度に添加させ、乾燥,焼結後、フォトリソグラフ
ィ,ドライエッチングプロセスによりコア27表面上に
クラッド層28を堆積させてレーザ用、あるいは光増幅
器用希土類元素添加ガラス導波路を得る方法である(特
開平2−25083号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レーザや光
増幅器を実現するためには、光導波路が低損失であるこ
と、コアとクラッドとの屈折率差(即ち、比屈折率差
Δ)を大きくとれることなどが必要である。しかし、前
述の方法では次のような問題点があり、高効率なレーザ
や光増幅器を実現することが難しい。
【0005】(1) 前述の方法でレーザや光増幅器を得る
には、コアの屈折率を高めるために屈折率制御用添加物
を多量に含有させるが、実現可能な比屈折率差Δは最大
1%が限界である。それ以上の値を実現しようとして
も、焼結プロセス時に上記添加物が揮散してしまう。ま
た、熱膨張係数の差が大きくなり、基板に反りが生じて
しまい、高寸法制度の光導波路のパターンを加工するこ
とが難しい。
【0006】(2) 屈折率制御用添加物を多量に添加する
と、コアをドライエッチングプロセスにより凸状パター
ンに加工する際に、SiO2 と上記添加物とのエッチン
グ速度の違いによってコア側面が凹凸にエッチング荒れ
を生じ、低損失化が難しいことがわかった。
【0007】本発明の目的は、前記した従来技術の課題
を解消し、比屈折率差を大きくとれ、低損失化を図るこ
とを可能にする低損失希土類元素添加光導波路およびそ
の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の低損失希土類元素添加光導波路は、屈折率
がnW の略矩形状のコアの外周を屈折率がnCP(p=
1,2,…,nCP<nW )のクラッドで覆った光導波路
において、上記コアの材質に希土類元素イオンを含有し
たSiOX Y Z (x,y>0,z≧0の実数)を用
いたものである。また前記コア内にGeO2 ,Al2
3 ,P2 5 などの酸化物を少なくとも1種添加させる
ことが望ましく、さらに前記クラッドを材質あるいは屈
折率の異なった2層以上の複数層にすることが望まし
い。
【0009】また、本発明の低損失希土類元素添加光導
波路の製造方法は、屈折率がnW よりも低い値をもつ基
板上、あるいは基板上に形成されたクラッド層上に、気
相化学蒸着により希土類元素イオンを含有した屈折率が
W のコア用のSiOX Y Z 膜を形成する工程と、
そのコア膜をフォトリソグラフィ及びドライエッチング
により例えば矩形状パターンに加工する工程と、その加
工したコアパターン表面上に屈折率がnW よりも低いク
ラッド膜を被覆する工程とからなるものである。
【0010】コアにSiOX Y Z を主成分として用
いるので、高屈折率化はNの含有量によって容易に制御
することができる。すなわち、Nの含有量が多い程、屈
折率は高くすることができ、y,zの増大につれてxは
減少する。屈折率が低い程、xはzに近づき、yが減少
する。逆に、屈折率が高い程、yが増え、xは2よりも
小さくなる。Hは低温プラズマCVD法(温度100 〜35
0 ℃)で成膜する場合に含有され、屈折率が高い程減少
し、逆に屈折率が低い程増大するが、その含有量は0.00
1 重量%から数十重量%の範囲である。またこのHの含
有量は、低温プラズマ雰囲気中で成膜する程多く入り、
高温になる程減少する。それゆえに、NとHの含有量を
調節することにより、屈折率を制御することができる。
その値は1.458 から1.60近くまで制御することができ、
比屈折率差Δで示せば、8%近い値になり、従来の8倍
近い値になる。
【0011】希土類元素イオンの含有は発振及び増幅現
象を誘起する。希土類元素イオンとしては、Er,N
d,Sm,Er,Yb,Pr,La,Tmなどがあげら
れる。これらの少なくとも1種が含有され、その含有量
は数百ppm から1%の範囲から選ばれる。この希土類元
素イオンは、次に示すような常温では固体の希土類元素
化合物を加熱して気化させ、低温プラズマ雰囲気中に送
り込んでSiOX Y Z 膜中に含有させる。したがっ
て、均一に、かつ多量に添加することが容易である。
【0012】希土類元素化合物:Mk(DPM)3 ,M
k(HFA)3 ,Mk(FOD)3 (但し、Mk:E
r,Nd,Sm,Er,Yb,Pr,La等の希土類元
素) DPM:2,2,6,6-tetramethyl-3,5-heptanedione [化学式:(CH3 3 C−CO−CH2 −C(OH)
−C(CH)3 ] HFA:1,1,1,5,5,5-Hexafluoro-2,4-Pentanedione [化学式:CF3 −CO−CH=C(OH)−CF3 ] FOD:1,1,1,2,2,3,3-Heptafluoro-7,7-dimethyl-4,6
-octanedione [化学式:CF3 −CF2 −CF2 −CO−CH=C
(OH)−CF2 −CF2 −CF3 ] なお、上記化合物は、通常百数十℃以上の温度で加熱す
ることにより気化する。
【0013】GeO2 ,Al2 3 ,P2 5 等の酸化
物の含有は、エネルギー変換効率の低下防止化、高濃度
希土類元素イオンの活性化、損失及び蛍光特性の修飾化
を行う。この酸化物は、従来はコアの屈折率を高めるた
めの屈折率制御用添加物として用いられていたが、本発
明の光導波路では屈折率の主なる調節はSiOX Y
Z のNの含有量で行う。したがって、GeO2 ,Al2
3 ,P2 5 ,CeO2 などは本発明では、励起光の
エネルギー変換効率の低下防止化、高濃度希土類元素イ
オンの活性化,損失及び蛍光特性の修飾化を目的として
最適量だけ少なくとも1種含有させればよい。その含有
量は10モル%以下が好ましい。なお、従来は上記酸化
物の含有量は10モル%をはるかに越える値の量であっ
たため、コアをドライエッチングプロセスにより凹凸状
にパターン化する際に、SiO2 と上記酸化物とのエッ
チング速度の違いによってコア側面が凹凸にエッチング
荒れを生じ、散乱損失を増大させる要因になっていた。
これに対し、本発明では上記酸化物の含有量は微量であ
るため、エッチング荒れを軽減でき、散乱損失を低減す
ることができる。また本発明の光導波路用コア膜はクリ
ーンな減圧雰囲気下で気相反応により成膜されるので、
不純物の混入がほとんどなく、低損失化を実現すること
ができる。なお、上記酸化物は熱膨張係数,軟化温度等
の物理的特性の調節用としても利用される。
【0014】クラッドを1層以外に、2層以上にし、そ
れぞれの層の材料,屈折率を変えることにより、Si,
GaAsなどの半導体基板上、石英系ガラス,ホウケイ
酸ガラスなどのガラス基板上、アルミナ,サファイヤな
どの基板上等に光導波路(コアとクラッドからなる)を
形成することができる。
【0015】また、SiOX Y Z 膜は、気相化学蒸
着法(CVD法)により基板あるいはクラッド層上に形
成される。例えばSi(OR)4 (但し、R:CH3
2 5 など)とMk(DPM)3 の蒸気とN2 Oと必
要に応じてMe(OR)4 (但し、Me:Ge,Al,
Pなど)の蒸気、N2 を用いてプラズマCVD法により
数μmから10数μmの膜厚のSiOX Y Z 膜が形
成される。このように、コア膜は低温プラズマCVD法
で成膜されるため、希土類元素イオンを均一に、かつ多
量に添加することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0017】図1は本発明のコア膜を形成する装置の一
例の概略図であり、これは、屈折率がnW よりも低い値
をもつ基板、あるいは基板上に形成されたクラッド層上
に、コア膜となるErイオンとGeO2 を含有したSi
X Y Z 膜をプラズマCVD法により成膜するプラ
ズマCVD装置1の概略図である。
【0018】プラズマCVD装置1の本体2の下部に
は、本体2内を真空に排気する排気装置3が接続されて
いる。この本体2内には、上部と下部に2つの平行平板
電極となるシャワ電極4と下部電極5が設置され、これ
らの電極4,5間に高周波電源6から高周波電圧が印加
されてプラズマ7が発生するようになっている。その上
部のシャワ電極4は、絶縁体8によって本体2と絶縁さ
れていると共に、内部が中空に形成されている。またシ
ャワ電極4には、矢印方向から送られてきたガス(例え
ばSi(OC2 5 4 ,Ge(OC2 5 4 ,Er
(DPM)3 ,N2 )を内管9aを介して導くと共に、
矢印方向から送られてきたN2 Oを外管9bを介して導
く2重管9が接続されている。さらに、シャワ電極4の
下部電極5との対向面には、電極4,5間に2重管9か
らのガスを一様に図示の矢印A方向に示すように噴出す
るための孔10が多数設けられている。すなわちシャワ
電極4がシャワ構造として構成されている。
【0019】また、下部電極5の上には基板11が配置
され、この基板11は、下部電極5の下に配設されたヒ
ータ12に電圧13を印加することによって数百℃に加
熱されるようになっている。このような装置1構成で、
ErイオンとGeO2 を含有したSiOX Y Z 膜は
減圧状態の中で成膜される。なお、図1において、上部
電極4と下部電極5とを反対に取り付け、下方から上方
へガスを吹きつけて成膜するようにしてもよい。
【0020】次に本発明の光導波路の製造方法の一例を
図2を用いて説明する。
【0021】まず図2(a) に示すように、基板上への第
1クラッド膜の形成を行う。この膜形成は図1のプラズ
マCVD法の他に、減圧CVD法,常圧CVD法,スパ
ッタリング法などによって行うことができる。次にこの
第1クラッド膜上へ、図1のプラズマCVD法によって
例えばErイオンとGeO2 を含有したSiOX Y
Z 膜(コア膜)を成膜する(b) 。その後、(c) に示すよ
うに、コア膜上にスパッタリング法によってマスク用の
メタル膜(例えばWSi膜)を形成する。そして(d) 及
び(e) に示すように、フォトリソグラフィ及びドライエ
ッチングプロセスにより、コア膜を矩形状にパターニン
グする。次に(f) に示すように、第2クラッド膜をプラ
ズマCVD法によって形成し、矩形状パターンの表面を
被覆する。その後のプロセスとして、2通りの方法があ
る。一つは点線Bで示すように、すぐに基板を切断、研
磨し、光導波路回路素子とする方法であり、もう一つは
実線Aで示すように、コア及びクラッドの軟化温度より
も低い温度(800 〜1200℃)で不活性ガスあるいは還元
性ガス雰囲気下により熱処理を行った後に切断、研磨す
る。これにより、図3又は図4に示すように、基板15
上に形成された屈折率がnCP1 の第1クラッド16又は
基板17上に、屈折率がnW (nW >nCP1 )の矩形状
のコア18を有し、このコア18の表面を屈折率がn
CP2 (nCP2<nW )の第2クラッド19あるいは第3
クラッド20で被覆した構造の光導波路が得られる。具
体的には下記〜に述べるような光導波路が得られ
る。尚、〜の光導波路は図3に示す構造で、は図
4に示す構造のものである。
【0022】:基板15にはSiを、コア18にEr
イオンとGeO2 を含有したSiOX Y Z を、第1
及び第2クラッド16,19にSi基板15とコア18
との熱膨張係数の整合と屈折率の調節(nCP1 ,nCP2
<nW )、さらには軟化温度の低減によるコア18及び
基板15との密着性を良くするためにP2 5 及びB2
3 を含有したSiO2 (あるいはP2 5 及びB2
3 のいずれかを含有したSiO2 )をそれぞれ用いた光
導波路。その第1クラッド16及び第2クラッド19の
膜厚は5μm〜数十μmの範囲から選ぶが、厚い方が低
損失化の上で好ましい。コア18の厚みと幅はシングル
モード伝送用の場合には数μmから10数μmの範囲、
マルチモード伝送用の場合には10数μmから数十μm
の範囲から選ばれる。
【0023】:基板15にホウケイ酸ガラスを、コア
18にErイオンを含有したSiOX Y Z をそれぞ
れ用い、低コスト化をねらった光導波路。
【0024】:基板15にSiを、コア18にNdイ
オンとGeO2 を添加したSiOX Y Z を用い、第
1及び第2クラッド16,19との材質及び屈折率を異
ならせた光導波路。つまり第1クラッド16にSiO2
を用い、第2クラッド19にP2 5 およびB2
3 (あるいはP2 5 およびB2 3 のいずれかを含有
したSiO2 )を用いたものである。
【0025】:コア18にErイオンとAl2 3
添加したSiOX Y Z を用い、基板15に石英系ガ
ラス(例えば、B,F,P,Ti,Geなどの屈折率制
御用添加物を少なくとも1種含んだSiO2 )を用いた
光導波路。その第1及び第2クラッド16,19にも熱
膨張係数及び屈折率調節用のために添加物を含有したS
iO2 が用いられている。
【0026】:コア18にErイオンとGeO2 とA
2 3 を共添加したSiOX Y Z を、基板15に
ホウケイ酸ガラスを用いて低コスト化を図った光導波
路。Al2 3 を共添加することによって増幅器を実現
した場合の増幅帯域幅の広帯域化をねらいとしたもので
ある。
【0027】:コア18にErイオンとNdイオンと
Al2 3 とCeO2 とを共添加したSiOX Y Z
を用いた光導波路。すなわち、ErイオンとNdイオン
を含有させることにより、波長1.3 μm帯と1.5 μmと
で共通増幅を可能にし、またAl2 3 とCeO2 とを
共添加することにより、広帯域な光増幅器の実現をめざ
したものである。クラッド20はこの場合、薄い層が用
いられているが、この厚みは数μm以上あればよい。
【0028】なお、上記プロセスで第2クラッド膜は、
プラズマCVD法で、ある程度の膜厚を形成した後に他
の成膜方法(蒸発あるいは減圧CVD法,火炎堆積法,
スパッタリング法など)でガラス膜を付加してもよい。
また上記(e) のプロセスにおいて、コアの側面のエッチ
ング荒れについて従来のGeO2 を13モル%含有した
SiO2 ガラスと、本発明のGeO2 を2モル%含有し
たSiOX Y Z ガラスとを比較した結果、従来のも
のはエッチング側面荒れは300 〜400 Å程度の凹凸であ
ったのに対し、本発明の場合には 200Å以下の凹凸であ
った。これからも本発明の方法が散乱損失の低い光導波
路を実現できることがわかった。
【0029】次に、高屈折率を実現するための成膜条件
の具体例について述べる。図5はN2 O/SiH4 比と
屈折率(波長0.63μm での値)との関係を示したもので
ある。同図の特性はいずれもErイオンを含有させない
場合のものであり、○印はGeO2 を含有させない場
合、×印はGeO2 を2モル%仕込んだ場合、●印はG
eO2 を5モル%仕込んだ場合の屈折率特性をそれぞれ
示したものである。GeO2 を含有させない場合で屈折
率は1.46〜1.68のように広い範囲にわたって変えられる
ことを示している。但し、上記屈折率で、1.57を越える
とSiOX Y Z ではなく、SiX Y に近い物性と
なるので、本発明の光導波路用としては好ましくない。
Δを8%程度まで大きくとることがでることを示してい
る。GeO2 をわずかに含有させることによって屈折率
はわずかに高くなっているが、屈折率自身はSiOX
Y Z によって支配的に決まっている。すなわち、Ge
2 は、前述したように励起光のエネルギー変換効率の
低下防止化、高濃度希土類元素イオンの活性化、損失及
び蛍光特性の修飾化を目的にして含有させるので、その
好ましい含有量は10モル%以下である。
【0030】従って、コアの材質に希土類元素イオンを
含有したSiOX Y Z (x,y>0,z≧0の実
数)を用いることにより、比屈折率差を大きくとること
ができるので、励起光の励起効率を大幅に向上させた光
導波路を得られる。また、比屈折率差を大きくとること
ができるので、光導波路回路の超小型化を達成でき、そ
れにより導波路伝搬損失を低減することができる。
【0031】また、コアに、GeO2 ,Al2 3 ,P
2 5 等の酸化物を少なくとも1種添加することによ
り、その酸化物の含有量は励起光のエネルギー変換効率
の低下防止化、高濃度希土類元素イオンの活性化、損失
及び蛍光特性の修飾化等を目的として最適化を図るよう
に選ぶことができ、結果として高利得光増幅器、高効率
レーザを期待できる。
【0032】さらに、クラッドが材質あるいは屈折率の
異なった2層以上の複数層からなることにより、クラッ
ドの材質を熱膨張係数、屈折率、軟化温度などについて
最適化することができるので、基板の反りが少なく、コ
ア及び基板との密着性を良くすることが可能となり、低
損失化を実現することができる。また、クラッドの各層
の材料,屈折率を変えることにより、Si,GaAsな
どの半導体基板上、石英系ガラス,ホウケイ酸ガラスな
どのガラス基板上、アルミナ,サファイヤなどの基板上
等に光導波路(コアとクラッドからなる)を形成するこ
とができる。このため、低コストな基板の使用が可能と
なり、一層の低コスト化を期待することができる。さら
に使用目的、用途に応じて基板を選択することができる
ので、より汎用的な光増幅器、レーザなどを実現するこ
とができる。
【0033】さらにまた、コアをプラズマCVD法で形
成することにより、希土類元素イオンを均一に、かつ多
量に添加することができる。なお、従来では、コア内に
希土類元素を均一に、かつ多量に添加することが難し
い。なぜならば、この方法ではガラス多孔質膜中に希土
類元素を含んだ液体を含浸させるので、ガラス多孔質の
厚さ方向に濃度分布をもつ。このコア内での希土類元素
の濃度勾配は励起効率の低下を招くからである。また、
透明で緻密な膜を形成することができるので、従来のよ
うなコア形成時の2回の焼結プロセス(希土類元素が揮
散し易い焼結プロセス)が不要となり、酸化物、希土類
元素イオンの揮散の心配がいらない。さらにユーティリ
ティコストを大幅に低減できるため、低コスト化を期待
できる。さらに、高Δ化により、光導波路型回路を超小
型化することができること、導波路長の大幅な短縮によ
る低損失化を実現できることなどの効果を達成すること
ができる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば次のよ
うな効果を発揮する。
【0035】(1) 請求項1に記載の光導波路によれば、
比屈折率差を大きくとることができるので、励起光の励
起効率を大幅に向上させることができる。また、比屈折
率差を大きくとることができるので、光導波路回路の超
小型化を達成でき、それにより導波路伝搬損失を低減す
ることができる。さらに屈折率制御用添加物を多量に添
加する必要がないので、低損失化を図ることが可能とな
る。
【0036】(2) 請求項2に記載の光導波路によれば、
GeO2 ,Al2 3 ,P2 5 等の含有量は励起光の
エネルギー変換効率の低下防止化、高濃度希土類元素イ
オンの活性化、損失及び蛍光特性の修飾化等を目的とし
て最適化を図るように選ぶことができる。結果として、
高利得光増幅器、高効率レーザを期待できる。
【0037】(3) 請求項3に記載の光導波路によれば、
クラッドの材質を熱膨張係数、屈折率、軟化温度などに
ついて最適化することができるので、基板の反りが少な
く、コア及び基板との密着性を良くすることが可能とな
り、低損失化を実現することができる。
【0038】(4) 請求項4に記載の光導波路の製造方法
によれば、コアが化学蒸着法で形成されるので、希土類
元素イオンを均一に、かつ多量に添加することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコア膜形成のためのプラズマCVD装
置の一例を示した図である。
【図2】本発明の光導波路の製造方法の一実施例を示し
た図である。
【図3】本発明の光導波路の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の光導波路の他の例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明のコア膜の屈折率特性の実施例を示した
図である。
【図6】従来の光導波路の製造方法の概略図である。
【符号の説明】
18 コア 19 クラッド
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/10 Z 8934−4M 3/17 8934−4M

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率がnW の略矩形状のコアの外周を
    屈折率がnC (nC <nW )のクラッドで覆った光導波
    路において、上記コアの材質に希土類元素イオンを含有
    したSiOX Y Z (x,y>0,z≧0の実数)を
    用いたことを特徴とする低損失希土類元素添加光導波
    路。
  2. 【請求項2】 前記コア内にGeO2 ,Al2 3 ,P
    2 5 などの酸化物を少なくとも1種添加させたことを
    特徴とする請求項1記載の低損失希土類元素添加光導波
    路。
  3. 【請求項3】 前記クラッドが材質あるいは屈折率の異
    なった2層以上の複数層からなることを特徴とする請求
    項1又は2記載の低損失希土類元素添加光導波路。
  4. 【請求項4】 屈折率がnW よりも低い値をもつ基板
    上、あるいは基板上に形成されたクラッド層上に、気相
    化学蒸着により希土類元素イオンを含有した屈折率がn
    W のコア用のSiOX Y Z 膜を形成する工程と、該
    コア膜をフォトリソグラフィ及びドライエッチングによ
    り加工する工程と、該加工したコアパターン表面上に屈
    折率がnW よりも低いクラッド膜を被覆する工程とから
    なることを特徴とする低損失希土類元素添加光導波路の
    製造方法。
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CN1311260C (zh) * 2004-02-16 2007-04-18 欧姆龙株式会社 光导波路和光传播方法

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