JPH05311507A - セメント製品用補強繊維の製造方法 - Google Patents
セメント製品用補強繊維の製造方法Info
- Publication number
- JPH05311507A JPH05311507A JP41893990A JP41893990A JPH05311507A JP H05311507 A JPH05311507 A JP H05311507A JP 41893990 A JP41893990 A JP 41893990A JP 41893990 A JP41893990 A JP 41893990A JP H05311507 A JPH05311507 A JP H05311507A
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- JP
- Japan
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- cement
- density polyethylene
- melt index
- cement product
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 セメントとの接着性、抄造時の分散性に優れ
た高密度ポリエチレン製セメント製品用補強繊維の製造
方法を提供する。 【構成】 特定の高密度ポリエチレンに有機シラン化合
物およびラジカル発生剤を添加した組成物を溶融紡糸
し、さらに、多段延伸して得られるポリエチレン繊維。 【効果】 セメントとの接着性等に優れた高剛性の繊維
が得られる。
た高密度ポリエチレン製セメント製品用補強繊維の製造
方法を提供する。 【構成】 特定の高密度ポリエチレンに有機シラン化合
物およびラジカル発生剤を添加した組成物を溶融紡糸
し、さらに、多段延伸して得られるポリエチレン繊維。 【効果】 セメントとの接着性等に優れた高剛性の繊維
が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメントとの接着性、
抄造時の分散性に優れているため抄造法によってセメン
ト製品を製造する際に、有効に使用される高密度ポリエ
チレン製のセメント製品用補強繊維の製造方法に関す
る。
抄造時の分散性に優れているため抄造法によってセメン
ト製品を製造する際に、有効に使用される高密度ポリエ
チレン製のセメント製品用補強繊維の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、抄造法によってセメント製品を製
造するときの補強材は、古くからアスベストが使用され
てきたが、人体への有害性の問題により、その取り扱い
方がむつかしくなってきている。一方、合成樹脂製のも
のではビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等が使用され
ており、これらは径0.01〜1mm程度、長さ5〜50
mm程度の短繊維として使用されている。
造するときの補強材は、古くからアスベストが使用され
てきたが、人体への有害性の問題により、その取り扱い
方がむつかしくなってきている。一方、合成樹脂製のも
のではビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等が使用され
ており、これらは径0.01〜1mm程度、長さ5〜50
mm程度の短繊維として使用されている。
【0003】しかし、ビニロン繊維は親水性であるため
比較的セメントとの接着性がよいが、弾性率が低い欠点
を有する。一方、ポリプロピレン繊維は疎水性であるた
め、セメントとの接着性が悪く、また弾性率も低いため
十分満足すべき補強効果が得られないという欠点を有す
る。また、比重が0.9程度であるため抄造時に浮いて
凝集してしまうため、分散性は良くなく、抄造法により
セメント製品を製造するときの補強材としては好ましく
ない。
比較的セメントとの接着性がよいが、弾性率が低い欠点
を有する。一方、ポリプロピレン繊維は疎水性であるた
め、セメントとの接着性が悪く、また弾性率も低いため
十分満足すべき補強効果が得られないという欠点を有す
る。また、比重が0.9程度であるため抄造時に浮いて
凝集してしまうため、分散性は良くなく、抄造法により
セメント製品を製造するときの補強材としては好ましく
ない。
【0004】ポリエチレンはポリプロピレンより比重が
大きいため、分散性はよくなるが、中高分子量ポリエチ
レンの通常の1段延伸による延伸繊維では弾性率も7〜
20GPa程度と低く、セメントとの親和性もないため
十分満足すべき補強効果が得られない。このため、超高
分子量ポリエチレンに多量のパラフィンワックス、過酸
化物及びシラン化合物をねり込み、加熱によりグラフト
化させてから、有機溶媒中で2段延伸する方法が知られ
ている(特開昭62−187148)が、有機溶媒を使
用することや多量のパラフィンワックスを使用すること
など成形後の後処理の必要性がある点で好ましくない。
大きいため、分散性はよくなるが、中高分子量ポリエチ
レンの通常の1段延伸による延伸繊維では弾性率も7〜
20GPa程度と低く、セメントとの親和性もないため
十分満足すべき補強効果が得られない。このため、超高
分子量ポリエチレンに多量のパラフィンワックス、過酸
化物及びシラン化合物をねり込み、加熱によりグラフト
化させてから、有機溶媒中で2段延伸する方法が知られ
ている(特開昭62−187148)が、有機溶媒を使
用することや多量のパラフィンワックスを使用すること
など成形後の後処理の必要性がある点で好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来の抄造法によってセメント製品を製造するときのポ
リエチレン製の補強繊維の欠点を克服し、セメントとの
接着性を有し、抄造時の分散性の良好な高密度ポリエチ
レン製のセメント製品用補強繊維の製造方法を提供する
ことにある。
従来の抄造法によってセメント製品を製造するときのポ
リエチレン製の補強繊維の欠点を克服し、セメントとの
接着性を有し、抄造時の分散性の良好な高密度ポリエチ
レン製のセメント製品用補強繊維の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で使用する高密度
ポリエチレンは、溶融紡糸性を有し、メルトインデック
ス(MI)が0.1〜2.0g/10min 、密度が0.
950〜0.970g/cm3 、分子量分布の指標となる
ハイロードメルトインデックス/メルトインデックスの
比HLMI/MI(ここにHLMIはハイロードメルト
インデックスを表わし、荷重が21.6kgである他はM
Iと同じ方法で測定される値である。)が40以下のも
のである。
ポリエチレンは、溶融紡糸性を有し、メルトインデック
ス(MI)が0.1〜2.0g/10min 、密度が0.
950〜0.970g/cm3 、分子量分布の指標となる
ハイロードメルトインデックス/メルトインデックスの
比HLMI/MI(ここにHLMIはハイロードメルト
インデックスを表わし、荷重が21.6kgである他はM
Iと同じ方法で測定される値である。)が40以下のも
のである。
【0007】密度が0.950g/cm3 未満のものは延
伸工程において破断が生じ、十分な延伸倍率が得られな
いため高い強度が得られない。0.970を越えるもの
は、重合するのが困難である。MIが0.1未満のもの
は分子量が大きすぎるため延伸性が悪く、高い強度が得
られない。逆に2.0を越えるものは分子量が小さすぎ
るため、高い延伸倍率が得られるが十分な強度が得られ
ない。分子量分布の目安であるハイロードメルトインデ
ックス/メルトインデックスの比は40以下、好ましく
は20〜30のものが使用される。40を越えるもの
は、広分子量分布であるため十分な延伸倍率が得られ
ず、従って高い強度が得られない。かかる高密度ポリエ
チレンはエチレンの単独重合体もしくは少量の他のα−
オレフィン例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン等との共重合体であり、
チーグラー触媒あるいはフィリップス触媒等を用いるこ
とにより得ることができる。
伸工程において破断が生じ、十分な延伸倍率が得られな
いため高い強度が得られない。0.970を越えるもの
は、重合するのが困難である。MIが0.1未満のもの
は分子量が大きすぎるため延伸性が悪く、高い強度が得
られない。逆に2.0を越えるものは分子量が小さすぎ
るため、高い延伸倍率が得られるが十分な強度が得られ
ない。分子量分布の目安であるハイロードメルトインデ
ックス/メルトインデックスの比は40以下、好ましく
は20〜30のものが使用される。40を越えるもの
は、広分子量分布であるため十分な延伸倍率が得られ
ず、従って高い強度が得られない。かかる高密度ポリエ
チレンはエチレンの単独重合体もしくは少量の他のα−
オレフィン例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン等との共重合体であり、
チーグラー触媒あるいはフィリップス触媒等を用いるこ
とにより得ることができる。
【0008】この高密度ポリエチレンに有機シラン化合
物およびラジカル発生剤を添加するが、その添加は重合
工程が終了後のフラフに行ってもよいし、押出工程後の
ペレットに添加してもよい。押出工程後のペレットに添
加する場合は再度押出工程を経由させる方法が、材料の
均一性を得るために望ましい。かかる高密度ポリエチレ
ンは、要求される物性に応じて、耐熱安定剤、耐候安定
剤、滑剤、艶消剤、顔料、難燃剤、発泡剤等を含んでい
てもよい。
物およびラジカル発生剤を添加するが、その添加は重合
工程が終了後のフラフに行ってもよいし、押出工程後の
ペレットに添加してもよい。押出工程後のペレットに添
加する場合は再度押出工程を経由させる方法が、材料の
均一性を得るために望ましい。かかる高密度ポリエチレ
ンは、要求される物性に応じて、耐熱安定剤、耐候安定
剤、滑剤、艶消剤、顔料、難燃剤、発泡剤等を含んでい
てもよい。
【0009】有機シラン化合物としては例えば、ビニル
トリアルコキシシラン、アリルトリアルコキシシラン、
ジアリルジアルコキシシラン、(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリアルコキシシラン、グリシジルオキシプロピ
ルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
アルコキシシラン等が挙げられ、ラジカル発生剤から発
生するラジカルと反応するものであればよく、上記化合
物に限定されるわけではない。
トリアルコキシシラン、アリルトリアルコキシシラン、
ジアリルジアルコキシシラン、(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリアルコキシシラン、グリシジルオキシプロピ
ルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
アルコキシシラン等が挙げられ、ラジカル発生剤から発
生するラジカルと反応するものであればよく、上記化合
物に限定されるわけではない。
【0010】有機シラン化合物の添加量は高密度ポリエ
チレンに対して1.0〜10.0重量%、好ましくは
2.0〜7.0重量%である。有機シラン化合物の添加
量が、1.0重量%未満の場合、セメントとの接着性の
効果が発現しにくい。また、10.0重量%を越えると
未反応のシラン化合物が存在するようになり、添加量を
多くしてもセメントとの接着性は向上しない。
チレンに対して1.0〜10.0重量%、好ましくは
2.0〜7.0重量%である。有機シラン化合物の添加
量が、1.0重量%未満の場合、セメントとの接着性の
効果が発現しにくい。また、10.0重量%を越えると
未反応のシラン化合物が存在するようになり、添加量を
多くしてもセメントとの接着性は向上しない。
【0011】ラジカル発生剤としては、たとえば、ジt
−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブ
チルクミルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド、
アセチルパーオキシド、i−ブチリルパーオキシド、オ
クタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベ
ンゾイルパーオキシド、o−メチルベンゾイルパーオキ
シド等のジアシルパーオキシド、ジi−プロピルパーオ
キシジカーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、t−ブ
チルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシラウ
レート等のパーオキシエステル、メチルエチルケトンパ
ーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトン
パーオキシド、1,1−ビスt−ブチルパーオキシシク
ロヘキサン、2,2−ビスt−ブチルパーオキシオクタ
ン等のパーオキシケタール、t−ブチルハイドロパーオ
キシド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパー
オキシド、2,2−アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物等が挙げられるが、加熱によりラジカルを発生
する化合物であればよく、上記化合物に限定されるわけ
ではない。ラジカル発生剤の添加量は高密度ポリエチレ
ンに対して0.01〜1.0重量%、好ましくは0.0
5〜0.3重量%である。ラジカル発生剤の添加量が
0.01重量%未満では、十分にグラフト化されず、
1.0重量%を越えると、延伸性が悪くなり、強度の高
い製品を得ることができない。
−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブ
チルクミルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド、
アセチルパーオキシド、i−ブチリルパーオキシド、オ
クタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベ
ンゾイルパーオキシド、o−メチルベンゾイルパーオキ
シド等のジアシルパーオキシド、ジi−プロピルパーオ
キシジカーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、t−ブ
チルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシラウ
レート等のパーオキシエステル、メチルエチルケトンパ
ーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトン
パーオキシド、1,1−ビスt−ブチルパーオキシシク
ロヘキサン、2,2−ビスt−ブチルパーオキシオクタ
ン等のパーオキシケタール、t−ブチルハイドロパーオ
キシド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパー
オキシド、2,2−アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物等が挙げられるが、加熱によりラジカルを発生
する化合物であればよく、上記化合物に限定されるわけ
ではない。ラジカル発生剤の添加量は高密度ポリエチレ
ンに対して0.01〜1.0重量%、好ましくは0.0
5〜0.3重量%である。ラジカル発生剤の添加量が
0.01重量%未満では、十分にグラフト化されず、
1.0重量%を越えると、延伸性が悪くなり、強度の高
い製品を得ることができない。
【0012】次に高密度ポリエチレンを用いたポリエチ
レン繊維の製造方法についてのべる。有機シラン化合物
およびラジカル発生剤を添加した高密度ポリエチレンを
溶融紡糸し、水槽に導入して急冷後、多段延伸して、モ
ノフィラメントを形成する。溶融紡糸用ノズルとしては
ノズル断面積が0.1〜1.0mm2 のものであり、断面
形状は真円、楕円、その他特に限定はない。又、紡糸し
た後の冷却温度は好ましくは20℃以下に保持されてい
る。多段延伸は、加圧蒸気槽、熱風槽、熱溶媒、熱板、
熱ロール、湿式槽等いずれの組合せでも良いが、第1段
を湿式延伸で行い、第2段以降の延伸を熱ロールで行う
組合せで行ない、各段の延伸倍率は各段での白濁開始倍
率より0.2〜0.5倍低くなるように且つ全体として
14〜18倍延伸となるように設定し、延伸温度は、第
1段延伸を100℃以下、第2段以降の延伸を100℃
以上にすることが望ましい。多段延伸することにより強
度を上げることが可能となり、20GPa以上の弾性率
をもつ高密度ポリエチレン製繊維が得られる。
レン繊維の製造方法についてのべる。有機シラン化合物
およびラジカル発生剤を添加した高密度ポリエチレンを
溶融紡糸し、水槽に導入して急冷後、多段延伸して、モ
ノフィラメントを形成する。溶融紡糸用ノズルとしては
ノズル断面積が0.1〜1.0mm2 のものであり、断面
形状は真円、楕円、その他特に限定はない。又、紡糸し
た後の冷却温度は好ましくは20℃以下に保持されてい
る。多段延伸は、加圧蒸気槽、熱風槽、熱溶媒、熱板、
熱ロール、湿式槽等いずれの組合せでも良いが、第1段
を湿式延伸で行い、第2段以降の延伸を熱ロールで行う
組合せで行ない、各段の延伸倍率は各段での白濁開始倍
率より0.2〜0.5倍低くなるように且つ全体として
14〜18倍延伸となるように設定し、延伸温度は、第
1段延伸を100℃以下、第2段以降の延伸を100℃
以上にすることが望ましい。多段延伸することにより強
度を上げることが可能となり、20GPa以上の弾性率
をもつ高密度ポリエチレン製繊維が得られる。
【0013】繊度は10〜500dが望ましい。繊度が
10d未満であると細すぎるため延伸工程において破断
等のトラブルが多く、また生産性も低い。500dを越
えると分散性が悪く、また単位重量あたりの比表面積も
小さいため、セメントとの接着性が十分であるといえな
い。
10d未満であると細すぎるため延伸工程において破断
等のトラブルが多く、また生産性も低い。500dを越
えると分散性が悪く、また単位重量あたりの比表面積も
小さいため、セメントとの接着性が十分であるといえな
い。
【0014】
実施例1 メルトインデックス(JIS K6760)0.51g
/10min 、密度0.953g/cm3 、HLMI/MI
が25の高密度ポリエチレンに有機シラン化合物として
アリルトリエトキシシラン(TEAS)を6%、ラジカ
ル発生剤としてジクミルパーオキサイド(DICUP)
を0.12%混入し、表1に示す条件で溶融押出し急冷
後、4段延伸して100dの高密度ポリエチレン繊維を
製造した。繊維の物性を表1に示す。その後、所定の繊
維長にカットし短繊維とした(繊維長5mm,8mm計2
種)。この短繊維をポルトランドセメントに対して体積
混入率がそれぞれ1.5容量%、3容量%、5容量%と
なるように混入し、セメント100重量部に対して、パ
ルプ4重量部、シリカヒューム5重量部を混合し、水1
000重量部を加えて、セメント組成物を得た。得られ
た組成物からスレート板(幅×長さ×厚さ=130mm×
500mm×5mm)を抄造法により作製した。スレート板
は70℃で10時間養生を行ない、曲げ強度を測定し、
その結果を表2に示した。曲げ強度は支点間距離300
mmの3等分点載荷法により行った。
/10min 、密度0.953g/cm3 、HLMI/MI
が25の高密度ポリエチレンに有機シラン化合物として
アリルトリエトキシシラン(TEAS)を6%、ラジカ
ル発生剤としてジクミルパーオキサイド(DICUP)
を0.12%混入し、表1に示す条件で溶融押出し急冷
後、4段延伸して100dの高密度ポリエチレン繊維を
製造した。繊維の物性を表1に示す。その後、所定の繊
維長にカットし短繊維とした(繊維長5mm,8mm計2
種)。この短繊維をポルトランドセメントに対して体積
混入率がそれぞれ1.5容量%、3容量%、5容量%と
なるように混入し、セメント100重量部に対して、パ
ルプ4重量部、シリカヒューム5重量部を混合し、水1
000重量部を加えて、セメント組成物を得た。得られ
た組成物からスレート板(幅×長さ×厚さ=130mm×
500mm×5mm)を抄造法により作製した。スレート板
は70℃で10時間養生を行ない、曲げ強度を測定し、
その結果を表2に示した。曲げ強度は支点間距離300
mmの3等分点載荷法により行った。
【0015】比較例1 アリルエトキシシラン及びジクミルパーオキサイドを混
入しなかった以外は、実施例1の条件で高密度ポリエチ
レン繊維を製造した。これを短繊維としてスレート板を
作成した。結果を表1,表2に示す。
入しなかった以外は、実施例1の条件で高密度ポリエチ
レン繊維を製造した。これを短繊維としてスレート板を
作成した。結果を表1,表2に示す。
【0016】比較例2 メルトインデックス2.2g/10min 、密度0.95
8g/cm3 、HLMI/MI=31の高密度ポリエチレ
ンにアリルエトキシシランを6%、ジクミルパーオキサ
イドを0.12%混入して溶融紡糸し、1段延伸して1
00dの高密度ポリエチレン繊維を製造した。これを短
繊維としてスレート板を作成した。結果を表1,表2に
示す。
8g/cm3 、HLMI/MI=31の高密度ポリエチレ
ンにアリルエトキシシランを6%、ジクミルパーオキサ
イドを0.12%混入して溶融紡糸し、1段延伸して1
00dの高密度ポリエチレン繊維を製造した。これを短
繊維としてスレート板を作成した。結果を表1,表2に
示す。
【0017】比較例3 比較例2の条件でアリルエトキシシラン及びジクミルパ
ーオキサイドを混入せずに高密度ポリエチレン繊維を製
造した。これを短繊維としてスレート板を作成した。結
果を表1,表2に示す。
ーオキサイドを混入せずに高密度ポリエチレン繊維を製
造した。これを短繊維としてスレート板を作成した。結
果を表1,表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】セメントとの接着性が良好で、弾性率が
高い、抄造法によってセメント製品を製造するときに使
用される高密度ポリエチレン製補強繊維が得られる。
高い、抄造法によってセメント製品を製造するときに使
用される高密度ポリエチレン製補強繊維が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 仁俊 川崎市川崎区扇町5−1 昭和電工株式会 社化学品研究所内 (72)発明者 石村 善正 川崎市川崎区扇町5−1 昭和電工株式会 社化学品研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 密度が0.950〜0.970g/c
m3 、メルトインデックスが0.1〜2.0g/10min
、ハイロードメルトインデックス/メルトインデック
スの比が40以下の高密度ポリエチレンに有機シラン化
合物を1.0〜10.0重量%、ラジカル発生剤を0.
01〜1.0重量%添加した組成物を溶融紡糸し、さら
に多段延伸することを特徴とする高密度ポリエチレン製
のセメント製品用補強繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41893990A JPH05311507A (ja) | 1990-12-21 | 1990-12-21 | セメント製品用補強繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41893990A JPH05311507A (ja) | 1990-12-21 | 1990-12-21 | セメント製品用補強繊維の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05311507A true JPH05311507A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=18526689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP41893990A Pending JPH05311507A (ja) | 1990-12-21 | 1990-12-21 | セメント製品用補強繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05311507A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100422399C (zh) * | 2002-04-01 | 2008-10-01 | 闫镇达 | 超高强度、超高模量聚乙烯纤维的纺制方法 |
-
1990
- 1990-12-21 JP JP41893990A patent/JPH05311507A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100422399C (zh) * | 2002-04-01 | 2008-10-01 | 闫镇达 | 超高强度、超高模量聚乙烯纤维的纺制方法 |
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