JPH0530008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 （産業上の利用分野） 本考案は、フオークリフトに使用するパレツト
の裏返し装置。詳しくはパレツトの製造に際し、
裏板打ちを終わつたパレツトを裏返して、裏板打
ちができる様にする操作を釘打台上において行わ
せることが出来る裏返し装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来フオークリフト用パレツトの反転装置とし
て、本考案者の考案に係る実開昭50−109381号公
報所載の技術が公知である。

このものは、パレツトの釘打ちを行なう釘打台
と、釘打台上のパレツトを反転させる反転台と、
釘打台と反転台とに跨つて張設し、且駆動機構に
より正逆に回転させるコンベヤと、釘打台と反転
台とにパレツトを挟む間隔で軸着し、且起動機構
により両側から起こされてパレツトを挟み、これ
を反転台へ傾かせてから釘打台へ潜らせるパレツ
トの反転腕と受け腕とを備えさせた構成のもの
で、前記した従来の反転装置は、パレツトの裏板
打ちを終わると、反転腕と受腕が両側から起きて
パレツトを挟み、反転台側へ倒れてパレツトを反
転台へ反転させることにより裏返した後、反転腕
が釘打台側へ戻つて格納され、これに伴い、コン
ベアが回転し反転台上のパレツトを釘打台へ戻し
て、表板打ちが出来る様にする操作を自動的に行
わせるものである。

（考案が解決しようとする問題点） 前記した従来のパレツト反転装置は、パレツト
を180°回転させるため、釘打台の後に反転台を必
要とし、これがために装置は大形となり、製作費
が高くて、設備に広い場所を要し、且つ、反転腕
が実質180°の範囲を２回回動するため、反転に時
間が掛かつて作業能率も悪い問題点があつた。

本考案は、前記した従来の問題点を解決するた
めになされたもので、パレツトを釘打台の後部に
立て、その下部を前方へ引かせることにより、パ
レツトを釘打台上において裏返し得る装置を提供
する事を目的としている。

ロ 考案の構成 （問題点を解決するための手段） 本考案に関するパレツト反転装置は、パレツト
８の釘打ちを行なう釘打台ａと、この釘打台ａの
後部上方に立設したパレツト８の受腕１３，１３
と、該受腕１３の手前下側の水平軸１５により前
記釘打台ａへ枢着し、起伏手段１７，２０により
コンベア９，９の下から前記受腕１３，１３に対
面する位置まで起こされる起伏アーム１４，１４
と、前記釘打台ａに懸張して正逆回転可能とした
パレツトの移送コンベア９，９とを備えさせた構
成のものである。

（作用） 前記の様に構成される本考案の装置は、釘打台
ａ上において桁イへ裏板ロを釘付けする裏板打ち
を行い、裏板打ちが終つた時に釘打台ａの下に待
機する起伏アーム１４，１４を起伏手段１７，２
０により図面第３図に示すように受腕１３，１３
に対面する迄起こすと、釘打台ａ上のパレツト８
は起伏アーム１４，１４により釘打台ａの後部へ
起こされて受腕１３，１３に押付けられる。

そこで、前記起伏アーム１４，１４を起伏手段
１７，２０により倒して、第４図に示す様に釘打
台ａの下へ格納し、釘打台ａに懸張されるコンベ
ア９，９を釘打台ａの後側から前側へ向かつて回
転させると、パレツト８はその下端をコンベア
９，９により前方へ引つ張られるため、第４図に
鎖線で示すようい表側が上になる様に釘打台ａ上
へ倒されて釘打台ａへ乗るから、この時、桁イの
上に表板ハを釘着けする表板打ち行えば、パレツ
ト８の組立てが釘打台ａ上で完了するものであ
る。

（実施例） 次ぎに本考案に関する装置の実施の一例を図面
に基づいて説明する。

図面第１図〜第２図において１は機台で、その
上に左右一対のフレーム２，２を移動自在に載置
し、これら両フレーム２，２にそれざれ前記機台
１に固定したラツク３と噛合うピニオン４，４を
支持させ、該ピニオン４，４と操作ハンドル５，
５とを伝動ギア６，７により連係させて、前記ハ
ンドル５，５の操作によりピニオン４，４を正逆
に回転させると、前記フレーム２，２が内外に移
動し、その間隔をパレツト８の寸法に合わせて調
整出来るように構成されており、前記フレーム
２，２の前部は、桁イに裏板ロと表板ハとを打着
けして形成するパレツト８の釘打台ａとし、後部
は完成パレツトの積重台ｂとするようにしてあ
る。

９，９は前記フレーム２，２の前後と後端に軸
支した鎖車１０と１１に跨つて懸張したパレツト
８の移送コンベアで、減速機モータ４により正，
逆回転させ、パレツト８を釘打台ａの後側から前
側へ移動させたり、又、釘打台ａから積重部ｂへ
移送させたりすることが出来る様にしてある。

１３，１３は前記した釘打台ａの後部両側に垂
直よりも僅かに後方へ傾斜させて設けたパレツト
８の受腕で、後記する起伏アームが起したパレツ
ト８を支持させる様にしてある。

１４，１４は前記した釘打台ａの部分の前記コ
ンベア９，９よりも下側に配設した起伏アーム
で、その基部を前記受腕１３，１３の下側の手前
において機枠１に支持させた水平軸１５に取付
け、この水平軸１５を後記するリンクにより一方
へ回転させると、起伏アーム１４，１４が前記受
腕１３，１３に対面する位置まで立上がり、反対
方向へ回転させるとコンベア９，９の下方へ格納
される位置へ倒伏する様にしてある。

１６は前記した水平軸１５の下部にこれと平行
させて設けたクランク軸で、該クランク軸１６に
前記起伏アーム１４，１４に対応する一対のクラ
ンク１７，１７を取付け、ロツド１８，１８によ
り前記起伏アーム１４，１４と連結し、前記クラ
ンク軸１６にはレバー１９を固定して、このレバ
ー１９に流体シリンダ２０のロツド２１を連結
し、前記シリンダ２０のロツド２０の繰出し時に
は起伏アーム１４，１４が起こされ、引つ込め時
には倒される様にしてある。

２２，２３は前記した流体シリンダ２０の作動
範囲を規制させるスイツチで、スイツチ２２は起
伏アーム１４，１４が立上がつた時、前記水平軸
１５に取付けたドツグ２４により操作されてシリ
ンダ２０のロツド２１を停止させ、スイツチ２３
は起伏アーム１４，１４が倒伏した時、ドツグ２
５に操作されてロツド２１を停止させる様にして
ある。

２６は前記したコンベア９により戻されるパレ
ツト８の位置を規制されるスイツチで、パレツト
８が釘打台ａへ戻された時、これに操作されてコ
ンベア９，９を停止させる様にしてある。

２７は前記したパレツト８の積重部ｂに設けた
リフターで、公知のＸ字リンク２８をシリンダ２
９により操作して、常時はコンベア９，９の下に
待機させ、この上方へコンベア９，９により完成
パレツト８が送られて来ると上昇させて、パレツ
ト８を積重部ｂに設けた受爪３０を押上げてその
上方まで移動させ、これに伴い前記受爪３０が水
平に戻つてストツパー３１に係止された後に、下
降してパレツト８を受爪３０に支持させ、コンベ
ア８の下に格納される動作を行なつて積重部ｂ上
にパレツト８を積重ねる操作を行うものである。

ハ 考案の効果 本考案に関する装置は、前述の通り釘打台の上
でパレツトを反転させるから、従来用いた反転台
が不用となり、装置の小形化による製作費の低減
と、設備面積の縮小に有効である。

立てたパレツトの引き倒しによりパレツトを裏
返すから、従来の反転による裏返しに比べて、所
要時間が短く、反転後のパレツトの戻しが不用と
なるから、作業能率が増進される。

等の特有の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に関する装置の実施の一例を示
す縦断側面図。第２図は同上の平面図。第３図〜
第５図は同上装置によるパレツトの裏返し状態を
示す説明図。第６図はパレツトの積重ね状態の説
明図である。 図に於て、ａ……釘打台、ｂは積重部、８はパ
レツト、１３，１３は受腕、１５は水平軸、１
４，１４は起伏アーム、１７，２０は起伏手段、
９は移送コンベアである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パレツトの釘打ちを行なう釘打台と、この釘打
   台の後部上方に立設したパレツトの受腕と、該受
   腕の手前下側の水平軸により前記釘打台へ枢着
   し、起伏手段により釘打台の下から前記パレツト
   受に対面する位置まで起される起伏アームと、前
   記釘打台に懸張して正逆回転可能としたパレツト
   移送コンベアとを備えさせた事を特徴とするパレ
   ツト裏返し装置。