JPH05306481A - 精密部品又は治工具類用洗浄剤組成物 - Google Patents

精密部品又は治工具類用洗浄剤組成物

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JPH05306481A
JPH05306481A JP11155992A JP11155992A JPH05306481A JP H05306481 A JPH05306481 A JP H05306481A JP 11155992 A JP11155992 A JP 11155992A JP 11155992 A JP11155992 A JP 11155992A JP H05306481 A JPH05306481 A JP H05306481A
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雅紀 野澤
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    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の成分(a)〜(d): (a)炭素数10〜18の炭化水素 5〜85重量%; (b)ポリアルキレングリコールC1〜C4アルキルエーテル 1〜80重量%; (c)平均HLB3〜18の非イオン性界面活性剤 0.5〜35重量%; (d)水 5〜30重量%; を含有することを特徴とする精密部品又は治工具類用洗
浄剤組成物。 【効果】 精密部品又は治工具類の表面に存在する、油
脂、機械油、切削油、グリース、液晶、ロジン系フラッ
クス等の汚れ物質の除去性及びすすぎ性に優れ、しかも
環境汚染のおそれがなく、安全性の高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精密部品又は治工具類用
洗浄剤組成物に関し、更に詳細には、精密部品又は治工
具類の表面に存在する汚れ物質の除去性及びすすぎ性に
優れ、しかも安全性の高い洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
精密部品又は組立加工工程に用いられる治工具類の表面
に存在する油脂、機械油、切削油、グリース、液晶、ロ
ジン系フラックス等の有機物を主体とする汚れ物質の除
去には、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等
の塩素系溶剤;トリクロロトリフルオロエタン等のフロ
ン系溶剤;オルソケイ酸ソーダや苛性ソーダに界面活性
剤やビルダーを配合したアルカリ性の水系洗浄剤などが
使用されている。しかしながら、塩素系及びフロン系の
溶剤は安全性、毒性、環境汚染等に大きな問題を有して
おり、またアルカリ性の水系洗浄剤は、精密部品等に用
いる場合には、被洗浄物表面に残存するとプラスチック
部品等に悪影響を与えるという問題があった。
【0003】また、近年、このような洗浄剤として、グ
リコールエーテル類(特開平3−97792号、特開平
3−227400号)や非テルペン系炭化水素(特開平
3−243699号)等が提案されている。しかしなが
ら、グリコールエーテル類は油脂汚れの洗浄剤に劣り、
非テルペン系炭化水素は引火点を有し、防爆設備の設置
が必要であり、また数量取扱上制限があるという欠点が
あった。
【0004】従って、精密部品又は治工具類の表面に存
在する汚れ物質の除去性及びすすぎ性に優れ、しかも環
境汚染のおそれがなく、安全性の高い洗浄剤組成物が望
まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、鋭意研究を行った結果、特定の炭化水素、
グリコールエーテル系化合物、非イオン性界面活性剤及
び水を組合わせて用いれば、洗浄力及びすすぎ性に優
れ、しかも環境汚染のおそれがなく、安全性の高い精密
部品又は治工具類用洗浄剤組成物が得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、次の成分(a)〜
(d): (a)炭素数10〜18の炭化水素 5〜85重量%; (b)一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原 子又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、nは2〜4の数 を示し、mは1〜4の数を示し、m個のCn2nOはそれぞれ異なっていてもよ い) で表わされるグリコールエーテル系化合物 1〜80重量%; (c)平均HLB3〜18の非イオン性界面活性剤 0.5〜35重量%; (d)水 5〜30重量%; を含有することを特徴とする精密部品又は治工具類用洗
浄剤組成物を提供するものである。
【0009】本発明で用いられる(a)成分の炭化水素
としては、炭素数10〜18のものであればいずれでも
よく、例えばデカン、ドデカン、テトラデカン、ヘキサ
デカン、オクタデカン、デセン、ドデセン、テトラデセ
ン、ヘキサデセン、オクタデセン等の直鎖又は分岐鎖の
飽和又は不飽和の炭化水素;ノニルベンゼン、ドデシル
ベンゼン等のアルキルベンゼン;メチルナフタレン、ジ
メチルナフタレン等のナフタレン化合物;シクロデカ
ン、シクロドデセン等のシクロ系化合物などが挙げられ
る。これらのうち、炭素数12〜18の直鎖又は分岐鎖
の飽和又は不飽和の炭化水素が好ましく、特に洗浄性、
ハンドリング等を考慮すると、オレフィン系炭化水素が
好ましい。これらの炭化水素は、全組成中に5〜85重
量%(以下、単に%で示す)、好ましくは10〜80
%、特に好ましくは20〜70%配合される。5%未満
では洗浄性が劣り、85%を超えるとリンス性が劣る。
【0010】(b)成分のグリコールエーテル系化合物
は、前記一般式(1)で表わされるものであり、例えば
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールメチルプロピルエーテル;こ
れらに対応するトリ又はテトラエチレングリコールエー
テル類;これらに対応するジ、トリ又はテトラプロピレ
ングリコールエーテル類等が挙げられる。
【0011】これらのグリコールエーテル系化合物は、
例えば炭素数1〜4のアルコールに苛性ソーダ等の触媒
の存在下、加熱しながら炭素数2〜4のアルキレンオキ
シド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレ
ンオキシド等)を液状又は気体状で加えて反応させるこ
とにより得られる。また、更にこれらのアルキレンオキ
シド付加物の末端水酸基をアルキルクロライド等を用い
てアルキル化すれば、ジアルキルエーテルを得ることが
できる。アルキレンオキシドを付加させる場合には、2
種以上のアルキレンオキシドを混合して反応させるラン
ダム付加重合又はアルキレンオキシドを順次付加させる
ブロック付加重合を行ってもよい。なお、これらのグリ
コールエーテル系化合物のうち、末端に水酸基が存在す
るモノエーテルより、末端をアルキル化したジアルキル
エーテルがより好ましい。
【0012】(b)成分のグリコールエーテル系化合物
は、全組成中に1〜80%、好ましくは5〜60%、特
に好ましくは10〜40%配合される。1%未満ではリ
ンス性が劣り、80%を超えると洗浄性が劣る。
【0013】(c)成分の非イオン性界面活性剤は平均
HLB3〜18のものであり、水によるリンス性及び製
品安定性を良好にするために用いられる。かかる非イオ
ン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール
エーテル、ポリオキシアルキレンアルキル脂肪酸エステ
ル、ポリオキシアルキレンアリルフェノールエーテル、
ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレンアルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシアルキレン等が好ましく用いられ、
これらの中でも平均HLB4〜18のポリオキシアルキ
レンオレイルエーテルが特に優れた効果を発現する。こ
こで、ポリオキシアルキレンとは、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイド等の
重合体のことをいう。
【0014】これらの非イオン性界面活性剤は、全組成
中に0.5〜35%、好ましくは3〜30%配合され
る。0.5%未満では配合効果が認められず、35%を
超えると組成物の粘度が高くなり好ましくない。
【0015】また、(d)成分の水は安全性及び洗浄性
の面から、全組成中に5〜30%、好ましくは7〜20
%配合される。
【0016】更に、本発明の清浄剤組成物には、その効
果を損なわない範囲で必要に応じて、前記以外の界面活
性剤、ヒドロキシエチルアミノ酢酸やエチレンジアミノ
テトラ酢酸等のアミノカルボン酸塩等のキレート力を有
する化合物、ヤシ脂肪酸メチルや酢酸ベンジル等のエス
テル、アミン系やフェノール系の酸化防止剤、シリコン
等の消泡剤、防錆剤等を適宜配合することができる。
【0017】本発明の洗浄剤組成物は、前記(a)〜
(c)成分及び任意成分等を常法により混合することに
より製造することができる。また、このようにして得ら
れる本発明の洗浄剤組成物を用いて精密部品又は治工具
類を洗浄するには、例えば本発明の洗浄剤組成物を用い
て超音波洗浄又は浸漬洗浄し、最後に溶剤又は温水でリ
ンスする等の方法を連続的に行う方法等が、効率良い洗
浄法として挙げられる。また、振動法、スプレー法等の
各種の洗浄方法によって洗浄することもできる。
【0018】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】実施例1 表2及び表3に示す組成の洗浄剤組成物を常法により製
造し、各組成物について、汚れ物質の除去性(洗浄
力)、リンス性(すすぎ性)を次の方法により評価し
た。また、引火点の測定を行った。結果を表2及び表3
に示す。 (評価方法)各洗浄剤組成物に、ロジン系のフラックス
処理されたプリント基板、ナフテン系鉱油が塗布された
銅板又はネマティック液晶を主成分とする液晶を塗布し
たガラス基板をそれぞれ10枚ずつ浸漬し、40℃で3
分間超音波をあてながら洗浄を行い、その際の汚れ物質
の除去性を評価した。次いで、洗浄剤組成物で洗浄した
上記のプリント基板、銅板又はガラス基板を40℃のイ
オン交換水でリンス処理を行い、リンス性の良し悪しを
目視にて評価した。汚れ物質の除去性及びリンス性の評
価基準は次の通りである。また、引火点はJIS K−
2265に準じて測定した。
【0020】
【表1】汚れ物質の除去性 ◎;汚れ物質(フラックス、ナフテン系鉱油又は液晶)
の残着がなく、非常に良好。 ○;汚れ物質の残着がほとんどなく、良好。 △;汚れ物質の残着がわずかにあり、やや悪い。 ×;汚れ物質が残着し、悪い。リンス性 ◎;非常に良好。 ○;良好。 △;やや劣る。 ×;悪い。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】本発明の精密部品又は治工具類用洗浄剤
組成物は、油脂、機械油、切削油、グリース、液晶、ロ
ジン系フラックス等の汚れ物質の除去性及びすすぎ性に
優れ、しかも環境汚染のおそれがなく、安全性の高いも
のである。また、(a)〜(c)成分に(d)成分の水
を組合わせることにより、引火点が消滅するため、防爆
設備の設置が不要となりコスト低減となり、しかも取扱
い上、数量の制限がなくなるという利点もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7:24 7:26)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)〜(d): (a)炭素数10〜18の炭化水素 5〜85重量%; (b)一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原 子又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、nは2〜4の数 を示し、mは1〜4の数を示し、m個のCn2nOはそれぞれ異なっていてもよ い) で表わされるグリコールエーテル系化合物 1〜80重量%; (c)平均HLB3〜18の非イオン性界面活性剤 0.5〜35重量%; (d)水 5〜30重量%; を含有することを特徴とする精密部品又は治工具類用洗
    浄剤組成物。
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