JPH05300521A - 画像観察用テレビジョンシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 遠隔制御で所望の関心領域を視野外に外すこ
となく、適正な倍率で拡大観察することのできる画像観
察用テレビジョンシステムの実現を目的とする。 【構成】 被検体をテレビジョンカメラで撮像しこの再
生画像を遠隔観察する画像観察用テレビジョンシステム
の再生画像に、観察すべき関心領域を含む図枠を重畳表
示し、再生画像の中心位置から当該図枠表示位置迄の偏
位量を算出し、算出された偏位量信号に基づき図枠の中
心付近が再生画像のほぼ中心位置に一致するようテレビ
ジョンカメラに対する被検体の相対位置移動制御手段を
制御し、当該関心領域を再生画像のほぼ中心位置に一致
させるとともに、被検体撮像用レンズの倍率を関心領域
を含む図枠が再生画面のほぼ全域に表示されるに適した
倍率に切換え制御し、当該関心領域を中心とした画像を
遠隔制御にて得る画像観察用テレビジョンシステム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、医学や理工学等に関連
する分野で生物標本，金属標本，鉱物標本等の被検体を
観察する目的に使用される画像観察用テレビジョン装
置、特に、顕微鏡用テレビジョン装置の操作性の改良に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】顕微鏡で被検体を観察する場合、先ず、
図３(ａ)に示す低倍率の状態で全体像を視野１ａに捉
え、詳細に観察すべき関心領域１ｂを捜し、発見した関
心領域１ｂを視野１ａの中心位置に移動し、次に関心領
域１ｂを拡大し、図３(ｂ)の関心領域１ｂ’の状態で精
密に観察する。顕微鏡の視野サイズ（視野径）は、接眼
レンズの視野数値と対物レンズの倍率で決まる。例え
ば、視野数値２０の接眼レンズと低倍率状態（２倍）の
対物レンズの組合せでは直径１０mm、２０倍の対物レン
ズの組合せでは直径１mmである。従って、このとき被検
体上の関心領域の直径が０．５mmとすれば、顕微鏡視野
の関心領域の像の大きさは、２倍対物レンズでは視野径
の１／２０、２０倍対物レンズでは視野径の１／２とな
る。

【０００３】顕微鏡の倍率切換えは、同じ光軸上で置換
される対物レンズの切換えによって行われるので、図３
(ａ)の状態のまま倍率を上げると光軸周辺の領域１ｃの
範囲が拡大され、関心領域１ｂは視野の外に出てしま
う。従って、倍率を上げる時は予め顕微鏡のステージを
動かし、関心領域１ｂを視野の中心付近に移動させてか
ら対物レンズを切換えなければならない。ここで、低倍
率状態の視野１ａにおける関心領域１ｂの大きさから到
達すべき拡大率を予測することはできるので、低倍率か
らいきなり所要の高倍率に切換えれば効率的であるが、
関心領域１ｂが正確に視野の中央に移動されていないと
見失うことが多いため、最低倍率から徐々に倍率を上げ
ながら関心領域１ｂを視野の中央に寄せる操作を繰り返
して所要の倍率迄上げて行くのが通例である。

【０００４】この操作は、接眼レンズを直接覗いたり動
画像が得られるテレビジョン装置を介して行う場合に
は、ある程度の熟練者が手間を惜しまなければ可能であ
るが、検査の効率向上のために最低倍率からいきなり高
倍率に切換える場合、どの程度の倍率まで上げれば所要
の拡大像が得られるかの見当を付けたり、上記のように
関心領域１ｂを正確かつ迅速に視野の中心に移動させる
ことが必要となり、後者の操作はかなりの熟練者でも困
難であった。図４は、上記の操作を顕微鏡用テレビジョ
ン装置を介して行う場合のモニタ画面を示し、低倍率で
の全体像１ａ’の範囲が図４(ｂ)のように画面表示さ
れ、所要の高倍率では関心領域１ｂ”の範囲が図４(ｃ)
のように表示され、拡大された画像で精密な関心領域１
ｂ”の観察が行える。

【０００５】図５は、従来の静止画伝送方式顕微鏡テレ
ビジョン装置を説明するための構成図で、アダプタ２を
介して顕微鏡３に搭載されたテレビカメラ４で捉えられ
た被検体の映像は、送信側ビデオモニタ５で確認後、静
止画伝送送信装置６によって低速の伝送信号に変換さ
れ、通信回線７ａ，静止画伝送受信装置８を経て、受信
側ビデオモニタ９に供給される。遠隔操作可能な顕微鏡
を使用する場合は、受信側に設置された遠隔操作器１
０’のステージ移動スイッチ１０ａ’、倍率切換えスイ
ッチ１０ｂ’からの操作信号を、通信回線７ｂ，７ｃを
介してステージ制御装置１１’、対物レンズ制御装置１
２’に送り、それぞれ顕微鏡３のステージ移動、倍率切
換えを行うが、接眼レンズを直接覗いたり動画方式テレ
ビジョン装置との組合せでは有効であるこの機能も、通
信コストの安い静止画伝送方式の顕微鏡用テレビジョン
装置では、１画面分の画像の伝送時間が十数秒〜数分に
及ぶため、ステージ移動や対物レンズ切換後の視野の映
像が到達するまでの待ち時間が長くて実用にはならず、
電話機１３による受信側からの指示に従って送信側で顕
微鏡を操作する熟練者を待機させなければならず、この
場合でも操作のタイミングが難しかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの欠
点を除去し、遠隔制御で所望の関心領域を視野外に外す
ことなく、適正な倍率で自動的に拡大観察することので
きる画像観察用テレビジョン装置、特に、通信コストの
安い静止画伝送方式顕微鏡用テレビジョン装置の実現を
目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、被検体をテレビジョンカメラで撮像しこの
画像を遠隔観察する画像観察用テレビジョンシステムに
おいて、該テレビジョンシステムの画像に観察すべき関
心領域を含む図枠を重畳表示し、上記画像の中心位置か
ら当該図枠表示位置迄の偏位量を算出し、この算出され
た偏位量信号に基づき上記図枠の中心付近が上記画像の
ほぼ中心位置に一致するよう上記テレビジョンカメラと
被検体との相対的な位置を移動制御する位置移動制御手
段を制御し、当該関心領域を上記画像のほぼ中心位置に
一致させるとともに、上記被検体撮像用レンズの倍率を
上記関心領域を含む図枠が画面のほぼ全域に表示される
に適した倍率に切換え制御し、当該関心領域を中心とし
た画像を遠隔制御にて得るごとく構成したものである。

【０００８】

【作用】本発明によれば、低倍率の状態で撮像した被検
体画像の内の所望の関心領域を図枠で指定することによ
って、自動的に、画像の中心位置から当該図枠表示位置
迄の偏位量が算出され、この算出された偏位量信号に基
づき当該図枠の中心付近が上記画像のほぼ中心位置に一
致するようテレビジョンカメラと被検体との相対的な位
置を移動制御する位置移動制御手段が制御されるので、
この関心領域が視野の中心に移動するとともに、被検体
撮像用レンズも最適の倍率に切換わり、目的とする関心
領域の所定倍率の画像が得られる。

【０００９】

【実施例】図１は本発明を静止画伝送方式顕微鏡用テレ
ビジョン装置に適用した場合の一実施例を示す構成図で
あって、図５と同一符号のものは同一物を示している。
アダプタ２を介して顕微鏡３に搭載されたテレビカメラ
４で捉えられた被検体の低倍率状態（例えば対物レンズ
倍率＝２倍）の映像は、図枠発生装置１５を経て送信側
ビデオモニタ５に表示されるとともに、別途、静止画伝
送送信装置６によって低速の伝送信号に変換されて、通
信回線７ａ，静止画伝送受信装置８，図枠発生装置１
５’を経て、受信側ビデオモニタ９に供給される。受信
側に設置された遠隔操作器１０は付属のマウス１０ｃで
指定された関心領域指定信号１０ｄに基づいて図枠座標
信号１４を発生し、図枠発生装置１５’に送られるとと
もに、当該座標信号は通信回線７ｄを介して送信側のス
テージ制御装置１１に送られ、更に対物レンズ制御装置
１２及び図枠発生装置１５に送られる。

【００１０】以下、本発明の特徴とする所望の関心領域
の拡大画像観察動作について、図２と図１に基づいて、
低倍率状態（ここでは倍率２倍）で指定された関心領域
１ｂを拡大して観察する場合を例にして説明する。ま
ず、送受双方のモニタ５，９の画面上には低倍率状態
（倍率２倍）での画像が表示されており、当該画像中の
関心領域１ｂを指定するため、図枠発生装置１５，１
５’で発生する図枠１６が、モニタ画面上の関心領域１
ｂを包括するように、遠隔操作器１０に付属するマウス
１０ｃを操作し指定する。これにより、遠隔操作器１０
から関心領域１ｂを包括する図枠１６の所定の座標信号
（例えば、図枠の中心の位置を示す座標信号）１４が図
枠発生装置１５，１５’に供給され、当該座標信号１４
とこの時対物レンズ制御装置１２から得られる顕微鏡３
の対物レンズの倍率信号１７(倍率２倍)がステージ制御
装置１１に供給される。

【００１１】これによりステージ制御装置１１にて、当
該倍率における当該座標信号１４の画面中心からの偏位
量が換算算出され、この算出された偏位量信号に基づき
画面中心から図枠１６迄の偏位量相当分だけ顕微鏡３の
ステージを移動制御し、所望の関心領域１ｂを包括する
図枠１６の中心を画面の中心位置に移動設定する。さら
に、ステージ制御装置１１に内蔵の最適対物レンズ倍率
算出部(図示せず)では、低倍率状態(倍率２倍)での全視
野と図枠１６との寸法比から図枠１６を画面全体に拡大
表示するのに最適の対物レンズ倍率を算出し、算出され
た倍率（例えば２０倍）への倍率切換え信号１８が対物
レンズ制御装置１２に供給され、対物レンズ制御装置１
２によって顕微鏡３の対物レンズの倍率が高倍率（倍率
２０倍）に切換わり、自動的に当該関心領域１ｂ付近の
拡大画像がモニタ画面の視野内に適正に得られる。最適
対物レンズ倍率の算出に際しては、図枠１６の縦横比と
テレビ画面の縦横比が必ずしも等しくなく、対物レンズ
の倍率も段階的（例えば１０倍、２０倍、４０倍、６０
倍、１００倍）なので、通常は図枠１６全体がテレビ画
面に包括表示される条件下での最高の対物レンズ倍率が
決定される。以上の一連の動作は、遠隔操作器１０付属
のマウス１０ｃを操作後、拡大実行スイッチ（図示せ
ず）を操作することによって開始される。この拡大実行
スイッチは、マウス１０ｃのダブルクリック等によって
代替することもできる。

【００１２】以上の実施例は、受信側に遠隔操作器１０
およびマウス１０ｃを配置して任意の大きさの長方形の
図枠１６を指定する例について説明したが、用途によっ
てはマウス１０ｃの代わりにジョイスティックやライト
ペンなどのポインティングデバイスや方向キー等を使用
したり、長方形の図枠の代わりに多角形や円形等の図枠
を指定したり、ステージ制御装置１１の最適対物レンズ
倍率算出部を遠隔操作器１０に配置したり、送信側に遠
隔操作器１０等を配置して送信側から操作するようにし
てもよい。また、対物レンズの倍率毎のモニタ画面に表
示される範囲に相当する大きさの図枠を予め準備してお
き、低倍率状態でこれらの図枠の何れかを関心領域に当
てがって拡大表示範囲を決定するようにしてもよい。

【００１３】図６はこの応用例を示す構成図であって、
図１や図５と同一符号のものは同一物を示している。受
信側に設置された遠隔操作器１０”の倍率切換スイッチ
１０ｂ”は、顕微鏡３の対物レンズの倍率切換え信号１
８を対物レンズ制御装置１２と固定図枠発生装置１９，
１９’に送出し、固定図枠発生装置１９，１９’は、該
顕微鏡の対物レンズの倍率を上げた場合に当該対物レン
ズによってビデオモニタ５に拡大表示される範囲を示す
図枠１６’を発生する。関心領域指定スイッチ１０ａ”
は図枠座標信号１４’をステージ制御装置１１に送出
し、当該図枠をビデオモニタ５の画面上の関心領域位置
に移動させる。図枠１６’は使用する対物レンズの倍率
毎に予め準備されており、関心領域の範囲に応じて最適
と思われる対物レンズの倍率を選ぶと当該倍率の対物レ
ンズに対応する図枠１６’が選択される。関心領域指定
スイッチ１０ａ”を操作して、図枠１６’をビデオモニ
タ５の画面上の関心領域を包括するように移動させて実
行キー(図示せず)を押すと、対物レンズが切換わると共
に顕微鏡のステージが移動して、図枠１６’の範囲が画
面全域に拡大表示される。

【００１４】この実施例によれば、倍率を上げた場合の
限られた表示範囲を関心領域の観察に効果的に利用する
ことができ、当初最適と思われた対物レンズの倍率が上
記の目的に妥当かどうかをビデオモニタ５の画面上で確
かめることができるので、顕微鏡観察に熟練していない
人でも効果的な検鏡が可能になる。さらには、送信側、
受信側双方で、関心領域を指し示しながら電話機１３を
介して討議するために、双方に遠隔操作器１０等を配置
した構成も本発明の応用範囲である。本発明は前述の実
施例にて説明した静止画伝送方式顕微鏡用テレビジョン
装置に限定されるものではなく、動画伝送方式による遠
隔画像観察装置への応用や、被検体をテレビジョンカメ
ラで撮像し画像を観察する一般的な被検体検査装置にお
ける関心領域の自動抽出機構への適用も可能であり、こ
の場合、顕微鏡ステージ制御装置を被検体移動ステージ
制御装置又はテレビジョンカメラ移動制御装置に、顕微
鏡の対物レンズ制御装置をテレビジョンカメラの撮像レ
ンズ制御装置に置き換えた構成とすることにより容易に
実現できる。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、被検体の画像観察にお
いて、熟練者でなくても低倍率から所要の高倍率にいき
なり切換える操作が可能となり、検査効率が大幅に向上
するばかりでなく、受信側からの遠隔操作による静止画
伝送方式での遠隔観察にも実用可能となるので、作用効
果は大きい。また、関心領域の図枠表示は、送信側と受
信側とが同じ映像を見ながら討議する場合にも有用であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す静止画伝送方式顕微鏡
用テレビジョン装置の構成図。

【図２】当該実施例におけるモニタ画面の表示内容を説
明する図。

【図３】低倍率の状態での顕微鏡視野を表わす図。

【図４】顕微鏡視野と顕微鏡用テレビジョン装置のモニ
タ画面との関連を説明する図。

【図５】従来の静止画伝送方式顕微鏡テレビジョン装置
の構成図である。

【図６】本発明の他の実施例を示す顕微鏡用テレビジョ
ン装置の構成図。

【符号の説明】

３：顕微鏡、４：テレビカメラ、６：静止画伝送送信装
置、８：静止画伝送受信装置、１０：遠隔操作器、１０
ａ”：関心領域指定スイッチ、１０ｃ：関心領域指定用
マウス、１１：顕微鏡ステージ制御装置、１２：対物レ
ンズ制御装置、１５，１５’：図枠発生装置、１９，１
９’：固定図枠発生装置。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被検体をテレビジョンカメラで撮像しこ
   の画像を遠隔観察する画像観察用テレビジョンシステム
   において、該テレビジョンシステムの画像に観察すべき
   関心領域を囲む図枠を重畳表示し、上記画像の中心位置
   から当該図枠表示位置迄の偏位量を算出し、この算出さ
   れた偏位量信号に基づき上記図枠の中心付近が上記画像
   のほぼ中心位置に一致するよう上記テレビジョンカメラ
   と上記被検体との相対的な位置を移動制御する位置移動
   制御手段を制御し、当該関心領域を上記画像のほぼ中心
   位置に一致させるとともに、上記被検体撮像用レンズの
   倍率を上記関心領域が画面のほぼ全域に表示されるに適
   した倍率に切換え制御し、当該関心領域を中心とした画
   像を遠隔制御にて得ることを特徴とする画像観察用テレ
   ビジョンシステム。
2. 【請求項２】 遠隔操作可能な顕微鏡と該顕微鏡の光学
   像を撮像するテレビジョンカメラを組み合わせこの画像
   を観察する顕微鏡用テレビジョン装置において、該テレ
   ビジョン装置の画像にこの画像の中で詳細に観察すべき
   関心領域を囲む図枠を重畳表示する手段と、上記画像の
   中心位置から当該図枠表示位置迄の偏位量をその時の上
   記顕微鏡の対物レンズの設定倍率に基づき換算算出する
   手段と、この算出された偏位量信号に基づき上記関心領
   域が上記画像のほぼ中心位置に一致するよう上記顕微鏡
   のステージを移動制御する顕微鏡ステージ制御手段と、
   上記関心領域がほぼ画面全域に拡大される上記顕微鏡の
   対物レンズの最適倍率を算出すると共に該対物レンズの
   倍率を算出した最適倍率に切換え制御する手段を有し、
   上記画像のほぼ中心位置に一致した当該関心領域を中心
   とした拡大画像を得ることを特徴とする顕微鏡用テレビ
   ジョン装置。
3. 【請求項３】 遠隔操作可能な顕微鏡と該顕微鏡の光学
   像を撮像するテレビジョンカメラを組み合わせ静止画伝
   送装置を介してこの画像を遠隔観察する顕微鏡用テレビ
   ジョン装置において、該テレビジョン装置の画像にこの
   画像の中で詳細に観察すべき関心領域を囲む図枠を重畳
   表示する手段と、上記画像の中心位置から当該図枠表示
   位置迄の偏位量をその時の上記顕微鏡の対物レンズの設
   定倍率に基づき換算算出する手段と、この算出された偏
   位量信号に基づき上記関心領域が上記画像のほぼ中心位
   置に一致するよう上記顕微鏡のステージを移動制御する
   顕微鏡ステージ制御手段と、上記関心領域がほぼ画面全
   域に拡大される上記顕微鏡の対物レンズの最適倍率を算
   出すると共に該対物レンズの倍率を算出した最適倍率に
   切換え制御する手段を有し、上記画像のほぼ中心位置に
   一致した当該関心領域を中心とした拡大画像を遠隔制御
   にて得ることを特徴とする顕微鏡用テレビジョン装置。
4. 【請求項４】 被検体をテレビジョンカメラで撮像しこ
   の画像を遠隔観察する画像観察用テレビジョンシステム
   において、該テレビジョンシステムの画像に観察すべき
   関心領域を所定の倍率で観察する場合の表示範囲を表わ
   す図枠を選択して重畳表示し、上記画像の中心位置から
   当該図枠表示位置迄の偏位量を算出し、この算出された
   偏位量信号に基づき上記図枠の中心付近が上記画像のほ
   ぼ中心位置に一致するよう上記テレビジョンカメラと上
   記被検体との相対的な位置を移動制御する位置移動制御
   手段を制御し、当該関心領域を上記画像のほぼ中心位置
   に一致させるとともに、上記被検体撮像用レンズの倍率
   を上記選択した図枠に相当する倍率に切換え制御し、当
   該関心領域を中心とした画像を遠隔制御にて得ることを
   特徴とする画像観察用テレビジョンシステム。
5. 【請求項５】 遠隔操作可能な顕微鏡と該顕微鏡の光学
   像を撮像するテレビジョンカメラを組み合わせ静止画伝
   送装置を介してこの画像を遠隔観察する顕微鏡用テレビ
   ジョン装置において、該テレビジョン装置の画像に上記
   顕微鏡の対物レンズの倍率に応じた表示範囲を重畳表示
   するための図枠を上記対物レンズの倍率毎に発生する手
   段と、この画像の中で詳細に観察すべき関心領域を含む
   最適の図枠を選択し上記画像に重畳表示する手段と、上
   記画像の中心位置から当該図枠表示位置迄の偏位量をそ
   の時の上記顕微鏡の対物レンズの設定倍率に基づき換算
   算出する手段と、この算出された偏位量信号に基づき上
   記関心領域が上記画像のほぼ中心位置に一致するよう上
   記顕微鏡のステージを移動制御する顕微鏡ステージ制御
   手段を有し、当該関心領域の拡大画像を遠隔制御にて得
   ることを特徴とする顕微鏡用テレビジョン装置。