JPH05312615A - 熱線式空気流量センサおよびその製造法 - Google Patents

熱線式空気流量センサおよびその製造法

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JPH05312615A
JPH05312615A JP4121694A JP12169492A JPH05312615A JP H05312615 A JPH05312615 A JP H05312615A JP 4121694 A JP4121694 A JP 4121694A JP 12169492 A JP12169492 A JP 12169492A JP H05312615 A JPH05312615 A JP H05312615A
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glass
wire
air flow
flow sensor
hot
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JP4121694A
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Shigeo Tsuruoka
重雄 鶴岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車エンジンの燃料供給システムとして、イ
ンジェクションシステムが使用されているエアフローメ
ータには種々な方式があるが、ホットワイヤ式のエアフ
ローセンサの高性能,低価格化が必要であり、応答性が
高く、製造自動化率の高い新構造のエアフローセンサを
提供する。 【構成】自動車エンジン用熱線式空気流量センサにおい
て、昇華性を有するMo芯線に発熱抵抗体のPt線2を
中央部を正常に両端部を密着して巻きまわし、密着巻き
した両端部にリード線3を溶接し、セラミックス5とC
aを含むガラスの混合物を電着して焼成し、金属芯線を
昇華除去する過程でガラス成分のCaとMoを反応させ
てセラミックスとガラスを拡散結合させて強度の高い多
孔質体とした後、ガラスを被覆して焼成し、ガラス/ア
ルミナ複合層4で被覆したセンサ1を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱線式空気流量センサ
に係り、特に、自動車内燃機関の吸入空気量の検出に用
いられる熱線式空気流量計におけるセンサとして好適な
熱線式空気流量センサ及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱線式空気流量計は流量を測定すべき空
気流通路中に発熱抵抗体の熱線を設置し、空気流により
熱線が冷却するのを打消すためにその熱線を流れる電流
を増加してこれを加熱させ、この電流の増加量により空
気流量を検知するようにしたもので、可動部分がなく、
しかも、質量流量を直接検出できるため、自動車用内燃
機関の空燃比制御用などに広く採用されている。
【0003】この流量計に使用している発熱抵抗体は、
極めて細い、例えば、直径が数十ミクロンの白金などの
金属ワイヤが用いられており、そのため、例えば、実開
昭56−96326 号公報に記載の発熱抵抗体は、この発熱抵
抗線となる金属ワイヤをセラミックス等を芯線すなわち
ボビンに巻回して構成していた。
【0004】また別の方式として、金属ワイヤをコイル
状に巻回し、発熱抵抗体の支持体に溶接する両端部を除
いてガラスコーティングしたボビンのないボビンレス方
式の発熱抵抗体が出願されている。
【0005】また、特開平2−77619号公報には、金属ワ
イヤをMo線にコイル状に巻回し、その外表面をガラス
で被覆するとともに、Mo線をエッチングによって除去
したボビンレス発熱抵抗体が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のうち、金属
ワイヤをセラミックスのボビンに巻きまわした熱線式空
気流量センサでは、ボビン自体を加熱する熱及びボビン
に伝わって支持体に伝わる熱量が無視出来ず、特に、空
気流量の変化に対し過度応答が遅れるため、自動車の急
加速,減速時にサージングが発生する問題があった。
【0007】これに対してボビンレス方式では応答性の
改善が行われ、巻線作業も複数個連続に行うことが出来
るので、製造の自動化が増すが、発熱抵抗体を巻きまわ
した金属芯線を、被覆したガラス部材の焼成後に酸によ
るエッチングで除去するための作業が煩雑であること、
さらに、芯線を除去する際の酸によるエッチングによっ
てガラス表面が荒れ、使用環境下で空気中の塵埃やイオ
ン性物質等が付着して特性を劣化させる。
【0008】本発明の目的は、エッチング工程を不要に
して工程作業の容易化を図り、ガラス表面のエッチング
荒れを解決し、空気流量低下時の十分な応答性をもった
熱線式空気流量センサ及びその製造法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明は、Caを含む第1ガラスとセラミックス
が、CaとMoの化合物を介して拡散結合した多孔質体
の隙間に、表面に付着させた第2ガラスを溶融し浸透さ
せて充填させ、表層をガラスで被覆したガラスとセラミ
ックスの複合部材である筒状の部材と、この複合部材内
壁に中央部を正常に両端部を密着して螺設され、両端が
前記筒状部材外へ引き出された金属ワイヤで構成される
熱線式空気流量センサとしたものである。さらに本発明
は、昇華性を有するMo芯線に発熱抵抗体の金属ワイヤ
を中央部を正常に両端部を密着して巻きまわす工程と、
その両端からの引出部しを除いて金属ワイヤの表面にセ
ラミックスとCaを含む第1ガラスの混合物を付着して
覆う工程と、酸化性雰囲気中での焼成によりMo芯線の
昇華除去と、第1ガラスに含まれるCaとMoを反応さ
せて化合物を作ることによりガラスとアルミナを拡散結
合させて多孔質体とする工程と、さらに第2ガラスを付
着して焼成することにより、前記セラミックス多孔質体
の隙間にガラスを溶融し浸透・充填させて緻密なガラス
/アルミナ複合材で固着した熱線式空気流量センサを得
る工程を少なくとも備えるようにしたものである。
【0010】
【作用】本発明では、発熱抵抗体の金属ワイヤ、例え
ば、Ptワイヤを中央部を正常に両端部を密着して昇華
性を有するMo芯線にコイル状に巻きまわし、そのPt
ワイヤを密着巻きした両端部に電気引出部となるリード
線を溶接し、Caを含む第1ガラスとセラミックスの混
合部材を付着して酸化雰囲気中で焼成し、Mo芯線を昇
華除去するとともにガラス成分のCaとMoを反応させ
てガラスとセラミックスを拡散結合させた多孔質体と
し、さらに第2ガラスを付着した後焼成し、コイル状に
巻きまわした金属ワイヤとリード線をガラス/アルミナ
複合材で固着する作業を行う。
【0011】この処理において、Mo芯線は導電性があ
りリード線間を短絡してしまうので、まず第1ガラスと
セラミックスの混合部材を付着した後に800℃以上に
加熱してMo芯線を昇華除去するが、このときMoの一
部を取り入れてガラス成分のCaと反応させてガラスと
アルミナを拡散結合させた多孔質体とする一次焼成を行
う。続いて、この多孔質体に第2ガラスを付着して焼成
し、多孔質体の隙間に第2ガラスを溶融して浸透・充填
させるとともに表面をガラスで被覆したガラス/アルミ
ナ複合材とする二次焼成を行う。そのため、一次焼成に
おける第1ガラスとセラミックス混合部材の付着層は、
まず、Mo芯線の昇華揮散を妨げないために十分な多孔
性を維持する必要がある。さらに、第1ガラスは、Mo
が昇華する以前には溶融しないで元の粒状を保ち、Mo
芯線を昇華除去した後に、発熱抵抗体が劣化しない12
00℃以下の温度で作業点に達して、セラミックスを固
着する粘結剤として働く必要がある。だが、一般のガラ
スは、昇華するMoの影響下で元の特性を失ってしま
い、1200℃以下の温度では溶融しなくなってしまう
ので、アルミナ粒子をつなぐ粘結剤としての働きを失っ
てしまう。そこで、Caを含むガラスは、昇華するMo
とガラス成分のCaが反応して化合物を作り、このCa
とMoの化合物が仲介して1200℃以下の温度でもア
ルミナ粒子が拡散結合し、強固な多孔質体を作ることが
出来ることを実験的に見出した。例えば、Caを含まな
い軟化点が700℃のガラスとアルミナ混合部材を付着
した層のMo芯線を昇華除去した一次焼成後の強度に比
べ、Caを含み軟化点が860℃のガラスとアルミナの
混合部材を同条件で一次焼成した後の強度は、約5倍に
改善出来る。従って、第1ガラスは、昇華するMoの影
響下でも粘結剤として働くようにCaを含む必要があ
る。また、第1ガラスは、Mo芯線が昇華する前は未だ
溶融しない状態を保つ必要があるので、軟化点がMoの
昇華温度より高い800℃以上で、かつ、作業点が12
00℃以下の特性を有することが必要である。
【0012】金属ワイヤは、例えば、耐熱性,耐食性の
高いPtワイヤが、リード線にはPt・Ir合金線が用
いられる。PtワイヤをMo芯線に巻き付けた後、その
Ptワイヤを巻きまわした両端部にリード線を溶接する
が、Mo芯線を昇華除去した一次焼成後の多孔質体は、
リード線溶接部近傍に強度的に弱い部分があり、この強
度的に弱い部分から割れたりして以降の取扱性を損なっ
てしまう。そこで、Ptワイヤを中央部を正常に両端部
を密着してをMo芯線に巻き付けた後、そのPtワイヤ
を密着巻きした両端部にリード線を溶接することによ
り、Mo芯線を昇華除去した一次焼成後の多孔質体は、
リード線溶接部近傍の強度的に弱かった部分が補強され
るので、以降の取扱性を改善することが出来る。また、
芯線として用いるMoは高温で酸化し、約795℃で昇
華するが、Mo芯線を昇華除去する際には十分な酸素を
補強する必要がある。このMo芯線を昇華除去する際、
第1ガラスとセラミックスの混合部材の付着層は、Mo
が昇華揮散するために十分な多孔性を維持することが必
要であり、第1ガラスは溶融しないで元の粒状を保つ必
要がある。さらに、第1ガラスは、Mo芯線の昇華除去
後に発熱抵抗体の金属ワイヤ例えばPtワイヤの劣化し
ない温度で作業点に達して、セラミックス粒子をつなぐ
粘結剤として働く必要がある。一般にガラスは昇華する
Moの影響下で、元の特性を失ってしまい、発熱抵抗体
のPtワイヤが劣化しない1200℃以下の温度では作
業に適した粘度にならないので、セラミックスをつなぐ
粘結剤としての働きがなくなってしまい、極めて脆弱な
セラミックス多孔質体となるので強度が低く、発熱抵抗
体のPtワイヤとリード線を保持することが困難となっ
て、以降の処理が出来なくなってしまう。そこで、Pt
ワイヤを中央部を正常に両端部を密着してMo芯線に巻
き付け、この密着巻きした両端部にリード線を溶接し
て、Caを含む第1ガラスとアルミナ混合部材を付着
し、一次焼成して昇華揮散するMoの一部とガラス成分
のCaが反応して化合物を作り、このCaとMoの化合
物が媒介してガラスとセラミックスが拡散結合すること
により、セラミックス粒子をつないで補強したセラミッ
クス多孔質体が得られる。その後、第2ガラスを付着し
て焼成することにより、多孔質体の空隙に第2ガラスが
溶融して浸透・充填した緻密なガラス/アルミナ複合層
を得ることが出来る。そのため、従来の方法で問題であ
った芯線除去に際しての酸によるエッチング工程を不要
とし、作業の簡略化を図ることが出来る。
【0013】こうして得られる熱線式空気流量センサで
は、金属ワイヤに通電することにより発生した熱が従来
のボビン式のようにボビンを伝わって支持体に逃げるこ
とがなく、ほとんどが空気に伝達される。従って、ボビ
ンレス方式特有の応答性が得られる。
【0014】
【実施例】
〈実施例1〉図1は、本実施例の熱線式空気流量センサ
の構造図である。熱線式空気流量センサ1は、中央部を
正常に両端部を密着してコイル状に巻きまわしたPtワ
イヤ2と、そのPtワイヤ2を密着して巻きまわした両
端部に溶接したPt・Ir合金のリード線3と、それら
の接続部31及びPtワイヤ2を支持する第1ガラス部
材とアルミナ部材の混合部材4と、第2ガラス部材5か
ら成るアルミナとガラスの複合部材6の、内部に空洞を
有しかつ両端部を密封した構造である。
【0015】この熱線式空気流量センサ1の製造方法を
図2に基づき説明する。図2(a)は、自動巻線機によ
り直径30μmのPtワイヤ2を直径0.5mm のMo芯
線7に、センサ1個分の中央部を正常に両端部を密着し
て連続的に巻きまわした状態を示す。(b)は(a)か
らセンサ1個分の長さ4mmに切断し、Ptワイヤ2を密
着して巻きまわした両端部に直径0.13mm のPt・I
r合金のリード線3を接続部31で溶接した状態を示
す。(c)はPtワイヤ2をMo芯線8に巻きまわした
周囲に、電気泳動法によりアルミナ部材と10%の第1
ガラス部材から成る混合部材4を付着し、酸化性雰囲気
炉で一次焼成した状態を示す。ここで用いた第1ガラス
部材は、成分としてCaを含むAl23−SiO2−C
aO−BaO系ガラスで、温度860℃での粘度が108
ポアズ,1180℃での粘度が104ポアズの特性を有
する。(c)の一次焼成において、温度が上昇するにつ
れてMo芯線7の酸化が進んでMoO3となり、温度が7
95℃に達するとMoO3は昇華するが、アルミナと第1
ガラスの混合部材4は空隙を維持するため、この空隙か
らMoO3 が揮散する。このとき第1ガラスに含まれる
Caが昇華するMoの一部と反応してCaとMoの化合
物を作る。850℃で2h保持してMo芯線の昇華除去
を完了させた後、さらに温度を1200℃に上昇させ2
h保持して一次焼成を終了したが、CaとMoの化合物
は、アルミナ粒子の粘結剤になり、アルミナ及びガラス
成分のAl,Siなどとも化合物を作ることにより、ア
ルミナ粒子が拡散結合して以後の取扱に必要な強度を有
する強固な多孔質体を形成する。また、リード線溶接部
のPt線は密着して巻きまわしてあるので、強度的に弱
い部分はないので、一次焼成後の取扱性を損なうことは
ない。しかし、この段階の多孔質体はセンサ素子として
用いるには強度が未だ十分でなく、表面の平滑度も十分
でないので、これらを補うため、(d)に示すように第
2ガラスを浸漬法で付着し、酸化性雰囲気炉で二次焼成
した。ここで用いた第2ガラス部材は、 B23−Si
2−PbO系ガラスで、温度690℃での粘度が108
ポアズ、780℃での粘度が104 ポアズの特性を有す
る。(d)に示す820℃で2h保持の二次焼成をする
ことにより、多孔質体5の空隙に第2ガラスが溶融し浸
透して緻密化するとともに第2ガラス部材7で覆って表
面平滑な熱線式空気流量センサ素子1を得た。
【0016】本方法によれば、従来のボビンレス方式に
比べ、芯線を酸によりエッチング除去するための煩雑さ
がなくなり、昇華性を有する金属芯線7を昇華除去した
後、第1ガラス部材と反応してつないだアルミナ部材の
多孔質体4は取扱いに必要な強度も十分なので、以降の
取扱処理が容易に行え、この多孔質体4に第2ガラス5
を付着して焼成することにより、緻密で強固なアルミナ
とガラスの複合部材6で保持した熱線式空気流量センサ
素子1を得ることが出来るので、作業性が大幅に向上し
た。
【0017】このセンサ素子1を用いた熱線式空気流量
計の一実施例を図3に示す。なお、この実施例では、熱
線式空気流量センサ1と同じものが測温抵抗体8として
空気温度測定に用いられている。熱線式空気流量センサ
1と測温抵抗体8は、図3に示すように吸入空気のメイ
ン通路10及びバイパス通路11を有してなるボデイ1
2のバイパス通路11中の支持体9に固定される。
【0018】図4は、熱線式空気流量計の駆動回路の実
施例で、熱線式空気流量センサ1,測温抵抗体8,オペ
アンプ13,14,パワートランジスタ15,コンデン
サ16,抵抗17〜20で構成されている。またパワー
トランジスタ15のコレクタ端子21にはバッテリ(図
示せず)の(+)極が、抵抗17のアース端子22には
バッテリの(−)極が、そして抵抗17と熱線式空気流
量センサ1の接続点41には、本熱線式空気流量計の出
力信号を使ってエンジン制御を行うマイクロコンピュー
タ(図示せず)の入力端子がそれぞれ接続される。
【0019】このような構成において、パワートランジ
スタ15によって熱線式空気流量センサ1に電流を供給
して加熱し、測温抵抗体8より常に一定の温度だけ高く
なるように制御する。この測温抵抗体8には発熱が無視
できる程度の微小電流しか流さず、これにより吸入空気
温度を検出するようにして吸入空気の温度補正用として
使用している。ここで空気流が熱線式空気流量センサ1
に当たると、駆動回路の動作によって熱線式空気流量セ
ンサ1と測温抵抗体8の温度差が常に一定になるように
制御される。従って、空気流量が変化すると熱線式空気
流量センサ1を流れる電流が変化し、その電流に応じて
抵抗17に現われる電圧降下で空気流量が測定されるこ
とになる。
【0020】図5は、本実施例の熱線式空気流量計の応
答特性を示す。空気流量を低流量約20kg/hから高流
量約200kg/hに切り替えた時の熱線式空気流量計の
電圧を測定し、流量に換算して縦軸に示した。従来のボ
ビン式に比べて最終値到達時間が大幅に向上しており、
従来のボビンレス方式と同等であることが判る。
【0021】このため、自動車の急加速や減速時にも、
真の空気流量に追従して熱線式空気流量計が信号を出せ
るため、適切なインジェクタの噴射量を決定でき、サー
ジングの問題は解消できる。
【0022】このように応答性が向上したのは、熱線式
空気流量センサ1のPtワイヤ2に発生する熱が、従来
のボビン式のようにボビンを加熱したりボビンを伝わっ
て支持体に逃げることがなく、空気量の変化に敏感に反
応するためである。
【0023】従来のボビンレス方式では酸によるエッチ
ングでガラス表面が荒れていたが、本実施例では表面が
平滑である。
【0024】〈実施例2〉以下、図1に示すガラス部材
とセラミックス部材について、種々な組成のガラス部材
及び種々な種類のセラミックス部材を用いて実施した
が、セラミックスと混合して電着する第1ガラスはCa
を含み、軟化点が800℃以上で、かつ、作業点が12
00℃以下の特性をもつものであれば、Mo芯線を昇華
除去した後に第2ガラスを付着して焼成することによ
り、図1に示す熱線式空気流量センサ1を得ることが出
来た。
【0025】本実施例では、セラミックス部材又はセラ
ミックスと第1ガラスの混合部材を電気泳動法、あるい
は第2ガラス部材を浸漬法で付着したが、電気泳動法や
浸漬法以外であっても、図1に示す熱線式空気流量セン
サ1を得ることが出来る。
【0026】従って、本発明は実施例で述べた以外であ
っても、本発明で述べた特性を有するガラス部材を用
い、Mo芯線にPtワイヤを中央部を正常に両端部を密
着巻きした構造を特徴にするものであれば、電気泳動法
以外で被覆して熱線式発熱抵抗体を得る方法全般に適用
できる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、空気中の塵埃,イオン
性物質等によって応答性を損なわれることはなく、高い
応答性をもつ熱線式空気流量計を得ることが出来る。
【0028】また、本発明による熱線式空気流量センサ
の製造法によれば、高品質の熱線式空気流量センサを安
定して供給でき、かつ作業性を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例を示す熱線式空気流量セ
ンサの説明図。
【図2】本発明による熱線式空気流量センサの製造方法
の一実施例を示す工程図。
【図3】熱線式空気流量センサが用いられた熱線式空気
流量計の一実施例を示す断面図。
【図4】熱線式空気流量計における駆動回路図。
【図5】本発明の効果を示す特性図。
【符号の説明】
1…熱線式空気流量センサ、2…Ptワイヤ、3…リー
ド線、21…接続部、4…ガラスとセラミックスの複合
部材、5…セラミックス部材、6…第1ガラス部材、7
…第2ガラス部材、8…Mo芯線。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CaとMoを含むガラスとセラミックス複
    合部材で保護されたことを特徴とする熱線式空気流量セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】請求項1において、中央部を正常に両端部
    を密着して巻いた金属ワイヤ、及びその密着巻きした金
    属細線両端部にリード線を固着した発熱抵抗体が、Ca
    とMoを含むガラスとセラミックス複合部材で保護され
    た熱線式空気流量センサ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、Mo芯
    線に中央部を正常に両端部を密着して金属ワイヤを巻き
    回し、密着巻きした金属ワイヤ両端部にリード線を固着
    し、Caを含む第1ガラスとアルミナ混合部材を付着し
    て焼成し、Moを昇華除去する過程でガラス成分のCa
    とMoを反応させて、ガラスとアルミナを拡散結合させ
    た多孔質体とした後、第2ガラスを付着して焼成し、多
    孔質体の隙間に被覆ガラスを浸透・充填させて、表層を
    ガラスで被覆されたガラスとアルミナの複合部材から成
    る密封された筒状部材と、この筒状部材内壁に螺設さ
    れ、両端が前記筒状部材外へ電気的に引き出された金属
    細線とで構成される熱線式空気流量センサの製造法。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、Caを
    含む第1ガラスの軟化点が、800℃以上の特性をもつ
    熱線式空気流量センサ。
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