JP3300417B2 - プロピレンポリマー物質の主鎖を有するグラフトコポリマーの繊維 - Google Patents

プロピレンポリマー物質の主鎖を有するグラフトコポリマーの繊維

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグラフトコポリマーから
製造された繊維に関する。特に本発明は、プロピレンポ
リマー物質の主鎖を有するグラフトコポリマーから製造
された繊維に関する。とりわけ本発明は、プロピレンポ
リマー物質の主鎖にエチレン性不飽和モノマーをグラフ
ト重合させたグラフトコポリマー又は前記グラフトコポ
リマーのブレンドから製造された繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン繊維は公知である。ポリ
プロピレン繊維は低密度であり、高融点であり、広範囲
の種類の無機酸及び塩基及び有機溶媒に対して室温で不
活性であり、かつ低価格であるため特に魅力的である。
しかしながら、他のポリオレフィンと同様にポリプロピ
レン繊維は本質的に染色が困難であり、UV及び熱分解
を非常に受けやすい。これらの問題のいくつかを解決す
るために、ポリオレフィン繊維をグラフトポリオレフィ
ンを含むポリオレフィン組成物から調製した。たとえ
ば、米国特許第3,849,516 号には、最終ブレンドの全重
量に対して0.5乃至1重量%のアクリル酸グラフトポリ
プロピレンのようなグラフトポリオレフィンを、ポリオ
レフィン及び従来の安定剤を含む安定化ポリオレフィン
組成物に添加して、組成物に使用する従来の安定剤の量
を減少させることが開示されている。
【0003】ポリオレフィン繊維の染料親和性を改良す
る試みとして、米国特許第4,732,571 号及び第4,872,88
0 号に開示されているように、ポリオレフィン組成物に
0.1乃至20重量%の少くとも一種のα,β−不飽和カ
ルボン酸又はそれらの無水物を予め形成したポリオレフ
ィン主鎖にグラフトしたグラフトコポリマー1乃至50
重量部をブレンドした。開示されているモノマーは非単
独重合性モノマーである。別の方法によれば、特定のジ
ペルエステルラジカル開始剤を用いてモノエチレン性不
飽和、複素環式含窒素モノマーを単独又は一種以上の他
のエチレン性不飽和モノマーと共にポリオレフィン主鎖
にグラフト重合させたものから繊維を調製する。この方
法は米国特許第3,644,581 号に開示されている。米国特
許第4,957,974 号には、ポリオレフィン及び、非極性ポ
リオレフィン主鎖及び少くとも80%のメタクリル酸エ
ステルモノマー及び20%未満のアクリル酸又はスチレ
ンモノマーから成るグラフトコポリマーを含む溶融強度
の改良されたブレンドが開示されている。前記ブレンド
(ポリオレフィン及びグラフトコポリマー)の全重量の
0.2乃至10%が化学的にグラフトされたアクリルポリ
マー又はコポリマーである。しかしながら、いずれの方
法でも繊維状のプロピレンポリマー物質の機械的性質が
改良されない。
【0004】
【発明の内容】予期せぬことに、従来のプロピレンポリ
マー物質繊維より弾性率及び曲げ回復が高く、伸び率の
低いポリマーを製造するモノマーが存在するにもかかわ
らず、延伸繊維の場合には伸び率が高いプロピレンポリ
マー物質のグラフトコポリマーから繊維を製造しうるこ
とが見い出された。本発明によれば、プロピレンポリマ
ー物質の主鎖に10乃至100pph (プロピレンポリマ
ー物質100部当りの部数)の一種以上のエチレン性不
飽和モノマーをグラフト重合させたグラフトコポリマー
から製造された繊維が提供される。
【0005】本発明の別の実施態様によれば、プロピレ
ンポリマー物質の主鎖に10乃至100pph (プロピレ
ンポリマー物質100部当りの部数)の少なくとも一種
のエチレン性不飽和モノマーを重合させたグラフトコポ
リマー二種以上のブレンド(プロピレンポリマー物質又
はエチレン性不飽和モノマーのいずれか又は両方が異な
る)から繊維が製造される。本発明の別の実施態様によ
れば、プロピレンポリマー物質主鎖に10乃至100pp
h (プロピレンポリマー物質100部当りの部数)の少
なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーを重合させた
低粘度(visbroken)グラフトコポリマーから繊維が製造
される。本発明の更に別の実施態様によれば、プロピレ
ンポリマー物質主鎖に10乃至100pph (プロピレン
ポリマー物質100部当りの部数)の少なくとも一種の
エチレン性不飽和モノマーを重合させたグラフトコポリ
マーが、そのグラフトコポリマーに対して80pph まで
のプロピレンポリマー物質と混合されているものから繊
維が製造される。特に異なると明記されない限り、百分
率及び部は全て本明細書においては重量の値である。
【0006】本発明に使用するプロピレンポリマー物質
主鎖は、(i)プロピレンのホモポリマー、(ii) プロ
ピレンと、エチレン及びC4 乃至C10のα−オレフィン
から選択されたオレフィンとのランダムコポリマー(但
し、オレフィンがエチレンの場合には重合したエチレン
の最大含量が約10%、好ましくは約4%であり、オレ
フィンがC4 乃至C10のα−オレフィンの場合には、重
合したオレフィンの最大含量は約20%、好ましくは約
16%である。)、又は(iii) プロピレンと、エチレン
及びC4 乃至C8 のα−オレフィンから成る群から選択
された二種類のα−オレフィンとのランダムターポリマ
ー(但し、重合したC4 乃至C8 のα−オレフィンの最
大含量は約20%、好ましくは約16%であり、エチレ
ンが前記α−オレフィンの一である場合には重合したエ
チレンの最大含量は約5%、好ましくは約4%で、最大
コモノマー含量は25%である。)である。C4 乃至C
10のα−オレフィンには、1−ブテン、1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、
1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘ
プテン、3−メチル−1−ヘキセン等のような線状又は
分岐状のC4 乃至C 10のα−オレフィンが含まれる。好
ましいプロピレンポリマー物質主鎖はポリプロピレン及
びエチレン−プロピレンランダムコポリマーである。
【0007】プロピレンポリマー物質主鎖にグラフトさ
せるエチレン性不飽和モノマーには、(i)スチレン、
環上にアルキル又はアルコキシ置換基を有するスチレン
(但し、アルキル又はアルコキシ基はC1 乃至C4 の線
状又は分岐状アルキル又はアルコキシであり、たとえ
ば、p−メトキシスチレン及びp−メチルスチレンであ
る。)、環上にアルキル又はアルコキシ置換基を有する
スチレンが5乃至95%であるそれらの混合物、又は5
乃至40%のα−メチルスチレン又はα−メチルスチレ
ン誘導体とスチレン又は環上にアルキル又はアルコキシ
置換基を有するスチレンとの混合物から選択される芳香
族ビニル化合物;(ii) メチルアクリレート、エチルア
クリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−プロピルメタクリレート、フェニルメタクリ
レート、ベンジルメタクリレート、o−メトキシフェニ
ルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、
2−エトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、3−メトキシプロピルアクリレー
ト、3−エトキシプロピルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの混合物
から成る群から選択されるアクリル化合物;又は(iii)
0.5:99.5乃至99.5:0.5の(i) 及び(ii) の混合
物である。好ましいグラフトモノマーは、スチレン、メ
チルメタクリレート、スチレン及びα−メチルスチレ
ン、スチレン及びメチルメタクリレート、及びスチレン
及びメタクリル酸である。
【0008】グラフトされたプロピレンポリマー物質の
適する特定の形状には、粉末、フレーク、顆粒、球、立
方体等が含まれる。約0.07以上の孔容積分率を有する
プロピレンポリマー物質から調製された球状粒子の形状
が好ましい。グラフトされたプロピレンポリマー物質の
調製には、(1)重量平均直径が約0.4乃至7mm、
(2)表面積が0.1m2 /g以上、及び(3)孔容積分
率が約0.07以上で、粒子内の孔の40%以上の直径が
1μ以上であるプロピレンポリマー物質が特に好まし
い。そのようなプロピレンポリマー物質は、HIMON
T Italia S. r. l.より市販されている。本発明のグ
ラフトされたプロピレンポリマー物質は、プロピレンポ
リマー物質上のラジカルサイトに前述のモノマー一種以
上をラジカル開始グラフト重合させることにより調製す
る。ラジカルサイトは、照射又はラジカル発生化学物質
により、たとえば適する有機ペルオキシドとの反応によ
り製造しうる。
【0009】ラジカルサイトが照射により製造される方
法によれば、好ましくは粒子状のプロピレンポリマー物
質に約10乃至85℃の温度において高エネルギー電離
線を照射してプロピレンポリマー物質にラジカルサイト
を製造する。実質的に非酸化雰囲気中、たとえば不活性
ガス雰囲気中に保持されている照射されたプロピレンポ
リマー物質を、約100℃までの温度において少くとも
約3分間、プロピレンポリマー物質及びグラフトモノマ
ーの総重量に対して約5乃至240pph (プロピレンポ
リマー物質100重量部当りの部数)の特定のグラフト
モノマー一種以上で処理する。プロピレンポリマー物質
を選択された時間、同時にあるいは最適順序で連続して
モノマーに暴露した後、実質的に非酸化環境下に保持し
つつ、得られたグラフトされたプロピレンポリマー物質
を処理して残存するラジカルの実質的に全てを失活さ
せ、未反応グラフトモノマーを前記物質から除去する。
【0010】得られたグラフトされたコポリマーのラジ
カル失活は、たとえばメチルメルカプタンのようなラジ
カル捕捉剤として作用する添加剤の使用を伴うけれど
も、好ましくは加熱により実施する。典型的には失活温
度は少くとも110℃であり、好ましくは少くとも12
0℃である。約250℃程度の高温も使用しうるけれど
も、グラフトコポリマーの融点以下、一般的にはポリプ
ロピレンのグラフトコポリマーについては最高150℃
の失活温度を選択するのが好ましい。従って、好ましい
失活温度はポリプロピレンのグラフトコポリマーについ
ては約120乃至150℃である。失活温度において少
くとも20分間加熱すれば一般的には十分である。未反
応グラフトモノマーは、ラジカル失活の前又は後、ある
いは失活と同時にグラフトコポリマーから除去する。失
活の前又は失活中に除去する場合には、実質的に非酸化
環境を保持する。
【0011】“実質的に非酸化”という用語は、本明細
書においてオレフィンポリマー物質を暴露する環境又は
雰囲気を記載する場合には、活性酸素濃度、すなわちポ
リマー物質中のラジカルと反応する形の酸素の濃度が約
15容量%未満、好ましくは約5容量%未満、最も好ま
しくは約1容量%未満である環境を意味する。活性酸素
の最も好ましい濃度は0.004容量%以下である。これ
らの範囲内では、非酸化雰囲気は窒素、アルゴン、ヘリ
ウム、及び二酸化炭素のようなオレフィンポリマー物質
中のラジカルに対して酸化的に不活性な気体であればい
ずれでもよく、それらの混合物でもよい。
【0012】ラジカルサイトを有機化学化合物により製
造する方法においては、有機化学化合物、好ましくは有
機ペルオキシドは処理中の温度において約1乃至240
分の分解半減期を有するラジカル重合開始剤である。適
する有機ペルオキシドには、ベンゾイル及びジベンゾイ
ルペルオキシドのようなアシルペルオキシド;ジ−tert
−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル
ブチルペルオキシド、1,1−ジ−tert−ブチルペルオ
キシド−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−
ブチルペルオキシヘキサン、及びビス(α−tert−ブチ
ルペルオキシイソプロピルベンゼン)のようなジアルキ
ル及びアラルキルペルオキシド;tert−ブチルペルオキ
シビバレート、tert−ブチルペルベンゾエート、2,5
−ジメチルヘキシル−2,5−ジ−ペルベンゾエート、
tert−ブチル−ジ−ペルフタレート、tert−ブチルペル
オキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ジメチル
−3−ヒドロキシブチルペルオキシ−2−エチルヘキサ
ノエートのようなペルオキシエステル;及びジ−(2−
エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ(n−
プロピル)ペルオキシジカーボネート及びジー(4−te
rt−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート
のようなペルオキシカーボネートが含まれる。ペルオキ
シドは、そのままあるいは希釈剤媒体中0.1乃至6.0pp
h 、好ましくは0.02乃至3.0pph 活性濃度で使用しう
る。
【0013】この方法によれば、好ましくは粒状のプロ
ピレンポリマー物質を約60乃至125℃の温度におい
て、0.1乃至6.0pph の前述のラジカル重合開始剤で処
理する。次いで、開始剤による処理期間と一致する又は
その後の時間全添加量が5乃至240pph のグラフトモ
ノマーを用い、4.5pph /分を越えない速度でポリマー
物質を処理する。換言すれば、モノマー及び開始剤を加
熱されたプロピレンポリマー物質に同時に添加してもよ
いし、1)開始剤の添加が完了した後、2)開始剤の添
加が開始された後であるがまだ完了しない時に、あるい
は3)開始剤の添加の完了後の遅延時間の後にモノマー
を添加してもよい。
【0014】プロピレンポリマー物質をグラフトした
後、得られたグラフトされたプロピレンポリマー物質を
実質的に非酸化環境中に保持しつつ、好ましくは少くと
も120℃の温度において少くとも20分間加熱するこ
とにより未反応開始剤を分解させ、残存するラジカルを
失活させる。グラフトされたプロピレンポリマー物質の
グラフトされたあるいはグラフト重合したモノマーは1
0乃至100pph (プロピレンポリマー物質100部当
りの部数)、好ましくは20乃至85pph 、最も好まし
くは20乃至55pph である。
【0015】グラフトコポリマーは従来の紡糸技術によ
り繊維に形成される。ペレット化したグラフトコポリマ
ーを溶融紡糸し、繊維を延伸して分子方向に配向させ
る。本発明のグラフトコポリマー二種のブレンドから繊
維を形成する場合には、前述のグラフト法により各グラ
フトコポリマーを調製し、均質ブレンドを形成して、押
出し、ペレット化する。次いでペレット化したブレンド
を溶融紡糸して繊維を形成する。ブレンドの成分の割合
は、5:95乃至95:5、好ましくは20:80乃至
80:20、最も好ましくは50:50である。繊維が
本発明の粘性を低下させたグラフトコポリマーの場合に
は、グラフトコポリマー及び、グラフトコポリマーの全
重量の0.05乃至3重量%のペルオキシドを押出してペ
レット化する。次いでペレット化した粘性を低下させた
グラフトコポリマーを溶融紡糸して繊維にする。
【0016】本明細書において変性グラフトコポリマー
を記載するのに使用される“粘性を低下させたグラフト
コポリマー”という用語は、ペルオキシド熱分解、照射
又はその他の当業者に公知の方法により溶融流量を約0.
1乃至100 dg/分から制御して約10乃至1000
dg/分に増大させたグラフトコポリマーを意味する。
グラフトコポリマーは、グラフトコポリマーに対して8
0pph まで、好ましくは5乃至50pph までのプロピレ
ンポリマー物質と混合しうる。本発明のグラフトコポリ
マー及びプロピレンポリマー物質を混合して均質ブレン
ドを形成し、押出してペレット化する。次いでペレット
を溶融紡糸して繊維にする。ブレンドされるプロピレン
ポリマー物質は、グラフトコポリマーのプロピレンポリ
マー物質主鎖と同一でも異なっていてもよい。本発明の
グラフトコポリマーには、グラフトコポリマー100部
当り80pph までの従来の添加剤をブレンドしうる。そ
のような添加剤には、安定剤、酸化防止剤、難燃剤及び
増摩剤が含まれる。
【0017】本発明のグラフトコポリマー繊維は、とり
わけ糸材料、ステープル又はバルクの連続フィラメント
糸から製造されたカーペットの表糸、地盤用シート材
料、織布及び不織布材料及び前記材料から製造された製
品に使用される。本発明のグラフトコポリマー繊維の、
ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、プロピレン
とその他のオレフィンとのコポリマー(その他のオレフ
ィンは、典型的には約10重量%まで存在する。)、及
びアクリル樹脂から調製された繊維のようなその他の繊
維(1乃至99重量%、好ましくは5乃至75重量%、
最も好ましくは5乃至50重量%)とのブレンドも本発
明の最も広い範囲内である。
【0018】
【実施例】以下の実施例においては、グラフトコポリマ
ー繊維を以下に示す手順に従って試験した。グラフトコ
ポリマーの溶融流量(MFR)は、ASTM法D−12
38の手順B、条件Lにより決定した。表1及び2中の
本発明のグラフトコポリマー及び対照標準の繊維は、以
下の条件下でL/D比が24:1の1.9cm(3/4イン
チ)の一軸スクリュー Killion押出機、メルトポンプ、
7穴ダイ及びゴデット(室温における金属ロール)を有
する小規模繊維ラインで溶融紡糸した。 溶融温度 225〜250℃ 押出速度 3.5g/分(7穴ダイの穴1ケ当り0.5g/分) 急冷空気 室温で実施 巻取速度 500m/分 物理的な試験を実施する前に、全ての繊維を30乃至3
8%の相対湿度、21乃至22℃の温度の状態に少くと
も40時間置いた。空気圧作用グリップを具備するイン
ストロン1122型試験機を用いて延び率、割線モジュ
ラス及び強力を得た。試験条件は以下のとおりである。
クロスヘッド速度50mm/分、チャート速度100mm/
分、スパン25.4mm及びロードセル500g。 延び率=(チャート距離)×100/(スパン×MR) 式中、MR=(チャート速度)/(クロスヘッド速度) 割線モジュラス=(5%における負荷)/(デニール×
0.05) 強力=(繊維における最大負荷)/デニール
【0019】曲げ回復はマンドレル法により決定した。
重りをフィラメントの一端にとりつけ(未延伸フィラメ
ントには5g、延伸フィラメントには2g)、フィラメ
ントの他端を直径0.24cm(0.093インチ)のマンド
レル内の穴の一に挿入した。フィラメント及び重りを支
持材内に自由にたらし、10本以上のループをマンドレ
ルのまわりにまきつけた。重りを切りはなし、フィラメ
ントの端部をマンドレル内の異なる穴の一に固定した。
ループの数を数え、4分間放置した。フィラメントを各
穴で切断することによりフィラメントをマンドレルから
切りはなし、23℃の水中に入れた。フィラメントを1
時間緩和させ、残存するループの数を数えた。%曲げ回
復の計算は以下のとおりである。 %曲げ回復=(最初のループの数−緩和後のループの
数)×100/(最初のループの数) 本発明を以下に示す本発明の実施例により更に詳細に説
明しよう。
【0020】
【実施例1】997.9kgの Valtec 7026XOSプロ
ピレンホモポリマーを、加熱ジャケット及びプラウシェ
ア型攪拌機を具備する6300リットルの鋼製反応器に
入れた。ポリマーは28.8 dg/分のMFRを有する一
般的には球状の粒子であった。反応器を3回真空にし
た。1回毎に窒素で大気圧に戻し、反応器ジャケット内
に熱いオイルを循環させることにより反応器を110℃
に加熱し、115回/分の速度で攪拌しながらその温度
で平衡に達しさせた。332kgのスチレンを0.91pph
/分の速度で、18.8kgのtert−ブチルペルオキシ−2
−エチルヘキサノエートのミネラルスピリット溶液(5
0重量%のミネラルスピリット)を0.052pph /分の
速度で、反応器内容物の温度を110℃に保持しなが
ら、36.6分の供給時間で一緒に連続的に供給した。反
応時間の終了時に反応器を180分間窒素でパージし、
反応器の内容物を加熱窒素で135℃に加熱した。その
間に未反応スチレンモノマーを反応器から窒素流中に除
去した。窒素雰囲気下で冷却した後、反応器内に残存す
るさらさらした固体生成物をとり出した。MFRが18
dg/分の、ポリプロピレン主鎖にポリスチレンをグラ
フトさせたグラフトコポリマーが得られた。ポリマーの
モノマー転化率は、質量平衡に基いて90%より大きか
った。前述のようにして得られたグラフトコポリマーと
0.07pph のステアリン酸カルシウム及び0.20pph の
Irganox B−501W安定剤を含む安定化物を均質ブ
レンドが得られるまで Henschel ミル中でブレンドし
た。ブレンドをLeistritz 二軸スクリュー押出機で押出
し、ペレット化した。次いでペレット化したポリプロピ
レン−ポリスチレングラフトコポリマーを、240℃の
溶融紡糸温度で前述の方法に従って溶融紡糸して繊維と
し、22℃において相対湿度32%の状態とした。単一
フィラメントの物理的性質を以下の表1に示す。
【0021】
【実施例2】537.3kgのスチレンと30.4kgのtert−
ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートのミネラ
ルスピリット溶液(50重量%のミネラルスピリット)
を反応器に添加し、全供給時間59.2分で、反応温度が
100℃であること以外は実施例1の手順及び成分を用
いた。ポリプロピレン主鎖にスチレンをグラフトさせた
最終グラフトコポリマーのMFRは13 dg/分であっ
た。モノマー転化率は質量平衡に基いて90%より大き
かった。溶融紡糸温度は240℃であった。単一フィラ
メントの物理的性質を以下の表1に示す。
【0022】
【実施例3】反応温度が100℃であること以外は、実
施例1の手順及び成分を用いた。ポリプロピレン主鎖に
スチレンをグラフトさせたグラフトコポリマーのMFR
は20 dg/分であった。モノマー転化率は質量平衡に
基いて90%より大きかった。溶融紡糸温度は240℃
であった。単一フィラメントの物理的性質は以下の表1
に示す。
【0023】
【実施例4】反応温度が100℃であり、46.7kgのte
rt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートのミ
ネラルスピリット溶液(50重量%のミネラルスピリッ
ト)を0.052pph /分の速度で、816.5kgのスチレ
ンを0.91pph /分の速度で89.9分間にわたって一緒
に連続して供給すること以外は実施例1の手順及び成分
を用いた。ポリプロピレン主鎖にスチレンをグラフトさ
せたグラフトコポリマーのMFRは9.3 dg/分であっ
た。モノマー転化率は質量平衡に基いて90%より大き
かった。溶融紡糸温度は240℃であった。単一フィラ
メントの物理的性質は以下の表1に示す。
【0024】
【表1】 PP * 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 テ゛ニール 、g/9000m 16.8 19.5 14.4 10.2 12.9 曲げ回復、% 53 67 63 60 77 強力、g/テ゛ニール 1.4 0.62 0.64 0.93 0.61 5 %割線モジュラス、 3.9 6.1 6.5 8.4 7.8 g/テ゛ニール 延び率、% 609 661 498 474 335 * MFRが35 dg/分の Pro−Fax PF−301繊維
グレードのプロピレンホモポリマー
【0025】前述のように、実施例1乃至4の本発明の
グラフトコポリマーは未変性ポリプロピレンと比較して
高い曲げ回復及び弾性率を示した。
【0026】
【実施例5】2722gの Pro−Fax SA−849エチレ
ン−プロピレンランダムコポリマー(エチレン含量が約
4%)を、加熱ジャケット及びらせん状羽根車を具備す
る8リットルの鋼製反応器に入れた。ポリマーは11 d
g/分のMFRを有する一般的には球状の粒子であっ
た。活性酸素含量が10ppm 未満になるまで(約30
分)、124回/分の速度で攪拌しながら室温において
反応器を窒素でパージした。次いで反応器ジャケット内
に熱いオイルを循環させることにより反応器の内容物を
100℃に加熱し、窒素パージ及び攪拌を継続しながら
その温度で平衡に達しさせた。その後、パージを停止さ
せ、反応器の圧力を0.14バール(2psi )に調整し
た。
【0027】907.2gのスチレン及び54.94gのte
rt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートのミ
ネラルスピリット溶液(50重量%のミネラルスピリッ
ト)をガラス製の補助容器に添加し、窒素でパージし
た。スチレンモノマー及びペルオキシド溶液を、反応器
内容物の温度を100℃に保持しながら0.55pph (ポ
リプロピレン100部当りの重量部数)/分の速度で反
応器内容物に供給した。添加時間は合計60分であっ
た。モノマーを完全に添加した後、反応器を更に30分
間攪拌しながら100℃に保持した。グラフト化終了時
に反応器の内容物を真空にして温度を120℃に上昇さ
せ30分間保持した。次いで窒素を用いて真空状態を解
除し、内容物を30分間窒素でパージした。窒素雰囲気
下で冷却した後、反応器内に残存するさらさらした固体
生成物をとり出した。MFRが9.3 dg/分の、エチレ
ン−プロピレンランダムコポリマー主鎖にスチレンをグ
ラフトさせたグラフトコポリマーが得られた。ポリマー
のモノマー転化率は質量平衡に基いて93%であった。
前述のようにして得られたグラフトコポリマーと0.07
pph のステアリン酸カルシウム及び0.2pph のIrganox
B−501W安定剤を含む安定化物を均質ブレンドが得
られるまで Henschel ミル中でブレンドした。ブレンド
を239℃において、150回/分の速度の Leistritz
二軸スクリュー押出機で押出し、ペレット化した。次い
でペレット化したグラフトコポリマーを、230℃の溶
融紡糸温度で前述の方法に従って溶融紡糸して繊維と
し、21℃において相対湿度38%の状態とした。繊維
はプロピレンポリマー物質に対して31pph のスチレン
を含有した。単一フィラメントの物理的性質を以下の表
2に示す。
【0028】
【実施例6】反応器を、活性酸素含量が10ppm になる
まで174回/分の速度で攪拌しながら室温において窒
素でパージすること以外は実施例5の手順及び成分を用
いた。MFRが40 dg/分の微粉状多孔質プロピレン
ホモポリマー2722gを8リットルの反応器に入れ
た。653.2gのスチレン、254gのメチルメタクリ
レート及び52.96gのtert−ブチルペルオキシ−2−
エチルヘキサノエートのミネラルスピリット溶液(50
重量%のミネラルスピリット)をガラス製の補助容器に
添加した。0.55pph /分の添加速度で、全添加時間は
60分であった。グラフト化終了時に反応器の内容物を
真空にして温度を140℃に上昇させ30分間保持し
た。ポリプロピレン主鎖にスチレン及びメチルメタクリ
レートのコポリマーをグラフトさせたグラフトコポリマ
ーのMFRは28 dg/分であり、ポリマーへのモノマ
ー転化率は質量平衡に基いて90%であった。溶融紡糸
温度は250℃であった。スチレン及びメチルメタクリ
レートの総含量はプロピレンポリマー物質に対して30
pph であった。物理的性質を以下の表2に示す。
【0029】
【実施例7】以下のようにしてポリプロピレン主鎖にメ
チルメタクリレートをグラフトさせたグラフトコポリマ
ーとポリプロピレン主鎖にスチレンをグラフトさせたグ
ラフトコポリマーとのブレンドを含む繊維を調製した。
ポリプロピレン主鎖にメチルメタクリレートをグラフト
させたグラフトコポリマーは、以下の条件以外は実施例
5の方法に従って調製した。すなわち、反応前の窒素パ
ージ中に151回/分の速度で攪拌し、934.4gのメ
チルメタクリレート及び52.96gのtert−ブチルペル
オキシ−2−エチルヘキサノエートのミネラルスピリッ
ト溶液(50重量%のミネラルスピリット)をガラス製
の補助容器に添加した。モノマー及びペルオキシド溶液
の全添加時間は、0.8pph (ポリプロピレン100部当
りの重量部数)/分の速度で42分であった。グラフト
化終了時に反応器の内容物を真空にして温度を140℃
に上昇させ30分間保持した。メチルメタクリレート含
量はプロピレンポリマー物質に対して30pph であっ
た。ポリプロピレン主鎖にスチレンをグラフトさせたグ
ラフトコポリマーは、反応温度が100℃であること以
外は実施例1の方法に従って調製した。前述のようにし
て調製したグラフトコポリマーの各々681g(50:
50)を、均質なブレンドが得られるまで Henschel ミ
ル中でタンブルブレンドした。次いでブレンドを Leist
ritz二軸スクリュー押出機に入れ、236℃の温度にお
いて150回/分の速度で押出してペレット化した。ブ
レンドのMFRは20.8 dg/分であった。ペレット化
したブレンドを230℃の溶融紡糸温度において前述の
方法に従って溶融紡糸して繊維とした。単一フィラメン
トの物理的性質を以下の表2に示す。
【0030】
【実施例8】反応前の窒素パージ中に173回/分の速
度で攪拌すること以外は実施例5の手順及び成分を用い
た。834.6gのスチレン、72.6gのメタクリル酸及
び55.02gのtert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘ
キサノエートのミネラルスピリット溶液(50重量%の
ミネラルスピリット)を補助容器に添加し、0.75pph
(ポリプロピレン100部当りの重量部数)/分の添加
速度で全添加時間44.5分であった。グラフト化の終了
時に反応器の内容物を真空にして温度を140℃に上昇
させ30分間保持した。MFRが27.8 dg/分の、ポ
リプロピレン主鎖にスチレン及びメタクリル酸をグラフ
トさせたグラフトコポリマーが得られた。モノマーのポ
リマーへの転化率は質量平衡に基いて93%であった。
溶融紡糸温度は250℃であった。スチレン及びメタク
リル酸の総含量はプロピレンポリマー物質に対して31
pph であった。単一フィラメントの物理的性質を以下の
表2に示す。
【0031】
【実施例9】この実施例においては、いかなる安定化物
も用いることなく、実施例2のポリプロピレン主鎖にス
チレンをグラフトさせたグラフトコポリマー900g
と、0.38gの Lupersol 101 有機ペルオキシド( グラ
フトコポリマーの総重量に対して0.042%のペルオキ
シド)を Leistritz二軸スクリュー押出機に入れ、24
2℃の温度において150回/分の速度で押出し、ペレ
ット化した。グラフトコポリマーのMFRは25 dg/
分であった。次いでペレット化した、粘性を低下させた
グラフトコポリマーを、230℃の溶融紡糸温度で前述
の一般的な方法に従って溶融紡糸して繊維とした。単一
フィラメントの物理的性質を以下の表2に示す。
【0032】
【実施例10】2724gの微粉状の多孔質プロピレン
ホモポリマーを、加熱ジャケット及びらせん状羽根車を
具備する8リットルの鋼製反応器に入れた。ポリマーは
HIMONT Italia S.r.l. より市販されているものであ
り、30 dg/分のMFRを有する一般的には球状の粒
子であった。活性酸素含量が17ppm 未満になるまで室
温において反応器を窒素でパージした。次いで反応器ジ
ャケット内に熱いオイルを循環させることにより反応器
の内容物を100℃に加熱し、窒素パージ及び167回
/分の速度における攪拌を継続しながらその温度で平衡
に達しさせた。その後、パージを停止させた。
【0033】890gのメチルメタクリレート、15g
のブチルアクリレート及び54.6gのtert−ブチルペル
オキシ−2−エチルヘキサノエートのミネラルスピリッ
ト溶液(50重量%のミネラルスピリット)をガラス製
の補助容器に添加し、窒素でパージした。モノマー及び
ペルオキシド溶液を、反応器内容物の温度を100℃に
保持しながら1.1pph (ポリプロピレン100部当りの
部数)/分の速度で反応器内容物に供給した。添加時間
は合計30.8分であった。モノマーを完全に添加した
後、反応器を更に30分間攪拌しながら100℃に保持
した。グラフト化終了時に反応器の内容物を真空にして
温度を140℃に上昇させた。温度を140℃に20分
間保持した後、窒素を用いて真空状態を解除し、内容物
を窒素でパージした。窒素雰囲気下で冷却した後、反応
器内に残存するさらさらした固体生成物をとり出して秤
量した。100%のモノマー転化率でMFRが23 dg
/分の、ポリプロピレン主鎖にメチルメタクリレートを
グラフトさせたグラフトコポリマーが得られた。前述の
ようにして得られたグラフトコポリマーと0.05pphの
Irganox 1010 安定剤を均質なブレンドが得られるまで
Henschel ミル中でブレンドした。ブレンドを258℃
において、150回/分の速度の Hoake一軸スクリュー
押出機で押出し、ペレット化した。次いでペレット化し
たグラフトコポリマーを、227℃の溶融紡糸温度で前
述の一般的な方法に従って溶融紡糸して繊維とした。繊
維はプロピレンポリマー物質に対して33pph のメチル
メタクリレートを含有し、22℃において相対湿度30
%の状態とした。単一フィラメントの物理的性質を以下
の表2に示す。
【0034】
【表2】 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 実施例9 実施例10テ゛ニール 、g/9000m 17.8 9.5 9.6 7.6 10.1 20.3 曲げ回復、% 63 60 73 67 63 70 強力、g/テ゛ニール 0.6 1.04 1.0 1.3 0.8 0.7 5 %割線モシ゛ュラス 、 4.0 9.0 9.8 11.3 7.1 7.1 g/テ゛ニール 延び率、% 567 584 565 560 522 616
【0035】
【実施例11及び12】この実施例は、本発明のグラフ
トコポリマーから調製した未延伸連続マルチフィラメン
トを説明する。マルチフィラメントは、MFRが12 d
g/分の対照標準Pro−fax 6323プロピレンホモポ
リマーから紡糸した。実施例11は実施例2のポリプロ
ピレン主鎖にスチレンをグラフトさせたグラフトコポリ
マーであり、実施例12は実施例8のポリプロピレン主
鎖にスチレン及びメタクリル酸をグラフトしたグラフト
コポリマーである。未延伸連続マルチフィラメントは、
L/D比が30:1の3.2cm(11/4 インチ)一軸スク
リュー押出機、 Maddock混合セクション、メルトポン
プ、126Delta フィラメントダイ、供給ロール及びワ
インダーを有するパイロットサイズの繊維ライン (Hill
s R&D, Inc., Melbourne, Fla.) で製造した。溶融紡糸
温度は253乃至260℃であり、ロール速度は400
m/分であった。126フィラメント束の物理的性質を
以下の表3に示す。
【0036】
【表3】 対照標準 実施例11 実施例12 デニール、g/9000m 3120 4170 3160 5 %割線モジュラス、 6.6 8.47 8.29 g/デニール 延び率、% 801 1302 1216
【0037】本発明の未延伸マルチフィラメント繊維で
ある実施例11及び12はポリプロピレン対照標準より
弾性率及び延び率が大きいことが示された。
【0038】
【実施例13及び14】この実施例は、本発明のグラフ
トコポリマーから調製した、延伸比が3:1で252フ
ィラメントを有する2プライの延伸し、撚った連続マル
チフィラメントを説明する。実施例13は実施例11の
グラフトコポリマーであり、実施例14は実施例12の
グラフトコポリマーであり、対照標準はMFRが12d
g/分のPro−fax 6323プロピレンホモポリマーで
ある。第二工程においてマルチフィラメントを延伸し、
一かたまりとし、空気で粘着させ巻取ること以外は実施
例11及び12の手順に従って糸を調製した。供給ロー
ル温度は100℃であり、速度は400m/分であっ
た。延伸ロール温度は130℃であり、速度は1200
m/分であった。物理的性質を以下の表4に示す。
【0039】
【表4】 対照標準 実施例13 実施例14 デニール、g/9000m 2600 2600 2600 5%割線モジュラス、g/デニール 8.37 9.31 9.08 伸び率、% 134 201 265
【0040】実施例13及び14は、本発明のマルチフ
ィラメント糸がポリプロピレンマルチフィラメント対照
標準より高い弾性率及び伸び率を有することを示す。
【0041】本明細書に開示されている本発明のその他
の特徴、利点及び実施態様は、前述の開示内容を読めば
当業者には容易に明らかとなろう。この点については、
本発明の特定の実施態様がかなり詳細に記載されている
けれども、明細書に記載されている本発明の精神及び範
囲から逸脱することなくこれらの実施態様の変化及び修
正をなしうる。
フロントページの続き (72)発明者 ローズマリ シー サムス アメリカ合衆国 デラウェア州 19711 ニューアーク ニュー キャッスル カウンティー サマーセット レーン 9 (56)参考文献 特公 昭39−5782(JP,B1) 特公 昭44−21492(JP,B1) 特公 昭44−21493(JP,B1) 特公 昭44−23896(JP,B1) 特公 昭46−40494(JP,B1) 特公 昭46−42622(JP,B1) 特公 昭47−16540(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 6/00 - 6/56

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレンポリマー物質の主鎖に該ポリ
    プロピレンポリマー主鎖100部当たり10乃至100
    部の少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーをグラ
    フト重合させたものから成るグラフトコポリマーであっ
    て、前記エチレン性不飽和モノマーがスチレン、環上に
    1 〜C4 の線状又は分岐状アルキル又はアルコキシ置
    換基を有するスチレン、それらの混合物、及びスチレン
    又は前記環上にアルキル又はアルコキシ置換基を有する
    スチレンと5乃至40%のα−メチルスチレン又はα−
    メチルスチレン誘導体との混合物から成る群から選択さ
    れるもの、又は主鎖又はモノマーのいずれか又は両方が
    異なる二種以上の前記グラフトコポリマーのブレンドを
    含む繊維。
  2. 【請求項2】 前記モノマーがポリプロピレンポリマー
    主鎖100部当たり20乃至85部存在する請求項1記
    載の繊維。
  3. 【請求項3】 前記グラフトコポリマーがポリプロピレ
    ン主鎖にスチレンをグラフト重合させたものである請求
    項2記載の繊維。
  4. 【請求項4】 前記グラフトコポリマーがポリプロピレ
    ン主鎖にメチルメタクリレートをグラフト重合させたも
    のである請求項2記載の繊維。
  5. 【請求項5】 前記グラフトコポリマーがエチレン−プ
    ロピレンランダムコポリマー主鎖にスチレン及びα−メ
    チルスチレンをグラフト重合させたものである請求項2
    記載の繊維。
  6. 【請求項6】 前記グラフトコポリマーの粘性を低下さ
    せた請求項1記載の繊維。
  7. 【請求項7】 前記グラフトコポリマーが、(i) プロピ
    レンのホモポリマー、(ii)プロピレンと、エチレン及び
    4〜C10のα−オレフィンから成る群から選択された
    α−オレフィンとのランダムコポリマー及び(iii) プロ
    ピレンと、エチレン及びC4〜C8のα−オレフィンから
    成る群から選択されたα−オレフィン二種とのランダム
    ターポリマーから成る群から選択されたプロピレンポリ
    マー物質のポリプロピレンポリマー主鎖100部当たり
    80部までとブレンドされている請求項1記載の繊維。
  8. 【請求項8】 前記グラフトコポリマーのブレンドが主
    鎖の異なるエチレン性不飽和モノマーをグラフト重合さ
    せた二種類のグラフトコポリマーを含む請求項1記載の
    繊維。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の繊維から調製された表糸
    を有するカーペット。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の繊維から調製された表
    糸を有するカーペット。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の繊維から調製された
    糸、織布、不織布及び地盤用シートから成る群から選択
    される材料。
  12. 【請求項12】 請求項7記載の繊維から調製された
    糸、織布、不織布及び地盤用シートから成る群から選択
    される材料。
  13. 【請求項13】 プロピレンポリマー物質の主鎖に該ポ
    リプロピレンポリマー主鎖100部当たり10乃至10
    0部の少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーをグ
    ラフト重合させたものから成るグラフトコポリマー、又
    は二種以上の前記グラフトコポリマーのブレンドを含む
    繊維であって、主鎖又はモノマーのいずれか又は両方が
    異なり、かつプロピレンポリマー物質主鎖が(a) 0.4
    乃至7mmの重量平均直径、(b) 少なくとも0.1m2
    gの表面積、及び(c) 少なくとも0.07の孔容積分率
    を有し、40%より多い粒子内の孔直径が1μより大き
    い、繊維。
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