JPH05309551A - 変位検出装置 - Google Patents

変位検出装置

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JPH05309551A
JPH05309551A JP14368992A JP14368992A JPH05309551A JP H05309551 A JPH05309551 A JP H05309551A JP 14368992 A JP14368992 A JP 14368992A JP 14368992 A JP14368992 A JP 14368992A JP H05309551 A JPH05309551 A JP H05309551A
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axis
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Hideki Mochida
英樹 持田
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正樹 栄居
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出軸2のX、Y軸とZ軸との振動減衰能
を、ほぼ同等の適正値に設定可能とした変位検出装置を
提供する。 【構成】 変位検出軸2のZ方向の零ポイント補正機構
を省略し、同軸を含む可動部材を粘性流体に浸漬してな
る変位検出装置であって、前記検出軸2にフランジ状ピ
ストン9を設け、該ピストン9を非接触で、微小間隙を
有してシリンダ10と節状部材11とで取り囲んで流体空間
15を形成する。検出軸2が変位したとき流体空間15の容
積が変わり、その際、内部の流体が微小間隙を流通する
ときの粘性抵抗によって振動減衰が生ずる。この微小間
隙を適切な値にして、X、YおよびZ軸方向の振動減衰
能を、ほぼ同等の適正値に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、倣い工作機械、デジタ
イジング機、三次元測定機などの変位検出装置にかか
り、特に、その三次元倣い検出軸のX、YおよびZ軸方
向振動に対し、ほぼ、同等のダンピング特性を備えるよ
う調整した前記検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種型式の変位検出装置において本出
願人は、既に、 摺動部分が一切なく摩擦抵抗が零であって鋭敏に変位
を検出する。 トレーサ軸(検出軸)が平行移動する方式で、そのた
め変位検出がトレーサ軸の長さ・径の影響を受けない。 薄肉平板、リボンを等方、等質にすることができ高精
度の検出が可能。 使用による摩擦がなく、経年劣化がない。 軽い力で変位するため母形に対する追随作用が敏感
で、早い送り速度で倣い検出が可能。 嵌合部分がなく、製作容易で安価。 といった数々の特徴を備えた倣い検出装置を提示してい
る(特公昭54−43230号公報、倣い検出装置 参照)。
【0003】上記装置の作動原理は、上下を長手軸方向
に直交する薄肉平板によって支持されたトレーサ軸(検
出軸)と、前記薄肉平板周縁を、その両端面で固定する
トレーサ軸と共軸の中空部材と、前記中空部材を囲んで
同心円筒状にハウジングに設けた薄肉円筒体と、同薄肉
円筒体と前記中空部材との各長手軸方向中央部のみで両
者を連結する手段と、前記ハウジングに固定され、前記
トレーサ軸の変位を検出(測定)する機器とを備え、前
記1対の薄肉平板のばね定数の和と、前記薄肉円筒体の
ばね定数の和とを、それぞれ等しく設定・形成すること
にある。
【0004】以上のような構成要素からなる変位検出装
置は、トレーサ軸とハウジング間の相対変位を、すべて
支持部材の変位によって行わせるようにしたから、上述
のとおり摩擦抵抗が零の倣い検出が可能である。これ
は、薄肉平板は平板方向には変位し難く軸線方向には変
位しやすい、また薄肉円筒体は軸線方向には変位し難く
直交方向には変位しやすいように構成され、また、復元
するように構成されることを利用したものである。
【0005】上記原理の利点を損なうことなく、これを
具体的にし、かつ実用化した倣い装置の機構が、本出願
前、国内に頒布された特公昭54−43231 号公報において
当業者が容易に実施できる程度に開示されている。
【0006】ところで、この種の型式の変位検出装置
は、高精度の変位検出を可能にするため、さきに述べた
ように可動部材(検出軸および、これに関連する機構)
が、内部摩擦のない状態で支持されているため、この可
動部材に外力(衝撃)が加わった場合に、その運動エネ
ルギーが吸収されることなく振動が継続して検出軸変位
の測定が不可能となるので可動部材に減衰能を与え、前
述振動を減衰させる必要がある。
【0007】そこで図3に示すように、一般的には粘弾
性流体(シリコンオイルなど)を変位検出装置のハウジ
ング内部に充填し、可動部材表面に作用する流体の粘性
抵抗により前記部材の振動エネルギーを吸収して、可動
部振動に対して減衰機能を持たせているが、可動部材の
内部構造の不等方向性のために可動部材のX、Y軸とZ
軸方向との粘性抵抗が異なるので、目標のダンピング特
性を備えるよう全軸(三軸方向)バランス良く設定する
ことができず、安定した高精度の測定ができない。
【0008】従来装置には、また、検出軸先端に取付け
るスタイラスの重量の違いによって検出軸のZ軸方向位
置がハウジングに対して変位するのを補正する機構(零
ポイント補正機構)を検出軸回りに付設しているので、
それがZ軸方向のダンピング特性を向上させる効用はあ
るが、全体として径の大きな中空部材が形成されて装置
を小型化することが困難であった。
【0009】ここで、従来装置に付属していた、前記零
ポイント補正機構について図3に基づき説明する。ま
ず、スタイラス3を検出軸2に装着しない状態で薄肉円
板5、6が、ほぼ水平、つまりX、YおよびZ軸用変位
測定器である各差動トランス12、13および14の出力が零
となるようにストッパ20の位置を、ねじ調節する。
【0010】つぎに、スタイラス3を検出軸2に装着し
たとき、その重量によって検出軸2は下へ変位し、Z軸
用差動トランス14の出力はスタイラス3の重量による変
位に相当した出力を発する。しかし、この位置を零ポイ
ントにしなければならないので、調節ナット21を回転し
て検出軸2のハウジング1に対するZ軸方向変位が零に
なるように、ねじ調節する。調節ナット21を回転し、そ
のねじ作用によって相対的に下方に下げると、その内部
に刻設した円形溝21aに嵌合しているピン22も、回転す
ることなく下方へ下がる。
【0011】ピン22と一体的に設けられているロッド23
は検出軸2の内部を下方へ移動し、ロッド23上部に一体
的に設けられたピン22を下方へ下げる。すると、ピン24
を有するばね受け金具25が下方へ引っ張られ、圧縮ばね
26を縮める。圧縮ばね26は、中空部材4の内部に設けら
れた節状円板11と検出軸2との間に設けられているた
め、ばね受け金具25によって下方に押し縮められると検
出軸2を中空部材4に対して持ち上げる作用をし、結
局、差動トランス14の出力は零に戻る。別の重さのスタ
イラスを検出軸に装着したときには、同様の操作を行っ
て零ポイント補正を行うのである。
【0012】ここで、上記従来装置の可動部材のダンピ
ング特性の一例を、図4(a)、(b)に示す。図4
(a)は、可動部材のX、Y軸方向のダンピング特性
を、図4(b)はZ軸方向のダンピング特性を示すもの
で、それぞれ横軸は時間を、縦軸には変位量を採ってあ
る。なお、可動部材のX軸方向、Y軸方向の構成は各同
一形状・構造であるから、X軸、Y軸のダンピング特性
は自づと同一である。 振幅減少率;D=(X1 −X2 /X1 )×100 % ただし、 X1 =基準位置からの第1回目の変位量 X2 =基準位置からの同方向への第2回目の変位量 としたとき 目標振幅減少率;90%≦D0 ≦100 % であって、図中、X軸・Y軸のダンピング特性、Z軸の
ダンピング特性は、共に適正値を示している。
【0013】しかしながら最近、 (1)検出軸(可動部材)の変位測定機器12、13および
14の性能アップ(具体的には、コアの薄い差動トランス
を設置することにより、可動部材のより長いストローク
について、変位の正確な測定が可能になる)によって、
可動部材のストロークを大きくすることができるように
なった。
【0014】(2)スタイラス重さの相違による検出軸
基準位置(零ポイント)補正のための機構を取外し、そ
の基準位置の設定を差動トランス出力を変位検出装置の
外部で演算することにより算出・補正することができる
ようになった。このために、上記の条件に沿うような改
良型、たとえば、図5に示すような零ポイント補正機構
が付属してない可動部材が単純・小型化した変位検出装
置が考えられる。しかし、この場合、可動部材のZ軸方
向の表面積が減少して粘弾性流体の抵抗に基づくZ軸方
向のダンピング特性が、液面レベルの変更、または流体
の粘性度の変更だけでは設定しきれない場合がでてき
た。
【0015】そしてZ軸方向のダンピング特性改善の
ため検出軸の表面積を増加する方法を採れば、可動部材
の大型化および重量増加につながって装置の大型化およ
び性能低下を避けることができない。 可動部品のX、Y軸方向とZ軸方向のダンピング特性
を同時に満足させることが困難。 といった不都合が生ずる。ところで、本件変位検出装置
は、三次元センサーなのでX、YおよびZ軸のすべてを
上記目標値とするダンピング特性を備えるよう調整する
ことが望ましい。しかし、上記のように、ハウジング内
に充填する粘性流体の同一液面レベルでは、構造上、
X、Y軸とZ軸可動部材の実効表面積が異なるために、
単に流体の粘性抵抗を利用するだけでは、三軸共目標と
するダンピング特性を同時に得ることはできない。
【0016】図6(a)、(b)は、上記改良型装置の
ダンピング特性の一例を示す。可動部材のX、Y軸方向
実効表面積は、そのZ軸方向実効表面積よりも大である
ので、図6(a)に示すX軸、Y軸のダンピング特性が
適正値であった場合にも、ハウジング内の液体が同一レ
ベルの場合は、図6(b)に示すZ軸のダンピング特性
は、アンダーダンピングになる。上記のような改良型変
位検出装置における可動部材の構造では一般に、X、Y
軸のそれに比べ、Z軸方向の振動減衰特性が良くない、
といった問題点を解決することができなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述のような不都合を
解消するため、本件発明は、可動部材のZ軸に非接触で
メカニカルなダンパー機構を付加し、可動部材の表面積
に作用する流体の粘性抵抗のほかに、同時に流体が絞り
通路を通るようにしZ軸方向の粘性抵抗を増加させ、振
動を減衰させるようにし、X、Y軸のダンピング特性と
は別個にZ軸方向の同特性の設定を可能にし、三次元方
向共、同時に、ほぼ同等の目標値以内に、そのダンピン
グ特性を調整できる新規な高精度の変位検出装置を提供
することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本件発明は、上述目的を
達成するため、以下に述べるとおりの各構成要件を具備
するものである。 (1) ハウジングと、前記ハウジングと同軸に設けら
れ同ハウジングを貫通し先端にスタイラスを装着した検
出軸と、前記検出軸の先端側に配置されて一端を前記ハ
ウジングの端に他端を前記検出軸に固定し、かつ、同検
出軸を同心円状に包囲し前記検出軸の軸線方向に多数の
波形部を連続形成してなるベローズと、前記検出軸を同
心に内包する円筒状で両端部が前記検出軸の軸線方向に
対して直角で互いに隔離し、かつ平行に配置された平面
上にあるような円環端面を形成する中空部材と、中央部
が前記検出軸に、また外周縁部が前記中空部材の両円環
端面円環に、それぞれ固定され、かつ相互に平行に配置
された薄肉平板と、両端を前記中空部材の両円環端面に
固定し、同部材円筒面母線方向に平行に、かつ、その中
央部を前記ハウジングに固定し、前記検出軸を囲んで同
心的に、かつ相互に等間隔に配置した複数個のリボン
と、前記検出軸の変位を検出する測定器と、前記ハウジ
ング内に入れた流体と、前記検出軸と前記中空部材との
間に設けられ、前記検出軸の軸線方向の振動減衰能を与
える減衰機構とから構成されたことを特徴とする変位検
出装置。
【0019】(2) 前記減衰機構は、前記検出軸を支
承する先端側薄肉平板に近接する検出軸上側に突設した
フランジ状ピストンと、前記ピストン外周面との間に微
小間隙を設けて同ピストンを囲んで前記中空部材に設け
たシリンダと、前記ピストンよりも検出軸方向の上側に
おいて、前記中空部材内周壁に節状部材を設けて、その
中央孔内周と検出軸外周との間に微小間隙を設け、前記
ピストンと節状部材との間に流体空間を形成した上記
(1)記載の変位検出装置。
【0020】
【作用】ハウジングと中空部材との間は円筒面上に等間
隔に配列したリボンを介して連結されており、このため
前記中空部材はハウジングに対して円筒状に配列したリ
ボンの円筒状形軸線に直角な方向にのみ、軽く、摩擦抵
抗もなく変位することができる。なお、ハウジングと中
空部材との間の連結は、リボンの両端をハウジング側
に、同リボンの長手中央を中空部材側に固定しても、同
効である。次に、中空部材と検出軸との間は薄肉平板に
より連結されており、したがって、一枚の薄肉平板の中
央部における変位(すなわち、検出軸のZ軸方向の変
位)は、前記薄肉平板に対して直角方向にのみ許され、
しかも軽く摩擦抵抗は零であるから、軸方向に離れた
上、下一対の薄肉平板によって支承された検出軸の軸方
向変位は、中空部材に対して、角度方向の変位を拘束さ
れ、同部材に対する中心軸(Z軸)上の移動以外は許さ
れない。
【0021】すなわち、検出軸は中空部材に対し最初の
姿勢を維持したまま、その軸線方向にのみ、軽く摩擦抵
抗なく変位することができる。以上のことからして本件
変位検出装置では、検出軸はハウジングに対し、最初の
姿勢を保ち平行に三次元方向に自由に変位することがで
き、しかも、その変位は軽く摩擦抵抗は零で、精度が高
い三次元位置検出が可能となる。しかしながら、前記型
式の装置では検出軸の変位が軽く摩擦なしで行われるこ
とが、検出軸の振動に対するダンピング特性を悪くし、
測定を困難にしていることに鑑み、ハウジング内に流体
を注入し、同流体に検出軸を含む可動部材を浸漬して可
動部材の振動エネルギーを、その接触表面積における流
体の粘性抵抗によって吸収し減衰させる方式が採用され
ている。
【0022】同方式によれば、可動部材のX、Y軸方向
に対する実効表面積は比較的に大きく、ハウジングに充
填された流体のレベル調整もしくは粘度調節によって、
X、Y軸方向に対するダンピング特性を適正値に納める
ことは困難ではない。しかし、可動部材のZ軸方向変位
に対する実効表面積(ほぼ、検出軸表面積に等しい)は
比較的に小さく、軸変位による流体の粘性抵抗は、その
ダンピング特性を適正値に調整できる程、検出軸の変位
に影響を及ぼすことができないのが一般である。したが
って、X、YおよびZ軸方向のダンピング特性を、ほぼ
同一に調整することは極めて困難なことであった。
【0023】そこで本件発明では、X、Y軸設定時に調
整した液面レベル・粘度の状態のまま、中空部材と検出
軸との間のZ軸方向の変位に対して流体制動を及ぼすよ
うな減衰機構を設けて、検出軸のZ軸方向の変位に対す
る本来の粘性抵抗に加え、同時に上記流体制動による同
方向への抵抗力を発生させてZ軸方向のダンピング特性
を、X、Y軸のそれに比べて充分に対応できる程度に改
良するようにしたものである。上述の流体制動力の大き
さは、ダッシュポット(流体減衰機構)に設けた流体通
路のポート面積を調整することによって任意に選択する
ことができるから、たとえば、カット・アンド・トライ
方式によって、検出軸のZ軸方向のダンピング特性を、
X、Y軸特性を変えることなくX、Y軸方向のそれと同
じく目標ダンピング特性、すなわち適正値に調整するこ
とができる。これによって、コンパクトで、X、Yおよ
びZ軸の各ダンピング特性を全軸適正値に設定すること
が可能となり、安定した高精度の三次元変位検出装置を
提供するできる。
【0024】
【実施例】以下に本発明装置の好ましい一実施例を、図
面に沿って説明するが、本発明を構成する各要素の形状
・構造・材質は、本出願当時における当業界の技術レベ
ルの範囲内で当業者が適宜に設計変更を施すことが可能
なものが含まれているので、格別の理由を示すことなく
本件実施例の構成のみに基づいて、本発明の要旨を限定
的に解釈すべきではない。
【0025】図1は、本発明の一実施例の縦断面図であ
って、図中、1はハウジング。2は、ハウジング1の長
手方向軸心を貫通する検出軸で、同軸2の先端部には着
脱可能なスタイラス3を装着する。4は、検出軸2を内
包する鼓状の中空部材で、その上、下端面環状部に、互
に平行に周縁部において取付けられた薄肉平板(ダイヤ
フラム)5,6の中心を貫いて検出軸2が取付けられ、
それにより前記検出軸2は中空部材4の長手方向中心軸
と同心に組付ける。薄肉平板5,6は、ステンレスの薄
板よりなり、一平面上において検出軸2を中心にし等方
に、複数本の放射方向に設けたスポークを形成してお
り、その周縁部は上記中空部材4の端面環状部に固定さ
れている。したがって、この薄肉平板の中心点は、当該
平面に対し直角方向にのみ変位することができる。
【0026】7は、軸線方向と平行に伸び、同部材の
上、下両端環状面の間に張設したステンレスよりなる複
数本のリボンで、同リボン7は前記中空部材4を同心に
囲む円筒面上で相互に等間隔に配置され、かつ、長手方
向に2回転捩られている。前記各リボン7は、その長手
方向中央部の一点において、それぞれハウジング1と連
結している。8は、検出軸2と同軸のベローズで、その
一側端はハウジング1の下端開口縁部に水密に固着し、
他側端は検出軸2に固定された円板部材の周縁に水密に
固着して、一つにはスタイラス3が、その長手軸(Z
軸)回りに回動することを防止すると共に、二つにはハ
ウジング1の底部を水密に保持して、ハウジング内部に
粘性流体を充填したとき漏洩が生じないようにしてい
る。なお、上記ベローズ8は検出軸2のX、YおよびZ
軸方向変位に対して何の拘束も与えない。
【0027】9は、検出軸2の薄肉平板固着部に隣接し
て、その上側に設けたフランジ状ピストンで、同ピスト
ン外周面と、中空部材内壁から、その長手軸方向に前記
ピストン9取付け位置を越えて延出したシリンダ10の内
壁面との間に、粘弾性流体が流通することができる微小
隙間が設けられている。11は、中空部材4内側の筒状空
間を遮断するように、前記シリンダ10の一端を固着した
個所に対応して設けた節状の部材で、その中央孔には前
記検出軸2が無接触に貫通しており、その軸外周面と前
記中央孔との間にも微小間隙が設けてある。
【0028】これによって、シリンダ10の両端面の一方
側は、ピストン9により、他側は節状部材11によって緩
く閉鎖された流体空間15が形成され、いわゆる無接触型
振動減衰機構を構成する。上記構造で、今、検出軸2
が、その長手軸(Z軸)方向に移動しようとすると、シ
リンダ10内部でピストン9と節状部材11との間隙が変動
する結果、両者間に挾まれた流体空間15の空隙容積が変
るので、その中に充填されている粘弾性流体はそれぞれ
の微小隙間を流通して、いずれかに移動するほかなく、
そこに粘性抵抗が発生し、ピストン9、すなわち、検出
軸2の変位動作を制動する。粘性抵抗の大きさは流通す
る微小隙間の面積・形状に関係する(勿論、流体の粘度
も関係する)ので、この隙間部分の調節を行うことによ
って粘性抵抗の大きさを調整することができる。
【0029】かくして、可動部材(検出軸2)のZ軸方
向のダンピング特性を適正値内に納めるための特性の補
正がX、Y軸方向の、それとは無関係に調整できること
になる。 図2(a)、(b)および(c)は、上述構
造を利用して補正した可動部材のダンピング特性の一例
を示す図であって、図中、横軸は時間を、縦軸は可動部
材の変位量を表わす。
【0030】図2(a)は、本実施例装置における可動
部材のX、Y軸ダンピング特性曲線であって、それぞれ
適正値であることを示している。X軸、Y軸方向のダン
ピング特性は、ハウジング1内の可動部材の構造・形状
ならびにハウジングに充填する粘弾性流体の粘度および
液面レベルに関係する。図2(b)は、図2(a)に対
応する可動部材のZ軸方向ダンピング特性を示すもの
で、粘弾性流体の質および充填レベルを、そのままにし
て前記ダッシュポットの微小隙間を調節した結果、適正
値を得たものである。これによって、可動部材のX、Y
およびZ軸のダンピング特性を、三軸ほぼ等しくするこ
とができた。
【0031】図2(c)は、可動部材のZ軸方向振動が
オーバーダンピングの場合の特性曲線を示すもので、要
するにダッシュポットに施した微小隙間が図2(b)の
ものに比較して狭過ぎることによりZ軸方向の変位を過
制動したことに原因するものである。仮にまた、上記微
小隙間を拡げ過ぎたときには、そのダンピング特性がア
ンダーダンピングの傾向となり、さきの図6(b)に示
す曲線に近いものとなる。なお、図1において、検出軸
2のX、YおよびZ軸方向の変位を検出する差動トラン
ス12,13および14が検出軸2の上部に設けられている。
その基本的原理は、従来公知のこの種装置における変位
測定器と相違はない。
【0032】ただし、前述のように、トランスのコアを
薄くしてあり、外径の大きさは同一であっても計測可能
なストローク長さは、従来品に比較して増加している。
その他、本実施例の作用および効果は、さきの(作用)
の項に説明したとおりであるから、省略する。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、変位検出装置における
可動部材のX、Y軸とZ軸のダンピング特性を別個に設
定・調整できるメカニカルなダンパー機構をZ軸に付加
することができた結果、X、YおよびZ軸の各ダンピン
グ特性を全軸適正値に設定することが可能となり、安定
した高精度の測定ができる。その結果、検出速度が向上
し、しかもコンパクトな変位検出装置が実現したので、
狭い個所の倣い動作や、測定が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例の縦断面図である。
【図2】本発明装置における可動部材のX、YおよびZ
軸方向のダンピング特性曲線を示す。
【図3】従来型の三次元倣い(変位)検出装置の縦断面
図を示す。
【図4】図3に示す従来型変位検出装置における可動部
材のX、YおよびZ軸方向のダンピング特性曲線を示
す。
【図5】改良型変位検出装置の縦断面図である。
【図6】図5に示す改良型変位検出装置における可動部
材のX、YおよびZ軸方向のダンピング特性曲線を示
す。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 検出軸(トレーサ軸) 3 スタイラス 4 中空部材 5 薄肉平板(ダイヤフラム) 6 薄肉平板(ダイヤフラム) 7 リボン 8 ベロース 9 フランジ状ピストン 10 シリンダ 11 節状円板 12 X軸用差動トランス 13 Y軸用差動トランス 14 Z軸用差動トランス 15 流体空間。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、前記ハウジングと同軸に
    設けられ同ハウジングを貫通し先端にスタイラスを装着
    した検出軸と、前記検出軸の先端側に配置されて一端を
    前記ハウジングの端に他端を前記検出軸に固定し、か
    つ、同検出軸を同心円状に包囲し前記検出軸の軸線方向
    に多数の波形部を連続形成してなるベローズと、前記検
    出軸を同心に内包する、円筒状で両端部が前記検出軸の
    軸線方向に対して直角で互いに隔離し、かつ平行に配置
    された平面上にあるような円環端面を形成する中空部材
    と、中央部が前記検出軸に、また外周縁部が前記中空部
    材の両円環端面円環に、それぞれ固定され、かつ相互に
    平行に配置された薄肉平板と、両端を前記中空部材の両
    円環端面に固定し同部材円筒面母線方向に平行に、か
    つ、その中央部を前記ハウジングに固定し、前記検出軸
    を囲んで同心的に、かつ、等間隔に配置した複数個のリ
    ボンと、前記検出軸の変位を検出する測定器と、前記ハ
    ウジング内に入れた流体と、前記検出軸と前記中空部材
    との間に設けられ、前記検出軸の軸線方向の振動減衰能
    を与える減衰機構とから構成されたことを特徴とする変
    位検出装置。
  2. 【請求項2】 前記減衰機構は、前記検出軸を支承する
    先端側薄肉平板に近接する検出軸上側に突設したフラン
    ジ状ピストンと、前記ピストン外周面との間に微小間隙
    を設け、同ピストンを囲んで前記中空部材に設けたシリ
    ンダと、前記ピストンよりも検出軸方向の上側におい
    て、前記中空部材内周壁に節状部材を設けて、その中央
    孔内周と検出軸外周との間に微小間隙を設け、前記ピス
    トンと節状部材との間に流体空間を形成した請求項1記
    載の変位検出装置。
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