JPH0530059U - ドラム - Google Patents

ドラム

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JPH0530059U
JPH0530059U JP8683991U JP8683991U JPH0530059U JP H0530059 U JPH0530059 U JP H0530059U JP 8683991 U JP8683991 U JP 8683991U JP 8683991 U JP8683991 U JP 8683991U JP H0530059 U JPH0530059 U JP H0530059U
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勲 郷古
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勲 郷古
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドラムの構成を側面部材と筒部材と固定部材
とに区分し、ドラムを組立・解体自在とすることによ
り、ドラム回収時においてドラムを解体してドラムの嵩
を大幅に減少させてドラムの回収効率を飛躍的に向上さ
せ、ドラムの再利用の向上を図ることを主とした目的と
する。 【構成】 筒部材(3)を中間に配して前記筒部材
(3)の軸線方向の両側から側面部材(2)で挟み、前
記筒部材(3)の中空部内を軸方向に貫通させた固定部
材(4)を用いて前記側面部材(2)を軸方向に締めつ
けて組立固定された組立・解体自在としたことを特徴と
するドラム(1)。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、電線・電話線等の各種ケーブル線、ロープ等々その他の長尺の資 材等を巻回配備して各種資材等を搬送するのに利用されるドラムに関するもので あって、特に、ドラム自体の再利用のための回収を容易にできること特徴とする 。
【0002】
【従来の技術】
従来のドラムの多くは、図6に図示したように、その構成部材には天然木材か らなる比較的細い幅の板材を複数枚組み合わせて使用していた。さらに詳細に説 明すると、その側面部材には約10mm〜20mmの厚さで比較的細い幅を有する天然木 材から成る板材(W)を繊維方向(木目方向)を揃えて複数枚並べて側面部材の 直径の大きさを有する合板状に並べ、さらに、この合板を2枚その板材(W)の 繊維方向(木目方向)が互いにほぼ直角に交叉するように重ね合わせて並べ、こ れに多数の釘(N)を打ち、その釘(N)の先は折り曲げることにより互いに交 わる板材(W)を固定して合板を形成せしめて側面部材を構成し、ドラムの側面 部材に負荷される荷重に対する強度を維持していた。なお、図6の図示例では側 面部材の形状は円盤形状に構成され、その中心部に軸棒等を貫通できるように孔 が配設されているものが示されていて、施工工事の際に資材を巻回配備したドラ ム自体をリフトさせて資材の取り出しが容易にできるドラムの従来例が図示され ている。一方、前記側面部材の2枚の間に複数の角材や複数枚の天然木材の板材 を組み合わせてほぼ円筒状に形成して筒部材を構成し、これも多数の釘等で筒部 材自体相互間を固定するとともに、このように構成された前記筒部材と前記2つ の側面部材とを多数の釘、ボルト・ナット(BN)、金具等々を使用して固定し て構成されていた。なお、従来のドラムに使用されていたボルト・ナット(BN )は、必須の構成要件ではなく、あくまで2つの側面部材と筒部材とを釘(N) で固定しているのを補強することを目的とするものであって、ドラムに巻回配備 される各資材等の種類・製品等々によってはボルト・ナットが使用されない場合 もあるのは言うまでもない。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】
従来のドラムは、前記のように天然木材を製材したままのものを使用しており 、しかも表面を円滑処理していない板材(W)で構成されていたから、また側面 部材の板材(W)の切り端自体にも何の円滑処理もされていないから、施工の際 には手・指に木のトゲが刺さることが多く、作業安全上の問題があった。さらに は、従来のドラムは、前述のように複数の板材(W)をその繊維方向をほぼ直角 となるように交叉させたのち多数の釘(N)を打ってこれらを繋ぎなわせ固定し て一つの合板を構成し、この際前記板材を繋ぎ合わせるのに用いられた多数の釘 (N)は前記合板を突き抜けて打ち抜かれ後その釘先を単に折り曲げられるとい う処理しかされていなかった。しかも、ドラムに巻回配備する製品の損傷を防止 する観点より、前記側面部材の釘(N)の頭が打ち込まれている側の比較的安全 な面をドラムの内側となるように左右両側面部材が配置されてドラムが構成され ていた。したがって、前記側面部材に打ち込まれたのち折り曲げられた多数の釘 (N)の先は、ドラムの外側面に位置することとなり施工時には作業員の身体の 一部や・衣服に引っ掛かって身体を傷害しおよび衣服を損傷する原因となり、時 には重症を負う原因にもなったという労務管理上の重大な問題があった。また、 側面部材の板材(W)の切り端自体に円滑処理も施されていないから、床のプラ スチックスタイル等の床材に傷をつけるという問題もあった。
【0004】 さらにまた、従来のドラムが回収使用されるに際しては、前述のようにドラム は無数の釘(N)等で固定形成されているために容易に解体できないうえに、一 旦解体すればそのドラムを構成していた板材(W)等の部材または素材はそのま ま利用できないまでに破損することになり、ドラム自体が再生できないか、また は解体後再度組み立てられたドラムは解体前のドラムに比較して極度にその強度 が低下し使用に耐えられない場合が多いという問題があった。したがって、使用 後のドラムは通常解体されずにそのまま回収して使用されることが多かった。し かし、ドラムは、その形状・構造からいって嵩が高いので回収搬送時の積載量が 限定され、搬送には極めて不便であり回収効率が悪いという問題点があった。さ らには、前述のように従来のドラムは、通常かなりの量の木材(板材)を使用し て組立・構成されているために、一度限りの使い捨てとするには、資源保護の観 点・資源再利用の観点からも種々の問題を含んでいる。
【0005】 また、従来のドラムは、前述のような素材で構成された構造となっていたから 、木屑・木片等々が塵・埃の発生原因となるうえ、構成素材自体(天然木材製の 板材など)が塵・埃の運搬媒体ともなり、特に塵・埃を嫌う場所たとえばOA機 器使用のルーム,OA機器またはOA機器部品等の製造工場,食品製造・加工・ 包装工場などにおける施工工事に際しては従来のドラムを施工工事現場にそのま までは搬入できないことがあり、特殊な防塵・防埃処理を施した状態または使用 態様でしなければならないという問題があった。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
この考案は、上記問題点を解決するために、 筒部材を中間に配して前記筒部材の軸線方向の両側から側面部材で挟み、前記 筒部材の中空部内を軸方向に貫通させた固定部材を用いて前記側面部材を軸方向 に締めつけて組立固定された組立・解体自在としたことを特徴とするドラムを構 成し、そして、 前記側面部材、筒部材は、合成素材または加工素材により構成することを特徴 とするドラムを構成することとした。
【0007】 この考案にかかるドラムの構造を各構成部材に容易に分解解体および組立でき るような構造にしたから、使用後のドラムの回収時においてドラムを解体して各 部材ごとに分解することによりドラムの嵩を大幅に縮小し、搬送時の積載量を大 幅に増大させ、もって搬送効率を飛躍的に向上させてドラムの回収効率の向上を はかるこができ、且つドラムの回収コストの軽減を図ることができる。一方、ド ラムの再利用に際しては、この分解回収した各部材を組立固定することによりド ラムを簡単に再生することができる。さらにまた、従来天然資材(木材・板材) を使用していた各種部材について再生資源等を利用した合成素材または加工素材 を使用することにしたから、天然資源の有効な再利用を図ることができ、しかも 、合成素材・加工素材としたことによりドラムの各構成部材の規格化および安定 供給を容易に図ることができ、また合成素材および加工素材からは従来の天然木 材のような塵・埃などが殆ど発生しないので、塵・埃を特に回避すべき場所にお ける施工時の資材用のドラムにそのまま使用できる。さらには、この考案にかか るドラムの構成部材は、合成素材または加工素材で構成されているので、従来の ような釘先または木刺などによる身体への傷害が生ずる心配が完全に解消される 等々、この考案の目的を達成できる顕著な作用・効果を奏することができる。
【0008】 この考案にかかるドラム(1)の各構成部材について説明する。 2つの側面部材(2)の形状については、実施例ではいずれも円盤形状のものが 図示されているが、側面部材(2)の形状は特に限定されない。ドラム(1)の 筒部材(3)部分に巻回配備された各種資材等をこれらドラムから取り出す際に 円盤形状であれば床上(地上)等をドラム(1)を転がして各種資材類等を容易 に取り出すことができる。この場合、ドラム(1)と床面(地面)との摩擦等に より側面部材(2)の外周部分の破損・損傷の防止およびこれら破損・損傷に伴 いドラム(1)から発生する塵・埃の発生を防止するとともに施工時に床面を損 傷することを防止するために、必要ならば天然ゴム・合成ゴム・弾性プラスチッ クスその他の弾性物質製・弾性材料製等のリング形状をした緩衝部材(7)を前 記側面部材(2)の外周部分に取りつけることができる。なお、この緩衝部材( 7)は装脱自在に構成されているのが好ましく、必要に応じて側面部材(2)の 外周部分に装着するように構成されているのが好ましい。また、側面部材(2) の中心部に孔(21)を配備することもできる。側面部材(2)の中心部に孔(21 )が配備されている場合、この孔(21)に軸棒等を貫通させて床面と側面部材と に空間が生ずるようにドラム(1)全体をリフトさせておけばドラム(1)に各 種資材を巻回配備する操作が容易になると同時に巻回配備された各種資材類等を ドラムから容易に取り出すことができる。
【0009】 この明細書においていう合成素材または加工素材とは、適当な圧縮応力・曲げ 応力・引張応力・捩じり応力等々、ドラムの各部材に相応しい強度がありドラム の各種部材として許容される合成素材または加工素材であることを意味し、人工 素材および天然素材の何れか一方または両方の1種類または2種類以上を使用し て得られた合成素材または加工素材も利用することができ、前記合成素材または 加工素材は再生素材または非再生素材を問わず全て利用することができる。つま り、この考案にかかるドラム(1)の側面部材(2)および筒部材(3)に使用 される前記合成素材または加工素材とは、例えば、古紙・再生パルプ・ワラ等を 利用した再生厚型板紙、木材パルプやオガ屑などを各種糊材,各種天然樹脂類, 各種合成樹脂類またはその他のプラスチックス類等の1種類または2種類以上で 練り合わせたのち成型加工した再生の加工素材、硬質天然ゴムなどの加工天然有 機高分子素材その他の加工素材、合成ゴム,硬質プラスチックス等その他の合成 有機高分子素材等その他の有機高分子系の合成素材等々、凡そ適当な圧縮応力・ 曲げ応力・引張応力・捩じり応力を有する合成素材または加工素材であれば再生 素材・非再生素材を問わず全て利用でき、また加工天然素材または人工合成素材 を問わず全て利用できる。再生素材を利用する場合は、資源の再利用の点で特に 有効である。前記再生板紙および再生合成板材は積層タイプのものでもよく、ま た一体にプレス成型加工したものであってもよいのは勿論である。筒部材(3) には公知の紙管をそのまま利用することもできる。巻回配備される資材の重量等 の関係より、相当の強度が要求される場合には、必要な強度に応じた厚みを有す る合成素材または加工素材を選択使用することができる。そして、筒部材(3) の形状は、その断面形状が円筒形状,n角筒形状等々、その筒部材(3)の形状 は限定されない。また、後記第2実施例で示すように、必要に応じて補強部材( 6)を適宜併用することができる。このように、この考案にかかるドラム(1) の側面部材(2)および筒部材(3)を合成素材または加工素材により製造する こととしたから、製品の規格化が容易にでき、しかも量産および安定供給ができ るうえ、生産コストに関しても有利であるという利点がある。
【0010】 この考案にかかるドラムに使用される固定部材(4)としては、通常ボルト( 4a)・ナット(4b)が好ましい。そして、ボルト(4a)・ナット(4b)は、n組 (一般的にはnは3以上の整数)使用され、これらボルト(4a)・ナット(4b) は、いずれも前記筒部材(3)内の中空部分を貫通して2つの側面部材(2)が 筒部材(3)を筒部材の軸方向の両側から挟んで側面部材(2)によりできるだ け筒部材(3)の両側から均等に締めつけ固定するために用いられる。均等に締 めつけ固定するためには、n組のボルト(4a)・ナット(4b)は、一般的には正 n角形の各頂点の位置に配設されるのが好ましい。2つの側面部材(2)の間に 筒部材(3)を間に挟んで側面部材(2)と筒部材(3)とをn組のボルト(4a )・ナット(4b)で固定する場合、必要に応じてボルト(4a)の頭部とストッパ ー(8)とにより、またはストッパー(8)とナット(4b)とにより各側面部材 (2)を両側から固定することによって、筒部材(3)に対する軸方向への負荷 を減少させることもできるのは勿論である。〔後記第2実施例、図5,図6参照 〕このストッパー(8)は、原則として側面部材(2)をボルト(4a)の所定の 位置に固定できる方法であれば利用することができ、その態様は問わない。した がって、ストッパー(8)は、図5(A)に示したボルト(4a)の軸を挟み込む 楔(クサビ)または図5(B)に示したボルト(4a)に設けた貫通孔に通した割 りピンのほか、軸全面にピッチを刻んであるボルト(4a)とダブルナット(4b) 、またはスプリングワッシャーとダブルナット(4b)との組み合わせによっても 目的を達成できる。特に、ダブルナットを適用する場合には、側面部材(2)に 当接する面にスプリングワッシャーを介在させる方が、組立後のドラムの搬送時 および作業時においてドラム組立後の弛緩・歪み防止が少なくなり有利である。 ドラム組立においてストッパー(8)を用いる場合、ストッパー(8)はドラム の解体・組立に際して容易に着脱できる構造にしておくことが肝要である。そし て、ボルト(4a)・ナット(4b)により側面部材(2)と筒部材(3)とを固定 するに際して、必要に応じてワッシャー(5)〔第1実施例〕または補強部材( 6)〔第2実施例〕を介して固定することができる。さらにまた、固定部材(4 )はボルト・ナット以外のものであっても、固定部材として、解体・組立が容易 な固定部材または取り替えが容易な固定部材であれば利用できるのは勿論である 。
【0011】
【作用】
この考案にかかるドラムの構造を各構成部材に容易に分解解体および組立でき るような構造にしたから、使用後のドラムを解体することにより各構成部材(板 状の側面部材、筒状でその大きさに応じて重ね積みできる筒部材、固定部材(ボ ルト・ナット)に分解でき何れも重ね積みができるので、ドラムの回収時におけ るドラムの嵩を大幅に縮小し、回収ドラムの回収搬送時の積載量を増大し、もっ て搬送効率を飛躍的に向上させてドラム回収効率の向上をはかることができる。 一方、ドラムの再利用に際しては前記回収にかかる各部材を組立固定することに より簡単にドラムに仕立てることができる。さらにまた、従来天然資材(木材・ 板材)を使用していた各種部材について再生資源等を利用した合成素材その他の 合成素材・加工素材を使用することにしたから、天然資源の有効な再利用を図る ことができ、しかも、合成素材・加工素材としたことによりドラムの規格化・量 産・安定供給を容易に図ることができる。さらにまた、合成素材・加工素材から は塵・埃などが殆ど発生しないので塵・埃を特に回避すべき場所(OA機器使用 ルーム,OA機器およびOA部品製造・組立工場,食品製造・加工・包装工場な ど)における施工時の資材用ドラムに対して使用できる等々、この考案の目的を 達成できる顕著な作用・効果を奏することができる。
【0012】
【実施例】
つぎに実施例に基づいてこの考案を説明する。なお、この考案は、これらの実 施例に限定されないことはいうまでもない。
【0013】 〔1〕第1実施例 図1は第1実施例を示すドラム(1)の斜視図であり、図2は図1におけるA −A線断面図である。 第1実施例にかかるドラム(1)は、2つの側面部材(2)と1つの筒部材( 3)とこれらを組立固定するための複数の固定部材(4)とから構成されている 。図示例の第1実施例では3つの固定部材(4)から構成されているが、一般的 には3以上であればそのドラムにかかる負荷重量等により決定される。そして、 前記側面部材(2)は古紙・パルプ・オガ屑等の再生資源を利用しこの再生資源 に有機高分子樹脂で練った後成型した合成素材により製造されており、筒部材( 3)も同様に古紙等の再生資源を利用した合成素材により製造された紙管が利用 されている。
【0014】 2つの側面部材(2)は、主としてドラム(1)の側面を形成し、ドラム(1 )に巻回配備される各種長尺状の資材等の荷崩れをしないようにするための作用 を有する。図示例では、2つの側面部材(2)は円盤形状をしたものが示され、 その中央部には孔(21)が配設されている。(なお、側面部材(2)の形状は図 示例の円盤形状に限定されないのは前述のとおりである。)この孔(21)には、 軸棒を貫通し、ドラム(1)全体をリフトさせて各種資材をドラム(1)に巻回 配備する際の巻取り作業を容易にし、またドラム(1)に巻回配備された資材等 の取り出し作業を容易にするための便に供する。一方、筒部材(3)は、ドラム (1)に巻回配備される長尺の各種資材に応じた厚さ・内径・強度および長さを 有する。そして、前記筒部材(3)を間に挟んで2つの前記側面部材(2)が筒 部材(3)の両側から固定部材(4)により締めつけ固定してドラム(1)が組 立られる。この場合、前記固定部材(4)は、前記筒部材(3)の中空部内を貫 通して前記側面部材(2)が筒部材(3)の両側から締めつけることにより前記 側面部材(2)および筒部材(3)は固定される。図示例では固定部材(4)に は3組のボルト(4a)・ナット(4b)の組み合わせが利用されていて、前記3組 のボルト(4a)・ナット(4b)は正三角形の各頂点に位置するように配設されて いる。これは3組のボルト・ナット(4)により側面部材(2)を筒部材(3) の両側から均等に締めつけ固定するためである。もとより、ボルト・ナットのよ うな固定部材(4)の数は3以上の整数(n)であれば十分であり、この場合( ボルト・ナットの数がn組の場合)固定部材(4)の配設位置は、2つの側面部 材(2)が筒部材(3)を均等に締めつけ固定するために、一般的には正n角形 の各頂点とするのが好ましい。固定部材(4)の数は、筒部材(3)の内径およ びドラム(1)に巻回配備される資材の種類・重量等により決定されるが、一般 的にnは3〜12が好ましい。そして、前記側面部材(2)とボルト(4a)との当 接面, および側面部材(2)とナット(4b)との当接面にはワッシャー(5)を 介して固定されている。前記ワッシャー(5)は必須の構成ではない。ワッシャ ー(5)は、側面部材(2)のボルト(4a)・ナット(4b)の当接面の損傷防止 のために必要に応じて使用することができる。
【0015】 この考案にかかるドラム(1)は、上記のような構造となっているから、容易 に解体・組立ができるので、使用後のドラムを回収するに際しては、解体するこ とにより各構成部材に分解して各部材毎に仕分けして積載または重載することが でき、回収時の嵩を大幅に減縮し、ドラムの回収効率を高めることができる。そ して、再利用に際しては、回収した各部材を再度簡単に組立ることができる。さ らには、再利用に際して、不良部材が生じた場合には、ドラムの各部材は規格化 されているので、その使用可能な部材のみを互いに転用することで無駄なく各部 材を利用することができる。 さらにまた、この考案にかかるドラムの各構成部材(特に側面部材および筒部 材)が合成素材または加工素材により構成されているから、従来のドラムで生じ た問題点、たとえば、塵・埃が出るために施工場所に制限を受ける点、側面部材 の表面で刺・擦り傷を生じたり、側面部材の外面に突出した釘先で重症を負うな どの諸問題を一挙に解決することができる。
【0016】 〔2〕第2実施例 図3は他の実施例の斜視図、図4は図3におけるB−B線断面図、図5はスト ッパー(8)を装着したボルト(4a)の軸方向の平面図を示し、図5(A)は一 実施例のストッパー(8)(楔型)をボルト(4a)に装着した場合の平面図、図 5(B)は他の実施例のストッパー(8)(割りピン型)をボルト(4a)に装着 した場合の平面図をそれぞれ示す。 第2実施例にかかるドラム(1)は、2つの側面部材(2)と1つの筒部材( 3)とこれらを組立固定するための複数の固定部材(4)とから成る必須構成要 素の他に、前記側面部材(2)の外周面を保護するために合成ゴム,天然ゴム, プラスチックス等その他の弾性物質・弾性材料等で製造されたリング状の緩衝部 材(7)を側面部材(2)の外周に配設し、さらには側面部材(2)の強度を補 強するための補強部材(6)を両方の側面部材(2)の外側にそれぞれ配設した 実施例が図示されている。そして、前記側面部材(2)は古紙・木材パルプ・オ ガ屑等の再生資源を利用した合成素材により製造されており、筒部材(3)も同 様に古紙・木材パルプ・オガ屑等の再生資源を利用した合成素材により製造され た紙管が利用されているのは第1実施例と同様である。
【0017】 前記補強部材(6)は、鉄,ステンレス,真鍮その他の各種金属・合金のほか 各種有機高分子(プラスチックス)、セラミックス等その他の適度な強度を有す る各種素材で製造されており、側面部材(2)の補強を目的とするものであり、 特にこのドラム(1)に巻回配備される資材類の重量が大きい場合など側面部材 (2)の強度を補強する必要があるときに利用することができる。図4に図示例 の補強部材(6)は、フランジ部(6a)と軸受部(6b)とが一体に構成されてい るものが示されている。補強部材(6)のフランジ部(6a)は主として側面部材 (2)全体の補強を目的とし、軸受部(6b)は主として側面部材(2)の孔(21 )の補強を目的とする。つまり、補強部材(6)の軸受部(6b)は、巻回配備さ れる各種資材を巻取り時および施工時等において側面部材(2)に配設した孔( 21)に軸(S)を貫通しドラム(1)をリフト台(L)の上にリフトした状態〔 鎖線:仮想線で図示する〕で各種資材の巻取りまたは取り出しを行う場合、孔( 21)の部分を補強することを目的とする。したがって、補強部材(6)における 軸受部(6b)は必須の構造ではなく、軸受部(6b)のない補強部材(6)〔図示 せず〕を利用することもできるのは勿論である。
【0018】 緩衝部材(7)は、前述のように主として側面部材(2)の外周部分を保護す るとともに施工時においてはドラム(1)の側面部材(2)の外周部分と床との 接触摩擦により生ずる床面の損傷防止をはかることを目的とする。つまり、緩衝 部材(7)は、弾力性のある素材たとえば天然ゴム,合成ゴム,タイヤ・チュー ブ等々で形成され、側面部材(2)に装着および取外し自在とする構造に構成さ れている。そして、緩衝部材(7)は側面部材(2)に負荷される衝撃により側 面部材(2)の外周部分が損傷するのを防止し、同時にドラム(1)から素材の 塵・埃が発生することを防止し、さらに施工時においてドラム(1)と床面との 接触により床面に損傷を生ずるのを防止することを目的とする。側面部材(2) に緩衝部材(7)を装着した場合には、そのまま塵・埃を極端に嫌う場所、たと えばOA機器を使用している場所,OA機器の製造工場,OA機器部品の製造工 場,各種食品製造・包装工場等々、における施工工事現場にドラムとともに資材 を搬入して工事をする場合に緩衝部材(7)を装着したドラムを使用すると好適 である。
【0019】 筒部材(3)の軸方向の強度に問題がある場合、固定部材(4)のボルト・ナ ット(4)の締めつけ調節が困難な場合、または筒部材(3)に過大な負荷をか けられない場合などには、固定部材(4)のボルト・ナット(4)等に筒部材( 3)にかかる軸方向の荷重を負担させる必要がある。このような場合にストッパ ー(8)が、固定部材(4)のボルト(4a)の所定の位置に側面部材(2)を固 定するために利用することができる。図5は、2種類のストッパー(8)の使用 態様例を示す平面図である。このストッパー(8)はドラム(1)自体の解体・ 組立を妨げるものであってはならないので、ストッパー(8)はボルト(4a)の 軸部分に着脱自在に固定できることが必要である。
【0020】 図5(A)は第1実施例にかかるストッパー(8)(楔型)を装着したときの 軸方向平面図を示すものであって、筒部材(3)の中空内部で左右2つの側面部 材(2)の内面に当接する位置に板状のストッパー(8)(楔型)を装着する実 施例を図示したものである。ストッパー(8)(楔型)は板状部材にボルト(4a )の直径より僅かに狭い幅を有する切り欠き部が形成されている。一方、ボルト (4a)の軸部には前記ストッパー(8)(楔型)の板幅程度の細幅の平行な溝( 細幅溝)が刻まれていて前記ストッパー(8)(楔型)の切り欠き部が適度の抵 抗をもってボルト(4a)に刻まれた前記細幅溝に嵌まるように調製されている。 ボルト(4a)に刻まれる前記細幅溝の位置は、側面部材(2)の内面にストッパ ー(8)の片面が当接する位置である。そして、前記ボルト(4a)の細幅の溝に ストッパー(8)(楔型)を打ち込んで側面部材(2)とボルト(4a)とを固定 することができる。つまり、ボルト(4a)の頭とストッパー(8)(楔型)によ り図4の右側側面部材(2)が固定される。一方、前記ボルト(4a)の軸部の他 端部付近であって、前記右側のストッパー(8)(楔型)から筒部材(3)の長 さ分だけ離れた位置に刻まれた細幅溝にストッパー(8)(楔型)を打ち込み、 左側の側面部材(2)をナット(4b)で締めつけることによりストッパー(8) (楔型)とナット(4b)とで左側の側面部材(2)を固定することができる。し かも、この場合2つの側面部材(2)はボルト(4a)・ナット(4b)とストッパ ー(8)(楔型)で側面部材(2)を固定することができるから、筒部材(3) には過大な荷重をかけなくてもよいこととなる。ドラム(1)を解体する場合に おいて、このストッパー(8)(楔型)をボルト(4a)からとり除くときは、ス トッパー(8)(楔型)を逆の方向から叩いてストッパー(8)(楔型)を抜き 取ることもできるし、ペンチなどで挟んで引き抜くこともできる。
【0021】 図5(B)は他の実施例にかかるストッパー(8)(割りピン型)をボルト( 4a)に装着したときの軸方向平面図であって、このストッパー(8)(割りピン 型)の使用態様はボルト(4a)の所定の位置に貫通孔を配設し、これにストッパ ー(8)(割りピン型)を打ち込んで脚部を開いて脱落するのを防止することに より達成できる。貫通孔の位置はボルト(4a)に配設した前記第1実施例にかか るストッパー(8)(楔型)における前記細幅溝と同一である。なお、このスト ッパー(8)(割りピン型)を配設する場合は、ボルト(4a)の強度を損なうこ とのないように貫通孔の直径を調節することが肝要である。
【0022】 また、ストッパー(8)の実施例は前記実施例〔図5(A)、図5(B)に例 示した実施例〕に限定されないのは言うまでもない。たとえば、ボルト(4a)と しては軸部の全面にピッチを刻んだボルトを使用し、前記ストッパー(8)とし てはダブルナット等を利用する等である。〔図示せず〕このダブルナット等を利 用したストッパー(8)は、前記ストッパー(楔型)または前記ストッパー(割 りピン型)などのように各種部品(つまり前記各種ストッパー)を別途準備しな くてよいから部品の種類の単純化および均一化を図るとともに作業の簡素化が図 ることができるので好適である。さらに、ダブルナットによる固定またはボルト の頭とナットとによる固定に際しては、ナット(4b)単独を使用することもでき るが、ナット(4b)とスプリングワッシャーとを組み合わせたものをストッパー (8)とすることができる。後者のスプリングワッシャーとナットとを組み合わ せて使用した場合には、輸送時・工事施工時等における振動などによって固定部 材(4)の締めつけが緩むことがない強固なストッパー(8)効果を達成するこ とが出来て好適である。
【0023】
【考案の効果】
この考案にかかるドラムは解体・組立自在としたから、ドラムの再利用のため のドラム回収時には解体して搬送できるので、ドラムの各部材が積載・重載でき 搬送効率が飛躍的に向上し、そのためにドラム回収効率および再利用の回転効率 が飛躍的に向上する。また、ドラムの各構成部材を再生資源を利用した合成素材 または加工資材としたから、天然資源の有効利用が図れるうえに、ドラムの各構 成部材の規格化および量産化が図れ、また各構成部材の有効利用(破損部材に対 して同種部材を転用するなどしての有効利用)および安定供給が図れる。さらに また、ドラムの各構成部材を合成素材または加工素材としたから、従来のような 身体に重症を負うという危険性を完全に解消できる等々、考案の目的を達成する 顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案にかかるドラムの第1実施例の斜視図
【図2】図1におけるA−A線断面図
【図3】この考案にかかるドラムの他の実施例(第2実
施例)の斜視図
【図4】図3におけるB−B線断面図
【図5】ストッパーを装着したときのボルト軸方向平面
図 図5(A)はストッパーの第1実施例(楔型)をボルト
に装着したときの軸方向平面図 図5(B)はストッパーの他の実施例(割りピン型)を
ボルトに装着したときの軸方向平面図
【図6】従来のドラムの斜視図
【符号の説明】
1 ドラム 2 側面部材 3 筒部材 4 固定部材

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒部材(3)を中間に配して前記筒部材
    (3)の軸線方向の両側から側面部材(2)で挟み、前
    記筒部材(3)の中空部内を軸方向に貫通させた固定部
    材(4)を用いて前記側面部材(2)を軸方向に締めつ
    けて組立固定された組立・解体自在としたことを特徴と
    するドラム(1)。
  2. 【請求項2】 前記側面部材(2)、筒部材(3)は、
    合成素材または加工素材により構成されたことを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第1項記載のドラム
    (1)。
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