JPH05310808A - エポキシ基含有ポリマーで被覆された無機微粒子の製法 - Google Patents

エポキシ基含有ポリマーで被覆された無機微粒子の製法

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JPH05310808A
JPH05310808A JP12086892A JP12086892A JPH05310808A JP H05310808 A JPH05310808 A JP H05310808A JP 12086892 A JP12086892 A JP 12086892A JP 12086892 A JP12086892 A JP 12086892A JP H05310808 A JPH05310808 A JP H05310808A
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JP
Japan
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fine particles
fine inorganic
polymer
monomer
epoxy group
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JP12086892A
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English (en)
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Mutsuhiro Ito
睦弘 伊藤
Katsutoshi Nagai
勝利 長井
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FUJI SHIRISHIA KAGAKU KK
Original Assignee
FUJI SHIRISHIA KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反応性を有する有機高分子で被覆され機能化
された無機微粒子を効率的に製造する。 【構成】 無機微粒子を特定のカチオン界面活性剤と重
合開始剤とを含む水性触媒中に分散させた後、エポキシ
基含有モノマーを添加し重合させる。 【効果】 エポキシ基含有ポリマーで被覆された無機微
粒子が凝集することなく良好に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシ基含有ポリマー
で被覆された無機微粒子の製法に関するものであり、詳
しくは反応性を有する有機高分子で被覆され機能化され
た無機微粒子の製法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、例えば吸着剤又は酵素の担体等
として、各種の球状樹脂を用いたものが知られている。
ところがこの種の樹脂は、素材が有機ポリマーのみであ
るので、耐熱性,耐有機溶剤性,機械的強度等に問題が
ある。従って、上記欠点を補うために、金属酸化物等か
らなる多孔質の無機粉体に表面処理を施したものが提案
されている。
【0003】この表面処理の一つの方法としては、シラ
ン系等のカップリング剤を用いて無機粉体の表面を有機
物で被覆する方法が知られている。ところがこの方法で
は、高価なシランカップリング剤を使用し、更に工程が
複雑になりコストが高くなることなどの欠点があった。
【0004】また、上記カップリング剤を使用する代わ
りに、ビニルモノマーなどを用いて無機粉体の表面を有
機ポリマーで被覆しようとすると、重合が進むにつれ
て、無機粉体同志が有機ポリマーによって結び付けら
れ、凝集して塊状となったり、或は粉体表面の細孔が塞
がれてしまうという問題がある。また多量の被覆してい
ないポリマーが固りとなる。
【0005】従って、無機微粒子をポリマーで容易に被
覆しカプセル化することができれば、無機微粒子の機能
性が高まり利用分野が広がるものと予想されるが、従来
は良好な方法はなかった。特に、無機微粒子の表面を反
応性を有する有機高分子で簡単に被覆することができれ
ば一層好ましく、良好な被覆方法の出現が要望されてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
み、無機微粒子の表面を反応性を有する有機高分子によ
り工業的有利にカプセル化する方法を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の目的
を解決すべく種々検討を重ねた結果、無機微粒子を水性
媒体中に分散させた状態で特定の成分の存在下、特定の
モノマーを添加し重合することにより、本発明の目的が
達成されることを見い出した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、無機微粒子を
長鎖アルキルアンモニウム塩よりなるカチオン界面活性
剤と過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウムよりなる重
合開始剤を含む水性媒体中に分散させ、更に、エポキシ
基含有モノマーを添加することにより前記微粒子の表面
において重合させることを特徴とするエポキシ基含有ポ
リマーで被覆された無機微粒子の製法に存する。
【0009】以下、本発明の構成につき詳細に説明す
る。本発明において対象となる無機微粒子としては、通
常、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの微粒子であ
り、その粒径は例えば、1μm〜1cm程度である。こ
れらの微粒子は比表面積が大きい方が好ましく、例え
ば、シリカの場合には、その比表面積は10〜1000
2 /gである。また、この微粒子はヒドロゲルでもよ
く、このヒドロゲルとしては、通常、アルミナヒドロゲ
ル,シリカアルミナヒドロゲル,シリカヒドロゲル,ジ
ルコニアヒドロゲル,アルミナヒドロゲル等を用いるこ
とができ、更にこれらのCo−gelも使用できる。
【0010】本発明では上記微粒子を特定のカチオン界
面活性剤及び重合開始剤を含む水性媒体中に分散させる
が、この際の分散液中の微粒子の濃度としては、通常、
1〜20重量%である。この微粒子濃度があまり高すぎ
ると後の重合時において微粒子の凝集が起こりやすくな
るので好ましくない。カチオン界面活性剤である長鎖ア
ルキルアンモニウム四級塩としては、通常、C818
ものであり、具体的には、セチルトリメチルアンモニウ
ムブロミド(CTABr),オクチルトリメチルアンモ
ニウムブロミド,ラウリルトリメチルアンモニウムブロ
ミド,ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等を
用いることができる。このカチオン界面活性剤の使用量
は、通常、微粒子に対して0.1〜10重量%である。
【0011】また、共存させる過硫酸カリウム又は過硫
酸アンモニウムの使用量は、通常、長鎖アルキルアンモ
ニウム塩に対して2〜4モル倍とすると、微粒子表面に
重合開始剤として働く難溶性の複塩が形成され、その結
果、重合において微粒子表面がポリマーによって良好に
被覆されるので好ましい。なお、上記難溶性の複塩と
は、例えば、過硫酸ジ(セチルトリメチルアンモニウ
ム){[C1633+ (CH33228}である。
【0012】次に、本発明では上記分散液にエポキシ基
含有モノマーを添加し重合を行なうことにより、微粒子
をエポキシ基含有ポリマーで被覆するが、ここで用いる
モノマーとしては、通常、グリシジルアクリレート又は
グリシジルメタアクリレートなどのグリシジル基を含有
するビニル系モノマーである。このモノマーの使用量は
微粒子表面を被覆できる程度のポリマーが生成する量で
十分であり、あまり多いと微粒子が凝集する恐れもあ
り、通常、微粒子に対して5〜100重量%である。ま
た、本発明では、例えば、エチレングリコールジアクリ
レート又はエチレングリコールジメタクリレートなどの
架橋性モノマーを少量併用することもできる。
【0013】重合開始は公知法に従って、分散状態に保
たれた系内を窒素ガスなどの不活性ガスで曝気した後、
例えば、40〜60℃の重合温度に加熱することにより
行なうことができる。なお、重合開始剤としてNaHS
3 又はアミン類などの還元剤を併用してレドックス系
開始剤とした場合には、より低温にて重合させることも
可能である。
【0014】
【作用】本発明は、まず無機微粒子を水媒体中にC8
18程度の長鎖のアルキルアンモニウム四級塩と過硫酸カ
リウム或は過硫酸アンモニウムとともに分散させること
により、微粒子の表面上に難溶性の複塩を沈着して形成
させる。次に、この懸濁液にエポキシ基含有モノマーを
添加すると、上記微粒子の表面上の複塩が重合を開始す
る開始剤の役割をして、該表面上で前記モノマーの重合
が行われる。それによってエポキシ基含有ポリマーで表
面が被覆された無機微粒子を得ることができる。そし
て、重合終了後、微粒子を濾別し、必要に応じて、洗
浄、乾燥し製品を回収することができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例を挙げて更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例の記述に制約されるものではない。 実施例1 50mlフラスコにセチルトリメチルアンモニウムブロ
マイド0.10g、過硫酸カリウム0.027g及びイ
オン交換水25mlを仕込み、これにシリカ微粒子(粒
径7μm,細孔径150オングストローム)1.0gを
添加し30分間、攪拌処理した後、これに、グリシジル
メタクリレート0.710gを添加し、窒素雰囲気下、
50℃の温度で攪拌しながら24時間、重合を行なっ
た。
【0016】重合後、重合禁止剤であるクロペン0.1
gを添加した後、混合物により微粒子を濾別し、微粒子
を蒸溜水、メタノールで順次洗浄し乾燥した。この重合
により、微粒子の凝集は全くなく、ポリマーにより良好
に被覆された無機微粒子が回収された。
【0017】ここで回収された微粒子につき、比表面
積、細孔容積及び表面ポリマー中におけるエポキシ基量
を測定した結果を下表に示す。 実施例2〜3 実施例1の方法において、
【0018】
【表1】
【0019】[比表面積の測定]柴田科学(株)製表面
積計SA−1000を用いて、窒素ガスの吸着を利用し
たBET法により求め、シリカ1g当りの比表面積を算
出した。 [細孔容積の測定]CARLO ELBA社製PORO
SIMETER 2000型を用いて、カプセル化シリ
カの細孔容積を水銀圧入法により求め、シリカ1g当り
の値を算出した。 [ポリマー中のエポキシ基の定量]30ml三角フラス
コにポリマーに換算して0.1gになるようにカプセル
化シリカを仕込み、エポキシ基に対して2倍当量になる
ように0.1N塩酸水溶液を加え、所定時間25℃の恒
温槽中で振盪させた。反応後、上澄み液1mlを取り出
して、含まれるHC1の量を指示薬としてフェノールフ
タレインを用いて、0.01N水酸化ナトリウム水溶液
で滴定して求め、反応した当量数を計算することによっ
てエポキシ基の反応率を求めた。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、エポキシ基含有ポリマ
ーを被覆された無機微粒子を効率的に製造することがで
きる。この微粒子は表面にエポキシ基と言う反応性基を
有するので、例えば、固定化触媒、各種クロマトグラフ
ィー用充填剤、医療材料などの機能性複合微粒子として
使用することができる。
【0021】例えば、本発明の微粒子はベンジルアミン
やピクリルアミンなどのアミン、又は塩化水素などの酸
とエポキシ基とが反応するので、これらの反応を利用し
て酵素の固定化、クロマト用吸着分離担体、固定化触媒
などとして応用することが期待できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 3/10 PCB 6904−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機微粒子を長鎖アルキルアンモニウム塩
    よりなるカチオン界面活性剤と過硫酸カリウム又は過硫
    酸アンモニウムよりなる重合開始剤とを含む水性媒体中
    に分散させ、更に、エポキシ基含有モノマーを添加する
    ことにより前記微粒子の表面において重合させることを
    特徴とするエポキシ基含有ポリマーで被覆された無機微
    粒子の製法。
JP12086892A 1992-05-13 1992-05-13 エポキシ基含有ポリマーで被覆された無機微粒子の製法 Pending JPH05310808A (ja)

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