JPH0530053Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ウエブ輪転印刷機の排紙部側に設け
た折機等によつて折丁形成された紙葉を２つ折り
するチヨツパー方式の紙葉折機に関する。

（従来の技術） 従来、ウエブ輪転印刷機の排紙部にある三角
板、及び輪転折機にて、例えばＢ−４サイズに折
丁形成されて、第４図のように搬送ベルト８，９
等により搬送される折丁紙葉ａを、次のチヨツパ
ー折機の上下動作するプレート１にて折目相当部
を折込みロール２，３間に送込みＢ−５サイズに
折丁形成する場合、チヨツパー前段の三角板及び
輪転折機で折つた紙葉ａ折目側の閉鎖端部を横方
向あるいは縦方向にして、紙葉ａは、両端等にカ
ツトダウン１２を設けた第１折込みロール２を通
過させて、絞り皺が発生しないようにするととも
に、次に第２折込みロール３によつて全面的に加
圧して最終的に折目を形成していた。しかし第１
折込みロールだけでは横方向閉鎖端部折目付近に
絞り皺の発生するのを防ぐことが困難であり、ま
た、第２折込みロールによつて紙葉を全面的に加
圧するため、皺が発生し易く、特にチヨツパー折
機の回転数を高速にすることができない。

（考案の目的） 本考案は、チヨツパー折り方式による紙葉折機
において、チヨツパープレートによつて折丁紙葉
の折込み相当部を折込みロールの対向ロール間に
押込んで折込む場合、折込みロールの加圧によつ
て折丁の折目閉鎖端部に皺の発生することを防止
することを目的とするものである。

（考案の構成） 本考案は、輪転折機等によつて折り形成されて
搬送される折丁紙葉の２つ折り相当部を、対向す
る２本のロールからなる折込みロール間にチヨツ
パープレートによつて送込んで２つ折り形成する
紙葉折機において、対向するロールの両方の周面
に円周方向に沿つて軸方向に備えた数条のカツト
ダウンを互いに対向して設けた第１折込みロール
と、その下側に近接間隔をおいて同様に対向する
第２折込みロールとを設け、該第１折込みロール
のカツトダウン位置と、前記第２折込みロールの
カツトダウンにより形成される凸周面位置とを互
いに対向させるようにしたことを特徴とする紙葉
折機である。

第１図は、本考案の一実施例におけるチヨツパ
ー折機の正面図であり、上下するチヨツパープレ
ート１の下側に、２本の対向するロールからなる
第１折込みロール２を設け、該第１折込みロール
２の下側に近接して、２本の対向する第２折込み
ロール３を設けるものである。第２図は、折込み
ロールの平面図であり、第２図イは第１折込みロ
ール２の平面図、又第２図ロは第２折込みロール
３の平面図であり、第１折込みロール２のそれぞ
れ対向する各ロール２ａ，２ｂの各々周面には、
円周方向に沿つて１mm〜10mm程度のカツトダウン
４を軸方向に複数列配置する。そして、該ロール
の一方のロール２ａに形成したカツトダウン４と
カツトダウン４以外のロール凸周面５を他方のロ
ール２ｂのそれに互いに対向して配置するもので
ある。又、第２図ロの第２折込みロール３に関し
ても同様であり、対向するロール３ａ，３ｂの
各々周面には、同様のカツトダウン６、及び凸周
面７を軸方向に配列する。カツトダウン４，６
は、それぞれロール周面に等間隔、あるいは概略
間隔に配列する。しかしこれに限定するものでは
ない。

第３図は、第１図チヨツパー折機において、上
下に適宜間隔に近接位置に配置した第１折込みロ
ール２と第２折込みロール３の側面図である。第
１折込みロール２のカツトダウン４と第２折込み
ロール３の凸周面７とを対向位置に配置し、又、
第１折込みロール２の凸周面５と第２折込みロー
ル３のカツトダウン６と対向位置に配置するもの
である。

本考案の一実施例として、各ロールのカツトダ
ウンの幅はロール凸周面の幅よりも狭い幅に設
け、例えば５mm〜30mm程度であり、規則的に等間
隔に設けるものであるが、例えば紙葉に印刷され
た画像に応じて、幅、規則性は適宜変更が可能で
ある。また、例えば、カツトダウンの幅をロール
凸周面の幅よりも広幅に設定することができる。

本考案折機は、チヨツパープレートにより紙葉
の２つ折り相当部を垂直方向から押して、第１折
込みロール２の対向ロール間に該折込み相当部を
送込み、該ロールの対向ロール２ａ，２ｂの凸周
面５，５によつて加圧しながら、次の下側にある
第２折込みロール３の対向ロール３ａ，３ｂ間に
送込み、最終的には前記第１折込みロール２によ
つて加圧されなかつた折丁紙葉の折目相当部分を
加圧して折目を付け折丁形成するものである。

（考案の作用） 本考案によれば、チヨツパー折機の前段にある
ウエブ輪転機排紙部の輪転折機などで多重に折畳
まれて形成された折丁紙葉を、該紙葉折丁の折目
と直交する方向の２つ折り相当部をチヨツパー折
機で折込む場合において、折丁状態の紙葉がチヨ
ツパー折機のチヨツパープレートによつて第１折
込みロールに送込まれたとき、対向ロール間のニ
ツプ圧によつて加圧されて前記多重折畳された部
分の折丁紙葉の縦方向の折目に対する加圧は、対
向するロールのカツトダウンによつて回避され、
一方、該ロールの絞り込みによつて該ロール軸方
向の折目に沿つて生ずる皺寄せ部分は、該ロール
のカツトダウン部分に吸収されるもので、直接折
込みロールによる該折目全体に対する加圧が回避
され、対向するロール凸周面に挟まれた折丁及び
折目部分のみが加圧されて折目が形成され、加圧
されなかつた部分はカツトダウンの空間部によつ
て吸収されて折皺が発生しない。

そして、該折丁紙葉の横方向の折目相当部分に
対する第１折込みロールによつて加圧されなかつ
た部分については、第２折込みロールを用いて加
圧することによつて折丁紙葉の折目相当部分全体
に対して折目を施すことが可能である。また、折
込みロールの対向する各々ロールにカツトダウン
を設けたので、折丁紙葉の表裏両側において、絞
り皺の回避を均一に行なうことが可能である。

（考案の効果） 本考案は、チヨツパー折機の対向するロールに
数条に細分化したカツトダウンを設けたことによ
つて、折目付けによつて折丁の折目付近に生じ易
い折皺を防止することができ、従来のように２〜
５条程度の少数のカツトダウンを設けた対向ロー
ルに比較して高速回転によるチヨツパー折加工
を、折皺などの加工上でのトラブルなく実施する
ことを可能とするものであり、折丁紙葉のチヨツ
パー折加工製品の品質向上及び加工能率向上に効
果的であり、実用的に価値がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案折機における正面図、第２図は
本考案折機における折込みロールの平面図、第３
図は本考案折込みロールの側面図、第４図は従来
チヨツパー折機及び折込みロールの側面図であ
る。 １……チヨツパープレート、２……折込みロー
ル、３……折込みロール、４……カツトダウン、
５……ロール凸周面、６……カツトダウン、７…
…ロール凸周面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 輪転折機等によつて折り形成されて搬送される
   折丁紙葉の２つ折り相当部を、対向する２本のロ
   ールからなる折込みロール間にチヨツパープレー
   トによつて折込んで２つ折り形成する紙葉折機に
   おいて、対向するロールの両方の周面に円周方向
   に沿つて軸方向に備えた数状のカツトダウンを互
   いに対向して設けた第１折込みロールと、その下
   側に適宜近接間隔をおいて同様に対向する第２折
   込みロールとを設け、該第１折込みロールのカツ
   トダウン位置と、前記第２折込みロールのカツト
   ダウンにより形成される凸周面位置とを互いに対
   向させるようにしたことを特徴とする紙葉折機。