JPH052978A - 静電リレー - Google Patents
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- JPH052978A JPH052978A JP15353891A JP15353891A JPH052978A JP H052978 A JPH052978 A JP H052978A JP 15353891 A JP15353891 A JP 15353891A JP 15353891 A JP15353891 A JP 15353891A JP H052978 A JPH052978 A JP H052978A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 駆動電圧印加時の静電力が十分強くて実用性
の高い静電リレーを提供する。 【構成】 固定接点21および固定側駆動電極11を有
する固定基体2aと、可動接点22および可動側駆動電
極を有する可動板13とを備え、この可動板13が固定
側基体2a,2bに対し対面した状態でシーソー運動可
能に配置され、可動接点22はシーソー運動の支点Pか
らみて少なくとも一方の側において前記固定接点22と
対面するとともに、前記支点Pの両側において前記固定
側駆動電極11と可動側駆動電極が対面しており、前記
可動板13の表裏両側の前方には、それぞれ、前記支点
Pの両側に異なる極性のエレクトレット8,9が、前記
可動板13を挟んで対面する両エレクトレットも極性が
異なるようにして設けられており、前記駆動電極への電
圧印加により前記可動板13のシーソー運動が生起する
ようになっている静電リレー。
の高い静電リレーを提供する。 【構成】 固定接点21および固定側駆動電極11を有
する固定基体2aと、可動接点22および可動側駆動電
極を有する可動板13とを備え、この可動板13が固定
側基体2a,2bに対し対面した状態でシーソー運動可
能に配置され、可動接点22はシーソー運動の支点Pか
らみて少なくとも一方の側において前記固定接点22と
対面するとともに、前記支点Pの両側において前記固定
側駆動電極11と可動側駆動電極が対面しており、前記
可動板13の表裏両側の前方には、それぞれ、前記支点
Pの両側に異なる極性のエレクトレット8,9が、前記
可動板13を挟んで対面する両エレクトレットも極性が
異なるようにして設けられており、前記駆動電極への電
圧印加により前記可動板13のシーソー運動が生起する
ようになっている静電リレー。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、静電力(クーロン
力)を利用して接点の接離を行う静電リレーに関する。
力)を利用して接点の接離を行う静電リレーに関する。
【0002】
【従来の技術】図7および図8は、それぞれ、従来の静
電リレーをあらわす。これら従来の静電リレーには、駆
動電圧印加時の静電力が十分でないという問題がある。
図7の静電リレー150は、固定側駆動電極を兼ねる固
定側基体151,151と可動側駆動電極でもある可動
板152とを備え、可動板152が固定側基体151に
対面した状態で接点が接離する変位が可能なように片端
で支持(片持支持)されている。そして、固定側基体1
51の表面には固定接点153が設けられ、可動板15
2には固定接点153に対面する位置に可動接点154
が設けられていて、固定側基体151と可動板152の
間への駆動電圧印加により生ずる静電力で可動接点15
4と固定接点153が接離するようになっている。
電リレーをあらわす。これら従来の静電リレーには、駆
動電圧印加時の静電力が十分でないという問題がある。
図7の静電リレー150は、固定側駆動電極を兼ねる固
定側基体151,151と可動側駆動電極でもある可動
板152とを備え、可動板152が固定側基体151に
対面した状態で接点が接離する変位が可能なように片端
で支持(片持支持)されている。そして、固定側基体1
51の表面には固定接点153が設けられ、可動板15
2には固定接点153に対面する位置に可動接点154
が設けられていて、固定側基体151と可動板152の
間への駆動電圧印加により生ずる静電力で可動接点15
4と固定接点153が接離するようになっている。
【0003】この静電リレー150では可動板152に
エレクトレットを用い静電力を確保しようとしているの
であるが、片持支持式可動板152に適切な変位を生起
させるだけの必要かつ十分な静電力がなかなか得られ
ず、実用性は今ひとつである。図8の静電リレー160
は、固定接点171および固定側駆動電極172を有す
る固定側絶縁基体161と、可動接点173および可動
側駆動電極機能を有する可動板162とを備え、この可
動板162が固定側絶縁基体161に対し対面した状態
でシーソー運動可能に枠部163に支持され、可動接点
173は固定接点171と対面するとともに、シーソー
運動の支点165の両側において固定側駆動電極172
と可動側駆動電極である可動板162とが対面してお
り、両駆動電極への電圧印加により可動板162のシー
ソー運動が生起し接点171,173の接離がなされる
ようになっている。
エレクトレットを用い静電力を確保しようとしているの
であるが、片持支持式可動板152に適切な変位を生起
させるだけの必要かつ十分な静電力がなかなか得られ
ず、実用性は今ひとつである。図8の静電リレー160
は、固定接点171および固定側駆動電極172を有す
る固定側絶縁基体161と、可動接点173および可動
側駆動電極機能を有する可動板162とを備え、この可
動板162が固定側絶縁基体161に対し対面した状態
でシーソー運動可能に枠部163に支持され、可動接点
173は固定接点171と対面するとともに、シーソー
運動の支点165の両側において固定側駆動電極172
と可動側駆動電極である可動板162とが対面してお
り、両駆動電極への電圧印加により可動板162のシー
ソー運動が生起し接点171,173の接離がなされる
ようになっている。
【0004】しかしながら、適切な変位を生起させるだ
けの必要かつ十分な静電力がなかなか確保できない。駆
動電圧を上げれば静電力が強まるが、接点間の距離が余
り大きくとれないため駆動電圧を上げるには限度がある
し使い難もなり、実用性が失われる。接点間の距離を縮
めても静電力が強まるが、接点間の耐圧が低下するた
め、やはり実用性が失われる。
けの必要かつ十分な静電力がなかなか確保できない。駆
動電圧を上げれば静電力が強まるが、接点間の距離が余
り大きくとれないため駆動電圧を上げるには限度がある
し使い難もなり、実用性が失われる。接点間の距離を縮
めても静電力が強まるが、接点間の耐圧が低下するた
め、やはり実用性が失われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記事情
に鑑み、駆動電圧印加時の静電力が十分強くて実用性の
高い静電リレーを提供することを課題とする。
に鑑み、駆動電圧印加時の静電力が十分強くて実用性の
高い静電リレーを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1〜6記載の発明にかかる静電リレーは、固
定接点および固定側駆動電極を有する固定基体と、可動
接点および可動側駆動電極を有する可動板とを備え、こ
の可動板が固定側基体に対し対面した状態でシーソー運
動可能に配置され、可動接点はシーソー運動の支点から
みて少なくとも一方の側において前記固定接点と対面す
るとともに、前記支点の両側において前記固定側駆動電
極と可動側駆動電極が対面しており、前記可動板の表裏
両側の前方には、それぞれ、前記支点の両側に異なる極
性のエレクトレットが、前記可動板を挟んで対面する両
エレクトレットも極性が異なるようにして設けられてお
り、前記駆動電極への電圧印加により前記可動板のシー
ソー運動が生起するようになっている構成となってい
る。
め、請求項1〜6記載の発明にかかる静電リレーは、固
定接点および固定側駆動電極を有する固定基体と、可動
接点および可動側駆動電極を有する可動板とを備え、こ
の可動板が固定側基体に対し対面した状態でシーソー運
動可能に配置され、可動接点はシーソー運動の支点から
みて少なくとも一方の側において前記固定接点と対面す
るとともに、前記支点の両側において前記固定側駆動電
極と可動側駆動電極が対面しており、前記可動板の表裏
両側の前方には、それぞれ、前記支点の両側に異なる極
性のエレクトレットが、前記可動板を挟んで対面する両
エレクトレットも極性が異なるようにして設けられてお
り、前記駆動電極への電圧印加により前記可動板のシー
ソー運動が生起するようになっている構成となってい
る。
【0007】以下、この発明を具体的に説明する。普
通、固定側駆動電極は、請求項2のように、可動板の表
裏両側前方にそれぞれ配置されており、各エレクトレッ
トは各固定側駆動電極の上にそれぞれ設けられている。
可動側においては、可動板が導電性材料で出来ていれ
ば、請求項3のように、可動板に可動側駆動電極を兼ね
させることができるが、この場合は、可動板の表面に絶
縁膜を設けて、この絶縁膜の上に可動接点を形成するよ
うにする。勿論、可動側駆動電極は可動接点と同様に絶
縁膜の上に別に形成するようにしてもよい。この場合は
可動板は絶縁材料で出来ていてもよい。
通、固定側駆動電極は、請求項2のように、可動板の表
裏両側前方にそれぞれ配置されており、各エレクトレッ
トは各固定側駆動電極の上にそれぞれ設けられている。
可動側においては、可動板が導電性材料で出来ていれ
ば、請求項3のように、可動板に可動側駆動電極を兼ね
させることができるが、この場合は、可動板の表面に絶
縁膜を設けて、この絶縁膜の上に可動接点を形成するよ
うにする。勿論、可動側駆動電極は可動接点と同様に絶
縁膜の上に別に形成するようにしてもよい。この場合は
可動板は絶縁材料で出来ていてもよい。
【0008】固定側においては、請求項4のように、固
定側基体の表面には絶縁膜を設け、この絶縁膜の上に固
定側駆動電極と固定接点を形成するか、あるいは、固定
側基体が導電性材料で出来ていれば、基体の一部または
全部を使って、請求項5のように、固定側基体自体に固
定側駆動電極を形成するとともに固定側基体の表面には
絶縁膜を設け、この絶縁膜の上に固定接点を形成するよ
うにしてもよい。
定側基体の表面には絶縁膜を設け、この絶縁膜の上に固
定側駆動電極と固定接点を形成するか、あるいは、固定
側基体が導電性材料で出来ていれば、基体の一部または
全部を使って、請求項5のように、固定側基体自体に固
定側駆動電極を形成するとともに固定側基体の表面には
絶縁膜を設け、この絶縁膜の上に固定接点を形成するよ
うにしてもよい。
【0009】静電リレーの場合は、駆動電圧の印加によ
り駆動電極間に電荷が蓄積されるが、可動板を別の状態
に素早く移行させるには前記印加電圧を除いた時に電荷
を直ちに放電させる必要があり、この場合には放電回路
が必要になる。また、通常の電子回路では制御用の信号
電圧は数V〜十数Vであるのに対し、静電リレーの駆動
電圧は数十V程度であるため、数V〜十数Vの信号電圧
を使おうとすると数十V程度に昇圧する昇圧回路がリレ
ーの前段に必要となる。
り駆動電極間に電荷が蓄積されるが、可動板を別の状態
に素早く移行させるには前記印加電圧を除いた時に電荷
を直ちに放電させる必要があり、この場合には放電回路
が必要になる。また、通常の電子回路では制御用の信号
電圧は数V〜十数Vであるのに対し、静電リレーの駆動
電圧は数十V程度であるため、数V〜十数Vの信号電圧
を使おうとすると数十V程度に昇圧する昇圧回路がリレ
ーの前段に必要となる。
【0010】そのため、請求項6のように、例えば、固
定側基体に駆動用回路部を設けておくことは非常に有用
である。駆動用回路部は放電回路と昇圧回路の両方を全
て備えている必要はなく、いずれか一方の回路の全部ま
たは一部を備えるだけであってもよい。また、駆動用回
路部は固定側に限らず可動側、あるいは、可動側と固定
側の両方にまたがって設けられていてもよい。
定側基体に駆動用回路部を設けておくことは非常に有用
である。駆動用回路部は放電回路と昇圧回路の両方を全
て備えている必要はなく、いずれか一方の回路の全部ま
たは一部を備えるだけであってもよい。また、駆動用回
路部は固定側に限らず可動側、あるいは、可動側と固定
側の両方にまたがって設けられていてもよい。
【0011】また、この発明の静電リレーの場合、エレ
クトレットを備えており、そのため、様々なモード形態
がとれる。例えば、可動板のシーソー運動の支点からみ
て両側に可動接点と固定接点がそれぞれあって、駆動電
圧を印加しない状態では両側の両接点とも接触しておら
ず駆動電圧印加時だけいずれかの固定接点に可動接点が
接触するという形態の他、駆動電圧非印加(安定状態)
時は可動板が一方の側のエレクトレットに引きつけられ
常閉接点を構成していて、駆動電圧印加中だけ可動板が
他方の側のエレクトレットに引きつけられ常開接点が閉
じる形態(単安定のシングルモード)や、さらには、駆
動電圧非印加状態ではどちらか一方の側の可動接点と固
定接点が接触したラッチ状態にあり、駆動電極への電圧
印加により他方の側の可動接点と固定接点が接触したラ
ッチ状態に切り替わる形態(双安定のダブルモード)な
どがある。
クトレットを備えており、そのため、様々なモード形態
がとれる。例えば、可動板のシーソー運動の支点からみ
て両側に可動接点と固定接点がそれぞれあって、駆動電
圧を印加しない状態では両側の両接点とも接触しておら
ず駆動電圧印加時だけいずれかの固定接点に可動接点が
接触するという形態の他、駆動電圧非印加(安定状態)
時は可動板が一方の側のエレクトレットに引きつけられ
常閉接点を構成していて、駆動電圧印加中だけ可動板が
他方の側のエレクトレットに引きつけられ常開接点が閉
じる形態(単安定のシングルモード)や、さらには、駆
動電圧非印加状態ではどちらか一方の側の可動接点と固
定接点が接触したラッチ状態にあり、駆動電極への電圧
印加により他方の側の可動接点と固定接点が接触したラ
ッチ状態に切り替わる形態(双安定のダブルモード)な
どがある。
【0012】この発明において用いられる異なる極性の
エレクトレットとしては、互いに逆方向に永久的に分極
しているもの、あるいは、互いに逆極性の電荷を実質的
に永久に有しているもの等が挙げられる。可動板のシー
ソー運動の支点は通常は略可動板の中央に位置している
が、中央から外れた位置にあってもよい。
エレクトレットとしては、互いに逆方向に永久的に分極
しているもの、あるいは、互いに逆極性の電荷を実質的
に永久に有しているもの等が挙げられる。可動板のシー
ソー運動の支点は通常は略可動板の中央に位置している
が、中央から外れた位置にあってもよい。
【0013】固定側基体や可動板用基体には、シリコン
単結晶基板等の半導体基板を用いることができる。可動
側については、シリコン単結晶基板の表裏両面に所定の
パターンのマスクを設け、異方性エッチングを施すこと
により、可動側電極を兼ねた可動板を有する可動側基体
を作ることができる。
単結晶基板等の半導体基板を用いることができる。可動
側については、シリコン単結晶基板の表裏両面に所定の
パターンのマスクを設け、異方性エッチングを施すこと
により、可動側電極を兼ねた可動板を有する可動側基体
を作ることができる。
【0014】固定側については、シリコン単結晶基板の
表面に絶縁膜を形成し、その上に固定接点や固定側駆動
電極(さらにはエレクトレット)を設けたりするが、シ
リコン単結晶基板であれば駆動用回路部を構成するトラ
ンジスタ、ダイオード等の半導体素子や抵抗、コンデン
サ等のインピーダス素子が容易に作り込めるし、高濃度
ドーピング層(普通は基板と逆導電型の不純物高濃度領
域)を形成し、これを固定側駆動電極として利用するこ
ともできる。
表面に絶縁膜を形成し、その上に固定接点や固定側駆動
電極(さらにはエレクトレット)を設けたりするが、シ
リコン単結晶基板であれば駆動用回路部を構成するトラ
ンジスタ、ダイオード等の半導体素子や抵抗、コンデン
サ等のインピーダス素子が容易に作り込めるし、高濃度
ドーピング層(普通は基板と逆導電型の不純物高濃度領
域)を形成し、これを固定側駆動電極として利用するこ
ともできる。
【0015】また、可動側基体や固定側基体の複数個分
の面積をもつシリコン単結晶ウエハ(半導体ウエハ)を
利用して、同時に複数個分の加工を行い、分断して複数
個の可動側基体や固定側基体を同時に得るようにするこ
ともできる。さらには、複数個分の可動側基体を形成し
たシリコン単結晶ウエハの上下に、複数個分の固定側基
体を形成したシリコン単結晶ウエハを接合してから、個
別に分断するようにすれば非常に効率よく製造できるこ
ととなる。
の面積をもつシリコン単結晶ウエハ(半導体ウエハ)を
利用して、同時に複数個分の加工を行い、分断して複数
個の可動側基体や固定側基体を同時に得るようにするこ
ともできる。さらには、複数個分の可動側基体を形成し
たシリコン単結晶ウエハの上下に、複数個分の固定側基
体を形成したシリコン単結晶ウエハを接合してから、個
別に分断するようにすれば非常に効率よく製造できるこ
ととなる。
【0016】上記のシリコン単結晶ウエハの加工には通
常の半導体装置製造で使われている微細加工技術やフォ
トリソグラフィ技術が応用できるため、非常に小型のも
のが大量かつ容易に作れるため、安価なものが量産でき
ることになる。
常の半導体装置製造で使われている微細加工技術やフォ
トリソグラフィ技術が応用できるため、非常に小型のも
のが大量かつ容易に作れるため、安価なものが量産でき
ることになる。
【0017】
【作用】この発明の静電リレーは、可動板の表裏両側の
前方には、それぞれ、シーソー運動の支点の両側に異な
る極性のエレクトレットが、前記可動板を挟んで対面す
る両エレクトレットも極性が異なるよう配されているた
め、駆動電圧印加時、必要かつ十分な静電力を確保する
ことができる。これら極性の異なるエレクトレット全て
が協同して可動板を移動させる静電力を生じるからであ
る。つまり、可動板のシーソー運動の支点からみて一方
の側では、可動板を挟んで対面する極性の異なるエレク
トレットが共にシーソーの一方の側を持ち上げており、
可動板のシーソー運動の支点からみて他方の側では、可
動板を挟んで対面する極性の異なるエレクトレットが共
にシーソーの他方の側を引き下げていて、駆動電圧印加
時、全てのエレクトレット静電力が同じ方向に可動板を
移動させるように揃うのである。
前方には、それぞれ、シーソー運動の支点の両側に異な
る極性のエレクトレットが、前記可動板を挟んで対面す
る両エレクトレットも極性が異なるよう配されているた
め、駆動電圧印加時、必要かつ十分な静電力を確保する
ことができる。これら極性の異なるエレクトレット全て
が協同して可動板を移動させる静電力を生じるからであ
る。つまり、可動板のシーソー運動の支点からみて一方
の側では、可動板を挟んで対面する極性の異なるエレク
トレットが共にシーソーの一方の側を持ち上げており、
可動板のシーソー運動の支点からみて他方の側では、可
動板を挟んで対面する極性の異なるエレクトレットが共
にシーソーの他方の側を引き下げていて、駆動電圧印加
時、全てのエレクトレット静電力が同じ方向に可動板を
移動させるように揃うのである。
【0018】エレクトレットの場合、小さくて十分に強
力なものがあるため、駆動電圧を高くしたり、あるい
は、接点間のギャップを小さくせずとも、極性の異なる
ものを使うだけで強力な静電力を発生させられるため
に、現実的であって非常に実用性が高くなる。続いて、
様々なモードが容易にとれる点について説明する。
力なものがあるため、駆動電圧を高くしたり、あるい
は、接点間のギャップを小さくせずとも、極性の異なる
ものを使うだけで強力な静電力を発生させられるため
に、現実的であって非常に実用性が高くなる。続いて、
様々なモードが容易にとれる点について説明する。
【0019】図5は、可動側駆動電極の一側の固定側駆
動電極上に配された極性の異なるエレクトレットの一方
(第1+エレクトレット)は可動側駆動電極に面してい
る表面がプラス、他方(第2−エレクトレット)は可動
側駆動電極に面している表面がマイナスに永久分極して
おり、可動側駆動電極の他側の固定側駆動電極上に配さ
れた極性の異なるエレクトレットの第1エレクトレット
と対面する極性の異なるエレクトレット(第3−エレク
トレット)は可動側駆動電極に面している表面がマイナ
ス、第2エレクトレットと対面する極性の異なるエレク
トレット(第4+エレクトレット)は可動側駆動電極に
面している表面がプラスに永久分極していて、4者のみ
かけ上の電荷量が同じであるとして、両駆動電極間の距
離(トラベル)と静電力(可動側駆動電極にかかるトル
ク)およびバネ負荷の関係をあらわしたものである。但
し、静電力とバネ負荷によるトルクは逆向きに作用する
が、図5では便宜上同じ向きで図示してある。
動電極上に配された極性の異なるエレクトレットの一方
(第1+エレクトレット)は可動側駆動電極に面してい
る表面がプラス、他方(第2−エレクトレット)は可動
側駆動電極に面している表面がマイナスに永久分極して
おり、可動側駆動電極の他側の固定側駆動電極上に配さ
れた極性の異なるエレクトレットの第1エレクトレット
と対面する極性の異なるエレクトレット(第3−エレク
トレット)は可動側駆動電極に面している表面がマイナ
ス、第2エレクトレットと対面する極性の異なるエレク
トレット(第4+エレクトレット)は可動側駆動電極に
面している表面がプラスに永久分極していて、4者のみ
かけ上の電荷量が同じであるとして、両駆動電極間の距
離(トラベル)と静電力(可動側駆動電極にかかるトル
ク)およびバネ負荷の関係をあらわしたものである。但
し、静電力とバネ負荷によるトルクは逆向きに作用する
が、図5では便宜上同じ向きで図示してある。
【0020】両駆動電極の電位が等しければ、両駆動電
極が互いに平行の場合、第1〜4エレクトレットによる
静電力は0であって可動板は移動せず中立位置を保持し
ている。もし、可動側駆動電極が第1+エレクトレット
の側に傾けば、第1+エレクトレットの静電力が他のエ
レクトレットの静電力に勝るので可動側駆動電極には第
1+エレクトレット側に傾こうとするトルクが働く。逆
に、可動側駆動電極が第2−エレクトレットの側に傾け
ば、第2−エレクトレットの静電力が他のエレクトレッ
トの静電力に勝るので可動側駆動電極には−エレクトレ
ットの側に傾こうとするトルクが働く。
極が互いに平行の場合、第1〜4エレクトレットによる
静電力は0であって可動板は移動せず中立位置を保持し
ている。もし、可動側駆動電極が第1+エレクトレット
の側に傾けば、第1+エレクトレットの静電力が他のエ
レクトレットの静電力に勝るので可動側駆動電極には第
1+エレクトレット側に傾こうとするトルクが働く。逆
に、可動側駆動電極が第2−エレクトレットの側に傾け
ば、第2−エレクトレットの静電力が他のエレクトレッ
トの静電力に勝るので可動側駆動電極には−エレクトレ
ットの側に傾こうとするトルクが働く。
【0021】可動側駆動電極にプラス電圧がかかれば、
第1,4+エレクトレットと可動側駆動電極の間には反
発力が、第2,3−エレクトレットと可動側駆動電極の
間には吸引力が生じ、可動板を第2,3−エレクトレッ
トの側に傾ける反発力と吸引力を合わせた強いトルクが
可動板にかかることになる。可動側駆動電極にマイナス
電圧がかかれば、第2,3−エレクトレットと可動側駆
動電極の間には反発力が、第1,4+エレクトレットと
可動側駆動電極の間には吸引力が生じ、可動板を第1,
4+エレクトレットの側に傾ける反発力と吸引力を合わ
せた強いトルクが可動板にかかることになる。
第1,4+エレクトレットと可動側駆動電極の間には反
発力が、第2,3−エレクトレットと可動側駆動電極の
間には吸引力が生じ、可動板を第2,3−エレクトレッ
トの側に傾ける反発力と吸引力を合わせた強いトルクが
可動板にかかることになる。可動側駆動電極にマイナス
電圧がかかれば、第2,3−エレクトレットと可動側駆
動電極の間には反発力が、第1,4+エレクトレットと
可動側駆動電極の間には吸引力が生じ、可動板を第1,
4+エレクトレットの側に傾ける反発力と吸引力を合わ
せた強いトルクが可動板にかかることになる。
【0022】一方、可動板を支えているバネ力は平行状
態の中立位置では0、いずれかの側が傾いている場合
は、中立位置へ戻ろうとするトルクが働く。即ち、静電
力とバネ力は互いに逆向きにかかることになる。図5か
らすると、両駆動電極の電位が等しい状態で可動板がい
ずれかのエレクトレットの側に傾いている時、静電力の
方がバネ力より大きくなるように設定しておけば、可動
板はその位置を保持し中立位置へは戻らないことにな
る。例えば、最初、第1,4+エレクトレットの側に傾
いた状態から可動側駆動電極にプラス電圧を印加すると
第1,4+エレクトレットの側から第2,3−エレクト
レットの側へ傾く変位が起こり、プラス電圧を除去して
も、この状態が維持される。可動側駆動電極にマイナス
電圧を印加すると逆の動作をする。つまり、ダブルモー
ドが可能となるのである。
態の中立位置では0、いずれかの側が傾いている場合
は、中立位置へ戻ろうとするトルクが働く。即ち、静電
力とバネ力は互いに逆向きにかかることになる。図5か
らすると、両駆動電極の電位が等しい状態で可動板がい
ずれかのエレクトレットの側に傾いている時、静電力の
方がバネ力より大きくなるように設定しておけば、可動
板はその位置を保持し中立位置へは戻らないことにな
る。例えば、最初、第1,4+エレクトレットの側に傾
いた状態から可動側駆動電極にプラス電圧を印加すると
第1,4+エレクトレットの側から第2,3−エレクト
レットの側へ傾く変位が起こり、プラス電圧を除去して
も、この状態が維持される。可動側駆動電極にマイナス
電圧を印加すると逆の動作をする。つまり、ダブルモー
ドが可能となるのである。
【0023】また、第1,4+エレクトレットの帯電量
を第2,3−エレクトレットの帯電量を多くするととも
に第1,4+エレクトレットの静電力の方だけをトーシ
ョンバネ力より大きくなるように設定しておけば、両駆
動電極に駆動電圧が印加されていない場合は常に可動板
は+エレクトレットの側に引き付けられた状態となる。
を第2,3−エレクトレットの帯電量を多くするととも
に第1,4+エレクトレットの静電力の方だけをトーシ
ョンバネ力より大きくなるように設定しておけば、両駆
動電極に駆動電圧が印加されていない場合は常に可動板
は+エレクトレットの側に引き付けられた状態となる。
【0024】そして、可動側駆動電極にプラス電圧がか
かれば、第1,4+エレクトレットと可動側駆動電極の
間には反発力が、第2,3−エレクトレットと可動側駆
動電極の間には吸引力が生じ、可動板を−エレクトレッ
トの側に傾ける反発力と吸引力を合わせた強いトルクが
可動板にかかる。したがって、駆動電極にプラスの駆動
電圧が印加されている間は、第1,4+エレクトレット
と可動側駆動電極の間には反発力が、第2,3−エレク
トレットと可動側駆動電極の間には吸引力が生じ、可動
板に+エレクトレットの側から−エレクトレットの側へ
傾くシーソー運動が起こり、−エレクトレットの側に引
き付けられる。駆動電圧を停止すると、第1,4+エレ
クトレットの静電力が−エレクトレットのそれより勝っ
ているため、自然に可動板は元の第1,4+エレクトレ
ットの側に引き付けられた状態に復帰する。つまり、シ
ングルモードが可能となるのである。
かれば、第1,4+エレクトレットと可動側駆動電極の
間には反発力が、第2,3−エレクトレットと可動側駆
動電極の間には吸引力が生じ、可動板を−エレクトレッ
トの側に傾ける反発力と吸引力を合わせた強いトルクが
可動板にかかる。したがって、駆動電極にプラスの駆動
電圧が印加されている間は、第1,4+エレクトレット
と可動側駆動電極の間には反発力が、第2,3−エレク
トレットと可動側駆動電極の間には吸引力が生じ、可動
板に+エレクトレットの側から−エレクトレットの側へ
傾くシーソー運動が起こり、−エレクトレットの側に引
き付けられる。駆動電圧を停止すると、第1,4+エレ
クトレットの静電力が−エレクトレットのそれより勝っ
ているため、自然に可動板は元の第1,4+エレクトレ
ットの側に引き付けられた状態に復帰する。つまり、シ
ングルモードが可能となるのである。
【0025】上にみたように、可動板のバネ力とエレク
トレットの静電力を適当に設定することで同じ構造で様
々なモードが簡単に実現できるのである。
トレットの静電力を適当に設定することで同じ構造で様
々なモードが簡単に実現できるのである。
【0026】
【実施例】以下、この発明の静電リレーの実施例を説明
する。この発明は、下記の実施例に限らない。図1は実
施例の静電リレーの要部構成をあらわす。図2は、実施
例の静電リレーの下固定側基体をあらわし、図3は、実
施例の静電リレーの下固定側基体に可動側基体を結合し
た状態をあらわす。図4は、実施例の静電リレーの下固
定側基体、可動側基体および上固定側基体を結合した状
態をあらわす。
する。この発明は、下記の実施例に限らない。図1は実
施例の静電リレーの要部構成をあらわす。図2は、実施
例の静電リレーの下固定側基体をあらわし、図3は、実
施例の静電リレーの下固定側基体に可動側基体を結合し
た状態をあらわす。図4は、実施例の静電リレーの下固
定側基体、可動側基体および上固定側基体を結合した状
態をあらわす。
【0027】静電リレー1は、下固定側基体2aおよび
上固定側基体2bと可動側基体3を備える。上下の固定
側基体2a,2bで可動側基体3を挟むように組付けら
れている。各基体は、いずれもシリコン単結晶基板を用
いている。固定側基体と可動側基体が同一材料である場
合には熱膨張係数が同一であるため、バイメタルのよう
なことはなく温度変化に対し安定である。固定側基体2
と可動側基体3は、金ないし金合金の金属層25、26
で接合され機械的・電気的に結合されている。金属層2
5、26が合わさるように重ね適当な圧力をかけながら
加熱すると金なしい金合金が共晶化して接合されるので
ある。
上固定側基体2bと可動側基体3を備える。上下の固定
側基体2a,2bで可動側基体3を挟むように組付けら
れている。各基体は、いずれもシリコン単結晶基板を用
いている。固定側基体と可動側基体が同一材料である場
合には熱膨張係数が同一であるため、バイメタルのよう
なことはなく温度変化に対し安定である。固定側基体2
と可動側基体3は、金ないし金合金の金属層25、26
で接合され機械的・電気的に結合されている。金属層2
5、26が合わさるように重ね適当な圧力をかけながら
加熱すると金なしい金合金が共晶化して接合されるので
ある。
【0028】下固定側基体2aは固定接点21および固
定側駆動電極11を有している。固定接点21と固定側
駆動電極11は固定側基体2aの表面の絶縁膜10の上
に形成され、さらに、駆動電極11の上にエレクトレッ
ト8,9が設けられている。上固定側基体2bは固定側
駆動電極11を有するだけであり、この固定側駆動電極
11は固定側基体2bの表面の絶縁膜10の上に形成さ
れていて、さらに、駆動電極11の上には、やはりエレ
クトレット8,9が設けられている。
定側駆動電極11を有している。固定接点21と固定側
駆動電極11は固定側基体2aの表面の絶縁膜10の上
に形成され、さらに、駆動電極11の上にエレクトレッ
ト8,9が設けられている。上固定側基体2bは固定側
駆動電極11を有するだけであり、この固定側駆動電極
11は固定側基体2bの表面の絶縁膜10の上に形成さ
れていて、さらに、駆動電極11の上には、やはりエレ
クトレット8,9が設けられている。
【0029】都合4つのエレクトレット8,9が隣合う
もの同士、対面するもの同士、それぞれ極性が異なるよ
うにして設けられている。図1において、例えば、左下
が第1+エレクトレット、右下が第2−エレクトレッ
ト、左上が第3−エレクトレット、右上が第4+エレク
トレットとすることができる。一方、可動側基体3は、
図3にみるように、可動側駆動電極を兼ねる可動板13
と支持部(枠部)12とを有し、可動板13はトーショ
ンバネ15でシーソー運動可能となるように支持部12
に支持されている。可動側基体3は、シリコン単結晶基
板に対し周辺部より異方性エッチング等を施し、溝16
を形成したり、可動板13の固定側基体2a、2bに臨
む側を必要なギャップを確保するために窪ませたりする
ことで作られている。
もの同士、対面するもの同士、それぞれ極性が異なるよ
うにして設けられている。図1において、例えば、左下
が第1+エレクトレット、右下が第2−エレクトレッ
ト、左上が第3−エレクトレット、右上が第4+エレク
トレットとすることができる。一方、可動側基体3は、
図3にみるように、可動側駆動電極を兼ねる可動板13
と支持部(枠部)12とを有し、可動板13はトーショ
ンバネ15でシーソー運動可能となるように支持部12
に支持されている。可動側基体3は、シリコン単結晶基
板に対し周辺部より異方性エッチング等を施し、溝16
を形成したり、可動板13の固定側基体2a、2bに臨
む側を必要なギャップを確保するために窪ませたりする
ことで作られている。
【0030】この可動板13はシーソー運動の支点Pで
あるトーションバネ15の位置を境にして同じ大きさの
右側片13aと左側片13bがあってシーソー運動を行
う。そして、これら右側片13aと左側片13bの端の
下固定側基体2aに向かう側の面には可動接点22が絶
縁膜を介して固定接点21と対面するように形成されて
いる。つまり、この静電リレー1では固定接点21と可
動接点22がシーソー運動の支点Pからみて両方の側に
あって接点は2組あるのである。勿論、さらに、上固定
側基体2bと可動側基体3の間に2組の接点を設けるよ
うにしてもよい。
あるトーションバネ15の位置を境にして同じ大きさの
右側片13aと左側片13bがあってシーソー運動を行
う。そして、これら右側片13aと左側片13bの端の
下固定側基体2aに向かう側の面には可動接点22が絶
縁膜を介して固定接点21と対面するように形成されて
いる。つまり、この静電リレー1では固定接点21と可
動接点22がシーソー運動の支点Pからみて両方の側に
あって接点は2組あるのである。勿論、さらに、上固定
側基体2bと可動側基体3の間に2組の接点を設けるよ
うにしてもよい。
【0031】可動板13自体が兼ねている可動側駆動電
極は固定側駆動電極11,11とシーソー運動の支点の
両側で対面するように設けられている。必要な外部との
電気的接続は、固定側基体2bの上にくる可動側基体3
や上固定側基体2bがやや小さくなっていて、端に接続
用端子部がはみ出しているので、ここにワイヤボンディ
グするなどして実現する。
極は固定側駆動電極11,11とシーソー運動の支点の
両側で対面するように設けられている。必要な外部との
電気的接続は、固定側基体2bの上にくる可動側基体3
や上固定側基体2bがやや小さくなっていて、端に接続
用端子部がはみ出しているので、ここにワイヤボンディ
グするなどして実現する。
【0032】また、下固定側基体や上固定側基体がシリ
コン単結晶基板であるから、例えば、図4に一点鎖線図
示するように、駆動用回路部31を設け、放電回路と昇
圧回路の両方、あるいは、いずれか一方の回路の全部ま
たは一部を固定側基体に形成することも容易である。例
えば、図6にみるように、トランジスタ33、抵抗3
4、ダイオード35からなる放電回路が例示される。ま
た、昇圧回路を内蔵していれば、低い信号電圧で駆動さ
せられる。
コン単結晶基板であるから、例えば、図4に一点鎖線図
示するように、駆動用回路部31を設け、放電回路と昇
圧回路の両方、あるいは、いずれか一方の回路の全部ま
たは一部を固定側基体に形成することも容易である。例
えば、図6にみるように、トランジスタ33、抵抗3
4、ダイオード35からなる放電回路が例示される。ま
た、昇圧回路を内蔵していれば、低い信号電圧で駆動さ
せられる。
【0033】また、駆動用回路部を作り込む場合、不純
物ドーピング工程があるので、ついでに固定側駆動極用
のドーピング領域を固定側基体用のシリコン単結晶基板
の表面部分に作り込んでおけば、固定側駆動電極を後で
形成する手間が省ける。
物ドーピング工程があるので、ついでに固定側駆動極用
のドーピング領域を固定側基体用のシリコン単結晶基板
の表面部分に作り込んでおけば、固定側駆動電極を後で
形成する手間が省ける。
【0034】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明の静電リ
レーは、シーソー運動の支点の両側に極性の異なるエレ
クトレットが可動板の表裏両側に配されていて、駆動電
圧印加時、全エレクトレットによる静電力が合わさって
可動板を移動させるとともに、エレクトレットの場合は
小さくて十分に強力なものがあって、駆動電圧を高くし
たり、あるいは、接点間のギャップを小さくせずとも、
必要かつ十分な静電力を確保することが容易にでき、そ
の上、様々なモード形態が簡単にとれるため、現実的で
あって非常に実用性が高い。
レーは、シーソー運動の支点の両側に極性の異なるエレ
クトレットが可動板の表裏両側に配されていて、駆動電
圧印加時、全エレクトレットによる静電力が合わさって
可動板を移動させるとともに、エレクトレットの場合は
小さくて十分に強力なものがあって、駆動電圧を高くし
たり、あるいは、接点間のギャップを小さくせずとも、
必要かつ十分な静電力を確保することが容易にでき、そ
の上、様々なモード形態が簡単にとれるため、現実的で
あって非常に実用性が高い。
【図1】実施例の静電リレーの要部構成をあらわす断面
図である。
図である。
【図2】実施例の静電リレーの下固定側基体の接点形成
面をあらわす平面図である。
面をあらわす平面図である。
【図3】実施例の静電リレーの下固定側基体に可動側基
体を接合した状態を可動側基体側からみた状態をあらわ
す平面図である。
体を接合した状態を可動側基体側からみた状態をあらわ
す平面図である。
【図4】実施例の静電リレーの下固定側基体、可動側基
体および上固定側基体を接合した状態を上固定側基体側
からみた状態をあらわす平面図である。
体および上固定側基体を接合した状態を上固定側基体側
からみた状態をあらわす平面図である。
【図5】可動・固定の両駆動電極間の距離と静電力およ
びバネ負荷の関係をあらわすグラフである。
びバネ負荷の関係をあらわすグラフである。
【図6】この発明の静電リレーの固定側基体にもうける
放電回路の構成例をあらわす電気回路図である。
放電回路の構成例をあらわす電気回路図である。
【図7】従来の静電リレーの要部構成をあらわす一部破
断斜視図である。
断斜視図である。
【図8】従来の他の静電リレーの要部構成をあらわす分
解斜視図である。
解斜視図である。
1 静電リレー
2a 下固定側基体
2b 上固定側基体
3 可動側基体
8 エレクトレット
9 エレクトレット
11 固定側駆動電極
13 可動板
21 固定接点
22 可動接点
P シーソー運動の支点
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 西村 広海
大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株
式会社内
(72)発明者 笠野 文宏
大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株
式会社内
(72)発明者 粟井 崇善
大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株
式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 固定接点および固定側駆動電極を有する
固定基体と、可動接点および可動側駆動電極を有する可
動板とを備え、この可動板が固定側基体に対し対面した
状態でシーソー運動可能に配置され、可動接点はシーソ
ー運動の支点からみて少なくとも一方の側において前記
固定接点と対面するとともに、前記支点の両側において
前記固定側駆動電極と可動側駆動電極が対面しており、
前記可動板の表裏両側の前方には、それぞれ、前記支点
の両側に異なる極性のエレクトレットが、前記可動板を
挟んで対面する両エレクトレットも極性が異なるように
して設けられており、前記駆動電極への電圧印加により
前記可動板のシーソー運動が生起するようになっている
静電リレー。 - 【請求項2】 固定側駆動電極も可動板の表裏両側前方
にそれぞれ配置されていて、各エレクトレットがそれぞ
れの側の固定側駆動電極の上に設けられている請求項1
記載の静電リレー。 - 【請求項3】 可動板自体が可動側駆動電極を兼ねてお
り、可動板の表面には絶縁膜が設けられていて、この絶
縁膜の上に可動接点が形成されている請求項1または2
記載の静電リレー。 - 【請求項4】 固定側基体の表面には絶縁膜が設けられ
ていて、この絶縁膜の上に固定側駆動電極と固定接点が
形成されている請求項1から3までのいずれかに記載の
静電リレー。 - 【請求項5】 固定側基体自体に固定側駆動電極が形成
されており、固定側基体の表面には絶縁膜が設けられて
いて、この絶縁膜の上に固定接点が形成されている請求
項1から3までのいずれかに記載の静電リレー。 - 【請求項6】 固定側基体に駆動用回路部が設けられて
いる請求項1から5までのいずれかに記載の静電リレ
ー。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15353891A JPH052978A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 静電リレー |
US07/903,077 US5278368A (en) | 1991-06-24 | 1992-06-23 | Electrostatic relay |
CA002072199A CA2072199C (en) | 1991-06-24 | 1992-06-23 | Electrostatic relay |
EP92110639A EP0520407B1 (en) | 1991-06-24 | 1992-06-24 | Electrostatic relay |
DE69212726T DE69212726T2 (de) | 1991-06-24 | 1992-06-24 | Elektrostatisches Relais |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15353891A JPH052978A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 静電リレー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH052978A true JPH052978A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15564709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15353891A Pending JPH052978A (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-25 | 静電リレー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH052978A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6238586B1 (en) | 1991-02-15 | 2001-05-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Etching solution for etching porous silicon, etching method using the etching solution and method of preparing semiconductor member using the etching solution |
JP2006515953A (ja) * | 2002-08-03 | 2006-06-08 | シヴァータ・インコーポレーテッド | 密閉された集積memsスイッチ |
JP2007526518A (ja) * | 2004-03-04 | 2007-09-13 | ローズマウント インコーポレイテッド | エレクトレットを用いた微小電気機械システムを基礎とするアクチュエータデバイス |
US10340818B2 (en) | 2013-08-08 | 2019-07-02 | National University Corporation Shizuoka University | Actuator, shutter device, fluid control device, switch, and two-dimensional scanning sensor device |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP15353891A patent/JPH052978A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6238586B1 (en) | 1991-02-15 | 2001-05-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Etching solution for etching porous silicon, etching method using the etching solution and method of preparing semiconductor member using the etching solution |
US6254794B1 (en) | 1991-02-15 | 2001-07-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Etching solution for etching porous silicon, etching method using the etching solution and method of preparing semiconductor member using the etching solution |
JP2006515953A (ja) * | 2002-08-03 | 2006-06-08 | シヴァータ・インコーポレーテッド | 密閉された集積memsスイッチ |
JP2007526518A (ja) * | 2004-03-04 | 2007-09-13 | ローズマウント インコーポレイテッド | エレクトレットを用いた微小電気機械システムを基礎とするアクチュエータデバイス |
US10340818B2 (en) | 2013-08-08 | 2019-07-02 | National University Corporation Shizuoka University | Actuator, shutter device, fluid control device, switch, and two-dimensional scanning sensor device |
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