JPH05305733A - 画像記録方法及び装置 - Google Patents

画像記録方法及び装置

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JPH05305733A
JPH05305733A JP4112641A JP11264192A JPH05305733A JP H05305733 A JPH05305733 A JP H05305733A JP 4112641 A JP4112641 A JP 4112641A JP 11264192 A JP11264192 A JP 11264192A JP H05305733 A JPH05305733 A JP H05305733A
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recording
image
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recording head
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JP4112641A
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Yoshiki Kuboki
慶樹 久保木
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドの記録幅に満たない記録幅部分を
記録する時に生じる画像の濃度むらを抑えて、高画質の
記録画像が得られる画像記録方法及び装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 記録ヘッドを主走査方向に走査させて記録媒
体に画像を記録する画像記録方法及び装置であって、記
録ヘッドの記録要素を複数個の領域に分割し、それら領
域のそれぞれを画像データの階調に対応させ多値画素を
前記記録ヘッドの複数回の走査により複数のドットで前
記記録媒体上に記録するとともに、記録ヘッドの記録幅
に満たない幅の画像を記録する時は、それら複数個の領
域のそれぞれの記録に使用するノズルを、その画像幅に
応じた各領域の中央部分の記録要素として記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドを主走査方
向に走査させて記録媒体に画像を記録する画像記録方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録紙等の記録媒体に画像を印刷する画
像形成装置では、例えば感熱記録法、電子写真方式或い
はインクジェット法等により画像を印刷している。この
うち、インクジェット方式による画像形成は、画像形成
のプロセスが比較的単純であり機構が簡単にできること
に加えて、ノズル径を小さくするだけで解像度を上げる
ことができる等のメリットがある。
【0003】インクジェット法により画像形成を行うシ
リアルプリンタでは、図21に示すようにインクジェッ
トヘッドを主走査方向に走査して記録を行い、主走査方
向の記録が終了する毎に記録紙を主走査方向に直交する
副走査方向に移動することで記録紙全体に画像を形成し
ている。このようなインクジェット方式による記録で
は、ある画素に対してインクを射つ、射たないの制御し
かできないので、印刷された画像は一般的には2値画像
になる。しかし、より画像の階調性を増すために、1画
素を多値で表わす方式が考えられている。
【0004】この一例を示したのが図14で、例えば図
14(A)は記録された2値画像を示しており、ここで
は1画素が1ドットで構成されている。これに対し図1
4(B)は4値画像の記録例を示し、1ドットのノズル
径(インクドット径)を小さくして1画素を3ドットで
表すことにより、1画素を4階調で表現している。この
ように1画素に3ドットを射つやり方としては、インク
ジェットヘッドの駆動周波数を3倍にしてシングルスキ
ャンで画像を形成する方法と、1ドットごとにスキャン
を行う、例えば4値では3回スキャンして画像を形成す
るマルチスキャン方式がある。このようなマルチスキャ
ン方式には次のようなものがある。
【0005】例えば図15に示すように、255個のノ
ズルを有するインクジェットヘッド155のノズルを8
5ノズルずつ3つのノズル群(150,151,15
2)に分割する。そして、上側の1/3のノズル群15
2で3値目、中央の1/3のノズル群151で2値目、
下側の1/3のノズル群150で1値目のドットを記録
する。
【0006】図16はその具体的な記録順序の一例を示
す図であり、図16の(A)は1値目を記録する時のヘ
ッド155の位置を、同様に(B)は2値目を記録する
時のヘッド155の位置を、(C)は3値目を記録する
時のヘッド155の位置を示している。このようにし
て、1バンド(インクジェットヘッド155の記録可能
幅に応じた記録幅)の画像を3回のスキャンで記録する
ことにより、4値画像が記録される。
【0007】このようなマルチスキャン方式には次のよ
うなメリットがある。一般にインクジェットヘッドによ
る記録濃度には、図17に示すような特性がある。図1
7はインクジェットヘッド155の全ノズルを用いて記
録を行ったときの濃度特性を示している。この場合は、
記録濃度はインクジェットヘッド155の中央付近では
高く、その両端に近くなるほど低くなる傾向にある。こ
のような濃度特性は記録時におけるむらとなって現れ、
画像に悪影響を与えることになる。しかし、前述したよ
うなマルチスキャンを行うことにより、記録時の濃度特
性は図18に示すようになり、1値目と3値目の濃度特
性は互いに相殺されて平坦になり、また2値目は元々イ
ンクジェット中央部のノズルを用いて記録されているた
め、その濃度特性はフラットとなっている。これによ
り、全体的にフラットな濃度特性が得られることにな
り、濃度むらを抑えて記録画質を向上することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら先述した
ような、インクジェットヘッドを主走査方向に走査し、
記録紙を副走査方向に搬送して画像を形成していく画像
形成装置では、次のようなプロセスで画像を形成してい
くため、単純に先述したマルチスキャン方式を適用する
ことができない。即ち、図21に示すようにインクジェ
ットヘッドを走査して記録していくと、画像サイズによ
っては図22の斜線部で示されるように、インクジェッ
トヘッドの幅で割り切れない半端な部分が出現すること
になる。このような半端部分を図22のように画像終端
に持ってくる場合、先頭に持ってくる場合、また図23
に示すように画像の中間部分に持ってくる場合等が考え
られるが、中間部分にこの半端部分を持ってくる方法に
関しては、特開平1−195080に記載されている。
これによれば記録紙の搬送系の構造を簡素にできるなど
の効果があり、かかる方式の画像形成装置においては極
めて有効である。
【0009】ところが、このような画像形成装置に先述
したマルチスキャン方式を応用しようとすると、特に図
23に示すような場合において、半端部分でのインクジ
ェットヘッド155の使用領域の制御が問題となる。即
ち、 (1)1スキャンにおける記録領域が通常より狭くなっ
ても、図18に示すような濃度特性の結果として現れる
フラットな濃度特性が得られること (2)隣接するバンドとの境界で濃度が一致することが
要求される。特に後者の場合は、このような画像形成装
置における画質向上には境界部分での繋ぎ処理が重要で
あることから考えて大きな問題であることは明白であ
る。
【0010】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、記録ヘッドの記録幅に満たない記録幅部分を記録す
る時に生じる画像の濃度むらを抑えて、高画質の記録画
像が得られる画像記録方法及び装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像記録装置は以下の様な構成を備える。即
ち、記録ヘッドを主走査方向に走査させて記録媒体に画
像を記録する画像記録装置であって、前記記録ヘッドの
記録要素を複数個の領域に分割し、前記領域のそれぞれ
を画像データの階調に対応させ多値画素を前記記録ヘッ
ドの複数回の走査により複数のドットで前記記録媒体上
に記録する画像記録手段と、前記記録ヘッドの記録幅に
満たない幅の画像を記録する時は、前記複数個の領域の
それぞれの記録に使用する記録要素を、その画像幅に応
じた各領域の中央部分の記録要素として記録するように
制御する制御手段とを有する。
【0012】上記目的を達成するために本発明の画像記
録方法は以下の様な構成を備える。即ち、記録ヘッドを
主走査方向に走査させて記録媒体に画像を記録する画像
記録方法であって、前記記録ヘッドの記録要素を複数個
の領域に分割し、前記領域のそれぞれを画像データの階
調に対応させ多値画素を前記記録ヘッドの複数回の走査
により複数のドットで前記記録媒体上に記録する工程
と、前記記録ヘッドの記録幅に満たない幅の画像を記録
する時は、前記複数個の領域のそれぞれの記録に使用す
る記録要素を、その画像幅に応じた各領域の中央部分の
記録要素として記録する工程とを有する。
【0013】
【作用】以上の構成において、記録ヘッドの記録要素を
複数個の領域に分割し、これら領域のそれぞれを画像デ
ータの階調に対応させて多値画素を前記記録ヘッドの複
数回の走査により複数のドットで前記記録媒体上に記録
するとともに、記録ヘッドの記録幅に満たない幅の画像
を記録する時は、前記複数個の領域のそれぞれの記録に
使用する記録要素を、その画像幅に応じた各領域の中央
部分の記録要素として記録する。これにより、半端な記
録幅の画像を記録しても、その境界部分での記録濃度の
変動や画像むらの発生を防止できる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0015】図1は、本実施例のデジタル・カラー複写
機の外観図で、このデジタル・カラー複写機10は、大
別として2つの要素から構成されている。即ち、第1の
大別要素として、上方に位置するカラー・イメージ・ス
キャナ部(以下、「リーダ部」と略す)12がある。こ
のリーダ部12は原稿画像をカラーで読み取り、デジタ
ル・カラー画像データを出力している。尚、このリーダ
部12内には、デジタル・カラー画像データの各種の画
像処理を行うと共に、外部装置とのインタフェース等の
処理機能を有するコントローラ部14が内蔵されてい
る。また、第2の大別要素としてプリンタ部20があ
り、このプリンタ部20はリーダ部12の下方に位置
し、該リーダ部12のコントローラ部14より出力され
るカラー・デジタル画像信号を記録紙に記録している。
【0016】リーダ部12は、原稿押え板16の下の図
示しない原稿台上に下向きに置かれた、立体上又はシー
ト状若しくは大判サイズのシート状の原稿等の各種形
状、サイズの原稿より画像情報を読み取るための機構も
内蔵している。また、リーダ部12の上面の一側には、
コントローラ部14に接続された操作部18が設けられ
ている。この操作部18は、複写機としての各種情報や
動作指示等を入力するためのものである。更に、コント
ローラ部14は、操作部18を介して入力された情報に
応じて、リーダ部12やプリンタ部20に対する動作指
示を行うよう構成されている。そして、複雑な編集処理
等を行う必要のある場合には、原稿押え板16に代えて
デジタイザ等を取り付け、これをコントローラ部14に
接続することにより、より高度な画像処理が可能にな
る。
【0017】一方、本実施例のプリンタ部20において
は、特開昭54ー59936号公報に記載されたような
熱エネルギーを用いたインクジェット記録方式の記録ヘ
ッドを使用したフル・カラーのインク・ジェット・プリ
ンタが用いられている。尚、上述した2つの大別要素は
互いに分離可能であり、接続ケーブルを延長することに
よって互いに離れた場所に設定することも可能である。
【0018】図2は、図1に示したデジタル・カラー複
写機10の内部構成を概略的に示す側断面図である。
【0019】まず、複写機10のリーダ部12の構成を
説明する。
【0020】リーダ部12においては、露光ランプ2
2,レンズ24,及びフルカラーでライン・イメージの
読取りが可能なイメージ・センサ26(本実施例ではC
CDセンサを採用)によって原稿台ガラス28上に置か
れた原稿の画像、プロジェクタによる投影像、又は、シ
ート送り機構30によるシート状原稿の画像が読取られ
る。次に、このようにしてリーダ部12で読取られた画
像情報に対する各種の画像処理を、該リーダ部12及び
コントローラ部14で行い、この後、読取り、画像処理
された情報はプリンタ部20に送られ、ここで記録紙に
記録されることになる。
【0021】次に、プリンタ部20において、記録紙は
小型定型サイズ(本実施例ではA4判〜A3判サイズま
で)のカット紙を収納する給紙カセット32と、大型サ
イズ(本実施例ではA2判〜A1判サイズまで)の記録
を行うためのロール紙34より選択的に供給される。ま
た、給紙はコントローラ部14よりのプリント開始指示
によって開始され、以下の経路でまず給紙第1ローラ4
4位置まで搬送される。尚、本実施例においては、給紙
部カバー38に沿って記録紙を手差し口34より記録紙
を1枚ずつ手で入れることにより行う手差し給紙(装置
外部よりの給紙)をも可能にしている。
【0022】プリンタ部20に装着された給紙カセット
32よりの記録紙給紙の場合には、給紙カセット32の
記録紙カセット面給紙端部上面には、給紙カセット32
よりカット紙を1枚ずつ取り出すためのピック・アップ
・ローラ40が配設されている。このため、ピック・ア
ップ・ローラ40を回転駆動することにより給紙カセッ
ト32にセットされた最上部の記録紙が取り出され、カ
ット紙送りローラ42に送られ、更にそのローラ42に
より給紙第1ローラ44まで搬送される。
【0023】一方、ロール紙34の場合には、ロール紙
給紙ローラ46により連続して送り出され、このロール
紙はカッタ48により定型長にカットされ、上述した給
紙第1ローラ44位置まで搬送される。
【0024】同様に、給紙が手差し口36よりの手差し
給紙である場合には、手差しされた記録紙手差しローラ
50によって給紙第1ローラ44まで搬送される。
【0025】ここで、ピック・アップ・ローラ40,カ
ット紙送りローラ42,ロール紙給紙ローラ46,給紙
第1ローラ44,手差しローラ50は、不図示の給紙モ
ータ(本実施例ではDCサーボ・モータを使用してい
る)により駆動され、それぞれのローラに付帯した電磁
クラッチにより、随時、回転駆動のオン・オフ制御が行
えるように構成されている。
【0026】このようにして上述の給紙経路のいずれか
より選択給紙された記録紙は、給紙第1ローラ44の位
置まで搬送される。なお、記録紙の斜行(スキュー)を
取り除くため、この給紙に際しては、記録紙に所定量の
紙ループを形成した後、給紙第1ローラ44をオンして
回転駆動し、次に給紙第2ローラ52に記録紙が搬送さ
れることになる。これら給紙第1ローラ44と給紙第2
ローラ52との間には、記録ヘッド56の上側に配設さ
れた紙送りローラ64と、下側に配設された給紙第2ロ
ーラ52との間で正確な紙送り動作を行うために、記録
紙を所定量たるませてバッファを作るように構成されて
いる。そして、このバッファには、記録紙のたるみ量と
してのバッファ量を検出するためのバッファ量検知セン
サ54が配設されている。このように記録紙の搬送経路
中に、常にバッファを作ることにより、特に大判サイズ
の記録紙を搬送する場合の紙送りローラ64及び給紙第
2ローラ52にかかる負荷を低減することができ、正確
な紙送り動作が可能になる。
【0027】以上のように記録紙の搬送システムが構成
されたプリンタ部20において、記録ヘッド56による
プリントの際には、記録ヘッド56が装着されている走
査キャリッジ58がキャリッジ・レール60上を走査モ
ータ62により図面の表裏方向に往復動かして、記録紙
の主走査方向への走査が行われるように構成されてい
る。そして、往路の走査では、記録ヘッド56により記
録紙上に画像がプリントされ、復路の走査では、紙送り
ローラ64により記録紙を所定量だけ送る副走査方向の
送り動作が行われる。
【0028】ここで、この副走査方向への送り量は、後
述する定移動量として定義されており、ここでは、記録
ヘッド56の副走査方向の幅に相当する長さ、即ち、図
示していないが、プラテン74の記録ヘッド56に対向
する面部分に亙って形成されて吸引行の配設幅に相当す
る長さに設定されている。この吸引行は、記録紙をプラ
テン74に密着させた状態にするためのものである。ま
た、この復路の走査時における走査モータ62による記
録紙の搬送駆動制御においては、バッファ量検知センサ
54を介して記録紙のバッファ量を検知しながら、常に
記録紙が所定のバッファ量を有するように制御されてい
る。そして、こうしてプリントされた記録紙は排紙トレ
イ66に排出され、上述した一連のプリント動作を完了
する。
【0029】次に、図3を参照して走査キャリッジ58
周辺の構成について詳細に説明する。図3において、6
8は記録紙を副走査方向に沿って間欠送りするための駆
動源としての紙送りモータである。この紙送りモータ6
8は、その回転量を任意に設定・変更できるものであ
り、紙送りローラ64及び給紙第2ローラ用クラッチ7
0を介して給紙第2ローラ52を駆動するよう構成され
ている。また、前述した走査モータ62は、走査キャリ
ッジ58を走査ベルト72を介して矢印のA,Bで示す
主走査方向に沿って往復走査させるための駆動源であ
る。
【0030】なお、本実施例では、任意の送り量での正
確な紙送り制御が必要なことから、紙送りモータ68と
走査モータ62にパルス・モータが使用されている。ま
た本実施例においては、プラテン74の下端に対向した
位置に不図示の紙押さえ部材が配設されており、走査キ
ャリッジ56の走査中に該紙押さえ部材をプラテンに固
定することにより記録紙の移動等が発生しないよう制御
されている。
【0031】ここで、記録紙が給紙第2ローラ52に到
達すると、給紙第2ローラ用クラッチ70及び紙送りモ
ータ68が夫々オンされ、記録紙の先端は一対の紙送り
ローラ64に挟持されるまで、プラテン74上を搬送さ
れる。そして、搬送された記録紙は、プラテン74上に
設けられた紙探知センサ76によってプラテン74を通
過して搬送されたことを検知される。このセンサ情報は
位置制御、ジャム制御等に利用される。こうして記録紙
の先端が紙送りローラ64に到達すると、給紙第2ロー
ラ用クラッチ70、紙送りローラ68が夫々オフされ、
次にプラテン74の内側空間は、不図示の吸引モータの
起動により負圧となされ、吸引動作が開始される。この
ような吸引動作により、記録紙はプラテン74上に密着
させられることになる。この時、同時に上述した紙押え
部材も記録紙をプラテンに固定する。
【0032】ここで、記録紙への画像プリント動作に先
立って、走査キャリッジ58はホーム・ポジション・セ
ンサ78が配設された位置まで移動され、次に矢印Aの
方向に沿って往路走査が行われる。この往路走査におい
て、所定の位置よりシアン“C”,マゼンタ“M”,イ
エロー“Y”,ブラック“K”,の夫々のインクを適宜
記録ヘッド56より吐出して、画像の記録(プリント)
が行われる。そして、主走査方向への所定の長さ分の画
像記録動作を終了すると、走査モータ62の回転方向を
逆転して走査キャリッジ58を逆方向に、即ち、矢印B
で示す方向に移動させて復路走査を開始する。この時、
走査モータ62は、走査キャリッジ58がホーム・ポジ
ション・センサ78の配設位置に戻るまで逆転駆動され
る。
【0033】また、この復路走査の間、紙送りモータ6
8を起動させて紙送りローラ64を回転駆動することに
より、矢印Cで示す記録ヘッド56で記録した副走査方
向への長さ分(記録ヘッド56の幅分)だけの紙送り動
作が行われる。尚、本実施例においては、この紙送り
量、即ち、副走査方向への移動量は、上述した記録ヘッ
ド56の幅分の定移動量のみが設定されるわけではな
く、最終ライン幅により規定される片移動量に設定され
る場合がある。
【0034】本実施例では、記録ヘッド56はインク・
ジェット・ノズルであり、合計256本のノズルがY,
M,C,Kの各色についてアセンブリされている。
【0035】一方、走査キャリッジ58がホーム・ポジ
ション・センサで規定されるホーム・ポジションに停止
すると、記録ヘッド56の回復動作が行われる。この回
復動作は、安定した記録動作を行うための処理であり、
記録ヘッド56のノズル内に残留しているインクの粘度
変化等から生じる吐出開始時のムラを防止するための処
理である。この処理では、給紙時間、装置内温度、吐出
時間等の予めプログラムされた条件に従って、記録ヘッ
ド56の各ノズルへの加圧動作を行い、各ノズルからイ
ンクの空吐出動作を行う。
【0036】以上説明の動作を繰り返すことにより、記
録紙上の全面に渡り所望の画像記録が行われることにな
る。
【0037】次に、本実施例のデジタル・カラー複写機
10における制御システムの画像信号の処理及び制御に
ついて、図4を参照して説明する。
【0038】図4において、参照符号100は装置全体
の制御を司るメインCPUであり、メインCPU100
には、プリンタの制御動作を司るプリンタ制御CPU1
02、読取り制御動作を司るリーダ制御CPU104、
画像表示動作を処理するメイン画像処理部106、操作
者による入力部としての操作部108が接続されてい
る。ここで、プリンタ制御CPU102とリーダ制御C
PU104は、夫々プリンタ部、リーダ部の動作制御を
行うもので、メインCPU100とはマスタとスレーブ
の関係に設定されている。
【0039】上述したメイン画像処理部106は、マス
キング、黒抽出、4値化、γ補正等の画像処理を行う。
また、プリンタ制御CPU102とメイン画像処理部1
06には同期メモリ110が接続されている。この同期
メモリ110は、入力動作の時間バラツキの吸収及び前
述した記録ヘッドの機構上の並びによる遅延補正を行う
ためのものである。そして、この同期メモリ110の出
力は記録ヘッド56に接続されている。プリンタ制御C
PU102はプリンタ部の入力駆動の制御を行うプリン
タ部駆動系114に接続されている。また、リーダ制御
部CPU104はシェーディング補正、色補正Y補正等
の読取り系で必要な補正処理を行う入力系画像処理部1
16と、リーダの入力駆動の制御を行うリーダ部駆動系
118とに接続されている。更に、入力系画像処理部1
16にはCCDライトセンサ120が接続されており、
この入力系画像処理部116はメイン画像処理部106
に接続されている。ここで、リーダ部12はメインCP
U100、リーダ制御CPU104、メイン画像処理部
106、操作部108、入力系画像処理部115、リー
ダ部駆動系118、並びに、イメージセンサとしてのC
CDラインセンサ26とから構成されている。
【0040】また、プリンタ部20は、プリンタ制御C
PU102、同期メモリ110、記録ヘッド56、並び
にプリンタ部駆動系114とから構成されている。
【0041】次に、メイン画像処理部106の中で特に
本実施例に特徴的な部分の構成を図5を参照して説明す
る。
【0042】図5において、200はリーダ部12から
の画像信号の副走査、即ち記録ヘッド56のノズルの並
び方向へのタイミングを変えるためのFIFOメモリ、
201はFIFO200の読み出し及び書き込みタイミ
ングを制御するためのタイミングRAMである。このタ
イミングRAMからはFIFO200への書き込み有効
信号216、及び読み出し信号215が発生される。2
02はゲート回路で、CPU100がデータバス203
を介してタイミングRAM201にデータを書き込む時
にオンになるように、CPU100のポートより発生さ
れるゲートイネーブル信号204によって制御される。
205はセレクタで、タイミングRAM210に与える
アドレスを選択しており、タイミングRAM201にC
PU100からデータを書き込むときはCPUアドレス
バス208側に切り替えられる。又コピー同さじには、
アドレス回路206側に切り替えられる。この切り替え
はCPU100のポートから発生されるアドレス選択信
号207によって制御される。206はコピー動作中タ
イミングRAM201に対しアドレスを与えるアドレス
回路であり、不図示のクロック発生回路から発生され
る、主走査、副走査方向のそれぞれの1画素に対応する
HS(水平同期)、VCLK(画素クロック)の2つの
信号(図12参照)で動作している。
【0043】210はC,M,Yデータより黒成分
(K)を生成する黒抽出回路、211はマスキング処理
を行うマスキング回路、212はγ補正を行うγ補正回
路、213は画像の4値化処理を行う4値化回路、21
4は画像信号のトリミング処理を行うトリミング部であ
る。4値化回路213は4値化回路セレクト信号218
で制御されている。セレクト信号218は2ビットの信
号であり、例えば“01”の時は1値目のレベルの信
号、“10”の時は2値目のレベルの信号が、それぞれ
4値化回路213より出力されるように制御する。
【0044】次に図7〜図12を参照して本実施例の要
旨であるタイミングRAM201周辺の動作制御につい
て説明する。本実施例では、ある1バンドの画像を形成
するのに3スキャンで画像を形成している。まず第1ス
キャンで図10(A),(B)、(C)に示すように1
値目の画像データを、第2スキャンで2値目の画像デー
タを、そして第3スキャンで3値目の画像データを記録
し、結果として4値データである1画素の画像データを
得る。尚、各スキャンにおいて使用する記録ヘッドのノ
ズルは、図11に示すようにインクジェットノズル56
を3つのノズル群に分割し、即ち、第1スキャンでは記
録ヘッド56の下側1/3のノズル群85ドットにより
1値目の記録を行ない、第2スキャンではヘッド56の
中央のノズル群の85ドットで2値目の記録を行い、第
3スキャンではヘッド56の上側のノズル群85ドット
で3値目を記録する。
【0045】図7の(a)はリーダ部12よりの画像デ
ータの入力及び各スキャンにおけるFIFOメモリ20
0よりのデータの読出しタイミングを示すタイミング図
である。
【0046】図7(a)は、リーダ部12からの画像デ
ータの入力タイミングを示している。このタイミングは
常に記録ヘッド56の上1/3のノズル群による記録タ
イミングに一致している。図7(b)はFIFO200
への書き込み信号216のタイミングを示し、この信号
216はリーダ部12よりの画像信号の入力に合わせて
発生される。図7(c)は第1スキャンにおけるFIF
O200のリード信号215のタイミングを示してい
る。このタイミングで読出された画像データは記録ヘッ
ド56の下1/3のノズル群にセットされる。こうして
読み出された画像データのタイミングは図7(d)に示
されている。図7(e)は第2スキャンにおけるFIF
O200のリード信号215のタイミングを示し、記録
ヘッド56中央のノズル群に対応してセットされ、この
時の出力画像のタイミングは図7(f)に示す様にな
る。最後に(g)は第3スキャンにおけるFIFO20
0のリード信号215のタイミングを示し、記録ヘッド
56の上1/3のノズル群に対応して画像データがセッ
トされる。この時の出力画像のタイミングは図7(h)
に示す様になる。
【0047】図8はトリミング信号217のタイミング
を表わした図である。
【0048】通常の記録ラインでは、図8(A)に示す
ように、インクノズルの85ドット分に対応する画像デ
ータだけが有効となる様にトリミング信号217がセッ
トされるが、図22や図23に示すような半端なライン
においては、そのラインの幅に応じて図8(B)に示す
ように設定される。尚、いずれの場合においても、イネ
ーブルとなる位置はFIFO200のリード信号215
の出力タイミングと一致しており、この時の画像データ
が出力されるノズル位置はスキャンによって異なること
は当然である。
【0049】図9はタイミングRAM201の内部構造
を示した図である。タイミングRAM201はバンク
1,2,3の3つのバンクから成っている。バンク1は
タイミングRAM201のアドレス“0”,バンク2は
アドレス“500”,バンク3はアドレス“1000”
より開始されている。各バンクは図12に示すように、
HS毎、即ち1副走査方向の1画素列毎に切り替えら
れ、1画素中の各画像データに対応している。具体的に
は1値目の画像に対するデータはバンク1に、2値目は
バンク2に、3値目はバンク3にそれぞれ書き込まれ
る。このように、アドレス回路206が水平同期信号
(HS)毎にタイミングRAM201に与えるアドレス
を変えることでタイミングRAM201のバンクを切り
替えていく。
【0050】タイミングRAM201のバンク1には、
前述した第1スキャン用のセレクト信号218等がセッ
トされ、バンク1より読出された4値化回路セレクト信
号218により4値化回路213が1値目の値を出力す
るようにセットされる。バンク2、バンク3に対しても
同様に、それぞれ4値化回路が2値目、3値目を出力す
るようにセットされる。
【0051】次に本実施例におけるメインCPU10
0、プリンタ制御CPU102、リーダ制御CPU10
4において実行されるコピーシーケンスの詳細を、図6
及び図13に示すフローチャートを参照して以下に説明
する。
【0052】図6はコピーに先だって行われるインクジ
ェットヘッド(記録ヘッド)56の特性読取り処理を示
すフローチャートである。
【0053】まず、操作部108の不図示のヘッド特性
モード読取りキーにより動作モードが設定され、次にス
タートキーが押下されると、図6のフローチャートで示
されたヘッド56の特性読取りシーケンスがスタートす
る。
【0054】まずステップS1では、予め決められた一
定の濃度を持つパターンデータが各色ごと出力される。
ステップS2では、こうして記録された記録紙をリーダ
部12の原稿台上に置き、読取りスキャンを行ってその
記録された画像データ(パターン)を読み込む。このし
て読込まれたパターンの記録濃度は、例えば図17に示
すようになる。次にステップS3に進み、このパターン
データをCPU100のワークメモリ内に記憶する。以
上がヘッド特性読取りシーケンスである。このシーケン
スは記録ヘッド56の交換時、或いは記録ヘッド56の
濃度特性が変化したと思われる時に逐次行えばいいもの
であり、必ずしもコピー毎に行う必要はない。
【0055】次に図13のフローチャートを参照して、
コピーシーケンスの詳細を説明する。
【0056】まず、操作部108における不図示のスタ
ートキーが押下されると、不図示のプログラムメモリか
らコピーシーケンス・タスクプログラムが呼出され、メ
インCPU100は図13のステップS11へ処理を進
める。このステップS11では、操作部108で設定さ
れた原稿サイズ、主走査方向変倍率、副走査方向変倍
率、紙サイズ等のデータに従ってコピー領域を設定す
る。そして、ステップS12では、リーダ制御CPU1
04に初期設定に必要なデータを送信し、リーダ部12
での初期設定を行う。この初期設定が終了すると、次の
ステップS13に進み、プリンタ制御CPU102に初
期設定に必要なデータを送信してプリンタ部20の初期
設定を行う。
【0057】以上の処理が終了するとステップS14に
進み、画像処理パラメータのセットを行う。ここではマ
スキング回路211、γ補正回路212等に対して必要
なデータをセットする。次にステップS15に進み、タ
イミングRAM201のセットを行う。ここでは各スキ
ャンに応じて先述したような内容のデータがタイミング
RAM201にセットされる。
【0058】ここで図19を参照して、半端ラインの記
録時におけるタイミングRAM201へのデータセット
について説明する。
【0059】図19において、図18に対応して、1値
目、2値目、3値目のカーブをそれぞれ関数f1
(x),f2 (x),f3 (x)とする。尚、ここで記
録ヘッド56の端部のノズル0による記録濃度F0
(0)は式(1)で示すようになる。
【0060】 F0 (0)=f1 (0)+f2 (0)+f3 (0) …式(1) ここで、F0 (x)は最終的な記録濃度であり、3つの
関数の加算で表される。一般にヘッドの濃度特性には対
称性があるので、F0 (0)=F0 (85)であると近
似しても差し支えない。
【0061】そして、ここで半端ラインの記録幅を
“a”とする。この“a”で示される長さを記録するの
に使用するノズル部分を算出する方法を以下に述べる。
【0062】まず、f2 (x)に注目して、ヘッド位置
による記録濃度のむらを低減するためになるべく中央の
フラットな記録濃度特性の部分を使う、また左右対称で
あることが要求されるため、f2 (x)の記録領域は、
(43−a/2)≦x≦(43+a/2)となる。
【0063】そして、半端領域の終端でのf2 (x)の
記録濃度F2 は、下式(3)のようになる。
【0064】 F2 =f2 (43−a/2)(=f2 (43+a/2)) …式(3) そして、[f1 (x)+f3 (x)]をF1 (x)で表
わすと、 F0 (x)=f1 (x)+f2 (x)+f3 (x) =F1 (x)+F2 …式(4) となる。こうして半端送り終端での記録濃度の条件は、
式(4)に示すようになる。これによりこの式を満たす
ずらし量“Sa (Sa は半端記録幅aに対するノズル位
置のずれ量を示す)”が求められる。
【0065】これにより半端送り時におけるヘッドの使
用領域は図20の(B)に示すようになる。これを図2
0(A)に示す通常の記録幅でのスキャンにおける記録
ヘッド56の使用領域と比較すると明らかなように、半
端な記録幅aを記録する時は1階調目はノズル群150
の(170+Sa )番目のノズルから(170+Sa
a)番目までのノズルが使用され、2階調目はノズル群
151の(85+43−a/2)番目のノズルから(8
5+43+a/2)番目のノズルが使用され、3階調目
はノズル群152のSa 番目のノズルから(Sa +a)
番目までのノズルが使用される。従って、タイミングR
AM201の諸制御信号は、画像出力がこれに合致する
ようにセットされる。
【0066】こうしてタイミングRAM201へのデー
タのセットが完了するとステップS16に進み、リーダ
部12、プリンタ部20でのシェーディング補正や給紙
等の初期動作が完了し、両方ともスキャンレディになる
とステップS17に処理を進め、リーダ部12、プリン
タ部20にスタート信号が送信され、主走査動作を開始
する。次にステップS18に進み、リーダ部12、プリ
ンタ部20に対して、次のスキャン時に必要な情報をそ
れぞれ送信するための次走査モード通信を行う。
【0067】次にステップS19で主走査スキャンが終
了したのを確認するとステップS20に進み、プリンタ
部20の副走査スキャンを行う。続くステップS21で
は1ラインの記録が終了したか、即ち3回のスキャンに
よる記録が終了したか否かを判別し、終了していなけれ
ばステップS15へ戻る。1ラインの記録が終了した時
はステップS22に進み、ここでリーダ部12の副走査
スキャンを行った後にステップS23に進む。ステップ
S23では、1頁全体の画像記録が終了したか否かを判
別し、終了していない時はステップS15に戻って前述
の処理を実行し、終了ならばそのコピーシーケンスを終
了する。
【0068】以上説明したように本実施例によれば、半
端送り部分でも隣接バンドとの境界における記録濃度の
変動をなくし、かつ記録濃度の特性を平坦にできるの
で、記録画像の画質を向上できる。
【0069】次に図24〜図26を参照して本発明の第
2実施例を詳細に説明する。図24のステップS31〜
39は前述の図13のステップS11〜S19と同じで
あるため、それらの説明を省略する。
【0070】ステップS39で主走査スキャンが終了す
るとステップS40に進み、1ラインの記録が終了した
かどうかを調べ、終了していない時はステップS35に
戻り前述の処理を行う。1ラインの記録が終了するとス
テップS41に進み、リーダ部12及びプリンタ部20
の副走査を行う。これらステップS40及びS41の処
理を以下に詳しく説明する。
【0071】図25において、位置(Pos) 1は、記録ヘ
ッドの副走査方向の位置が通常の記録幅に対応した位置
に位置付けられている状態を示し、この場合にはまず第
1スキャンでバンド252の3値目を記録し、第2スキ
ャンでバンド251の2値目を記録し、第3スキャンで
バンド250の1値目を記録する。これにより、記録紙
のこの副走査位置における全ての記録が終了したことに
なる。
【0072】これに対して幅aのバンド253に示すよ
うな半端な幅のバンドを記録する際の処理を、図26の
フローチャートを参照して以下に説明する。
【0073】図24のステップS41に進むと図26の
ステップS51に進み、次に半端バンドが部分が来るか
を調べ、そうでなければステップS70に進み、通常の
バンド幅分記録紙を副走査方向に搬送して元のルーチ
ン、即ちステップS42に進む。一方、次に半端バンド
がくる時はステップS52に進む。
【0074】ステップS52以降の処理を図25を参照
して説明すると、位置(Pos) 1での記録が終了した後、
記録紙を(a+Sa )だけ副走査方向に搬送する(ステ
ップS52)。ここで、aは半端バンドの記録幅、Sa
は前述したずらし量である。この状態が位置(Pos) 2で
示されており、この位置で半端バンド253の3値目を
記録する(ステップS53)。この位置(Pos) 2での記
録が終了すると記録紙をSa だけ副走査方向に搬送して
位置(Pos) 3に移動して(ステップS54)、バンド2
52の2値目を記録し、次に主走査スキャンでバンド2
51の1値目を記録する(ステップS55)。この位置
(Pos) 3での記録が終了すると記録紙を副走査方向にa
だけ搬送し(ステップS56)、次の位置(Pos) 4では
バンド254の3値目を記録する(ステップS57)。
【0075】この位置(Pos) 4での記録が終了すると次
にSa だけ記録紙を副走査し(ステップS58)、位置
(Pos) 5では半端バンド253の2値目を記録する(ス
テップS59)。次に記録紙をSa だけ搬送して位置(P
os) 6の状態にし(ステップS60)、この位置(Pos)
6でバンド252の1値目を記録する(ステップS6
1)。そして、次に幅aだけ記録紙を搬送して位置(Po
s) 7の状態とし(ステップS62)、ここでバンド2
55の3値目を記録し、次の主走査スキャンでバンド2
54の2値目を記録する(ステップS63)。次に記録
紙をSa だけ搬送して位置(Pos) 8に位置付け(ステッ
プS64)、半端バンド253の1値目の記録を行う
(ステップS65)。そして(a+Sa )分、記録紙を
副走査方向に走査した後、位置(Pos) 9の状態となる
(ステップS66)。ここでバンド255の2値目を記
録し、次の主走査スキャンでバンド254の1値目を記
録する(ステップS67)。そして最後に、通常の副走
査方向の紙送りを行った(ステップS68)後、位置(P
os) 10でバンド255の1値目を記録する(ステップ
S69)。こうしてバンド250〜255の全領域が記
録されたことになる。
【0076】尚、図26のフローチャートにおいても前
述の第1実施例と同様に、3バンド分の記録データがF
IFOメモリ200より記録ヘッドに供給されている。
【0077】尚、上述の実施例では、記録ヘッドのノズ
ルを3つの領域に分割し、各領域を1値目、2値目、3
値目の各データを記録するように割り当てた。このよう
なマルチスキャンは構成は比較的単純であるが、例えば
画像の濃度が全体的に薄い場合は、図19に示す関数f
1 (x)の部分しか使われず、むら低減にあまり効果が
得られない場合がある。これを改善するためヘッドの領
域を画像レベルに対して固定的に使わず、例えばノズル
の上1/3の領域を水平同期信号(HS)ごとに1値
目、2値目、3値目というように逐次切り替えていくシ
ーケンシャル・マルチスキャンという方法が提案されて
いる。こうすることで各ヘッド領域が濃度に依存せず均
等に使用されて記録が行われるので、より画質が向上す
る。
【0078】従って、このようなシーケンシャル・マル
チスキャンの場合でも、本実施例が適用できるのは容易
に類推できる。このように本発明は、記録ヘッドの記録
要素(インクジェットノズル等)を分割して複数回のス
キャンにより記録を行って1つの画像を形成する場合に
有効である。
【0079】又、上述の実施例では、4値の画像データ
を処理する画像処理系に応用したが本発明はこれに限定
されるものでなく、例えば、6値の画像データに対して
も応用できる。この場合は、1値目と2値目を記録ヘッ
ドの上1/3で、3値目を記録ヘッドの中央の1/3
で、4値目、5値目を記録ヘッドの下1/3で記録する
と良く、このような場合でも本発明を適用することがで
きる。尚、この場合は、図19で示した濃度関数が5個
になるだけで後の基本的な考えは同じである。
【0080】また、上述実施例では本発明をデジタルカ
ラー複写機に適用したが、同様な形態を持つプリンタに
も適用できるのは当然である。またカラーである必要も
なくモノカラーのプリンタにも応用できる。
【0081】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0082】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0083】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、優れた記録を行うことができる。
【0084】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成としても良い。加
えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリット
を電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭5
9−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収
する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭5
9−138461号公報に基づいた構成とすることもで
きる。
【0085】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0086】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0087】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0088】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0089】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温
度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるよう
に温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号
付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0090】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0091】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、上述のようなリーダ等と組み合わせた複写
装置、或いはワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を取るものであっても良い。
【0092】尚、本発明は複数の機器から構成されるシ
ステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用し
ても良い。また、本発明はシステム或は装置に、本発明
を実施するプログラムを供給することによって達成され
る場合にも適用できることはいうまでもない。
【0093】以上説明したようにこれら実施例によれ
ば、記録ヘッドを主査走査方向、記録物を副走査方向に
移動して画像を形成していく画像形成装置対し、半端送
り部分の記録幅に対応して記録に使用するノズル部分を
設定することにより、記録画像の画質を向上できる効果
がある。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドの記録幅に満たない記録幅部分を記録する時に
生じる画像の濃度むらを抑えて、高画質の記録画像が得
られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のデジタル・カラー複写機の外観図で
ある。
【図2】本実施例のデジタル・カラー複写機の内部構成
を概略的に示す側断面図である。
【図3】本実施例のデジタル・カラー複写機の走査キャ
リッジ周辺の構成を示す図である。
【図4】本実施例のデジタル・カラー複写機における制
御システムの画像信号の処理及び制御を示す機能ブロッ
ク図である。
【図5】メイン画像処理部の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】本実施例のデジタル・カラー複写機における記
録ヘッドの特性読取り処理を示フローチャートである。
【図7】本実施例のデジタル・カラー複写機におけるリ
ーダ部よりの画像データの入力及び各スキャンにおける
データの読出しタイミングを示すタイミング図である。
【図8】半端部分を記録する時のトリミング信号のタイ
ミングを通常の場合と比較して表わした図である。
【図9】タイミングRAMの内部構造を示した図であ
る。
【図10】本実施例のデジタル・カラー複写機における
各スキャンにおける記録例を示す図である。
【図11】記録ヘッドの分割例を示す図である。
【図12】HS信号毎にバンク切り替えを説明するため
の図である。
【図13】本実施例のデジタル・カラー複写機における
コピーシーケンスを示すフローチャートである。
【図14】2値画像の記録例と4値画像の記録例を示す
図である。
【図15】記録ヘッドの分割例を示す図である。
【図16】多値データを記録する時の各スキャンにおい
て使用されるノズル位置を示す図である。
【図17】記録ヘッドのノズル位置と記録濃度との関係
を示す図である。
【図18】図16のように記録する時の各ノズル群によ
る記録濃度のバラツキを説明するための図である。
【図19】図18の記録濃度に対応した関数を説明した
図である。
【図20】本実施例による半端記録時の使用ノズルを説
明するための図である。
【図21】インクジェットヘッドを主走査方向に走査し
て記録する時の走査を示す図である。
【図22】記録幅が半端な部分を画像終端に持ってくる
場合を示す図である。
【図23】記録幅が半端な部分を画像の中間部分に持っ
てくる場合を示す図である。
【図24】本発明の他の実施例のデジタル・カラー複写
機におけるコピーシーケンスを示すフローチャートであ
る。
【図25】本発明の他の実施例のデジタル・カラー複写
機における半端バンドを含む各バンドの記録動作を説明
するための図である。
【図26】本発明の他の実施例のデジタル・カラー複写
機における半端ブロックでのコピーシーケンスを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカラー複写機 12 リーダ部 20 プリンタ部 56 記録ヘッド(インクジェットヘッド) 100 CPU 106 メイン画像処理部 200 FIFOメモリ 201 タイミングRAM 206 アドレス回路 213 4値化回路 217 トリミング信号 218 4値化選択信号
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/23 101 B 9186−5C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドを主走査方向に走査させて記
    録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、 前記記録ヘッドの記録要素を複数個の領域に分割し、前
    記領域のそれぞれを画像データの階調に対応させ多値画
    素を前記記録ヘッドの複数回の走査により複数のドット
    で前記記録媒体上に記録する画像記録手段と、 前記記録ヘッドの記録幅に満たない幅の画像を記録する
    時は、前記複数個の領域のそれぞれの記録に使用する記
    録要素を、その画像幅に応じた各領域の中央部分の記録
    要素として記録するように制御する制御手段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドの記録幅に満たない幅の
    画像を記録する時は、前記画像の近傍において前記記録
    媒体の副走査方向の送り量及び前記ヘッドの走査回数を
    変更して記録するように制御する手段を更に有すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドはインクを吐出して記録
    を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用し
    てインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与え
    る熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を
    備えているインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 記録ヘッドを主走査方向に走査させて記
    録媒体に画像を記録する画像記録方法であって、 前記記録ヘッドの記録要素を複数個の領域に分割し、前
    記領域のそれぞれを画像データの階調に対応させ多値画
    素を前記記録ヘッドの複数回の走査により複数のドット
    で前記記録媒体上に記録する工程と、 前記記録ヘッドの記録幅に満たない幅の画像を記録する
    時は、前記複数個の領域のそれぞれの記録に使用する記
    録要素を、その画像幅に応じた各領域の中央部分の記録
    要素として記録する工程と、 を有することを特徴とする画像記録方法。
JP4112641A 1992-05-01 1992-05-01 画像記録方法及び装置 Withdrawn JPH05305733A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001293851A (ja) * 2000-04-13 2001-10-23 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法、及びインクジェット式記録装置
JP2010253841A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Canon Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2016141103A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 キヤノン株式会社 生成装置、記録装置、生成方法、プログラム、及び記憶媒体

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